文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社は、日本の未来を創るために、今までの価値観や常識、風習から脱却し、新たな価値を創造し続け、日本経済を成長させる必要があると考えております。私たちは経営理念(ミッション、ビジョン、バリュー)を定め、新しい技術で世の中にポジティブなエネルギーを与え、実りをもたらす存在であり続けるプロフェッショナル集団として、日本経済の成長、社会の発展に貢献したいと考えております。
①ミッション
「先進テクノロジーを利用し、お客様の成長と変革に貢献するビジネスパートナーになる」
②ビジョン
「企業の経済活動を活性化し、世の中にポジティブなエネルギーを与え、実りをもたらす存在であり続けることで社会に貢献する」
③バリュー
「わくわく」何事にもポジティブに好奇心をもつ
「With Custmer」顧客にとっての課題解決へ
「プロフェッショナル」価値観や常識を疑い、誠実に行動する
「チャレンジ」経験をリセットし、学習し続け、与え、共有する
(2)経営環境及び中長期的な経営戦略
当社のクラウドソリューション事業は、クラウド市場に属しております。
当市場においては、Gartnerの調査(世界のIaaSパブリッククラウドサービスの市場シェア2018年-2019年)によると、パブリッククラウドの市場シェアは2019年に37.3%成長し、当社が取扱いをしている「Amazon Web Services」(AWS)、「Microsoft Azure」(Azure)及び「Google Cloud」も成長しております。
IDC Japanの調査(国内クラウド需要調査2020年10月実施)によると、複数のクラウドを統合管理したいというニーズは、現状は20.3%でありますが、2年後に目指す姿としては45.1%となっており、企業におけるマルチクラウド(複数のパブリッククラウド)の利用は進んでいくものと見ております。また、ERP市場においては、ITRの調査(ITR Market View:ERP市場2021)によると、ERPパッケージのIaaSでの稼働は、2018年度から2020年度にかけて20%程度成長しており、今後もこの傾向が続くと予測され、ERPのクラウド化が進んでいくものと見ております。
クラウド市場は、複数のクラウドサービスを適材適所に使い分けるハイブリッド/マルチクラウドを利用してビジネスの強化を図るエンタープライズ分野の大規模ユーザーを中心に拡大し、本格的な普及期に入ったと認識しております。
新技術の開発・提供、製品・サービスの機能・性能に対する価値を提供することで成長を実現した初期市場とは異なり、成長市場で持続的な成長を続けるためには環境の変化を見越した事業戦略の立案・実行力と持続的成長を支える経営基盤の強化が必要であると認識しております。
また、新しい業種や導入先企業の規模などに応じて多くのクラウドサービスが存在するため、規模の大小を問わず競合企業が複数存在しており、クラウドの普及に伴い、今後も競合企業の新規参入が予測されます。
経済産業省が発表したレポート(ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開2018年9月7日)によると、複雑化したシステムの運用コスト高騰など「技術的負債」(レガシーシステムのブラックボックス化)、IT人材不足(2025年に43万人不足)、分断されたシステムによるデータ活用やデジタルトランスフォーメーションの遅れといった諸問題が提起されています。当社は、顧客企業のデジタルトランスフォーメーションを実現する為のプラットフォームを構築すると共に、顧客企業のデジタルトランスフォーメーションに向けた取り組みを支援してまいります。
また、新型コロナウイルスの感染拡大により、場所にこだわらない働き方(リモートワーク)が世間に浸透し、結果として各企業におけるクラウド化への考えが高まる契機となりました。
このような経営環境を踏まえ、当社が属しているクラウド業界は今後も引き続き伸長していくものと考えており、特にデジタルトランスフォーメーションに関する取組みは、新型コロナウイルスの感染拡大により、企業においてより活発になるものと考えております。当社の「データ分析基盤構築」及び「クラウドアプリケーション開発」をベースとしたクラウド技術及びその提供実績は、データを積極的に活用することにより事業拡大を推進していく企業にとって必要とされるものと認識しております。
当社は、それら環境も踏まえ、MSP(クラウド上のサーバーの監視・バックアップ等の運用代行及び保守等に関するサービス)並びにクラウドライセンスリセール(顧客企業にパブリッククラウドやセキュリティソフトウエア等のライセンスを販売し月額課金を代行するサービス)を中心としたストック型収益モデルを構築することで継続的な成長及び安定的な収益モデルの構築を推進してまいります。また、当社の売上高の構成は、ストック型収益のみならず、フロー型収益も伴います。フロー型収益には、クラウドインテグレーション(主に、顧客企業へのコンサルティング、基盤設計、基盤構築、移行を行うサービス)があります。
当社が推進する成長戦略の概要は以下の様になります。
①基幹システムクラウド移行
企業の基幹システムのクラウド化(従来型オンプレミスからクラウド/標準化への移行)は、未だ進んでいない顧客が多く存在していると見ており、当社としては、大規模な基幹システム(SAPシステム含む)のクラウド移行の案件獲得を主なターゲットとしております。
②顧客企業のデジタルトランスフォーメーションを実現するプラットフォーム構築
デジタルトランスフォーメーション推進を実現するにあたり、当社で提供実績のある「データ分析基盤構築」及び「クラウドアプリケーション開発」をベースに、顧客企業の新たなビジネスモデルの実現に向けて、クラウドの持つ技術の活用、開発により、レガシーシステムの複雑化・ブラックボックス化した状態を解消し、既存システムを廃棄・刷新することで、既存データを活用したデジタルトランスフォーメーションが可能になり、新たなデジタル技術を導入し、迅速なビジネスモデル変革を実現することを支援してまいります。
③セキュリティソリューションの提供
パブリッククラウドを安心して利用し、セキュアなデジタルトランスフォーメーションを推進するために、セキュリティソリューションの取り組みを開始しております。具体的には、コンプライアンス&ガバナンス対策をはじめ、WAF(Webアプリケーションファイアウォール)、脆弱性診断等、サードパーティソリューションを、当社のMSPとクラウドライセンスリセールを組み合わせたサービスパッケージ「BeeX Plus」へ組み込み、運用サービスとして提供しております。デジタルトランスフォーメーションに求められるデバイスからクラウドまでのトータルセキュリティを順次拡大してまいります。
④中小企業のクラウド化支援パートナー施策
各地域で事業活動しているパートナー(ローカルパートナー)と連携して、中小企業のクラウド化を支援していく取り組みを開始しております。当社からパブリッククラドに関するサービス(クラウドソリューション事業のサービス)をローカルパートナーに提供することで、ローカルパートナーはクラウド移行・クラウド運用の不安や技術力不足を解消すると共にパブリッククラウドを自社ソリューションと連携して提案・提供が可能になります。
今後のこの取り組みを推進し、中小企業の分野に参入することで顧客層の裾野を広げ、MSPとクラウドライセンスリセールの売上拡大に繋げてまいります。
常に変化する経営環境、市場動向に的確に対処しながら、企業価値のさらなる向上に向けて事業展開を進めてまいります。加えて、社内開発のほか他社との協業・業務提携等により、次なる収益の柱となる新規事業を積極的に開発・育成してまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、まだ成長途上の段階にあり、事業規模の速やかな拡大と利益創出基盤の拡大が急務であると考えており、当面の指標としては売上高及び経常利益を重視しております。また、持続的な成長のためには財務基盤の強化を図る必要があると考えており、財務的安定性の指標として、自己資本比率についても着目しております。
非財務指標としては、クラウドインテグレーションのプロジェクト数、MSPの顧客数、クラウドライセンスリセールのアカウント数を活用しております。当社の収益源は、クラウドソリューション事業におけるこれらの3サービスに係る売上であり、プロジェクト数、顧客数及びアカウント数を増加させることで将来の収益拡大が見込まれます。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
今後当社が成長を遂げていくために優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下の通りです。
①クラウドビジネスの強化・拡大
当社は親会社である株式会社テラスカイの一事業であった「AWS事業部」を吸収分割にて事業を統合する等して、AWSを中心としたクラウドビジネスの強化・拡大を図ってまいりました。また、AWSに限らずAzureの取扱いも行っており、加えて、Google Cloudについても2019年3月より取扱いを開始しており、マルチクラウドへの対応も強化してまいりました。
今後より一層クラウドの普及が進むことで、オンプレミスベースの既存顧客企業を保有する大手システムインテグレーター企業等が相次いで市場に参入し、技術力競争及び価格競争等が激化することが予測されます。
競争が激化していく中で、当社が成長を持続するためには、当社の主力サービスであるSAPシステムの「移行」を中心としたフロー売上であるクラウドインテグレーション売上とストック売上であるクラウドライセンスリセール売上及びMSP売上を両輪で拡大していくことが課題であると認識しております。
クラウドインテグレーション売上については、大規模移行プロジェクトの獲得やクラウドアプリケーション開発に注力するとともにAWS、Azure及びGoogle Cloudのプロジェクト実績を積み上げることでマルチクラウド化を推進し、その結果としてクラウドライセンスリセール売上の拡大に繋げてまいります。
また、データ分析基盤構築及びクラウドアプリケーション開発等の実績をベースに、デジタルトランスフォーメーションを推進する取り組みを拡大していくと共に顧客企業のデジタルトランスフォーメーションを実現する為のプラットフォーム構築に注力してまいります。
②優秀な人材の確保・育成
当社が属するクラウド業界は、特に技術者(エンジニア)の人材不足が深刻化しております。当社の提供するサービスは、特に技術者の技術力に依るところが大きく、今後も市場拡大が見込まれる中で当社が成長を持続して行くためには、優秀な技術者を安定的に確保し続けることが重要な課題であると認識しております。
そのため、当社では、リモートワーク・フレックスタイム制度の導入など、ダイバーシティ(働き方の多様性)に対応した施策を積極的に推進し、ワークライフバランスの実現を率先的に図ることにより、次世代を担う優秀な人材の獲得に努めてまいります。また同時に、社員の能力開発・向上のための研修、パブリッククラウド及びSAPに関係する認定資格の取得補助の実施や人事評価制度の継続的改善運用など、従業員の能力を最大限に発揮させる仕組みを確立してまいります。
③自社クラウドサービスの機能向上による次世代MSPの強化
当社のクラウド運用サービスツール「BeeX Service Console」は、SaaS型の運用管理者向けポータルサービスとなっており、顧客企業の運用管理者側でクラウドの利用状況や費用の分析が可能な機能等が搭載されております。
当ツールは、顧客企業がクラウド導入パートナーを選定するにあたり当社を選択する、他社ベンダーとの差別化要因となっており、クラウドインテグレーション案件受注率向上に貢献していると認識しています。
また、MSPとクラウドライセンスリセールを組み合わせたサービスパッケージ「BeeX Plus」も販売を開始しており、今後、他社ベンダーとの差別化要因として期待できるセキュリティソリューション等のサービスや機能の開発にも注力しております。
当社が今後も成長を持続していくためには他社との差別化が急務であり、サービスの優位性を高めるための機能強化・追加が必要不可欠であると認識しております。また、クラウド化の進展によって、企業は複雑化していくシステム開発への迅速な対応と、多岐にわたるシステム運用業務の運用品質・効率改善とコスト削減を同時並行的に高めていく必要に迫られています。これを解決する手段のひとつとして次世代MSPに注目が集まっています。
当社ではクラウド運用サービスツール「BeeX Service Console」並びにサービスパッケージ「BeeX Plus」の提供によって徹底した運用の効率化並びにサービスの質的向上を実現しておりますが、継続的なサービス品質の強化が必要不可欠であると認識しております。
そのため、市場環境や技術動向の変化に俊敏に対応し、顧客ニーズに迅速に対応するための機能強化、またそれを実現可能な開発体制の強化を図ってまいります。
④事業展開のグローバル化
当社では日本国内においてのみ継続的な事業拡大を図っており、海外進出には至っておりませんが、中長期的な視点から展開を見据えた更なる業容の拡大を図るにあたり、日本国内のみならず主にアジア市場をにらんだグローバル市場への進出が重要になると考えております。
本書提出日現在、具体的な進展はありませんが、エンジニア不足を補う海外のパートナー企業との協業、当社が提供しているMSP(クラウド上のサーバーの監視・バックアップ等の運用代行及び保守等に関するサービス)のグローバル対応、並びに当社クラウドソリューション事業のアジア諸国へのビジネス展開等を検討しております。
⑤パートナー企業との協業推進
当社は、2018年2月にTIS株式会社、2018年8月に株式会社エヌ・ティ・ティ・データと資本業務提携を開始しております。TIS株式会社及び株式会社エヌ・ティ・ティ・データとは、当社単独では獲得が困難な大型案件の獲得を目的としております。
今後も、必要に応じて経営資源とノウハウを補完し合えるパートナーとの協業を図り、常に変化する市場環境と多様化する顧客ニーズにスピード感をもって的確に対処しながら企業価値のさらなる向上に向けて事業展開を進めてまいります。
⑥経営管理体制の強化
当社は、今後持続的な成長を図っていくためには、事業の成長や業容の拡大に伴い、経営管理体制の更なる充実・強化が課題であると認識しており、ステークホルダーに信頼される企業となるために、コーポレート・ガバナンスへの積極的な取組みが不可欠であると考えております。そのため、優秀な人材の採用・育成により業務執行体制の充実を図り、コーポレート・ガバナンスが有効に機能するような仕組みを強化・維持していくとともに、業務の適正性及び財務報告の信頼性を確保するための内部統制システムの適切な運用、法令遵守を徹底してまいります。
⑦財務基盤の強化
当社は、収益基盤の維持・拡大を図るためには、手許資金の流動性確保や金融機関との良好な取引関係が重要であると考えております。一定の内部留保の確保や費用対効果の検討による各種コストの見直しを継続的に行うことで、さらなる財務基盤の強化を図ってまいります。
1.事業展開について
本書に記載しております事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクには、次のようなものがあります。
ただし、将来の業績や財政状態に与えうるリスクや不確実性は、これらに限定されるものではありません。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)経済状況の変化について
(顕在化可能性:低 / 影響度:中)
当社は、クラウドに特化したサービスの提供を行っております。各顧客企業の基幹システムに係るIT投資の積極的な取り組みを背景として事業を拡大していく方針でありますが、今後、国内外の経済情勢や景気動向等の理由により顧客企業の取り組みが減退するような場合には、当初計画していたような売上成長が見込めず、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクは完全に排除できる性格のものではないことから、市況の急変等の場合においては、顕在化する可能性があると認識しております。
(2)クラウド市場の動向について
(顕在化可能性:低 / 影響度:中)
当社が事業を展開するクラウド市場は、ICT(情報通信技術)を活用した業務プロセスの効率化やコスト削減への取組み等、「守り」のビジネス・テーマが主体でありましたが、今後は、「事業や経営判断の高速化」「営業力強化」「ソーシャルメディア等を使った顧客との新たな関係構築」「ビジネス領域の拡大/業際市場への進出」等、ビジネスにおける「攻め」のテーマにシフトしつつあるとみられており、クラウドを前提とした取組みは、ビジネスへの期待感を高め、注目は高まってきております。当社は今後もクラウド市場の拡大傾向は持続すると予測しており、クラウド事業の多角化を積極的に展開していく計画であります。しかしながら、クラウド市場は依然として拡大を継続する見通しですが、クラウド市場の環境整備や新たな法的規制の導入後、何らかの要因によってクラウド市場の発展が阻害される場合には、当初計画していたような売上成長が見込めず、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社が実施する業界のモニタリング及び影響の分散施策等によって、当該リスクを完全に排除できる性格のものではないことから、市況の急変等の場合においては、顕在化する可能性があると認識しております。当社は、継続してマルチクラウドに取り組み、MSP及びクラウドライセンスリセールのストックビジネスを推進・拡大していくことで、収益基盤の強化を図ってまいります。
(3)製品・サービスの関連性について
(顕在化可能性:中 / 影響度:中)
当社は、クラウドインテグレーションにおいてクラウド環境の設計・構築を行うだけでなく、環境構築後のクラウドライセンスリセールやMSPのサービスを継続して顧客企業に提供することも主力サービスとしております。そのため、クラウドインテグレーションの案件獲得が困難になった場合には、クラウドインテグレーションの売上高が減少するだけではなく、クラウドライセンスリセールやMSPの売上高の成長が鈍化し、当社の経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、SAPシステムを中心とした基幹システムのオンプレミスからのクラウド移行においても、クラウド移行のコンサルティング、設計・構築と併せて、移行先のクラウドライセンスリセールやMSPのサービスを継続して顧客企業に提供しております。そのため、SAPシステムのクラウド移行の案件獲得が困難になった場合には、SAPシステムのクラウド移行の売上高が減少するだけではなく、クラウドライセンスリセールやMSPの売上高の成長が鈍化し、当社の経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクが顕在化する可能性は高くないと判断しておりますが、当社リスクが顕在化した場合は、一定程度の影響を被るものと認識しております。当社は、クラウドソリューション事業の各サービスの導入実績、ノウハウによる技術優位性を確保できていると認識しており、このまま実績を積み上げ他社との差別化を図り、市場での地位を早期に確立していくことで安定的な案件獲得を図ってまいります。
(4)クラウド基盤事業者への依存について
(顕在化可能性:低 / 影響度:高)
当社はパブリッククラウドベンダーの中でもAWS及びAzureのクラウド環境に顧客企業のSAPシステムを中心とした基幹システムのオンプレミスからのクラウド移行に関するビジネス並びにAWS及びAzureのクラウドライセンスリセールの拡大により売上高の持続的成長を実現してまいりました。従いまして、当社の成長はAWS及びAzureの市場拡大に大きく依存しております。当社は、AWS及びAzureを含めたパブリッククラウドの市場規模は継続的に拡大していくものと認識しており、今後もAWS及びAzureを主軸とし、加えてGoogle cloudのクラウド環境への取組み(マルチクラウドへの対応)も強化して事業展開を進めて行く方針であります。なお、当社の2021年2月期におけるGoogle cloudの取扱いとしては、クラウドインテグレーションの実績はありましたが、クラウドライセンスリセールの実績はありませんでした。
また、近年においては、パブリッククラウドベンダーは事業ポートフォリオをIaaSからPaaSまで拡げ、今後も更なる成長と市場の拡大が見込まれると考えております。しかしながら、パブリッククラウドの市場規模が縮小する場合や各パブリッククラウドベンダーの経営戦略に変更がある場合等には、当初計画していたような売上成長が見込めず、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
今のところ、当該リスクが短期的に顕在化する可能性は低いと予想しております。当社は、各パブリッククラウドベンダーの市場動向、経営戦略等について情報収集を行い、適切な経営判断ができるように努めております。
(5)各パブリッククラウドベンダーとの契約について
(顕在化可能性:低 / 影響度:高)
当社は、顧客企業の基幹システムのクラウド化を行っており、顧客企業のニーズへの対応をより柔軟に行うためにマルチクラウド化への取組みを強化しております。当社は、Amazon Web Services,Inc.及びMicrosoft Corporation並びにGoogle LLCの3社のパブリッククラウドベンダーと契約をしております。
各社の製品のクラウドライセンスリセールについては、各社との契約に基づいて行われております。いずれの契約も、当社又は同社のいずれかが解除事由への抵触を理由に解除を申し出た場合のほか、理由の如何に関わらず事前に解除を申し出た場合を除いて、継続するものとされております。現時点では当該契約の解除事由に該当する事実は生じておらず、良好な関係を築いておりますが、今後当社が解除事由に抵触したこと等を理由に契約を解除された場合には、当社の事業運営、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクが顕在化する可能性は低いと予想しております。当社は、各パブリッククラウドベンダーとの関係が良好なものとなるよう努めております。また、第4、第5のパブリッククラウドベンダーの動向を注視して、国内市場、顧客要望を適宜把握して取組の判断を行ってまいります。
(6)パートナー企業との関係について
(顕在化可能性:低 / 影響度:中)
当社の営業活動の一部は、パートナー企業に依存しております。2021年2月期においては、パートナー企業経由での売上高は当社売上高全体に占める割合の概ね3割程度の水準となっており、これらのパートナー企業の営業戦略や販売動向により当社業績は影響を受けております。
現時点では認識しておりませんが、パートナー企業との取引関係継続が困難となった場合や各社の事業戦略に変化が生じた場合、又はパートナー企業の新規開拓が進捗しない場合等においては、当初計画していたような売上成長が見込めず、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がありますが、その程度につきましては、想定しておりません。
このようなリスクが顕在化する可能性は低いと予想しております。当社は、パートナー企業に対して、営業・技術支援の強化を推進しており、各パートナー企業との契約に基づき、安定的かつ長期的な取引関係の構築に努めております。加えて、当社事業の拡大及び販売網強化を推進するため、アライアンスパートナーの新規開拓を行い、パートナー企業の拡大を図っております。
(7)クラウドインテグレーションにおける業績変動及び検収時期等の遅延による業績見通への影響について
(顕在化可能性:低 / 影響度:中)
当社は、クラウドインテグレーションにおいて、クラウド環境の設計・構築を行っており、顧客企業の検収に基づき売上高を計上しております。これらの環境構築業務は、顧客企業の年度末に検収時期が集中する傾向にあるため、12月~2月に売上高及び利益が増加する傾向にあります。当社では、プロジェクトごとの進捗を管理し、計画通りに売上高及び利益の計上ができるように努めておりますが、プロジェクトの進捗や検収の遅延等により、第4四半期に見込んでいた売上高及び利益が翌期の計上にずれ込む場合には、当社の通期業績及び各四半期の業績に変動が生じる可能性があります。
クラウドインテグレーションにおけるプロジェクトは、想定される工数や難易度を基に見積りを作成し受注をしておりますが、見積り作成時に想定されなかった不測の事態等により、工数が大幅に増加し、プロジェクトの採算が悪化する場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社は収益認識基準として、受注金額2,000万円以上かつ開発期間が3カ月以上の大型案件につきましては工事進行基準を採用しております。工事進行基準は、案件の進捗率に応じて収益を計上する方法であり、具体的には、見積総原価に対する発生原価の割合をもって売上高を計上しております。当社は、案件ごとに継続的に進捗状況に応じて見積総原価や予定案件期間の見直しを実施するなど適切な原価管理に取り組んでおりますが、その見積総原価や案件の進捗率は見通しに基づき計上しているため、修正される可能性があり、それらの見直しが必要になった場合は、売上計上時期の変更等により、当社の期間損益に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクが顕在化する可能性は低いものの、翌期においてもリスクは常に存在すると認識しております。当社は、プロジェクトごとの進捗管理を徹底しており、計画通りに売上高及び利益の計上ができるように努めております。また、当社は顧客企業との認識のずれや想定工数が大幅に乖離することがないように工数の算定をしており、採算及び工数の予実管理を徹底することで、プロジェクトの採算が悪化しないように努めております。
(8)クラウドインテグレーション及びMSPサービスにおける不具合・瑕疵について
(顕在化可能性:低 / 影響度:中)
当社は、クラウドインテグレーション及びMSPサービスの提供・開発過程において、納品・検収完了後において重大な不具合・瑕疵等が発見された場合には、当社に対する信頼性を著しく毀損する可能性があり、取引先からの信用を失うとともに、不具合・瑕疵等に対する対応費用の発生、損害賠償責任の発生等により、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクが顕在化する可能性は低いと予想しております。当社は、クラウドインテグレーション及びMSPサービスの提供・開発過程において、提供・開発手順の標準化と標準化プロセスを遵守すること等により不具合・瑕疵の発生防止に努めております。
(9)通信回線等の外部依存について
(顕在化可能性:低 / 影響度:中)
当社が提供するクラウドライセンスリセール及びMSPにおけるクラウドサービスは、顧客企業からクラウド基盤までの接続サービス等の提供にあたり、他社の通信キャリアから通信回線を調達しております。通信キャリアの提供する電気通信サービスに障害が生じ代替手段の調達ができずに、サービスが長時間にわたり中断する等の事象が発生した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクが顕在化する可能性は低いものの、翌期においてもリスクは常に存在すると認識しております。当社は、障害に対して迅速に対応するべく、システムの稼働状況の監視及び障害検出に関して、管理体制を強化し、障害発生の未然防止及び障害発生時の影響最小化に努めております。
(10)サービス中断の可能性について
(顕在化可能性:低 / 影響度:中)
当社が提供するクラウドサービスは、地震等の自然災害、電力不足、停電、通信障害、テロ等の予見し難い事由により、停止或いは遅延等の影響を受ける可能性があります。また、コンピュータクラッキング、コンピュータウイルス、人的過失及び顧客企業等の偶発的或いは故意による行為等に起因するサービスの中断も、当社のサービスの提供を妨げる可能性があります。サービスの提供が中断し当社の信用失墜又は事業機会の逸失が生じた場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクが顕在化する可能性は低いものの、翌期においてもリスクは常に存在すると認識しております。当社は、サービスを安定的に提供するためのシステム運用管理体制を整備し、システムの稼働状況の監視、バックアップ、外部からの不正アクセスやコンピュータウイルスの侵入防止のシステム的な対策等を実施して、障害発生の未然防止と障害発生時の影響最小化に努めております。
(11)クラウド基盤のシステム障害について
(顕在化可能性:低 / 影響度:中)
当社の事業は、クラウド基盤事業者が提供する各種サービスをインターネットを介して顧客企業に提供することを前提としております。したがいまして、自然災害や事故などによる不測の事態が発生し、万が一、クラウド基盤自体にシステム障害が起こるような場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクが顕在化する可能性は低いものの、翌期においてもリスクは常に存在すると認識しております。当社は、障害に対して迅速に対応するためのシステム運用管理体制を整備し、システムの稼働状況の監視及び障害検出に関して、管理体制を強化し、障害発生の未然防止及び障害発生時の影響最小化に努めております。
(12)クラウドインテグレーションにおける外部協力先の確保について
(顕在化可能性:高 / 影響度:高)
当社は必要に応じて、クラウドインテグレーションにおいて複数の外部協力先に委託を行っております。当社は、今後も外部協力先との安定的な取引関係を保つとともに、十分な技術力を有する新規協力先の開拓を行ってまいりますが、万が一、適切な協力先、技術者数が確保できない場合又は委託単価が高騰した場合には、費用の増加又は納期遅延等が生じ、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクが顕在化する可能性は、翌期においても相応に存在すると認識しております。当社は、今後も外部協力先との安定的な取引関係を保つとともに、十分な技術力を有する新規協力先の開拓を行ってまいります。
(13)MSPにおける特定の外注先への依存について
(顕在化可能性:高 / 影響度:高)
当社のMSPサービスにおいては、株式会社テラスカイの子会社である株式会社スカイ365に対し、障害監視等の基本的な定型業務を委託しております。当社は、自社においても当該業務を一部行っており、今後も自社における運用代行機能を拡大することにより、適正な外注比率を維持し、突発的な事象に対する影響度の低減を図る方針であります。しかしながら、株式会社スカイ365は株式会社テラスカイの子会社であるため、今後株式会社スカイ365及び株式会社テラスカイの経営方針の変更等により、突発的に株式会社スカイ365との取引関係継続が困難になった場合には、当社が株式会社スカイ365に委託している業務を行うこととなりますが、追加的な人員や他の協力先確保に伴う想定外の費用増加によって、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクが顕在化する可能性は、翌期においても相応に存在すると認識しております。当社は、自社においても当該業務を一部行っており、今後も自社における運用代行機能を拡大することにより、適正な外注比率を維持し、突発的な事象に対する影響度の低減を図る方針であります。
(14)新規事業展開について
(顕在化可能性:高 / 影響度:低)
当社は今後、更なる収益拡大を図るため、既存事業の周辺領域での新たな事業展開や海外市場における事業展開についても取り組んで参りたいと考えております。しかしながら、新規事業展開や海外展開は構想段階であり、先行投資として人件費等の追加的な支出が発生する場合や、これまで想定していない新たなリスクが発生する等、当社の想定通りに進捗せず、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクが顕在化する可能性は、翌期においても相応に存在すると認識しております。当社は、新規事業の概況及び市場動向を注視しながら、適切なタイミングで事業の再編や構造改革を実施するよう努めております。
2.外部環境について
(1)価格競争について
(顕在化可能性:高 / 影響度:低)
当社が属するクラウド市場における価格競争は、競合企業の新規参入により今後更に激しくなることが予測されます。低価格競争が更に進展し、競合他社との差別化が有効に図れず、当社が提供するサービスの売上高が想定どおりに増加しない、または経常利益が悪化する場合等には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクが顕在化する可能性は、翌期においても相応に存在すると認識しております。当社は、技術力の強化、サービス品質の向上等により、競争力の維持に努めております。
(2)競合について
(顕在化可能性:低 / 影響度:中)
クラウドインテグレーションに関する当社の競合優位性としては、大手パブリッククラウドベンダー3社(Amazon Web Services, Inc.及びMicrosoft Corporation並びにGoogle LLC)との契約及び認定資格を保有していることからマルチクラウドの取扱いを可能としている点、且つ、SAPシステムのクラウド移行等の大規模な基幹システムのクラウド移行を専門に行っている点があり、それらにより案件獲得に繋がっております。また、MSPやクラウドライセンスリセールにおける優位性としては、大小問わずクラウドサービスを提供している企業との価格競争が激化していく環境の中でも、クラウド利用を前提としたクラドインテグレーションのサービスでもあるデータ基盤構築やクラウドアプリケーション開発を提供できることがあり、既存顧客のリテンションに繋がっております。
当社が事業を展開するクラウド市場は、規模の大小を問わず競合企業が複数存在しており、クラウドの普及に伴い、今後も競合企業の新規参入が予測されます。これら競合他社の中には、当社に比べ大きな資本力、技術力、販売力等の経営資源及び顧客基盤等を保有している企業が含まれ、競合企業の動向は市場に大きな影響を与える可能性があり、新規参入の拡大等により競争が激化し、類似サービスの出現により当社が競合企業との差別化を有効に図ることが出来ない場合等には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクが顕在化する可能性は低いものの、中長期的に顕在化する可能性があると認識しております。当社は、技術力の強化、サービス品質の向上等により、競争力の維持に努めております。また、自社開発のクラウド運用サービスツール「BSC:BeeX Service Console」並びにサービスパッケージ「BeeX Plus」を提供し、他社との差別化を強化しており、加えて、大手ERPベンダーのSAPシステムの取扱いをしていることから、その利用している大中規模の企業ユーザーへアプローチが可能である利点を生かし、他社との差別化に努めております。
(3)技術革新への対応について
(顕在化可能性:高 / 影響度:低)
当社が属するクラウド業界においては、市場及び顧客ニーズ、技術の変化が非常に速く、それに基づく新サービス等の開発・導入が相次いで生じております。また、クラウド基盤の特性としてサービスの仕様変更、新サービスの追加等頻繁にアップデートを実施しており、クラウドエンジニアの育成プロセスは長期化かつ高難度化しております。当社は、このような変化に迅速にキャッチアップすべく、最新の技術動向等を注視し、最新の技術情報の収集とノウハウの習得に積極的に取り組んでおりますが、技術革新、またはそれに伴い変化する顧客ニーズを捉えた新サービスの開発、導入及び品質確保等にかかる対応が遅れた場合には、当社サービスの競争力が低下する可能性があります。また、技術革新に対応するために必要となる追加投資等の支出が拡大した場合には採算悪化による経常利益の低下に繋がり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクが顕在化する可能性は、翌期においても相応に存在すると認識しております。当社は、常に最新の技術動向や市場動向を分析し、新技術やサービスの研究開発に努め、サービスの競争力向上に取り組むことで、技術や顧客ニーズの変化に対応しております。
(4)為替相場の変動について
(顕在化可能性:高 / 影響度:低)
当社のAWSリセールにおいて、当社とAmazon Web Services,Inc.との取引にかかるAWS月額利用料は米ドル建てで計算されます。日本円と米ドル間の為替相場が円高となった場合には売上高・仕入高がともに減少し、円安となった場合には売上高・仕入高がともに増加する為、利益率への影響は緩和されておりますが、急激な為替変動があった場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクが顕在化する可能性は、翌期においても相応に存在すると認識しております。当社は、為替予約を行うことにより為替リスクの極小化に努めております。
(5)法的規制について
(顕在化可能性:低 / 影響度:高)
当社は電気通信事業法上の電気通信事業者等の業法による規制等を受ける状況にはありませんが、社会情勢の変化等により当社の事業運営を制約する規制強化等が行われる可能性は否定できません。万が一、かかる規制の強化がなされた場合には、当社の事業運営に影響を及ぼす可能性があります。また、近年、インターネット関連事業を規制する法令は度々変更・追加がなされており、今後新たな法令等の規制がなされた場合には、当社の事業運営に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクが顕在化する可能性は低いと予想しております。当社は、法令改正の動向などの情報収集を適宜行い、適時に対応できるようにすることによりリスクの軽減を図っております。
(6)新型コロナウイルス感染症について
(顕在化可能性:高 / 影響度:中)
当社では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の取り組みとして、当社従業員及び協力会社を対象に、テレワーク(在宅勤務)、交代勤務及び時差出勤を推奨するとともに、不要不急の外出や出張を控えリモート会議を活用し、事業活動を継続しております。また、新型コロナウイルス感染症対策本部を設置して、感染防止に関しての注意喚起や具体的なガイドラインの策定を行い、かつ、リスク発生時には迅速な判断・対応ができるよう体制を整備しております。
しかしながら、従業員が新型コロナウイルスに感染し、社内での感染が拡大した場合、事業活動の縮小等により円滑な業務遂行に影響が生じる可能性があります。また、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化した場合には、顧客のIT投資意欲低下や営業活動の制限・停滞による受注減、各種プロジェクトの遅延等の発生により、当社の業績、財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
新型コロナウイルス感染症の収束時期は依然として不透明であり、現在においてリスクを定量化することが困難でありますが、このようなリスクが顕在化する可能性が十分にあると認識しております。当社では、在宅勤務や時差出勤、リモート会議の推奨、物理的距離を確保したオフィスレイアウトへの変更等、事業運営に極力支障が生じない体制を構築するなど、感染防止に向けた対策を講じております。また、リスクを想定した資金管理を行い予期しない事態の発生に備えるなど、影響の最小化に向けて取り組んでおります。
3.事業運営について
(1)特定人物への依存について
(顕在化可能性:低 / 影響度:中)
当社の代表取締役社長広木太は、当社の創業メンバーであり、経営方針・経営戦略の策定やその実行において重要な役割を果たしております。当社は、同氏に過度な依存をしない経営体制を構築すべく、幹部社員の情報共有や権限移譲等によって同氏への過度な依存の脱却に努めておりますが、今後何らかの理由で同氏が当社の業務を遂行することが困難になった場合には、当社の事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクが顕在化する可能性は低いと予想しております。当社は、同氏に過度な依存をしない経営体制を構築すべく、幹部社員の情報共有や権限移譲等によって同氏への過度な依存の脱却に努めております。
(2)小規模組織であることについて
(顕在化可能性:低 / 影響度:中)
当社の従業員数は、2021年12月末日現在において120名にとどまっており、小規模な組織であると認識しております。現状はこれに応じた内部管理体制となっておりますが、今後の成長に伴う事業規模の拡大によっては、内部管理体制とのアンバランスが生じ、適切な業務運営が困難となり当社の事業運営及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクが顕在化する可能性は低いと予想しております。当社は、事業拡大に応じて人員の増強や内部管理体制の一層の充実を図ってまいります。
(3)優秀な人的資源の確保について
(顕在化可能性:高 / 影響度:中)
当社の提供するサービスは、当社の技術部門を中心とした従業員による継続した役務に依存しております。当社の事業拡大に伴い、優秀な経営陣及び従業員を内部育成し、技術・営業・企画及び管理面において適切な人材を適切な時期に確保又は維持できなかった場合、必要以上の人員数採用により労務費用を適切にコントロールすることができなかった場合、労働市場において想定よりも人件費が高騰した場合には、当社の事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクが顕在化する可能性は、翌期においても相応に存在すると認識しております。当社は、今後も事業規模の拡大に応じて、専門技術や知識を有する優秀な人材の中途採用に努めるとともに、教育制度の充実、人事評価制度の見直し、労働環境の整備など、従業員の働きがいを向上させる取り組みを強化していく方針です。
(4)知的財産権について
(顕在化可能性:低 / 影響度:中)
当社はこれまで、第三者の知的財産権を侵害したとして損害賠償や使用差し止めの請求を受けたことはなく、知的財産権の侵害を行っていないものと認識しております。当社は、第三者の特許権その他の知的財産権を侵害しないよう細心の注意を払っておりますが、万が一、第三者の知的財産権を侵害した場合には、損害賠償の負担が生じる可能性があります。当社が属するクラウド市場において知的財産権の状況を完全に把握することは困難であり、当社の事業に関連する知的財産権について第三者の特許取得が認められた場合、あるいは将来特許取得が認められた場合、当社の事業遂行の必要上これらの特許権者に対してライセンス料を負担する等の対応を余儀無くされる可能性があります。このような損害賠償及びライセンス料の多額の負担が生じた場合、当社の事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクが顕在化する可能性は低いと予想しております。当社は、第三者の知的財産権を侵害しないよう、社内担当部門で慎重に調査を行っております。また、必要に応じて専門家と連携を取りリスクの軽減を図っております。
(5)情報管理体制について
(顕在化可能性:高 / 影響度:中)
当社は、クラウド基盤の導入や運用、又はクラウドサービス提供の過程において、顧客企業の機密情報やユーザーの個人情報を取り扱う可能性がありますが、万が一、外部からの不正アクセス、システム運用における人的過失、従業員の故意等による機密情報や個人情報の漏洩、消失、改竄又は不正利用等が発生し、当社がそのような事態に適切に対応できず信用失墜又は損害賠償による損失が生じた場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクが顕在化する可能性は、翌期においても相応に存在すると認識しております。当社では、システム上のセキュリティ対策やアクセス権限管理の徹底に加え、親会社である株式会社テラスカイが2010年8月に認証取得した情報セキュリティマネジメントシステム「ISO/IEC27001(JIS Q 27001)」に事業部門として参加、認証取得、当該公的認証に準拠した規程・マニュアルの整備・運用等を行うことで、情報管理体制の強化に努めており、今後、当社単独で認証取得するよう準備を進めております。
(6)配当政策について
(顕在化可能性:高 / 影響度:低)
当社は、剰余金の配当につきましては、創業以来実施しておりませんが、株主に対する利益還元も経営の重要課題であると認識しております。配当政策の基本方針としましては、業績、配当性向及び当社を取り巻く事業環境を総合的に勘案し、株主に対して安定的かつ継続的な利益還元を実施する方針でありますが、当面の間につきましては、今後の配当実施の可能性及びその時期等については未定であります。
当社は未だ成長過程にあり、将来の事業展開と財務体質強化のために必要な内部留保の確保を優先することが、株主への最大の利益還元に繋がるものと判断しております。
(7)当社株式の流動性について
(顕在化可能性:中 / 影響度:中)
当社の株主構成は親会社である株式会社テラスカイ、事業法人、当社役職員となっており、本公募及び売出しによって当社株式の流動性の確保に努めることとしておりますが、㈱東京証券取引所の定める流通株式比率は新規上場時において25.2%にとどまる見込みです。また、㈱東京証券取引所は流通株式比率の定義の見直しを公表しており、それが適用された場合には当社の流通株式比率は更に低く算出される可能性があります。
今後は、親会社からの売出し協力、当社の事業計画に沿った成長資金の公募増資による調達、役員・事業会社様への一部売出しの要請、ストックオプションの行使による流通株式数の増加分を勘案し、これらの組み合わせにより、流動性の向上を図っていく方針ではありますが、何らかの事情により上場時よりも流動性が低下する場合には、当社株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それにより当社株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。
4.親会社との関係に関する事項
(顕在化可能性:低 / 影響度:高)
当社の親会社である株式会社テラスカイ(東京証券取引所市場第1部上場企業)は、当社の発行済株式総数の78.2%(2021年12月末現在)を保有する筆頭株主であり、クラウドにおける「ソリューション事業」及び「製品事業」を行っております。
当社は、独自に経営方針・政策決定及び事業展開についての意思決定を行っております。しかしながら、上場後も同社の株式保有比率は過半数を超える見込みであり、同社は筆頭株主として基本事項に関する決定権又は拒否権を保有しているため、当社の意思決定に対して同社が影響を与える可能性があります。
(1)テラスカイグループにおける当社グループの位置付けについて
当社は、テラスカイグループにおいて、SAPソフトウエア基盤のクラウドに特化したサービス及びAWSを中心として、Azure、Google Cloudに対応したマルチクラウドインテグレーションの提供によるクラウドシステムの導入サービスを行う唯一の会社として位置づけられており、テラスカイグループ各社の業務内容、事業領域は明確に区分されており、当社と類似事業を営む会社はありません。
(2)テラスカイグループとの取引について
第5期事業年度(自 2020年3月1日 至 2021年2月28日)
|
種類 |
会社等の名称 又は氏名 |
所在地 |
資本金 又は出資金 (千円) |
事業の内容又は職業 |
取引の内容 |
取引金額 (千円) |
|
親会社 |
株式会社テラスカイ |
東京都中央区 |
1,187,778 |
クラウドに特化したソリューション事業及び製品事業 |
システム運用に係る役務提供/AWS利用料の課金代行サービスの提供(注2、3) |
623,546 |
|
親会社の子会社 |
株式会社スカイ 365 |
北海道札幌市北区 |
102,137 |
クラウドに特化したMSP事業 |
クラウドの運用・監視・保守業務の委託(注3) |
101,338 |
|
親会社の子会社 |
株式会社キットアライブ |
北海道札幌市北区 |
93,390 |
北海道を中心としたクラウドに特化した事業 |
AWS利用料の課金代行サービスの提供(注3) |
618 |
|
親会社の子会社 |
株式会社リベルスカイ |
東京都中央区 |
50,000 |
クラウドに特化したコンサルティング事業 |
クラウドインテグレーションの業務委託(注3) |
1,096 |
(注)1.上記金額のうち、取引金額には消費税等が含まれておらず、期末残高には消費税等が含まれております。
2.株式会社テラスカイとの取引は、外部顧客へのサービス提供について、同社を通じて受注・サービス提供したものであります。
3.取引を継続する場合、新たに取引を行う場合には、親会社等から独立した立場の社外取締役も参加する取締役会において、事業上の必要性及び他社との取引条件等を比較し、その取引の合理性及び条件の妥当性の検証を行なった上で決議することとしています。
(3)親会社等との役員の兼務関係について
2022年1月20日現在における当社の役員8名(取締役5名、監査役3名)のうち、親会社である株式会社テラスカイの役員を兼ねる者は1名であり、豊富な経営及び監督経験から、その知見の活用及び当社事業に関する助言を得ることを目的として就任しており、当社独自の経営判断を妨げるものではなく、当社の経営執行に与える影響は限定的であると認識しております。今後、親会社との役員兼務者は1名のみを継続する方針であります。
また、当社職員のうち、テラスカイグループである株式会社スカイ365の取締役を兼ねる者は1名であり、当社MSPにおける同社への委託業務の遂行状況の監視等を目的としております。今後も同社への取締役の派遣は1名のみを継続する方針であります。
なお、兼務者の当社における役職、氏名及びテラスカイグループ会社における役職は以下のとおりであります。
|
氏名 |
当社における役職 |
テラスカイグループ会社における役職 |
|
塚田 耕一郎 |
取締役 |
株式会社テラスカイ 取締役執行役員最高財務責任者 株式会社キットアライプ 取締役 株式会社テラスカイベンチャーズ 代表取締役 株式会社Cuon 取締役 株式会社Quemix 取締役 Terrasky Thailand co.itd 取締役 株式会社リベルスカイ 取締役 株式会社テラスカイ・テクノロジーズ 取締役 |
|
鮎澤 達仁 |
デジタルプラットフォーム本部 副本部長 |
株式会社スカイ365 取締役 |
(4)親会社等からの独立性の確保について
当社が事業活動を行う上で、「重要な決議事項」のうち「テラスカイグループ内の資本政策に関わる事項」に限り親会社である株式会社テラスカイに事前相談することとなっております。一方で、当社は、新たにテラスカイグループ外の会社と資本提携又はM&A等をする場合を含め、親会社の指示、承認及び事前相談に基づいて意思決定を行うのではなく、一般株主と利益相反が生じるおそれのない独立役員、及び過半数を占める専任役員を中心とする経営陣の判断のもと、当社独自に意思決定を行っております。
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況
第5期事業年度(自 2020年3月1日 至 2021年2月28日)
(資産)
当事業年度末における資産合計は、1,940,953千円となり、前事業年度末から439,844千円の増加となりました。
当事業年度末における流動資産は、1,696,255千円となり、前事業年度末から336,803千円の増加となりました。これは、クラウドソリューション事業の売上高の増収によって売掛金が132,259千円、AWSのリザーブドインスタンス(契約期間1年間、3年間)及びSavings Plans(契約期間1年間)の購入等に伴い前払費用が108,434千円増加し、加えて、売掛金の回収により現金及び預金が51,160千円、クラウドインテグレーション案件の増加により仕掛品が44,949千円増加したこと等によるものであります。
当事業年度末における固定資産は、244,698千円となり、前事業年度末から103,464千円の増加となりました。これは主に、本社オフィス移転に伴い造作及び什器備品等の増加により有形固定資産が50,567千円、自社開発のクラウド運用サービスツール「BSC:BeeX Service Console」の追加機能開発等により無形固定資産が26,639千円増加し、更に、株式会社スカイ365への出資により投資有価証券が11,625千円増加したこと等によるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債合計は、1,211,898千円となり、前事業年度末から193,433千円の増加となりました。
当事業年度末における流動負債は、1,209,412千円となり、前事業年度末から190,947千円の増加となりました。これは主に、追加で借入したことにより短期借入金が100,000千円、決算賞与の計上等に伴い未払金が47,492千円、当期純利益の計上により未払法人税等が33,498千円、外注費及びライセンス仕入高が増加したことにより買掛金が18,192千円増加したこと等によるものであります。
当事業年度末における固定負債は、2,486千円となり、前事業年度末から2,486千円の増加となりました。これは、本社オフィスの賃貸契約にフリーレントが含まれており、当該フリーレント分を計上したことにより長期未払金が2,486千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産は、729,055千円となり、前事業年度末から246,410千円の増加となりました。これは、当期純利益の計上による繰越利益剰余金が246,410千円増加したことによるものであります。
第6期第3四半期累計期間(自 2021年3月1日 至 2021年11月30日)
(資産)
当第3四半期会計期間末における資産合計は、2,203,853千円となり、前事業年度末から262,899千円の増加となりました。
当第3四半期会計期間末における流動資産は、1,932,901千円となり、前事業年度末から236,646千円の増加となりました。これは売掛金の回収により現金及び預金が230,334千円、クラウドインテグレーション案件の増加により仕掛品が7,870千円、AWSのリザーブドインスタンス(契約期間1年間、3年間)及びSavings Plans(契約期間1年間)の購入等に伴い前払費用が65,661千円増加した一方で、売掛金が67,520千円減少したこと等によるものであります。
当第3四半期会計期間末における固定資産は、270,951千円となり、前事業年度末から26,253千円の増加となりました。これは主に、自社開発のクラウド運用サービスツール「BSC:BeeX Service Console」(ソフトウエア)の追加機能開発等により無形固定資産が33,273千円増加したこと等によるものであります。
(負債)
当第3四半期会計期間末における負債合計は、1,355,823千円となり、前事業年度末から143,925千円の増加となりました。
当第3四半期会計期間末における流動負債は、1,355,058千円となり、前事業年度末から145,646千円の増加となりました。これは主に、AWSのリザーブドインスタンス(契約期間1年間、3年間)及びSavings Plans(契約期間1年間)の購入分を顧客から回収したことに伴い前受金が227,831千円、ライセンス仕入高が増加したことにより買掛金が102,696千円、賞与引当金が19,375千円増加した一方で、未払法人税等が73,012千円減少したこと等によるものであります。
当第3四半期会計期間末における固定負債は、764千円となり、前事業年度末から1,721千円の減少となりました。これは、本社オフィスの賃貸契約にフリーレントが含まれており、当該フリーレント分は発生主義に基づいた会計処理を行っていることにより長期未払金が1,721千円の減少したことによるものであります。
(純資産)
当第3四半期会計期間末における純資産は、848,029千円となり、前事業年度末から118,973千円の増加となりました。これは、四半期純利益の計上による繰越利益剰余金が118,973千円増加したことによるものであります。
②経営成績の状況
第5期事業年度(自 2020年3月1日 至 2021年2月28日)
当事業年度(2020年3月1日~2021年2月28日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症(以下、COVID-19)の世界的大流行による移動制限、活動制限が実施され、東京オリンピックも1年延期となるなど甚大な打撃を受けました。2020年4月には国内での感染拡大を受けた緊急事態宣言が発令され、個人消費が大幅に減少したことなどから景気は急速に悪化しました。緊急事態宣言解除後は移動制限、活動制限も段階的に解除されていったことにより、徐々に経済活動は回復に向かう動きとなったものの、今後の動向や影響についての予測は困難な状況が続いております。
当社を取り巻くクラウド市場においては、Gartnerの調査(世界のIaaSパブリッククラウドサービスの市場シェア2018年-2019年)によると、パブリッククラウドの市場シェアは2019年に37.3%成長し、当社が取扱いをしている「Amazon Web Services」(AWS)、「Microsoft Azure」(Azure)及び「Google Cloud」も成長しております。IDC Japanの調査(国内クラウド需要調査2020年10月実施)によると、複数のクラウドを統合管理したいというニーズは、現状は20.3%でありますが、2年後に目指す姿としては45.1%となっており、企業におけるマルチクラウド(複数のパブリッククラウド)の利用は進んでいくものと見ております。
また、ERP市場においては、ITRの調査(ITR Market View:ERP市場2021)によると、ERPパッケージのIaaSでの稼働は、2018年度から2020年度にかけて20%程度成長しており、今後もこの傾向が続くと予測され、ERPのクラウド化が進んでいくものと見ております。
このような状況下、当社はクラウドソリューション事業における「クラウドインテグレーション」、「MSP(マネージドサービスプロバイダ)」及び「クラウドライセンスリセール」の3つのサービスを推進してまいりました。
以上の結果、当事業年度における売上高は4,060,437千円(前期比42.9%増)、営業利益は331,657千円(前期比139.9%増)、経常利益は329,765千円(前期比153.8%増)、当期純利益は246,410千円(前期比179.2%増)となりました。
第6期第3四半期累計期間(自 2021年3月1日 至 2021年11月30日)
当第3四半期累計期間(2021年3月1日~2021年11月30日)における世界経済は、昨年来続く新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)の感染拡大が依然として収束しておらず、先行き不透明な状況が続いております。
このような状況下で、当社では引き続き、デジタルトランスフォーメーション及びマルチクラウドという2つの領域を軸にクラウドソリューション事業を展開しており、SAP社が提供する基幹システムを中心に、顧客企業毎に使用している基幹システムに最適なパブリッククラウドの選定、基幹システムをパブリッククラウド上で最適な状態で利用するためのコンサルティング、クラウド環境の設計・構築、及びクラウド環境への移行並びにクラウド環境での運用業務の提供を行ってまいりました。また、テレワーク環境下での働き方が推進されている状況が追い風となっており、クラウドに関する顧客企業からの引合いは増加基調にありました。
以上の結果、当第3四半期累計期間における経営成績は、売上高3,110,143千円、営業利益176,903千円、経常利益173,261千円、四半期純利益118,973千円となりました。
③キャッシュ・フローの状況
第5期事業年度(自 2020年3月1日 至 2021年2月28日)
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前事業年度末に比べ51,160千円増加し、502,554千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は58,460千円となりました(前事業年度は33,607千円の獲得)。これは主に税引前当期純利益329,597千円(前年同期比199,644千円増加)の計上等があった一方で、クラウドソリューション事業の売上高が増加したことによる売上債権の増加額132,259千円(前年同期は売上債権の増加額407,610千円)、AWSのリザーブドインスタンス(契約期間1年間、3年間)及びSavings Plans(契約期間1年間)の購入等に伴う前払費用の増加額108,330千円(前年同期は前払費用の増加額105,375千円)、法人税等の支払額50,114千円(前年同期は法人税等の支払額20,290千円)があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は107,300千円となりました(前事業年度は116,641千円の支出)。これは主に本社オフィス移転に伴い造作及び什器備品等の増加により有形固定資産の取得による支出61,033千円(前年同期は有形固定資産の取得による支出11,609千円)、自社開発のクラウド運用サービスツール「BSC:BeeX Service Console」の追加機能開発等により無形固定資産の取得による支出34,641千円(前年同期は無形固定資産の取得による支出27,843千円)、投資有価証券の取得による支出11,625千円(前年同期は投資有価証券の取得による支出無し)があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は100,000千円となりました(前事業年度は297,361千円の獲得)。これは、短期借入金の純増減額による収入100,000千円(前年同期は短期借入金の純増減額による収入300,000千円)があったことによるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社の事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しておりま す。
b.受注実績
第5期事業年度のクラウドソリューション事業における受注実績をサービス別に示すと、次のとおりであります。
|
サービス区分の名称 |
受注高 (千円) |
前年同期比 (%) |
受注残高 (千円) |
前年同期比 (%) |
|
クラウドインテグレーション |
1,952,926 |
184.2 |
208,849 |
185.6 |
(注)1.金額は販売金額で表示しており、消費税等は含まれておりません。
2.クラウドインテグレーションに係る受注の状況を記載しております。
c.販売実績
当社は「クラウドソリューション事業」の単一セグメントとしておりますが、第5期事業年度及び第6期第3四半期累計期間の販売実績をサービス区分ごとに示すと次のとおりであります。
|
サービス区分の名称 |
第5期事業年度 (自2020年3月1日 至2021年2月28日) |
前年同期比(%) |
第6期第3四半期累計期間 (自2020年3月1日 至2021年11月30日) |
|
クラウドインテグレーション(千円) |
1,842,701 |
161.3 |
991,193 |
|
MSP(千円) |
400,594 |
121.5 |
403,860 |
|
クラウドライセンスリセール(千円) |
1,817,141 |
132.7 |
1,715,089 |
|
合計(千円) |
4,060,437 |
142.9 |
3,110,143 |
(注)1.最近2事業年度及び当第3四半期累計期間の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
第4期事業年度 (自2019年3月1日 至2020年2月29日) |
第5期事業年度 (自2020年3月1日 至2021年2月28日) |
第6期第3四半期累計期間 (自2021年3月1日 至2021年11月30日) |
|||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
AGC株式会社 |
612,907 |
21.6 |
728,454 |
17.9 |
626,695 |
20.2 |
|
株式会社コーセー |
125,066 |
4.4 |
661,132 |
16.3 |
26,761 |
0.9 |
|
株式会社テラスカイ |
589,542 |
20.7 |
623,546 |
15.4 |
469,654 |
15.1 |
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績の分析
第5期事業年度(自 2020年3月1日 至 2021年2月28日)
(売上高)
当事業年度における売上高は、前事業年度に比べ1,218,893千円増加し、4,060,437千円(前期比42.9%増)となりました。
これは主に、クラウドインテグレーション売上については、大規模案件の取扱いがあったことに加えてプロジェクト数が順調に積み上がったこともあり、1,842,701千円(前期比61.3%増)となりました。MSP売上についても、順調に取扱顧客数を増加できたこともあり、400,594千円(前期比21.5%増)となりました。クラウドライセンスリセール売上についても、順調に取扱顧客数を増加できたこともあり、1,817,141千円(前期比32.7%増)となりました。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度における売上原価は、前事業年度に比べ930,436千円増加し、3,227,882千円(前期比40.5%増)となりました。
クラウドインテグレーション売上の増加に伴い社内リソースでカバーできない工数を外注費で補完したことにより外注加工費が420,477千円増加しました。また、クラウドライセンスリセール売上が増加したことによりライセンスの仕入高が356,848千円増加しました。
製造部門の採用が順調に進捗したこと等もあり労務費が184,337千円増加しました。
以上の結果、売上総利益は832,555千円(前期比53.0%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度における販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べ95,063千円増加し、500,897千円(前期比23.4%増)となりました。
これは主に、営業部門の採用が順調に進捗したこと等もあり給料及び手当が19,631千円増加、本社オフィス移転により地代家賃が24,401千円増加、本社オフィス移転に伴うオフィス什器・備品の購入並びにリモートワーク勤務(在宅勤務)への移行に伴うリモートワーク用デバイス機器の購入等により消耗品費が20,378千円増加したこと等によるものであります。
以上の結果、営業利益は、前事業年度に比べ193,394千円増加し331,657千円(前期比139.9%増)となりました。
(営業外損益、経常利益)
当事業年度における営業外収益は1,109千円(前事業年度67千円)となりました。これは主に、一過性の収入である受取手数料1,000千円を計上したこと等によるものであります。また、営業外費用は3,002千円(前期比64.2%減)となりました。これは主に、為替差損が6,055千円減少したことによるものであります。
以上の結果、経常利益は前事業年度に比べ199,812千円増加し329,765千円(前期比153.8%増)となりました。
(特別損益、当期純利益)
当事業年度における特別利益の発生はありませんが、特別損失は固定資産除却損167千円を計上しております。
当事業年度における法人税等合計は、前事業年度に比べ41,485千円増加し83,186千円(前期比99.5%増)となりました。
以上の結果、当期純利益は前事業年度に比べ158,159千円増加し246,410千円(前期比179.2%増)となりました。
第6期第3四半期累計期間(自 2021年3月1日 至 2021年11月30日)
(売上高)
当第3四半期累計期間におけるクラウドインテグレーションについては、既存顧客からの追加案件の受注及び新規顧客の獲得もあってプロジェクト数が順調に積み上がり、クラウドインテグレーション売上高は991,193千円となりました。
MSP及びクラウドライセンスリセールにおいては、新規顧客の獲得もあって取引社数が堅調に推移し、MSP売上高は403,860千円、クラウドライセンスリセール売上高は1,715,089千円となりました。
以上の結果、当第3四半期累計期間における売上高は、3,110,143千円となりました。
(売上原価、売上総利益)
当第3四半期累計期間における売上原価は、2,530,252千円となりました。
主な内容としては、クラウドインテグレーション売上に係る社内リソースでカバーできない工数を外部の開発リソースで補完したことにより業務委託費を計上し、クラウドライセンスリセール売上に伴うAWS及びAzure等のライセンスの仕入高を計上しております。また、製造部門の採用が順調に進捗したこともあり労務費を計上しております。自社開発資産「BeeX Service Console」(ソフトウエア)の追加機能をリリースしたことに伴う減価償却費を計上しております。
以上の結果、売上総利益は579,891千円となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当第3四半期累計期間における販売費及び一般管理費は、402,988千円となりました。
主な内容としては、営業部門の採用が順調に進捗したこと等もあり給料手当等の人件費を計上し、マーケティング施策による広告宣伝費を計上した他、採用費、地代家賃、業務委託費等を計上しております。
以上の結果、当第3四半期累計期間における営業利益は、176,903千円となりました。
(営業外損益、経常利益)
当第3四半期累計期間における営業外収益は783千円となりました。これは、受取利息、助成金収入を計上したことによるものであります。
また、営業外費用は4,424千円となりました。これは、支払利息、為替差損を計上したことによるものであります。
以上の結果、当第3四半期累計期間における経常利益は、173,261千円となりました。
(特別損益、四半期純利益)
当第3四半期累計期間における特別損益及び特別損失の計上はありませんでした。
当第3四半期累計期間における四半期純利益は、118,973千円となりました。
c.キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
②重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りに関しては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。
当社の財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しておりますが、特に下記の会計方針が財務諸表作成における重要な見積りの判断等に影響を及ぼすと考えております。
(工事進行基準)
当事業年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められるプロジェクトについては工事進行基準(工事の進捗率の見積りは原価比例法)を適用しております。適用にあたっては、受注総額、総製造原価および当事業年度末における工事進捗率を合理的に見積る必要があります。各プロジェクトで要員管理・進捗管理・予算管理を行っておりますが、予期し得ない不具合の発生等により、開発工数が大幅に増加し、不採算プロジェクトが発生するような場合には、売上原価が増加することによって当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③資本の財源及び資金の流動性
当社の運転資金需要のうち主なものは、AWS及びAzureのクラウドライセンスリセールにおける仕入のほか、クラウドインテグレーションに係る外注費及び社内人件費(製造原価)及び販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
なお、当社の資金の源泉は主に営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入による資金調達でありますが、今後、急激に資金繰りが悪化した場合においても、追加で資金調達が迅速に行える当座貸越契約を金融機関と締結しております。
④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、まだ成長途上の段階にあり、事業規模の速やかな拡大と利益創出基盤の拡大が急務であると考えており、当面の指標としては売上高及び経常利益を重視しております。また、持続的な成長のためには財務基盤の強化を図る必要があると考えており、財務的安定性の指標として、自己資本比率についても着目しております。
各指標についての推移は以下のとおりであります。
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2020年2月期 |
2021年2月期 |
2022年2月期3Q累計 |
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売上高 |
2,841,544千円 |
4,060,437千円 |
3,110,143千円 |
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経常利益 |
129,952千円 |
329,765千円 |
173,261千円 |
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自己資本比率 |
32.2% |
37.6% |
39.9% |
⑤経営成績に重要な影響を与える要因について
当社は「2 事業等のリスク」に記載のとおり、事業内容や外部環境、事業体制等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社は常に業界動向に留意しつつ、優秀な人材を確保し市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。
⑥経営者の問題認識と今後の方針について
当社が属する業界においては、今後一層、デジタルトランスフォーメーションの考えが浸透し、クラウド化が進んでいくことに伴い、顧客企業のITに対する理解も急速に高度化されていく事が予想され、クラウド化の波は、ますます加速化するものと見ております。クラウドの加速化は、当社にとっては追い風である一方で、オンプレミスベースの既存顧客企業を保有する大手システムインテグレーター企業等が相次いで市場に参入し、技術力競争及び価格競争等が激化することが予測されます。また、当社が提供するサービスも、単なる工数提供の対価を得るということではなく、顧客企業にとっての価値を実現するという価値実現の対価を得る、という付加価値を提供するというサービスにシフトしていく必要があると考えております。
このような状況下において、当社が更なる成長を実現し、持続的に成長していくために、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の内容について重点的に取り組んでいく方針であります。
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相手先の名称 |
契約の名称 |
契約締結日 |
契約内容 |
契約期限 |
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株式会社スカイ365 |
コンピュータ・システムの監視・運用に関する基本契約書 |
2016年3月1日 |
MSP業務の委託内容を定めた契約 |
2016年3月1日より1年間(自動更新) |
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Amazon Web Services, Inc. |
AWS Solution Provider Addendum |
2019年3月18日 |
AWSの販売契約 |
契約期間は定められておりません。 |
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Microsoft Corporation |
Microsoft Partner Agreemt |
2019年12月16日 |
Azureの販売契約 |
終了されるまで有効に存続する。 |
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Google Cloud Japan G.K. |
Google Cloud & Google for Education Commercial Partner Program Agreement
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2020年3月19日 |
Google Cloudの販売契約 |
終了されるまで有効に存続する。 |
該当事項はありません。