当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更があった事項は、次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間の末日(2022年12月31日)において当社が判断したものです。
また、以下の見出しに付された項目番号は、前事業年度の有価証券報告書における「第一部 企業情報 第2 事業の状況 2 事業等のリスク」の項目番号に対応したものであり、文中の下線部分が変更箇所です。
(7)環境リスク
当社グループは、気候変動問題を重要経営課題のひとつとして認識し、気候変動に関わる基本方針や重要事項について、定期的にサステナビリティ委員会にて検討を行うとともに、取締役会の監督が適切に行われるよう体制を整えています。また、工事現場・工場・研究所におけるCO2排出・騒音・振動・悪臭・粉塵など、社会環境に悪影響を与える重大な問題が発生した場合、当社グループの信用の失墜につながり、事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクに対しては、環境マネジメントシステムを効率的に運用し、継続的改善を行い、地球環境及び社会・生活環境の保全に積極的に取り組むとともに、建設廃材のリサイクル及びエネルギーや天然資源の消費量削減などに向けて、循環型社会形成システムの構築の推進に努めています。なお、その時期、程度、影響度は、実際のリスク事象により異なります。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、ウクライナ情勢の長期化や世界的な金融引き締め等が続く中、原油価格の高騰や急激な円安の進行による物価上昇がわが国の景気を下押しする懸念が拭えないものの、ウィズコロナの下で経済社会活動の正常化が進んでおり、企業収益や雇用、個人消費など、総じて緩やかに持ち直してきました。
建設業界においては、公共投資と住宅建設は底堅く推移しており、設備投資については企業収益の改善等を背景に持ち直してきました。
このような状況のなか、当社は、グループ全体が永続的成長を遂げることを目的に、中長期的に目指す姿を、インフラ運営の上流から下流をワンストップでマネジメントする「総合インフラサービス企業」と定め、外的要因に左右されない「高収益かつ安定的な収益基盤」を確立し、実効性のあるガバナンス体制の構築やDXの推進等により迅速かつ適正な経営を実現し、社会変化への対応力を強化することで「あらゆるステークホルダーから信頼される企業」の実現に向けた取り組みを行ってきました。
当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高は前年同四半期比135億円(2.8%)増の4,958億円、営業利益は前年同四半期比72億円(41.6%)増の248億円となり、経常利益は前年同四半期比79億円(44.2%)増の259億円となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純利益については、前年同四半期比127億円(119.3%)増の234億円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
(建築事業)
建築事業においては、売上高は前年同四半期比110億円(7.3%)減の1,414億円、セグメント利益は前年同四半期比5億円(22.2%)減の20億円となりました。
(土木事業)
土木事業においては、売上高は前年同四半期比95億円(9.6%)増の1,087億円、セグメント利益は前年同四半期比38億円(44.0%)増の127億円となりました。
(舗装事業)
舗装事業においては、売上高は前年同四半期比74億円(4.4%)増の1,746億円、セグメント利益は前年同四半期比3億円(32.1%)減の8億円となりました。
(機械事業)
機械事業においては、売上高は前年同四半期比1億円(0.6%)増の250億円、セグメント利益は前年同四半期比4億円(41.7%)減の6億円となりました。
(インフラ運営事業)
インフラ運営事業においては、売上高は前年同四半期比68億円(57.8%)増の187億円、セグメント利益は前年同四半期比57億円(335.6%)増の74億円となりました。
(その他)
その他の事業においては、売上高は前年同四半期比6億円(2.6%)増の271億円、セグメント利益は前年同四半期比4億円(37.0%)減の7億円となりました。
(2) 財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、受取手形・完成工事未収入金の減少などにより前連結会計年度末に比べ80億円(0.9%)減少し、9,183億円となりました。負債は、短期借入金の減少などにより前連結会計年度末に比べ69億円(1.2%)減少し、5,635億円となりました。また純資産は、前連結会計年度末に比べ10億円(0.3%)減少し、3,547億円となりました。以上の結果、純資産の額から非支配株主持分を控除した自己資本の額は3,454億円となり自己資本比率は前連結会計年度末の37.4%から37.6%となりました。
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
当第3四半期連結累計期間において、対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
当第3四半期連結累計期間は、建築事業、土木事業、舗装事業、機械事業及びインフラ運営事業を中心に研究開発を行い、その総額は3,442百万円です。
(建築事業・土木事業及びインフラ運営事業)
子会社である前田建設工業(株)においては、「総合インフラサービス企業」への変革に向け、生産性や品質の向上に加え、多様化する社会課題をビジネスにより解決することで社会的価値と事業価値を同時に高めるための研究開発を推進しています。
当期の具体的な取り組み方針として、請負の自動化・省力化・DX分野、脱請負のさらなる加速を目的としたマネジメント分野、また中長期にわたり取り組むべき社会課題として考えられるカーボンニュートラル分野などに重点を置いています。
当第3四半期は個々の研究テーマの開発業務、進捗を定期的に外部の視点を含め、審査、確認を実施しました。結果として、昨今の素早い事業環境の変化に即応した研究開発課題への絞り込みを行い、経営資源の選択と集中を図りました。
10月12日に、古河ロックドリル(株)及びマック(株)と共同で開発した「鋼製支保工建込みロボット」が、第10回ロボット大賞 国土交通大臣賞を受賞しました。切羽への立ち入りを伴う作業をロボットにより自動化することで生産性向上を実現するとともに、山岳トンネル特有の切羽肌落ちによる労働災害の発生を物理的に排除できます。これらがロボットの先進的な研究開発として高い評価を頂きました。
また、10月21日には、茨城県主催のイノベーション促進/交流プログラム「TSUKUBA CONNÉCT」をICI総合センターにて開催しました。本プログラムでは、「官民連携で地方の未来をつくる 持続可能な社会インフラ」をテーマに、スタートアップ企業によるピッチや有識者の方々とのパネルディスカッションを行いました。インフラサービスにおけるイノベーションの実現に向けて、本プログラムを通じて構築したネットワークを活用していきます。
11月8日に開催された土木学会主催の「土木建設技術開発 2022」において、(株)大林組と共同で開発している「統合型ICT土工品質管理システム(次世代αシステム(仮称))」が最優秀発表賞を受賞しました。本システムでは、複数のICT機器を介した現場品質情報をクラウドシステムに一元的に集約・蓄積し、現場品質管理を複眼的かつ精緻に行うだけでなく、発注者や設計者などの様々なユーザがWEB上で施工時品質データを可視化・分析することが可能です。本システムの開発をさらに進め、大型土木工事における現場品質管理の情報化を推進し、生産性向上やDXの実現を目指します。
11月21日には、メタウォーター(株)と共同で開発したイオン交換樹脂を用いた水中のPFOS・PFOA吸着処理システム「De-POP’s ION™」をプレスリリースしました。本システムは、池や湖沼等の水に含まれる微細な砂やゴミなどの懸濁物を取り除く「除濁装置ユニット」と、PFOS・PFOA処理専用のイオン交換樹脂が充填された「イオン交換樹脂塔ユニット」から構成され、PFOS・PFOAを効率的に除去することが可能です。また、システムごと車両に積載が可能なため、PFOS・PFOAを含む池や湖沼の近くで使用できます。さらには、処理した水を外部に放流・破棄せずに水資源として循環利用することで、環境負荷の低減を実現しています。
当第3四半期連結累計期間における研究開発費は2,243百万円となっています。
(舗装事業)
子会社である前田道路(株)においては、2050年のカーボンニュートラルを目指し、二酸化炭素等の温室効果ガスの排出量削減をはじめとする地球環境問題や道路インフラの効率的保全、デジタル技術の活用等、社会及び国民の幅広いニーズに応えてサステナブルな社会を創造すべく研究開発に取り組んでいます。
当期の取り組み方針として、人と環境に配慮した技術の開発、生産性の向上に寄与する技術の開発及び持続可能な社会をつくる技術の開発に重点を置いています。
9月9日には、(株)日立ソリューションズ・テクノロジーとコンソーシアムを組んで応募したダンプトラック誘導作業の省力化技術が国土交通省の「建設現場の生産性を飛躍的に向上するための革新的技術の導入・活用に関するプロジェクト」に採択され、現場で試行しています。また、アスファルト舗装の持続的再生利用のニーズに応えるべく、再生アスファルト混合物の品質向上に関する様々な取り組みを行いました。
当第3四半期連結累計期間における研究開発費は890百万円となっています。
(機械事業)
子会社である(株)前田製作所においては、カーボンニュートラルによる持続可能な社会の実現に向けた、バッテリー仕様機種のラインアップ拡充のための新機種開発を行いました。また、バッテリー仕様機種の課題である長時間稼働のためのバッテリー増設ユニットを開発し発売しました。新分野では、少子高齢化による労働人口減少の社会的課題への取り組みとして、機械の遠隔操作、自動運転に向けたデジタル要素技術開発等に取り組みました。
当第3四半期連結累計期間における研究開発費は307百万円となっています。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。