第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

本書提出日現在における経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。また、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものです。

 

(1)経営方針

①ミッション、ビジョン

当社は、「「IT産業の次世代」を創出する」というミッション及び「お客様の真なるデジタル化(DX)を支援/推進し、来るAI時代の企業競争力強化を実現するために、価値ある役割を果たしていきます(Right AI, Right DX.)」という経営ビジョンを掲げて、新しい価値を提供するITベンダーを目指して事業を展開しております。

 

②行動指針

「Think Big, Act Together.」

当社は顧客企業のDXを支援するビジネスを行っているため、自らが常識や固定概念にとらわれず自由に発想すること(Think Big)、常に顧客の立場に立って当事者としてあるべきビジネスの姿を共に考え共に行動すること(Act Together)を行動指針としております。
 上記の行動指針を実現するための具体的なルールとして、以下の「CCT WAY」を定めて行動しております。
 a. オーナーシップ(あらゆることに当事者意識を持つ)
 b. カスタマーズ・ルール(自社の都合ではなく顧客への提供価値を判断基準とする)
 c. ロジック×パッション(ロジックと情熱・感情のバランスをとって行動する)

 

③中期経営戦略

当社は、主に製造業・建設業向けにDX構想から仕組みの構築、内製化までを一気通貫で支援するDX支援と、大手SIer・コンサルティングファーム・事業会社向けに顧客が必要とする技術を持ったIT人材の調達支援を行っています。

当社のDX支援は、DX後の目指す姿(=ToBe)を実現する具体的方法論である「CCT-DX Method」と、AIを活用したToBe実現のためのDX開発基盤である「Orizuru」を活用し、DXコンサルタントとAIエンジニアが顧客企業に伴走して、アジャイル方式(スピーディーかつ段階的に仕組みを構築する方式)でプロジェクトを進めます。

これまで当社は、製造業・建設業を中心にDX支援を展開してきましたが、あらゆる産業のさまざまな企業からDX実現のパートナーとして当社が選ばれることを目指し、「CCT-DX Method」「Orizuru」の熟成及び機能拡充により、産業領域の拡大を図ります。

また当社の広範なビジネスパートナーネットワーク「Ohgi」を活用することでシステム開発案件とエンジニアのマッチングを即時かつ効率的に行うことができることは当社の強みです。各産業の事業会社、コンサルティングファーム、SIer等、あらゆる業種でシステム開発案件の増加によりITエンジニアの需要が増大している一方、供給は頭打ちで需給ギャップが拡大していること、多重請負構造のためマッチング業務が非効率になっていることから、各社ITエンジニアの調達に時間がかかっています。このような状況下で、「Ohgi」を活用した当社のDX支援、IT人材調達支援は共に時代に即したサービスで、競争優位性を生み出しています。今後は、現在東京都が中心となっているパートナーを東京都以外へも広げ、ネットワークの更なる拡大を図ります。

当社はこれまでも安定的かつ継続的な事業成長をしてまいりましたが、今後も「Orizuru」の機能拡充等によるDX支援領域の拡大による顧客・案件の増加と、その開発を担うIT人材を「Ohgi」に引き込み、案件と人材の両方を継続的に拡大させることで、顧客企業のDXを通じた産業の競争力強化に貢献します。

 

(2)経営環境

国内民間企業IT市場規模は約12~14兆円程度で推移し、今後も徐々に拡大していくことが見込まれております(矢野経済研究所)。特に当社がサービスを提供しているDXの国内市場規模(投資金額)は今後急速に拡大し、2021年の2.3兆円から2030年には6.5兆円になると予測されています(富士キメラ総研「2023デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望」)。また、IT産業における外部委託(BPO)市場規模は、2022年時点で2.7兆円程度であり、2025年には2.9兆円程度に拡大することが予測されています(矢野経済研究所「BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)市場の実態と展望」)。

このように、DX投資の急速な増加、IT人材需給ギャップの拡大が予測されている中、広範なビジネスパートナーネットワーク「Ohgi」を活用したIT人材調達力をベースに顧客企業のDX支援を手掛ける当社にとって、事業環境は良好だと考えております。

当社が得意とする製造業・建設業向けDX支援においては国内外大手SIer等と競合しておりますが、ものづくりの現場に関する知見、コンサルティング力、AI・IoT等のIT技術力等を活かし、顧客企業のノウハウを継承する形で企画から設計開発、生産・施工・出荷まで一貫したデジタルデータ(図面、3Dモデル)でDXを実現する当社のポジショニングや、技術移管を含めた顧客企業によるDX内製化や内製化後のIT人材調達までを支援する当社の方針により差別化が図れるものと考えております。また、大手SIer等は当社のIT人材調達支援における顧客(当社は大手SIerから2次請として受注)でもあるため、競合ではなく協業を目指し、協力しながら顧客企業のDXを推進していきたいと考えております。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標

当社は、顧客企業に付加価値の高いサービスを提供し続けることにより、事業の継続的な拡大と企業価値の向上を図ることが重要だと認識しており、事業の成長性を表す売上高成長率と、収益力を表す売上高営業利益率を重要な経営指標と考えております。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

①成長戦略の実行

当社はこれまで安定的かつ継続的な事業成長をしてきましたが、「「IT産業の次世代」を創出する」というミッション及び「お客様の真なるデジタル化(DX)を支援/推進し、来るAI時代の企業競争力を実現するために、価値ある役割を果たしていきます(Right AI, Right DX.)」という経営ビジョンの実現のためには、顧客企業がDXを実現・内製化するために「再現性のあるDX方法論とDX開発基盤」を提供すること、顧客企業が「IT人材を直接調達できる仕組み」を提供することが重要だと考えております。

DX支援においては、「Orizuru」の利用料収入(ストックビジネス)の導入を進めると共に、製造業・建設業向けのDX開発基盤である「Orizuru」について、物流・倉庫等、その他BtoB企業へと産業分野を拡張するための機能追加と業務領域を拡張するための機能追加を行い、DX支援領域の拡大を図ってまいります。

IT人材調達支援においては、IT人材調達ニーズのある顧客企業の新規開拓及びビジネスパートナー企業数の拡大、ユーザーの利便性向上のための機能追加を行ってまいります。こうした成長戦略を着実に実行することにより、DX案件とそれを担うIT人材の両方を拡大する好循環を形成し、安定的な高成長を持続していく方針です。

また、事業拡大のためのリソース確保及び産業領域の拡大を目的として、中小IT企業・ベンチャー及びDX支援産業領域の拡大と合致する領域に強みを持つIT企業との、M&A及び提携を積極的に進めて参ります。

 

②IT人材の確保と育成

当社は、あるべき姿の策定から技術検証、システム構築、保守・運用から内製化支援まで、顧客企業のDX実現を一気通貫で伴走支援しておりますが、一連のプロセスの実行において、コンサルタント、AIエンジニア、アーキテクト、プログラマー、プロジェクトマネージャー等の様々なIT人材が必要となります。

当社は「Ohgi」によるIT人材調達力を活用し、必要な時に必要なスペックのIT人材を調達しプロジェクトを推進することが可能ですが、経営ビジョンを実現し、継続的に事業を拡大していくためには、中核的な技術やノウハウを社内に蓄積していく必要があり、コア人材となる社員の積極的な採用・定着・育成が重要だと考えております。

当社は魅力的な案件の獲得、比較的自由な開発体制や勤務体系、給与水準の向上や福利厚生の充実、公平・透明な人事評価制度、社内勉強会の開催・セミナー参加によるスキルアップ支援等により、優秀なIT人材の採用・定着・育成に注力しておりますが、今後も採用マーケットにおける他社との競合状況を勘案し、改善していく方針です。

 

③開発体制・プロジェクト採算管理の強化

当社は業容拡大に伴い、大規模案件の受注も増えてきているため、不採算・赤字案件が極力発生しないように、開発体制及び受注後のプロジェクト採算管理の強化が課題だと認識しております。当社は大規模案件にも対応できる体制構築のために、新卒・経験者いずれについても積極的な採用活動を行っており、今後も継続していく予定です。また、当社の特徴である広範なビジネスパートナーネットワークによるIT人材調達力を活用し、必要な時に必要なスペックのIT人材を調達し開発体制を組むことが可能です。今後もネットワークの拡充を図ってまいります。

プロジェクト採算管理について、当社はリスク低減のために案件を細分化し(契約期間1カ月~3カ月が大半)、準委任契約(9割程度)にて受注するように努めております。また工数の予実乖離が生じないように、顧客とのコミュニケーション、緻密な要員管理、進捗管理、予実管理、品質管理を行っており、内部監査においても監査項目として確認しております。今後につきましても、プロジェクト採算管理を徹底していくとともに、プロジェクトマネージャーの育成、当社が得意とするアジャイル開発のノウハウを集約し全社共有することによる効率的かつ高品質な開発を実施していくことにより、収益力を高めていく方針です。

 

④販路の多様化・拡大

当社は既存顧客からのリピート受注が比較的安定している一方、事業の継続的な拡大と企業価値向上のためには、新規顧客の開拓力が課題だと認識しております。広報活動による当社の認知度・ブランド力の向上、Webマーケティングやウェビナー開催によるリード拡大に注力するとともに、Salesforce等の他社製品・サービスとの相互補完やカスタマイズ案件等のリレーションシップセールス活動の拡大を図っていくことにより、販路の多様化・拡大を図っていく方針です。

 

⑤経営管理体制の強化

当社は成長段階にありここ数年で組織が急速に拡大しておりますが、事業の継続的な成長には業務運営の効率化やリスク管理のための十分な内部管理体制の整備、マネジメント人材の拡充が重要だと考えております。このため、業務効率化のための社内基幹システムのリプレイスやバックオフィス業務の整備などを行ってまいります。また、組織の拡大ペースに合わせる形でマネジメント人材の採用や育成、教育研修等を実施していく方針です。

 

コーポレート・ガバナンス体制の強化

当社は、持続的な成長及び中長期的な企業価値の向上を目指し、併せて社会に貢献するサービスを提供することで、あらゆるステークホルダーから信頼を得ることが重要であると認識しております。かかる認識に基づき、当社ではコンプライアンスの徹底を図るとともに、経営の公正性及び透明性を確保するための内部監査の強化、監査等委員会、指名・報酬委員会を設置し、コーポレート・ガバナンスの充実などを行ってまいります。

 

持続可能な社会の実現への取組み

当社は、事業活動を通じて、顧客の売上高の拡大や利益率の向上を実現するとともに、労働生産性向上による人手不足の解消、ベテランのノウハウ仕組化など、多くの社会課題の解決に貢献し、持続可能な社会の実現へ取組んでいます。2022年12月には代表取締役社長CEOを委員長とする「サステナビリティ委員会」を設置し、より一層サステナビリティに関する取組みを推進し、持続可能な社会作りへ貢献してまいります。

 

2 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

また、必ずしもリスク要因には該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。

 なお、文中の将来に関する事項は提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

(1) 事業内容に関するリスク
① 市場動向について

国内IT市場は2000年以降、着実に成長を遂げており、今後も各産業においてデジタル化の流れが加速している中で継続的な成長が見込まれておりますが、国内外の経済情勢や景気動向が変化し、企業がIT投資額を大幅に縮小した場合、あるいは予期せぬ事態等により市場成長率の鈍化又は市場規模が縮小する事態となった場合には、当社の業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

一方、企業が競争力を維持・強化するためのDXはあらゆる産業において喫緊の課題となっており、仮にIT投資額全体が減少する場合においても、当社がターゲットとするDX市場が大幅に縮小する可能性は低いと考えております。また、当社は大手SIerからの2次請け受注についても積極的に対応し、複数の産業領域の案件を受注することでリスク分散を図っていること、外注の積極活用により財務レジリエンスを保持していることから、外部環境の変化に柔軟に対応できる体制を構築していると考えております。

 

② 競合について

当社はこれまで製造業・建設業のDX支援を中心に事業展開をしてきており、大手SIer等と競合しております。当社の競争力が低下した場合には、受注が減少し、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

一方、上流のDX構想から、技術検証、システム開発、運用保守までを一気通貫で提供できることや、当社のDX支援の特徴である「内製化支援」および「内製化後のIT人材調達支援」は競合との差別化要因であり、また製造業・建設業のDXについては「ものづくりに関する知見」において優位性があると考えており、資金力・ブランド力に勝る競合事業者と比較しても、短期的に当社の競争力が急低下する可能性は低いと考えております。

今後につきましても、これまでの経験・実績・ノウハウ・人材等を強みとして、DX開発基盤である「Orizuru」の機能強化・拡張を図り、製造業・建設業はもちろん、その他の産業についても競争力を高めていきたいと考えております。

 

③ 法的規制について

当社が準委任契約に基づく受任者として当該契約先の企業から業務を受託し、その業務を外部協力企業に再委託する場合には、「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準(昭和61年労働省告示第37号)」、「下請代金支払遅延等防止法」、その他の関係法令に従っております。また、派遣契約の場合には、労働者派遣法に基づき、厚生労働大臣の許可を受けております。

準委任契約の場合に偽装請負と見做されるリスクや派遣の許可が取り消されるリスクを負っているため、当社では、リスク管理委員会の設置、コンプライアンス研修の実施、ITエンジニアとの定期的な面談、取引先との適切な契約締結、取引先との密接なコミュニケーション、内部監査や監査等委員監査によるチェック等の体制強化を図り法令違反を未然に防ぐよう努めておりますが、法令等違反行為が発生した場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 技術革新等について

IT業界では、技術革新や顧客ニーズの変化のスピードが非常に速く、それに伴い、常に新しい技術やサービスが生み出されております。当社のDX支援事業においては技術力が競争力の源泉であるため、技術革新への対応が遅れることは当社にとって重大なリスクになると考えております。従いまして、技術革新に迅速に対応できるよう、先端のAI技術と当社技術を組み合わせることや、常に市場動向を注視し技術革新への対応を講じることにより、今後も競争力のあるサービスを提供できるように取り組んでおります。また優秀なITエンジニアの確保や社内勉強会の開催等による社員のスキルアップにも注力しております。

しかしながら、予想以上の急速な技術革新や代替技術・汎用的な競合商品の出現等により、当社のサービスが十分な競争力や付加価値を確保できない場合には、新規受注の減少や既存顧客の離反を招来し、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 不採算プロジェクトについて

システムの受託開発においては、各プロジェクトにおいて想定される難易度及び工数に基づき見積もりを作成し、適正な利益率を確保したうえでプロジェクトを受注しております。当社は、リスク低減のために案件を細分化して受注(契約期間1カ月~3カ月が大半)するよう努めており、また工数の予実乖離が生じないよう、顧客との密接なコミュニケーション、緻密な要員管理、進捗管理、予実管理、品質管理等を行っておりますが、請負契約の案件で予期せぬ不具合の発生等により工数が大幅に増加した場合や、顧客による検収時に契約不適合に該当し大幅な改修依頼が生じる場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 売上計上時期の期ずれについて

システムの受託開発において、受注後の仕様変更等により納入時期が変更となり、売上・利益の計上時期がずれる場合があります。また、当社は、一定の要件を満たすシステムの受託開発においてインプット法による収益認識を適用しており、見積総原価に対する発生原価の割合をもって売上高を計上しております。開発の進捗状況は月次でモニタリングしておりますが、計画どおりに進捗せず、見積総原価の見直しが必要になった場合には、売上・利益の計上時期にずれが生じます。期ずれの金額の大きさによっては、短期的には四半期又は通期の業績に影響を及ぼす可能性がありますが、中期的には影響がないものと考えております。

 

⑦ 取引先の信用リスクについて

当社は、新規取引を開始する際の与信管理の徹底及び取引期間中のモニタリング実施により、債権回収リスクを低減するよう努めておりますが、顧客の収益及び財政状態の急激な悪化等により、売上債権の回収が遅延または回収不能になる可能性があり、金額が大きい場合には当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。産業分野や事業領域のポートフォリオ分散に注力していくことにより、信用リスクの分散を図っていきたいと考えております。

 

⑧ 新規事業、アライアンス、M&A、海外進出について

 当社は、高い成長性を維持するために、将来的に新しいサービスの展開やアライアンス、M&A、海外展開を図る可能性があります。これらを実行するにあたっては、緻密な市場調査、競合分析、マーケティング、リスク分析、投資対効果等を慎重かつ多角的に検討した上で意思決定を行いますが、基本的前提条件が大幅に変動する場合には、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
 

 

 (2) 事業体制に関するリスク

① 特定人物への依存について

当社の代表取締役社長である金子武史は、経営方針や事業戦略の立案・決定及びその遂行において重要な役割を果たしております。当社では、経営者に過度に依存しない経営体制の構築を進めておりますが、何らかの理由により金子が当社の業務を継続することが困難となった場合、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

② IT人材の確保と育成について

当社は、あるべき姿の策定から技術検証、システム構築、保守・運用から内製化支援まで、顧客企業のDX実現を一気通貫で伴走支援しておりますが、一連のプロセスの実行において、コンサルタント、AIエンジニア、アーキテクト、プログラマー、プロジェクトマネージャー等の様々なIT人材が必要となります。

当社は広範なビジネスパートナーネットワークによるIT人材調達力を活用し、必要な時に必要なスペックのIT人材を調達しプロジェクトを推進することが可能ですが、「お客様の真なるデジタル化(DX)を支援/推進し、来るAI時代の企業競争力を実現するために、価値ある役割を果たしていきます(Right AI, Right DX.)」という経営ビジョンを実現し、継続的に事業を拡大していくためには、中核的な技術やノウハウを社内に蓄積していく必要があり、コア人材となる社員の積極的な採用・定着・育成が重要だと考えております。

当社は魅力的な案件の獲得、比較的自由な開発体制や勤務体系、給与水準の向上や福利厚生の充実、公平・透明な人事評価制度、社内勉強会の開催・セミナー参加によるスキルアップ支援等により、優秀なIT人材の採用・定着・育成に注力しておりますが、今後も採用マーケットにおける他社との競合状況を勘案し、改善していく方針です。しかしながら、これらの施策が奏功しない場合、または市場における慢性的なITエンジニア不足により当社の想定どおりにIT人材を確保できない場合には、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 外注依存度について

当社は「Ohgi」を積極的に活用して、ビジネスパートナーと協働体制で開発に当たっています。そのため、売上高に占める外注費の比率は約6割程度と比較的高水準となっておりますが、これは事業拡大のためのレバレッジの観点、レジリエンス(不況時に外注分を社員に置き換えることができる)の観点、特殊なスキルの活用の観点から、外注を有効活用しているためです。「Ohgi」は中小IT会社とそこに所属する約10万人(2022年12月時点)にも及ぶITエンジニアのネットワークであり、特定の外注先に大きく依存している状況はございません。

現在「Ohgi」は東京都内が大半ですが、今後は首都圏、大阪、福岡等へとビジネスパートナーネットワークを拡大していく方針であり、またパートナーに対し当社が顧客から受注した良質な案件をご紹介することにより、当社との取引関係・信頼関係を強化していく方針です。

しかしながら、当社の想定どおりにビジネスパートナーを確保できない場合、また外注単価が上昇した場合には、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 内部管理体制について

当社の継続的な成長のためには、コーポレート・ガバナンスが適切に機能することが必要不可欠であると認識しており、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、法令・規程の遵守を徹底しております。具体的には、業務効率化のための社内基幹システムのリプレイスやバックオフィス業務の整備、経営の公正性及び透明性を確保するための内部監査の強化、監査等委員監査や任意の指名・報酬委員会の設置によるコーポレート・ガバナンスの充実等を実施しております。また、組織の拡大ペースに合わせる形でマネジメント人材の採用や育成、教育研修等を実施していく方針です。

しかしながら、今後の事業の急速な拡大等により、十分な内部管理体制の整備に遅れが生じた場合には、適切な業務運営を行うことができず、当社の業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 個人情報の保護について

当社では、メールアドレスをはじめとし、利用者本人を識別することができる個人情報を保有しており、「個人情報の保護に関する法律」の適用を受けております。これらの個人情報については、個人情報保護方針に基づき適切に管理するとともに、個人情報保護規程を定めており、社内教育の徹底と管理体制の構築を行っております。また、社内管理体制をより強固にすることを目的にプライバシーマークを取得しております。

しかしながら、何らかの理由でこれらの個人情報が外部に漏洩する事態が発生した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

  ⑥ 機密情報の管理について

当社では、顧客企業のシステム開発を手掛けているため、顧客側で保有している機密情報に触れる場合があります。情報の取り扱いについては、情報管理規程、個人情報保護管理規程等を整備し、定期的に社内研修を実施することにより周知徹底を図り、適切な運用を義務づけております。

しかしながら、このような対策にも関わらず当社の人的オペレーションのミス、その他予期せぬ要因等により情報漏洩が発生した場合には、当社が損害賠償責任等を負う可能性や顧客からの信用を失うことにより取引関係が悪化する可能性があり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 知的財産権の管理について

当社は、事業競争力の優位性を確保するため、必要に応じて差別化技術あるいはノウハウ等の知的財産権の保護に努めております。また当社は、第三者の知的財産権の侵害を防ぐ体制として、特許情報提供会社と契約を締結し、知的財産権検索システムを活用するとともに、必要に応じて特許事務所に調査を依頼するなど、当社サービスが他社の知的財産を侵害しないよう対応しております。

しかしながら、当社の事業領域に関する第三者の知的財産権の完全な把握は困難であり、当社が認識せずに他社の特許を侵害してしまう可能性は否定できません。この場合、ロイヤリティの支払や使用差止請求、損害賠償請求等により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また当社が保有する知的財産権について、第三者により侵害される可能性があります。こうした場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧ 固定資産の減損等について

 当社は建物附属設備、備品等を有形固定資産に計上しており、また、自社サービスの開発費用のうち、将来の収益獲得又は費用削減が確実であると認められた開発費用をソフトウエア(ソフトウエア仮勘定含む)として無形固定資産に計上しております。これらの固定資産については、固定資産の減損に係る会計基準に基づき減損可否について判断しておりますが、特に無形固定資産について市場や競合状況の急激な変化などにより、今後利用が見込めなくなった場合や、収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合には、除却あるいは減損の対象となる可能性があり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

 

(3) その他

① 配当政策について

 当社は、株主還元を適切に行っていくことが重要であると認識しており、剰余金の配当については、内部留保とのバランスを考慮して適切に実施していくことを基本方針としております。しかしながら、現時点では事業が成長段階にあることから、内部留保の充実を図り、将来の事業展開及び経営体質の強化のための投資等に充当し、なお一層の事業拡大を目指すことが、株主に対する最大の利益還元につながると考えており、配当を行っておりません。将来的には、各期の経営成績及び財政状態を勘案しながら株主に対して利益還元を実施していく方針ではありますが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。

 

② 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

当社は、当社役職員に対し、長期的な企業価値向上に対するインセンティブを目的とし、ストック・オプション及びストック・オプションに準ずる時価発行型新株予約権を発行しております。これらの新株予約権が権利行使された場合には、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。

 

  ③ システム障害について

当社は事業及び社内管理の基盤をインターネット通信網に依存しており、過剰アクセスによるサーバーダウンや通信ネットワーク機器の故障及び自然災害や火災・事故等によるシステム障害を回避すべく、サーバーの負荷分散や稼働状況の監視等の未然防止・回避策を実施しております。しかしながら、各サーバーやシステムにおいて災害、コンピューターウィルスやハッキングなどの外的攻撃やソフトウエアの不具合、その他予測できない重大な事象が発生した場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

  ④ 自然災害・事故等のリスクについて

当社は、本社(東京都豊島区)、大阪事務所(大阪府大阪市淀川区)、及び福岡事務所(福岡県福岡市博多区)近辺において大地震、台風等の自然災害及び事故、火災等が発生した場合を想定してBCPを策定しており、適切かつ速やかに危機対策、復旧対応を行うよう努めております。また、当社は事業拠点ではなくクラウド上にサーバーを設置し定期的なバックアップを行っていること、役職員、外注先である開発支援パートナー企業やフリーランスのエンジニアがフルリモートで勤務可能な体制を構築していることから、大規模災害時でも業務が停止する可能性は低いと考えております。

しかしながら、首都圏全体においてインターネットが遮断されるレベルの大規模災害が発生した場合には、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)及びその他パンデミックのリスクについて

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、感染のピークを過ぎ、世界的に行動制限などによる経済への影響が小さくなっています。しかし、完全に収束したとはいえず、依然として新たな変異株の出現の懸念は残っております。新型コロナウイルス感染症及びその他の感染症によるパンデミックの発生によって、国内外の経済情勢や景気動向が大幅に悪化し、企業がIT投資額を大幅に縮小した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。一方でパンデミックにより人々の行動様式が変化する際にはIT化が急速に進むという当社の業績にプラスの影響を与える可能性もあります。

また当社では事業拠点ではなくクラウド上にサーバーを設置し定期的なバックアップを行っていること、役職員、外注先であるビジネスパートナー企業のエンジニアがフルリモートで勤務可能な体制を構築していることから、パンデミックが発生した場合に業務が停止する可能性は低いと考えております。

 

⑥ 訴訟のリスクについて

当社は、本書提出日現在において、損害賠償を請求されている事実や訴訟を提起されている事実はありません。また、当社は取引の契約締結に際して、プロジェクト内容についてのすり合わせを十分に行ったうえで法務担当による事前の契約条文の審査を行い、トラブルの未然防止に取り組んでおります。

しかしながら、当社が開発したシステムの不備や顧客の機密情報の漏洩等の予期せぬトラブルが発生した場合、取引先や従業員と当社との間で何かしらの紛争等が発生した場合、第三者の知的財産権を侵害した場合等には、これらに起因して損害賠償の請求や訴訟を提起される可能性があります。その場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 風評や評判について

当社の風評や評判は、取引先、投資家、従業員及びその家族、監督官庁等のステークホルダーとの信頼関係を良好に築くために非常に重要です。当社は顧客企業及び外注先であるビジネスパートナー企業に丁寧に対応し信頼関係の構築に努めており、従業員が働きやすい環境の整備を行っております。また今後は、当社に対する理解を深めていただくように、適時適切な開示を行っていく方針です。

しかしながら、予期せぬ事態が発生した際に適切な対処が行えなかった場合はステークホルダーからの信頼を損なうことになり、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧ ウクライナ情勢について

当社はロシア・ウクライナに拠点を有しておらず、また同地域向けの事業も手掛けておりません。当社の主要顧客においても同地域関連事業が大きな比重を占めている状況にはないものと認識しております。従いまして、現時点でウクライナ情勢が当社の事業及び業績に大きな影響を及ぼす可能性は低いと考えております。

 

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりです。

 

① 経営成績の状況

当事業年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が進展し、感染拡大防止のた めの行動制限が緩和され、徐々に経済活動が再開しました。一方でロシア・ウクライナ情勢の長期化による資 源・エネルギーの供給抑制に伴う急速な物価の上昇や、世界的な金融引き締めを背景とした世界的な景気後退懸 念等、景気の先行きについては依然として不透明な状況が継続しております。

このような経済環境の中、当社が属する情報サービス業界においては、中長期的にシステムインテグレーショ ン(SI)市場規模が緩やかに拡大する中で、当社がサービスを提供しているデジタルトランスフォーメーション (DX)の市場が占める割合は急速に拡大することが見込まれています。特に当社が注力する製造業・建設業では 人手不足への対策、ベテランノウハウの継承、脱炭素への取組みが重要な経営課題となっており、これまでの一 部の業務のデジタル化に留まらず、大企業を中心に全社横断的なDX投資が加速し、市場の拡大をけん引していま す。

また、DXの市場規模拡大に伴い、IT産業における外部委託(BPO)市場規模も拡大しています。しかし、DXを推 進するためのITエンジニアは不足しており、需給は逼迫している状況です。このような市場環境に対して、当社 はIT開発支援パートナーとの広範な「Ohgi」ネットワークを有しており、顧客のIT人材の需要に対して迅速に適 切な人材を紹介できる体制を築いております。中小IT企業とそこに所属する従業員のデータベースである 「Ohgi」ネットワークは顧客のニーズに応えられるよう現在も規模を拡大しております。一方、「Ohgi」ネット ワークは当社が受注した案件でも積極的に活用しており、従業員数と比較して多くのDX案件を受注できる(開発 体制が組める)ことから、当社の利益の源泉であり強みとなっています。

このような状況のもと、当社の経営状況は、既存顧客のフォロー及び新規顧客の獲得に注力したことに加えて、 昨年の株式上場並びに、9月に株式会社ミスミと合弁で株式会社DTダイナミクスを設立し、株式会社ミスミの製品 「meviy」の開発パートナーであることを公表したことで、製造業DXを手掛ける会社として知名度が高まり新規の案件の引き合いも増加傾向にあります。当社は、積極的な提案活動により大企業との取引拡大に注力しており、売上高に対する年商500億円以上の大企業との取引は前事業年度の41%から当事業年度は49%へ拡大しました。1社あたりの取引金額も増加しており、前事業年度と比べて5,000万円以上取引をいただいている顧客数は27社から46社へ増加しました。

この結果、DX支援及びIT人材調達支援いずれも順調に拡大し、当事業年度の経営成績は以下のとおりとなりました。なお、当社はDX関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。

 

(売上高)

当事業年度における売上高は、前事業年度と比べ4,311,904千円増加し、12,113,202千円(前年同期比55.3%増)となりました。DX支援においては、製造業の新規顧客への拡販や、スーパーゼネコンからの受注拡大、既存顧客との継続的な取引拡大により売上高は5,939,517千円(前年同期比69.5%増)となりました。IT人材調達支援においては、既存大手SIerとの継続的な取引拡大と新規顧客開拓に注力するとともに、営業人員の増員や外注先パートナーの拡大を図ったことにより売上高は6,173,685千円(前年同期比43.6%増)となりました。

 

(売上原価、売上総利益)

当事業年度における売上原価は、前事業年度と比べ3,379,096千円増加し、9,383,313千円(同56.3%増)となりました。これは主に売上増加に伴う外注費の増加によるもので、DX支援においては1,462,624千円(同113.6%増)、IT人材調達支援においては1,455,714千円(44.5%増)増加しました。

この結果、当事業年度における売上総利益は、DX支援においては1,766,624千円(同47.0%増)、IT人材調達支援においては963,265千円(同61.8%増)となり、前事業年度と比べ932,807千円増加し、2,729,889千円(同51.9%増)となりました。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

当事業年度における販売費及び一般管理費は、前事業年度と比べ358,009千円増加し、1,608,917千円(同28.6%増)となりました。これは主に、新卒・経験者採用の採用費、人件費の増加によるものです。

この結果、当事業年度における営業利益は、前事業年度と比べ574,798千円増加し、1,120,972千円(同105.2%増)となり、売上高営業利益率は9.3%(同7.0%)となりました。

 

(営業外損益、経常利益)

当事業年度の営業外収益は、主に補助金収入の減少により、前事業年度と比べ3,409千円減少し、32,413千円(同9.5%減)となりました。営業外費用は主に上場関連費用の減少により、前事業年度と比べ21,965千円減少し、13,909千円(同61.2%減)となりました。

この結果、当事業年度における経常利益は、前事業年度と比べ593,354千円増加し、1,139,476千円(同108.6%増)となりました。

 

(特別損益、法人税等、当期純利益)

当事業年度の法人税等は、前事業年度と比べ166,871千円増加し、302,649千円(同122.9%増)となりました。

この結果、当事業年度における当期純利益は、前事業年度と比べ426,483千円増加し、836,826千円(同103.9%増)となりました。

 

② 財政状態の状況

(資産)

当事業年度末における資産合計は5,114,394千円となり、前事業年度末に比べ1,340,892千円増加いたしました。これは主に、営業活動によるキャッシュ・フローの増加に伴い現金及び預金が857,505千円、売上の増加に伴い売掛金及び契約資産が505,004千円増加したことによるものです。

 

(負債)

当事業年度末における負債合計は2,268,362千円となり、前事業年度末に比べ456,729千円増加いたしました。これは主に、外注費の増加に伴い買掛金が229,712千円、所得の増加に伴い未払法人税等が69,412千円、大口案件の役務提供未経過分の増加により契約負債が70,696千円、当座貸越契約による借入により短期借入金が70,000千円増加したことによるものです。

 

(純資産)

当事業年度末における純資産合計は2,846,032千円となり、前事業年度末に比べ884,162千円増加いたしました。これは、ストック・オプションの行使により資本金及び資本準備金がそれぞれ23,899千円、当期純利益の計上により利益剰余金が836,826千円増加したことによるものです。この結果、自己資本比率は55.6%(前事業年度末は52.0%)となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ857,505千円増加し、2,199,186千円となりました。

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動による資金の増加は、業績が順調に拡大した結果、883,678千円(前年同期は581,754千円の収入)となりました。

収入の主な内訳は、税引前当期純利益1,139,476千円、仕掛品の減少額59,644千円、仕入債務の増加額227,759千円、支出の主な内訳は、売上債権の増加額505,004千円です。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動による資金の減少は、118,549千円(前年同期は67,137千円の支出)となりました。

支出の主な内訳は、主にPCの購入に伴う有形固定資産の取得による支出84,569千円、関係会社株式の取得による支出34,000千円です。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動による資金の増加は、92,377千円(前年同期は519,724千円の増加)となりました。

主な内訳は、ストック・オプション行使に伴う株式発行による収入47,798千円、当座貸越契約による短期借入金の増加70,000千円、及び約定に伴う社債の定期償還による支出24,000千円です。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a 生産実績

当社で行う事業は、提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

b 受注実績

当社で行う事業は、提供するサービスの性質上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

c 販売実績

当事業年度における販売実績は、次のとおりです。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前期比(%)

DX関連事業

12,113,202

155.3

 

(注) 1.当社の事業セグメントは、DX関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の販売実績の記載はしておりません。

2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

 

相手先

前事業年度

当事業年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

株式会社ミスミ

979,627

12.6

938,541

7.7

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者により会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

なお、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく見込み数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。

財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりです。

 

(インプット法による収益認識)

当社は受注制作のソフトウエアに係る収益の計上基準は、一定の金額を超える案件について、将来の発生原価を合理的に見積ってプロジェクト採算管理を実施しており、発生原価と見積総原価との比率で進捗度を見積り、それを契約金額に乗ずることで売上金額を算定しております。ただし、工期がごく短い案件については、顧客の検収を受けた一時点で収益を認識しております。

進捗度の見積りの基礎となる見積総原価は、ソフトウエア開発人員の人件費や外注費等を見積ることによって算定され、見積りの不確実性を伴います。

見積総原価に関して、開発の進捗状況は月次でモニタリングしておりますが、計画どおりに進捗せず、プロジェクトの期間が延長されたり、想定より工数が増加することにより、期中において原価の著しい増加が見込まれる場合には、見積総原価の見直しを行います。また、事業年度末では、インプット法により収益を認識しているすべてのプロジェクトについて、見積総原価の見直しを行います。

見積総原価を見直した場合には、財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」及び「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりです。

なお、主な経営指標として売上高成長率及び営業利益率を重視しており、各指標の推移は以下のとおりです。

売上高成長率について、前事業年度は主に新型コロナウイルス感染症の影響が残存していた一方で、当事業年度においては、株式上場などによる認知度の向上、大企業における積極的なDX投資により受注が好調であった結果、売上高が計画を上回り、高めの水準となりました。

営業利益率について、大企業との取引拡大による受注単価の引き上げによる売上総利益率の向上、売上高拡大に伴う販管費比率の低下によって、営業利益率は向上しております。

 

 

前事業年度

当事業年度

売上高成長率

41.0%

55.3%

営業利益率

7.0%

9.3%

 

 

③ キャッシュ・フローの状況の分析

「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。

 

④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社は、事業活動に必要な資金を安定的に確保するため、主として内部資金を活用し、不足分は金融機関からの借入により資金調達を行っております。設備投資をする場合等、必要に応じてエクイティファイナンスも検討する方針です。

当社の資金需要のうち主なものは、人件費及び外注費です。この資金需要に対する財源は、営業活動で得られる自己資金と、銀行との当座貸越契約による短期借入金です。

また、当事業年度末における手元資金2,199,186千円に加え、取引銀行6行と当座貸越契約を締結して資金調達手段を確保することにより、資金の流動性をコントロールしております。

 

⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について

「第2 事業の状況2 事業等のリスク」に記載のとおりです。

 

⑥ 経営者の問題意識と今後の方針について

「第2 事業の状況1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。

 

4 【経営上の重要な契約等】

当社は2023年3月15日付にて、REVA株式会社(以下、「REVA社」)が設立したREVA1号投資事業有限責任組合契約へ出資するとともに、REVA社と業務提携契約を締結いたしました。

詳細は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な後発事象)」に記載しております。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。