文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、企業理念に「スタイリストファーストを信念にお客さまに幸せと喜びを提供する」ことを掲げ、美容室業界の課題であるスタイリストの長時間労働、低賃金、高離職率を是正し、新たなキャリアデザインを創造することでスタイリスト自身の喜びに繋げることが、さらなるお客さまの幸せに繋がると考え、その実現に向けて日々の経営に取り組んでおります。
また、「お客さまに感動を与える美容室という劇場を全国に展開する」ことをブランドビジョンに掲げ、「Challenge Yourself(自分に挑戦する)」「Never Give Up(決して諦めない)」「Stay Innovative(革新的であり続ける)」を行動指針としております。
上記を体現すべく直営美容室運営事業及びフランチャイズ事業において美容室業界の課題であるスタイリストの長時間労働、低賃金を是正する姿勢を貫き、スタイリストとその先のお客さまの幸せを実現させ、更なる多店舗展開を通じてより多くのステークホルダーに貢献できる企業を目指してまいります。
(2)経営環境及び経営戦略
当社グループが属する2020年度の理美容市場規模は約2.0兆円で、2010年度から2019年度の年間平均店舗増加率は0.5%と緩やかな成長にありました。しかしながら、2020年は新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大に伴い経済活動が限定され景気が急速に減退した結果、理美容市場においても同感染症による顕著な影響を受け、市場規模が縮小しております。なお、翌2021年はワクチンの普及が進むと推測されることから、同感染症の影響が低減し市場規模は2.1兆円程度に回復すると予測されております(出所 矢野経済研究所:2021年版 理美容サロンマーケティング総鑑)。
このような状況の中、当社グループは、経営理念やビジネスモデルを全国に浸透させ、より多くのお客様、スタイリスト、フランチャイズオーナーの皆様に幸せをもたらすため、業容の拡大を続けてまいりました。今後もお客様にコストパフォーマンスの優れたサービスを提供するとともに、スタイリストの働く環境や社会的地位の向上を目指し、フランチャイズ事業を軸に、国内1,000店舗の展開を目標とし、日本一の美容室グループを目指してまいります。
具体的な経営戦略は以下のとおりです。
①事業の横展開
当社グループは、「お客さまに感動を与える美容室という劇場を全国に展開する」ことをブランドビジョンに掲げ、美容室業界のプラットフォーマーとして、事業の横展開を図り、ライフスタイルの一部を構成する企業を目指しております。全国各地に店舗がある強みを生かし、美容専門商品の物販、広告、その他サービス等の未参入領域への挑戦やリラクゼーションヘッドマッサージ・メンズ特化型カット等の新たなフォーマットの展開を行ってまいります。なお、2021年9月においてリラクゼーションヘッドマッサージは13店舗、メンズ特化型カットは6店舗出店しております。
②海外展開
国内市場においては、高齢化の一層の進展や人口減少、中でも主要なお客様である若年層人口の減少等の構造要因を抱え、今後市場規模自体の永続的な拡大は期待しづらい状況にあります。そこで国内だけでなく、主に北米を中心に、当社の国内ビジネスモデルを現地の慣習に合わせローカライズする形での海外展開を目指しており、現地の事業環境に合致した経営戦略を策定し、最終的には事業の横展開を図ってまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、企業価値の継続的な価値向上を実現する指標として、売上収益面では店舗数、店舗当たりスタイリスト数、スタイリスト当たり顧客数、顧客単価、コスト面では材料費率、広告宣伝費率、地代家賃比率を重要な経営指標としております。また、株主資本コストについてはROEを重要な経営指標としております。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループの経営戦略を達成するため、下記を重要課題と認識し、課題克服に取り組んでまいります。
<収益拡大のための取り組み・課題>
① スタイリストの採用及び育成
当社グループは、人材を最重要視しており、創業以来、低賃金かつ長時間労働等が常態化している美容室業界の変革を目指しております。また、更なる事業展開においては優秀な人材の採用及び育成が不可欠と認識しております。そのため、当社グループは、フランチャイズオーナー制度、完全歩合制の導入、約1年程度で美容学校の新卒生を育成しスタイリストデビューを可能とする育成プログラム等により、独立志向の強い美容師、結婚・出産を経験した女性美容師など多種多様なキャリアプランに応じて働ける環境を構築してまいります。なお、中途スタイリストの主な流入経路は既存スタイリストの紹介(リファラル)によるものです。その他、WEB求人広告や美容師専門の人材紹介会社等を活用してスタイリスト確保を図っており、2020年10月期の新規スタイリスト採用数は837名でありました。
② 更なる出店強化
当社グループは、更なる事業展開を目指すために、積極的に新規出店を進めてまいります。当社独自のフランチャイズオーナー育成システムを推進し、フランチャイズ事業を軸とし、全国的に出店を実施してまいります。なお、全国の出店余力(※)については100万人以上の都市で84店舗、30万人以上100万人未満の都市で83店舗、15万人以上30万人未満の都市で82店舗、2万人以上15万人未満の都市で671店舗と見込んでおります。
また、事業拡大を加速する手段の一つとして、M&Aやアライアンス等も有効に活用してまいります。
更に、将来的には、海外への出店を計画しており、積極的に新市場の開拓に取り組んでまいります。
※ 2020年9月30日付で「HOT PEPPER Beauty」に掲載されていた美容室及び理髪店の店舗あたりの(当社のメイン顧客層である)15歳-39歳の女性(2015年国勢調査データ)が200名以上である都市(総人口2万人以上の市区町村)に最低1店舗は出店可能と判断しました。
③ 効率的な店舗オペレーション
店舗の収益を拡大していくためには、優秀なフランチャイズオーナー及びエリアマネージャーによる効率的な店舗オペレーションが重要であると認識しております。当社グループは、オーナー会議やエリアマネージャーミーティング等を通じて、当社グループの運営ノウハウを共有できる環境を構築し、フランチャイズオーナー及びエリアマネージャーの育成に注力してまいります。
<収益性向上のための取り組み・課題>
① 顧客単価の向上
店舗の収益性を向上させるために、従来のコストパフォーマンスに優れたサービスを提供するとともに、顧客単価の向上が必要不可欠であると考えており、物販、広告、その他サービス等の事業の横展開や他業種との協業を図り、ミッションである「スタイリストファースト」を信念にお客さまに幸せと喜びを提供することを目指してまいります。
<キャッシュ・フロー及び財務基盤の強化>
当社グループは、財務基盤の一段の強化及びキャッシュ・フローの改善を目的として、2020年10月に既存借入金のリファイナンスにより、5,890百万円の資金を調達いたしました。また、新型コロナウイルス感染症の流行に備えた借入を2020年10月期690百万円行っております。今後も新型コロナウイルス感染症の流行による不安定な事業環境下においても、中長期的に事業活動を安定的に継続できる財務基盤の構築に努めてまいります。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)有利子負債について
当社グループは、子会社株式を取得した際の資金を主に金融機関からの借入により調達しております。また、店舗の賃借等に伴うリース負債を計上しており、第3期連結会計年度末時点で9,972百万円の有利子負債(有利子負債比率53.0%)を計上しております。
このうち金融機関からの借入による5,846百万円の金利については市場金利と連動して半年毎に見直される契約となっており、今後、市場金利が上昇した場合には当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
また、一部の金融機関からの借入には財務制限条項(財務コベナンツ)が付されており、一定額以上の純資産額や経常利益等をそれぞれ求められております。これらの財務コベナンツに一つでも抵触した場合は、当該借入についての期限の利益を喪失し、借入金の一括返済を求められる可能性があります。また、同借入には一定規模の新規買収及び設備投資制限条項が付されており、今後、当社グループの事業展開が一部制限される可能性があります。
当社グループでは、上記の金融機関からの多額の借入金に関係した、金利上昇に係るリスク、財務コベナンツへの抵触による一括返済リスク、新規買収及び設備投資制限に対応するため、主に以下の取り組みを実施しております
① 収益性を重視した戦略立案と経営管理
当社グループでは、財務コベナンツへの抵触を回避するため、収益性を重視した戦略立案と経営管理を行っております。具体的には、新規出店する際は、市場環境、物件の立地や建物の状況、競合環境等を多面的に検討した上で収益性を勘案して慎重に意思決定を行っております。また、毎月すべての店舗の損益状況を把握し、スタイリストの配置の最適化を行うことにより、機会損失を最少化すべく取り組んでおります。
② 財務バランスを意識した投資計画、資金計画の立案と実行
当社グループでは、新規出店等により財務バランスを悪化させるような不必要な追加借入を発生させず、営業活動によるキャッシュ・フローの実績等を参考にした投資計画を立案し、これに従って投資を実行しております。
(2)総資産に占めるのれん及び無形資産の商標権の割合が高いことについて
当社グループはIFRSに基づき連結財務諸表を作成しているためのれん及び無形資産の商標権の償却は不要となりますが、第3期連結会計年度末時点で非流動資産にのれんを7,468百万円、無形資産の商標権を4,258百万円計上しており、総資産に占める割合が62.3%となっております。第3期連結会計年度末における回収可能価額は、のれんが含まれる資金生成単位又はそのグループの総資産から負債を除いた事業価値の帳簿価額を大幅に上回っていることから、減損テストに用いた主要な仮定が合理的な範囲内で変更されたとしても、当該資金生成単位又はそのグループの回収可能価額が帳簿価額を下回る可能性は低いと考えております。仮に税引前割引率が9.9%上昇する場合又は将来キャッシュ・フローの見積額が45.0%減少する場合に減損損失が発生する可能性がありますが、当社グループでは、のれん及び無形資産の商標権の減損に係るリスクを低減するため、事業の収益力強化に努めており、主に以下の取り組みを実施しております。
① スタイリストの確保
当社グループは、今後の事業拡大に伴い、継続的に優秀なスタイリストの確保が必要であると考えております。当社グループでは主に、正規雇用モデルではなくスタイリストのキャリアプランに応じて柔軟に働ける業務委託モデルを採用しております。業務委託契約とすることにより、スタイリスト自身が望む柔軟な働き方が実現可能となり、結婚・出産を経験した女性美容師等の多種多様な人材の確保を図っております。
② WEB集客による効率的な集客
多くの美容室利用者は、株式会社リクルートが提供する美容検索・予約サイト「HOT PEPPER Beauty」を利用しているため、当社グループでは、同サイトを活用したマーケティングに注力しております。出店地域で上位に露出する最適なプランを周知・徹底し、予約し易いように予約状況を常に把握・コントロールする等「HOT PEPPER Beauty」の効率的な運用ノウハウを蓄積しており、また、連結子会社のB-first株式会社がグループ全体の広告宣伝活動を一括して行うことにより、低コストでの高い集客に取り組んでおります。なお、集客全体に占めるWEB予約比率は2020年10月期通年で約80%であります。
③ 地方展開及び空中店舗展開
当社グループは、地方及び都市部の空中店舗に展開し、賃料等の固定費削減分をスタイリストへの報酬及びWEB集客に投入することにより、高い競争力及び集客力を目指しております。
また、フランチャイズオーナー制度により、フランチャイズオーナーと縁がある地域の優良物件や特性等の詳細な情報を入手し、さらに、地方の主たる競合である個人経営店に対しては、「HOT PEPPER Beauty」の露出順位や予約のし易さ等により集客で差をつけ、積極的に地方展開に取り組んでおります。
但し、①~③の取り組みが十分ではなく、のれんの対象となる事業の収益力が低下し減損損失を計上するに至った場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 15.減損損失」をご参照ください。
(3)減損会計の適用について
当社グループは、原則として各店舗を独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位と捉え、減損会計を適用し、事業用固定資産の投資回収可能性を適時判断しております。
今後、事業環境の変化等により店舗収益性が低下した場合等には、有形固定資産及び使用権資産等について減損損失が発生し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)感染症に関するリスク
当社グループは、お客様・スタイリスト・従業員の安全を最優先に予防対策を講じておりますが、店舗等において感染者が発生することや来店頻度が低下し来店客数の減少傾向にありますが現状より更に来店客数が減少することにより営業継続に支障をきたした場合、また、取引先において感染者発生により弊害が生じた場合等、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、ライフスタイルの変化による来店頻度の低下により来店客数に減少傾向がありますが、現状より更に来店客数が大幅に減少した場合等、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)経済動向による影響について
当社グループは、主に日本国内において事業を展開しているため、日本国内の景気の変動や政府の経済政策の影響によって、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)美容室チェーン単一のビジネスであることによるリスク
当社グループは、美容室事業に特化した経営を行っておりますが、消費者ニーズの変化等により美容室への需要が変化した場合、単一業態であるが故に他業態でカバーすることが困難であるため、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)競合について
当社グループが属する美容室業界は、参入障壁が低く新規参入が比較的容易であるため、多数の競合企業が存在しております。当社グループは、高い集客力と安定したスタイリストの確保により、市場での優位性確立と他社との差別化を図っていく方針ではありますが、今後において十分な差別化が図られなかったことにより、競争が激化した場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)スタイリストの確保及び育成について
当社グループは、今後の事業拡大に伴い、継続的に優秀なスタイリストの確保及び育成が必要であると考えております。地場に根付いたフランチャイズオーナー制度により各地域におけるスタイリスト獲得力は高く、全国各地に教育施設を設置しスタイリスト育成に注力し、魅力的な独立開業支援により優秀な人材の離反を防止する仕組みを構築しております。しかしながら、必要なスタイリストの確保及び育成が計画通り進まなかった場合には、競争力の低下や事業拡大の制約要因が生じる可能性があり、この場合、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(9)フランチャイズ加盟店が離脱することによるリスク
当社グループのフランチャイズ事業は、連結子会社であるB-first株式会社を通じ加盟店とフランチャイズ契約を締結し、経営指導、企業ノウハウ及び教育研修の提供を行うと共に人材採用やマーケティング、資金調達等の多面的な支援を行っております。また当社グループのフランチャイズオーナーは、オーナー間で成功ノウハウの共有等、密なコミュニケーションを取りつつ連携しており、フランチャイズ加盟店間のカニバリゼーションリスクを抑えると同時に、グループに所属することのメリットを多面的に享受できる事から、フランチャイズ加盟店の離脱は起きにくいと考えております。しかしながら、フランチャイズ加盟店が何らかの理由で離脱した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(10)出店政策及び店舗展開について
当社グループは、全国に店舗展開しておりますが、郊外では駐車場完備の広い敷地面積を持つ平屋店舗、都心では賃料の安い空中店舗を中心に店舗展開しており、固定費削減による価格競争力の向上及び集客力の強化に重点を置いております。
現時点においては、賃借先との関係性は良好であり、安定した店舗展開を行っております。また、当社の連結子会社である株式会社建.LABOに不動産に関する情報を集約し、新規の賃借先・デベロッパーの開拓を行っております。しかしながら、賃借先との関係性が悪化した場合、当社グループの今後の出店政策及び店舗展開に影響を及ぼす可能性があります。
(11)法的規制等について
当社グループは事業の運営において、一般的な法令に加え、美容師法等業界特有の各種法令による規制を受けております。各種法的規制に関して、法律を遵守するよう社員教育を行うとともにそれらの遵守体制を整備・強化しておりますが、今後の法令改正や、法的規則が強化された場合には、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。
(12)業務委託契約に対する労働関係法令の適用に関するリスク
労働者とこれを使用する者の間に適用される主な法令としては、労働契約法、労働基準法、労働安全衛生法、雇用保険法、厚生年金保険法、健康保険法等が挙げられます。当社グループでは、スタイリストとの間において主に業務委託契約を締結しております。業務委託スタイリストによる施術の方法やシフト等の勤務条件について、当社グループが個別具体的な指揮命令を行うことはありませんので、業務委託スタイリストは当社グループが使用する労働者ではないと考えております。また、業務委託スタイリストに対して、施術の方法やシフト等の勤務条件について、当社グループが個別具体的な指揮命令を行わないことを徹底し、適宜に実態も調査することで業務委託性の透明度を高めるとともに、顧問弁護士、顧問社労士とも連携し、法的規制の動向について常に注視し、臨機応変に対応出来る体制を取っております。しかしながら、今後の法令改正の内容によって、また、裁判例、行政の解釈・運用等が変更された場合には、そのための対応を迫られ、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(13)業務委託契約による店舗運営に支障が生じた場合のリスク
当社グループは、スタイリスト確保において正規雇用モデルではなく、スタイリストのキャリアプランに応じて柔軟に働ける業務委託モデルを主に採用しております。業務委託スタイリストに対して当社グループは個別具体的な指揮命令を行うことができないために店舗運営に支障が生じた場合には、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(14)店舗の衛生管理に係るリスク
当社グループでは、安全な美容サービスをお客様に提供するために衛生管理を徹底しておりますが、万一、衛生事故等が発生した場合、企業イメージが著しく損なわれ、損害賠償の支払等によって、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、仮に、競合他社において衛生事故等が発生した場合であっても、美容業界全体に対する評判及び信用の低下によって消費者の美容サービスの需要後退等が生じ、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。
(15)特定の取引先への依存について
当社グループは、広告宣伝活動において、株式会社リクルートが提供する美容検索・予約サイト「HOT PEPPER Beauty」への依存度が高くなっております。当該企業との取引関係は良好でありますが、契約条件の変更や契約が解除された場合には、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(16)顧客によるクレームなどによる風評被害のリスク
当社グループでは、独自の育成プログラム等により美容サービスの品質向上を図っておりますが、当社グループが提供する美容サービスの品質に起因するお客様からのクレーム等の発生がブランドイメージに悪影響を与えた場合には、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(17)個人情報保護について
当社グループは、取得及び収集した個人情報の漏洩等は当社グループの信用力低下に直結することから、個人情報取扱規程を制定し、同規程に基づき管理及び運用しております。しかしながら、万一漏洩があった場合、当社グループは社会的信用を失い、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(18)季節変動及び天候不順について
美容に対する需要は、入学・卒業式、夏休み、年末年始等の長期休暇がある3月、7月、12月に拡大する傾向があります。これらの需要拡大時期を分散させるために、クーポンの配布やシャンプー無料プレゼント等のキャンペーンを行っております。しかしながら、分散効果が限定的となり、需要拡大時期に冷夏、長雨、台風等の天候不順、インフルエンザ等の流行が発生した場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(19)海外展開について
当社グループは、当社ブランドの海外展開を図っております。しかしながら、海外展開におきましては、その国の法令、制度、政治、経済、商慣習の違い、為替等の様々な潜在的リスクが存在しております。当社グループは、当該リスクを最小限にするために十分な対策を講じてまいりますが、それらのリスクに対処できないこと等により、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(20)M&A(企業買収等)による事業拡大について
当社グループは、事業拡大を加速する手段の一つとして、M&Aを有効に活用する方針です。特に、当社グループの慣行として、Agu.グループ全体に対するガバナンス強化、当社グループの収益及び利益の拡大を目的としたフランチャイズ会社の買収を行う場合があり、それにより追加的にのれんが計上される可能性があります。
M&Aにあたっては、対象企業の財務内容や契約関係等についての詳細な事前調査を行い、十分にリスクを検討する仕組みとなっておりますが、買収後に偶発債務の発生や未認識債務の判明等、事前調査で把握できなかった問題が生じた場合や、事業の展開等が計画どおりに進まず、のれんの減損処理を行う必要が生じた場合、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、企業買収等により、当社グループが従来行っていない新規事業が加わる際には、その事業固有のリスク要因が加わります。
(21)配当政策について
当社グループは、利益配分につきましては、将来の事業展開と経営体質の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、安定した配当を継続して実施していくことを基本方針としております。しかしながら、現在は成長過程にあると考えていることから、内部留保の充実を図り、事業発展及び経営基盤の強化が株主の利益に資すると判断し、剰余金の配当を実施しておりません。
今後は、将来の事業拡大に必要な内部留保とのバランスを考えながら、企業価値の向上に努め、株主への利益還元を検討する方針でありますが、配当政策が業績に連動しているため、業績が悪化した場合、これに伴い配当が減少もしくは実施をしない可能性があります。
なお、当社は会社法第454号第5項に規定する中間配当制度を採用しており、中間配当を取締役会の決議によって行うことができる旨を定款に定めております。
(22)新株予約権の行使による株式価値の希薄化のリスク
当社グループは、当社グループ役員、従業員及び外部パートナーに対するインセンティブを目的として、新株予約権を付与しております。2021年9月30日現在、これらの新株予約権による潜在株式数は445,400株であり、発行済株式総数の約3.0%に相当しております。これらの新株予約権の行使が行われた場合、発行済株式総数が増加し、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があり、この株式価値の希薄化が株価形成に影響を及ぼす可能性があります。
(23)大株主がファンドであること等について
本書提出日現在において、Sunrise Capital III, L.P.、Sunrise Capital III (JPY), L.P.及びSunrise Capital III (Non-US), L.P.(CLSA Capital Partnersが運営するファンドであり、以下、「当該ファンド」という。)は、3社合計で当社の発行済株式の70.0%を所有しております。また、当社取締役である清塚徳は、CLSAキャピタルパートナーズジャパン株式会社から派遣されております。
当該ファンドは上場時において、所有する当社株式の一部を売却する予定でありますが、上場後も相当数の当社株式を保有することとなった場合には、その保有・処分方針によって、当社株式の流動性及び株価形成等に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社代表取締役である市瀬一浩は、当該ファンドとの間にて2018年3月1日付で締結された株主間契約書に基づき、当該ファンドが当社の株式又は株式に転換可能な権利を一切保有しないこととなった場合、当社株式の全てを処分する時点において、投資金額3,630,666,667円の2.5倍(以下、「本基準額」という。)を超える売却益が当該ファンドに生じていた場合において、当該ファンドは、自ら又はその指定する第三者より、市瀬一浩に対して、本基準額を超える売却益部分(但し、1,200,000,000円を上限とする。)を、金員により支払うことに合意しております。
ただし、当該ファンドによる当社の株式のすべての処分が、本株式取得の実行後5年目以降に実施された場合、本株式取得日から当該ファンドが当社の株式又は転換可能な権利を一切保有しなくなった日又は当社の株式の上場等が行われた日までの当該ファンドの当社グループに対する投資に係る内部収益率(IRR)が25%を上回る場合に限って、当該ファンドより市瀬一浩に対して前文に定める金員の支払いを行うことにも合意しており、市瀬一浩も当社グループの企業価値向上の利益を享受できる仕組みとなっております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
第3期連結会計年度(自 2019年11月1日 至 2020年10月31日)
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べ741百万円増加し、2,111百万円となりました。これは主に新規の借入等により現金及び現金同等物の増加439百万円、並びに直近の売上収益の増加に伴い営業債権及びその他の債権の増加184百万円等によるものであります。非流動資産は、前連結会計年度末に比べ28百万円減少し、16,711百万円となりました。これは主に通常の減価償却による使用権資産及び有形固定資産の減少92百万円、減損損失の計上による繰延税金資産の増加58百万円等によるものであります。その結果、資産は、前連結会計年度末に比べ712百万円増加し、18,822百万円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べ226百万円増加し、2,792百万円となりました。これは主に新規出店に伴うリース負債の増加83百万円、直近の売上収益の増加に伴う営業債務及びその他の債務の増加81百万円等によるものであります。非流動負債は、前連結会計年度末に比べ97百万円減少し、10,031百万円となりました。これは主にリース負債の返済による減少82百万円、借入金の返済による減少19百万円等によるものであります。その結果、負債は、前連結会計年度末に比べ128百万円増加し、12,823百万円となりました。
(資本)
資本は、前連結会計年度末に比べ583百万円増加し、5,998百万円となりました。これは主に利益剰余金の増加584百万円等によるものであります。
第4期第3四半期連結累計期間(自 2020年11月1日 至 2021年7月31日)
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べ421百万円増加し、2,532百万円となりました。これは主として、現金及び現金同等物の増加287百万円、直近の売上収益の増加に伴う営業債権及びその他の債権の増加152百万円等によるものであります。非流動資産は、前連結会計年度末に比べ0百万円増加し、16,711百万円となりました。これは主として、ソフトウエア投資による無形資産の増加32百万円、新規出店による有形固定資産の増加26百万円、また通常の減価償却に伴う使用権資産の減少87百万円等によるものであります。その結果、資産は、前連結会計年度末に比べ421百万円増加し、19,243百万円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べ109百万円増加し、2,901百万円となりました。これは主として、直近の売上収益の増加に伴う営業債務及びその他の債務の増加141百万円、納付等に伴う未払法人所得税等の減少80百万円等によるものであります。非流動負債は、前連結会計年度末に比べ384百万円減少し、9,646百万円となりました。これは主として、借入金の返済等に伴う減少328百万円、リース負債の返済等に伴う減少91百万円等によるものであります。その結果、負債は、前連結会計年度末に比べ274百万円減少し、12,548百万円となりました。
(資本)
資本は、前連結会計年度末に比べ696百万円増加し、6,695百万円となりました。これは主として、親会社の所有者に帰属する四半期利益による利益剰余金の増加695百万円等によるものであります。
② 経営成績の状況
第3期連結会計年度(自 2019年11月1日 至 2020年10月31日)
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行により、景気が急速に悪化し、個人消費にも大きな影響を与えました。緊急事態宣言の解除後も先行き不透明な状況が続いております。
当社グループが属する美容室業界につきましても、同感染症の影響により、来店間隔の長期化やセルフカラー/カットの浸透が要因と思われる来店顧客数の減少が起きており、厳しい環境が継続しています。
このような状況の中、当社グループは、企業理念である「スタイリストファーストを信念にお客さまに幸せと喜びを提供する」ことを常に忘れることなく、美容室業界の課題であるスタイリストの長時間労働、低賃金を是正し、新たなワークスタイルを創造することでスタイリスト自身の喜びに繋げることが、さらなるお客さまの幸せに繋がると考えております。その実現に向けて、スタイリスト採用・育成の強化、より一層の出店強化に取り組んでおります。新型コロナウイルス感染症の影響により一時的に既存店の売上収益が落ち込む期間もありましたが現在では回復傾向にあります。
この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上収益9,630百万円(前連結会計年度比10.7%増)、営業利益1,104百万円(前連結会計年度比4.1%増)、税引前利益912百万円(前連結会計年度比0.8%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益584百万円(前連結会計年度比4.9%減)となりました。なお、当該感染症の影響は2020年4月が最も大きく、客足に影響を与えたものの、当社既存店売上高推移は他上場理美容企業と比較すると相対的に当該感染症の影響は軽微でありました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(直営美容室運営事業)
直営美容室運営事業につきましては、2月以降の新型コロナウイルス感染症の影響により店舗当たりの売上収益は下がったものの、新規出店により売上収益は7,777百万円(前連結会計年度比2.9%増)と増加した一方、セグメント利益は114百万円(前連結会計年度比59.5%減)となりました。
(フランチャイズ事業)
フランチャイズ事業につきましては、フランチャイズ店の出店強化により、ロイヤリティ収益が増加いたしました。
この結果、売上収益は1,470百万円(前連結会計年度比30.7%増)、セグメント利益は754百万円(前連結会計年度比24.3%増)となりました。
(インテリアデザイン事業)
インテリアデザイン事業につきましては、フランチャイズ店の出店強化により、内装工事の受注が増加いたしました。
この結果、売上収益は1,392百万円(前連結会計年度比64.1%増)、セグメント利益は116百万円(前連結会計年度比167.8%増)となりました。
第4期第3四半期連結累計期間(自 2020年11月1日 至 2021年7月31日)
当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行により、景気が急速に悪化し、個人消費にも大きな影響を与えました。四度目の緊急事態宣言も発令され、先行き不透明な状況が続いております。
当社グループが属する美容室業界につきましては、日常生活において欠かせないサービスと位置付けされているものの、各種イベントの減少や在宅勤務の長期化に伴い少なからず影響が出ているような環境であります。このような状況の中、当社グループは、定期的な消毒や換気、スタイリスト全員のマスク着用を徹底し感染防止対策に万全を期し、企業理念に「スタイリストファーストを信念にお客さまに幸せと喜びを提供する」ことを掲げ、スタイリスト自身の喜びに繋げることがさらなるお客さまの幸せに繋がると考え、その実現に向けて事業運営に取り組んでおります。
この結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上収益8,230百万円(前年同四半期比17.1%増)、営業利益1,144百万円(前年同四半期比24.2%増)、税引前四半期利益1,070百万円(前年同四半期比32.4%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益695百万円(前年同四半期比33.8%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(直営美容室運営事業)
直営美容室運営事業につきましては、前連結会計年度からの新型コロナウイルス感染症の影響は継続しているものの、直営店舗の出店環境が改善したことから、美容サービス収益が増加しました。
この結果、売上収益は6,393百万円(前年同四半期比11.0%増)、セグメント利益は235百万円(前年同四半期比28.8%増)となりました。
(フランチャイズ事業)
フランチャイズ事業につきましては、フランチャイズ店の出店環境が改善したことから、フランチャイズの美容サービス収益の増加に伴い、ロイヤリティ収益が増加しました。
この結果、売上収益は1,355百万円(前年同四半期比26.7%増)、セグメント利益は672百万円(前年同四半期比17.3%増)となりました。
(インテリアデザイン事業)
インテリアデザイン事業につきましては、直営店舗及びフランチャイズ店の出店環境が改善したことから、内装工事等の受注が増加しました。
この結果、売上収益は1,319百万円(前年同四半期比35.8%増)、セグメント利益は129百万円(前年同四半期比61.1%増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
第3期連結会計年度(自 2019年11月1日 至 2020年10月31日)
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ439百万円増加し、当連結会計年度末には1,217百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により増加した資金は1,728百万円(前連結会計年度は1,903百万円の増加)となりました。これは主に増加要因として減価償却費及び償却費1,249百万円(前年同期比113百万円の増加)、税引前利益912百万円(前年同期比6百万円増加)等に対し、法人所得税の支払額361百万円(前年同期比4百万円の減少)等の資金減少要因があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により減少した資金は379百万円(前連結会計年度は367百万円の減少)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出306百万円(前年同期比11百万円の増加)等の資金減少要因があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により減少した資金は909百万円(前連結会計年度は1,426百万円の減少)となりました。これは主に長期借入れによる収入6,580百万円(前連結会計年度は当該収入なし)等の資金増加要因に対し、長期借入金の返済による支出6,600百万円(前年同期比5,950百万円の増加)、リース負債の返済による支出889百万円(前年同期比113百万円の増加)等の資金減少要因があったことによるものであります。
第4期第3四半期連結累計期間(自 2020年11月1日 至 2021年7月31日)
当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ287百万円増加し、1,505百万円となりました。
当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により増加した資金は、1,600百万円(前年同期は1,312百万円の増加)となりました。これは主として、税引前四半期利益1,070百万円(前年同期比261百万円の増加)、減価償却費及び償却費954百万円(前年同期比26百万円の増加)等の資金増加要因に対して、法人所得税の支払額455百万円(前年同期比167百万円の増加)等の資金減少要因があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により減少した資金は、298百万円(前年同期は312百万円の減少)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出245百万円(前年同期比13百万円の減少)等の資金減少要因があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により減少した資金は、1,014百万円(前年同期は334百万円の減少)となりました。これは、リース負債の返済による支出699百万円(前年同期比63百万円の増加)、長期借入金の返済による支出315百万円(前年同期比69百万円の減少)の資金減少要因があったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループの事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載をしておりません。
b.受注実績
当社グループの事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載をしておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
第3期連結会計年度 (自 2019年11月1日 至 2020年10月31日) |
前年同期比(%) |
第4期第3四半期 連結累計期間 (自 2019年11月1日 至 2020年10月31日) |
|
直営美容室運営事業(百万円) |
7,777 |
2.9 |
6,393 |
|
フランチャイズ事業(百万円) |
1,470 |
30.7 |
1,355 |
|
インテリアデザイン事業(百万円) |
1,392 |
64.1 |
1,319 |
|
報告セグメント計(百万円) |
10,640 |
11.6 |
9,068 |
|
その他(百万円) |
465 |
△10.3 |
391 |
|
合計(百万円) |
11,105 |
10.5 |
9,459 |
(注)IFRSに基づく金額を記載しております。また、上記金額には消費税等が含まれておらず百万円未満を切り捨てて記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
a.店舗数
堅調に国内での新規出店を推進出来ており、2021年9月末時点で国内655店舗(通期計画値は国内660店舗)に到達しております。当期の新規出店はFC店舗によるものが中心であり、来期以降もFC店舗を中心とした新規出店を計画しております。
b.店舗当たりスタイリスト数
リファラルを中心に新規採用を推進しており、2021年9月末時点で1店舗当たり約4.6名であります。今後も同水準で推移していくものと想定しております。
c.スタイリスト当たり顧客数
当期は前期より引き続いて新型コロナウィルス感染症の蔓延により低水準で推移しております(同感染症到来前である2019年10月期通期平均:月間131人に対し、2020年11月から2021年9月の平均:111人)。一方でワクチンの普及により2022年10月期以降は緩やかに回復していくものと想定しております。
d.顧客単価
最新のトレンドを勘案したメニュー設定を行い、積極的に高単価メニューを提案することで増加基調にあります(2020年10月期通期:5,250円に対し、2020年11月から2021年9月の平均:5,434円)。今後は当期と同程度の水準が継続するものと想定しております。
② 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たり経営者の 判断に基づく会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に与える見積りが必要と なります。経営者は、これらの見積りを行うに当たり過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際 の結果は見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 3 重要な会計方針」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 2 作成の基礎」に記載しておりますが、連結財務諸表の作成に当たって特に重要と認識しているものは以下のとおりであります。
(非金融資産の減損)
のれん及び無形資産が配分されている資金生成単位グループについては毎期、さらに減損の兆候がある場合には都度、減損テストを行っております。資金生成単位グループに配分されたのれん及び無形資産の回収可能価額は、使用価値によって算定しております。
使用価値は、以下の主要な仮定に基づいて算定しております。
各資金生成単位グループにおける将来キャッシュ・フローは、経営者によって承認された5年を限度とする事業計画を基礎とし、以降の期間の将来キャッシュ・フローは、事業計画期間経過後の成長率は、日本の長期予想インフレ率のみを考慮し、事業の成長性をゼロとして継続価値を算定しております。成長性は、市場の長期の平均成長率を超過しない範囲で決定しております。将来キャッシュ・フローの予測期間は、各資金生成単位の事業に応じた適切な期間を設定しております。
各資金生成単位に適用される割引率は、税引前加重平均資本コスト等を基礎に、外部情報及び内部情報を用いて事業に係るリスク等が適切に反映されるよう算定しております。
当該見積り及び仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会 計年度以降の連結財務諸表において減損損失が発生する可能性があります。
③ 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
財政状態の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載しております。
b.経営成績の分析
第3期連結会計年度(自 2019年11月1日 至 2020年10月31日)
(売上収益、売上原価、売上総利益)
売上収益は、前年同期比929百万円の増加となりました。新型コロナウイルス感染症の影響により1店舗あたりの売上は下がったものの直営店舗及びフランチャイズ店舗の新規出店による店舗数の増加に伴いそれぞれ前年同期比で直営美容室運営事業が219百万円の増加、フランチャイズ事業が345百万円の増加、インテリアデザイン事業が544百万円の増加となったことが主な増加要因となります。
売上原価については、原価率が高いインテリアデザイン事業の伸びが大きかったことから、前年同期比で売上収益の増加率を上回る560百万円の増加となりました。
この結果、売上総利益は4,748百万円となり前年同期比369百万円の増加となりました。
(販売費及び一般管理費、その他収益、その他費用、営業利益)
販売費及び一般管理費は、店舗数の増加や事業拡大に伴う人員の増加等により3,570百万円となり前年同期比
で243百万円の増加となりました。
その他収益は、店舗の立退料収入や新型コロナウイルス感染症の影響により賃料免除益等を計上したことにより85百万円となり前年同期比で2百万円の増加となりました。
その他費用は、159百万円となり前年同期比で84百万円増加しております。増加要因は主に減損損失による増加(60百万円)、固定資産の除却損による増加(24百万円)となっております。
この結果、営業利益は1,104百万円となり前年同期比43百万円の増加となりました。
(金融収益、金融費用、税引前利益)
金融収益は、そのほとんどが受取利息となっており0百万円を計上しております。
金融費用は、リファイナンスに伴う返済において将来発生する利息を費用計上したことにより190百万円となり前年同期比で33百万円の増加となりました。
この結果、税引前利益は912百万円となり前年同期比6百万円の増加となりました。
(法人所得税費用、当期利益)
法人所得税費用は、327百万円となり前年同期比37百万円の増加となりました。
この結果、当期利益は584百万円となり前年同期比30百万円の減少となりました。
第4期第3四半期連結累計期間(自 2020年11月1日 至 2021年7月31日)
(売上収益、売上原価、売上総利益)
売上収益は、前年同期比1,200百万円の増加となりました。新型コロナウイルス感染症の影響により1店舗あたりの売上は下がったものの直営店舗及びフランチャイズ店舗の新規出店による店舗数の増加に伴いそれぞれ前年同期比で直営美容室運営事業が635百万円の増加、フランチャイズ事業が223百万円の増加、インテリアデザイン事業が341百万円の増加となったことが主な増加要因となります。
売上原価については、原価率が高いインテリアデザイン事業の伸びが大きかったことから、前年同期比で売上収益の増加率を上回る683百万円の増加となりました。
この結果、売上総利益は4,022百万円となり前年同期比517百万円の増加となりました。
(販売費及び一般管理費、その他収益、その他費用、営業利益)
販売費及び一般管理費は、店舗数の増加や事業拡大に伴う人員の増加等により2,895百万円となり前年同期比
で261百万円の増加となりました。
その他収益は、29百万円となり前年同期比で50百万円の減少となりました。減少要因は主に前年店舗の立退料収入や新型コロナウイルス感染症の影響により賃料免除益等を計上した反動減となっております。
その他費用は、11百万円となり前年同期比で17百万円の減少となりました。減少要因は主に減損損失や固定資産除却損の発生が減少したためです。
(金融収益、金融費用、税引前利益)
金融収益は、為替差益の発生により2百万円となり前年同期比で2百万円の増加となりました。
金融費用は、77百万円となり前年同期比で32百万円の減少となりました。減少要因はリファイナンスにより支払利息が減少したためです。
この結果、税引前四半期利益は1,070百万円となり前年同期比261百万円の増加となりました。
(法人所得税費用、四半期利益)
法人所得税費用は、375百万円となり前年同期比86百万円の増加となりました。
この結果、四半期利益は695百万円となり前年同期比175百万円の増加となりました。
c.キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
④ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、スタイリスト及び本社社員等の人件費、店舗賃料、広告宣伝費及び求人費等があります。また、投資を目的として資金需要は、出店リニューアルに伴う店舗設備投資等があります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。当社グループの資金の源泉は主として、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入れによる資金調達であります。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース負債を含む有利子負債の残高は9,972百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,217百万円となっております。
⑤ 経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」という。)により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。
(のれんの償却)
のれんの会計処理について、日本基準では一定期間にわたって定額償却をしておりますが、IFRSでは償却せずに毎期減損テストを行います。
この結果、IFRSでは日本基準に比べて、前連結会計年度におきましてはのれん償却額(販売費及び一般管理費)が496百万円減少し、当連結会計年度におきましてはのれん償却額(販売費及び一般管理費)が496百万円減少しております。
(1)フランチャイズ契約
連結子会社であるB-first株式会社は、フランチャイズオーナー制度により、直営店舗スタイリストや外部から独立希望者を募集し、フランチャイズオーナーとして独立させ、フランチャイズ契約を締結しております。
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契約内容 |
・美容室の経営に関するシステム及びノウハウの使用 ・商標・サービスマーク・その他の標章の使用 ・経営指導(商品・資材、従業員の教育・研修、広告宣伝、経営・会計等) |
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ロイヤリティ |
月次店舗売上高の一定料率の支払 |
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契約期間 |
原則、契約締結日より2年間(以後、期間満了日6ヶ月前までに別段の申出がないときには、1年間延長) |
(2)業務委託契約
連結子会社である株式会社ロイネス、株式会社Puzzle及び株式会社agirは、柔軟な働き方に対応するため、スタイリストと業務委託基本契約を締結しております。
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契約内容 |
・店舗内における美容業務 ・店舗内における物品の販売 ・上記業務の処理に付帯する事務 |
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業務委託料 |
以下の売上高の一定料率の支払 ・店舗内における美容業務 ・店舗内における物品の販売 |
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契約期間 |
原則、契約締結日より1ヶ月(期間満了日1週間前までに別段の申出がないときには、1週間延長し、2度目の自動更新以後は契約期間を1年間、事前通告期間を1ヶ月とする。) |
(3)シンジケートローン契約
当社は、2020年10月14日開催の臨時取締役会決議に基づき、以下のとおり既存借入金の借換え(リファイナンス)を実行いたしました。
①使途
既存借入金のリファイナンス
②貸出人
株式会社三菱UFJ銀行、株式会社りそな銀行
③借入実行日
2020年10月30日
④借入総額
5,890百万円
⑤借入利率
変動金利及び基準金利にスプレッドを加算した利率
⑥最終返済期日
2027年9月30日
⑦主な借入人の義務
・借入人グループ会社の決算書及び月次資料並びに事業計画等の提出義務
・当社グループのいずれかの会社が行う新規の買収(Agu.グループのフランチャイズ運営事業者の買収を除く。)の合計金額が8.5億円を超えるまでの間は当該買収の実行後速やかに全貸付人に報告することとし、多数貸付人から事前の承諾を得た場合を除き、その合計金額が8.5億円を超える買収を行わないこと。
・当社グループの各年度の会計期間における連結ベースの設備投資(上記買収及びリース投資を除く。)の合計金額が、当該会計期間の直前の会計期間に係る借入人の連結損益計算書及び連結キャッシュ・フロー計算書におけるEBITDA(日本基準による)の金額の35%を超える設備投資を行わないこと。
・財務制限条項の遵守(財務制限条項の主な内容は、「第5 経理の状況1 連結財務諸表等(1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 18.借入金」をご参照ください。)
該当事項はありません。