文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
「先進・革新技術で未来を創造」Create the Next by Advanced and Innovative technologies
・お客さまに信頼・支持されるグローバル企業を目指すとともに、人々の生活をより便利に、より豊かにするこ
とで社会に貢献し続ける企業を目指す
「性能・品質世界一」
・先進・革新技術(Advanced and Innovative technologies)により製造装置分野で性能・品質世界一を目指す
・お客さまの要求に対応できること、高品質の製品をつくり、その製品の寿命が終わるまで十分なケアができる
ことが私たちのブランド=製品力
当社グループは「先進・革新技術で未来を創造」という企業理念のもと、常にチャレンジ精神をもってお客様の
ニーズにお応えする事を目標としております。お客様に信頼・支持されるグローバル企業を目指すとともに、人々
の生活をより便利に、より豊かにすることで社会に貢献し続ける企業を目指してまいります。
③経営方針
a.経営基本方針
当社グループは、事業の持続的な成長と収益力の向上を一つの目標としているため、事業規模を表す「売上高」、製品等の収益力を表す「営業利益」を重要な経営指標としております。
c. 具体的なアクションプラン
1.中期的な経営戦略
IJPソリューション事業におきましては、これまで積み上げてまいりました微細塗布や位置合わせのコア技術をベースとしたインクジェット装置の開発により、高付加価値化・高機能化が進む有機ELディスプレイを始めとする次世代プレミアム・ディスプレイに向けて、性能及び信頼性の高い装置を提供してまいります。また、IJP技術を利用したローコスト・プロセスの実現やエレクトロニクス分野及び医療分野など未来を創造するテクノロジーに向けて新たなソリューションを提供してまいります。
半導体関連事業におきましては、次世代通信規格(5G)やIoT、AIに伴う情報通信関連の需要が増加する中、高品質で安定した量産プロセスとユニットの大型化に対応した新型のはんだボールマウンタ装置をリリースいたしました。高性能化が進む半導体パッケージへの展開に加えて、ウェハ向けにも対象を拡げ、更なる対応範囲の拡大を進めてまいります。
LCD事業におきましては、これまで納入してきた設備の状況をきめ細かく把握し、プロセスサポート(既に納入した設備の最適運用サポート、新製品の立上げを目的とした材料選定、プロセスの検証)、リニューアル提案(最新の製品を製造するための改造や生産能力向上を目的とした提案活動)等のLCS(ライフサイクルサポート)活動を通じて、顧客に最高のコンディションで製品を生産いただくためのサポートを提供してまいります。
IJPソリューション事業での研究開発強化のため、2018年7月、プロセス開発センタを開設いたしました。大学の研究者や材料メーカーとも連携し、IJ(インクジェット)塗布技術の新たな用途の拡大、量産化に向けた技術の確立等に取り組んでおります。
3.企業グループ各社の役割・分担等
当社のグループ会社は、南京新創機電科技有限公司1社であります。同社は、当社の中国におけるLCS活動の拠点として、中国の顧客へのアフターサービスを通じ顧客満足の向上と、当社グループの売上拡大に注力しております。
(2)経営環境及び対処すべき課題
足元の状況においては、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に起因する個人消費や経済活動の停滞に加え、米中貿易摩擦も長期化する様相を呈しており、生産活動に影響を及ぼす懸念があります。当社グループにおきましては、海外顧客の対応として、現地の子会社や支店を中心とした対応及びコミュニケーションツールの拡充と効果的な活用を日々推進しております。
先行きが不透明な経済環境の中ではありますが、以下の各項目に重点をおき、事業を推進してまいります。
①新型コロナウイルス感染拡大防止対策として基本的な対応に加え、安全衛生の徹底、リモート勤務の積極的採
用、WEBを活用した営業活動、不要不急の出張禁止、現地法人・販社等による装置の立ち上げ並びにアフター
サービスの推進を行ってまいります。国内はもとより、取引先の国や地域における状況の変化を注視し、都度対
策の検討や見直しを行い、リスクの軽減を図ってまいります。
②コア技術である微細塗布や位置合わせ技術を活用した「IJPソリューション事業」及び今後一層の成長が見込
まれる「半導体関連事業」並びに既存の「LCD事業」の3本柱を太く大きくすべく積極的な事業展開を図り、
より安定的な経営基盤を構築してまいります。
③中長期的視点に立った人材採用、人事制度の再構築、並びに教育制度の拡充等を積極的に推進してまいります。
(3)経営上の目標達成を判断するための客観的な指標等
当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るべく、売上高及び営業利益を重視し、収益力の向上に取り組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経済動向による影響
当社グループが販売する製造装置は、ディスプレイ・半導体市場の需給動向に影響を受けます。加えて、当社製品は企業向け生産設備であることから、企業の設備投資の凍結や減産、計画変更等、その設備投資需要に大きく影響を受けます。したがいまして、ディスプレイ・半導体市場の需給や設備投資に大幅な変動がある場合等、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループは、IJPソリューション事業、半導体関連事業及びLCD事業を中核事業と位置づけその事業拡大を図るとともに、生産性の向上及び固定費・変動費の削減を推進し、事業環境の変化に影響されにくい収益体質づくりを目指して参ります。
(2)海外販売に関するリスク
当社グループの売上高の大半は海外向けであり、かつ中国、台湾、韓国に集中しております。したがいまして、中国、台湾、韓国において、政治状況の急変、法律・税制の予期しない変更、産業政策の変更、経済状況の急変、地震・洪水等の自然災害及びテロ・戦争等の社会的混乱が生じた場合等、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
一方、国内においても、外国為替及び外国貿易法の改定や運用の見直し等が、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(3) 技術革新の動向による影響
当社グループの属する事業分野においては、技術革新の急速な進展とそれに伴う市場ニーズの変化に迅速に対応することが絶えず求められております。この変化に適切な対応をすることができない場合、当社グループの既存の製品・サービスは急速に陳腐化し競争の優位性を失うおそれがあり、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
このため、当社グループでは技術動向の調査を不断に進めるとともに、研究・開発機関と連携する等、新たな技術・製品の研究開発に努めております。
(4) 価格競争による影響
当社グループの主要顧客であるディスプレイ・半導体市場においては、需給動向を反映した価格変動が激しいことが特徴としてあります。当社グループでは、原価低減に努めるとともに、自動化・省人化を可能とする装置開発や、各装置のパッケージ化等により顧客サイドのコストダウンを実現し、価格の維持に注力しております。しかしながら、当社も単に他社と価格のみで比較、競合するおそれは否めず、過度の価格競争が、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(5) 法的規制に関するリスク
当社グループでは、ISO9001やISO14001の認証を取得した工場として生産活動を行っております。このような活動を行うに際して、製造物責任法・独占禁止法・下請代金支払遅延等防止法・廃棄物の処理及び清掃に関する法律・工場立地法・消防法・毒物及び劇物取締法等の法的規制を受けております。今後、新たな法令の制定等規制の動向によっては、当社の事業展開が制約され、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(6)売上計上時期の変動に関するリスク
当社グループの生産計画、販売計画及び業績の見通しは、納期の変更等により急な見直しを余儀なくされることがあります。このため顧客の工場建設の遅れや設備投資計画の見直し等は、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(7)ノウハウ及び知的財産権に関するリスク
当社グループは、製造装置需要の急変に柔軟に対応するため、一部の製品組立を協力会社へ委託しており、当社独自のノウハウや技術情報が社外に流出するリスクが想定されます。協力会社との間では、当社の技術・ノウハウの他への転用・利用を禁止する旨の契約を締結し、ノウハウの社外流出の防止に努めております。
また、当社は、技術の流出の危険性に対する防止策及び競合他社に対する知的財産権上の優位性の維持及び獲得のため、特許・実用新案の出願を積極的に行っております。しかしながら、特定の国や地域では、当社の知的財産権の保護が十分にされない場合があり、当社の知的財産権を使用して類似製品を製造することにより、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
一方、第三者の知的財産権については、これを侵害しないよう努めておりますが、万が一抵触した場合には、多額の係争費用や損害賠償金等が発生するおそれがあり、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(8)研究開発等の先行投資に関するリスク
当社グループは、将来成長が期待できる市場分野での事業展開に有益と考える技術に関わる研究開発及び関連設備に先行投資をしております。しかし、想定を上回る革新的な技術の登場やマクロ経済環境の急変等により、先行投資の成果が必ずしも収益に繋がらないリスクがあり、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(9)製品の契約不適合に関するリスク
当社グループは、製品の品質管理に関して十分な注意を払い、PL保険にも加入しておりますが、先端技術あるいは新技術を用いた製品を扱うことも多く、事前の想定が困難な契約不適合が発生する等、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(10)装置代金の回収及び営業キャッシュ・フローの健全化に関するリスク
当社グループの装置代金の回収については、中国などの商慣習により、契約代金の1割前後の回収が長期化するケースがあります。前受金やFOB(本船渡し)により代金の8割前後の回収が行われますが、残金は当社装置の稼働ではなく、生産ライン全体の稼働後に最終的な検収を行い、そこから1年など一定の保証期間経過後に支払われる契約となっているためです。代金回収を計画的に行うために、装置納入後の状況や課題等について顧客と情報共有するなど様々な取り組みを進めておりますが、顧客の財務状況の変化や検収作業の長期化等が、当社グループの財務状況及びキャッシュ・フローに大きな影響を与える可能性があります。
当社グループでは、契約時に検収条件の明確化を図るとともに、納入後は子会社及び代理店等と連携し検収の早期化に努めるなど、売上代金の計画的な回収実現に向け取り組んでおります。
(11) 大規模災害の影響
当社グループの生産拠点は、本社工場、守谷サテライト工場とも茨城県にあります。よって、茨城県において大規模災害が発生した場合には、生産設備の破損、物流機能の麻痺等が生じ、生産拠点の操業停止等、当社の生産体制が重大な影響を被り、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(12)固定資産の減損リスクについて
当社グループの保有する固定資産について、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、減損損失を認識すべきであると判定した場合にはそれぞれの固定資産について回収可能性を評価することとなります。回収可能価額が帳簿価額を下回る場合、その差額は減損損失として当該期の損失として計上されるため、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(13) 退職給付債務について
当社は、将来に関する一定の前提を置いた年金数理計算に基づいて退職給付債務を計上しております。したがいまして、実際の結果が前提条件と異なる場合や前提条件に変動が生じた場合等、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(14)情報管理について
当社グループは、事業遂行にあたり、各種技術情報、顧客情報、個人情報を有しております。当社では、情報セキュリティマネジメント規程を制定し、当社が管理する文書、電子情報の適切な管理に努めております。しかしながら、情報漏洩のリスクは常に存在しており、万一情報が漏洩した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(15) 人材の確保・育成
当社グループが培ってきた技術やノウハウの伝承、延いては当社グループの将来の成長は、従業員の能力による部分が大きく、よって優れた能力を有する従業員の確保と育成は、当社グループの重要な経営課題であります。必要な人材を確保、育成できなかった場合には、当社グループの業績及び財務状況、さらには当社の成長に影響を与える可能性があります。
(16) 日立製作所グループとの関係について
当社は、日立テクノエンジニアリング株式会社(注:同社はグループ内での合併の後、2013年に株式会社日立製作所により吸収合併された。)が1990年3月に開設した竜ケ崎工場を母体とし、2016年7月、株式会社日立製作所からの新設分割により設立されました。新設分割にあたり、当社は株式会社日立製作所より竜ケ崎工場の不動産及び製造設備等の資産、従業員、特許権等知的財産権並びに事業に関連する海外事業拠点(台北、南京)を継承しております。
現在の当社と日立製作所グループとの関係について、株式会社日立ハイテクとの販売契約、株式会社日立マネジメントパートナーへの給与計算・経費精算等に係る委託契約等はありますが、いずれも第三者である他の取引先と同じく、サービスの質、価格等の条件の妥当性を総合的に判断し決定しております。
一方、同社グループとの間にライセンス契約や技術または製造工程に関する支援・コンサルティング契約・出向関係等はありません。
(17) ファンド株主との関係について
当社は、本有価証券報告書提出日現在において、ポラリス第三号投資事業有限責任組合(注)及び海外の投資ファンドである Tiara CG Private Equity Fund 2013,L.P.によって当社発行済株式総数の30%超の株式を保有されております。また、当社はポラリス第三号投資事業有限責任組合を運営するポラリス・キャピタル・グループ株式会社から取締役1名の派遣を受けております。なお、当社とポラリス・キャピタル・グループ株式会社との間に営業上の取引関係はありません。
当社の株主であるポラリス第三号投資事業有限責任組合及びTiara CG Private Equity Fund 2013,L.P.は、当社株式を順次売却する予定でありますが、当社株式の保有・処分方針によっては、当社株式の流動性及び株価形成等に影響を与える可能性があります。
当社は、独自性、自主性に基づき企業運営を行っておりますが、ポラリス・キャピタル・グループ株式会社が運営するファンドを通じて相当数の当社株式を保有することにより、当社役員の選解任、他社との合併等の組織再編、減資、定款変更等当社の株主総会決議の結果に重要な影響を与える可能性があります。
(注)ポラリス・キャピタル・グループ株式会社が企業の事業再編・再構築の支援を目的に組成した投資ファンド
(18) 新型コロナウイルス感染拡大のリスク
新型コロナウイルスは世界的に感染が拡大しております。更に感染が拡大・長期化した場合、顧客の生産活動の停止または投資計画の見直し、当社においては生産体制・営業活動の停止等、様々な不測の事態が生じ、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループではこの対策として、安全衛生の徹底、リモート勤務の積極的採用、WEBを活用した営業活動、不要不急の出張禁止、現地法人・販社等による装置立ち上げ・アフターサービスの推進を行っております。今後も継続して状況の変化を注視、都度対策の検討・見直しを行い、リスクを軽減する体制を構築してまいります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、コロナ禍の中、ワクチンの普及による景気回復の兆しが見られたものの、変異株の流行や先進国と新興国・途上国とのワクチン普及の格差等から先行き不透明な状況が続きました。
こうした中、当社グループの事業環境については、フラットパネル・ディスプレイ(FPD)市場、半導体関連市場
ともに回復基調が続きました。FPD市場においては巣ごもり需要によりパネル需給が改善し、半導体関連市場にお
いては次世代通信規格(5G)対応により需要が増加しております。
このような状況のもと、当社グループの当連結会計年度の受注金額は15,831百万円(前年度比35.8%増)、受注残高は11,656百万円(前年度比2.3%減)となりました。
当社グループの当連結会計年度の連結業績は、売上高16,105百万円(前年度比10.9%増)、営業利益1,010百万円(前年度比115.9%増)、経常利益911百万円(前年度比129.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は696百万円(前年度比139.1%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(IJPソリューション事業)
中国メーカーが10.5世代の大型液晶ディスプレイ(LCD)投資により競争力を強化する中、韓国や台湾の
メーカーは次世代ディスプレイの開発やパネルの高付加価値化・高機能化による差別化を図っています。当社は
微細塗布などの技術を活かしたインクジェット装置の開発により、QD-OLED(量子ドット有機EL)、マ
イクロLED等次世代ディスプレイ向けの開発に取り組んでおります。また、インクジェット技術によるローコ
ストプロセス実現を通じた用途の拡大や、車載分野や医療関連分野など新たな分野の開拓にも注力しておりま
す。
このような状況のもと、当セグメントの当連結会計年度の売上高は2,352百万円(前年度比320.8%増)と大幅な
増収となりましたが、セグメント利益は新技術・新製品の開発により費用が嵩んだため、30百万円(前年度はセグ
メント損失139百万円)に止まりました。
(半導体関連事業)
5G対応のためのスマートフォン向け高性能プロセッサの需要増、基地局・データセンターの活発な投資、テ
レワークや巣ごもり需要の増加等から、半導体の需要は拡大基調で推移しました。米中対立や新型コロナウイル
スの感染状況等先行きに不透明感がありますが、半導体向けは今後も堅調な需要が続くものと思われます。
こうした中、当社のはんだボールマウンタ装置の売上は大幅に増加し、当セグメントの当連結会計年度の売上
高は3,714百万円(前年度比124.1%増)、セグメント利益は901百万円(前年度比155.1%増)となりました。
(LCD事業)
新型コロナウイルスの影響による巣ごもり需要で世界的にパネル需要は高まっており、韓国ではLCD製造装
置の停止が延期され、更に中国ではLCD製造ラインの増設の動きも出て来ています。反面、この需給ひっ迫が
顧客の生産優先、設備の維持更新投資先送りへと繋がっており、メンテナンスを主とするLCS(Life Cycle
Support)部門の売上が抑えられる結果となりました。
このような状況のもと、当セグメントの当連結会計年度の売上高は10,038百万円(前年度比18.4%減)、セグメ
ント利益は1,024百万円(前年度比5.9%減)となりました。
当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末に比べ3,136百万円減少し、14,746百万円となりました。主として、現金及び預金363百万円、棚卸資産2,585百万円それぞれの減少によるものであります。
有形固定資産は、前連結会計年度末から377百万円増加し、2,232百万円となりました。
無形固定資産は、前連結会計年度末から37百万円減少し、47百万円となりました。
投資その他の資産は、前連結会計年度末から46百万円減少し、179百万円となりました。
これらの結果、総資産は、前連結会計年度末から2,843百万円減少し、17,206百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べ3,546百万円減少し、9,126百万円となりました。主として、仕入債務948百万円、短期借入金1,400百万円、前受金1,278百万円それぞれの減少によるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ88百万円減少し、560百万円となりました。
純資産は、前連結会計年度末に比べ792百万円増加し、7,519百万円となりました。主として、親会社株主に帰属する当期純利益696百万円を計上したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は43.7%となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ363百万円減少し、2,107百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果取得した資金は、1,609百万円(前年度は2,389百万円の使用)となりました。資金の取得は、主にたな卸資産の減少2,595百万円、税金等調整前当期純利益981百万円によります。また資金の使用は、主に仕入債務の減少957百万円、前受金の減少1,280百万円によります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、575百万円(前年度は603百万円の使用)となりました。資金の使用は、主に有形固定資産の取得による支出575百万円によります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、1,410百万円(前年度は2,489百万円の取得)となりました。資金の使用は、主に短期借入金の減少1,400百万円によります。
③ 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引はありません。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
④ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引はありません。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
3.前連結会計年度のTITAN-SEMI Co.,Ltd.、Changsha HKC Optoelectronics Co.,Ltd.につきましては、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
当連結会計年度のHannStar Display Corporation、SAKAI SIO International GuangZhou Co.,Ltd.、InnoLux Corporation、Shenzhen China Star Optoelectronics Semiconductor Display Technology Co.,Ltd.につきましては、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
a.財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末から2,843百万円減少し、17,206百万円となりました。これは主
に棚卸資産が2,585百万円、現金及び預金が363百万円減少した一方で、有形固定資産が377百万円増加したことによ
るものです。棚卸資産の減少は、主にコロナウイルス感染症の影響による特殊事情であります。前連結会計年度末
の棚卸資産は、中国に出荷した装置の据付作業を感染拡大のため行うことが出来ず、棚卸資産が膨らむ結果となり
ました。当連結会計年度においては、斯かる据付作業の大幅な遅延は解消しております。
負債は、前連結会計年度末から3,635百万円減少し、9,686百万円となりました。主として、短期借入金1,400百万
円、前受金1,278百万円、仕入債務948百万円の減少によるものです。短期借入金は、営業キャッシュ・フローによ
り返済を行ったものであり、前受金及び仕入債務の減少は主にLCD事業の大口案件減少によるものです。
純資産は、前連結会計年度末に比べ792百万円増加し、7,519百万円となりました。主として、親会社株主に帰属
する当期純利益696百万円を計上したことによるものであります。この結果、自己資本比率は43.7%となり、前年度
より10.2%上昇しました。
b. 経営成績
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の再拡大がありましたが、上述のとおりFPD業界及び
半導体業界がともに堅調に推移し、また主に海外向けに販売を行う当社として据付作業の現地化等コロナ対策の進
展もあり、当社グループの連結業績は、売上高16,105百万円(前年度比10.9%増)、営業利益1,010百万円(前年度
比115.9%増)、経常利益911百万円(前年度比129.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は696百万円(前年
度比139.1%増)と、1割の増収ながら、各利益とも2倍以上の増益となりました。収益面では、増収の効果に加え、
売上総利益率が1.3%改善し、加えて販売費及び一般管理費をほぼ前年度並みの水準に抑えたことから、斯かる大幅
な増益となっております。
セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、各セグメントの当連結会計年度における事業環境は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
また、セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益に対応しております。
(IJPソリューション事業)
当セグメントの当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度から1,793百万円増加し、2,352百万円となりました。前年度の4.2倍となる大幅な増収となっております。未だ次世代ディスプレイ向けやローコスト・プロセス実現のための開発・試作案件が主体であるものの、必要な材料を必要な位置に高速かつ的確に塗布できるIJP技術への期待が窺われる結果と考えられます。
セグメント利益については、開発・試作向けの製品であることから価格が抑えられる一方、新技術・新製品のため開発や製造の費用が嵩んだことから、30百万円に止まっております。前連結会計年度のセグメント損失139百万円か ら、僅かではありますが黒字に転換しました。今後は、マイクロLED、Si-OLED等プレミアム・ディスプレイ分野での量産化開始が見込まれ、収益の更なる改善が見込まれております。
(半導体関連事業)
当セグメントの当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度から2,056百万円増加し、3,714百万円となりました。前年度のほぼ2.2倍の売上高です。半導体需要の拡大に加え、微細化・集積化による半導体先端パッケージの伸びが、小径のボールを得意とする当社の大幅な増収に寄与したものといえます。
セグメント利益についても、前連結会計年度から548百万円増加し、901百万円となりました。同じく2.5倍の増益です。増収に加え、新型機の投入、生産効率化等による利益率上昇によるものです。当社のはんだボールマウンタ装置の需要は当面堅調に推移するものと思われます。
(LCD事業)
当セグメントの当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度から2,265百万円減少し、10,038百万円となりました。前年度比18.4%の減収です。これは液晶パネルの大型投資がピークアウトするなど新規投資の減少に加え、既存設備の改造・リプレイスなど維持更新投資が先送りされたためです。
一方、セグメント利益については、前連結会計年度から63百万円減少の1,024百万円と、5.9%の減益に止まっております。これは、前年度はコロナウイルス感染拡大に伴う追加費用が嵩んだことに加え、当年度も収益性の良い維持更新投資を一定規模確保できたことにより、利益率が改善したためであります。
しかし、足下はコロナ禍の中、巣籠もり需要等による液晶パネル需給のひっ迫を受け、LCD設備の新規投資の動きが具体化しつつあり、需要動向にプラスの変化が生じて来ています。
②資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの事業活動における主な資金需要は、部品の仕入代金、製品の製作代金、販売費及び一般管理費等の費用及び設備投資資金であります。上記運転資金につきましては、内部資金、銀行からの借入及び売上債権の回収により調達を行うことを基本としております。日常的な手元流動性は金利費用削減のため必要最小限の残高で運用しておりますが、取引銀行とコミットメントライン契約(極度額4,180百万円)、当座貸越契約(極度額5,400百万円)を締結しており、資金の流動性は確保されております。なお今後につきましては、安定的な内部留保の蓄積等により財政状態の健全化を図るとともに、資本効率を高めてまいります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計基準に基づき作成しております。
この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益、費用及びキャッシュ・フローの報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いております。
当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表の作成のための重要な会計方針等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大の影響については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
a.貸倒引当金の計上基準
当社グループは、債権の貸倒に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債
権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
顧客の財政状態が悪化し、支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性が
あります。
b.たな卸資産の評価基準
当社グループは、原材料は最終仕入原価法(貸借対照表価額は収益性の低下による簿価切下げの方法により算
定)、製品・仕掛品は個別法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下による簿価切下げの方法により算
定)、半製品のうち保守部品は移動平均法による原価法、それ以外は個別法による原価法(貸借対照表価額は収
益性の低下による簿価切下げの方法により算定)を採用しております。
将来における実際の需要または市況が見積りより悪化した場合には、評価損の追加計上が必要となる可能性が
あります。
c.繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性について、課税所得の額を合理的に見積ることにより判断してお
ります。
将来の不確実な経済条件の変動等により見積りの見直しが必要となった場合、繰延税金資産及び法人税等調整
額の金額に影響を与える可能性があります。
d.固定資産の減損処理
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グルー
プから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、固定資産の帳簿価額を回収
可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。
将来の不確実な経済条件の変動等により見積りの見直しが必要となった場合、減損損失が発生する可能性があ
ります。
e.退職給付債務の算定
当社の退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待運用収益率等に
基づき算定されております。
将来の不確実な経済条件の変動等により割引率及び期待運用収益率等の見直しが必要となった場合、退職給付
に係る負債及び退職給付費用の金額に影響を与える可能性があります。
該当事項はありません。
当社は、2000年代初頭のFPD製造装置の製造に係る「液晶真空充填システム」確立をはじめ、高精度塗布・位置
決め・貼合せ等の当社コア技術を活かし、常に顧客のニーズに応えてまいりました。「先進・革新技術で未来を創
造」を経営理念に掲げる当社として、研究開発力の維持・強化は、経営の最重要課題の一つと考えております。
顧客のニーズの変化や要望、あるいは顧客が直面されている問題点や課題をきめ細かに把握し、それを基に新しい
装置やプロセスの開発を行っております。
研究開発の方向性、テーマについては、顧客からの情報に加え、市場動向や技術動向の分析を行い、中期経営計画
等にて策定しております。
当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は、
(IJPソリューション事業)
薄膜形成のための各種プロセスの技術開発及び評価、新材料に対応したプロセス技術開発等を行っております。2019年6月期に開設したプロセス開発センタを活用し、国内の有力大学、研究機関、材料メーカー等と連携し、研究開発を進めております。
薄膜形成用インクジェット装置、ナノインプリント形成装置、フィルム貼合せ装置等の開発に注力し、車載用デバイスへの応用技術である高粘度電子材料用IJP技術や、開発効率を向上させるシミュレーション技術等の先進技術の開発に取り組んでおります。
(半導体関連事業)
次世代高速通信に対応するため、はんだボールマウンタ装置のボール搭載及び検査リペア技術の向上とプロセス開発等に取り組んでおります。特にスループット、搭載精度、歩留りの向上に注力して技術開発を行っております。
(LCD事業)
顧客の高精細化、無人化、フレキシブル化等のニーズに対応した製品開発や、次世代の情報デバイス向けに必要とされる装置・プロセスの開発に取り組んでおります。また、顧客の省エネルギー化の要求に対応するため、装置の省電力化技術等、環境に配慮した技術開発にも注力しております。
シール塗布装置、液晶滴下装置、真空貼合せ装置等では、装置の信頼性・安定性を高めるとともに、次世代デバイスの量産化を可能にするための技術開発を行っております。
(注)当社の研究開発活動は、セグメント間で横断的に実施しておりますので、開発費の総額は合計値での掲載とし
ております。