第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当中間会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

当社は、「個性と創造性溢れる豊かな社会作りに貢献します。」を経営理念として、新しい生産技術を活用したモノづくりのDX会社として事業を展開しております。

当社の展開するサービス内容としては、インターネットを利用して行うアパレルや雑貨を主とした商品へのオンデマンドプリントサービス、及びオンデマンドプリントの仕組みであるソフトウエアやハードウエアをアパレルメーカー、印刷会社などの事業者へ提供するソリューションサービスであります。これらの実現のために、小ロット受注に対応したソフトウエアと、システムで制御できるハードウエアの開発を進め、ワークフローのDX化を推進しております。また、地球環境に対する負荷の低減に向けて、SDGsへの意識が高まるなか、当社も環境に配慮したモノづくりで社会に貢献できるよう努めております。

当社が属するオンデマンドプリント業界では、近年、EC市場の拡大やD2C(Direct to Consumer)ビジネスの成長に伴い、個人・企業を問わず小ロット・短納期で多品種のプリントを求めるニーズが高まっております。特に、アーティストやキャラクターなどの“推し”を応援する「推し活」関連のグッズビジネスは、限定性・個性を重視した商品需要の増加により市場を牽引しており、これらの要因がオンデマンドプリントのマーケット拡大を後押ししております。

このような環境の中、オンデマンドプリントサービスでは、様々な顧客ニーズに対応し、オンデマンド生産できるアイテムを拡充すべく新商品の取扱いを強化し、自社ECサイトの「オリジナルプリント.jp」が好調に推移しました。また、当社は最先端3Dプリント技術を活用したオリジナルフィギュア製作サービス「3DME」のイベント出展を積極的に行い、顧客認知度を高めることで、新たなニーズの開拓を行っております。ソリューションサービスではハードウエアの消耗品売上高が引き続き好調を維持しました。同サービスでは、さらなる売上・利益成長を図るべく、4月に西日本支社を立ち上げ、西日本への顧客サービスを拡充しております。また、7月よりソリューション&オートメーション本部を創設し、スピーディーな組織体系へ体制強化しております。

 

当中間会計期間において、オンデマンドプリントサービスの売上高は3,930,583千円(前年同期比27.2%増)となりました。

また、ソリューションサービスの売上高は445,307千円(前年同期比51.3%増)となりました。

 

以上の結果、当中間会計期間の売上高は4,375,890千円(前年同期比29.3%増)、営業利益は207,786千円(前年同期比52.5%増)、経常利益は209,102千円(前年同期比43.2%増)、中間純利益は116,195千円(前年同期比21.5%増)となりました。

 

なお、当社はオンデマンドプリントソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。

 

(2)財政状態の状況

(流動資産)

当中間会計期間末における流動資産は1,835,371千円となり、前事業年度末と比較して36,569千円の減少となりました。これは主に売掛金の増加235,749千円、商品及び製品の増加38,879千円があったものの、現金及び預金の減少361,627千円によるものであります。

 

(固定資産)

当中間会計期間末における固定資産は1,253,307千円となり、前事業年度末と比較して102,282千円の増加となりました。これは主に有形固定資産の増加126,751千円があったものの、投資その他の資産の減少24,651千円によるものであります。

 

 

(流動負債)

当中間会計期間末における流動負債は1,038,422千円となり、前事業年度末と比較して67,388千円の増加となりました。これは主に買掛金の増加120,564千円があったものの、その他の減少50,008千円によるものであります。

 

(固定負債)

当中間会計期間末における固定負債は199,830千円となり、前事業年度末と比較して43,533千円の減少となりました。これは主に長期借入金の減少39,350千円によるものであります。

 

(純資産)

当中間会計期間末における純資産は1,850,424千円となり、前事業年度末と比較して41,857千円の増加となりました。これは主に配当金の支払により71,542千円減少したものの、中間純利益の計上116,195千円による利益剰余金の増加によるものであります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当中間会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は579,229千円となり、前事業年度末と比較して361,627千円の減少となりました。

当中間会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は、33,330千円(前年同期は161,563千円の獲得)となりました。

これは主に、税引前中間純利益175,265千円、仕入債務の増加額120,564千円、減価償却費121,813千円があった一方で、主にキャッシュ・フロー減少要因として売上債権の増加額235,749千円、棚卸資産の増加額79,767千円、法人税等の支払額48,118千円によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、263,174千円(前年同期は147,336千円の使用)となりました。

これは主に、工場の機械装置の積極的な設備投資による有形固定資産の取得による支出253,397千円によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、131,784千円(前年同期は57,732千円の使用)となりました。

これは主に、配当金の支払額71,506千円、長期借入金の返済による支出49,904千円によるものです。

 

(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当中間会計期間において、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(5)経営方針・経営戦略等

当中間会計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間会計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(7)研究開発活動

当社は、「個性と創造性溢れる豊かな社会作りに貢献します。」という経営理念のもと、最先端の印刷技術とIT技術を活用したオンデマンドプリントソリューション事業を推進し続けることを目的として、高品質かつ高速でTシャツ等への印刷を行うための独自技術の研究に取り組んでおります。

当中間会計期間における研究開発活動の総額は、57,485千円であります。

なお、当中間会計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

 

3【経営上の重要な契約等】

当中間会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。