(1)評価技法及び観察不能な重要インプット
以下の表は、レベル2の公正価値の測定に使用された評価技法を示しています。
公正価値で評価される金融商品
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タイプ |
評価技法 |
重要な観察不能インプット |
観察不能な主要 インプットと 公正価値測定と の相互関係 |
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グループ 及び単体 |
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派生金融商品 |
先物価格: 公正価値は、報告日の先物為替レート及び各通貨の信用度の高いイールドカーブに基づく現在価値計算を用いて決定される。 |
該当なし |
該当なし |
公正価値で評価されない金融商品
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種類 |
評価技法 |
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グループ及び単体 |
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その他の金融負債* |
割引キャッシュ・フロー法:予測される支払額をリスクを 勘案して修正された割引率で割引現在価値を考慮する評価 モデル |
*その他の金融負債には、担保付銀行借入を含みます。
20 事業セグメント
当社グループは、主に樹脂、チップ、及びその他の付属品の製造・販売を行っています。当社グループは事業セグメントの評価を行い、報告セグメントはエンジニアリング・プラスチックセグメントの1つのみ(2024年3月31日時点でも1つ)であると判断しました。
この事業セグメントには、グループの業務活動と業績を支えるために相互に依存する複数の運営部門が含まれています。これらの主要部門の活動を総合的に考慮して、最高執行意思決定者(「CODM」)であるグループの最高経営責任者(「CEO」)が、承認されたグループの予算に基づいて業績を評価し、リソースの配分を決定します。この配分により、単一の報告セグメントの生産能力と運営効率を最大限に活用し、グループの予算目標を達成することを目指しています。
報告セグメントの収益、損益、資産及び負債の調整
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中間連結会計期間 |
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自 2024年4月1日 至 2024年9月30日 |
自 2023年4月1日 至 2023年9月30日 |
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US$ |
US$ |
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売上収益 |
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報告セグメントの売上収益合計 |
275,945,630 |
227,175,969 |
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消去 |
△77,684,719 |
△71,460,613 |
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連結売上収益 |
198,260,911 |
155,715,356 |
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報告セグメントの税引前中間利益 |
15,089,815 |
8,611,286 |
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消去 |
△671,699 |
△1,103,323 |
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連結税引前中間利益 |
14,418,116 |
7,507,963 |
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2024年9月30日 |
2023年9月30日 |
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US$ |
US$ |
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資産 |
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報告セグメントの資産合計 |
336,508,916 |
257,346,574 |
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消去 |
△72,561,994 |
△50,683,659 |
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連結資産合計 |
263,946,922 |
206,662,915 |
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負債 |
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報告セグメントの負債合計 |
225,154,582 |
167,137,112 |
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消去 |
△48,177,664 |
△36,240,137 |
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連結負債合計 |
176,976,918 |
130,896,975 |
地理的情報
地理的セグメントに基づく情報を提示する場合、セグメント収益は顧客の地理的所在地に
基づき、セグメント資産は資産の地理的所在地に基づいています。
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中間連結会計期間 |
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自 2024年4月1日 至 2024年9月30日 |
自 2023年4月1日 至 2023年9月30日 |
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US$ |
US$ |
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売上収益 |
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東南アジア |
145,496,005 |
132,022,670 |
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その他のアジア |
50,470,918 |
20,181,974 |
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南北アメリカ |
2,096,335 |
3,260,115 |
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その他の国々 |
197,653 |
250,597 |
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198,260,911 |
155,715,356 |
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2024年9月30日 |
2023年9月30日 |
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US$ |
US$ |
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非流動資産* |
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東南アジア |
34,826,113 |
27,869,689 |
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その他のアジア |
4,396,634 |
14,672 |
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39,222,747 |
27,884,361 |
*非流動資産には、有形固定資産、使用権資産、関連会社への投資、無形資産及びのれんが含まれます。
主要顧客
当社のグループの売上収益の10%以上を占める顧客は存在しません。
21 買収
子会社の取得
当社グループは、2024年4月1日にInternational Material Supplier Co., Ltd及びその子会社(「IMSグループ」)の株式100%を取得しました。取得対価は348,481,554台湾ドル(10,795,588米ドル相当)であり、同日付で経営権の移転が完了しました。
IMSグループの買収により、当社グループは既存の流通事業への顧客基盤を拡大することができました。
当社グループは、2023年9月15日にOmni Development Sdn. Bhd.(「OMD」)の新規発行株
式の99.998%を499,990リンギット(108,652米ドル相当)の払込資本金で取得し、同日付け
で経営権の移転が完了しました。
移転された対価
以下の表は、移転された対価の主要な種類ごとの取得日の要約です。
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IMSグループ |
OMD |
合計 |
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US$ |
US$ |
US$ |
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現金 |
10,795,587 |
503,942 |
11,299,529 |
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移転された対価の総額 |
10,795,587 |
503,942 |
11,299,529 |
買収関連費用
当社グループは、弁護士費用及びデュー・ディリジェンス費用として40,920米ドルの
買収関連費用を負担しました。これらの費用は「管理費」に含まれています。
当社グループのキャッシュ・フローへの影響
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IMSグループ |
OMD |
合計 |
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US$ |
US$ |
US$ |
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現金による対価 |
10,795,587 |
503,942 |
11,299,529 |
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控除:取得した現金及び現金同等物 |
△7,174,175 |
- |
△7,174,175 |
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買収に伴う現金流出 |
3,621,412 |
503,942 |
4,125,354 |
識別可能な取得資産及び引受負債*
以下の表は、取得日において取得した資産及び引受負債の認識額の要約です。
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IMSグループ |
OMD |
合計 |
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US$ |
US$ |
US$ |
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有形固定資産 |
33,377 |
18,145 |
51,522 |
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繰延税金資産 |
795,346 |
- |
795,346 |
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棚卸資産 |
1,763,341 |
- |
1,763,341 |
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売掛金及びその他の債権 |
7,770,913 |
- |
7,770,913 |
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その他の流動資産 |
556,413 |
- |
556,413 |
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その他の投資 |
91,232 |
- |
91,232 |
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現金及び現金同等物 |
7,174,177 |
- |
7,174,177 |
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有利子負債 |
△8,170,230 |
- |
△8,170,230 |
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買掛金及びその他の債務 |
△2,759,457 |
- |
△2,759,457 |
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未払税金 |
△217,039 |
- |
△217,039 |
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繰延税金負債 |
- |
△4,348 |
△4,348 |
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識別可能な純資産合計 |
7,038,073 |
13,797 |
7,051,870 |
*上記の取得した識別可能資産及び引受負債は、2024年9月30日現在で暫定的に決定されたものです。
のれん
買収により発生したのれんは、以下のように認識されています。
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IMSグループ |
OMD |
合計 |
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US$ |
US$ |
US$ |
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譲渡対価合計 |
10,795,587 |
503,942 |
11,299,529 |
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控除:識別可能な純資産 |
△7,038,073 |
△13,797 |
△7,051,870 |
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のれん |
3,757,514 |
490,145 |
4,247,659 |
こののれんは、IMSグループの従業員のスキルや技術的な才能、そして同社を当社グループ
の既存事業に統合することで得られるシナジー効果に起因しています。
また、こののれんは、税務上の控除対象にはならない見込みです。
22 後発事象
2024年11月14日、当社グループはPlastech Trading (Shanghai) Co., Ltdの払込済株式資
本の90%を取得することを決議しました。この買収は2025年3月期第3四半期に完了する
予定です。
23 シンガポールと日本における会計原則及び会計慣行の主要な相違
日本会計基準とシンガポール会計基準(FRS)との主要な相違についての要約は下記のとおりです。これらの相違点のみとは限らず、その他の相違点が存在する場合があります。
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シンガポール会計基準 |
日本会計基準 |
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収益の認識 シンガポールでは、シンガポールFRS第115号「顧客との契約から生じる収益」に従い、財又はサービスの顧客への移転を描写するよう、その財又はサービスと交換に企業が権利を得ると見込んでいる対価を反映する金額で、収益を認識しています。 具体的には、下記のステップを適用することにより、収益を認識しています。 ステップ1:契約の識別 ステップ2:履行義務の識別 ステップ3:取引価格を算定 ステップ4:取引価格の履行義務への配分 ステップ5:履行義務の充足に基づく収益の認識 |
日本では、実現主義の原則に従い、商品等の販売又は役務の給付によって実現したものに限り、収益を認識しています。 なお、2021年4月1日以後開始した連結会計年度の期首からは、「収益認識に関する会計基準」等が適用され、基本的にシンガポールFRSと同様の処理が求められています。 |
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売却目的で保有する資産 シンガポールでは、シンガポールFRS第105号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業」に従い、売却目的で保有する資産は、帳簿価額と売却費用控除後の公正価値とのいずれか低い価額で測定し、減価償却を中止したうえで、他の資産から区分して表示しています。 |
日本では、シンガポールFRSのような会計処理は求められていません。 |
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のれん シンガポールでは、シンガポールFRS第36号「資産の減損」に従い、のれんは減損の兆候がある場合及び年次ベースで減損テストの対象となりますが、償却はしていません。 |
日本では、「企業結合に関する会計基準」、「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」等に基づき、のれんは計上後、20年以内の効果の及ぶ期間にわたって、定額法その他の合理的な方法により規則的に償却され、減損の兆候があった場合に、減損テストの対象となります。 |
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公正価値 シンガポールでは、シンガポールFRS第113号「公正価値測定」により、公正価値を定義し、公正価値の測定に関するフレームワークを示すとともに、公正価値測定に関する開示を求めています。 なお、公正価値とは、測定日において市場参加者間で秩序ある取引が行われた場合に、資産の売却によって受け取るであろう価格、又は負債の移転のために支払うであろう価格(出口価格)と定義されています。 |
日本では、現在適用されている複数の会計基準(金融商品、賃貸等不動産等)において、「時価」及び「公正な評価額」等が定義されていますが、統一的な概念は明確に定められていません。 なお、2021年4月1日以後開始する連結会計年度の期首からは、「時価の算定に関する会計基準」等が適用され、基本的にシンガポールFRSと同様の処理が求められています。 |
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リース シンガポールでは、シンガポールFRS第116号「リース」に従い、短期リース及び少額資産のリースを除く全てのリース取引において、借り手は使用権を資産として認識するとともにリース負債を計上しています。 |
日本では、「リース取引に関する会計基準」等に基づき、ファイナンスリース取引については、原則として売買処理を行い、オペレーティングリース取引については、賃貸借処理を行います。 |
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ジョイント・オペレーションに対する持分 シンガポールでは、シンガポールFRS第111号「共同支配の取決め」に従い、ジョイント・オペレーションに該当する場合は、当該持分に関して、自社の資産、負債及び取引を認識しています。 |
日本では、「企業結合に関する会計基準」等において、共同支配企業のみ規定されており、持分法が適用されます。 |
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企業結合における条件付対価の認識 シンガポールでは、シンガポールFRS第103号「企業結合」に従い、条件付対価を取得日時点の公正価値で測定しています。 |
日本では、「企業結合に関する会計基準」等において、対価を追加的に交付する又は引き渡すときには、条件付取得対価の交付又は引渡しが確実となり、その時価が合理的に決定可能となった時点で、支払対価を取得原価として追加的に認識するとともに、のれんを追加的に認識又は負ののれんを減額します。 |
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連結損益計算書及びその他の包括利益計算書の 表示 シンガポールでは、シンガポールFRS第1号「財務諸表の表示」に従い、財務関連損益項目、売上原価・販売費・管理費以外のその他の損益項目については、営業外損益、特別損益という区分ではなく、金融費用、その他の収益、その他の営業費用として表示しています。 |
日本では、企業会計原則に基づき、財務関連損益項目、販売費・管理費以外のその他の損益項目については、営業外損益、特別損益として表示します。 |