第3【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、本四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

グループ経営成績概要

 

財政状態計算書

資産合計は、前連結会計年度末と比較して18.9百万米ドル増加しました。この増加は、主に現金及び現金同等物が29.7百万米ドル増加したこと、売掛金及びその他の債権(その他の売上債権を含む)が2.2百万米ドル増加したこと、及び非流動資産(その他の売上債権を除く)が2.5百万米ドル増加したことによるものですが、棚卸資産が15.6百万米ドル減少したことにより一部相殺されています。

棚卸資産の減少は、主に当第3四半期において経営陣が仕入れを管理し、手持ちの在庫を顧客に押し出したことと、前連結会計年度末と比較して滞留在庫引当金が1.3百万米ドル増加したことによるものです。

売掛金及びその他の債権の増加は、主に前連結会計年度末時点と比較して、当第3四半期末時点での回収時期が66日から75日と9日間増加したことと、その他の債権が2.5百万米ドル増加したことによるものです。

現金及び現金同等物の増加については、主に運転資金への現金支出を前連結会計年度末時点と比較して、減少させたことによるものです。

負債合計は、前連結会計年度末と比較して、13.8百万米ドル増加しました。この増加は、主に買掛金及びその他の債務が5.0百万米ドル増加したことと、有利子負債が9.9百万米ドル増加したことによるものですが、繰延税金負債が1.1百万米ドル減少したことにより一部相殺されています。

買掛金及びその他の債務の増加は、主に前連結会計年度末時点と比較して、当第3四半期末時点での仕入高の増加及び支払時期の違いによるものです。有利子負債の増加は、主に当第3四半期末の貿易金融の増加によるものです。

資本合計は、前連結会計年度末の70.7百万米ドルから5.1百万米ドル増加し、75.8百万米ドルとなりました。増加の主な要因は、第3四半期累計期間の黒字化による利益剰余金が5.4百万米ドル増加したことによるものですが、2023年9月に実施した配当金の支払い1.9百万米ドル、及び2023年12月に実施した配当金の支払い3.2百万米ドルにより調整されています。

 

損益計算書

当第3四半期連結累計期間の売上収益は、226.9百万米ドルとなり前年同期比12.9%の減収となりました。ウクライナ紛争の継続と世界的なインフレ率の高さ、さらにはイスラエルとハマスの紛争により、市場心理が冷え込み、これが原因で減収につながりました。売上収益は減収となりましたが、売上総利益率は、13.6%と前年同期の13.3%から微増となりました。

売上総利益は、前年同期の34.6百万米ドルに対し、当第3四半期では30.9百万米ドルとなりました。四半期利益は、前年同期の12.0百万米ドルから10.5百万米ドルへ減益となりました。四半期利益の減益は、主に金融費用と営業費用の増加によるものです。

営業費用(販売費、管理費及びその他の営業費用を含む)は、前年同期の18.6百万米ドルから0.2百万米ドル(1.1%)増加し、18.8百万米ドルとなりました。

金融費用は、3.2百万米ドルとなり、前年同期の2.2百万米ドルから48.5%の増加となりました。この増加は、主にシンガポールにおける銀行金利の上昇及び銀行の貿易金融枠の利用増加によるものです。

その他の収益は、前年同期の0.6百万米ドルより1.9百万米ドル(335.8%)増加して2.5百万米ドルとなりましたが、この増加は主に、設備・不動産の処分益及び第三者への機械の解体・委託を提供するためのサービス料によるものです。

税金費用は、前年同期の2.5百万米ドルより50.8%減少して1.2百万米ドルとなりました。この減少は、主に繰延税金資産の認識額が増加したこと及び税金費用の過大計上の戻入によるものです。

 

キャッシュ・フロー計算書

2023年12月31日現在における現金及び現金同等物は、前年同期末の29.5百万米ドルから29.5百万米ドル増加し、59.0百万米ドルとなりました。また、2023年12月31日現在の定期預金額は、3.7百万米ドルとなりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、22.9百万米ドルの収入となりました。運転資本増減考慮前営業利益は16.4百万米ドルとなり、8.9百万米ドルの運転資本のプラス変動と2.4百万米ドルの法人所得税の支払により一部相殺されました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、5.1百万米ドルの収入となりました。この主な内訳は、有形固定資産の処分による収入6.8百万米ドル、子会社取得による支出0.4百万米ドル、利息の受取額0.1百万米ドルとなりましたが、これらは、関連会社への投資の増加0.6百万米ドル及び有形固定資産の取得による支出1.6百万米ドルにより一部相殺されました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、2.0百万米ドルの収入となりました。これは主に、有利子負債からの純収入10.4百万米ドル、担保に供されている定期預金の増加0.1百万米ドルによるものですが、配当金の支払い5.1百万米ドル及び利息の支払い3.2百万米ドルにより一部相殺されました。

 

生産、受注及び販売の実績

当第3四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売の実績については、著しい変動はありませんでした。

 

3【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結累計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありませんでした。