文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。
当社は「データと知恵で未来をつくる」という企業理念のもと、誰もが新しいデジタル時代の道具であるビッグデータとテクノロジーをマーケティングに活用できるようになり、あらゆる企業の持続的な成長に貢献することを目指しております。また、当社データを活用することで、企業は過剰な商品数を市場に投下することがなくなり、在庫削減やコスト効率が向上し、大量生産・大量消費時代からの脱皮、顧客や企業のサステナビリティに貢献することを目指しております。
当社は、データやテクノロジーは新しいパワフルな道具だからこそ、道具を使う「人」の育成が重要であり、持続的な成長と社会課題の解決を両立させたいとの志のもと、以下の行動指針を掲げて経営に取り組んでおります。
① 社会に貢献し、持続的な成長を追求します。
② 地域や規模を超え、あらゆる組織のデータ活用を支援します。
③ データやテクノロジーを使う人の教育を推進します。
当社は、日本最大規模の消費者マーケティングデータ(ID-POSデータ)を取り扱う企業として、企業各社の顧客分析から販促支援、外部へのデータガバナンスに基づくデータ提供支援、AIなどテクノロジー支援、データ活用教育支援までフルサポートする購買データプラットフォームを同業他社に先駆けて構築・展開してきたと判断しております。
このビジネスコアをベースに、小売業に対しては、顧客の購買データを精製・蓄積・管理・分析するツールとして「ショッピングスキャン」を主に提供しております。
また、消費財メーカーに対しては、全国や地域における消費者の購買行動を詳細に分析できるツールとして、「イーグルアイ」を主に提供しております。
① サービス利用小売業の増加による、消費者との「顧客接点」であるID-POSデータの増加
・小売業への提案強化 (ドラッグストア、スーパーマーケットから、ホームセンター、コンビニ、ECなどに対象を拡大)
(注)当社の現在の中核商品領域である『日用品・化粧品・食品・飲料』を製造・販売する消費財メーカーでは、ドラッグストア・スーパーマーケット以外のマスチャネルやプレステージチャネル、EC、あるいは日本以外の海外で事業展開している企業が多く存在するため、これらの領域でID-POSデータを増加することによる消費財メーカーのニーズへの対応向上
・当社協業パートナーとの関係強化を進めることによる東南アジアの小売業の購買データ、ID-POSデータの獲得および活用開始
② ソリューションの改善や充実による事業拡大、取引の深耕
・「ショッピングスキャン」、「イーグルアイ」など既存サービスの提供に加え、販促支援、顧客のロイヤル化促進、在庫/廃棄ロス削減、SDGs支援など、企業ニーズが強くデータ活用に親和性の高いソリューションのリリースおよびクロスセル強化
・「ショッピングスキャン」で蓄積した技術・ノウハウを活用し、価格競争力の向上およびサービス利用体験の改善(使いやすいグラフや検索機能など)
・提供ソリューションは、自社開発に加えて、協業パートナーであるグローバルプラットフォーム企業のテクノロジーの選定とサービスへの導入を進め、スピーディーな提供価値の向上を実現
(注)例えば、世界最大のデータマーケティング企業であるNielsenは当社と資本業務提携関係にあり、同社のサステナビリティやデジタルマーケティング関連のソリューションなどグローバルに競争力あるプロダクツを日本仕様へ適合させた上で提供する等
③ 対象とするデータ領域の拡張
・AIや機械学習の提供に組み合わせて、AIや機械学習に必要な教師データである「KURASHI360」やID-POSデータを提供することによる差別化
・データサプライヤーとの連携強化による「KURASHI360」に連携する外部ビッグデータの充実
(注)「KURASHI360」の嗜好分析は外食企業の顧客対応や販促活動に活用することが可能。また、自動車や耐久消費財メーカーにとっては、自社で保有する顧客データと当社の購買データを掛け合わせることで、顧客の日常活動に対する理解が深まり、より精度の高い顧客アプローチやマーケティング活動を行えるようになる。外食・自動車・耐久消費財のみならず、保険・不動産・健康関連等、様々な領域でこのようなデータの掛け合わせニーズが顕在化し始めており、当社は購買データプラットフォームのリーディング企業として、サービス提供を進める。
④ ストック型サービス(「イーグルアイ」「ショッピングスキャン」「POS分析クラウド」など)の拡大による収益構造の強化
・無償のインターネット情報サービスである「ウレコン」を通じた将来の潜在顧客層の拡大
・協業パートナーや販売パートナーを通じた小売業、消費財メーカー企業への提案強化
・新たな領域でのストック型サービスの追加
(他の消費者ビッグデータとのかけ合わせによるデータ領域、AI・機械学習など分析領域、デジタル広告やデジタルサイネージと連携するマーケティングソリューション領域など)
当社は、主要な経営指標として、成長性については売上高の対前期増加額、収益性については営業利益の対前期増加額を重視しており、それらの向上を図る経営に努めてまいります。
また、当社事業モデルを勘案した上での成長ドライバーとなるKPIは、データの網羅性やデータ価値を示す「分析対象とする小売業の購買データ金額」および事業成長の持続性と安定性を示す「ストック型契約」の拡大が挙げられます。
現在、当社の中期経営計画の基本方針においては、新型コロナウイルス感染拡大による顧客企業のマーケティング予算圧縮などの影響を勘案し、ストック型契約の持続的な売上成長ペースは毎年12%程度に目標設定しております。なお、本KPIの目標数値につきましては、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、その達成を当社として約束する趣旨のものではございません。
① ブランドの知名度向上
当社が主な事業領域とする小売業界、消費財メーカーのサービス利用企業の確保は、当社事業において重要な要素であり、ブランドの知名度向上が重要な課題であると認識しております。無償サービスである「ウレコン」の利用やメディアでのデータ活用の拡大、サービス導入企業の増加に伴って当社サービスの利用者数が拡大したこと等により、知名度は一定程度高まってはいるものの、持続的な事業成長のためには、更なる知名度の向上が不可欠と考えております。この課題に対処するため、サービスの利便性向上、更なる消費者ビッグデータの充実など提供価値の向上を積極的に行うことにより、利用者向けサービスクオリティを強化し続けることで「イーグルアイ」「ショッピングスキャン」はじめ当社サービス利用者の満足度向上に努めてまいります。
② 収益基盤の強化
当社は、購買データプラットフォームとして集信された消費者購買データの分析サービスおよび開示サービスを主な収益源としております。当社が安定的な成長を続けていくためには、データ分析およびマーケティング活用での実績を積み上げ、顧客からの信頼に基づく受注のリピートを促し、収益基盤を強化していくことが課題と認識しております。この課題に対処するため、高度なデータ分析技術やサービス開発力を駆使し、マーケティング業務の効率化などの顧客の要望に応えた新機能や新サービスの開発を行っております。これらの新機能・新サービスの価値に応じた収益源の多様化を図ってまいります。
③ プラットフォーム機能の強化
当社は、データマーケティングに不可欠な①データ、②テクノロジー、③教育プログラムを含むデータ活用ノウハウ、の3領域いずれも提供価値とクオリティを向上しつつ、データを収集・精製・管理・分析・多様なマーケティングソリューションで活用するためのビジネスプラットフォーム企業としての位置づけの盤石化を図ります。
データに関してはドラッグストアに加え、スーパーマーケットとのデータ連携強化を図ることが最大の経営課題です。これと併せホームセンター、コンビニ、ECなど他業態の小売業のデータ連携を推進しつつ、自動車、キャッシュレス決済など他の消費者ビッグデータホルダーとのデータ連携により、データの付加価値を高めていくことが重要と認識しております。
テクノロジーに関しては、自社開発によるソリューションのクオリティ強化を継続しつつ、テクノロジーパートナーであるグローバルのプラットフォーム企業との協業を通じ、彼らが持つグローバルに競争力を持つDXソリューションと自社ソリューションを組み合わせてクライアントへの提供価値を更に高め、互いの顧客基盤を連携することで販売の効率化を図ることが重要と考えています。
教育プログラムを含む活用ノウハウに関しては、小売業から消費財メーカーへのデータ外販支援を含め、データマーケティングに関連する様々な活用ノウハウを蓄積しています。これらをベースに事業会社、教育機関、地方公共団体等に対するデータマーケティングに係る教育機会の提供を行っています。今後はデータマーケターの育成活動を通じて地域での雇用創出、地方経済や企業の発展に寄与していくことが、持続的な成長と社会への貢献を両立させる会社として重要であると認識しております。その一環として、地域性を持つデータを分析し、マーケティング戦略の立案・実行につなげる専門性を有した「データマーケティング人材」を育成すること、また、地域企業の人材確保のために実践力のあるマーケティング人材の採用支援を図り、地域の雇用創出、地方創生に貢献することを目的とする一般社団法人ビッグデータマーケティング教育推進協会に出資しております。
④ 自社の持続成長と社会課題解決への貢献の両立
新型コロナウイルス感染症による社会的影響は深刻さを深めており、データやテクノロジーを活用したマーケティングや市場変化への対応は、大企業のみならず中小企業や地方経済においてもその重要性が高まっております。
当社はかねてよりデータマーケターの育成や、地方行政との連携、教育研究機関や自治体と連携したSDGsやESGに関わる指標づくり、地域雇用の活性化や女性のエンパワーメントをはじめとする取り組みにも力を入れてまいりましたが、こうした社会課題の解決やサステナビリティに関わる領域への価値提供についての社会的な意義は今後ますます高まっていくと認識しており、企業としての持続成長と並ぶ経営活動の基本戦略に位置付けて取り組みを進めています。
⑤ 組織と人材
当社の競争力の源泉は、データの力と人材の力であり、人材に関しては特に採用と教育に力を入れています。スタートアップである当社のような規模の企業にとっては、良質な人材の確保は最重要課題です。当社の価値観に共感し自ら成長を求める人材を幅広く採用し、挑戦する舞台と教育の機会を用意することで、自律的なプロフェッショナルを育成することが、持続的な成長につながると信じています。
そのためにも、多様なバックグラウンドを持つ人材が活躍できる環境を整え、様々な価値観や働き方を支えるインフラや制度を模索し、整備することで自律的なプロフェッショナルに魅力ある会社であることを目指しています。新卒採用と中途採用をバランス良く行いながら、人を育てることで組織も成長し、互いの成長を支援する風土を醸成しております。
教育プログラムとしては、専門性向上のためのテクニカル・スキルの教育プログラムのみならず、リーダーシップ開発や人間力の向上を目指したヒューマンスキルのプログラム提供を行っています。具体的には、研修等のプログラムに加え、リーダーシップに関する気付きを得られるようなワークショップの機会やビジネスコーチによるコーチングプログラムの提供がそれにあたります。
会社としては、全社員が安心して自らの持つ力を存分に発揮できる環境を準備することで、組織としてのレジリエンシーを高めることが何よりも重要だと考えております。
⑥ 情報管理体制の強化
当社の事業は、将来的な発展を期待される領域であると同時に個人情報をベースとするため、その社会的責任は極めて重いものと認識しています。堅確な情報セキュリティは当社ビジネスの継続における大前提であり、最優先で取り組むべき課題です。プライバシーマークなど個人情報保護体制についても第三者機関から基準への適合性の認証を取得し、厳格な運用を心がけておりますが、グローバルレベルの関連規制を遵守することは当然としながらも、データマーケティングのリーディングカンパニーとして、社内の統制や社員教育等、お客さまや取引先に信頼される確かな取り組み、更なるデータガバナンスとセキュリティ強化に向けた取り組みを継続してまいります。
以下については、当社が事業を運営するにあたりリスク要因となる可能性があるものを記載しております。
当社としては、これらのリスクを予め十分に把握した上で、発生の予防及び対処に万全を期す所存であります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生する可能性のあるリスクをすべて網羅するものではありません。
当社は、国内大手小売業者よりID-POSデータ及びPOSデータの提供を受けて事業展開をしております。現在、各小売業者とは良好な取引関係を築いており、今後につきましても各社と良好な取引関係を継続していく方針であります。しかしながら、大量のデータ提供を上位数社に依存しており、将来において取引の終了及び取引条件の変更等が発生した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社のシステムは、定期的にデータのバックアップを保管する等の対策を講じており、システム上のトラブルが発生しても日常の業務に影響が起こらないような対策を講じておりますが、故意、過失にかかわらず、大規模なシステム障害等の事故が発生した場合、業務停止等の事態が生じることになり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、顧客の要望に応えるべく様々な技術開発及び設備投資を行っております。しかし、開発には相当の期間を要することが想定され、不測の事態が発生し計画どおりに進捗できない場合、投資資本を回収できない場合等、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社の事業又は業績は、当社が属する関連市場の環境変化によって様々な影響を受ける可能性があります。当社は、クライアントニーズの変化及び環境変化を的確に捉え、競争力の維持向上に努めてまいりますが、特に資金力・ブランド力を有する大手企業の参入や、全く新しいコンセプト及び技術を活用した画期的なシステムを開発した競合他社が出現した場合には、当社の事業又は業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は事業買収、業務提携、合弁事業等を実施する可能性があります。これらの実施に際しては、経済的価値、相手企業の調査を十分に行い決定します。しかしながら、事業活動には予想できないさまざまな不確実性が伴うため、当初の期待していた効果が出せない場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、事業拡大を図るために、各種の事業投資(IT投資、新規事業投資等)を検討していく方針です。これらを実施する際には、既存ビジネスとのシナジー、リスクや収益力の見通し等を十分に分析したうえで実行しますが、何らかの事情により事業の展開が計画どおりに進まない場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
当社は、ID-POSデータならびにPOSデータに基づく事業を展開しているため、極めて多くの消費者の個人情報を保持しております。当社は、これらの個人情報を含む重要な情報の漏洩等を防ぐために、各種規程・マニュアルの整備、社員への周知徹底、プライバシーマークの取得等、管理体制の整備を行い、システムを含め情報管理に対して適切なセキュリティ対策を実施しております。しかしながら、現在予期し得ない不正アクセス等により情報が漏洩、改ざんされるリスクがあります。また、コンピューターウイルスの感染等によって情報システムが一定期間使用できないリスクも考えられます。このような事態が発生した場合、事業活動に支障をきたし、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社は、今後の事業展開のため、優秀な人材の採用・確保及び育成が重要であると考えております。しかしながら、IT人材、マーケティング人材が市場に不足している状況は今後も継続する可能性が高く、人材の争奪により、優秀な人材の採用・確保及び育成が計画どおり進まない場合や、優秀な人材の社外流出が生じた場合には、競争力の低下や事業規模拡大の制約、顧客に提供するサービスレベルの低下をもたらし、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、得意先に対する債権の回収不能という事態を未然に防ぐべく、情報収集・与信管理等、債権保全に注力しておりますが、今後予期せぬ得意先の経営破綻が発生した場合は、当社グループの財政状態及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社は株式会社プラネットの関係会社であり、同社は本書提出日現在において当社議決権の26.49%(1,176,000株)を所有しております。同社は流通業界を構成する各企業(製造者・配給者・販売者)が合理的に利用できる情報インフラストラクチャーの構築・運営を事業内容としております。
本書提出日現在における当社役員8名のうち、株式会社プラネットに属するものは1名であり、その者の氏名、当社及び株式会社プラネットにおける役職、兼任の理由は次のとおりです。
当社は、経営方針、営業活動等すべての業務を独自に意思決定し事業展開しております。また、株式会社プラネットからの役員の兼務状況は、当社の経営判断を妨げるものではなく、当社の経営の独立性、自立性は確保されております。
当社がサービスを提供する主要顧客は、各種消費財メーカー及び小売業であります。当社の売上構成はストック型売上が77.9%を占め、持続的な健全性・安定性を確保しておりますが、国内外の景気動向等により顧客企業が予算を抑制した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
地震、台風、津波等の自然災害、火災、各種感染症の拡大等が発生した場合、当社の事業運営に深刻な影響を及ぼす可能性があります。特に、大規模な自然災害が発生した場合には正常な事業運営が行えなくなる可能性があり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社の事業は「個人情報保護法」、「景品表示法」等の法的規制を受けております。今後、法律、規則等が改正または新規に施行された場合、さらには想定外の事態の発生により何かしらの法令に抵触した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社が事業活動を行うにあたり、第三者が保有する特許権、商標権等の知的財産権を侵害しないよう細心の注意を払っておりますが、万が一、第三者の知的財産権を侵害した場合、または今後当社の事業分野において第三者の特許権等が新たに成立した場合、当該分野の事業の停止及び第三者から損害賠償、使用差止等の請求を受けることにより、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、システム開発をはじめその事業活動において第三者の知的財産権を侵害することのないように細心の注意を払っております。しかしながら、知的財産権を侵害したとして第三者から不測の訴訟を提起され、その結果によっては当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
2021年3月期において、当社は税務上の繰越欠損金を有しております。今後、当社の業績が順調に推移し、現存する税務上の繰越欠損金が解消され、通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が発生する場合には、当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
当社では、当社の役職員に対してインセンティブを目的とし、新株予約権を付与しております。本書提出日現在において、これらの新株予約権による潜在株式数が321,200株であり、発行済株式総数の6.75%に相当しております。
これらの新株予約権が行使された場合には、当社株式が発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。
当社代表取締役社長である米倉裕之は当社の経営方針や事業戦略の構築等において重要な役割を果たしております。
当社は、事業拡大に伴い同氏に依存しない経営体制の構築を進めておりますが、当面の間は同氏への依存度が高い状態で推移するものと考えております。このような状況において、同氏の事業への関与が困難となった場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、クライアント企業の事業活動等が影響を受けた場合、または当該感染症の感染拡大により、当社従業員や取引先に感染が拡大し、事業活動を縮小する事態が発生した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社では、従業員及び取引先をはじめとするステークホルダーの感染拡大防止を最優先事項とし、取締役会をはじめとした意思決定機関において、迅速な状況把握及び感染防止に向けた対応策の策定を実施し、リモートワークへの移行等、事業継続に必要な措置を速やかに導入しております。
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
第21期事業年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
当社では、「見えない真実を、見に行こう」をコーポレートスローガンに、大企業でなければ活用できなかったビッグデータを、専門家のいない中堅・中小企業でも個人でも活用ができ、あらゆる業種や地域が、その恩恵を受けられるような社会にするために、「日本最大級の購買ビッグデータをすべての人へ」「小さくても勝てる社会の実現」「ビッグデータの掛け算で新しい価値を創出」「業種、国の枠を越えたサービスを展開」の四本柱を推進し、購買ビッグデータ活用のフィールドをあらゆる分野へ広げるべく事業を展開しております。
当社が購買データの提供を受けている小売業界におきましては、新型コロナウイルス感染症によってもたらされた生活習慣の変化に伴う需要の高まりが継続し、足もとの売上は堅調に推移しているものの、企業収益や雇用環境の悪化、個人所得・消費マインドの低下などが続いており、今後、小売業界も景気後退の影響を多分に受けることは避けられない状況となっております。スーパーマーケット業界では、新型コロナウイルス感染症の影響の他に、高齢化や人口減少によるマーケット規模の縮小、その状況下における各社の出店攻勢によるオーバーストア状態、人手不足の問題や、人件費や物流コストの増加など、従来に増して厳しい経営環境が続いております。また、ドラッグストア業界においても、競合他社の出店や価格競争が引き続き激化しているほか、大手企業・上場企業を含めた統合・業界再編への動きがさらに強まっており、異業種を含む競争の激化や、物流コストの増加等も重なり、依然厳しい状況が続いております。
これらの経済・経営環境から、ビッグデータを効果的に活用したマーケティングにより経営効率を高めようとする企業活動は益々活発化しており、当社におきましては、消費財メーカー・卸・小売業界の顧客企業への開拓深耕が一層進み、その他の業界企業とも、事業提携等の協業や当社のサービスを提供する取引関係の構築が進みました。
当事業年度につきましては、新たな企業理念「データと知恵で未来をつくる」のもと、Google CloudよりCo-Sellパートナーに認定され、GoogleとTrue DataがSaaS販売の協働体となるなどの連携を実現し、競争力の高いマーケティングソリューションを提供してまいりました。また、主要なグローバルプラットフォームとの間でDX(デジタルトランスフォーメーション)の協業体制を構築し、グローバルで競争力を持つDXソリューションと当社のデータや分析基盤を組み合わせて、クライアントに提供する体制構築に取り組みました。
基盤システムの機能向上については、基盤システムをデータの量的ニーズ拡大に抜本的に対応すべく「オンプレミスからクラウドへの構造転換」を推進しておりましたが、2020年6月に完了、新基幹システムによる運営を開始しております。従来と比較し、パフォーマンスが大幅に向上しただけでなく、セキュリティ面も向上したことにより、ご利用企業からの評判も良く、新規取引先の獲得にも貢献しております。
事業拡大の基盤構築においては、「イーグルアイ」「ドルフィンアイ」のストック型の売上が前期比118%成長し、安定した収益の確保に貢献するとともに、さらに「KURASHI360」等の新サービスを展開し、顧客ニーズへの対応強化に努めました。またスーパーマーケットやドラッグストア以外の購買データや、生活・気象等購買データ以外のビッグデータとのかけ合わせにより、デジタルトランスフォーメーションなど新領域での事業拡大が進行しております。
購買データの安定と充実においては、提供するソリューションを質・量ともに向上に努め、新たに小売業4社と契約いたしました。
広報活動においては、True Dataのブランド力向上に取り組み、メディアを中心に情報掲載が拡大し、当事業年度では、新聞52件、雑誌29件、テレビ11件、ウェブ98件、その他2件に取り上げられるなど、認知度は確実に高まりつつあります。
以上の結果、当事業年度における当社の売上高は1,166,060千円と前事業年度と比べ154,704千円の増収となりましたが、新基盤システムの運用開始における減価償却費の増加等による売上原価の増加(前事業年度に比べ86,347千円増加)、従業員数の増加による人件費(給与手当等)の増加等による販売費及び一般管理費の増加(前事業年度に比べ38,395千円増加)の影響により、営業損失は64,433千円、経常損失は64,335千円、当期純損失は60,804千円となりました。
なお、当社は、データマーケティング事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
第22期第2四半期累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年9月30日)
当第2四半期累計期間(2021年4月1日から2021年9月30日)におけるわが国経済は、世界規模での新型コロナウイルス感染拡大の影響により経済活動が長期にわたり停滞し、依然として厳しい状況にあるものの、ワクチン接種の促進もあり、新規感染者数は減少傾向となり、今後の経済回復が期待される環境になってきております。また、新型コロナウイルスの感染拡大は、取引先の研究費やマーケティング予算の縮小など、当社事業にも少なからず影響を及ぼしておりますが、当社の主力サービスは、クラウド上で提供する商品・サービスへの使用料を受け取るビジネスモデルであり、継続的な収入が見込まれるストック型の収益構造を持っておりますので、安定的な収益は確保しております。
このような中、当社は「データと知恵で未来をつくる」という企業理念のもと、誰もが新しいデジタル時代の道具であるビッグデータとテクノロジーをマーケティングに活用できるようになり、あらゆる企業の持続的な成長に貢献することを目指しております。
当第2四半期におきましては、引き続き持続的な事業成長を確固たるものにするため、ストック型売上の消費財メーカー向け主力サービスである「イーグルアイ」「ドルフィンアイ」の拡販に注力し、小売り企業向けサービスである「ショッピングスキャン」に関しましても、新規取引先の開拓を進めております。
以上の結果、当第2四半期累計期間における当社の売上高は622,994千円、営業損失は3,076千円、経常損失は2,728千円、当四半期純損失は3,043千円となりました。
なお、当社は、データマーケティング事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
第21期事業年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
当事業年度末における資産合計は、前事業年度末に比べ16,456千円増加し890,488千円となりました。流動資産は、主に現金及び預金の増加により、563,777千円と前事業年度末に比べ66,764千円増加しました。
固定資産は、主にソフトウエアの減価償却が進んだことによる無形固定資産の減少により、326,711千円と前事業年度末に比べ50,307千円減少しました。
当事業年度末における負債合計は、前事業年度末に比べ77,261千円増加し352,322千円となりました。流動負債は、未払消費税の増加や「オンプレミスからクラウドへの構造転換」の推進による新基幹システム開発のための1年内返済予定の長期借入金が増加したことにより、255,171千円と前事業年度末に比べ62,169千円増加しました。
固定負債は、上記開発のための長期借入金が増加したことにより、97,150千円と前事業年度末に比べ15,091千円増加しました。
当事業年度末における純資産合計は、前事業年度末に比べ60,804千円減少し538,166千円となりました。これは、当期純損失計上による利益剰余金の減少によるものであります。
第22期第2四半期累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年9月30日)
当第2四半期会計期間末における資産合計は、前事業年度末に比べ33,982千円減少し856,505千円となりました。流動資産は、売上の入金などにより現金及び預金が増加し、584,242千円と前事業年度末に比べ20,465千円増加しました。固定資産は、主にソフトウエアの減価償却が進んだことによる無形固定資産の減少により、272,263千円と前事業年度末に比べ54,447千円減少しました。
当第2四半期会計期間末における負債合計は、前事業年度末に比べ30,939千円減少し321,382千円となりました。流動負債は、消費税等の納付等により未払消費税等が減少したことにより、239,394千円と前事業年度末に比べ15,776千円減少しました。固定負債は、主に「オンプレミスからクラウドへの構造転換」の推進による新基幹システム開発に要した長期借入金の返済が進み、81,987千円と前事業年度末に比べ15,162千円減少しました。
当第2四半期会計期間末における純資産合計は、前事業年度末に比べ3,043千円減少し535,122千円となりました。これは、当期純損失計上による利益剰余金の減少によるものであります。
第21期事業年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
当事業年度末における現金及び現金同等物は434,025千円と、前事業年度末に比べ80,261千円増加しました。当事業年度末における各キャッシュ・フローの状況及び変動要因は、次のとおりであります。
当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、135,720千円の支出となりました。主として、ソフトウエアの減価償却費を117,503千円計上し、未払消費税等が38,854千円増加、さらに「オンプレミスからクラウドへの構造転換」を推進したことで、それまで利用していたソフトウエアライセンスが不要になったことにより前払費用が10,596千円減少いたしましたが、一方で税引前当期純損失を64,335千円計上したことによるものです。
当事業年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、80,979千円の使用となりました。主として、有形固定資産の取得による支出が2,923千円、「オンプレミスからクラウドへの構造転換」の推進による新基幹システム等、無形固定資産の取得による支出が77,263千円発生したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、25,520千円の獲得となりました。主として、「オンプレミスからクラウドへの構造転換」の推進による新基幹システム開発のための長期借入による収入が50,000千円発生し、長期借入金の返済による支出が24,480千円発生したことによるものです。
第22期第2四半期累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年9月30日)
当第2四半期累計期間末における現金および現金同等物は459,158千円と、前事業年度末に比べ25,133千円増加しました。当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況および変動要因は、次のとおりであります。
当第2四半期累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、52,554千円の獲得となりました。これは主に、ソフトウエアの減価償却費を71,558千円計上し、売上債権の回収による現金及び預金が5,753千円増加いたしましたが、一方で消費税の納付により未払消費税等が16,395千円減少したことなどによるものです。
当第2四半期累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、12,241千円の支出となりました。これは主に、社内共有サーバーの入替による有形固定資産の取得による支出4,801千円、ショッピングスキャンの機能追加による無形固定資産の取得による支出4,249千円及び投資有価証券の取得による支出2,000千円によるものです。
当第2四半期累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、15,180千円の支出となりました。これは、長期借入金の返済によるものです。
当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
生産実績と同様の理由により、受注状況に関する記載はしておりません。
第21期事業年度の販売実績は、次のとおりであります。
(注) 1.当社は、データマーケティング事業の単一セグメントであるため、取扱データ分野別に記載しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が10%未満のため、記載を省略しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されておりますが、この財務諸表を作成するにあたっては、経営者により一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、それが資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。
経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。
第21期事業年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
当事業年度の売上高は前事業年度に比べ154,704千円増加し、1,166,060千円となりました。
要因として、当社ストック型売上の主力サービスである「イーグルアイ(Eagle Eye)」、「ドルフィンアイ(Dolphin Eye)」の顧客数増によりメーカー向けソリューションが順調に成長しており(前事業年度に比べ112,216千円増加)、さらに「ショッピングスキャン」においても新たな小売業との契約もあり、リテール向けソリューションも増加(前事業年度に比べ73,046千円増加)しております。
当事業年度の売上原価は新基盤システムの運用開始における減価償却費の増加等の影響により、前事業年度に比べ86,347千円増加し、662,906千円となりました。
この主な内訳は、労務費149,830千円、データセンター使用料121,392千円、減価償却費113,289千円であります。
以上の結果、当事業年度における売上総利益は前事業年度に比べ68,356千円増加し、503,153千円となりました。
当事業年度の販売費及び一般管理費は従業員数の増加による人件費(給与手当等)の増加等の影響により、前事業年度に比べ38,395千円増加し、567,587千円となりました。
この主な内訳は、給与手当276,978千円、役員報酬53,606千円によるものであります。
以上の結果、当事業年度における営業損失は64,433千円(前事業年度は営業損失94,395千円)となりました。
当事業年度における営業外収益は511千円(前事業年度は818千円)を計上しております。これは、主に雑収入であります。当事業年度における営業外費用は413千円(前事業年度は91千円)を計上しております。これは主に支払利息であります。
以上の結果、当事業年度における経常損失は64,335千円(前事業年度は経常損失93,668千円)となりました。
当事業年度における当期純損失につきましては主に法人税、住民税及び事業税3,267千円の計上をしたことにより、60,804千円(前事業年度は当期純損失96,859千円)となりました。
財政状態の分析については、「(1) 経営成績等の状況 ① 財政状態及び経営成績の状況 b 財政状態の状況」に含めて記載しております。
キャッシュ・フローの状況については、「(1) 経営成績等の状況 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社の資金需要のうち主なものは、システムの運用費及び人件費となっております。当社の資金需要については、自己資金、金融機関からの借入れ及びエクイティ・ファイナンス等で資金調達することを基本方針としております。なお、これらの資金調達方法の優先順位等に特段方針はなく、資金需要の額や使途に合わせて柔軟に検討を行う予定です。また、資金の流動性については、当事業年度における現金及び現金同等物の残高が、前事業年度末より80,261千円増加し、434,025千円となっており、流動比率は220.9%と高い水準となっております。しかし、今後の一層の事業拡大やそのための投資を想定しますと、予定されている株式上場時の公募増資などにより財務基盤の増強が必要であると認識しております。
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております。
当社は、「データと知恵で未来をつくる」という企業理念の下、誰もが新しいデジタル時代の道具であるビッグデータとテクノロジーをマーケティングに活用できるようになり、あらゆる企業の持続的な成長に貢献することを目指しております。当社保有のビッグデータとオープンデータや協力企業が保有するデータ等、ビッグデータ同士を掛け合わせるプロジェクトが進行中であり、小売業、消費財メーカーだけでなく、金融・保険、広告等、業種や企業規模に関わらず当社データの活用は広がっております。
そのため、現在、経営指標を成長性については売上高の対前期増加額、収益性については営業利益の対前期増加額を設定しております。当事業年度における当社の売上高は、前期比で154,704千円(前年同月比15.2%)増加し1,166,060千円となりました。営業利益は、前期比で29,961千円改善し△64,433千円となりました。
この原因としては、「イーグルアイ」「ドルフィンアイ」の新規顧客が増加し、さらに新たな小売業との契約により「ショッピングスキャン」の取引も増加しております。なかでも「イーグルアイ」は売上成長率17.8%、期末契約者数が前期比16件増加しており、これらの月額課金のストック型売上が順調に成長したためとなります。
また、ショッピングスキャンについても、新たな小売業との契約により、分析対象となる小売業の購買データ(一年間に集信された購買データの合計金額)が、前期比3,300億円増加し4兆5,098億円となりました。
該当事項はありません。
当社はデータマーケティング事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの研究開発活動の概要は記載しておりません。
第21期事業年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
当事業年度における当社が支出した研究開発費の総額は
第22期第2四半期累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年9月30日)
当第2四半期累計期間における当社が支出した研究開発費の総額は
当社の研究活動は、AIほか競争力の高いアルゴリズム開発、金融オルタナティブデータの応用研究など、将来の当社成長の種となる新たなソリューションサービスを開発すべく研究を日々積み重ねております。また、今後も顧客ニーズに応えるべく、受注も期待できることから新たなサービスを開発すべく鋭意努力してまいります。
当事業年度の主な研究活動の内容は、POSデータ等の購買データおよびテキストデータ等の関連他種データを利用した業界・個別企業の評価手法および評価手法に利用するための前処理手法の調査・開発を行い、現在も進行中であります。