第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社は、集団給食における業務用総合厨房機器メーカーとして「誠実奉仕・堅実経営・技術開発」の社是のもと、企業の公共性を堅持し、厨房機器の製造と販売および調理設備の施工において、厨房業界随一を目指して前進します。さらに業界のリーディングカンパニーとして、お客様に「安心・安全な製品およびサービス」を提供し、社会生活に欠かせない「食」を通して、新たな社会の発展に貢献することを経営理念としております。

その経営理念に基づき、お客様に信頼される行動ならびに高品質で安心・安全な製品およびサービスを提供し、「食」を支える施設をサポートしていくことにより「社会的貢献」を果たします。また、「製品力強化」として多様化、高度化する顧客ニーズを的確に捉え、人にやさしい、環境にやさしい新製品、新システムの開発ならびに付加価値を強化することにより、自社製品力およびブランド力を強化し、その市場拡大を目指します。そして「販売力強化」として、当社の主要マーケットである学校給食、病院給食、官庁施設給食、学生食堂および民間企業(事業所・ホテル等)の施設に対し、国内すべての地域を網羅した営業体制のもと、提案、製品およびサービスの品質向上によってその販売力の強化を図り、さらなる成長を目指します。

 

(2) 中長期的な会社の経営戦略

当社は、創業当初より学校給食分野を最重要マーケットとして捉え、それら自治体及び地域と密着した直販体制を展開しております。さらに、それら各地域の人々の健康維持を担う各種医療施設及び福祉施設の給食設備、また、それら地域の経済発展を担う各種企業の事業所給食設備、並びに、中食、外食等の産業給食施設等に対し、広域的な販売体制を整備してまいります。その上で、次の戦略を実行いたします。

 

a.一括設備の販売強化策

当社は、国内全ての学校給食センターについてその施工年、施工業者(自社、競合他社等)及び建替時期等の情報を把握しており、他社に先駆けた提案型営業展開を行うことにより、物件獲得率を高めて参ります。病院・事業所などの民間案件の情報把握も整備されつつあり、より詳細な情報取得を図るため全国の設計事務所・給食委託業者・コンサルティング会社との連携強化を図り、建物の設計段階から関与し、物件獲得率を高めて参ります。

 

b.製商品の入替促進強化策

当社は、お客様への自社製品および他社商品納品履歴を一元データ管理しており、そのデータを基にピンポイントな販売戦略を展開し、自社製品独自の仕様構造への絞り込み営業を強化し、当市場における自社製品占有率のさらなる維持拡大を図ります。病院や企業の社員食堂は、納品後5年を経過した取引先をピンポイント営業、学校関係は納品後10年から15年を経過した取引先をピンポイント営業いたします。

 

c.修理・保守点検による機器営業タイミングの情報収集

一元管理された顧客データ・自社製品納入実績データに基づき、お客様にとって安心安全で最適な年間保守サービスを提案し、突発的なマシーントラブルを減少させ、お客様との強固な信頼関係の構築を図った上で、上記a,bの営業情報収集を行い適切な提案時期を見極めます。

 

 以上の戦略実行の当年度における達成状況を判断する指標として、売上高、製品売上高、売上総利益、営業利益を重視しております。

 

 

(3) 経営環境および対処すべき課題

新型コロナワクチン接種が進み治療薬が普及するにつれて、今後、経済活動が徐々に再開され、感染症拡大以前にみられた企業収益や雇用・所得環境も緩やかな回復基調を辿ることが期待されます。しかしながら、変異株等による国内各地での再拡大の懸念など、先行きは不透明な状況が続いており、引き続き予断を許さない状況が続くものと予測されます。当社の顧客である集団給食施設を含む外食産業におきましては、短期的には緊急事態宣言による時短などの影響で厨房施設稼働率の低下に伴う設備投資の延期や修理需要の低迷などが予想されます。中長期的には、集団給食施設における労働人口の減少への対応、一定水準のテレワークの浸透など企業の事業環境の変化への対応など、顧客ニーズが進化し多様化するものと考えられます。

このような経営環境下においても、当社は学校給食等、多数の人に継続的に食事を提供する集団給食向けの厨房機器を日本中の様々な給食施設や食品工場で施工やアフターメンテを実施しており、厨房施設や厨房機器に関する様々なノウハウを蓄積し続けております。また、厨房業界で当社が初めて学校給食関連市場等に投入した蒸気式回転釜や消毒保管庫製品などの製品も数多くあることから、製品技術力を評価して頂き、他業界の大手企業との共同研究を長年継続しております。共同研究の成果は、共同特許の取得や当該特許を使用した製品化にも至っております。当社は、このような競争優位を活かし、進化し多様化する顧客ニーズに応えるとともに環境に配慮した製品作りを推進いたします。

当社は、お客様に‘高品質’‘安心安全’‘低環境負荷’な製商品・サービスを提供し、お客様の満足を最優先に捉え、食に携わる企業として社会に貢献するため、以下の課題に取り組んで参ります。

①研究開発の強化
労働力不足に対応するための無人化/少人数での給食施設運営などお客様のニーズに応えた製商品の創出、並びに、現場で働く人々の使いやすさを追求した上でランニングコストを低減させるというお客様の厨房施設運用目標の実現に向け、常に最先端技術を駆使し、研究開発活動に邁進して参ります。そのための研究開発人員の増強、試作機の製造及び評価体制の強化等を図って参ります。

②ブランド力の強化
当社の主力製品である学校市場向け食器洗浄機・回転釜の国内生産台数シェアは、2020年度で20%程度となっており、そのブランド力を活かし自社製品全般の市場シェアを高めて参ります。当社が過去70年で形成した高水準の学校市場向けのブランドを更に強化するとともに、病院及び社員食堂市場向けに横展開し、一般市場向けの市場シェアを上昇させるべくマーケティング活動を遂行しております。

③品質管理体制の強化
当社は、厨房機器及び厨房システムの品質及び当社事業の運営体制全体の品質を維持・向上させることを目的に、ハード面において公共建築協会評価を、ソフト面においてISO9001を取得しております。当社は、製商品における‘安定稼働’を第一の品質と捉え、生産現場から設置据付まで、品質管理体制の徹底に取り組んで参ります。当社では、製商品を導入して頂いたお客様、使用者様への機器の取扱いや調理指導を徹底し、更には定期的な保守点検や老朽機器の更新をご提案するなど、製品事故を未然に防ぐ施策を講じて参ります。

④働き方改革を活かした競争力強化
当社は従業員に対し技術資格の取得を奨励したり、工場従業員にはどの工程でも生産活動に参加ができるように多能工として育成しております。更にテレワーク環境を充実させることにより「働き方改革」を加速させ、従業員が自身の仕事に対するやりがいを感じながら能力を発揮できる労働環境を整え、企業競争力の向上を実現して参ります。

⑤収益安定性と成長性の確保
当社は業等のリクス(1)に記載の通り、7月から9月に売上が集中する季節変動があります。この時期に売上が集中するのは、夏季休暇を利用して厨房設備を入れ替える学校市場の顧客構成比が高い事に起因しております。当社は、四半期単位で一定の利益が獲得できるよう収益構造の転換を図り、更に成長性の追及により財務基盤を安定させ、内部留保と株主還元の適切なバランスを図って参ります。

⑥内部統制システムの強化
内部管理面におきましては、内部統制システムを機能的に運用させることにより、コンプライアンス/リスク管理を徹底し、従業員の労務管理や外注先を含めた安全管理にも注力すると共にお客様に誠実に奉仕する体制を強化して参ります。また、業務の標準化・効率化を推進しつつ、事業の拡大・多角化にも耐えうる業務プロセスを構築いたします。

 

⑥ESGへの取組強化
社会生活に欠かせない「食」を支える社会に求められる企業として、ESG(環境・社会・ガバナンス)への取組を強化し、新たな食生活の提案を行うなど社会的課題の解決と企業価値の向上を目指します。当社は事業活動を通じて、お客様の環境負荷低減や労働環境改善への貢献、全国の取引先との共生共創を目指します。
 

 

2 【事業等のリスク】

以下において、本書に記載した当社の経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性のある事業展開上のリスクについて、主な事項を記載しております。また、リスクの顕在化が必ずしも高くない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に記載しております。 なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社が判断したものであります。

当社のリスク管理体制は、「リスク管理規程」に基づき組織的にリスクマネジメントを実施しております。業務遂行上のリスクに関しましては、各組織の担当取締役及び執行役員が担当業務毎に管理することとし、経営企画室が主管部門として情報を統括しております。管理部門の担当取締役は、社長及び各取締役からリスク情報を取りまとめ、危機管理委員会を開催いたします。危機管理委員会の詳細は、コーポレート・ガバナンスに記載しております。

本稿に記載のリスクは、危機管理委員会で検討した影響度(大中小)、発生頻度(高中低)、発生時期(近中遠)、発生の回避および発生した場合の対策を記載しております

 

(1)  季節変動

当社の売上高は、官公庁及び学校給食センターなどの主要得意先への引渡し時期の関係で、第2、第4四半期会計期間に多くなるといった季節的変動があります。

特に、厨房施設全体の新築工事又は全面改修工事など当社の大型受注案件は、お盆休みを含む夏季休暇を利用して施工されることが多いため、第4四半期会計期間に検収する案件の金額割合が他の四半期会計期間に比べて大きくなる傾向があります。当社の業績の正しい把握は、第4四半期累計の1年間で判断していただく必要がありますが、第4四半期会計期間に建物建築工事の遅れなど何らかの要因で検収の期ずれが発生した場合、当該事業年度の業績等を下方修正する可能性があります。本リスクの影響度は中、発生頻度は高、発生時期は近いと認識しております。

2020年9月期における四半期ごとの業績は下表のとおりとなっております。

 

(単位:百万円)

 

 

第1四半期

第2四半期

 

 

売上高

売上総利益

営業損失(△)

売上高

売上総利益

営業利益

 

計上額

1,580

439

△465

5,451

1,500

552

 

構成比

9.9%

10.2%

△100.2%

34.3%

34.7%

119.0%

 

 

 

 

第3四半期

第4四半期

 

 

売上高

売上総利益

営業損失(△)

売上高

売上総利益

営業利益

 

計上額

2,005

517

△413

6,864

1,863

791

 

構成比

12.6%

12.0%

△89.0%

43.2%

43.1%

170.5%

 

なお、当社では、夏季休暇中の大型案件をターゲットとした営業活動を維持しながら、ゴールデンウイーク前や多くの法人・団体等の会計年度末である3月検収の受注案件の獲得に注力した営業活動を強化し、第4四半期会計期間に依存した収益構造の改革に着手しております。

 

(2) 取引形態

当社の主要な販売形態は、ユーザーとの直接契約による取引ですが、ユーザー等の都合で中間業者を経由した取引になることがございます。

契約当事者がゼネコン・サブコンとなる中間業者取引は、弊社が施工する厨房設備据付工事も事業所社屋や工場等の新築または改修工事全体の中の一部としてゼネコン・サブコンに監理して欲しいという顧客都合による場合です。契約当事者が特約店・販売協力店になる中間業者取引は、特約店・販売協力店が顧客との契約主体になる取引のうち、大型案件など総合厨房メーカーの助けを借りて顧客提案を行う取引です。契約当事者が地元企業になる中間業者取引は、顧客が地方自治体の場合、入札・随意契約の場合の双方において、地元経済の活性化のために地元企業を契約当事者にして欲しいとの要望による取引です。

一般的に直接販売における販売粗利益率は、間接販売における販売粗利益率より高くなるため、当社はユーザーと直接契約を行うべく営業活動を行っており、過去3年間の直接販売と間接販売の比率は約6:4になっております。しかし、ユーザー都合による中間業者経由の間接販売形態が増加した場合には、販売粗利益率の低下により当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。本リスクの影響度は小、発生頻度は高、発生時期は中と認識しております。

 

(3) 自社製品比率

当社の機器構成は、重点顧客カテゴリー向けの製品ラインナップと品質性能は充実していますが、全ての顧客向けの製品ラインナップが十分とは言い切れず、顧客ニーズの達成のために他メーカーの製品販売も併せて行っております。自社製品と他社製品の粗利率は、自社製品のほうが高いため、当社は、自社製品開発によりラインナップと品質性能を充実させ、自社製品販売比率を向上させる計画を実行しており、過去3年間の自社製品と他社製品の販売構成比は、約3:7になっております。しかし、製品開発が予定どおり進まず自社製品販売比率が低迷すると、顧客要望を満たすよう他社製品を厳選して当社製品と合わせて計画売上を確保できたとしても中期利益計画や単年度予算の計画利益額の達成に支障がでる可能性があります。本リスクの影響度は小、発生頻度は中、発生時期は遠いと認識しております。

 

(4) 販売先の動向

当社の製品等の主たる販売先は、学校・病院(いずれも官公庁向けが主)及び事業所(民間)となっております。 官公庁顧客に関しては、学校・病院分野における生活基盤公共投資の政策動向、法制、補助金制度の変更等により、また、民間顧客における給食設備等の福利厚生投資は、景気の動向等による影響を受け、当社の受注件数及び受注規模が変動いたします。

文部科学省及び厚生労働省の所管施設等の長寿命化に向けた行動計画において、公立小中学校が2042年まで、医療施設が2050年まで毎年1兆円~2兆円の改修保全費用が計画されており、また、少子化に伴う学校統廃合により学校給食センターの新築建替工事も見込まれております。

当社は、当面は主たる販売先からの需要が継続するものと予想し、老朽化した厨房施設向けに厨房機器単体の入替需要を掘り起こし、新規設備の受注獲得に向けた営業活動に注力しておりますが、想定どおりの受注を獲得できない場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。本リスクの影響度は小、発生頻度は低、発生時期は遠いと認識しております。

 

(5) 人員の採用及び育成

当社は、安心・安全な製品及びサービスを提供し、食を支える給食施設を支援することにより社会貢献を果たして参ります。その実現のための経営方針のひとつとして、製品力強化と販売力強化を掲げ、開発・生産スタッフや営業スタッフのスキルアップを図ると共に、新たな人材の確保を行っております。しかしながら今後、適切な人材を十分に確保できず、あるいは在職中の従業員が退職するなどして、十分な開発・販売体制を築くことができない場合には、受注シェアの維持が困難となり当社の業績及び将来的な事業計画の達成に支障がでる可能性があります。本リスクの影響度は小、発生頻度は中、発生時期は近いと認識しております。

 

(6) 製品の品質、安全性

当社では、漏電・ガス漏れなどの事故が発生しないように、顧客に対して調理現場での厨房機器の日常点検等の指導を行い、また、当社製品にも安全装置を採用するとともに設計・調達・製造・据付の全工程において厳重な品質管理体制のもと、製品の安全性と品質確保に努めております。また、顧客からのクレームや不具合の問合せに対しては、設計部門・生産部門・調達/据付部門・営業部門が独自の専門領域から事象を分析し必要に応じた対策・指導を速やかに実施しております。しかしながら、万が一、当社製品に関連する事故が発生し、顧客に対して損害補償を行う事態となった場合は、当社の社会的評価の低下や企業イメージの低下により、受注が減少し当社の事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。本リスクの影響度は大、発生頻度は低、発生時期は遠いと認識しております。

 

(7) 災害・感染症等による生産拠点への影響

当社の製造工場は栃木県、大分県に立地しております。栃木工場は2011年東日本大震災で一部物流倉庫に被害を受け、また、大分工場では直接的被害はありませんでしたが、近隣で2016年に熊本地震が発生しております。地震に限らず、大型台風、津波、火山の噴火等の大規模な自然災害の発生や新型コロナウイルス等の感染症の発症により、厨房設備納期の延期・機器修理や食器など備品需要の落ち込みによる売上減少、従業員や生産設備等への直接的な被害のほか、情報システムや材料調達網の遮断等による間接的な被害を受ける可能性があります。当社では、対策として防災訓練を実施するなど、有事の際に損害を最小限に抑えるためのリスク対応体制の整備・強化を進めていますが、リスク全てを回避することは困難です。このような被害が発生した場合には、工場等事業所の閉鎖及び事業活動の停止による損失、事業継続・早期復旧のための費用の発生などにより、業績や財務状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。本リスクの発生頻度は低、発生時期は特定できないと認識しております。

 

(8) 税務対応

当社では、業務マニュアルの制定や社内研修の実施及び取引の第三者チェックなどの税務処理の内部統制の整備・運用により、適正な税務申告に努めております。しかしながら、税務申告における税務当局との見解の相違や税制等の改正により、予想以上の税負担が生じ当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。本リスクの影響度は小、発生頻度は中、発生時期は近いと認識しております。

 

(9) 債権回収遅延等

当社では、毎月の債権回収手続きとして、回収予定日の変更確認、回収予定日経過未入金の確認などを行い、問題のある債権については、対策を講じております。しかしながら、経済環境や取引先の経営環境の急激な悪化などに起因し、取引先の倒産や業績悪化により債権の貸倒れや回収遅延が生じた場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。本リスクの影響度は小、発生頻度は中、発生時期は近いと認識しております。

 

(10) 原材料及び商品の安定供給及び調達価格

当社が製造する業務用厨房機器の主要な原材料は、ステンレス鋼材、電子部品、ポンプ、モーター等です。過去10年程度は、主要原材料の調達価格は安定し、数量も品薄状態になったことはありませんが、ステンレス鋼材が過去において価格変動が大きい時期がありました。サプライチェーンのグローバル化が進む中、地政学的リスクの顕在化により原材料の安定的調達が困難になったり調達価格が上昇した場合、当社が行う調達先の代替確保、製造原価低減策や販売価格転嫁が不十分であれば、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。このような状況下では、他社製品の調達においても同様のリスクがあります。本リスクの影響度は中、発生頻度は低、発生時期は中と認識しております。

当社では、製品設計の柔軟性による代替部品への変更の容易性、複数の調達先の確保、総合的な製造コスト削減策を常に検討し実行することにより対処しております。

 

 (11) 退職給付債務

当社は、従業員の退職給付について退職一時金制度及び確定拠出年金制度を設け、一定の前提に基づいて計算される退職給付費用及び債務を計上しております。当社は年金費用を見積計算する上で、従業員の状況・将来の金利の動向等の変動要素を考慮し、退職率・割引率等の前提条件を専門家の助言を得ながら合理的に見積もっております。しかしながら、主要な前提条件が実際の結果と異なることとなる場合、当社の退職給付に係わる費用及び債務に影響を及ぼす可能性があります。本リスクの影響度は小、発生頻度は低、発生時期は遠いと認識しております。

 

(12) 法的規制・許認可

当社は、事業を遂行するにあたり、建設業法に基づき国土交通省より一般建設業の許可を得ているほか、業務用厨房機器の製造販売に関して労働安全衛生法の規制を受け、事業活動に係る一般的法規制には、製造物責任法、下請代金支払遅延等防止法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律、特許法、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律、労働基準法、資源有効利用促進法などがあります。当社は役職員に対し、企業倫理規範および行動指針を規程などにより周知するとともに、独占禁止法遵守ガイドランなどマニュアルを整備し、必要な研修を実施しております。また、内部統制システムを適切に運用し各種法令等の遵守に努めております。しかしながら、当社がこれらの法規制等に違反したものと当局が判断し許可の取消または業務停止などの行政処分、刑事処分又は取引先からの損害賠償訴訟の対象となった場合は、当社の信用が毀損し、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。本リスクの影響度は大、発生頻度は低、発生時期は遠いと認識しております。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績の状況の概要

当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概況は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績

第82期事業年度(自 2019年10月1日 至 2020年9月30日)

当事業年度における我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い発令された緊急事態宣言の解除により経済活動が徐々に再開され、また、当感染症拡大以前にみられた企業収益や雇用・所得環境の改善も戻りつつあり、緩やかな回復基調で推移しました。しかし、当感染症拡大第2波の発生、首都圏を中心とした新規感染者の高止まり傾向及び国内各地での再拡大の懸念など、先行きは不透明な状況が続いております。

当社の顧客である集団給食施設を含む外食産業におきましては、時短営業、外出の自粛、国内外の旅行客の減少、テレワークやリモート授業などの影響で給食施設の稼働率が低下し、修理や保守点検及び食器などの備品類の需要が減少しました。また、大都市圏の学校関係においては給食施設の入替を行う夏季休暇が大幅に短縮され、厨房機器の入替延期や縮小する施設もありました。
このような環境の中、当期の業績概要は以下のようになりました。

 

(単位:千円)

 

前事業年度

2019年9月期

当事業年度

2020年9月期

増減

機器設備売上

13,526,077

13,572,369

46,292

修理備品売上

2,637,992

2,329,926

△ 308,066

売上高合計

16,164,069

15,902,295

△ 261,774

売上総利益

4,375,036

4,320,478

△ 54,558

売上総利益率

27.1%

27.2%

0.1%

販売管理費

4,002,606

3,856,372

△ 146,234

営業利益

372,429

464,106

91,667

営業利益率

2.3%

2.9%

0.6%

 

 

機器の入替の可能性のある顧客に対する、最適な厨房製品・厨房システム及びサービス等の提案営業活動をより一層強化し、短期間の夏季休暇中に迅速に機器の入替が完了できるよう購買及び生産を前倒するなど事業活動を推進して参りました。その結果、当期中に予定されていました大型案件の工期の延期、また、例年7月8月に集中し納品施工される機器入替案件の延期または縮小などが発生するなど営業活動に新型コロナウイルス感染症の影響はあったものの、厨房機器の売上高は前事業年度より46,292千円増の13,572,36千円を計上することができました。顧客の厨房設備の稼働率の低下により、機器の修理及び食器などの売上高は前事業年度より308,066千円減少し2,329,926千円となりました。なお、本稿では、当事業年度の顧客市場の動向及び当社の事業活動の状況を経営成績と関連付けで分析するにあたり、損益計算書における製品売上高と商品売上高に含まれる機器設備関連の売上を機器設備売上高とし、損益計算書における製品売上高と商品売上高に含まれる修理・保守及び食器などの備品売上を修理備品売上高と標記しております。

これらの結果、当事業年度の売上高は15,902,295千円(前期比1.6%減)となりました。

販売費及び一般管理費は、新型コロナウイルス感染症拡大によって営業活動に一定の制限を受けたことに伴い出張費で20,166千円、給料及び手当で52,785千円、売上高の減少に伴い運賃及び荷造費で50,900千円等の減少により、3,856,372千円(前期比3.7%減)となりました。

営業外損益は、営業外収益では前期において解約返戻金2,835千円が発生したことや当期中に賃貸期間の満了に伴い受取家賃が1,200千円減少したことにより34,841千円(前期比13.6%減)となりました。営業外費用では、前期において発生した為替差損及び和解金が当期において発生しなかったこと等により7,306千円(前期比41.4%減)となりました。

利益については、一括案件の減少に伴って大型の自社製品の販売が伸び悩んだことや販売費及び一般管理費の減少等により、売上総利益は4,320,478千円(前期比1.2%減)、営業利益は464,106千円(前期比24.6%増)、経常利益は491,640千円(前期比22.8%増)、税引前当期純利益は486,510千円(前期比27.7%増)、当期純利益332,089千円(前期比24.3%増)となりました。

 なお、当社は業務用厨房機器製造、仕入、販売及び保守修理事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

※一括案件:以下のいずれかに該当する案件
 ・新築、改築工事等一式工事に伴う機器の購入
 ・新築、改築工事等一式工事に伴う什器類(食器等)の購入
 ・リニューアル物件で全面改修の機器更新
 

第83期第3四半期累計期間(自 2020年10月1日 至 2021年6月30日)

当第3四半期累計期間における我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症の感染再拡大により2021年4月に大都市圏を中心として緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が発出され、経済活動や個人消費活動が再び制限されることとなりました。ワクチン接種の進展により経済活動や個人消費活動のゆるやかな回復が想定されるものの、ワクチン接種の進展には一定の期間を要することや、変異ウイルスが国内でも確認されるなど、一進一退の状況が続き、本格的な景況感の持ち直しには相応の時間を要するものと考えられます。

一方、世界経済は、新型コロナウイルス感染症の再拡大により春先に経済活動が停滞したものの、欧米の先進諸国においてワクチン接種の進展による経済活動の正常化に向けた取り組みが開始されるなど、景況感の回復の兆しがみられる状況にあります。しかしながら、この取り組みは感染再拡大のリスクを伴ったものであることや米中の対立構造の激化など、不安材料はいまだ解消されておらず、国内経済同様、経済活動の正常化には相応の時間を要するものと考えられます。

このような環境の中、当社におきましては、顧客市場の拡大及び業績の向上に向け、多様化するお客様ニーズに対応した新型製品の拡販や、24時間対応受付サービス等の提案営業活動が可能な体制を強化し、業績向上に努めてまいりました。その結果、新型コロナウイルスの影響による機器入替案件延期分の売上が増えたこともあり、期初予算及び過去3ヵ年比で順調な売上を達成するとともに、利益面におきましても前年同期間と比して改善がみられる結果となりました。しかしながら、今後も新型コロナウイルス感染症の拡大により営業活動に影響を及ぼす恐れがあり、予断を許さない状況が続くことが想定されます。

以上の結果、当第3四半期累計期間の売上高は、9,754,342千円となりました。利益面につきましては、営業損失は259,581千円、経常損失は241,754千円、四半期純損失は178,425千円となりました。なお、当社の売上高は、通常の営業形態として、第1、第3四半期会計期間に比べて第2、第4四半期会計期間に多くなるといった季節的変動があります。

また、当社の事業セグメントは業務用厨房機器の製造・販売及び保守修理のみの単一のセグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。

 

b.財政状態

第82期事業年度(自 2019年10月1日 至 2020年9月30日)

財政状態は、総資産で前事業年度末に比べ118,092千円減少の12,339,216千円となりましたが、主要な変動要因は以下の通りです。

売掛金が4,460,996千円と前事業年度より453,976千円減少しておりますのは、当事業年度第4四半期の売上高が前事業年度の第4四半期売上高より396,220千円減少したことによります。買掛金が1,374,095千円と前事業年度より393,725千円減少している要因も、第4四半期の売上高の減少に起因しております。棚卸資産が1,643,822千円と前事業年度より232,235千円増加しておりますのは、翌年度第1四半期に納品するための販売用在庫の確保によるものです。2021年9月期の第1四半期売上高は2,279,905千円となり、2020年9月期の第1四半期売上高より699,219千円増加しております。

資産の部のその他の変動としましては、流動資産で現金及び預金の増加等により31,448千円増加したものの、固定資産が建物の減少等により149,540千円減少となった結果、前事業年度末に比べ総資産は118,092千円減少しました。

負債の部のその他の変動としましては,流動負債で買掛金の減少等により275,894千円減少、また固定負債で長期借入金の減少等により65,987千円の減少となった結果、前事業年度末の負債合計に比べ341,881千円減少の6,825,846千円となりました。

純資産の部は、当期純利益の計上等に伴い利益剰余金が増加したこと等により前事業年度末に比べ223,789千円増加の5,513,369千円となりました。

 

第83期第3四半期累計期間(自 2020年10月1日 至 2021年6月30日)

当第3四半期会計期間末の資産合計は、前事業年度末に比べ944,115千円減少し、11,395,100千円となりました。これは主に、現金及び預金が1,265,495千円、商品及び製品が915,321千円増加したものの、受取手形及び売掛金が3,384,828千円減少したことなどによるものであります。

負債合計は、前事業年度末に比べ649,925千円減少し、6,175,921千円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が455,574千円、賞与引当金が200,948千円減少したことなどによるものであります。

純資産合計は、前事業年度末に比べ294,190千円減少し、5,219,179千円となりました。これは主に、四半期純損失として178,425千円を計上したことなどによるものです。

 

② キャッシュ・フローの状況

第82期事業年度(自 2019年10月1日 至 2020年9月30日)

当事業年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前事業年度末に比べ486,046千円(23.5%)増加し、2,557,297千円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、678,676千円の収入(前事業年度は443,524千円の収入)となりました。主な資金増加要因は、税引前当期純利益486,510千円、減価償却費125,006千円及び売上債権の減少額602,409千円であります。売上債権につきましては、当事業年度第3四半期までの売上累計の年間売上に占める割合が56.8%と前事業年度の55.1%よりも上昇したことにより、当事業年度末までに現金回収した売上債権が増加しております。資金の主な減少要因は、棚卸資産の増加額232,235千円、仕入債務の減少額407,234千円および法人税等の支払額78,760千円等であります。棚卸資産につきましては、翌事業年度の第1四半期に納品する製商品在庫を積み増したことにより支出が増加し、仕入債務に関しましては、当事業年度第3四半期までの仕入累計の年間仕入に占める割合が、売上と同様に前事業年度の比率よりも上昇したことにより、当事業年度末までに現金支払した仕入債務が増加しております。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、厨房機器製造設備の導入23,450千円等の支出が発生いたしましたが、有形固定資産の売却による収入39,564千円、長期貸付金の回収12,566千円等により、前年同期に比べ38,787千円(前年同期は△32,374千円)増加し、6,412千円の収入となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済額84,000千円、配当金の支払額107,092千円等の支出の結果、前年同期に比べ21,395千円(前年同期は△219,516千円)減少し、198,120千円の支出となりました。

 

③ 生産、受注及び販売実績

生産実績は次のとおりであります。

 

 

生産高(千円)

前年同期比(%)

 

2,717,346

101.5

 

(注) 1.金額は、製造原価によっております。

  2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

商品仕入実績は次のとおりであります。

 

 

商品仕入高(千円)

前年同期比(%)

 

8,346,057

96.9

 

 (注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

受注実績は次のとおりであります。

 

 

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

 

15,859,249

94.4

1,827,735

104.7

 

(注) 1.金額は販売金額で表示しております。

     2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

販売実績は次のとおりであります。

 

 

販売高(千円)

前年同期比(%)

 

15,902,295

98.4

 

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

     2.総販売実績の10%以上の主要顧客はありません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社が判断したものであります。

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には、決算日における資産・負債の決算数値及び偶発債務、収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」および「第5 経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりでありますが、財務諸表に重要な影響を与える可能性のある見積を含む会計方針は以下の通りであります。

a.たな卸資産の評価基準及び評価方法
当社は、製品・仕掛品・原材料及び商品並びに貯蔵品に係わる貸借対照表価額は、収益性の低下に基づく簿価切り下げの方法により算定しております。期末日以降における顧客の需要及び市況により収益性が見積以上に悪化した場合、評価損の追加計上が必要となる可能性があります。

b.貸倒引当金
当社は、債権の貸倒損失に備えるため一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。経済環境や取引先の経営環境の急激な悪化などに起因し、貸倒実績率を超える債権の貸倒れや回収遅延が生じた場合、評価損の追加計上が必要となる可能性があります。

c.退職給付費用及び債務
当社は、退職給付費用及び債務の計上において、将来の金利の動向・退職率・割引率等の一定の前提に基づいて計算しております。将来の不確実な経済条件の変動等により前提条件の見直しが必要となった場合、退職給付に係わる費用及び債務の追加計上が必要となる可能性があります。

d.繰延税金資産
当社は、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、繰延税金資産の回収可能性の判断に重要な影響を与える可能性があります。

 

②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等について

第82期事業年度(自 2019年10月1日 至 2020年9月30日)

当事業年度の売上高は、前期比1.6%減の15,902,295千円、営業利益は同24.6%増の464,106千円、経常利益は同22.8%増の491,640千円、当期純利益は同24.3%増の332,089千円となりました。詳細につきましては、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 a.経営成績」に記載のとおりです。

 

第83期第3四半期累計期間(自 2020年10月1日 至 2021年6月30日)

当第3四半期累計期間の売上高は、前年同期比7.9%増の9,754,342千円、利益面につきましては、営業損失は259,581千円(前年同期は327,384千円の損失)、経常損失は241,754千円(前年同期は303,295千円の損失)、四半期純損失は178,425千円(前年同期は223,866千円の損失)となりました。詳細につきましては、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 a.経営成績」に記載のとおりです。

 

b.当社の資本の財源及び資金の流動性について

当社は、中長期的に持続的な成長を図るため、生産能力の増強や労働生産性の向上、販売・物流体制の整備、研究開発体制への投資を計画しております。事業を成長・拡大させるための資金需要があるほか、必要に応じてM&A等を行う可能性もあります。当該資金は、営業活動で生み出される内部資金で賄うこととしておりますが、資金需要の大きさや時期、金融マーケットの状況によっては、自己資金以外の資金調達の方法を検討する場合もあります。

外部からの調達に関しましては、大型の設備投資資金は国内金融機関からの長期借入金を中心とした調達を行い、運転資金や小規模な設備資金は短期借入金で調達しております。迅速かつ効率的に調達を行うために、取引銀行と貸出コミットメント契約、当座貸越契約など総額68億円の借入枠を確保しており、資金の流動性は確保しております。また、M&Aや工場建物など大型の超長期資金需要に対しては、資本コスト、金利動向などを考慮し、新株発行や社債発行などの直接金融を検討する予定であります。

 

c.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について

「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社では、人にやさしい、環境にやさしい新製品の開発ならびに付加価値を強化することにより、自社製品力およびブランド力を強化する経営戦略を推進しております。この達成状況を判断するための指標として、売上高、製品売上高、売上総利益、営業利益を重視しております。

当事業年度を含む過去3期の各指標の実績推移は以下の通りです。当事業年度におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大による大型案件の工期の延期などの影響で売上高が減少し、計画していた自社製品の販売も計画未達となり、指標は悪化いたしました。しかしながら、お客様ニーズに対応した新製品等の提案営業活動の結果、売上全体の減少幅より自社製品の減少幅を対前期比で抑えることができ、売上総利益の減少幅も抑えられ、販売費及び一般管理費の抑制と相まって営業利益を増益にすることができました。

 

 

単位:千円

 

指標

2018年9月期

2019年9月期

2020年9月期

 

売上高

16,605,341

16,164,069

15,902,295

 

製品売上高

4,373,724

4,097,774

4,089,690

 

売上総利益

4,478,048

4,375,036

4,320,478

 

営業利益

453,037

372,429

464,106

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

5 【研究開発活動】

第82期事業年度(自 2019年10月1日 至 2020年9月30日)

当社の研究開発につきましては、多様化するニーズに応えかつ製品の安全性、信頼性の確保を最重要視し、顧客満足度に繋がる製品の品質向上と製品価値の向上を主眼に活動を進めております。

これらの研究開発は、当社の設計部を中心に行っており、当事業年度における研究開発スタッフは合計19名であり、全従業員の3.53%に相当しております。また研究開発費は73,016千円となっております。

当事業年度の研究開発活動を示すと、次のとおりであります。

 

(1)新製品の開発

・スチームコンベクションオーブン

サイズバリエーションの追加により、学校給食施設に限らない大型給食施設のニーズに合わせた設置提案が可能になります。また、タッチパネルの採用による詳細なメニュー設定が可能になった事と大型パネルを採用した事による視認性の向上により作業効率が上がります。ヒーターやバーナーの見直しにより10%から20%のランニングコストの削減と焼きムラの低減を実現いたしました。ブラッシュアップ、現場サポートにつきましては継続しております。

・IoTによるセンシング技術の導入

消毒保管機、スチームコンベクションオーブンにセンサーを設置し、通信機または通信ケーブルを経由し、クラウド上にデータを蓄積して遠隔で機器の状況を監視し、保全保守に活用します。事前の保守を効果的に実施が可能になることで、限られたサービス人員で効率的なサービスが可能となります。

機器検証、ブラッシュアアップ、現場サポートにつきましては継続しております。

2021年学校給食施設(センター方式)にてモニター導入決定しております。

・立体炊飯器用新型基板開発

視認性向上(7セグ・ランプの拡大)、ブザー音を大きく、無洗米モード、テフロンモード、機器内システム運転機能。オプションにてUSBメモリの接続口を設け、1炊飯毎の運転モード・時間・温度等の運転履歴をUSBメモリに出力できます。(HACCPに沿った衛生管理対策)

・ガス立体炊飯器

電気立体炊飯器で行った本体高さ寸法を低くし作業性の効率を向上させます。

・ロードセル重量表示式回転釜(電気式・蒸気式)

学校給食センター、病院等の調理では食材は重量で用意されることが多く、内釜目盛と併用して重量表示で目視確認できれば調理員ごとの仕上り量の差が解消され作業効率も向上する為、重量表示機能付回転釜を開発しました。

 

(2)既存製品の改良

・一般市場向け食器洗浄機

ガスバーナー改良によるランニングコストの削減と燃焼効率を向上させます。

モイスチャー、ドライヤー搭載機器を完成(オプションの充実)させます。

ラックタイプへ仕様を踏襲します。

・単独校向け食器洗浄機

コストダウン案を盛り込みマイナーチェンジします。

ガスブースター搭載機器を新規JIA認証取得します。

・電気連続炊飯機

近年、学校給食、病院等の大量調理施設においては炊飯機器の稼働が多くなっています。従来の連続炊飯機では炊飯時間と各釜の加熱ヒーター出力調整のみで炊飯していた為、水温、釜位置、米品種等による含水量、釜劣化具合などによって、米や釜に伝わる熱量差が生じて炊きムラが生じていました。そのため、温度センサーによる制御によって、炊上り性能の向上、釜ごとの炊上りムラ等を改善した新型連続炊飯機を開発しました。

 

第83期第3四半期累計期間(自 2020年10月1日 至 2021年6月30日)

当第3四半期累計期間の研究開発費の総額は54,642千円となっております。

なお、当第3四半期累計期間において当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。