第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更があった事項は、次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当第2四半期連結会計期間の末日(2022年9月30日)において当社が判断したものです。

また、以下の見出しに付された項目番号は、前事業年度の有価証券報告書における「第一部 企業情報 第2 事業の状況 2 事業等のリスク」の項目番号に対応したものであり、文中の下線部分が変更箇所です。

 

(7)環境リスク

当社グループは、気候変動問題を重要経営課題のひとつとして認識し、気候変動に関わる基本方針や重要事項について、定期的にサステナビリティ委員会にて検討を行うとともに、取締役会の監督が適切に行われるよう体制を整えています。また、工事現場・工場・研究所におけるCO排出・騒音・振動・悪臭・粉塵など、社会環境に悪影響を与える重大な問題が発生した場合、当社グループの信用の失墜につながり、事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。
 当該リスクに対しては、環境マネジメントシステムを効率的に運用し、継続的改善を行い、地球環境及び社会・生活環境の保全に積極的に取り組むとともに、建設廃材のリサイクル及びエネルギーや天然資源の消費量削減などに向けて、循環型社会形成システムの構築の推進に努めています。なお、その時期、程度、影響度は、実際のリスク事象により異なります。

 

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。

なお、当社は2021年10月1日に共同株式移転の方法により前田建設工業株式会社(以下「前田建設」という。)、前田道路株式会社(以下「前田道路」という。)及び株式会社前田製作所(以下「前田製作所」という。)を株式移転完全子会社とする株式移転設立完全親会社として設立されたため、前第2四半期連結累計期間に係る記載はしていません。

 

(1) 経営成績の状況

当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、ウクライナ情勢の長期化や世界的な金融引き締め等が続く中、海外景気の下振れがわが国の景気を下押しする懸念が拭えないものの、ウィズコロナの新たな段階への移行が進められる中で経済社会活動の正常化に向けた動きが活発化しており、企業の生産活動や雇用、個人消費など、総じて緩やかに持ち直してきました。

建設業界においては、公共投資と住宅建設は底堅く推移しており、設備投資については企業収益の改善等を背景に、持ち直しの動きが見られました。

このような状況のなか、当社は、グループ全体が永続的成長を遂げることを目的に、中長期的に目指す姿を、インフラ運営の上流から下流をワンストップでマネジメントする「総合インフラサービス企業」と定め、外的要因に左右されない「高収益かつ安定的な収益基盤」を確立し、実効性のあるガバナンス体制の構築やDXの推進等により迅速かつ適正な経営を実現し、社会変化への対応力を強化することで「あらゆるステークホルダーから信頼される企業」の実現に向けた取り組みを行ってきました。

当第2四半期連結累計期間の経営成績は、売上高が3,134億円余、営業利益は146億円余となり、経常利益は160億円余となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純利益については、132億円余となりました。

セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。

(建築事業)

建築事業においては、売上高は869億円余セグメント損失は2億円余となりました。

(土木事業)

土木事業においては、売上高は685億円余セグメント利益は81億円余となりました。

(舗装事業)

舗装事業においては、売上高は1,091億円余セグメント損失は17億円余となりました。

(機械事業)

機械事業においては、売上高は163億円余セグメント利益は6億円余となりました。

(インフラ運営事業)

インフラ運営事業においては、売上高は147億円余セグメント利益は74億円余となりました。

(その他)

売上高は178億円余、セグメント利益は4億円余となりました。

 

(2) 財政状態の分析

当第2四半期連結会計期間における総資産は、受取手形・完成工事未収入金の減少などにより前連結会計年度に比べ484億円余減少し、8,779億円余となりました。負債は、短期借入金の減少などにより前連結会計年度に比べ469億円余減少し、5,236億円余となりました。また純資産は、前連結会計年度に比べ15億円余減少し、3,543億円余となりました。以上の結果、純資産の額から非支配株主持分を控除した自己資本の額は3,449億円余となり、自己資本比率は前連結会計年度の37.4%から39.3%となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、684億円余となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、△67億円余となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、△491億円余となりました。以上の結果、現金及び現金同等物の当第2四半期連結累計期間末の残高は、前連結会計年度に比べて131億円余増加し、891億円余となりました。

 

(4) 経営方針・経営戦略等

当第2四半期連結累計期間においては、当社グループ(当社及び連結子会社、以下同じ。)が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第2四半期連結累計期間において、対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(6) 研究開発活動

当第2四半期連結累計期間は、建築事業、土木事業、舗装事業、機械事業及びインフラ運営事業を中心に研究開発を行い、その総額は2,287百万円余です。

(建築事業・土木事業及びインフラ運営事業)

子会社である前田建設においては、「総合インフラサービス企業」に変革するため、生産性や品質の向上に加え、多様化する社会課題をビジネスを通じて解決することで社会的価値と事業価値の向上を同時に実現する研究開発を推進しています。

当期の具体的な取り組み方針として、請負の自動化・省力化・DX分野、脱請負のさらなる加速を目的としたマネジメント分野、また中長期にわたり取り組むべき社会課題として考えられるカーボンニュートラル分野などに重点を置いています。

当第2四半期は個々の研究テーマの開発業務、進捗を定期的に外部の視点を含め、審査、確認を実施しました。結果として、昨今の素早い事業環境の変化に即応した研究開発課題への絞り込みを行い、経営資源の選択と集中を図りました。

5月24日には、SOLIZE株式会社の自然言語処理AI(アスペクトエンジン)を活用し、安全管理業務におけ危険予知の高度化及び業務改善を目的とした「危険予知システム(SpectA KY-Tool)」を新たに共同開発しました。過去の災害データに基づく適切な危険有害要因と対策の選定をAIが行うことで、危険予知の予測精度を向上させ、類似労働災害の再発防止に貢献します。

また、5月25日には、AI・ビッグデータ解析技術を強みとする株式会社Create-Cと交通危険事象検知システム「AI SAVE™(エーアイセーブ)」を共同開発・実用化しました。輸送車に設置したスマートフォンで毎秒1枚車両の前方画像を撮影、クラウドに保管された約72万枚の画像データを基に、危険な運転挙動や注意すべき道路環境を検知しドライバーへ警告します。また、運行管理用WEBサイトで収集したデータを基に危険個所ハザードマップが自動生成され、全ドライバーへの安全運転教育へ活用されています。

4月18日からは、株式会社NTTドコモと道路運営事業のDX化に向けてAIによる画像認識で道路のひび割れの検知、道路修繕計画の策定の自動化、書類のデジタル化、音声認識で問い合わせ対応業務の効率化などの実証実験を開始しました。今後は道路運営事業へのシステムの本格導入を行い、抜本的な道路運営事業の業務効率化を実現し、DXを加速していきます。

2016年より運営を開始した愛知県有料道路において、愛知道路コンセッション株式会社、scheme verge株式会社とともに愛知県の知多半島の新しい魅力を発見するための周遊パス「知多半島 デザインと美食の旅」を2022年5月上旬から販売開始しました。今回の「観光型MaaS」を通じてデータドリブンな改善による地域の活性化、他事業者のMaaSや他自治体のスマートシティとの連携、誘客促進を推進していきます。

開設3年目を迎えたICI総合センター(茨城県取手市)においては、4月21日に「旧渡辺甚吉邸」を施設内に移築し、建築史家の藤森照信氏を名誉館長として、オープニングセレモニーを開催しました。旧渡辺甚吉邸は、建築当時(昭和初期)の日本における住宅建築の最高水準の経験・知見が凝縮された歴史的建造物です。港区白金台での解体の際には、3Dスキャンや360度カメラにより記録し、欠損や腐朽した部材は職人の伝統技法やロボットアーム型木材加工機「WOODSTAR」により復原しました。

当第2四半期連結累計期間における研究開発費は1,480百万円余となっています。

 

 

(舗装事業)

子会社である前田道路においては、2050年のカーボンニュートラルを目指し、二酸化炭素等の温室効果ガスの排出量削減をはじめとする地球環境問題や道路インフラの効率的保全、デジタル技術の活用等、社会及び国民の幅広いニーズに応えて、サステナブルな社会を創造すべく、「人と環境に配慮した技術」、「生産性の向上に寄与する技術」及び「持続可能な社会をつくる技術」を重点テーマにあげて研究開発に取り組んでいます。これらの研究により、低炭素合材の製造販売促進、舗装工事における作業環境の改善、労働力不足への対応、継続的な品質の向上等を図ります。

また、アスファルト舗装の持続的再生利用のニーズに応えるべく、再生アスファルト混合物の品質向上に関する様々な取り組みを行っていきます。

当第2四半期連結累計期間における研究開発費は608百万円余となっています。

(機械事業)

子会社である前田製作所においては、カーボンニュートラルによる持続可能な社会の実現に向けた、バッテリー仕様機種のラインアップ拡充のための新機種開発、及びバッテリー仕様機種の課題である長時間稼働のためのバッテリー増設ユニットの開発等を行いました。また、新分野では、少子高齢化による労働人口減少の社会的課題への取り組みとして、機械の遠隔操作、自動運転に向けたデジタル要素技術開発等に取り組みました。

当第2四半期連結累計期間における研究開発費は198百万円余となっています。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。