第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第2四半期累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

 当第2四半期累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大に対する各種政策の効果もあり、持ち直しの動きが見られ、2020年から行われていた社会経済活動の制約がほぼ解消された状況にあります。また、各種政策の効果もあり、国内経済は緩やかに回復している一方、原材料費の上昇による物価高騰も幅広い品種及びサービスにまで及んでおり、かつその傾向も長期化しており、引き続き経済の先行きは不透明な状況が続いております。

 当社を取り巻くエンターテインメント業界は、首都圏や東名阪の三大都市を中心に収容人数をフルに使ってのリアルライブの開催回数が徐々に増えてくるなど、少しずつ活気が戻りつつあります。

 

 このような環境のもと、当社は「現状維新のパートナー」であることをミッションに、また、ビジョンに「『できっこない』に挑み続ける」を掲げ、SNS全盛期の現在、1対Nの時代から大きく変化した、N対Nの潮流をとらえ、Fan(ファン)+Icon(アイコン)(注)を起源とした完全会員制、完全有料制のファンコミュニティプラットフォームを提供するファンビジネスプラットフォーム事業と、祖業であるデジタルマーケティング事業の2つの事業を展開しております。

 (注)アーティスト、インフルエンサー、タレント等、ファンコミュニティのオーナーであり、ファンの熱量の対象となるもの

 

 ファンビジネスプラットフォーム事業の市場環境としては、株式会社矢野経済研究所の調査「ファンコミュニティビジネス2022」によると、月額課金型オンラインコミュニティプラットフォームサービス市場規模(会員費取扱高ベース)は、2020年度は24,800百万円(実績)、2021年度は41,500百万円(見込)(前期比167.3%)、2022年度は58,000百万円(前期比139.8%)と予測されております。新型コロナウイルスの影響を受け、オフラインでの活動を制限されたアーティストやクリエイター等が、新たな活動の場としてオンラインによる活動を求める機会が増加したことや、プラットフォーム上で全て一元管理できるサービスが増加し、コミュニティ開設者が芸能活動や創作活動に専念できるようになったことにより、年々市場が大きく成長しております。

 また、当社が想定するファンクラブの市場規模(SAM:Service Available Market)は約1兆6,000億円であり、これは、総務省の「人口推計」と、矢野経済研究所が実施したインターネットアンケート調査「ファンの消費行動」に基づく1人当たりの消費額と潜在層を含めたファン数を基に、当社が想定するファンクラブ市場規模であります。

 

 デジタルマーケティング事業の市場環境としては、株式会社電通の「2022年日本の広告費」によると、2022年のインターネット広告市場は3兆912億円、前年比111.3%と引き続き高い成長率で推移し、総広告費に占める媒体構成比は前年比3.7ポイント増の43.5%に達しており、当社としては今後も同市場は堅調に推移すると予想しております。また、サイバー・バズ/デジタルインファクト調べによる「国内インフルエンサーマーケティングの市場規模推計・予測 2020年-2027年」によると、2023年の国内インフルエンサーマーケティング市場は前年比120.5%の741億円が推計されており、2020年は332億円だったことから、ここ数年で大幅に市場規模が拡大しております。

 

 両事業を合わせた市場規模(TAM:Total Addressabl e Market)は約5兆4,000億円と試算しており、その内訳は、当社想定のファンクラブ市場規模1兆6,000億円(上述)、ライブ・エンターテインメント市場6,295億円(ライブ・エンターテインメント白書より当社推計。ライブ・エンターテインメント市場規模=音楽コンサートとステージでのパフォーマンスイベントのチケット推計販売額合計と定義)、デジタルコンテンツ市場2兆384億円(経済産業省「コンテンツの世界市場。日本市場の外観」2019年度市場規模より推計。1$=100円で試算。音楽(音楽ダウンロード、音楽ストリーミング、広告)、広告)映像(動画配信(SVOD)、動画配信(TVOD) 、VRビデオ、広告(動画共有サイト等)、ゲーム(コンソールゲーム、/ PCゲーム(ダウンロード)、モバイルゲーム、VRアプリ、VRゲーム、広告)のデジタルコンテンツ市場の合計と定義)、ソーシャルメディア広告市場1兆899億円(サイバー・バズとデジタルインファクト実施の国内ソーシャルメディアマーケティングの市場動向調査より、2023年度市場規模推計)となっています。

 

① ファンビジネスプラットフォーム事業

 ファンビジネスプラットフォーム事業は、ファンコミュニティプラットフォーム「Fanicon」の提供及び運営管理を行っております。

 「Fanicon」はアイコンとそのファンが集い、アイコンとしての「価値」を提供したいアイコン側のニーズと、アイコンと「つながりたい」というファン側のニーズをマッチングさせるプラットフォームです。また、従来のファンクラブとは異なり、ファンコミュニティのオーナーであるアイコンと、そこに属するファンが共にコミュニティを盛り上げ、共感したファン同士も繋がることが可能なネットワーク効果のある、アイコンとファンのためのサービスです。

 Faniconの会員(ファン)はすべて有料会員となっており、ファンビジネスプラットフォーム事業の売上高は、会員より受領するサブスクリプションフィーを売上高として計上するストック型のビジネスモデルと、ポイント課金を売上高として計上するフロー型売上の2つの売上からなりたっております。

 会員数を安定的に成長させるためには、新規アイコンの獲得が不可欠です。新規アイコンを獲得するための営業活動は、営業チームに加え、大型アイコン獲得の為にパートナー企業等の協力も得ながら推し進めております。また、既存アイコンでの会員増加の傾向もあり、今後は新規アイコンだけではなく、既存アイコンでの会員増加も合わせて注力してまいります。

 また、アイコンの解約率は、アイコンに対する季節や個人イベントに応じた施策の提案やファン体験の価値を高めるカスタマーサクセス機能により、前事業年度に引き続き低水準で推移しております。

 以上の結果、当事業の売上高は1,308,804千円(前年同期比12.7%増)、セグメント損失は136,892千円(前年同期はセグメント損失174,036千円)となりました。

 

② デジタルマーケティング事業

 デジタルマーケティング事業においては、国内外の顧客に対して、インフルエンサーを用いた広告施策等の提案及びオンライン広告の運用とコンサルティングが共に高い評価を得ることで、着実に成長させてまいりました。しかしながら、2023年4月に発覚した架空発注や水増発注による不適切な発注による影響が主な原因で、当第2四半期累計期間において当事業の売上高は589,872千円(前年同期比28.5%減)、セグメント損失は80,214千円(前年同期はセグメント利益50,593千円)と対前年同期比で減収減益となりました。

 

 以上の結果、当第2四半期累計期間の売上高は1,898,676千円(前年同期比4.4%減)、営業損失は217,106千円(前年同期は営業損失123,443千円)、経常損失は229,385千円(前年同期は経常損失120,844千円)、四半期純損失は431,512千円(前年同期は四半期純損失121,505千円)となりました。

 

(2)財政状態の状況

(資産)

 当第2四半期会計期間末における資産は、前事業年度末に比べ378,084千円減少し、2,626,311千円となりました。主な要因は、現金及び預金の減少208,998千円、受取手形及び売掛金の減少204,894千円であります。

 なお、売掛金には、ファンビジネスプラットフォーム事業及びデジタルマーケティング事業の一部の取引において代理人として純額で収益を認識している売上にかかる売掛金が含まれております。そのため、売上高に対し売掛金の規模が大きく、また、同サービスの売上増に伴い増加する傾向があります。

 

(負債)

 当第2四半期会計期間末における負債は、前事業年度末に比べ53,218千円増加し、1,868,619千円となりました。主な要因は、買掛金の減少93,608千円、未払金の増加236,592千円、長期借入金の減少14,560千円、その他流動負債の減少79,041千円であります。

 

(純資産)

 当第2四半期会計期間末における純資産は、前事業年度末に比べ431,302千円減少し、757,692千円となりました。主な要因は、四半期純損失を431,512千円計上したことによるものであります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

 当第2四半期累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税引前四半期純損失430,858千円の計上があったこと等により前事業年度末に比べ208,998千円減少し、当第2四半期会計期間末は1,623,763千円となりました。

 当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果使用した資金は129,159千円(前年同期は130,177千円の収入)となりました。これは主に売上債権の減少204,894千円、仕入債務の減少93,608千円、特別調査費用の計上190,732千円、税引前四半期純損失430,858千円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は63,297千円(前年同期は208,525千円の支出)となりました。これは主に独立調査委員会への調査の委嘱等に伴う保証金の差入による支出を含むその他の投資活動による支出46,635千円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は16,541千円(前年同期は9,178千円の支出)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出14,560千円によるものであります。

 

(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した(重要な会計上の見積り)の記載について重要な変更はありません。

 

(5)経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標

 当第2四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標について重要な変更はありません。

 

(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第2四半期累計期間において、当社の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

 当社従業員3名が、2019年以降架空発注や水増発注による不適切な発注を行っていたことが発覚したことを受け、特別調査委員会を設置して、事実関係の調査を実施してまいりました。また、同調査の過程で別の不適切な会計処理の疑義が生じたことから、委員の構成を変更して外部の専門家で組成された独立調査委員会にて徹底した調査を実施してまいりました。

 当社は、独立調査委員会から調査報告書を受領し、これに含まれる内部統制上の不備事項等の指摘を踏まえ、第8期に係る内部統制報告書の訂正報告書及び第9期に係る内部統制報告書の訂正報告書を提出しております。

 当社は独立調査委員会の調査結果を真摯に受け止め、再発防止策の提言に沿った具体的な再発防止策を2023年6月30日に公表いたしました。策定した再発防止策を着実に実行すると共に、適正な内部統制の整備及び運用のさらなる強化に取り組み、内部管理体制の強化とコーポレート・ガバナンスの一層の充実を図ることが重要であると考え、再発防止に努めてまいります。

 

(7)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

 当第2四半期累計期間において、当社が定めている財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。

 

(8)研究開発活動

 該当事項はありません。

 

(9)主要な設備

 当第2四半期累計期間に完了した主な設備の新設等はありません。

 また、当第2四半期累計期間において、新たに確定した主要な設備の新設等の計画はありません。

 

(10)従業員数

 当第2四半期累計期間において、従業員数の著しい増減はありません。

 

(11)生産、受注及び販売の実績

 当第2四半期累計期間において、生産、受注及び販売実績の著しい増減はありません。

3【経営上の重要な契約等】

 当第2四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。