文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社が判断したものであります。
当社は、集団給食における業務用総合厨房機器メーカーとして「誠実奉仕・堅実経営・技術開発」の社是のもと、企業の公共性を堅持し、厨房機器の製造と販売および調理設備の施工において、厨房業界随一を目指して前進します。さらに業界のリーディングカンパニーとして、お客様に「安心・安全な製品およびサービス」を提供し、社会生活に欠かせない「食」を通して、新たな社会の発展に貢献することを経営理念としております。
その経営理念に基づき、お客様に信頼される行動ならびに高品質で安心・安全な製品およびサービスを提供し、「食」を支える施設をサポートしていくことにより「社会的貢献」を果たします。また、「製品力強化」として多様化、高度化する顧客ニーズを的確に捉え、人にやさしい、環境にやさしい新製品、新システムの開発ならびに付加価値を強化することにより、自社製品力およびブランド力を強化し、その市場拡大を目指します。そして「販売力強化」として、当社の主要マーケットである学校給食、病院給食、官庁施設給食、学生食堂および民間企業(事業所・ホテル等)の施設に対し、国内すべての地域を網羅した営業体制のもと、提案、製品およびサービスの品質向上によってその販売力の強化を図り、さらなる成長を目指します。
当社は、創業当初より学校給食分野を最重要マーケットとして捉え、それら自治体及び地域と密着した直販体制を展開しております。さらに、それら各地域の人々の健康維持を担う各種医療施設及び福祉施設の給食設備、また、それら地域の経済発展を担う各種企業の事業所給食設備、並びに、中食、外食等の産業給食施設等に対し、広域的な販売体制を整備してまいります。その上で、次の戦略を実行いたします。
a.一括設備の販売強化策
当社は、国内全ての学校給食センターについてその施工年、施工業者(自社、競合他社等)及び建替時期等の情報を把握しており、他社に先駆けた提案型営業展開を行うことにより、物件獲得率を高めて参ります。病院・事業所などの民間案件の情報把握も整備されつつあり、より詳細な情報取得を図るため全国の設計事務所・給食委託業者・コンサルティング会社との連携強化を図り、建物の設計段階から関与し、物件獲得率を高めて参ります。
b.製商品の入替促進強化策
当社は、お客様への自社製品および他社商品納品履歴を一元データ管理しており、そのデータを基にピンポイントな販売戦略を展開し、自社製品独自の仕様構造への絞り込み営業を強化し、当市場における自社製品占有率のさらなる維持拡大を図ります。病院や企業の社員食堂は、納品後5年を経過した取引先をピンポイント営業、学校関係は納品後10年から15年を経過した取引先をピンポイント営業いたします。
c.修理・保守点検による機器営業タイミングの情報収集
一元管理された顧客データ・自社製品納入実績データに基づき、お客様にとって安心安全で最適な年間保守サービスを提案し、突発的なマシーントラブルを減少させ、お客様との強固な信頼関係の構築を図った上で、上記a,bの営業情報収集を行い適切な提案時期を見極めます。
以上の戦略実行の当年度における達成状況を判断する指標として、売上高、製品売上高、売上総利益、営業利益を重視しております。
新型コロナウイルス感染症による影響は今後も続くことが予想される一方、世界的な経済活動の正常化に向けた動きにより、企業収益や雇用・所得環境も感染症拡大前の穏やかな回復基調を辿ることが期待されます。しかしながら、コロナ禍やウクライナ情勢の長期化による半導体不足や為替相場の変動、物価の高騰など、先行きは不透明な状況が続いており、引き続き予断を許さない状況が続くものと予測されます。当社の顧客である集団給食施設を含む外食産業におきましては、短期的にはコロナ禍からの一定程度の回復が見込まれるものの、中長期的には、集団給食施設における労働人口の減少への対応、一定水準のテレワークの浸透など企業の事業環境の変化への対応など、顧客ニーズが進化し多様化するものと考えられます。
このような経営環境下においても、当社は学校給食等、多数の人に継続的に食事を提供する集団給食向けの厨房機器を日本中の様々な給食施設や食品工場で施工やアフターメンテを実施しており、厨房施設や厨房機器に関する様々なノウハウを蓄積し続けております。また、厨房業界で当社が初めて学校給食関連市場等に投入した蒸気式回転釜や消毒保管庫製品などの製品も数多くあることから、他業界の大手企業との共同研究を長年継続しており、共同研究の成果により、給食センター向けロボット洗浄システムを展示会等において発表いたしました。またIoT技術を活用した自社製品の保守管理システムを進化発展させることにも取り組んでまいりました。当社は、このような競争優位を活かし、進化し多様化する顧客ニーズに応えるとともに環境に配慮した製品作りを推進いたします。
当社は、お客様に‘高品質’‘安心安全’‘低環境負荷’な製商品・サービスを提供し、お客様の満足を最優先に捉え、食に携わる企業として社会に貢献するため、以下の課題に取り組んで参ります。
①研究開発の強化
労働力不足に対応するための無人化/少人数での給食施設運営などお客様のニーズに応えた製商品の創出、並びに、現場で働く人々の使いやすさを追求した上でランニングコストを低減させるというお客様の厨房施設運用目標の実現に向け、常に最先端技術を駆使し、研究開発活動に邁進して参ります。そのための研究開発人員の増強、試作機の製造及び評価体制の強化等を図って参ります。
②ブランド力の強化
当社の主力製品である学校市場向け食器洗浄機・回転釜の国内生産台数シェアは、2020年度で20%程度となっており、そのブランド力を活かし自社製品全般の市場シェアを高めて参ります。当社が過去70年で形成した高水準の学校市場向けのブランドを更に強化するとともに、病院及び社員食堂市場向けに横展開し、一般市場向けの市場シェアを上昇させるべくマーケティング活動を遂行しております。
③品質管理体制の強化
当社は、厨房機器及び厨房システムの品質及び当社事業の運営体制全体の品質を維持・向上させることを目的に、ハード面において公共建築協会評価を、ソフト面においてISO9001を取得しております。当社は、製商品における‘安定稼働’を第一の品質と捉え、生産現場から設置据付まで、品質管理体制の徹底に取り組んで参ります。当社では、製商品を導入して頂いたお客様、使用者様への機器の取扱いや調理指導を徹底し、更には定期的な保守点検や老朽機器の更新をご提案するなど、製品事故を未然に防ぐ施策を講じて参ります。
④働き方改革を活かした競争力強化
当社は従業員に対し技術資格の取得を奨励したり、工場従業員にはどの工程でも生産活動に参加ができるように多能工として育成しております。更にテレワーク環境を充実させることにより「働き方改革」を加速させ、従業員が自身の仕事に対するやりがいを感じながら能力を発揮できる労働環境を整え、企業競争力の向上を実現して参ります。
⑤収益安定性と成長性の確保
当社は後記「2事業等のリスク(1)季節変動」に記載の通り、7月から9月に売上が集中する季節変動があります。この時期に売上が集中するのは、夏季休暇を利用して厨房設備を入れ替える学校市場の顧客構成比が高い事に起因しております。当社は、四半期単位で一定の利益が獲得できるよう収益構造の転換を図り、更に成長性の追求により財務基盤を安定させ、内部留保と株主還元の適切なバランスを図って参ります。
⑥内部統制システムの強化
内部管理面におきましては、内部統制システムを機能的に運用させることにより、コンプライアンス/リスク管理を徹底し、従業員の労務管理や外注先を含めた安全管理にも注力すると共にお客様に誠実に奉仕する体制を強化して参ります。また、業務の標準化・効率化を推進しつつ、事業の拡大・多角化にも耐えうる業務プロセスを構築いたします。
⑥ESGへの取組強化
社会生活に欠かせない「食」を支える社会に求められる企業として、ESG(環境・社会・ガバナンス)への取組を強化し、新たな食生活の提案を行うなど社会的課題の解決と企業価値の向上を目指します。当社は事業活動を通じて、お客様の環境負荷低減や労働環境改善への貢献、全国の取引先との共生共創を目指します。
以下において、本書に記載した当社の経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性のある事業展開上のリスクについて、主な事項を記載しております。また、リスクの顕在化が必ずしも高くない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に記載しております。 なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社が判断したものであります。
当社のリスク管理体制は、「リスク管理規程」に基づき組織的にリスクマネジメントを実施しております。業務遂行上のリスクに関しましては、各組織の担当取締役及び執行役員が担当業務毎に管理することとし、経営企画室が主管部門として情報を統括しております。管理部門の担当取締役は、社長及び各取締役からリスク情報を取りまとめ、危機管理委員会を開催いたします。危機管理委員会の詳細は、コーポレートガバナンスに記載しております。
本稿に記載のリスクは、危機管理委員会で検討した影響度(大中小)、発生頻度(高中低)、発生時期(近中遠)、発生の回避および発生した場合の対策を記載しております
(1) 季節変動
当社の売上高は、官公庁及び学校給食センターなどの主要得意先への引渡し時期の関係で、第2、第4四半期会計期間に多くなるといった季節的変動があります。
特に、厨房施設全体の新築工事又は全面改修工事など当社の大型受注案件は、お盆休みを含む夏季休暇を利用して施工されることが多いため、第4四半期会計期間に検収する案件の金額割合が他の四半期会計期間に比べて大きくなる傾向があります。当社の業績の正しい把握は、第4四半期累計の1年間で判断していただく必要がありますが、第4四半期会計期間に建物建築工事の遅れなど何らかの要因で検収の期ずれが発生した場合、当該事業年度の業績等を下方修正する可能性があります。本リスクの影響度は中、発生頻度は高、発生時期は近いと認識しております。
2022年9月期における四半期ごとの業績は下表のとおりとなっております。
なお、当社では、夏季休暇中の大型案件をターゲットとした営業活動を維持しながら、ゴールデンウイーク前や多くの法人・団体等の会計年度末である3月検収の受注案件の獲得に注力した営業活動を強化し、第4四半期会計期間に依存した収益構造の改革に着手しております。
(2) 取引形態
当社の主要な販売形態は、ユーザーとの直接契約による取引ですが、ユーザー等の都合で中間業者を経由した取引になることがございます。
契約当事者がゼネコン・サブコンとなる中間業者取引は、弊社が施工する厨房設備据付工事も事業所社屋や工場等の新築または改修工事全体の中の一部としてゼネコン・サブコンに監理して欲しいという顧客都合による場合です。契約当事者が特約店・販売協力店になる中間業者取引は、特約店・販売協力店が顧客との契約主体になる取引のうち、大型案件など総合厨房メーカーの助けを借りて顧客提案を行う取引です。契約当事者が地元企業になる中間業者取引は、顧客が地方自治体の場合、入札・随意契約の場合の双方において、地元経済の活性化のために地元企業を契約当事者にして欲しいとの要望による取引です。
一般的に直接販売における販売粗利益率は、間接販売における販売粗利益率より高くなるため、当社はユーザーと直接契約を行うべく営業活動を行っており、過去3年間の直接販売と間接販売の比率は約6:4になっております。しかし、ユーザー都合による中間業者経由の間接販売形態が増加した場合には、販売粗利益率の低下により当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。本リスクの影響度は小、発生頻度は低、発生時期は中と認識しております。
(3) 自社製品比率
当社の機器構成は、重点顧客カテゴリー向けの製品ラインナップと品質性能は充実していますが、全ての顧客向けの製品ラインナップが十分とは言い切れず、顧客ニーズの達成のために他メーカーの製品販売も併せて行っております。自社製品と他社製品の粗利率は、自社製品のほうが高いため、当社は、自社製品開発によりラインナップと品質性能を充実させ、自社製品販売比率を向上させる計画を実行しており、過去3年間の自社製品と他社製品の販売構成比は、約3:7になっております。しかし、製品開発が予定どおり進まず自社製品販売比率が低迷すると、顧客要望を満たすよう他社製品を厳選して当社製品と合わせて計画売上を確保できたとしても中期利益計画や単年度予算の計画利益額の達成に支障がでる可能性があります。本リスクの影響度は小、発生頻度は中、発生時期は遠いと認識しております。
(4) 販売先の動向
当社の製品等の主たる販売先は、学校・病院(いずれも官公庁向けが主)及び事業所(民間)となっております。 官公庁顧客に関しては、学校・病院分野における生活基盤公共投資の政策動向、法制、補助金制度の変更等により、また、民間顧客における給食設備等の福利厚生投資は、景気の動向等による影響を受け、当社の受注件数及び受注規模が変動いたします。
文部科学省及び厚生労働省の所管施設等の長寿命化に向けた行動計画において、公立小中学校が2042年まで、医療施設が2050年まで毎年1兆円~2兆円の改修保全費用が計画されており、また、少子化に伴う学校統廃合により学校給食センターの新築建替工事も見込まれております。
当社は、当面は主たる販売先からの需要が継続するものと予想し、老朽化した厨房施設向けに厨房機器単体の入替需要を掘り起こし、新規設備の受注獲得に向けた営業活動に注力しておりますが、想定どおりの受注を獲得できない場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。本リスクの影響度は小、発生頻度は低、発生時期は遠いと認識しております。
(5) 人員の採用及び育成
当社は、安心・安全な製品及びサービスを提供し、食を支える給食施設を支援することにより社会貢献を果たして参ります。その実現のための経営方針のひとつとして、製品力強化と販売力強化を掲げ、開発・生産スタッフや営業スタッフのスキルアップを図ると共に、新たな人材の確保を行っております。しかしながら今後、適切な人材を十分に確保できず、あるいは在職中の従業員が退職するなどして、十分な開発・販売体制を築くことができない場合には、受注シェアの維持が困難となり当社の業績及び将来的な事業計画の達成に支障がでる可能性があります。本リスクの影響度は小、発生頻度は中、発生時期は近いと認識しております。
(6) 製品の品質、安全性
当社では、漏電・ガス漏れなどの事故が発生しないように、顧客に対して調理現場での厨房機器の日常点検等の指導を行い、また、当社製品にも安全装置を採用するとともに設計・調達・製造・据付の全工程において厳重な品質管理体制のもと、製品の安全性と品質確保に努めております。また、顧客からのクレームや不具合の問合せに対しては、設計部門・生産部門・調達/据付部門・営業部門が独自の専門領域から事象を分析し必要に応じた対策・指導を速やかに実施しております。しかしながら、万が一、当社製品に関連する事故が発生し、顧客に対して損害補償を行う事態となった場合は、当社の社会的評価の低下や企業イメージの低下により、受注が減少し当社の事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。本リスクの影響度は大、発生頻度は低、発生時期は遠いと認識しております。
(7) 災害・感染症等による生産拠点への影響
当社の製造工場は栃木県、大分県に立地しております。栃木工場は2011年東日本大震災で一部物流倉庫に被害を受け、また、大分工場では直接的被害はありませんでしたが、近隣で2016年に熊本地震が発生しております。地震に限らず、大型台風、津波、火山の噴火等の大規模な自然災害の発生や新型コロナウイルス等の感染症の発症により、厨房設備納期の延期・機器修理や食器など備品需要の落ち込みによる売上減少、従業員や生産設備等への直接的な被害のほか、情報システムや材料調達網の遮断等による間接的な被害を受ける可能性があります。当社では、対策として防災訓練を実施するなど、有事の際に損害を最小限に抑えるためのリスク対応体制の整備・強化を進めていますが、リスク全てを回避することは困難です。このような被害が発生した場合には、工場等事業所の閉鎖及び事業活動の停止による損失、事業継続・早期復旧のための費用の発生などにより、業績や財務状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。本リスクの発生頻度は低、発生時期は特定できないと認識しております。
(8) 税務対応
当社では、業務マニュアルの制定や社内研修の実施及び取引の第三者チェックなどの税務処理の内部統制の整備・運用により、適正な税務申告に努めております。しかしながら、税務申告における税務当局との見解の相違や税制等の改正により、予想以上の税負担が生じ当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。本リスクの影響度は小、発生頻度は中、発生時期は近いと認識しております。
(9) 債権回収遅延等
当社では、毎月の債権回収手続きとして、回収予定日の変更確認、回収予定日経過未入金の確認などを行い、問題のある債権については、対策を講じております。しかしながら、経済環境や取引先の経営環境の急激な悪化などに起因し、取引先の倒産や業績悪化により債権の貸倒れや回収遅延が生じた場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。本リスクの影響度は小、発生頻度は中、発生時期は近いと認識しております。
(10) 原材料及び商品の安定供給及び調達価格
当社が製造する業務用厨房機器の主要な原材料は、ステンレス鋼材、電子部品、ポンプ、モーター等です。過去10年程度は、主要原材料の調達価格は安定し、数量も品薄状態になったことはありませんでしたが、昨年来、ステンレス鋼材の価格変動が大きくなりました。サプライチェーンのグローバル化が進む中、地政学的リスクの顕在化により原材料価格の上昇や安定的調達が困難になるなどした場合、当社が行う調達先の代替確保、製造原価低減策や販売価格への転嫁が不十分であれば、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。このような状況下では、他社製品の調達においても同様のリスクがあります。本リスクの影響度は中、発生頻度は低、発生時期は近いと認識しております。
当社では、製品設計の柔軟性による代替部品への変更の容易性、複数の調達先の確保、総合的な製造コスト削減策を常に検討し実行することにより対処しております。
(11) 退職給付債務
当社は、従業員の退職給付について退職一時金制度及び確定拠出年金制度を設け、一定の前提に基づいて計算される退職給付費用及び債務を計上しております。当社は年金費用を見積計算する上で、従業員の状況・将来の金利の動向等の変動要素を考慮し、退職率・割引率等の前提条件を専門家の助言を得ながら合理的に見積もっております。しかしながら、主要な前提条件が実際の結果と異なることとなる場合、当社の退職給付に係る費用及び債務に影響を及ぼす可能性があります。本リスクの影響度は小、発生頻度は低、発生時期は遠いと認識しております。
(12) 法的規制・許認可
当社は、事業を遂行するにあたり、建設業法に基づき国土交通省より一般建設業の許可を得ているほか、業務用厨房機器の製造販売に関して労働安全衛生法の規制を受け、事業活動に係る一般的法規制には、製造物責任法、下請代金支払遅延等防止法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律、特許法、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律、労働基準法、資源有効利用促進法などがあります。当社は役職員に対し、企業倫理規範および行動指針を規程などにより周知するとともに、独占禁止法遵守ガイドラインなどマニュアルを整備し、必要な研修を実施しております。また、内部統制システムを適切に運用し各種法令等の遵守に努めております。しかしながら、当社がこれらの法規制等に違反したものと当局が判断し許可の取消または業務停止などの行政処分、刑事処分又は取引先からの損害賠償訴訟の対象となった場合は、当社の信用が毀損し、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。本リスクの影響度は大、発生頻度は低、発生時期は遠いと認識しております。
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概況は次のとおりであります。
当事業年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による緊急事態宣言の解除から始まり、景気の回復が期待されましたが、変異株「オミクロン株」の感染拡大とそれに伴うまん延防止等重点措置の適用、コロナ禍による半導体不足や急激な円安の進行に伴う為替相場の変動など、いまだ景気回復の先行きは不透明な状況が続いております。
一方、世界経済においてもウクライナ情勢の長期化による世界の不安定化と原油や資材価格の高騰などによってさまざまなモノの価格がかつてない範囲で高騰し、先行き不透明感が増す状況となりました。
このような環境の中、当社におきましては、学校給食以外の民間の社員食堂等の事業所給食分野を拡大させるべく案件獲得に注力した活動を実施してまいりました。
このような環境の中、当期の業績概要は以下のようになりました。
新型コロナウイルス感染症による販売活動への影響が期初の想定以上に長期化し、事業所給食分野において厨房予算の縮小化や施工時期の先送り等が顕著になり、また、想定した案件の獲得に至らず、売上高が期初の予想を下回る事となりました。原価低減や経費削減に取り組んだことによる一定の成果は得られたものの、売上高減少による影響を補うには至りませんでした。これらの結果、機器設備案件の売上額は1,649,651千円減少し13,007,327千円を計上することとなりました。また、機器の修理額及び食器等の販売額は、アフターサービスを充実させた事等により前事業年度より55,933千円増加し2,460,432千円となりました。なお、本稿では、当事業年度の顧客市場の動向及び当社の事業活動の状況を経営成績と関連付けで分析するにあたり、損益計算書における製品売上高と商品売上高に含まれる機器設備関連の売上を機器設備売上高とし、損益計算書における製品売上高と商品売上高に含まれる修理・保守及び食器などの備品売上を修理備品売上高と標記しております。
これらの結果、当事業年度の売上高は15,467,759千円(前期比9.3%減)となりました。
販売費及び一般管理費は、広告宣伝活動の強化に伴い広告宣伝費で42,355千円の増加、売上高の減少に伴い運賃及び荷造費で89,288千円等の減少により、3,970,718千円(前期比0.2%減)となりました。
営業外損益は、営業外収益では仕入割引が4,560千円減少したこと等により26,406千円(前期比12.1%減)となりました。営業外費用では上場に伴う上場関連費用が17,393千円、株式交付費が6,864千円発生したこと等により28,712千円(前期比525.8%増)となりました。
利益については、売上総利益は4,313,953千円(前期比7.0%減)、営業利益は343,235千円(前期比48.3%減)、経常利益は340,929千円(前期比50.6%減)、税引前当期純利益は328,975千円(前期比51.0%減)、当期純利益205,933千円(前期比52.9%減)となりました。
なお、当社は業務用厨房機器製造、仕入、販売及び保守修理事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
財政状態は、総資産で前事業年度末に比べ204,861千円増加の12,737,422千円となりました。
資産の部は、商品及び製品が209,717千円、リース資産が189,743千円増加したものの、現金及び預金で276,119千円減少となった結果、前事業年度末に比べ204,861千円増加しました。
負債の部は、流動負債で未払法人税等の減少により193,348千円減少、未払消費税等の減少により126,530千円減少となった結果、前事業年度末に比べ287,901千円減少の6,410,015千円となりました。
純資産の部は、株式発行により資本金が201,949千円、資本準備金が201,949千円増加したことにより前事業年度末に比べ492,762千円増加の6,327,406千円となりました。
当事業年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前事業年度末に比べ276,119千円(前期比減8.2%)減少し、3,073,591千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べ1,396,519千円減少し、361,720千円の支出(前年同期は1,034,798千円の収入)となりました。主な資金増加要因は、税引前当期純利益328,975千円、減価償却費171,546千円及び売上債権の増加額3,749千円であります。主な資金減少要因は仕入債務の減少額59,906千円および法人税等の支払額305,246千円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べ46,899千円減少し、81,563千円の支出(前年同期は34,663千円の支出)となりました。主な資金減少要因は有形固定資産の取得による支出77,475千円、有形固定資産の除却費用として35,470千円等であります。主な資金増加要因は、PFI事業におけるSPCへの長期貸付金の回収額9,037千円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べ374,885千円増加し、167,163千円の収入(前年同期は207,721千円の支出)となりました。主な資金増加要因は株式発行による収入403,898千円であります。主な資金減少要因は長期借入金の返済額84,000千円、配当金の支払額116,825千円等であります。
生産実績は次のとおりであります。
(注) 金額は、製造原価によっております。
商品仕入実績は次のとおりであります。
受注実績は次のとおりであります。
(注) 金額は販売金額で表示しております。
販売実績は次のとおりであります。
(注) 総販売実績の10%以上の主要顧客はありません。
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には、決算日における資産・負債の決算数値及び偶発債務、収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」および「第5 経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりでありますが、財務諸表に重要な影響を与える可能性のある見積を含む会計方針は以下の通りであります。
当社は、製品・仕掛品・原材料及び商品並びに貯蔵品に係わる貸借対照表価額は、収益性の低下に基づく簿価切り下げの方法により算定しております。期末日以降における顧客の需要及び市況により収益性が見積以上に悪化した場合、評価損の追加計上が必要となる可能性があります。
当社は、債権の貸倒損失に備えるため一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。経済環境や取引先の経営環境の急激な悪化などに起因し、貸倒実績率を超える債権の貸倒れや回収遅延が生じた場合、評価損の追加計上が必要となる可能性があります。
当社は、退職給付費用及び債務の計上において、将来の金利の動向・退職率・割引率等の一定の前提に基づいて計算しております。将来の不確実な経済条件の変動等により前提条件の見直しが必要となった場合、退職給付に係る費用及び債務の追加計上が必要となる可能性があります。
当社は、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、繰延税金資産の回収可能性の判断に重要な影響を与える可能性があります。
当事業年度の売上高は、前期比9.3%減の15,467,759千円、営業利益は同48.3%減の343,235千円、経常利益は同50.6%減の340,929千円、当期純利益は同52.9%減の205,933千円となりました。詳細につきましては、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 a.経営成績」に記載のとおりです。
当社は、中長期的に持続的な成長を図るため、生産能力の増強や労働生産性の向上、販売・物流体制の整備、研究開発体制への投資を計画しております。事業を成長・拡大させるための資金需要があるほか、必要に応じてM&A等を行う可能性もあります。当該資金は、営業活動で生み出される内部資金で賄うこととしておりますが、資金需要の大きさや時期、金融マーケットの状況によっては、自己資金以外の資金調達の方法を検討する場合もあります。
外部からの調達に関しましては、大型の設備投資資金は国内金融機関からの長期借入金を中心とした調達を行い、運転資金や小規模な設備資金は短期借入金で調達しております。迅速かつ効率的に調達を行うために、取引銀行と貸出コミットメント契約、当座貸越契約など総額44億円の借入枠を確保しており、資金の流動性は確保しております。また、M&Aや工場建物など大型の超長期資金需要に対しては、資本コスト、金利動向などを考慮し、新株発行や社債発行などの直接金融を検討する予定であります。
「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社では、人にやさしい、環境にやさしい新製品の開発ならびに付加価値を強化することにより、自社製品力およびブランド力を強化する経営戦略を推進しております。この達成状況を判断するための指標として、売上高、製品売上高、売上総利益、営業利益を重視しております。
当事業年度を含む過去3期の各指標の実績推移は以下のとおりです。当事業年度におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大防止による販売活動への影響が期初の想定以上に長期化し、事業給食分野において厨房予算の縮小化や施工時期の先送り等が顕著となり、また、想定した案件の獲得に至らず、売上高、売上総利益及び営業利益が期初の予想を下回る事となりました。
該当事項はありません。
当社の研究開発につきましては、多様化するニーズに応えかつ製品の安全性、信頼性の確保を最重要視し、顧客満足度に繋がる製品の品質向上と製品価値の向上を主眼に活動を進めております。
これらの研究開発は、当社の設計部を中心に行っており、当事業年度における研究開発スタッフは合計18名であり、全従業員の3.36%に相当しております。また研究開発費は
当事業年度の研究開発活動を示すと、次のとおりであります。
(1)新製品の開発
・連続揚物機
「大量調理施設衛生管理マニュアル」の床面からの跳ね水等による汚染を防止するため「食材等取扱い床上600mm以上」に対応する機器を開発する事で、新規の学校給食施設に設置、提案が可能となります。新製品には、油回収装置を付属する事で油煙による室内汚染防止、コンベヤ形状は、入口側キャタピラ式それ以降はネットコンベヤとする事で、かき揚げや唐揚げ等、食材の衣がネットコンペヤに絡まって固まる事の防止、また、押えコンベヤ上下可動式とする事で揚げパン調理への対応、コンベヤ上下可動式による清掃性の向上、集中排気型にする事で空調設備の軽減等、顧客のニーズ、使い勝手向上に応えた機器となります。また、バーナーの見直しにより、5~10%の熱効率向上によるランニングコストの削減、バーナーのメンテナンス性も向上しております。
・IoTによるセンシング技術の導入
消毒保管機、スチームコンベクションオープンにセンサーを設置し、通信機または通信ケーブルを経由し、クラウド上にデータを蓄積して遠隔で機器の状況を監視し、計画的な保全保守に活用します。事前の保守を効果的に実施することは、限られたサービス人員による効率的なサービスを可能とし突然の機器故障による食事の提供停止を回避します。現在、学校給食施設(センター方式)にてモニター実施中で、計測データを社内で収集可能である事を確認しています。また、現場に設置した通信機器のメンテナンス性向上のため、遠隔操作で自社から通信機器の状態を確認可能とします。
・包丁まな板殺菌庫
厨房内で衛生面向上のため需要の多い、包丁まな板殺菌庫を開発・販売しました。
・低輻射型ガス立体炊飯器
3段目釜投入高さ寸法を低くする事で、作業者の負担を軽減します。また、新規JIA認証を取得しました。
(2)既存製品の改良
・フライトコンベヤ洗浄機(一般市場向け)
フライトコンベヤ洗浄機のモイスチャー(除湿排熱交換装置)ドライヤー(乾燥装置)等のオプション装備を充実させます。オプション装備の電気容量、給水量を低減することで省エネ化を図ります。
・スチームコンベクションオーブン
10段タイプにラック・カート仕様を追加する事で、コンベクションオーブンからの入替需要に対応しやすい機器にしました。また、10段、20段ガス式機器はJIA認証を取得しました。
・低輻射型ガス連続炊飯機
従事者の作業環境向上のため、学校給食等の大量調理施設で使用している連続炊飯機に代って機器表面に触れても火傷の心配がない低輻射型を開発しラインナップ化を推進していきます。