第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。

 

(1)経営方針

 当社は、「教育と福祉の分野における社会課題を解決し、より良い未来を創造する」を理念として事業を行っています。主に、「質の高い教育の提供」と「働きやすい環境づくり」を通して、よりよい未来の実現を目指しています。

 

(2)経営戦略等

①教育人材支援事業

 国内の教育サービス市場は、少子化による学齢人口の減少、ICTの活用、入試改革等による変革期を迎えています。当社は、今後進行すると予想される教育のデジタル化に向けたサービスを充実させてまいります。Webコミュニケーションツールを活用した「オンライン家庭教師サービス」は地方にも顧客が増加し始めており、地域による教育格差の解消に貢献しております。今後は、学習塾が比較的少ない離島や海外にもサービスの拡大を目指します。

また、教員の過重労働問題が深刻化しています。学校教育の質の向上を図るには教員の負担軽減が急務であり、当社では、学校における教員の働き方改革をサポートすべく、教員及び部活動指導員の紹介事業、並びにICT支援員の派遣事業を拡大してまいります。

 

②福祉人材支援事業

 保育園、学童保育施設、介護施設の人材不足は年々深刻さを増しており、待機児童問題、介護離職問題は、労働力人口の減少の要因のひとつになっています。

 当社は、職場と求職者の相性を高めるため、ニーズごとに細分化された求人サイトを構築し、職場と求職者のミスマッチによる離職を防いでいます。登録求職者数のさらなる増加のため、インターネットプラットフォームを軸に、保育分野と介護分野における人材ソリューションサービスを展開します。

 

③個別指導教室事業

 当社の個別指導教室は、設立以来、神奈川県を中心とした「ドミナント戦略」により地域密着型個別指導教室を展開しており、本書提出日現在、直営教室を22校舎展開しております。今後は、後発の利を活かしニュータウン等の人口増加エリアに集中した出店を全国に広げて展開します。

 

(3)経営環境

①教育人材支援事業

 学校業界においては、昨今、教員の長時間労働等の労務問題が課題となっており、年々教員志望者が減少しています。これは、部活動の顧問など本来教員の仕事以外の業務の増加が原因となっています。近年では教員の働き方改革が叫ばれるようになり、部活指導員やICT支援員などを外部に委託する流れが加速しています。このことは、長年教育の分野で人材サービスを展開していた当社にとって好機であるととらえております。

 一方、学習塾業界においては、少子化の影響を受け、学習塾の合従連衡の動きが加速しています。中小の学習塾では、映像授業や個別指導への転換など、生き残りを賭けた業態変更が見受けられます。さらに、他の業界にアルバイト人材を奪われたことによる講師不足も深刻で、当社人材サービスへの需要は高まっております。新型コロナウイルス感染症の拡大により、一時的に他の業界から学習塾業界にアルバイト人材が流入していますが、新型コロナウイルス感染症の収束後の人材需要は以前の状況に戻ると予測しています。

 

②福祉人材支援事業

 労働力人口の減少やワークライフバランスを重視するという大きな流れの中で、どの施設においても人材の確保が緊急の課題となっております。このような環境下、当社が提供する各施設の要望に応じたミスマッチの少ない人材サービスの需要はますます高まるものと考えております。

 

③個別指導教室事業

 少子化とともに、大学入試改革など教育制度の変革期を迎えています。このような環境下、私立中学や大学への進学率は高水準で推移し、家計における子ども1人当たりの教育費は増加傾向を示すなど、教育への期待はさらに高まりを見せています。個別指導塾業界は、生徒や保護者の厳しい選別の目に晒されていますが、「質の高い教育の提供」といった創業時から守り続ける理念と、顧客ニーズの変化に対応する柔軟性をもって教室運営にあたります。

 

(4)優先的に対処すべき事業上および財務上の課題

①ブランドとサービスの認知度向上

 当社では、顧客の獲得および登録者数の増加のため、ブランドとサービスの認知度向上が重要であると認識しています。特に、介護業界や保育業界では慢性的な人材不足に陥っており、保育士や介護職員の奪い合いが激化しています。登録者数を増加させるためにはブランドとサービスの認知度向上を図る必要があり、WEBを中心に広告宣伝・募集活動を全国に拡大してまいります。

 個別指導教室事業においては、中学受験層など、少子化においても拡大しているマーケットに対するサービスの種類を増やす必要があります。高校受験や大学受験の塾という当社のイメージを脱却すべく、WEBを中心にプロモーションを展開してまいります。また、当社は教育人材支援事業を社内に有する企業という優位性を生かし、募集費を抑えながらクオリティの高い講師の確保に努めてまいります。

 

②デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進

学校や学習塾業界で急速に進むDXへの対応が急務です。新型コロナウイルス感染症の拡大以降、ICT支援員をはじめデジタル人材の確保が課題となっており、全国的に不足するデジタル人材の登録数を増やすため、インターネットを中心に広告宣伝・募集活動を強化します。そのため、今後当社ではWEB制作に係わる部署の人員を増強する予定です。

「オンライン家庭教師サービス」では、類似したサービスを提供する競合他社が増加しており、コンテンツやコミュニケーションツールのクオリティを差別化する必要があります。今後は、教材会社や動画コンテンツを制作する会社等との提携も検討してまいります。

福祉人材支援事業においては、当社が提供するサービスのデジタル化を推進し、求職者・クライアントである施設の利便性を高めるとともに営業社員の業務効率向上を図ります。リモート面接、リモート研修、リモート営業(契約)など、従来対面を基本としていたもののオンライン化を進め、より付加価値の高いサービス創造に注力してまいります。

 

③新規出店

当社では、個別指導教室事業において、企業価値向上のために出店を拡大していく必要があると認識しております。現在は神奈川県を中心として出店していますが、今後全国各地への出店拡大を図るためには、好立地の物件確保が課題となります。出店候補地を検討・調査する人員を増強するとともに、各地の仲介業者との情報ネットワークの構築を図ってまいります。

 

④株主還元

当社では、財務基盤の安定性を維持しながら投資資金を確保し、新たな事業創出のための投資を実行できるよう、内部留保の確保と株主還元の適切なバランスを模索していくことが、財務上の課題であると認識しております。

 

(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社の経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、売上高及び売上高対前年増加額、並びに営業利益及び営業利益対前年増加額であります。また、売上の前提としての生徒数、紹介人数、派遣人数、受託件数についても、当該指標を利用し、目標の達成状況を判断しております。

 

2【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1)事業環境に関するリスクについて

①経済状況の変動に関するリスク

 当社の経営成績は、一般的に国内の経済状況に影響されます。教育人材支援事業及び福祉人材支援事業においては、将来的に景気が停滞し、企業が人材の採用を抑制する場合には、求人の減少に伴い有効求人倍率が低下する可能性が考えられます。昨今では、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響が懸念されておりますが、同感染症が当社の事業に与える直接的な影響は限定的なものの、その影響が景気全体に波及し、景気後退の要因となった場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。当社の教育人材支援事業及び福祉人材支援事業においては、教育業界および福祉業界に特化した専門性の高い求職者を多く抱えることから、一般の人材紹介会社と比較すると、その影響は緩やかではありますが、当社の想定を超えた経済状況の変化が生じた場合には、経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。また、個別指導教室事業においては、経済状況の悪化により家計における教育費支出が抑制され、学習塾へ通う生徒が減少し、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。同リスクの対策として、既存の事業の枠に捉われず、新たなビジネスを創出・推進することで経済状況が変動した場合であっても新たなビジネスチャンスを捉えることができるよう、努めてまいります。

 

②少子化に関するリスク

 当社は、教育分野において事業を展開しておりますが、少子化による児童数・生徒数の絶対的な減少という問題に直面しております。子ども1人当たりの教育費は増加傾向にあり、中学受験率も年々増加していることから、教育業界の市場規模は拡大していますが、家庭教師の会員数の減少や、学習塾や学校法人の減少が当社の経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。また、個別指導教室事業においては、リモート授業の拡大を推進していますが、同時にリアル教室の出店と展開エリアの拡大を目指しており、少子化により既存教室の生徒数や出店計画が想定通り推移しなかった場合、当社の経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。また、福祉人材支援事業においても、少子化による保育園や学童施設の減少により、当社の経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。

 

③教育制度の変更に関するリスク

 当社の事業のうち教育分野である教育人材支援事業及び個別指導教室事業においては、教育制度の変更に影響を受けます。学習指導要領の改訂や就学支援金制度、教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置、大阪市塾代助成事業、構造改革特区並びに国家戦略特区等、行政による教育に係る制度変更は度々発生しております。このような制度変更に対して早期の察知及び、適切な対応ができなかった場合は、ビジネスチャンスの逸失や集客の低下等により、当社の経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。

 

④法的規制に関するリスク

a.人材紹介事業について

 当社の人材紹介事業は、職業安定法に基づき、有料職業紹介事業として厚生労働大臣の許可を必要とします。当社は、2020年6月1日から2025年5月31日の間での許可を受けており、適宜更新をしております。教育人材支援事業及び福祉人材支援事業において、事業の運営に関して、現在は同許可の継続に支障を来す要因は発生しておりませんが、将来的に職業安定法第32条の9に定められた欠格事項等が判明した場合には、許可の取り消し、業務停止命令または業務改善命令の対象となるおそれがあり、それが当社の事業運営に大きな支障をきたす結果、経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。同リスクの対策としては、リスクマネジメントシステムの中で把握されたリスクに対してコンプライアンス・リスク管理委員会において、そのリスクの性質と、対応策の実行を策定し、運用を徹底することでリスクが低減された状態が維持されるよう、引き続き努めてまいります。

 

b.人材派遣事業について

 当社では、労働者派遣法に基づき、厚生労働大臣の許可を受け労働者派遣事業を行っております。当社は、2020年6月1日から2025年5月31日の間での許可を受けており、適宜更新をしております。教育人材支援事業及び福祉人材支援事業において、事業の運営に関して、現在は同許可の継続に支障を来す要因は発生しておりませんが、将来的に更新が必要となった際に第7条の許可の基準に適合せず非継続となった場合、また、関係法令違反や、第6条に定められた許可の欠格事由に該当した場合及び第14条に定められた許可の取消事由に該当した場合には、許可の取消、事業廃止命令または事業停止命令を受けることがあります。同リスクの対策としては、リスクマネジメントシステムの中で把握されたリスクに対してコンプライアンス・リスク管理委員会において、そのリスクの性質と、対応策の実行を策定し、運用を徹底することでリスクが低減された状態が維持されるよう、引き続き努めてまいります。

 

c.労働関係法令における規制等について

 当社は、人材紹介サービス、人材派遣サービス、委託・請負等を行っており、多数の有期・無期雇用労働者が就労し、労働関係法令における規制を受けます。法改正により労働環境が変化した場合、原価率や販管費の上昇や、必要な人材の確保が十分にできなくなる恐れがあり、その場合、当社の経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。

 

⑤競合に関するリスク

 当社が各事業を展開する各市場では、多数の競合他社が存在しております。これらの競合他社が当社より低い価格で同水準のサービスを展開した場合や斬新なサービスを提供した場合、当社のシェアが下がり、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(2)事業内容に関するリスクについて

①新規事業に関するリスク

 当社は、事業規模の拡大と収益源の多様化を実現するために、新規事業を開拓していく方針であります。実施にあたってはリスクを軽減するために必要な情報収集及び分析を行っておりますが、不確定要素が多く存在し新規事業の展開が予想通りに進まない場合、また、新規事業への取り組みに付随したシステム投資・研究開発費・広告宣伝費・人件費等の追加的な支出が発生した場合は、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

②人材紹介サービスに特有の取引慣行に基づく返金制度に関するリスク

 人材紹介サービスにおいては、当社の紹介した求職者が、求人先に入社した日付を基準に売上高を計上しております。当該サービスにおいては、人材紹介業界での取引慣行に基づき、求職者が入社した日から3ヵ月未満で自己都合により退職した場合は、その退職までの期間に応じて紹介料を返金する旨を求人先との契約に定めております。

 教育人材支援事業及び福祉人材支援事業において、当社は求人先と求職者双方のニーズを十分に斟酌した上で人材紹介を進めており、過去の返金実績に基づき返金引当金を計上しておりますが、当社の想定した返金率を上回る返金が生じた場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

③情報セキュリティに関するリスク

 当社は、顧客および登録者等の個人情報、その他業務上必要な情報を保有しています。セキュリティ対策には万全の措置を講じておりますが、万が一これらの情報が漏洩した場合、当社の信用やブランド価値が毀損され、業績および財政状態に影響を与える可能性があります。

 

④検索エンジンへの対応に関するリスク

 インターネットユーザーの多くは、検索サイトを利用して必要な情報を入手しており、当社の各サービスにおいても、これら検索サイトから多くの利用者を集客しております。当社では、担当部署を設け検索エンジンの仕様変更等に対応できる体制を整えております。しかしながら、今後、検索エンジン運営者における上位表示方針の変更やシステムトラブル等、何らかの要因によって検索結果の表示が当社にとって不利に働いた場合には、当社の集客効果は減退し、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

⑤広告宣伝活動に関するリスク

 広告宣伝活動は、一般に効果を予測することが困難であり、過大な広告宣伝費の支出は、当社の業績に影響を与える可能性があります。当社の事業拡大には、当社のブランド認知度を向上させることが重要であり、専門部署による適切な管理のもと、既存媒体を含めた広告宣伝活動を積極的に展開しております。しかしながら、広告宣伝活動の内容によっては費用の増大に繋がるリスクがあります。

 

⑥取引先の信用リスク

 当社では、取引先との契約において、当社独自の与信管理や調査等の結果をふまえ取引等の可否判断を行っております。また、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。しかしながら、取引先が経営状況の急激な変化等により資金繰りの悪化や倒産に至り、万一多額な貸倒損失が発生した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

⑦訴訟に関するリスク

 当社は人材紹介サービスおよび人材派遣サービスを営んでおりますが、その事業活動の運営の中で、取引先企業及び求職者並びに競合他社その他の関係者から、当社が提供するサービスの不備、個人情報の漏洩、知的財産の侵害等に関する訴訟等の法的手続を提起されるリスクがあります。その結果、当局による捜査や処分等の対象となり、これらの法的手続に関連して多額の費用を支出する可能性があり、当社の経営成績や財政状態に大きな影響を与える可能性があります。同リスクに対する対策としては、リスクマネジメントシステムを構築し、関連法規に対するリスクを網羅的に可視化し、各リスクを適切に評価したうえでコンプライアンス・リスク管理委員会にて各リスクに対する対策を検討し、実行したうえでモニタリングする体制を整備・運用致します。

 

(3)事業体制(会社組織)に関するリスクについて

①代表取締役への依存に関するリスク

 当社の代表取締役社長である高木毅は、当社の経営方針や事業戦略全般の策定等、多方面において重要な役割を果たしております。当社は、同氏に過度に依存しない経営体質の構築を進めておりますが、何らかの理由により同氏に不測の事態が生じた場合には、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。

 

②コンプライアンスに関するリスク

 当社においては、「コンプライアンス・リスク管理規程」のもと、統括責任者を明確化し、コンプライアンス・リスク管理委員会を設置し、取締役及び従業員に対して法令遵守意識を浸透させ、その強化、充実を図っております。その結果、現時点では特段のリスクは顕在化しておりませんが、万が一当社の取締役及び従業員がコンプライアンスに違反する行為を行った場合には、当社の信用並びに経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。同リスクに対する対策としては、リスクマネジメントシステムを構築し、関連法規に対するリスクを網羅的に可視化し、各リスクを適切に評価したうえでコンプライアンス・リスク管理委員会にて各リスクに対する対策を検討し、実行したうえでモニタリングする体制を整備・運用致します。

 

③システム障害に関するリスク

 当社では請求業務や勤怠管理等の様々な事業活動にITシステムを多用していることから、大規模なシステム障害が発生した場合には、業務に支障が生じ業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため、当社では、情報セキュリティ管理規程及びネットワーク管理規程を定め、情報セキュリティインシデントの管理を行うとともに、日頃から情報セキュリティ強化やデータ破損等の事故に備えたバックアップ強化に努めております。また、基幹系業務システムは社内のサーバーに置かず、より安全性と信頼性の高いクラウドサービスを利用しています。

 

④運営教室における事故に関するリスク

 当社では、教室の運営において事故が起こらないように万全の体制で臨んでおりますが、万が一重大な事故が発生した場合には、信用やブランド価値の毀損や生徒の流出等により、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(4)その他

①地震・風水害等の大災害発生に関するリスク

 教育人材支援事業及び福祉人材支援事業においては、本社に人員を集中して配置しております。また、個別指導教室事業においては、運営教室を神奈川県に集中して設置しております。首都直下型地震・南海トラフ地震等の大災害が発生し、施設の損壊や営業の中止を余儀なくされた場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

②感染症等のパンデミックに関するリスク

 当社の個別指導教室事業において、多数の教室を運営しており、感染症のパンデミックによる営業自粛等の要請がなされた場合、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、感染症対策には万全を期しておりますが、教室スタッフや生徒が多数感染した場合には風評の影響を受ける可能性があります。教育人材支援事業及び福祉人材支援事業においても、学校向け、学習塾向け、介護施設向けサービスの一部停止を余儀なくされた場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

 

③減損会計への対応に関するリスク

 当社の個別指導教室事業においては、校舎・教室等設備の有形固定資産を計上しております。これらの固定資産の資産価値につきましては、業績悪化、投資の回収懸念、事業環境の変化等、収益性の悪化により減損損失を計上する可能性があり、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

④配当政策について

 当社は、株主の皆様への利益還元を行うことを経営上の重要課題と捉え、将来の事業展開と経営基盤の強化を図るための内部留保資金を確保しつつ、配当を行うことを基本方針としております。こうした方針により、内部留保の充実を図るため設立以来現在に至るまで利益配当を実施しておりません。

 現在の当社の規模や成長ステージにおいては、事業拡大のための再投資を行うことが、株主の皆様の将来の利益につながるとの判断から、当面は配当を実施せず、事業拡大のための設備及び人材投資を実施していく方針であります。そのため現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。

 

⑤潜在株式の行使による当社株式価値の希薄化について

 当社は、当社取締役、従業員に対するインセンティブを目的として、新株予約権を付与しております。本書提出日現在、新株予約権による潜在株式数は157,500株であり、潜在株式を含む株式総数3,257,500株に対し4.83%に相当します。これらの新株予約権が権利行使された場合、当社株式が新たに発行され、当社株式の1株当たりの価値が希薄化する可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態の状況

第17期事業年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)

(資産)

 当事業年度末における流動資産合計は1,072,732千円となり、前事業年度末に比べ203,152千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が202,713千円増加したこと等によるものであり、売上高又は利益の増加に関連して増加したものが主であります。

 固定資産合計は197,728千円となり、2,420千円減少いたしました。これは主に保険積立金が4,734千円、繰延税金資産が4,675千円、敷金が2,881千円増加したものであり、保険の積立に関連した増加が主であります。一方で有形固定資産合計が11,146千円、無形固定資産合計が3,351千円減少したこと等によるものであり、いずれも減価償却に関連して減少したものが主であります。

 この結果、資産合計は1,270,461千円となり、前事業年度末に比べ200,732千円増加いたしました。

 

(負債)

 当事業年度末における流動負債合計は345,588千円となり、前事業年度末に比べ31,932千円増加いたしました。これは主に未払法人税等が29,771千円、賞与引当金が5,990千円、未払費用が1,722千円、預り金が1,587千円増加したものであり、売上高又は利益の増加に関連して増加したものが主であります。一方で未払消費税等が5,213千円、前受金が2,908千円減少したこと等によるものであり、売上原価の増加に関連して減少したものが主であります。

 固定負債合計は36,913千円となり、前事業年度に比べ4,623千円減少いたしました。これは主に返済により長期リース債務が3,014千円減少した等によるものであります。

 この結果、負債合計は382,501千円となり、前事業年度末に比べ27,308千円増加いたしました。

 

(純資産)

 当事業年度末における純資産合計は887,959千円となり、前事業年度末に比べ173,423千円増加いたしました。これは当期純利益の計上により繰越利益剰余金が173,423千円増加したことによるものであります。

 この結果、自己資本比率は69.9%(前事業年度末は66.8%)となりました。

 

第18期第2四半期累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年9月30日)

(資産)

 当第2四半期会計期間末における流動資産合計は1,332,656千円となり、前事業年度末に比べ259,923千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が240,580千円、売掛金が19,888千円増加したこと等によるものであり、売上高又は利益の増加に関連して増加したものが主であります。

 固定資産合計は170,992千円となり、26,736千円減少いたしました。これは主に保険積立金が16,575千円、敷金が2,958千円、リース資産が2,791千円減少したこと等によるものであり、保険の解約に関連して減少したものが主であります。

 この結果、資産合計は1,503,648千円となり、前事業年度末に比べ233,186千円増加いたしました。

 

(負債)

 当第2四半期会計期間末における流動負債合計は404,531千円となり、前事業年度末に比べ58,942千円増加いたしました。これは主に未払法人税等が55,473千円、未払消費税等が7,753千円増加したこと、一方で前受金が3,815千円減少したこと等によるものであり、売上高又は利益の増加に関連して増加したものが主であります。

 固定負債合計は37,766千円となり、852千円増加いたしました。これは主に資産除去債務が1,461千円増加したこと等によるものであり、関西支社の移転関連の資産除去債務が1,411千円増加したものが主であります。

 この結果、負債合計は442,297千円となり、前事業年度末に比べ59,795千円増加いたしました。

 

(純資産)

 当第2四半期会計期間末における純資産合計は1,061,350千円となり、前事業年度末に比べ173,391千円増加いたしました。これは主に四半期純利益の計上により利益剰余金が173,172千円増加したこと等によるものであります。

② 経営成績の状況

第17期事業年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)

 当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う2020年4月の緊急事態宣言により大きく落ち込みました。2020年5月の緊急事態宣言解除後、景気の水準は持ち直しの動きがみられるものの、新型コロナウイルス感染症拡大前の水準を下回っており、特に対面サービスをはじめとした個人消費を中心に影響が継続しております。また、国内のワクチン接種が開始されたものの、依然として新型コロナウイルス感染症の拡大が続いており、景気の先行きは極めて不透明な状況が続いております。

 そのような経済状況の中で、当社は、「教育と福祉の分野における社会課題を解決し、より良い未来を創造する」ことをミッションに掲げており、教育・保育・介護を事業領域に挙げています。景気の先行きに不透明感が増す中で、新たに開始したICT支援員派遣サービス及びオンライン家庭教師サービスが軌道に乗りつつあり、事業領域に広がりがみられるとともに、組織が一丸となり、大きな環境の変化への対応を続けております。

 このような状況のもと、当事業年度の売上高は1,991,875千円(前期比10.8%増)、営業利益は262,895千円(同10.7%増)、経常利益は265,491千円(同11.8%増)、当期純利益は173,423千円(同3.8%増)となりました。

 

 セグメントの業績は、次のとおりであります。

(教育人材支援事業)

 学習塾向け人材サービスにつきましては、2020年2月まで続いていたアルバイト人材の慢性的不足が新型コロナウイルス感染症拡大の影響で一転しました。飲食業界が雇用を調整した結果、主な取引先である学習塾でのアルバイト人材の確保が容易になったこと等により、当社から学習塾へのアルバイト人材の紹介数が大幅に減少いたしました。そのため、学習塾へのアルバイト人材紹介以外のサービスを拡大するため、教員の労務問題が社会課題となっている学校を対象とした学校教員や部活動指導員の紹介・派遣、ICT支援人材派遣サービスや学内塾の運営受託等、新しいサービスの開発を積極的に行い一定の成果がみられました。学校教育においてはデジタル化が推進されており、今後暫くはICT支援人材の需要が続くものと予想されることから、他社との協業等により、ICT支援人材派遣サービスのさらなる拡大を図るため、新規取引先の開拓やプロポーザル(企画競争入札)への参加を積極的に行ってまいります。

 家庭教師サービスにつきましては、第1四半期は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により休会が続出し、新規入会数も伸び悩みました。しかし、2020年5月に緊急事態宣言が解除された後は入会ペースが回復しました。また、2020年7月に新たに開始したオンライン家庭教師サービスによって、従来商圏外であった地域から顧客を獲得できるようになり、年間を通じた入会数は増加いたしました。一方、従来の対面型家庭教師サービスについては、競合他社との生徒の獲得競争が激化しており、入会率の維持向上が課題となっております。今後は、営業担当者の営業力を強化するとともに、新たに開始したオンライン家庭教師サービスによって、商圏を全国に拡大し、業績を大きく伸ばすための原動力としてまいります。

 以上の結果、教育人材支援事業の売上高は809,179千円(前期比4.4%増)、セグメント利益は159,942千円(同6.2%減)となりました。

 

(福祉人材支援事業)

 保育業界向け人材サービスにつきましては、保育士不足は依然として解消されず、取引先からの引合いは強い状況が続きました。一方、同業他社と求職者を奪い合う構造が続いており、サービス領域拡大のため、放課後等デイサービスへの人材紹介を新たに開始いたしました。また、当事業年度より注力した学童指導員の紹介及び自治体向け保育士派遣が順調に進捗いたしました。そのため、派遣保育士の稼働が一時停止したものの、新型コロナウイルス感染症拡大による業績への影響は、全体としては軽微でありました。

 保育業界における市場のニーズに応え、保育士不足による社会課題を解決するために、保育士人材の採用及び育成を進めてまいります。また、引き続き放課後等デイサービスへの人材紹介の強化に努めるとともに、新たな地方自治体案件の獲得強化を図り、さらなる成長を目指します。

 介護業界向け人材サービスにつきましては、総務省の調べ(総務省統計局「統計からみた我が国の高齢者」-「敬老の日」にちなんで-)によると、2020年9月時点において日本における高齢者人口は3,600万人を超え、人口構成比28.7%に達しております。当該状況下においては、介護施設での慢性的な人手不足は業界全体の課題であり、介護人材市場は引き続き活況を呈しています。介護職の有効求人倍率は依然高い水準で推移しており、介護人材を複数の事業者で取り合う構造となっているため、登録者をいかに確保できるかが業績を左右する要素となっております。そのため、登録者の確保を目的として、当事業年度において新たに2つの募集サイトを立ち上げました。介護人材市場では買い手市場になっていることもあり、新型コロナウイルス感染症拡大による業績への影響は、軽微でありました。

 当事業年度においては営業力強化のため営業担当者の採用を積極的に行いました。今後は、営業担当者の採用だけではなく、オペレーションの改善も図り、営業担当者一人当たりの生産性の向上を目指します。また、引き続き新たな登録者を確保するために募集サイトの増設やWEB広告などインターネットプロモーションを強化し、さらなる業績の向上を目指します。

 以上の結果、福祉人材支援事業の売上高は358,984千円(前期比11.7%増)、セグメント利益は132,881千円(同9.4%増)となりました。

 

(個別指導教室事業)

 新型コロナウイルス感染症の拡大は、教育業界にも大きな影響を及ぼしております。2020年4月の緊急事態宣言では全国各地の小中高校が臨時休校となり、当社の個別指導教室も休塾の措置を取らざるを得ない状況となりました。休塾期間中は家庭学習の指示や教科書準拠テキストの解説動画案内、インターネットサービスを用いたオンライン型授業を導入し、在宅時の学習サポートを行いました。特にオンライン型授業におきましては、家庭内感染などで教室に来られない会員を中心に継続的に実施しております。小中高校が再開した後は、通塾に慎重な会員がいた反面、休校期間中の学習の遅れを不安に感じている会員も多く存在し、学校授業の補習ニーズが例年よりも高まっております。

 緊急事態宣言下における約1ヶ月間の休塾や夏休みの短縮に伴う夏期講習の授業数の削減などにより売上高の減少はあったものの、受験生対象に集団形式の授業を行うなど新しい試みに挑戦いたしました。また、新規の問い合わせは夏休み頃から徐々に増え始め、秋冬にはほぼ例年通りの水準にまで回復しております。2021年1月の緊急事態宣言においては各学校の休校はなく、受験シーズンが迫っていたことから個別指導教室への影響は軽微でしたが、引き続きフェイスシールド・マスクの着用や机の消毒、こまめな換気など感染拡大防止対策の徹底に努めてまいります。

 また、当事業年度に新設した学童クラブに関して、年間の業務フローやオペレーションを確立しております。今後は個別指導教室と学童クラブの連携をより強固にし、地域密着でそれぞれ展開を加速させられるよう、出店計画を実行する予定です。

 以上の結果、個別指導教室事業の売上高は823,711千円(前期比17.3%増)、セグメント利益は111,855千円(同60.3%増)となりました。

 

第18期第2四半期累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年9月30日)

 当第2四半期累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により、国内においても緊急事態宣言が発出されるなど、未曾有の経済環境を経験いたしました。現在は緊急事態宣言も解除され国内の経済活動も再開されておりますが、先行きの不安も含め、今後もある程度厳しい状況で推移していくものと考えております。学習塾業界におきましても、少子化や、教育制度改革や大学入試改革などとも相まって、取り巻く環境が大きく変わろうとしております。このような外部環境のもと、当社は「教育や福祉の分野における社会課題を解決し、より良い未来を創造する」ことをミッションに掲げており、保育、教育、介護を事業領域に挙げていますが、どの分野も企業の人手不足が高い水準で続いており、当社の成長を後押しする要因となっております。

以上の結果、売上高は1,299,489千円、営業利益は270,502千円、経常利益は280,570千円、四半期純利益は173,172千円となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりとなります。

(教育人材支援事業)

 家庭教師サービスにおいては、新型コロナウイルス感染症の拡大により問合せ数が減少する中、既存の会員へのサポートを強化し退会人数の大幅な抑制を実現しました。また、当期から開始したICT支援員派遣サービス及び教員紹介サービスについては、大きく売上に貢献する結果となりました。一方、塾講師の派遣・紹介については、取引先の学習塾における需要が低迷するなど、新型コロナウイルス感染症の拡大により実績が低調でありました。

その結果、売上高は583,805千円、セグメント利益は154,000千円となりました。

 

(福祉人材支援事業)

 保育サービスにおいては、人材派遣サービスの売上が順調に伸び、人員の増加による人件費の上昇以上に利益を確保いたしました。一方、介護サービスにおいては、前事業年度における営業組織の育成が想定以上に進まず、募集費の追加費用を計上いたしました。

その結果、売上高は212,189千円、セグメント利益は61,852千円となりました。

 

(個別指導教室事業)

 個別指導教室において教育サービスを提供してきておりますが、当事業年度においては、問合せ数の増加により、生徒数は順調に増加いたしました。

その結果、売上高は503,495千円、セグメント利益は136,614千円となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

第17期事業年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)

 当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、税引前当期純利益が265,491千円(前年同期比11.9%増)と増加したこと等により、前事業年度末に比べて202,713千円増加し、950,270千円となりました。

 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は217,549千円(前年同期は164,992千円資金の獲得)となりました。

 これは主な増加の要因として、税引前当期純利益265,491千円(前年同期は237,242千円)、減価償却費15,105千円(前年同期は16,790千円)、主な減少の要因として、法人税等の支払額66,971千円(前年同期は86,647千円)等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は11,109千円(前年同期は24,349千円資金の支出)となりました。

 これは保険積立金の積立による支出4,734千円(前年同期は4,734千円)、有形固定資産の取得による支出3,493千円(前年同期は9,268千円)、敷金及び保証金の差入による支出2,881千円(前年同期は7,412千円)によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は3,727千円(前年同期は16,257千円資金の支出)となりました。

 これはリース債務の返済による支出3,014千円(前年同期は3,014千円)等によるものであります。

 

第18期第2四半期累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年9月30日)

 当第2四半期累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べて240,580千円増加し、1,190,851千円となりました。

 当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は212,156千円となりました。

 これは主な増加の要因として、税引前四半期純利益280,570千円、未払法人税等(外形標準課税)の増加額11,256千円、主な減少の要因として、法人税等の支払額63,506千円、売上債権の増加額19,888千円等によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果得られた資金は31,539千円となりました。

 これは主に、保険積立金の解約による収入30,908千円等によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果減少した資金は3,115千円となりました。

 これは主に、上場関連費用の支出2,475千円等によるものです。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

b.受注実績

 当社は受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

c.販売実績

 当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

第17期事業年度

(自2020年4月1日

至2021年3月31日)

前年同期比(%)

第18期第2四半期累計期間

(自2021年4月1日

  至2021年9月30日)

教育人材支援事業

(千円)

809,179

104.4

583,805

福祉人材支援事業

(千円)

358,984

111.7

212,189

個別指導教室事業

(千円)

823,711

117.3

503,495

合計(千円)

1,991,875

110.8

1,299,489

 

 (注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績の10%を以上の相手先がないため、記載を省略しております。

2.セグメント間の内部振替はありません。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたり、会計基準の範囲内で、一定の見積りが行われている部分があり、資産・負債、収益・費用の金額に反映されております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。

 

(固定資産の減損)

 当社は、「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載の通り、個別指導教室事業については教室を、教育人材支援事業や福祉人材支援事業については当該事業を、資産のグルーピングの最小単位としております。減損の兆候が把握された資産グループについては、割引前将来キャッシュ・フローの総額を見積り、減損損失の認識の要否を判定しております。資産グループの割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、将来キャッシュ・フローの現在価値を回収可能価額として、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。

 当社は、教室及び各事業等の営業活動から生ずる損益が継続してマイナスとなった場合や、教室の移転及び閉鎖が決定された場合、生徒数や顧客数の大幅な減少等による経営環境の著しい悪化が生じた場合等の様々な状況を勘案し、減損の兆候を把握しております。

 減損損失の認識及び測定に際して策定される将来キャッシュ・フローは将来の事業計画を基礎としております。当社は、将来の事業計画の策定にあたり、過年度の実績等の内部情報に加え、売上計画は各地域の人口動態等の外部情報、原価及び費用計画は人件費相場や賃料相場の動向を基に算定しております。

 

②財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

第17期事業年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)

(売上高)

 当事業年度の売上高は、1,991,875千円(前期比10.8%増)となりました。これは主に、新規顧客の獲得によるものであります。

 

(売上原価、売上総利益)

 当事業年度の売上原価は、1,567,681千円(前期比10.7%増)となりました。これは主に、個別指導教室の売上高の増加に伴う講師給与の増加38,689千円、事業規模拡大に伴う人員増加による給与手当の増加32,494千円、日本語教師及び部活動指導員の増加による業務委託料の増加30,303千円によるものであります。この結果、当事業年度の売上総利益は、424,194千円(前期比11.0%増)となりました。

(販売費及び一般管理費、営業利益)

 当事業年度の販売費及び一般管理費は、161,298千円(前期比11.6%増)となりました。これは主に、支払手数料の増加7,331千円、事業規模拡大に伴う人員増加等による人件費の増加12,455千円、募集費の増加3,173千円によるものであります。この結果、当事業年度の営業利益は、262,895千円(前期比10.7%増)となりました。

 

(営業外収益、営業外費用及び経常利益)

 当事業年度の営業外収益は、2,595千円(前事業年度は23千円)となりました。これは主に、助成金収入の増加2,595千円によるものであります。なお、営業外費用は発生しておりません(前事業年度は36千円)。この結果、当事業年度の経常利益は、265,491千円(前期比11.8%増)となりました。

 

(特別利益、特別損失及び当期純利益)

 当事業年度の特別利益は発生しておりません(前事業年度は発生しておりません)。また、当事業年度の特別損失は発生しておりません(前事業年度は211千円)。この結果、当事業年度の税引前当期純利益は、265,491千円(前期比11.9%増)となり、法人税等を92,067千円(前期比31.1%増)計上したことにより、当期純利益は、173,423千円(前期比3.8%増)となりました。

 

第18期第2四半期累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年9月30日)

(売上高)

 当四半期累計期間の売上高は1,299,489千円となりました。これは主に、当期から開始したICT支援員派遣サービス及び教員紹介サービスによる教育人材支援事業の売上高583,805千円、当期受注した人材派遣サービスによる福祉人材支援事業の売上高212,189千円、生徒数の増加による個別指導教室事業の売上高503,495千円によるものです。

 

(売上原価、売上総利益)

 当事業年度の売上原価は、934,445千円となりました。これは主に、講師給与273,673千円、業務委託料132,357千円、給与手当129,810千円、地代家賃61,017千円等によるものであります。この結果、当事業年度の売上総利益は、365,044千円となりました。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

 当事業年度の販売費及び一般管理費は、94,542千円となりました。これは主に、役員報酬37,830千円、支払手数料14,258千円、租税公課13,229千円、給与手当11,389千円によるものであります。この結果、当事業年度の営業利益は、270,502千円となりました。

 

(営業外収益、営業外費用及び経常利益)

 当事業年度の営業外収益は、14,543千円となりました。これは主に、保険解約返戻金14,332千円によるものであります。また、営業外費用は、4,475千円となりました。これは、上場関連費用4,475千円によるものであります。この結果、当事業年度の経常利益は、280,570千円となりました。

 

(特別利益、特別損失及び当期純利益)

 当事業年度の特別利益及び特別損失は発生しておりません。この結果、当事業年度の税引前当期純利益は、280,570千円となり、法人税等合計額を107,397千円計上したことにより、当期純利益は、173,172千円となりました。

 

③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社の運転資金需要のうち主なものは、従業員の給与手当の他、販売費及び一般管理費の営業費用であります。これらの資金につきましては、営業活動によって得られる資金及び自己資金でまかなうことを基本方針としております。

 なお、キャッシュ・フローの詳細な状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

④経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 売上高及び売上高対前年増加額、並びに営業利益及び営業利益対前年増加額を重要指標としており、第17期事業年度の売上高は1,991,875千円となり、前事業年度比10.8%増となりました。これは顧客の増加によるものであります。

 また、第17期事業年度の営業利益は262,895千円となり、前事業年度比10.7%増となりました。これは売上高の増加によるものであります。

 今後は効率的な企業経営の観点から、営業利益率についても目標を設定し、達成状況を判断する方針です。

 

⑤経営成績に重要な要因を与える要因について

 経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。また、今後の経営成績に影響を与える課題につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

該当事項はありません。