第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当中間会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態の状況

(資産)

 当中間会計期間末における資産合計は4,180,799千円となり、前事業年度末に比べ41,263千円増加いたしました。

 流動資産は3,831,910千円(前事業年度末比64,589千円増加)となりました。主な要因は、その他に含まれる未収入金の増加38,211千円、売掛金の増加25,404千円等によるものであります。

 また、固定資産は348,889千円(前事業年度末比23,326千円減少)となりました。主な要因は、サーバー等のインフラ投資の減価償却に伴う工具、器具及び備品の減少25,231千円等によるものであります。

 

(負債)

 当中間会計期間末における負債合計は2,240,019千円となり、前事業年度末に比べ27,609千円減少いたしました。

 流動負債は2,240,019千円(前事業年度末比27,609千円減少)となりました。主な要因は、ユーザーへの支払報酬である買掛金の減少125,429千円、音楽著作権管理団体(以下、管理団体)との協議事項の適切な解決に向けた交渉に関連し発生する可能性のある費用を含む未払費用の増加73,232千円、その他に含まれる未払消費税等の減少27,567千円、チケット・コンテンツの売買代金及び「メンバーシップ」の会員費である預り金の増加48,051千円、販売したポイントの未利用残高等である前受金の増加29,163千円等によるものであります。

 なお、固定負債はありません。

 

(純資産)

 当中間会計期間末における純資産合計は1,940,780千円となり、前事業年度末に比べ68,872千円増加いたしました。これは、中間純利益68,872千円の計上による利益剰余金の増加によるものであります。

 この結果、自己資本比率は46.4%(前事業年度末は45.2%)となりました。

 

(2)経営成績の状況

 当中間会計期間における我が国経済は、雇用や所得環境の改善等を背景として、緩やかな回復傾向が継続しましたが、米国の関税政策や物価上昇等の影響により、依然として先行きは不透明な状況となっています。

 当社を取り巻くインターネット関連市場につきましては、スマートフォンやタブレット端末の普及に伴い、日本における2025年3月末時点の移動系通信の契約数は、2億2,391万回線(前年同期比2.9%増)と緩やかな増加が続いております。(出所:総務省「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表(令和6年度第4四半期(3月末))」)。また、当社がターゲットとする動画投稿・ライブ配信市場においては、グローバルSNSプラット

フォームを中心として、利用者の増加傾向が継続しており、今後も市場は堅調に成長していく見通しです。

 このような事業環境のもと、当社では、ゲーム感覚でボーナスや賞品が当たるユーザー参加型キャンペーンの開催、人気キャラクター「おしゅしだよ」のキャラクタースタンプ第5弾の公開、多彩な人気映画の共同オンライン視聴イベントの実施、サンリオキャラクターズとのコラボレーションキャンペーンの開催等により、ユーザー満足度の向上に努めました。また、「公式ストア」のリニューアルによる「ツイキャスプレミア」のブランディング強化、「文化放送」とのコラボレーションによる「歌い手フェス vol.4 supported by  文化放送」の開催、アプリ内課金のポイント販売価格改定やアイテムチケットの決済手段追加等を通して、プラットフォームにおける経済規模拡大を推進し、一方で文化の多様性拡大を目指して、電話をかけるような気軽さで配信者同士を繋ぐ「リンク」機能の公開等を実施しました。

 その結果、当中間会計期間において、当社の重要指標の一つである月間平均ポイントARPPU(Average Revenue Per Paid Userの略、課金ユーザー一人当たりの平均課金額)は7,179円(前年同期比7.1%増)と順調に推移しました。また、実質売上総利益(当社が獲得する売上高合計から、収益化された配信者に対してお支払する報酬額と、Apple Inc., Google Inc. 等の決済代行業者に対して支払う手数料を差し引いた金額)については、「メンバーシップ」の成長が継続したことが貢献し、912,795千円(前年同期比2.1%増)となりました。一方で、月間平均ポイントPU(Paid Userの略、課金ユーザー数)は67千(前年同期比7.6%減)となり、連動してポイント販売売上は2,923百万円(前年同期比1.1%減)の着地となりました。

 また、2025年3月12日公表の「特別損失及び繰延税金資産の計上、並びに通期業績予想と実績値との差異及び前期実績値と実績値との差異に関するお知らせ」に記載のとおり、当社は、管理団体と当社サービス「ツイキャス」での楽曲利用に伴う収入報告の内容に係る協議を継続しておりますが、当中間会計期間において、協議事項の適切な解決に向けて追加で発生する可能性のある費用として75,100千円の特別損失を計上いたしました。当社といたしましては、本事案の早期解決に向けて引き続き適切に対応を行っていく予定です。

 以上の結果、当中間会計期間における実績は、売上高が3,305,556千円(前年同期比1.1%増)、営業利益は146,162千円(前年同期比10.5%増)、経常利益は181,120千円(前年同期比25.3%増)となり、中間純利益は68,872千円(前年同期比38.4%減)となりました。

 なお、当社はライブ配信コミュニケーションプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメントに関する記載は省略しております。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当中間会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」)の残高は、前事業年度末と比べ2,655千円減少し、2,980,849千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当中間会計期間における営業活動により獲得した資金は、2,383千円(前年同期は234,731千円の資金の獲得)となりました。これは主に、税引前中間純利益の計上106,020千円、仕入債務の減少125,429千円、法人税等の支払額75,142千円、預り金の増加額48,051千円、その他の流動負債の増加45,664千円、その他の流動資産の増加38,193千円、前受金の増加額29,163千円、減価償却費の計上27,994千円、売上債権の増加25,404千円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当中間会計期間における投資活動により支出した資金は、4,668千円(前年同期は20,017千円の資金の支出)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出1,280千円、保証金の差入による支出3,387千円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当中間会計期間における財務活動によるキャッシュ・フローはありません。

 

(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(5)経営方針・経営戦略等

 当中間会計期間において、当社の経営方針・経営戦略等に重要な変更はありません。

 

(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当中間会計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(7)研究開発活動

 該当事項はありません。

 

(8)経営成績に重要な影響を与える要因

 当中間会計期間において、当社の経営成績に重要な影響を与える要因に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当中間会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。