文中の将来に関する事項は、当事業年度末日現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、「患者さん(利用者さん)が24時間365日、自宅で『安心』して療養できる社会インフラを創る」を経営理念としており、在宅患者の身近に基本的な医療・介護・住まいの相談に乗ってくれる窓口となり、要介護状態となっても水道、電気のような社会インフラと同様にいつでも生活の助けとなれるプライマリーケアを目指しております。
また、医療・介護事業者等を地域内で繋ぎ、在宅患者を中心として連携されたネットワークの中で、安心して住み慣れた環境で過ごすことができる体制を、プライマリーケアのプラットフォーム企業として定義し、患者及び利用者のニーズに応えながら、社会的課題の解決に貢献してまいります。
このような考えのもと、在宅患者へお薬をお届け又は外来患者へお薬をお渡しする在宅訪問薬局事業や、退院後の入居先を紹介するタイサポ事業及び介護認定者を支援するケアプラン事業だけではなく、在宅患者をサポートしようとする中小薬局事業者への支援としてきらりプライム事業を拡大し、1社だけではできないより多くの在宅患者に直接、間接を問わず包括的なケアができる体制を構築していきます。
(2)経営環境及び中長期的な会社の経営戦略
当社の経営環境としては、内閣府「令和2年版高齢社会白書」において、国内の75歳以上の人口が2018年の1,798万人から2055年には2,446万人となり、高齢化が進むことで社会保障の財源に問題が生じると予測されております。そのため、政府の施策として医療及び介護の現場を病院から在宅へシフトしていく方針を積極的に進めていることから、厚生労働省の「患者調査」でも見られるように全患者に占める在宅患者の比率が上昇しており、中長期的に市場が拡大していくものと考えております。さらに、要介護者の増加に伴い慢性的に人材が不足するなどの新たな社会課題に対して、当社の医療、介護事業者とのネットワーク及び中小調剤薬局のネットワークを活かした新たなサービスを展開する機会が生まれております。
このような経営環境のなか、当社は、在宅訪問薬局事業において当社、在宅医療及び介護の現場運営の効率化を図るためのIT並びにICT分野の開発や、当社人材によるコンサルティングを展開し、きらりプライム加盟先を含めた各事業のシナジーを更に高めていく方針であります。既存の調剤薬局の枠を超えたプライマリーケアを追求してまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は持続的な事業成長のため、当社と契約している在宅患者数及びきらりプライム加盟店数の増加を重要な指標としております。さらに、高齢者施設とのネットワークの広がりをタイサポ登録施設数で確認しております。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 在宅患者数の増加に対応する店舗出店
当社は、自宅で療養する患者数の増加に対応するために出店を進めており、現在は福岡県、佐賀県、東京都、神奈川県及び千葉県において在宅患者に届ける薬の配送効率を高めるドミナント戦略を展開しております。当社のきらりプライム加盟先は全国に広がっていることから、今後きらりプライム加盟先が多い地域に出店し、仮想ドミナントを形成する新たな出店形態を構築していきます。また、大手調剤薬局が大型門前薬局を展開していく方向性に対して、当社は比較的外来処方箋枚数が少ない中小規模薬局を当社の在宅訪問薬局モデルと合わせることで収益性を高めることができます。そのため、大型薬局のM&Aによる出店に付随するのれんの発生や仲介手数料を低減し高い投資効率で出店を進めます。
② きらりプライム加盟店舗数の拡大
直営店舗の出店だけでは、当社の理念にある社会インフラと呼べる状態を速やかに構築するのは困難と考えております。大手調剤薬局事業者の寡占度合が低い調剤薬局市場では、中小規模の薬局が多く、この中小規模の薬局事業者との連携を拡大し、当社のノウハウを提供することで多くの在宅患者にサービスを提供できる体制を構築し、プライマリーケアを目指してまいります。
③ 人材の獲得と育成
プライマリーケアのプラットフォーム企業となるためには、在宅訪問薬局だけでなく、多様なサービスを提供していくために優秀な人材の獲得と育成を進める必要があります。医療、介護業界以外の異業種からも人材を求めていくことや、獲得した人材を長期にわたり引き付けていく人事制度を構築してまいります。
④ 新事業及び新サービスの開発
当社が属する医療介護業界は一般的に労働集約産業であり、少子高齢化に伴い労働力人口が縮小する中でより効率的な運営が求められます。少ない労働力で業務を回す仕組みとして、当社の在宅訪問業務を効率化し、収益化したノウハウをコンサルティングやIT、ICTを通じて提供していく商品、サービスの開発を進めております。今後は、高齢者施設運営事業(定期巡回・随時対応型訪問介護看護サービス)と当社のICT事業を組み合わせることで在宅患者を効率的かつ包括的に支えていく取り組みを進めてまいります。
⑤ 内部統制とコーポレート・ガバナンスの強化
当社は、意思決定のプロセスにおける透明性を確保し、迅速化による経営の効率性を高め、事業執行において内部統制機能充実を図ることがコーポレート・ガバナンスの基本であり、経営上重要な課題と考えております。そのため、コンプライアンス体制の強化、コーポレート・ガバナンスを強化してまいります。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末日現在において当社が判断したものであります。
(1) 個人情報の保護について
当社では、在宅訪問薬局事業、ケアプラン事業において業務の特性上、患者の病歴及び薬歴等の個人情報を取り扱っております。個人情報の保護に関しては「個人情報の保護に関する法律」により企業が本人に同意を得ずに個人情報を第三者に提供した場合には、行政処分が課され、場合によっては刑事罰の適用を受けることもあります。また、調剤薬局において個人情報を扱う当社の従業員の多くが薬剤師であり、薬剤師には刑法第134条第1項(秘密漏示)にて重い守秘義務が課せられております。
当社は、個人情報について厳重な管理を行うとともに、個人情報等の保護に関する社内規程の整備、JAPHIC(ジャフィック)マーク認証制度(注)におけるJAPHICマーク及びJAPHICマークメディカル認証取得等の情報漏洩を防止するための対策を講じております。しかしながら、万一、外部からの不正アクセスや社内管理上のミス等により個人情報の漏洩があった場合には、多額の賠償金の支払いや行政処分、それらに伴う既存顧客の信用及び社会的信用の低下等により当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(注)JAPHIC(ジャフィック)マーク認証制度・・・「個人情報の保護に関する法律」及び「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン」「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン」に準拠して、個人情報について適切な保護措置を講ずる体制を整備、運用している事業者を審査し、JAPHICマークの使用を認める制度です。法人又は事業部署についてはJAPHICマーク、医療・介護・福祉関係の事業を営む法人・店舗施設等についてはJAPHICマークメディカルを認証しております。
(2) 新型コロナウイルス感染症拡大による影響について
当社は、新型コロナウイルス感染拡大に対し、管理本部を中心に社内消毒の徹底、在宅勤務推進等の安全対策を施しております。マスクの着用、手指の消毒、薬局に戻った際のうがいと手洗いの徹底を周知し、店舗では消毒対策の他、空調機を刷新し店舗内の換気対策等を行い、患者及び従業員の安全確保に注力しております。また在宅訪問時には、処方内容等の説明や患者情報の聞き取りをできる限り訪問前にお電話で行い、直接お会いする場合にもソーシャルディスタンスを徹底し極力滞在時間を短くするなどの対策を行っております。しかしながら、新型コロナウイルス感染症を含む新規感染症の拡大により、門前医療機関への受診控え並びに長期処方の増加によって、処方箋枚数が減少することにより当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社従業員が罹患するような事態が発生した場合には、人員減少による当社の店舗運営等が困難になり、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 固定資産の減損について
当社は、調剤薬局の店舗資産やのれん等の長期性資産を保有しております。これら資産については減損会計を適用し、当該資産から得られる将来キャッシュ・フローによって資産の残存価額を回収できるかどうかを検証しており、現状、減損処理が必要な資産については適切に処理を行っております。しかしながら、店舗の移転や病院の閉院等により当初期待した事業の収益性を下回るなど減損計上の対象となった場合には、特別損失が計上され当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 事業展開について
在宅訪問薬局事業においては、店舗のM&A(合併・買収)を含め、今後も高い採算性の見込める案件を中心に、収益性を重視した新規出店政策を採ってまいります。M&Aにおいては、対象会社から得られる将来キャッシュ・フローにより一定の年数以内で投資額を回収できる水準でM&Aを行うことを基本方針としておりますが、出店条件に合う物件が確保できないことにより計画どおり出店できない場合、競合状況や医薬分業の進展の遅れ等の要因により出店後に計画どおり売上高が確保できなかった場合、医療機関の移転又は廃業等により店舗の売上高が減少する場合、買収後の経済状況や業界環境の変化等により事業計画と実績に乖離が生じた場合及び当初想定したシナジーが得られない場合にはのれんに係る減損損失が発生し、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 損害賠償リスクについて
当社は、医療安全対策を経営上の重点課題と位置付け、薬剤師の技術の向上、医薬品に関する知識の充実について研修会を実施するなど積極的に取り組むとともに、調剤過誤を防止すべく機械化の推進及び調剤、鑑査、投薬という行動では、人によるダブルチェックが機能するように行動がルール化され、問題があればすぐに報告・是正され、全店展開が可能な体制を築いて細心の注意を払い調剤をしております。また、万が一に備え全店舗において「賠償責任保険」に加入しておりますが、調剤過誤等が発生し、社会的信用が失墜した場合、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 薬価基準の改定及び調剤報酬改定について
在宅訪問薬局事業の売上は、厚生労働省告示に定められた薬価基準に基づく薬剤収入と同省告示に定められた調剤報酬点数に基づく調剤技術に係る収入との合計額であります。
このため、毎年の改定により薬価基準が下げられ薬剤の仕入価格が同程度引き下げられなかった場合、または2年毎にある調剤報酬の改定(直近の改定は2022年4月)によって調剤報酬点数の引き下げがあった場合には、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 仕入価格の暫定処理について
調剤薬局業界では慣例的に、薬価基準の改定が実施された場合、医薬品卸業者との間で最終的な仕入価格を妥結するまでの期間は、合理的であると見積もった暫定価格での仕入計上を行い、仕入価格が未定の状態のまま納品が行われることが通例となっております。
このように仕入価格が未決定の状態で納品が行われる場合、最終的な仕入価格の妥結に至るまでは、最終的な仕入価格妥結時の四半期決算において、暫定価格と最終的な仕入価格の精算処理がなされることになります。このため暫定価格と最終的な仕入価格に重要な差異が生じた場合においては、経過した四半期と精算処理を行った四半期とで当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 消費税等の影響について
在宅訪問薬局事業において、調剤売上は消費税法により非課税売上となる一方で、医薬品等の仕入は同法により課税されております。このため、当社は消費税等の最終負担者となっており、当社が仕入先に対して支払った消費税等は、製造原価の区分に費用計上されております。過去の消費税率改定時には、消費税上昇分が薬価改定幅に考慮されておりましたが、今後消費税率が改定され、薬価基準が消費税率の変動率に連動しなかった場合には、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 医薬品医療機器等法による規制について
当社が在宅訪問薬局を開設し、運営を行うにあたっては、医薬品医療機器等法や健康保険法、介護保険法等による法的規制があります。当社は店舗ごとに必要な許可・指定・登録・免許等を受けて営業をしております。当社は、これまで店舗の営業停止または取消等の処分を受けたことはありませんが、厳重に注意し、免許切れなどの手続不備がないよう確認を行っております。しかしながら、必要とされる許可・指定・登録・免許等を受けることができない場合、更新及び登録・届出の手続きを怠った場合、関連する法令改正等に違反した場合、またはこれらの法令が改正された場合において当社の出店計画及び業績等に影響を及ぼす可能性があります。
|
許可、指定、免許、登録、届出の別 |
有効期間 |
関連する法令 |
登録交付者 |
|
薬局開設許可 |
6年 |
医薬品医療機器等法 |
各都道府県知事又は所轄保健所長 |
|
医薬品販売業許可 |
6年 |
医薬品医療機器等法 |
各都道府県知事又は所轄保健所長 |
|
保険薬局指定 |
6年 |
健康保険法 |
各所轄厚生局長 |
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管理医療機器販売届出 |
無期限 |
医薬品医療機器等法 |
各都道府県知事 |
|
高度管理医療機器等販売業許可 |
6年 |
医薬品医療機器等法 |
各都道府県知事 |
|
毒物劇物一般販売業登録 |
6年 |
毒物及び劇物取締法 |
各都道府県知事又は所轄保健所長 |
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麻薬小売業者免許 |
3年 |
麻薬及び向精神薬取締法 |
各都道府県知事 |
(10) 資格者の確保について
調剤薬局においては、薬剤師法第19条において薬剤師以外の調剤を原則として禁止され、医薬品医療機器等法等により各店舗に薬剤師の配置のみならず、その配置人数においても厳しく規制されており、1日平均取扱処方箋40枚に対して1人の薬剤師を配置する必要があります。このため、業界全体において売り手市場の傾向が更に顕著となり、一時的な人件費の高騰に伴う収益の圧迫が想定されます。当社では、適正な人員配置を行うため、中途採用の強化、既存社員の定着率向上、新卒採用を柱に採用活動を行っております。しかしながら、採用者数の減少、退職者の増加等により、計画どおりに薬剤師を確保できず、新規出店計画や店舗運営に支障をきたした場合、当社の業績等に影響を与える可能性があります。
(11) 他社との競合について
当社は、きらりプライム加盟店に対し、当社の培ってきた在宅訪問ノウハウやそれに合わせた自社開発のシステムを提供していることを強みとしておりますが、新規参入事業者の登場により競争が激化した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(12) システムインフラ等への投資について
当社は、事業の拡大に応じて、システムインフラ等への投資を計画、実施しておりますが、当社の想定を超える急激なユーザー数及びアクセス数の増加、IT技術等の急速な進歩に伴い、予定していないハードウエアやソフトウエアへの投資等が必要となった場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(13) 介護保険法の改正、介護報酬の改定について
当社は、ケアプラン事業において介護保険法をはじめとする各種関連法令によって規制を受ける公的介護保険法内のサービスが中心となっております。これらのサービスは4年毎の介護保険法の改正(直近の改正は2020年4月)、3年毎の介護報酬の改定(直近の改定は2021年4月)より、業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(14) 大株主について
当社の大株主であるエムスリー株式会社(以下、「同社」という。)は、医療従事者専用サイトの運営等を行っており、同社の連結子会社等の所有する株式数を含めると、本書提出日現在で当社発行済株式総数の29.2%を所有しております。同社グループは、安定株主として引続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求すると共に、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。
当社と同社グループとの間に役員の招聘等の人的関係はなく、同社グループからの資金の借入、及び同社グループに対して事前承認や事前報告を要する事項等はありません。また、当社は同社グループから人材の派遣や紹介等を受けておりますが、同社グループとの取引については、他の企業の取引条件との比較等により取引条件の適正性等を確保しております。
現在、同社グループの事業領域は患者に提供される地域包括ケアシステムにおいて支援アプローチの点で当社と相違しており、今後においても競合等が想定される事象はないものと認識しておりますが、将来において、何らかの要因により同社の経営方針や事業戦略(当社株式の保有方針も含む。)を変更した場合、当社事業、株式の流動性及び株価形成等に影響を及ぼす可能性があります。
(15) ストック・オプション等による株式の希薄化について
当社は、取締役及び従業員に対して、経営への参画意識を高めるため、ストック・オプション等のインセンティブプランを採用しております。これらのストック・オプション等が行使されれば、既存の株主が有する保有株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。なお、本書提出日の前月末現在における新株予約権による潜在株式数は、282,300株であり、発行済株式総数の8.0%に相当しております。
(16) 風評等の影響について
当社は、多数の介護施設と顧客紹介契約を結んでおり、当社の各事業において関係のあるネットワークを通じて広く柔軟に施設を紹介するサービスを提供しておりますが、紹介先の介護施設における事故等、安全性を脅かすような事象が発生し、当社に不利益な風評が流れた場合には、当社サービスに対して、報道等により利用者の不安心理が高まり、利用者が減少するなど、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が続くなか、ワクチン接種が進み国内外の経済活動にも明るい兆しが見えてはおりますが、新たな変異株の出現による感染再拡大が懸念されるなど、先行きは依然不透明な状況となっております。
当社の属する医療・介護業界においては、新型コロナウイルス感染拡大による医療・介護従事者及び患者様の感染対策やオンライン診療の規制緩和措置が拡大し、様々な対策が求められる状況となっております。
このような経営環境のなか、当社は、企業理念である「患者さん(利用者さん)が24時間365日、自宅で「安心」して療養できる社会インフラを創る」を実現するため、急成長しているきらりプライム事業を今後の事業展開の中核に据え、新たな事業・サービスの開発を進めるなどして、当社の目指す「プライマリーケアのプラットフォーム企業」に向け尽力しております。
この結果、当事業年度の売上高は5,782百万円(前年同期比13.7%増)となり、利益面では営業利益が519百万円(前年同期比127.5%増)、経常利益が506百万円(前年同期比101.9%増)、当期純利益が328百万円(前年同期比238.1%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(在宅訪問薬局事業)
在宅訪問薬局事業では、新型コロナウイルス感染症の影響が続くなか、店舗では引き続き感染対策を実施し、患者様及び従業員の健康を守る取り組みを行っております。在宅患者数は当事業年度末時点において7,800人(前年同期比7.1%増)と好調に推移しており、2022年4月には「きらり薬局清川店」(福岡市中央区)及び「ぴょんた薬局」(北九州市戸畑区)を開局し、引き続きドミナント出店戦略を推進しております。
以上の結果、売上高は5,146百万円(前年同期比8.1%増)、セグメント利益は578百万円(前年同期比40.8%増)となりました。
(きらりプライム事業)
きらりプライム事業は、中小規模の薬局と提携し、効率的な在宅薬局の運営ノウハウの提供、人材研修、24時間対応のためのオンコール体制の支援、在宅薬局特化型の在宅訪問支援情報システム(ファムケア)の貸与及び医薬品購入の支援などのサービスを行っております。中小規模の薬局における在宅薬局の認知が高まっているなか、当事業の営業体制の強化及びWeb広告による加盟店増加施策を新たに実施することなどにより、当事業年度末時点で加盟法人数は424社(前期末は205社)、加盟店舗数は1,103店舗(前期末は533店舗)となり、提携薬局数は大幅な増加となっております。
以上の結果、売上高は433百万円(前年同期比143.8%増)、セグメント利益は259百万円(前年同期比146.7%増)となりました。
(ケアプラン事業)
ケアプラン事業では、「ケアプランサービスひゅうが大倉山事務所」(神奈川県横浜市港北区)の営業を一時休止しておりましたが、よりシナジーが見込める立地への開設を検討するため、2022年2月末に事務所を廃止いたしました。現在は西日本エリア3拠点、東日本エリア1拠点で引き続き事業体制強化に取り組んでおります。
以上の結果、売上高は122百万円(前年同期比22.1%増)、セグメント損失は7百万円(前期はセグメント利益2百万円)となりました。
(タイサポ事業)
タイサポ事業は、高齢者施設等への入居を検討される患者様に、医療介護の専門スタッフが身体の状態に適した施設や、入居先の希望エリアなど、ご希望に沿う施設を提案・紹介し、サポートするサービスであります。当社においては、在宅訪問薬局事業やケアプラン事業において広く構築しているネットワーク(医療ソーシャルワーカー、ケアマネージャー及び介護施設と相互連携)を利用することで、順調に成約数を増やしております。
以上の結果、売上高は66百万円(前年同期比36.8%増)、セグメント利益は17百万円(前年同期比31.9%増)となりました。
(その他事業)
当社のその他事業には、ICT事業を含めております。
ICT事業は、2021年9月から事業を開始しており、当事業年度においては販売した商品を実際の介護現場で利用いただくことで商品に関するフィードバックを受け、さらに有用な商品となるよう改良を続けております。
なお、2022年12月から高齢者施設運営事業の開始を予定しており、ICT事業と連携することでシナジーを高め、商品単体の販売と合わせて一体的な事業運営を進めてまいります。
以上の結果、売上高は14百万円、セグメント損失は14百万円となりました
(資産)
当事業年度末における流動資産は1,896百万円となり、前事業年度末に比べ334百万円増加いたしました。これは主に、2021年12月20日に東京証券取引所マザーズへの上場にあたり実施した公募増資による新株式発行50,000株等により現金及び預金が181百万円増加したこと及び新店舗の開局等により売掛金が163百万円増加したことなどによるものであります。
固定資産は635百万円となり、前事業年度末に比べ182百万円増加いたしました。これは主に、在宅訪問支援情報システム(ファムケア)の改修等により無形固定資産が125百万円増加したこと及び本社事務所の改修や新店舗の開局、既存薬局の移転等により有形固定資産が67百万円増加したことなどによるものであります。
この結果、総資産は2,531百万円となり、前事業年度末に比べ516百万円増加いたしました。
(負債)
当事業年度末における流動負債は1,235百万円となり、前事業年度末に比べ141百万円増加いたしました。これは主に、既存店の売上増加や新店舗の開局に伴う仕入増加等により買掛金が95百万円増加したことなどによるものであります。
固定負債は223百万円となり、前事業年度末に比べ87百万円減少いたしました。これは主に、長期借入金が約定返済等により90百万円減少したことなどによるものであります。
この結果、負債合計は1,459百万円となり、前事業年度末に比べ53百万円増加いたしました。
(純資産)
当事業年度末における純資産は1,072百万円となり、前事業年度末に比べ462百万円増加いたしました。これは主に、当期純利益の計上に伴い利益剰余金が328百万円増加したこと及び2021年12月20日に東京証券取引所マザーズへの上場にあたり実施した公募増資による新株式発行50,000株等により資本金及び資本剰余金がそれぞれ67百万円増加したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は719百万円となり、前事業年度末に比べ181百万円増加いたしました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動の結果として増加した資金は、484百万円となり、前事業年度に比べ132百万円収入が増加いたしました。これは主に、税引前当期純利益487百万円の計上されたものの、売上債権が163百万円増加し、法人税等の支払額106百万円が計上されたことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動の結果として減少した資金は、320百万円となり、前事業年度に比べ242百万円支出が増加いたしました。これは主に、新規出店等による店舗数の増加の影響により有形及び無形固定資産の取得による支出255百万円が計上されたことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動の結果として増加した資金は、16百万円となり、前事業年度に比べ19百万円収入が減少いたしました。これは主に、2021年12月20日に東京証券取引所マザーズへの上場にあたり実施した公募増資による新株式発行50,000株等により119百万円が計上されたものの、長期借入金の返済による支出167百万円が計上されたことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当社は生産活動を行っていないため、該当事項はありません。
b 仕入実績
当事業年度における仕入実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当事業年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
|
|
金額(百万円) |
前期比(%) |
|
|
在宅訪問薬局事業 |
2,566 |
9.0 |
|
きらりプライム事業 |
0 |
- |
|
ケアプラン事業 |
2 |
- |
|
タイサポ事業 |
- |
- |
|
その他事業 |
6 |
△49.8 |
|
合計 |
2,575 |
8.8 |
(注)金額は、仕入価格によっております。
c 販売実績
当事業年度における販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当事業年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
|
|
金額(百万円) |
前期比(%) |
|
|
在宅訪問薬局事業 |
5,146 |
8.1 |
|
きらりプライム事業 |
433 |
143.8 |
|
ケアプラン事業 |
122 |
22.1 |
|
タイサポ事業 |
66 |
36.8 |
|
その他事業 |
14 |
- |
|
合計 |
5,782 |
13.7 |
(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりまして、採用した会計方針及びその適用方法並びに見積りの評価については、当社が現在入手している情報および合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の結果は様々な要因により大きく異なる可能性があります。
財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」をご参照ください。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要」に含めて記載しております。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因
当社の経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の資金需要の主なものは、商品仕入、人件費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、新規出店等の新たな投資、ソフトウエアなどへの投資による一人当たりの生産性向上を目的とした投資に係る資金需要が生じております。
当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を自己資金から安定的に確保することを基本方針としておりますが、必要に応じて多様な調達手段を検討しております。
⑤ 経営者の問題認識と今後の方針
経営者の問題認識と今後の方針については、「第2 事業の状況1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
当社は、新たな事業として開始する介護施設運営事業における定期巡回・随時対応型訪問介護看護サービスを提供するため、高齢者施設の賃借契約を締結する予定であります。
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契約締結先 |
契約締結日 |
契約期間 |
契約内容 |
|
株式会社Medical Mind |
2022年7月1日(予定) |
2022年12月15日 ~ 2052年12月14日 |
高齢者施設の運営に伴う建物賃貸借契約 |
(注)当契約には当社の事情により解約が可能である旨を定めております。
該当事項はありません。