文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、「マーケティングテクノロジーで世界を豊かに」をミッションとして掲げ、未だ無限の可能性を秘めた事業活動のデジタル化の領域において、経験を有するコンサルタントによる直接的なサービスと、その知見を具現化したソフトウェアの提供により、所在地や業種を問わず、多くの企業とその先にいる生活者との豊かな関係をつなぐハブになるべく、最先端のデジタルテクノロジーを駆使してDXの推進を支援し、より豊かな情報社会の実現を目指しております。
(2)経営環境
当社が事業を展開する国内DX市場においては、2019年に7,912億円の規模と想定されており、2030年には3兆425億円の規模にまで成長すると予測されております(出典:富士キメラ総研「2020デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望」)。また、デジタル関連IT&ビジネスコンサルティングの2020年の市場規模は1,337億円であり、2025年には4,986億円に達するものと推定されており、(出典:InternationalDataCorporation(IDC)「国内ビジネスコンサルティング市場予測、2020年~2025年」)引き続き拡大傾向が続くと見込まれております。
また、主に当社のデジタル顧客獲得支援のサービスにおいて関連するインターネット広告市場の市場規模は、スマートフォンの普及や通信環境の整備等により、引き続き拡大を続けており、2019年には2兆1,048億円に達し、インターネット広告費はテレビメディア広告費をはじめて上回り、2020年には2兆2,290億円に達しました(株式会社電通グループ「2020年日本の広告費」、2021年2月公表)。
このように関連市場それぞれにおいて高い成長が見込まれるDXの領域において、多様な企業規模・業種のクライアントに対してサービスを提供していくことにより、国内におけるDXのニーズを捉え、事業展開を拡大してまいります。
(3)経営戦略等
国内DX市場が急成長をとげ、企業におけるDXへの取り組み意識が高まる中、情報化の進展した現代においては、そのニーズは業務のデジタル化といった個別のものからビジネス変革へつながるものまで、多岐にわたっております。
一方で、最終的に情報・サービスを受け取る生活者側がDX化のメリットを十分に享受しCXを充実したものへ高めることは企業と生活者との豊かな関係を育むうえで重要ですが、価値観が多様化し、デジタル技術の進展により情報接点の氾濫した情報社会においては、企業と生活者とのコミュニケーションは複雑さを増し、かえって望む情報と出会うこと・届けることが難しくなっている側面が出てきていると考えております。
当社では、このような現代における企業と生活者との複雑な関係性をふまえ、DX領域における多種多様な個別課題の背景に存在する“デジタル上での生活者とのコミュニケーションがどうあるべきか”という、購買の現場ともいえる顧客接点の重要性に着目し、CXの全体観を整理したうえで、DX化によって解決すべき課題を明確にし、より効果的に、広範囲なDXサービスを展開しております。
当社が展開するDXサービスにおいては、顧客課題及びニーズ、フェイズに合わせて、デジタル顧客獲得支援・デジタル顧客育成支援の2つのサービス領域を展開し、いずれの領域からでもワンストップでDXを推進しうる人材支援体制とサービスラインを構築しております。
デジタル顧客獲得支援のサービスでは、顧客企業の属する市場調査や同業他社の戦略分析から戦略策定、また、戦略実行段階を担う人材育成など、デジタル戦略全般に影響を及ぼす戦略設計・組織設計の支援を行い、それらが整理された段階では、顧客企業と生活者とのデジタルを通したコミュニケーション構築の支援までを行っております。具体的には、当社の膨大なCXデータ基盤を活用した同業他社との比較分析と、当社コンサルタントによるデジタル戦略立案の支援や、DX推進の人材不足が発生するケースにおいて若手幹部人材への研修実施等のDX人材育成プログラムの提供をしております。また、全体的な戦略が決定している段階においては、Web媒体上での集客等を目的とした広告運用をデータ分析・改善に至るまでを担うコンサルティングや、顧客WEBサイトの集客力を継続的に維持向上させるためにコンテンツの企画・制作・分析・改善までの施策を一貫して支援するなど、豊富な経験を有する当社コンサルタントの直接支援を通じて個別のデジタルサービスを顧客ごとの課題に即して提供しております。
デジタル顧客育成支援のサービスでは、獲得したリードに対して成約率上昇・継続率上昇のための支援を行います。具体的には、自社プロダクト「CODE Marketing Cloud」を活用したUI/UXの改善支援や、Webサイト上での生活者とのコミュニケーション接点構築後、CTI連携によってコール営業のデータ分析から商談成約率向上支援などのインサイドセールス改善支援を顧客ごとの課題に即して提供しております。
当社は、これらのサービス領域それぞれの観点でのデータとノウハウが組み合わさった独自のCXデータ基盤を有しており、CX領域のデータとノウハウの特殊性及びその分析から設計される一連のDXサービスを強みとしております。広告領域・UI/UX・営業活動・CRM領域等、企業の様々なDXニーズにワンストップで対応できるような幅広いDXサービスを展開・提供することで、多様なDX領域を横断的に推進できる担い手が不足している市場において、競争力を高めてまいります。
(4)中長期的な経営戦略等
当社のサービス提供先はBtoC領域のエンタープライズ(※)が中心となっております。今後は、コロナ禍においてビジネスのオンライン化が従前にも増して加速したことに伴い、 企業の営業活動がインサイドへ移行すること等によって、BtoB領域におけるDXニーズは急速に進展することが想定されます。
当社では、これまでBtoC領域のエンタープライズへの支援を通じて培ったノウハウを強みとして、これまでに増してBtoB領域の企業等へと販路を拡大していくことを目指しております。
※エンタープライズとは、IT業界における市場や製品カテゴリー区分の一種で、大企業、中堅企業、公的機関などの比較的規模の大きな法
人のことを表します。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、より高い成長性及び収益性を確保する観点から、客観的な経営指標として売上高及び営業利益を重視しております。また、デジタル顧客獲得支援・デジタル顧客育成支援それぞれのサービス領域において蓄積されたノウハウとデータのかけあわせによって生まれる高精度な統合的マーケティングデータベースを絶えず進化させるこそが当社の事業成長の糧であると考えており、事業全体での顧客数、顧客単価を重要な経営指標として向上を目指しております。
なお、直近の事業年度における顧客数及び顧客単価の推移については、「第1 企業の概況 3 事業の内容」をご参照ください。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社では、以下の点を事業上及び財務上の課題として掲げております。
① 提供するサービスの向上
当社が将来にわたって成長していくためには、提供するサービスが顧客にとって常に価値あるものであるように、サービスの質・スピードともにさらなる向上が必要であると考えております。これまでに開発、リリースしたサービスは、既に多くの顧客を獲得して市場から一定の評価を得ており、十分な競争力を有するものであると認識しておりますが、めまぐるしく変化する生活者の消費行動と、その変化への対応を経営課題として企業が日々葛藤する中、デジタルマーケティング領域の市場において企業がかかえる課題とそのソリューションの在り方も形を変えていくものと考えられます。それらに対応すべく、当社としても最先端のデジタルメディア情報の収集体制とこれまでの顧客成功事例集約を図り、新たな質の高いサービスへ発展させていくことに注力していきます。
② 優秀な人材の確保と育成
当社はこれまでエンタープライズからSMBまで事業規模を問わず多種多様な要求水準に応える事業活動のデジタル化の領域における支援サービスを、専門知識を有する人材による人的支援を中心として提供してまいりました。当社の継続的な事業成長には、この人的領域でのソリューションのノウハウを十分に活用して高い質で再現していくために、引き続き優秀な人材を確保・育成していくことが重要と認識しております。企業におけるDX推進の動きが加速する中、DX市場の拡大に伴って当該領域の人材獲得は他社とも競合し、今後も難しいものとなることが考えられます。
当社では、優秀な人材獲得のための採用方法の展開に加えて、当社の事業戦略と連携した教育内容による人材育成体制の確立により、継続性と安定性を備えた組織体制の構築を進めてまいります。
③ 収益の安定化
当社が事業展開する事業活動のデジタル化の領域においては、国内DX市場にみられるように、その市場規模は今後大きな成長が見込まれておりますが、景況感によって企業のマーケティング活動の需要は変化する場合があり、これに伴い特定時期において売上及び利益の変動が発生する場合があります。当社では、既存顧客への定期的なサービス満足度のヒアリングと解約分析を通じてサービス継続率の向上へ取り組むとともに、SaaS型サービスを提供する顧客基盤の拡大によって、よりいっそう収益の安定化に努めてまいります。
④ 認知度の向上・顧客基盤の拡大
これまでのDX市場及びインターネット広告市場の拡大の中において、絶えず変化する企業のデジタルマーケティングへの課題解決のために当社はサービスのアップデートを繰り返し、多種多様な企業へサービス提供を行い、継続的な取引による顧客基盤の確立と収益基盤の強化を図ってまいりました。今後も拡大を続ける同市場の中でさらなる事業成長を実現するために、当社サービスの認知度向上のための積極的な広報活動やインターネットを利用したマーケティング活動・大手企業との提携等をより一層推進し、それらを土台として新規顧客獲得に注力してまいります。
⑤ 技術革新への対応
当社がサービスを提供している事業活動のデジタル化の領域においては、技術革新のスピードや企業の課題解決に対するニーズの変化が速く、またそれに基づくサービスの導入が相次いでいる非常に変化の激しい業界であり、これらの変化へ対応していく総合的な組織力が重要であると認識しております。当社は新たな技術に係る情報の収集、知見の獲得、顧客ニーズに適時に応えることができる情報アセット・技術力を保有するとともに、提供サービスの改良・改善及び新サービス開発に活用してまいります。
⑥ 内部管理体制の強化
当社は、急速な事業環境の変化に適応し、継続的に成長していくためには、内部管理体制の強化が重要であると認識しております。このため、事業規模の拡大・成長に合わせてバックオフィス機能を拡充していくとともに、経営の公正性・透明性を確保するための内部管理体制強化に取り組んでまいります。また、財務報告の適正性の確保、情報セキュリティの向上、個人情報の保護、リスク管理等の内部統制及びコンプライアンス体制につきまして、より実効性の高い体制となるよう必要な適材適所の人材配置等を進めて、各機能の充実を図ってまいります。
⑦ 財務基盤の強化
当社は、継続的にサービスを提供していくとともに、既存サービスの機能改善や新規サービスの開発に取り組むために、手許資金の流動性の確保が重要であると認識しております。このため、金融機関との良好な取引関係の構築や一定の内部留保の確保を継続的に行い、財務基盤の強化を図ってまいります。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
また、事業上のリスクに該当しない事項であっても、重要であると考えられる事項については、投資者に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。
当社は、これらのリスクの発生可能性を十分認識した上で発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
なお、文中に記載している将来に関する事項は、本書提出日現在において入手可能な情報に基づき当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。
(1)事業環境に関するリスク
① 市場について
当社はDX市場及びDXに関連するインターネット広告、ならびにマーケティングテクノロジーの市場を主たる事業領域としており、当社事業の継続的な拡大・発展のためには、更なるインターネットの利用拡大とインターネット広告の需要拡大、マーケティングテクノロジーが企業の業績向上へ寄与するものであることが事業者へさらに浸透していくことが必要であると考えております。
しかしながら、インターネットの利用に関連する規制の導入、技術革新等により、事業者のインターネットサイト運営が困難になった場合や経済状況・景気動向の影響によって消費が後退してインターネット上の購買活動が縮小した場合など、インターネット広告市場の成長が阻害されるような状況や事業主が広告費用を減少させるような状況が生じた場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
② 技術革新について
当社が事業展開しているDX市場及びマーケティングテクノロジー関連市場では、技術革新が行われておりそのスピードが速いことから、技術革新に応じたサービスの拡充、及び事業戦略の修正等も迅速に行う必要があると考えております。そのため、当社では業界の動向を注視しつつ、迅速に既存サービスにて新たな技術を展開できる開発体制を整えております。
しかしながら、予期しない技術革新等があった場合、それに伴いシステム開発費用が発生する可能性があります。また、適時に対応ができない場合、当社の技術的優位性やサービス競争力が低下し、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 競争環境について
当社の事業が属するマーケティングテクノロジー関連分野においては、市場が急拡大を遂げた背景から歴史が比較的浅く、ニーズが拡大していくに伴って、戦略コンサルティング企業、大手広告代理店、SIベンダー等が同領域に参入するなど、当社をとりまく競争環境は激化しております。
また、参入企業が増加する一方で技術の進歩が目覚しく技術革新による競争力を有した競合他社の出現によって当社の将来の競争力が低下する可能性があります。
今後、当社のサービスが十分な差別化や機能向上等ができなかった場合や、さらなる新規参入により競争が激化した場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)事業体制に関するリスク
① 特定人物への事業運営の依存について
代表取締役である工藤勉は、2011年3月以降継続して当社代表者を務めており、経営方針の決定から事業運営までにおいて極めて重要な役割を果たしております。何らかの理由により業務遂行が困難になった場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
このため当社では、適切な権限委譲を図るための組織整備や社内の人材育成等を行うことによって、特定人物へ依存しない経営体制の構築を進めております。
② 小規模な組織であることについて
当社は、2021年9月30日現在、従業員100人未満の小規模な組織として効率良く事業運営を行っており、内部管理体制・業務執行体制はともに当該組織規模に応じたものとなっております。したがって、当社の役員や重要な業務を担当する従業員が退職等で流出した場合は、当社の事業活動に支障を来し、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 優秀な人材の獲得・育成について
当社の主要な事業・サービスの要となっているのは人材であり、各種サービスの品質向上、新たなサービスの企画・開発のためには、優秀な人材の採用・育成と定着が欠かせないものとなっております。
しかしながら、人材獲得競争の激化により、優秀な人材の獲得が事業の拡大スピードに追い付かず事業運営が非効率なものとなった場合や在職する人材の離職が生じた場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)会社組織に関するリスク
① 知的財産権について
当社は、ソフトウェアやビジネスモデルに関する特許権、実用新案権、またはサービスに係る商標権等の知的財産権の調査等は可能な限り対応しておりますが、第三者が当社の知的財産権を侵害したり、あるいは当社が意図せずに第三者の知的財産権を侵害したとして提訴されるなどの可能性があります。
このような事象等により係争問題が発生した場合には、多額の費用及び経営資源が費やされ、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。このため当社では、他社との差別化及び競争上の優位性確保のため、特許等の獲得と保護に努め、また、第三者の知的財産権を侵害しないよう十分な調査のもとにサービス開発を行ってまいります。
② 情報管理について
当社がサービスを提供する事業活動のデジタル化の領域においては、クライアントの機密情報や個人情報を取得することから、秘密保持契約等によって守秘義務を負っております。厳重な情報管理の徹底及び従業員への守秘義務の徹底をしておりますが、何らかの理由によりこれらの機密情報や個人情報が外部に漏洩した場合、当社の信用失墜等によって、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 内部管理体制の強化について
当社は、コーポレート・ガバナンス、コンプライアンス及びリスク管理を経営の重要課題のひとつと位置づけ、内部統制システムの適切な運用に努め、同システムの充実・強化を継続的に図っております。
しかし、適切な管理体制のもとで役職員の不正及び不法行為の防止に万全を期しているものの、万が一不正及び不法行為が発生した場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)その他
① 配当政策について
当社は現在成長過程にあり、内部留保の充実が重要であると考え、会社設立以来配当は実施しておりません。当社は株主に対する利益還元を重要な経営課題として認識しておりますが、内部留保の充実を図り、収益力強化や事業基盤整備のための投資に充当することにより、なお一層の事業拡大を目指すことが、将来において安定的かつ継続的な利益還元に繋がるものと考えております。
内部留保資金につきましては、財務体質の強化を図るとともに、今後予想される経営環境の変化に対応すべく、将来の事業展開のための財源として利用していく予定であります。
将来的には、経営成績及び財政状態を勘案しながら株主への利益配分を検討しますが、配当実施の可能性及びその実施時期については現時点において未定であります。
なお、当社は中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。
② 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について
当社は、当社取締役及び従業員等に対して、当社の新株予約権を付与しており、さらに将来付与する可能性も含め、新株予約権が行使された場合、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。なお、「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況」に記載のとおり、本書提出日の前月末現在における潜在株式数は、282,900株であり、発行済株式総数1,949,100株の14.51%に相当しております。
③ 調達資金の使途について
株式上場時における公募増資による調達資金の使途については、当社事業のさらなる拡大のため、当社サービスの機能強化及び安定的な稼働のためのインフラ費用、事業成長のための広告宣伝費、採用費用及び人件費等に充当する予定です。
しかしながら、当初の計画に沿って資金を使用した場合においても、想定通りの投資効果を得られない可能性があります。また、市場環境の変化が激しく、計画の変更を迫られ調達資金を上記以外の目的で使用する可能性があり、その場合は速やかに資金使途の変更について開示を行う予定であります。
④ システム障害について
当社のサービスはインターネット上において提供されており、大規模なプログラム不良や不正アクセス、その他何らかの要因によりシステム障害やネットワークの切断等予測不能なトラブルが発生した場合には、事業の継続に支障が生じ、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は安定的なサービスの提供を実現するために、サーバー設備の増強、セキュリティの強化、システム管理体制の構築等により、システム障害に対する万全の備えをしております。
⑤ 自然災害等について
当社の事業は、インターネットや第三者が提供するクラウドサーバー等に依存しています。そのため、これらに被害をもたらすおそれのある自然災害等が発生した場合には、当社は事業を継続することができない等の支障が生じ、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、当該事象が発生した場合には、適切な対応に努めますが、事業への影響を完全に防止または軽減できない可能性があり、結果として、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 税務上の繰越欠損金について
2020年12月31日現在において、当社に税務上の繰越欠損金が存在しております。当社の経営成績が順調に推移することにより、繰越欠損金が解消した場合には、通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が計上されることとなり、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。なお、当社の事業はDX事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
第15期事業年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
a.資産
当事業年度末における資産合計は、518,153千円(前事業年度末379,210千円)となり、138,943千円の増加となりました。このうち、流動資産は465,571千円(前事業年度末328,120千円)となり、137,451千円の増加となりました。この主な要因は、現金及び預金が142,869千円増加したことによるものです。また、固定資産は52,581千円(前事業年度末51,089千円)となり、1,492千円の増加となりました。この主な要因は、オフィス集約等により有形固定資産が4,404千円、敷金及び保証金が8,481千円減少した一方で、繰延税金資産が14,418千円増加したことによるものです。
b.負債
当事業年度末における負債合計は、461,379千円(前事業年度末363,020千円)となり、98,358千円の増加となりました。このうち、流動負債は259,849千円(前事業年度末217,776千円)となり、42,072千円の増加となりました。この主な要因は、短期借入金が26,500千円増加したことによるものです。また、固定負債は長期借入金の増加によって、201,530千円(前事業年度末145,244千円)となりました。
c.純資産
当事業年度末における純資産合計は、56,774千円(前事業年度末16,189千円)となり、40,585千円の増加となりました。この主な要因は、当期純利益の計上によって利益剰余金が増加したことによるものです。
第16期第3四半期累計期間(自 2021年1月1日 至 2021年9月30日)
a.資産
当第3四半期会計期間末における資産合計は、585,898千円(前事業年度末518,153千円)となり、前事業年度末に比べ67,744千円の増加となりました。このうち、流動資産は513,299千円(前事業年度末465,571千円)となり、47,727千円の増加となりました。この主な要因は、現金及び預金が69,942千円増加した一方で、売掛金が22,927千円減少したことによるものです。また、固定資産は72,599千円(前事業年度末52,581千円)となり、20,017千円の増加となりました。この主な要因は、非連結子会社の清算手続の結了に伴い関係会社株式が7,038千円減少した一方で、無形固定資産が12,346千円、繰延税金資産が15,503千円増加したことによるものです。
b.負債
当第3四半期会計期間末における負債合計は、295,012千円(前事業年度末461,379千円)となり、前事業年度末に比べ166,366千円の減少となりました。このうち、流動負債は142,658千円(前事業年度末259,849千円)となり、117,190千円の減少となりました。この主な要因は、買掛金が69,563千円減少、短期借入金が26,500千円減少したことなどによるものです。また、固定負債は新規の借入を実行したものの長期借入金の返済により49,176千円減少し、152,354千円(前事業年度末201,530千円)となりました。
c.純資産
当第3四半期会計期間末における純資産合計は、290,886千円(前事業年度末56,774千円)となり、前事業年度末に比べ234,111千円の増加となりました。この主な要因は、四半期純利益の計上によって利益剰余金が137,182千円増加したことや、第三者割当増資による新株式の発行によって資本金及び資本剰余金がそれぞれ48,464千円増加したことによるものです。
② 経営成績の状況
第15期事業年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大による世界的な経済活動の停滞によって景気は急激に落ち込み、社会・経済活動の自粛効果による感染拡大抑制やワクチンの開発、生活・ワークスタイルの変化をとおして、今後徐々に景気の回復が期待されてはいるものの、未だ先行きが不透明な状態にあります。
当社が主に事業展開を行うDX及びデジタルマーケティング関連市場においては、新型コロナウイルス感染症が起因となり新たなライフスタイルの確立や消費のEC化の加速による消費者のメディア接点の多様化に伴い、これらに対応するためのデジタルシフトをはじめとしたDXを推進する取り組みが多くの企業において活発なものとなっており、デジタルマーケティングへのニーズもより一層増加しております。
このような環境のもと、当社では「マーケティングテクノロジーで世界を豊かに」をミッションとして、DXの領域において企業がかかえるマーケティング課題解決を支援するため、コンサルタントによる直接的な人的支援及び、これまでの知見・ノウハウを集約したSaaS型ソフトウェアによるマーケティングツールの提供を中心として事業を展開してまいりました。
当事業年度においては、新規顧客の獲得及び既存顧客の売上拡大のため、積極的な人材採用・育成とソフトウェア開発への投資を進め、事業拡大に努めてまいりました。
以上の結果、当事業年度の業績は、売上高531,528千円(前事業年度比15.8%増)、営業利益31,601千円(前事業年度は60,322千円の営業損失)、経常利益30,940千円(前事業年度は64,412千円の経常損失)、当期純利益40,585千円(前事業年度は39,906千円の当期純損失)となりました。
第16期第3四半期累計期間(自 2021年1月1日 至 2021年9月30日)
当第3四半期累計期間におけるわが国経済は、緊急事態宣言は2021年9月30日付をもって解除されたものの、新型コロナウイルス感染症の変異株の広がりにより、長期間にわたって企業活動をはじめとした経済活動が様々な場面で制限を余儀なくされている状態にあり、収束時期はいまだに不透明な状況にあります。
当社が主に事業展開を行うDX及びデジタルマーケティング関連市場においては、新型コロナウイルス感染症が起因となり新たなライフスタイルの確立や消費のEC化の加速による消費者のメディア接点の多様化に伴い、これらに対応するためのデジタルシフトをはじめとしたDXを推進する取り組みが多くの企業において活発なものとなっており、デジタルマーケティングへのニーズもより一層増加しております。
このような状況の中、当社では前事業年度に引き続き、DXの領域において企業がかかえるマーケティング課題解決を支援するため、コンサルタントによる直接的な人的支援及びこれまでの知見・ノウハウを集約したSaaS型ソフトウェアによるマーケティングツールの提供を軸に、新規顧客の獲得及び既存顧客の売上拡大のため、積極的な人材採用・育成とソフトウェア開発への投資を進め、事業拡大に努めてまいりました。
この結果、当第3四半期累計期間の業績は、売上高477,721千円、営業利益138,451千円、経常利益136,825千円、四半期純利益137,182千円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
第15期事業年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
前事業年度は連結財務諸表を作成しているため、個別キャッシュ・フロー計算書を作成しておらず、従って、前年同期比較の記載は行っておりません。
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前事業年度末に比べ142,869千円増加し、325,207千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動の結果得られた資金は、53,338千円となりました。これは主に、売上債権の増加額9,869千円による減少要因があったものの、税引前当期純利益26,457千円及び減価償却費4,222千円による増加要因があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動の結果得られた資金は、2,893千円となりました。これは主に、敷金及び保証金の回収による収入8,956千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動の結果得られた資金は、86,906千円となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出39,594千円があったものの、長期借入れによる収入100,000千円があったためであります。
当社は、DXの領域における各種サービスを主たる事業としており、生産に該当する事項が無いため、生産実績に関する記載はしておりません。
当社は、受注生産を行っておりませんので、受注実績に関する記載はしておりません。
第15期事業年度及び第16期第3四半期累計期間における販売実績をサービス別に示すと、次のとおりであります。
(注)1.最近2事業年度及び第16期第3四半期累計期間の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売
実績に対する割合は次のとおりであります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、資産及び負債又は損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、財務諸表作成時に入手可能な情報及び合理的な基準に基づき判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
なお、以下の重要な会計方針が財務諸表における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
(繰延税金資産)
当社は繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損)
当社は固定資産について、減損の兆候があり、割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上する方針です。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
第15期事業年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
b.売上原価、売上総利益
当事業年度における売上原価は221,587千円(前事業年度比25.4%増)となりました。これは主に、サービスの制作・提供においてアウトソース活用場面が増加したことで外注取引先数が増加したことによるものであります。結果として、売上総利益は309,940千円(前事業年度比9.8%増)となりました。
c.販売費及び一般管理費、営業損益
当事業年度における販売費及び一般管理費は278,339千円(前事業年度比18.8%減)となりました。
この結果、営業利益は31,601千円(前事業年度は営業損失60,322千円)となりました。これは主に、外部リソースの効率的な活用による人件費の減少、オフィス集約による事業所費用の抑制や研究開発活動の一部が完了したことにより研究開発費が減少したことによるものであります。
d.経常損益
当事業年度において営業外収益が1,611千円(前事業年度は営業外収益427千円)、営業外費用が2,271千
円(前事業年度は営業外費用4,517千円)発生しております。これは主に支払利息によるものであります。この結果、経常利益は30,940千円(前事業年度は経常損失64,412千円)となりました。
e.当期純損益
当事業年度において特別損失が4,483千円(前事業年度は未発生)発生しております。これは主にオフィス集約に伴い発生した固定資産除却損によるものであります。また、法人税等△14,128千円を計上した結果、当期純利益は40,585千円(前事業年度は当期純損失39,906千円)となりました。
第16期第3四半期累計期間(自 2021年1月1日 至 2021年9月30日)
b.売上原価、売上総利益
当第3四半期累計期間における売上原価は173,824千円となりました。これは主に、受注案件数の増加に伴いアウトソース活用が増えたことによるものであります。結果として、売上総利益は303,897千円となりました。
c.販売費及び一般管理費、営業損益
当第3四半期累計期間における販売費及び一般管理費は165,445千円となりました。
この結果、営業利益は138,451千円となりました。これは主に、第15期事業年度に実施したオフィス集約による事業所費用の減少や、第15期事業年度に新規研究開発の一部が完了したことに伴い研究開発費が減少したことによるものであります。
d.経常損益
当第3四半期累計期間において営業外収益が664千円、営業外費用が2,291千円発生しております。これは主に為替差益、支払利息、株式交付費によるものであります。この結果、経常利益は136,825千円となりました。
e.四半期純損益
当第3四半期累計期間において特別利益が312千円発生しております。これは、非連結子会社の清算手続の結了に伴う子会社清算益によるものであります。また、法人税等合計△45千円を計上した結果、四半期純利益は137,182千円となりました。
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照下さい。
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社では、より高い成長性及び収益性を確保する観点から、客観的な経営指標として売上高及び営業利益を重視しております。
当該指標につきましては、第14期事業年度(2019年12月期)は売上高458,986千円、営業損失60,322千円、第15期事業年度(2020年12月期)は売上高531,528千円、営業利益31,601千円、第16期第3四半期累計期間(2021年9月30日)は売上高477,721千円、営業利益138,451千円となっております。
当社の資金需要が生じるものとしては、人件費、広告宣伝費、地代家賃等の運転資金のほか、事業拡大に伴う採用活動のための採用費やプロダクトの開発費であります。財政状態等や資金使途を勘案しながら、必要な資金は営業活動により得られたキャッシュ・フロー、金融機関からの借入及びエクイティファイナンス等で資金調達していくことを基本方針としております。
経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照下さい。
第15期事業年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
当社は、デジタル顧客育成支援のサービスにおいて、SaaS型ソフトウェアとして、Web接客ツール「CODE
Marketing Cloud」を提供しております。
当事業年度においては、顧客からの定期的なサービス満足度調査等のフィードバックに基づき、顧客の利便性向
上のための新機能開発を中心として、主に顧客が保有するCXデータと当社の「CODE Marketing Cloud」との連携を
可能とすべく研究開発を行い、顧客が従来より蓄積してきたCXデータとの連携が可能となり、CXデータ分析の範囲
が広がりました。
以上の結果、当事業年度における研究開発費の総額は
第16期第3四半期累計期間(自 2021年1月1日 至 2021年9月30日)
当第3四半期累計期間における研究開発費の総額は
き、デジタル顧客育成支援のサービスにおいて提供するSaaS型ソフトウェアの新機能開発によるものです。