1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………2
(1)当期の経営成績の概況 ……………………………………………………………………………………2
(2)当期の財政状態の概況 ……………………………………………………………………………………3
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ………………………………………………………………………3
(4)今後の見通し ………………………………………………………………………………………………4
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………………………4
3.財務諸表及び主な注記 …………………………………………………………………………………………5
(1)貸借対照表 …………………………………………………………………………………………………5
(2)損益計算書 …………………………………………………………………………………………………7
(3)株主資本等変動計算書 ……………………………………………………………………………………8
(4)キャッシュ・フロー計算書 ………………………………………………………………………………9
(5)財務諸表に関する注記事項 ………………………………………………………………………………10
(継続企業の前提に関する注記) ………………………………………………………………………………10
(表示方法の変更) ………………………………………………………………………………………………10
(会計上の見積りの変更) ………………………………………………………………………………………10
(セグメント情報等) ……………………………………………………………………………………………10
(持分法損益等) …………………………………………………………………………………………………13
(1株当たり情報) ………………………………………………………………………………………………14
(重要な後発事象) ………………………………………………………………………………………………15
1.経営成績等の概況
当事業年度(2023年11月1日から2024年10月31日)における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症が克服されていく中、経済社会活動の正常化が進みつつある一方で、ロシア・ウクライナ情勢の長期化に伴う原材料価格の高騰や世界的な物価上昇、円安の進行など先行きは依然として不透明な状態が続いております。
当社が展開するサービスを取り巻く環境は、インターネット、スマートフォン、SNSの普及によりデジタルチャネルでの購買が一般化してきたこと、新型コロナウイルス感染症拡大をきっかけにオフラインでのマーケティング活動が制限されたこと等により、企業のマーケティング活動のデジタルシフトが続いており、当社が事業を展開するDXコンサルティングや「Keywordmap」等のデジタルマーケティングを支援するサービスへの需要は引続き拡大傾向にあります。一方で、2023年3月に発表されたX社のAPIの仕様変更、API利用料金の有料化などの既存プラットフォーマーの方針変更、米国のOpenAI社が提供する「ChatGPT」(文章生成モデル)の台頭に代表されるような技術的な進化など劇的な変化が起きています。
このような経営環境のもと、当事業年度の売上高は1,985,268千円(前期比2.1%増)、売上総利益は1,316,358千円(前期比3.6%減)となりました。利益面につきましては、広告宣伝費、外注費、社内開発費用の増加により営業利益は62,979千円(前期比20.1%減)、経常利益は65,042千円(前期比16.5%減)となりました。当期純利益につきましては、51,924千円(前期比886.5%増)となりました。当期純利益が前期から大幅に増加した要因としては、前事業年度に「Keywordmap for SNS」のサービス縮小の決定に伴い特別損失(減損損失)の計上があったことによるものであります。
事業ごとの売上高及びセグメント利益は以下のとおりになります。
(ソリューション事業)
ソリューション事業は、「Keywordmap」については、企業の多様化するニーズに対応することを目的とし、ハイリテラシー層からライトユーザー層まで幅広いユーザー層に対応するために、初心者向けのガイド機能の追加やコンテンツの制作・運用のサポート対象範囲を拡張するなど、2023年11月に大幅な刷新を行いました。
第1四半期会計期間は営業人員の不足により新規案件の獲得が鈍化していましたが、営業体制強化を行ったことが功を奏し新規案件の獲得が回復しました。また、カスタマーサクセスチームに関しては、2023年11月の大幅リニューアルによりユーザーの利便性が向上したこと、ツールの提供に加えて顧客のマーケティング業務の実行支援を行うサービスの提供を強化したことで、既存顧客からのアップセルが増加しました。
「Keywordmap for SNS」については、X社から提供されるAPIの仕様変更の発表によりサービス提供環境の厳しさが増したため、2024年4月30日をもって「Keywordmap for SNS」の提供を終了しました。
その結果、当セグメントの売上高は783,420千円(前期比11.8%減)と減収となった一方で、サーバー費用、データ購入費、広告宣伝費、営業人員の人件費が減少したため、セグメント利益は132,788千円(前期比130.5%増)となりました。
(アナリティクス事業)
アナリティクス事業は、マーケティングDXコンサルティングサービスにおいては、顧問サービスを活用したマーケティング施策が順調に推移し、大手企業との取引が拡大しました。また、生成AIを活用した業務効率化のシステム開発を行いました。これにより、コンサルタント1人当たりの生産性が向上しました。一方、離職及び採用遅延により、営業人員とコンサルタント人員が不足し、新規案件の獲得及び既存顧客からの案件継続が減少しました。
エキスパートソーシングサービスにおいては、顧客獲得のための営業体制の構築、プロ人材の効率的な獲得のための広告宣伝活動、自動マッチング機能などの営業効率改善のためのシステム投資を行いました。
その結果、当セグメントの売上高は1,205,217千円(前期比11.7%増)と増収となった一方で、広告宣伝費、人件費、業務効率化のための開発費用が増加したため、セグメント損失は31,819千円(前期はセグメント利益21,176千円)となりました。
(その他)
その他は、当社が2023年11月に開始したM&A仲介事業により構成されています。
第3四半期会計期間には、初めての案件が成約しました。また、M&A仲介歴10年以上のM&Aコンサルタントとパートナーシップを形成し、新規案件の創出を行っており、仲介契約の締結も順調に進捗しています。さらに、上場企業・未上場企業問わず3万件以上のM&A実績データの自動収集機能と、買い手企業データを自動収集して分析する独自システム「CAMM DB(キャムディービー)(※1)」を開発いたしました。これにより、マッチング業務の効率化を行い、新規案件の創出を加速させています。
その結果、当セグメントの売上高は16,400千円、セグメント損失は37,989千円となりました。
(※1)「CAMM DB(キャムディービー)」とは「CINC AI M&A Matching DataBase」の略称
当事業年度末の資産については、前事業年度末に比べて69,588千円増加し、1,910,567千円となりました。
これは主に現金及び預金の増加(前事業年度末比74,736千円の増加)、繰延税金資産の増加(前事業年度末比14,780千円の増加)、従業員に対する長期貸付金の増加(前事業年度末比13,000千円の増加)、前払費用の減少(前事業年度末比11,917千円の減少)によるものであります。
当事業年度末の負債については、前事業年度末に比べて37,003千円増加し、395,625千円となりました。
これは主に、未払金の増加(前事業年度末比35,772千円の増加)、未払消費税等の増加(前事業年度末比16,206千円の増加)、買掛金の増加(前事業年度末比14,879千円の増加)、未払法人税等の増加(前事業年度末比13,667千円の増加)、借入金の減少(前事業年度末比54,924千円の減少)によるものであります。
当事業年度末の純資産につきましては、前事業年度末に比べて32,585千円増加し、1,514,942千円となりました。これは主に、利益剰余金の増加(前事業年度末比51,924千円の増加)、自己株式の取得による減少(前事業年度末比21,946千円の減少)によるものであります。
なお、第3四半期会計期間に減資を実施し資本金467,443千円をその他資本剰余金に振り替えております。
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、1,352,454千円となり、前事業年度末残高に比べ74,736千円増加いたしました。なお、当事業年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動の結果、獲得した資金は205,421千円(前事業年度は17,016千円の支出)となりました。
これは主に、税引前当期純利益65,043千円、減価償却費53,593千円、未払金の増加により29,964千円の増加、法人税等の還付21,934千円の収入、一方で減少要因は、未払法人税等の減少による15,429千円の減少、法人税等の支払いによる14,848千円の支出によるものであります。
投資活動の結果、使用した資金は56,423千円(前事業年度は127,908千円の支出)となりました。
これは主に、無形固定資産の取得による支出42,929千円、従業員に対する長期貸付けによる支出13,000千円、有形固定資産の取得による支出771千円、敷金及び保証金の返戻による収入277千円を計上したことによるものであります。
財務活動の結果、使用した資金は74,261千円(前事業年度は100,867千円の支出)となりました。
これは、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金含む)の返済による支出54,924千円、自己株式の取得による支出21,946千円、新株予約権の行使による株式の発行による収入2,608千円によるものであります。
当社の事業環境としては、企業活動におけるデジタルシフトが続く中で、マーケティング業務の効果最大化および生産性向上につながるクラウド型サービスや、マーケティング活動のデジタル化を支援するサービスへの需要が引き続き継続すると予想しております。このような環境を踏まえ、当社では以下のような取り組みを進める予定です。
ソリューション事業においては、引き続き、ハイリテラシー層からライトユーザー層に至るまで、幅広い顧客ニーズに応えるための機能強化を進めてまいります。この取り組みを通じて新規顧客の獲得をさらに促進するとともに、解約率の低減を図ります。また、単なるツールの提供にとどまらず、顧客の成果を最大化するためのサポートサービスを充実させ、顧客満足度を向上させることで長期的な信頼関係を構築し、解約率の低減を目指します。さらに、ChatGPTなどの生成AIを活用した新規プロダクトや当社のマーケティングノウハウをシステム化した新規プロダクトの開発による、新たな収益機会の創造を目指します。
アナリティクス事業においては、マーケティングコンサルティングサービスとエキスパートソーシングサービスの連携を強化することで、顧客に提供するサービスのフルファネル化を推進してまいります。これに加え、エンタープライズ企業への拡販体制を整備することで、新たな顧客の獲得を推進します。また、自社ツールの開発と活用を通じて、業務効率化と提供サービスの品質向上を図り、競争力を一層強化します。そして、当社のブランド価値を高め、新たな収益機会を創出する取り組みとして、主催イベント「Marketing Native Fes」を定期開催し、顧客との関係構築を深めてまいります。
M&A仲介事業においては、今後の成長に向けた基盤整備として、営業人材の積極的な採用と営業体制の強化を進めてまいります。また、営業効率化を目的に、データベースシステムや顧客管理システムの開発を推進し、業務全体の生産性を向上させることを目指します。加えて、タクシー広告やメディア構築といった大規模な広告宣伝活動に投資することで、認知度を高めるとともに、新たな顧客層の開拓を図ります。
以上により、2025年10月期の業績予想につきましては、アナリティクス事業、ソリューション事業においては営業黒字を確保するものの、M&A仲介事業における人材投資や広告宣伝費投資がそれを上回り、売上高は2,383百万円、営業損失は35百万円、経常損失は35百万円、当期純損失は91百万円を見込んでおります。
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社は、当面は日本基準を適用することとしております。
なお、国際財務報告基準(IFRS)の適用に関しましては、今後の国内外の諸情勢を鑑みて、検討を進めていく方針であります。
3.財務諸表及び主な注記
前事業年度(自 2022年11月1日 至 2023年10月31日)
当事業年度(自 2023年11月1日 至 2024年10月31日)
該当事項はありません。
(損益計算書関係)
前事業年度まで、営業外収益の「その他」に含めて表示しておりました「助成金収入」は営業外収益に占める割合の重要性が増したため、当事業年度より区分掲記しております。この表示方法の変更を反映させるため、前事業年度の損益計算書の組替えを行っております。
この結果、前事業年度の損益計算書において、「営業外収益」の「その他」に表示していた70千円は「助成金収入」60千円、「その他」10千円として組替えております。
(資産除去債務の計算方法に係る見積りの変更)
当事業年度において、建物賃貸借契約に伴う原状回復義務として計上している資産除去債務の一部について、退去時に必要とされる原状回復費用に関する新たな情報の入手に伴い、見積額の変更を行っております。
この見積りの変更により、資産除去債務残高が4,486千円増加しております。
(セグメント情報等)
当社の報告セグメントは、構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社は、製品・サービス別の部門を置き、事業活動を展開しております。したがって、当社は、部門を基礎とした製品・サービス別のセグメントから構成されており、「ソリューション事業」、「アナリティクス事業」の2つを報告セグメントとしております。
ソリューション事業は、「Keywordmap」を主軸に、マーケティングにおける調査、分析、運用を支援するソフトウエアの開発・販売を行っております。アナリティクス事業は、ビッグデータの解析を基盤としたDXマーケティングソリューションを提供しております。
報告されている事業セグメントの会計処理方法は、財務諸表を作成するために採用される会計方針に準拠した方法であります。
報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。
前事業年度(自 2022年11月1日 至 2023年10月31日)
(注) 1.「調整額」は、以下のとおりであります。
(1) セグメント間の内部売上高又は振替高の調整額△22,325千円は、セグメント間取引消去であります。
(2) セグメント資産の調整額1,567,129千円は報告セグメントに配分していない全社資産であります。全社資産は主に報告セグメントに帰属しない運転資金、本社建物等が含まれております。
(3) 有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額81,359千円は、主に本社の設備投資額であります。
2.セグメント利益は、財務諸表の営業利益と調整を行っております。
3.全社資産は報告セグメントに対して特定の資産は配分しておりませんが、減価償却費は配分しております。
当事業年度(自 2023年11月1日 至 2024年10月31日)
(注) 1.「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、M&A仲介事業であります。
2.「調整額」は、以下のとおりであります。
(1) セグメント間の内部売上高又は振替高の調整額△19,679千円は、セグメント間取引消去であります。
(2) セグメント資産の調整額1,641,003千円は報告セグメントに配分していない全社資産であります。全社資産は主に報告セグメントに帰属しない運転資金、本社建物等が含まれております。
(3) 有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額5,258千円は報告セグメントに配分していない全社資産であります。
3.セグメント利益又はセグメント損失(△)は、財務諸表の営業利益と調整を行っております。
4.全社資産は報告セグメントに対して特定の資産は配分しておりませんが、減価償却費は配分しております。
前事業年度(自 2022年11月1日 至 2023年10月31日)
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
本邦の外部顧客への売上高が損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
本邦に所在している有形固定資産の金額が貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
外部顧客への売上高のうち、損益計算書の売上高の10%以上を占める相手がいないため、記載を省略しております。
当事業年度(自 2023年11月1日 至 2024年10月31日)
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
本邦の外部顧客への売上高が損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
本邦に所在している有形固定資産の金額が貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
外部顧客への売上高のうち、損益計算書の売上高の10%以上を占める相手がいないため、記載を省略しております。
(固定資産に係る重要な減損損失)
前事業年度(自 2022年11月1日 至 2023年10月31日)
「ソリューション事業」において、「Keywordmap for SNS」の一部サービスの縮小を決定したことにより、ソフトウエアについて減損処理を行い、減損損失56,821千円を計上しました。
当事業年度(自 2023年11月1日 至 2024年10月31日)
該当事項はありません。
当社は関連会社を有していないため、該当事項はありません。
(注)1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
(会社分割による連結子会社新設)
当社は2024年8月16日開催の取締役会の決議に基づき2024年11月1日を効力発生日として、当社のM&A仲介事業の権利義務を、新設分割により設立された当社の完全子会社である新設会社、株式会社CINC Capitalに承継しました。
1.会社分割(新設分割)の目的
当社は、2023年11月にM&A仲介事業を開始しました。この度、会社分割により、迅速かつ柔軟な経営体制を構築することが早期の収益化及び収益性の拡大につながるものと判断いたしました。
2.会社分割(新設分割)の概要
(1)分割日程
新設分割計画承認取締役会決議日 2024年8月16日
分割日(効力発生日) 2024年11月1日
(注)本新設分割は、会社法第805条に規定する簡易分割であるため、株主総会の承認を得ることなく行うもの
です。
(2)会社分割の方式
当社を分割会社とし、新設会社を承継会社とする新設分割(簡易分割)です。
(3)会社分割に係る割当ての内容
新設会社は、本新設分割に際して普通株式1,000株を発行し、その全てを当社へ割当交付いたします。
(4)会社分割に伴う新株予約権及び新株予約権付社債に関する取扱い
当社が発行済の新株予約権について、本分割による取扱いの変更はありません。また、当社は新株予約権付社債を発行していません。
(5)会社分割により増減する資本金
本新設分割による当社の資本金の増減はありません。
(6)新設会社が承継する権利義務
新設会社は、本承継事業に係る資産、債務及び契約上の地位並びにこれらに付随する権利義務のうち新設分割計画において定めるものを承継いたします。
(7)債務履行の見込み
本新設分割の効力発生日後において、新設会社が負担すべき債務についてその履行の見込みに問題はないものと判断しています。
3.本会社分割の当事者の概要
4.分割する事業部門の概要
M&A仲介事業に係る売上高 16,400千円
5.実施する会計処理の概要
「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号2019年1月16日)及び「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第10号 2019年1月16日)に基づき、共通支配下の取引等として会計処理を行っております。
6.子会社への貸付
当社は、連結子会社である株式会社CINC Capitalとの間で、2024年11月21日付で金銭消費貸借契約証書を締結し、2024年12月1日付で貸し付けを実施しております。
資金使途 事業運営資金
貸付金額 200百万円
貸付実行日 2024年12月1日
貸付金利 年利1.0%