独立監査人の監査報告書

 

 

 

2021年8月31日

PHCホールディングス株式会社

 

 

取締役会 御中

 

 

 

有限責任 あずさ監査法人

 

 

東京事務所

 

 

 

指定有限責任社員

業務執行社員

 

公認会計士

梅谷 哲史

 

 

指定有限責任社員

業務執行社員

 

公認会計士

西垣内 琢也

 

監査意見

 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられているPHCホールディングス株式会社の連結財務諸表、すなわち、2021年3月31日現在、2020年3月31日現在及び2019年3月31日現在の連結財政状態計算書、2021年3月31日、2020年3月31日及び2019年3月31日に終了する3連結会計年度の連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結持分変動計算書及び連結キャッシュ・フロー計算書並びに連結財務諸表に関する注記事項について監査を行った。

 当監査法人は、上記の連結財務諸表が、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条により規定された国際会計基準に準拠して、PHCホールディングス株式会社及び連結子会社の2021年3月31日現在、2020年3月31日現在及び2019年3月31日現在の財政状態並びに2021年3月31日、2020年3月31日及び2019年3月31日をもって終了するそれぞれの連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。

 

監査意見の根拠

 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。

 

監査上の主要な検討事項

 監査上の主要な検討事項とは、2021年3月31日をもって終了する連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。

病理資金生成単位に配分されたのれんの減損に関する判断の妥当性

監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由

監査上の対応

 PHCホールディングス株式会社の連結貸借対照表において、病理資金生成単位に配分されたのれん64,808百万円が計上されており、総資産の11.4%を占めている。こののれんは、Epredia Holdings Ltd.の支配を獲得した際に生じたものである。

 連結財務諸表に関する注記事項「3.重要な会計方針 (11)非金融資産の減損」に記載のとおり、のれんを含む資金生成単位は、減損の兆候があると判断される場合又は少なくとも年次で、減損テストが実施される。減損テストに当たっては、回収可能価額が帳簿価額を下回る場合、帳簿価額が回収可能価額まで減額され、帳簿価額の減少額は減損損失として認識される。

 当連結会計年度の年次減損テストにおいては、病理資金生成単位の回収可能価額が帳簿価額を上回ったため、減損損失は計上されていない。経営者は、回収可能価額として使用価値を用いており、この使用価値の測定に用いる将来キャッシュ・フローは、経営者が作成した病理事業の中期事業計画及び中期事業計画期間経過後の成長率を基礎として見積もられている。

 中期事業計画においては、資金生成単位が含まれるがん関連の病理市場の今後の成長予測を前提とした売上高の増加が見込まれており、中期事業計画期間経過後の成長率は資金生成単位が属する市場の長期平均成長率を参考に決定されている。これらの仮定には高い不確実性を伴うため、経営者による判断が将来キャッシュ・フローの見積りに重要な影響を及ぼす。

 また、使用価値の測定に用いる割引率の見積りにおいて、評価に関する高度な専門知識を必要とする。

 以上から、当監査法人は、病理資金生成単位に配分されたのれんの減損に関する判断の妥当性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、「監査上の主要な検討事項」の一つに該当すると判断した。

 当監査法人は、病理資金生成単位に配分されたのれんの減損に関する判断の妥当性を検証するため、連結子会社であるEpredia Holdings Ltd.の監査人に監査の実施を指示し、以下を含む監査手続の実施結果の報告を受け、十分かつ適切な監査証拠が入手されているか否かを評価した。

(1)内部統制の評価

 のれんを含む資金生成単位の減損テストにおける減損損失の認識の要否の判定に関連する内部統制の整備状況の有効性について評価されていること

(2)使用価値の見積りの合理性についての検証

 主に以下の手続を実施することを通じて、その合理性が評価されていること

●がん関連の病理市場の成長予測についての、経営者への質問と外部機関が作成した市場データとの照合

●過去の中期事業計画と実績との差異の原因についての検討結果を踏まえた、当該差異の原因が将来キャッシュ・フローの見積りにあたって適切に考慮されているかどうかの検討

●当該連結子会社の監査人が属する事務所の評価の専門家を関与させた上で実施した、市場の長期平均成長率についての外部機関が作成した市場調査レポートとの比較による合理性の評価

●当該連結子会社の監査人が属する事務所の評価の専門家を利用した、割引率に関する以下の検討

・割引率の計算手法についての、会計基準の要求事項を踏まえた適切性の評価

・経営者が使用した割引率についての、外部機関が公表しているデータから独自に算出した割引率との比較による、その合理性の評価

 

 

臨床検査資金生成単位に配分されたのれんの減損に関する判断の妥当性

監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由

監査上の対応

 PHCホールディングス株式会社の連結貸借対照表において、臨床検査資金生成単位に配分されたのれん11,612百万円が計上されており、総資産の2.0%を占めている。こののれんは、株式会社LSIメディエンスの支配を獲得した際に生じたものである。

 連結財務諸表に関する注記事項「3.重要な会計方針 (11)非金融資産の減損」に記載のとおり、のれんを含む資金生成単位は、減損の兆候があると判断される場合又は少なくとも年次で、減損テストが実施される。減損テストに当たっては、回収可能価額が帳簿価額を下回る場合、帳簿価額が回収可能価額まで減額され、帳簿価額の減少額は減損損失として認識される。

 当連結会計年度の年次減損テストにおいては、臨床検査資金生成単位の回収可能価額が帳簿価額を上回ったため、減損損失は認識されていない。経営者は、回収可能価額として使用価値を用いており、この使用価値の測定に用いる将来キャッシュ・フローは、経営者が作成した臨床検査事業の中期事業計画及び中期事業計画期間経過後の成長率を基礎として見積もられている。

 中期事業計画においては、新規領域における検査数の拡大による売上高の増加及び調達コストの削減等のコストダウンの計画が見込まれており、中期事業計画期間経過後の成長率は資金生成単位が属する市場の長期平均成長率を参考に決定されている。これらの仮定には高い不確実性を伴うため、経営者による判断が将来キャッシュ・フローの見積りに重要な影響を及ぼす。

 また、使用価値の測定に用いる割引率の見積りにおいて、評価に関する高度な専門知識を必要とする。

 以上から、当監査法人は、臨床検査資金生成単位に配分されたのれんの減損に関する判断の妥当性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、「監査上の主要な検討事項」の一つに該当すると判断した。

 当監査法人は、臨床検査資金生成単位に配分されたのれんの減損に関する判断の妥当性を検証するため、主に以下の監査手続を実施した。

(1)内部統制の評価

 のれんを含む資金生成単位の減損テストにおける減損損失の認識の要否の判定に関連する内部統制の整備状況の有効性を評価した。

(2)使用価値の見積りの合理性の評価

 将来キャッシュ・フローの見積りの基礎となる臨床検査事業の中期事業計画の作成及び中期事業計画期間経過後の成長率の見積りに当たって採用された主要な仮定の合理性を評価するため、その根拠について経営者及び臨床検査事業の責任者に対して質問したほか、主に以下の手続を実施した。

●新規領域における検査数の拡大について、顧客から入手した受注予測との整合性を確認した。

●調達コストの削減計画について、調達先との調達価格の引き下げに関する合意内容との整合性を確認した。

●市場の長期平均成長率について、外部機関が作成した市場調査レポートの内容との整合性を確認した。

 また、主要な仮定の合理性の評価結果や、過去の中期事業計画の達成状況及び差異原因の検討結果を踏まえて、中期事業計画に一定の不確実性を織り込んだ場合の将来キャッシュ・フローを独自に見積もり、経営者による見積額と比較した。

 加えて、割引率について、当監査法人が属する国内ネットワークファームの評価の専門家を利用して、主に以下について検討した。

●割引率の計算手法について、会計基準の要求事項を踏まえ、その適切性を評価した。

●経営者が使用した割引率について、外部機関が公表しているデータから独自に算出した割引率と比較し、その合理性を評価した。

 

連結財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任

 経営者の責任は、国際会計基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。

 連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、国際会計基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。

 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。

 

連結財務諸表監査における監査人の責任

 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。

 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。

・不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。

・連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。

・経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。

・経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。

・連結財務諸表の表示及び注記事項が、国際会計基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。

・連結財務諸表に対する意見を表明するために、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。監査人は、連結財務諸表の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。

 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。

 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去又は軽減するためにセーフガードを講じている場合はその内容について報告を行う。

 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、2021年3月31日に終了する連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。

 

利害関係

 会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。

 

以 上

 

 (注)1.上記は監査報告書の原本に記載された事項を電子化したものであり、その原本は当社(有価証券届出書提出会社)が別途保管しております。

2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。

 

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