第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

本書提出日現在における経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。また、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

(1) 経営の基本方針

当社はビジョン「笑顔の暮らしを、あたりまえにする。」の実現を目指し、「大切なことを、大切にできる時間を創る。」をミッションとして事業を展開しております。また、「時間を創る」会社として、キャストが自らのスキルを発揮してやりがいを感じながらサービスを提供することで、お客様がよりよい時間を過ごすというポジティブな循環を作り出すことが当社の社会的役割であると考えております。

当社では、2014年の創業当初から、当社の提供価値を「Omotenashi(おもてなし)×Technology」として定義しております。

「おもてなし」の面では、キャストによるサービスを「おもてなし」と感じていただけるように、キャストのエンゲージメントを高めるための取り組みを行っております。

キャストのサービス中の判断及び行動の指針を示す「キャストクレド」を制定する他、定期的にキャスト同士のコミュニケーション機会の提供や表彰制度を通じたエンゲージメント施策を行っております。また、当社の全社員はキャストがサービス終了後に送信するサービス報告に対してメッセージ返信を行う等、キャストとのコミュニケーションを大切にしています。

また、「テクノロジー」の面においては、当社のプラットフォームで、お客様とキャストがアプリを使って手軽に依頼や応募を行い、素早く最適な組み合わせでマッチングするように、システム開発を継続しております。

マッチングシステムについては、これまでに蓄積された大量のマッチングデータを活用し、お客様とキャストの相性を考慮したマッチングを実現していることに加え、お客様とキャストのマッチング可能性を予測し、マッチングが難しいと予測された場合にキャスト報酬を変動させるダイナミックプライシング機能、キャストに自動でレコメンドが行われる機能等を開発しており、マッチング機会の最大化を図っております。アプリのUI/UXについても、より直感的にサービスの依頼やキャストの応募ができるように、日々お客様やキャストからの意見を基に改善を行っております。

今後も「笑顔の暮らしを、あたりまえにする。」というビジョンの実現に向け、「Omotenashi(おもてなし)×Technology(テクノロジー)」を当社の提供価値として、キャストのエンゲージメント向上の取り組みを継続し、テクノロジーの力を活用してプラットフォームの効率性や利便性を改善してまいりたいと考えております。

 

(2) 経営環境及び中長期的な会社の経営戦略

家事代行サービス市場は、業界を構成するプレーヤーが当社のような事業会社の他に、家政婦の職業紹介所や、個人契約で代行サービスを提供する個人事業主等が含まれております。そのため、公的な統計データ等がなく、事業会社の大半は非上場企業であるため、実際の市場の状況を客観的に把握することは困難な状況であります。しかしながら、近年においては、当社を含めインターネットを介したサービスを提供する事業者の参入等により、富裕層向けが中心となっていたサービスが一般家庭や独身者も使いやすいサービス単価となり、新規利用者数が増えていくことで市場は拡大しています。

当社は、お客様とキャストとのマッチングプラットフォームを構築・改善し、使い勝手のよいスマートフォンアプリ等を開発することで、利便性が高く、コストパフォーマンスの高い家事代行サービスを提供し、順調にサービス件数を伸ばしてまいりました。

働き方改革などを通じて、女性の労働参加率は大きく上昇し育児や家事のサポートを必要とする世帯が増加していることに加え、家事代行サービス普及のボトルネックとなっていた心理的抵抗感も時代の変化や世代によって捉え方に変化が出てきております。

加えて、2020年の新型コロナウイルス感染症の感染拡大以降、リモートワークの浸透やソーシャルディスタンスの観点からオフィスのあり方が変容を迫られる等「新しい生活様式」での生活において、自宅で過ごす時間はより長くなっており、当社の事業ドメインである「イエナカ」(家の中)における事業機会は今後さらに大きくなると考えております。

当社といたしましては、将来において「イエナカ」における様々な生活支援サービスを提供する暮らしのプラットフォームの構築・提供を目指しております。それを実現するために、中期的には、家事代行サービス事業の成長を加速することで、強固な収益基盤と顧客基盤の構築に注力してまいります。具体的には、企業による当社サービスの福利厚生制度としての導入を推進するなど、主要な集客チャネルであるWeb集客に加え、家の中に入って提供するサービスであるため、安心安全、かつ快適に使ってもらえるよう、知名度向上による信頼を活用した集客戦略を促進してまいります。また、キャストの組織的ブランディングを進めてまいります。その上で、家事代行サービス事業で獲得した事業資産を活用することで、お客様の暮らしの中の時間をトータルでサポートしていく「イエナカ」プラットフォームの構築を進めてまいります


 

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

①サービスの安全性の向上について

当社の提供する家事代行サービスは、お客様のプライベートな空間の中にキャストが入りサービスを行う性質があり、お客様とキャストが共に安心してサービスを利用、提供できるプラットフォームの環境を構築することが重要な課題であると認識しております。

当社は、お客様とキャスト双方の安心・安全対策強化の一環として、お客様とキャスト双方の本人確認、反社会的勢力との関与履歴、及び犯罪歴の有無等の確認を外部サービスと連携して2021年1月より開始する等、サービスの安全性を担保する仕組みの改善を図り、お客様とキャスト双方の安心・安全なサービス提供へとつなげてまいります。

 

②サービスの成長について

当社は家事代行サービスのオンラインプラットフォームの運営を主たる事業としており、当社がサービスを通して創出することのできるお客様の時間は、プラットフォームに登録されたお客様とキャストの人数に大きく依存しております。

今後、お客様及びキャストの登録者数の更なる増加を通して、お客様の時間をより多く創出していくことは当社の課題であり、広告での求人活動やメディアでの露出等に引き続き注力し、家事代行サービス及びプラットフォームの認知度の向上や集客力の強化に努め、サービスを成長させてまいります。

 

③情報セキュリティ体制の強化について

当社のビジネスプロセスはオンラインプラットフォームを提供するシステムに大きく依存しており、事業の特性上個人情報を多く取り扱うため、扱う個人情報の保護の観点から高度な情報セキュリティの確保が必要となります。

当社では、個人情報等の機密情報につきまして、システムのセキュリティ体制を強化し、情報セキュリティについての社内規程を定めております。

加えて、個人情報の取り扱いについての勉強会や社内研修を全社で行い、内部監査でのチェックを行うことで、適切な情報セキュリティ体制を整備しております。今後においても、情報セキュリティ体制の強化に努めてまいります。

 

 

④収益体制の強化について

当社は、サービス利用件数の増加及びコスト削減の為の施策を行っておりますが、第7期では営業損失を計上しており、一層の業務プロセスの効率化及びコスト削減による家事代行サービスの収益体制の確立を引き続き課題として認識しております。当社では、自社開発のシステムや蓄積したデータを最大限活用した課題解決により工数の削減を推進していくほか、顧客やキャストの獲得維持にかかる費用の適正化を通じて費用対効果の最大化を図ってまいります。

 

⑤内部体制の強化及び人材育成

当社は、事業の継続的な成長を実現していくために、従業員一人一人の成長が不可欠であると捉えております。少数精鋭の優秀な人材による事業運営を今後も継続し、業務フローやコンプライアンス、情報管理等を徹底認知させるなど内部管理体制強化を図りながら、ナレッジ共有をさらに進めることで、組織的なケイパビリティーの向上を図ってまいります。

 

(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社は、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、売上高を採用しております。売上高を採用している理由は、「時間を創る」会社として、当社サービスのご提供を通じ、お客様ご自身が「大切なことを、大切にできる時間を創る。」ことが重要であると考えており、当該時間を生み出した量としての指標である売上高が適切であると判断しているためであります。

 

2 【事業等のリスク】

当社の事業展開その他関連する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を以下に記載しております。リスクを未然に防止し、リスクが顕在化した際の損失を最小化するため、当社では機能組織ごとに担当者及びリスクマネジメント担当者からなるリスク・コンプライアンス委員会を四半期に1回以上開催し、現状を把握した上で対応方針や具体的アクションを定めるなど適時適切な対応を取れる体制を構築しております。

また、必ずしもそのようなリスクに該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考える事項については、積極的な情報開示の観点から記載しております。当社は、これらのリスクに対し発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の迅速な対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容を慎重に判断して行われる必要があると考えております。

なお、本項記載の将来に関する事項は本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性のある全てのリスクを網羅するものではありません。

 

サービスの提供もしくは業務オペレーションに影響を及ぼすリスク

(1) サービスの安全性、品質

当社は、当社が家事代行業務を委託しているキャスト(以下「キャスト」といいます。)が顧客の自宅等にて家事代行サービスを提供しており、お掃除代行、お料理代行ともに、一定の技能を必要とすることから採用基準の明確化、研修の実施、エンゲージメント施策等を通じて、サービス品質の向上及び均質化に努めております。しかしながら、顧客に対しキャストの過失等により、物損、鍵紛失、個人情報の漏洩などの損害を与えた場合や調理を行った食品で食中毒等が発生するなどの健康被害が生じた場合等に、当社への損害賠償請求や当社に対する信用の低下等により、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 自然災害などの災害及びパンデミックの発生

当社の主力事業である家事代行サービス事業は、顧客の住まいに当社のキャストが訪問し、掃除や料理等の家事代行サービスを提供するため、顧客・キャストともに安全が確保される必要があります。当社では危機管理マニュアルを策定し、災害発生時における事業継続の体制強化に努めております。地震、台風など顧客の生活基盤に甚大な被害を及ぼす自然災害が発生した場合、新しく感染症がパンデミック化した場合など、物理的に、当社のサービスを停止もしくは縮小せざるを得ない状況等となった場合、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

なお、新型コロナウイルス感染症の拡大につきましては、本書提出日現在においても収束時期の見通しが立っておらず、不透明な状況が続いております。当社ではキャストのサービス実施時にコロナウイルスの感染対策を徹底して行っておりますが、感染が再拡大し、緊急事態宣言等を通して外出の自粛や他人との接触機会を減らすことが強く長期間に渡って要請された場合、顧客のサービス利用自粛、ならびにキャストのサービス依頼応募自粛により、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) システムトラブルの発生

当社は、顧客の獲得、顧客とキャストのマッチング及びコミュニケーション、料金の請求、報酬の支払い、キャストへの指導・研修など、あらゆるプロセスを、ITシステムを通じて行っております。システムは脆弱性が低いクラウドデータベースを利用し、コンピューターシステムのバックアップ体制の構築、社内運用体制の強化を行なっておりますが、開発したシステムの不具合の発生、アクセスの急激な増加等による負荷の拡大、地震等の自然災害や事故等による予期せぬトラブルの発生、コンピューターウィルス、電気供給の停止、通信障害、通信事業者に起因するサービスの長期にわたる中断や停止、現段階では予測不可能な第三者による攻撃を受けた場合、大規模通信障害が発生した場合には、サービス提供ができない、もしくは復旧に時間を要するなど、収益を毀損するような事象が発生し、経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 個人情報の漏洩

当社は、顧客及びキャストに関する個人情報を有しております。その取扱い及び管理方法については、「個人情報の保護に関する法律」の定めに従って、個人情報取扱事業者としての義務が課されており、厳重な管理をするとともに、全従業員に対し個人情報の取り扱いに関するルール等を定期的に周知徹底しています。しかしながら、第三者によるシステム攻撃等を受けた場合等、想定外に個人情報が漏洩した場合、当社の社会的信用が失われ、新規顧客獲得、定期サービスの解約、キャスト登録の取り消し等、当社事業の運営が困難になるとともに、ブランド及び企業イメージの悪化等により当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 重大インシデントの発生

当社の展開する事業は、キャストが顧客の住居に入り家事代行サービスを提供するものであり、顧客とキャストが直接対面して第三者がいない場でのコミュニケーションをすることになることから、顧客・キャスト双方が性犯罪、暴力、暴言などにより、身体的・精神的な被害を受ける可能性があります。当社はこうした事象を重大インシデントとして、分類・定義を行い、各インシデントに対する対応方針を定めており、特に重大な問題が発生した場合、即時にエスカレーションを行い、経営者が判断する仕組みを構築しています。加えて、その発生リスクを最小化するため、キャストの犯罪歴がないかなどの事前チェックをしているほか、顧客の評価がネガティブであった場合にキャストとの業務委託契約を打ち切る旨を事前に通知し、業務委託契約の締結をおこなっております。しかしながら、事件・事故・犯罪をきっかけに、当社及びサービスに関しての誹謗中傷などが起こり、それらに適切に対処できなかった場合、当社のサービスに対する大幅な需要の落ち込み、新規顧客登録の激減など当社の経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

事業環境の変化がもたらすリスク

(6) 関連法規制

当社の家事代行サービス事業は、業務委託契約を締結したキャストが顧客に対してサービスを提供しております。当社にとってキャストは下請事業者に該当するため、下請代金支払遅延等防止法に違反することのないよう、運営を行っております。また消費者契約法、労働基準法、職業安定法、電気通信事業者法、不当景品類及び不当表示防止法、特定電子メール送信の適正化等に関する法律、特定商取引に関する法律、食品衛生法等の法規制に抵触することのないよう顧問弁護士等の外部専門家と協議し、法改正等の情報収集を行い、従業員教育等を徹底するとともにコンプライアンス体制の構築と強化を図っております。しかしながら、これらの法律の改正や新たな法令の制定、監督官庁の見解の変更、社会構造の変化等想定外の事態の発生により、当社の事業が法令に違反した場合には、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 競争の激化

当社が行なっている家事代行サービス業は、小規模な事業者が多いことに加え、お客様宅でのサービスとなるため、サービス提供可能エリアに地理的な制約が生じること、ITの導入が限定的であること、サービスを提供する人材の確保が難しい等の理由により、比較的競争圧力が低い業界でした。当社は、独自のマッチングテクノロジーや管理業務等を、IT技術を用いて簡素化することで、低価格を実現するなど業界のイノベーションをリードしてきました。しかしながら、今後の需要動向や新規参入企業の出現、同業他社の戦略変更などにより価格競争が激化した場合、もしくは大きな顧客基盤を持つ大手通信企業、大手インターネット企業や小売業者などが家事代行サービスに参入する、もしくは各社が有するポイントサービスを活用し、同業他社と提携するなどの結果、当社から顧客流出した場合など、競争が激化することにより、当社の競争力が相対的に弱体化し、経営成績に大きな影響を及ぼす場合があります。また、テイクアウトサービスやネット通販などの当社サービスの代替サービスが急速に普及することで当社のサービスの有用性が相対的に低下した場合、当社の経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 景気後退の長期化もしくは経済危機の発生

当社の家事代行サービスは、既存の事業者と比較して価格競争力の高いサービスをIT技術の活用により顧客に提供してまいりました。これにより、所得水準の高い富裕層のみならず、共働きの家庭や比較的若年層の独身世帯においても当社サービスの利用者を増やしてまいりました。しかしながら、景気後退期、特に2008年の金融危機のような世界的な経済危機や、2020年の新型コロナウイルス感染拡大による経済活動の大幅な停滞などにより、顧客の所得減少によって当社サービスの利用停止をする、もしくは新規顧客獲得が困難となった場合など、当社の経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 新たなビジネスモデルの出現

当社の事業は、顧客とキャストをITシステムによりマッチングし、家事代行サービスを安価な価格で提供しております。当社は、独自のマッチングテクノロジーや管理業務等を、IT技術を用いて簡素化することで、低価格を実現するなど業界のイノベーションをリードするために、既存システムの改良のみならず、新たなシステムや新サービスの開発に努めております。しかしながら、将来においてこれまでとは全く違う発想で、家事を含む生活全般を支援する事業が考案され、市場を席巻した場合、当社を含む既存のサービスが陳腐化し、需要が減少してしまうリスクがあります。

 

(10) 人口動態の変化

当社のサービスは、家事代行サービスを提供するキャストを一定数確保する必要がありますが、将来において働き手不足がさらに深刻化する見込みです。キャストとの契約継続率を維持するための施策や各種マーケティング施策を展開し、顧客のニーズに応えられる体制を維持するべく努めてまいりますが、こうした変化に適切に対処できない場合、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 (11) 固定資産の減損

当社は、有形固定資産及び無形固定資産等の固定資産を保有しており、これらの資産の取得にあたっては事前に必要性や収益性を十分に検証した上で決定しております。しかしながら、経営環境や事業の状況の著しい変化等により収益性が低下し、十分なキャッシュ・フローを創出できないと判断される場合は、対象資産に対する減損損失の計上により、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 (12) 繰延税金資産

当社は、現行の会計基準に基づき、会社分類の妥当性、将来の課税所得の十分性、将来減算一時差異の将来解消見込年度のスケジューリング等を検討した上で繰延税金資産を計上しております。しかしながら、繰延税金資産の計算は、将来の課税所得など様々な変化・仮定に基づいており、経営状況の悪化や税務調査の結果等により、実際の結果がかかる予測・仮定とは異なる可能性があります。従って、将来の課税所得の予測・仮定に基づいて繰延税金資産の一部又は全部の回収ができないと判断した場合、繰延税金資産は減額され、その結果、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

経営及び戦略遂行に関するリスク

(13) 人材の確保と育成

当社は、優秀な人材に裏付けられた高いIT技術力と提案力により業績を拡大してまいりました。今後も業容拡大のために、優秀な人材を確保し、教育・育成していくことが必要不可欠であり、採用活動の強化と教育研修の充実を推進してまいります。しかしながら、優秀な人材の採用・確保及び教育・育成が計画通りに進まない場合や、優秀な人材が社外流出した場合には、事業規模拡大の制約、顧客に提供するサービスの質の低下、それに起因する競争力の低下等により、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(14) IT業界における技術革新への対応

当社のサービスは技術革新のスピードが速く、先端ニーズに合致させたシステム・ソリューションの開発・構築・提供を行うためには、常に先進の技術とノウハウを把握し、取り入れていく必要があります。このため当社は、エンジニアの採用・育成を強化するとともに、創造的な職場環境の整備、技術、知見、ノウハウの取得に注力しております。また、開発環境の整備等も推進しております。しかしながら、優秀な人材獲得が計画通りに進まない場合、係る知見やノウハウの獲得に困難が生じた場合、また、技術革新に対する当社の対応が遅れた場合には、当社の競争力が低下する可能性があります。更に、新技術への対応のための追加的なシステム、人件費などの支出が拡大する可能性があります。このような場合には、当社の技術力の低下やそれに伴うサービス品質の低下を招き、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(15) 創業者への依存

当社の代表取締役CEOである加茂雄一と同CFOである池田裕樹は、当社設立以来、当社の経営方針や経営戦略の決定をはじめ、事業構築や顧客獲得等において重要な役割を担ってまいりました。また、加茂雄一及び池田裕樹が保有する当社保有株式は、本書提出日現在における当社発行済株式総数の42.07%であります。

当社は事業を順調に拡大し、その過程において人材の確保と育成に努めてきており、両氏に依存しない経営体質の構築・強化を進めております。

しかしながら、現段階においては、創業者が代表取締役から退任するような事態が発生した場合、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(16) 内部管理体制について

当社は、現在の企業規模において適正な内部管理体制を構築しております。また、今後の事業拡大に合わせて、内部管理体制の一層の充実・強化を図ってまいります。しかしながら、企業規模に適した体制構築に遅れが生じた場合、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(17) 新規事業について

当社は、事業規模の拡大と高収益化を目的として、既存事業に留まらず、新規事業の開発に積極的に取り組んでいく方針であります。新規事業への取り組みは、既存事業よりリスクが高いことを認識しておりますが、企業価値の更なる拡大を目指すには、市場成長性の高い分野への進出や新規市場の創造が不可欠であると考えております。

新規事業への取り組みは、綿密な市場調査・分析や、入念な事業計画を策定し、収益化までの期間や撤退基準を設けるなど、より厳しいプロセスを経て行うこととしておりますが、予測とは異なる状況が発生し計画通りに進まない場合には、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(18) M&A、業務提携

当社は、事業基盤の強化・拡大のため、M&Aや他企業との業務提携を行う可能性があります。これらを行う際には、事前に十分なデューデリジェンス及び社内手続きを実施し、リスクの低減に努めますが、何らかの理由により当初想定した効果や収益が得られない場合には、当社の財務状況及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(19) 訴訟の可能性

当社は、リスク・コンプライアンス規程に基づき、リスク・コンプライアンス委員会を開催し、訴訟や紛争を含めたあらゆるリスク管理に努めております。しかしながら、事業活動の遂行過程において、顧客、キャスト、競合他社その他関係者から、何らかの事情によって当社に関連する訴訟、紛争が行われる可能性は否定できず、訴訟や紛争が発生した場合、その経過又は結果によっては当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

財務及び資金ないしは株式に関連するリスク

(20) 資金使途について

新規株式上場時に実施する公募増資による調達資金の使途につきましては、中期経営計画を策定し、その必要性・効果の妥当性についての検証に努めた上で、事業拡大に伴う人材獲得及びその教育費用、システム開発投資、お客様・キャスト獲得のための広告宣伝費用に充当する予定であります。しかしながら、急激に変化する事業環境に柔軟に対応するため、現時点における計画以外の使途に充当される可能性があります。また計画に沿って資金を使用した場合においても想定通りの効果があげられず、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(21) 株主還元について

当社は、現時点で企業として成長過程にあると認識しており、事業の拡充や組織体制の整備、事業の一層の規模拡大のため、当期純利益を計上した場合においても、内部留保の充実による財務基盤の強化、事業展開における投資資金としての活用を優先する方針であります。しかしながら、当社は株主への利益還元を重要な経営課題の一つとして認識しており、事業基盤の整備や投資計画、業績及び財政状態、事業環境などを総合的に勘案し、内部留保とのバランスをとりつつ配当について検討していく方針であります。ただし、配当実施の可能性及びその実施時期等については、現時点で未定であります。

 

(22) 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

当社は、当社取締役及び従業員に対するストック・オプション制度を採用しております。そのため、付与されている新株予約権の行使が行われた場合には、保有株式の株式価値が希薄化する可能性があります。本書提出日現在の新株予約権としての潜在株式は117,150株であり、発行済株式総数及び潜在株式数の合計1,884,150株の6.22%に相当します。

 

(23) 借入金について

当社は、日本政策金融公庫より借入を行っておりますが、その金銭消費貸借契約には財務制限条項が付されております。当該契約に付された財務制限条項により、2期、または3期連続で売上高減価償却前経常利益率(減価償却前経常利益は、原則として経常利益(または損失)の金額に減価償却費の金額を加算することにより計算されるものの、経常的に発生しない経費が計上されている等、経常利益(または損失)の算出にあたって適切と認められない整理が行われている場合は、公庫が適切と認める整理に基づいて算出した経常利益(または損失)に修正される)が0%未満となり、日本政策金融公庫が必要と認める事項を記載し提出した経営改善計画を合理的な理由なく達成できなかった場合は、本借入金の償還期限にかかわらず直ちに本借入金債務及びこれに付帯する一切の債務の全部又は一部の弁済が行われ、当社の財政状態及び資金繰り等に影響を及ぼす可能性があります。なお、本書提出日現在において当社は、本借入金の借入時から起算して2期連続0%未満とみなされる可能性があり、その場合、経営改善計画の提出が必要となる可能性があります。そのうえで、経営改善計画を合理的な理由なく達成できなかった場合は期限の利益を喪失し、債務の弁済を求められる可能性があります。しかしながら、現在の当社の資金水準を考慮すると、財政状態及び資金繰り等に与える影響はそれほど大きくないと判断しております。また、今後についても事業拡大による利益の拡大に努めてまいります。

 

 

(24) 役員所有株式に係る質権設定について

当社代表取締役である加茂雄一及び池田裕樹の資産管理会社である株式会社I.K.Dと、当社の元代表取締役である胡桃沢精一氏の間には、株式譲渡契約が締結されており、当該契約に基づき対象者が保有する株式の一部については、下記表の通り、対象者が胡桃沢氏に対して負担する債務の担保として質権が設定されています。

 

保有顕在株式数(株)

質権対象株式数(株)

加茂 雄一

371,670

58,350

株式会社I.K.D

71,670

58,350

 

 

質権対象株式は債務を履行するまで、第三者への譲渡、質権その他の担保設定、その他の処分をすることができず、質権対象株式の代金について、①2023年11月30日、②加茂雄一及び池田裕樹の資産管理会社である株式会社I.K.Dが自己の保有する当社の株式の過半数を第三者に譲渡して当該株式譲渡の対価を受け取った日から5営業日経過した日、③株式市場への上場日、のいずれか早い日付を支払期日とし、代金の支払期日までに支払いが行われない場合、質権を実行し弁済に充当するために、胡桃沢氏により質権対象株式の売却が行われる可能性があります。なお、加茂雄一及び池田裕樹の資産管理会社である株式会社I.K.Dともに上場時の売出しによる資金で債務を弁済し、質権設定が解消される見込みであります。

本書提出日現在、胡桃沢氏による質権対象株式の総数は116,700株であり、発行済株式総数1,767,000株の6.6%に相当します。東京証券取引所における売却またはその他の方法により質権対象株式の売却が実際になされた場合、またはその可能性が顕在化した場合には、当社株式の市場価格に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概況は次の通りであります。

 

① 財政状態の状況
第7期事業年度(自 2019年12月1日  至 2020年11月30日)
(資産)

当事業年度末における流動資産は226,275千円となり、前事業年度末に比べ23,535千円減少しました。これは主に当期純損失120,193千円を計上し、長期借入金が70,000千円増加、売掛金が36,447千円減少、買掛金が20,400千円増加したことによって現金及び預金が13,218千円増加した一方で、売掛金が銀行休業日による入金タイミングの影響により36,447千円減少したことによるものです。

 また、当事業年度末における固定資産は29,561千円となり、前事業年度末に比べ4,081千円減少しました。これは主に、減価償却により有形固定資産が5,802千円減少した一方で、自社開発のソフトウエアを資産計上及び減価償却したことにより無形固定資産が3,112千円増加したことによるものです。

 この結果、当事業年度末における総資産は255,836千円となり、前事業年度末に比べ、27,616千円減少いたしました。

 

(負債)

当事業年度末における流動負債は136,549千円となり、前事業年度末に比べ22,867千円増加しました。これは主に買掛金がサービス件数の増加に伴い20,400千円増加したことによるものです。

 また、当事業年度末における固定負債は70,000千円となり、前事業年度末に比べ70,000千円増加しました。これは手元流動性の確保のために銀行より長期の借入を行い長期借入金が70,000千円増加したことによるものです。

 この結果、当事業年度末における負債合計は206,549千円となり、前事業年度末に比べ、92,867千円増加いたしました。

 

(純資産)

当事業年度末における純資産は49,286千円であり、前事業年度末に比べ120,483千円減少いたしました。これは当期純損失の計上により、前事業年度末から利益剰余金が120,483千円減少したことによるものです。

 

 

第8期第3四半期累計期間(自 2020年12月1日  至 2021年8月31日)
(資産)

当第3四半期会計期間末における流動資産は222,205千円となり、前事業年度末より4,069千円減少しました。これは主に、現金及び預金が8,853千円減少、取引件数の増加に伴い、売掛金が5,565千円増加したことによるものです。なお、現金及び預金の減少は、主に仕入債務の支払いによる影響です。

また、当第3四半期会計期間末における固定資産は30,189千円となり、前事業年度末より628千円増加しました。これは主に、減価償却により有形固定資産が2,678千円減少した一方で、自社開発のソフトウエアを資産計上及び減価償却したことにより無形固定資産が4,069千円増加したことによるものです。

この結果、当第3四半期会計期間末における資産合計は252,395千円となり、前事業年度末と比べ、3,441千円減少しました。

 

(負債)

当第3四半期会計期間末における流動負債は133,355千円となり、前事業年度末より3,193千円減少しました。これは主に、支払債務が減少したことに伴い、買掛金が10,735千円減少、キャストや顧客数が進捗したことに伴い、キャストポイント引当金が1,123千円、クーポン引当金が431千円、取引規模拡大に伴い、流動負債のその他(未払金)が4,874千円増加したことによる影響です。固定負債は70,000千円となり、前事業年度末から変動はありません。

この結果、負債合計は203,355千円となり、前事業年度末と比べ、3,193千円減少しました。

 

(純資産)

純資産の部は、四半期純損失を247千円計上したことにより、前事業年度末より利益剰余金が247千円減少し、49,039千円となりました。

 

② 経営成績の状況
第7期事業年度(自 2019年12月1日  至 2020年11月30日)

当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行(パンデミック)の影響を受け、企業業績の悪化、個人消費の停滞、雇用情勢の悪化等、極めて厳しい状況が続くこととなりました。緊急事態宣言が発令された2020年4月~6月においては、GDP成長率が戦後最悪の落込み幅となる27.6%減を記録いたしました。緊急事態宣言解除後も景気回復の足取りは重く、コロナ禍により経済だけでなく、国民全体のライフスタイルが大きく変容を迫られる年となりました。

 

このような状況の下で、当社は、前期において中期経営計画を策定し、ミッションとして掲げている「大切なことを、大切にできる時間を創る。」の実現のため、家事代行サービス事業の更なる成長・拡大とともに、現在の事業領域に留まらず、生活全体を支援するサービスプラットフォーム事業の育成を目指すことといたしました。

 

期初においては、前事業年度に引き続き、サービス件数も好調に推移していたため、積極的な集客投資を継続し、システム開発についてもプラットフォームの拡張に着手いたしました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の第一波に対して緊急事態宣言が発令された期間(2020年4月~5月)において、お客様及びキャストの安全を最優先する方針を打ち出し、お客様に不要不急なサービス利用を控えて頂くお願いをしたこともあり、サービス件数は大幅に減少いたしました。

 

こうした事態を受け、システム開発やマーケティングへの成長投資は一時休止し、いかなる経営環境においても事業継続ができる体制の構築を最優先とする方針に変更いたしました。緊急事態宣言解除後、サービス件数は回復基調に乗り、月次での過去最高売上高を更新しました。

 

当事業年度において、システム開発における中期的な取り組みは一時休止したものの、キャストの選定・研修をこれまでのオフライン形式(対面形式)からオンライン形式へ移行し、マッチング精度を向上させることでサービス件数の増加を実現する等、競争力強化のためのシステム開発投資は継続いたしました。加えて、株式公開という目標に向けて、一層の管理業務の効率化と内部管理体制の強化を進めました。

 

以上の結果、当事業年度における売上高は、前事業年度と比較して、19.8%増加となる965,356千円となりました。また、営業損失は120,165千円(前事業年度は211,414千円の営業損失)、経常損失及び税引前当期純損失は共に120,193千円(前事業年度は210,472千円の経常損失及び税引前当期純損失)、当期純損失は120,483千円(前事業年度は210,763千円の当期純損失)となりました。主に売上高の増加及び成長投資の一時休止等により、営業損失、経常損失、当期純損失の額は縮小しております。

 なお、当社は家事代行事業のみの単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載は行っておりません。

 

第8期第3四半期累計期間(自 2020年12月1日  至 2021年8月31日)

当第3四半期累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大による影響が継続しており、依然として厳しい状況が続きました。

 

このような状況の下、当第3四半期累計期間では、当社プラットフォームのユーザー層を広げ、定期的な利用者数を定量的に拡大していくための取り組みとして、高頻度短時間での新たなお掃除代行の定期プラン「SMART家事代行」サービスを開始した他、ギフトカードの直販等の施策を行いました。また、キャスト・ユーザー双方がより安全にサービスを利用するため、本人確認の認証機能の強化や、当社他2社と共同で「ホームサービス・プラットフォームにおける安心・安全行動原則」の策定を行いました。

 

以上の結果、緊急事態宣言の発令により一定程度新型コロナウイルス感染症の影響を受けたものの、定期サービス利用者の増加により、堅実な成長を維持し、当第3四半期累計期間における売上高は、855,864千円となりました。また、営業損失は188千円、経常損失及び税引前四半期純損失は共に56千円、四半期純損失は247千円となりました。

なお、当社は家事代行事業のみの単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載は行っておりません。

 

③ キャッシュ・フローの状況

第7期事業年度(自 2019年12月1日  至 2020年11月30日)

当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ、13,218千円増加し、169,183千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とその要因は次の通りです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

新型コロナウイルス感染症による初回の緊急事態宣言発令に伴い売上高が一時的に減少したこと、オペレーション効率化のためのシステム開発及びマーケティングの先行投資を行ったことによって、当事業年度において、営業活動により支出した資金は53,581千円(前事業年度は231,083千円の支出)となりました。これは主に、コスト削減を進めたことにより、赤字幅が減少した結果、税引前当期純損失が120,193千円(前事業年度は税引前当期純損失210,472千円)となったこと、銀行休業日による入金タイミングの影響により売上債権の減少額36,447千円(前事業年度は売上債権の増加額54,552千円)となったこと、サービス件数の増加に伴い仕入債務の増加額20,400千円(前事業年度は仕入債務の増加額17,106千円)となったことよるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において、投資活動により支出した資金は3,199千円(前事業年度は1,882千円の支出)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出が3,409千円(前事業年度は有形固定資産の取得による支出1,507千円及び敷金及び保証金の差入による支出375千円)となったことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において、財務活動により得られた資金は70,000千円(前事業年度は財務活動によるキャッシュ・フローはありません)となりました。これは、銀行からの長期借入れによる収入が70,000千円(前事業年度は財務活動によるキャッシュ・フローはありません)となったことによるものです。

 

④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績

当社が提供するサービスの性質上、生産実績の記載に馴染まないため、記載を省略いたします。

 

b.受注実績

当社が提供するサービスの性質上、受注実績の記載に馴染まないため、記載を省略いたします。

 

c.販売実績

第7期事業年度及び第8期第3四半期累計期間の販売実績は以下の通りであります。なお、当社は家事代行サービス事業の単一セグメントであるため、サービスの種別で記載しています。

 

サービスの名称

第7期事業年度

(自  2019年12月1日
 至  2020年11月30日)

第8期第3四半期累計期間

(自  2020年12月1日
 至  2021年8月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

金額(千円)

お掃除代行・お料理代行

937,501

20.4

835,031

その他

27,855

0.6

20,832

合計

965,356

19.8

855,864

 

(注) 1.上記の表には消費税等は含まれておりません。

2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績10%以上の相手先がないため、記載を省略しています。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者により会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等の「重要な会計方針」」に 記載のとおりです。

 

② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
第7期事業年度(自 2019年12月1日  至 2020年11月30日)
(売上高)

当事業年度において、家事代行サービス事業の成長を加速させることに注力した結果、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標としている売上高は965,356千円(前期比19.8%増)となりました。これは主にサービス件数が増加した為です。第1四半期(2019年11月~2020年2月)においては前事業年度より好調な成長を続けておりましたが、第2四半期(2020年3月~5月)において、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い発令された緊急事態宣言の影響で、サービス件数が減少したことにより売上高は減少しました。しかし、緊急事態宣言期間終了後には、以前のサービス規模に回復し、続く第3四半期、第4四半期では過去最高の月次売上高を更新し、通期でも前事業年度を19.8%上回る売上高となりました。

 

(売上原価、売上総利益)

当事業年度の売上原価は627,114千円(前期比19.6%増)となりました。これは主にサービス件数が増加したことにより業務委託費が599,704千円(前期比20.7%増)となった為です。この結果、売上総利益は338,242千円(前期比20.0%増)となりました。

 

(販売費及び一般管理費、営業損失)

当事業年度の販売費及び一般管理費は458,408千円(前期比7.1%減)となりました。これは、主に積極的な集客投資やシステム投資を通してのサービス成長を目指す経営方針を変更し、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う緊急事態宣言期間のサービス件数減少を受け、徹底的なコスト削減を通しての単月黒字化を目指したことによるものです。主な販売費及び一般管理費の減少は広告宣伝費47,272千円(前期比27.9%減)、業務委託料73,715千円(前期比12.5%減)によるものであります。この結果、当事業年度の営業損失は120,165千円(前事業年度は営業損失211,414千円)となりました。

 

 

(営業外収益、営業外費用、経常損失)

当事業年度の営業外収益は714千円(前期比24.1%減)、営業外費用は742千円(前事業年度は発生せず)となりました。営業外収益が減少した主な要因は、助成金収入の減少等によって営業外収益のその他が713千円(前期比24.0%減)となったことによるものであり、営業外費用が増加した主な要因は、支払利息(前事業年度は発生せず)及びその他(前事業年度は発生せず)によるものです。この結果、当事業年度の経常損失は120,193千円(前事業年度は経常損失210,472千円)となりました。

 

(法人税等合計、当期純損失)

当事業年度は特別利益及び特別損失は計上しておりませんが、法人税、住民税及び事業税を290千円(前事業年度と同額)計上しております。この結果、当期純損失は120,483千円(前事業年度は当期純損失210,763千円)となりました。

 

第8期第3四半期累計期間(自 2020年12月1日  至 2021年8月31日)
(売上高)

当第3四半期累計期間において、家事代行サービス事業の成長を加速させることに注力した結果、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標としている売上高は、当第3四半期累計期間の売上高は855,864千円となりました。これは主に、家事代行サービス事業におけるサービス提供によるものです。

 

(売上原価、売上総利益)

当第3四半期累計期間の売上原価は、556,918千円となりました。これは主に家事代行サービス事業におけるサービス提供による業務委託費の計上によるものです。この結果、売上総利益は298,946千円となりました。

 

(販売費及び一般管理費、営業損失)

当第3四半期累計期間の販売費及び一般管理費は299,135千円となりました。これは主に人件費や業務委託料、広告宣伝費の計上によるものです。この結果、営業損失は188千円となりました。

 

(営業外収益、営業外費用、経常損失)

当第3四半期累計期間の営業外収益は主に受取保険金によって営業外収益のその他が432千円、営業外費用は主に支払利息により300千円となりました。この結果、経常損失は56千円となりました。

 

(法人税等合計、四半期純損失)

当第3四半期累計期間は、特別利益及び特別損失は計上しておりませんが、法人税等を190千円計上しております。この結果、四半期純損失は247千円となりました。

 

当社の経営成績に重要な影響を与える要因

 「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

経営者の問題意識と今後の方針に関して

 経営者の問題意識と今後の方針については、「1 経営方針、経営戦略及び対処すべき課題等」に記載の とおりであります。

 

キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社の前事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

当社の主な資金需要は、既存事業の安定的な成長にかかるコストと新規事業への投資コストとなります。財政状態と投資のバランスを重視しつつ、事業活動に必要な運転資金及び新規事業等に対する投資コストは、主として手元の自己資金、金融機関からの借入及び新株発行により調達いたします。

 

 

経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等に対する経営者としての今後の方針・対策等

 当社は、今後も経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等である売上高の目標達成に向け注力してまいる所存であります。また今後の各事業年度の売上高の目標については、適時開示にて開示してまいります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。