独立監査人の監査報告書

 

 

 

2022年5月30日

株式会社セレコーポレーション

 

 

取締役会 御中

 

 

 

EY新日本有限責任監査法人

 

 

東京事務所

 

 

 

指定有限責任社員業務執行社員

 

公認会計士

向井 誠

 

 

指定有限責任社員業務執行社員

 

公認会計士

小 川 伊智郎

 

監査意見

 当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社セレコーポレーションの2021年3月1日から2022年2月28日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。

 当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社セレコーポレーション及び連結子会社の2022年2月28日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。

 

監査意見の根拠

 当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準における当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。

 

監査上の主要な検討事項

 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。

 

賃貸住宅事業における工事進行基準の適用による工事原価総額の見積り

監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由

監査上の対応

 株式会社セレコーポレーショングループは、賃貸住宅事業、賃貸開発事業、賃貸経営事業及び中国賃貸事業を営んでいる。【注記事項】(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)3.会計方針に関する事項(4)重要な収益及び費用の計上基準 完成工事高及び完成工事原価の計上基準イに記載のとおり、当連結会計年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる工事については、工事進行基準(工事の進捗率の見積りは原価比例法)を適用している。当連結会計年度の売上高18,424,331千円のうち、工事進行基準により計上した工事完成高は、【注記事項】(重要な会計上の見積り)に記載のとおり7,898,040千円と42%を占めている。

 工事進行基準による収益は、工事進捗度に基づき測定され、進捗度は工事の総原価見積額に対する連結会計年度末までの発生原価の割合に基づき算定される。

 工事の基本的な仕様や作業内容は顧客の指図に基づいて行われることから、工事原価総額の見積りにあたっては、工事に対する専門的な知識と施工経験を有する工事現場責任者による一定の仮定と判断を伴い不確実性を伴うものとなる。具体的には、工事は契約から完成まで一般に長期にわたることから工事の進行途上における工事契約の変更、悪天候による施工の遅延、建設資材単価や労務単価等の変動が生じる場合があり、工事原価総額の適時・適切な見直しには複雑性が伴う。

 以上から、当監査法人は、工事収益及び工事進捗度の計算にあたり、工事原価総額の見積りが、当連結会計年度において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。

 当監査法人は、工事進行基準における工事原価総額の見積りの妥当性を検討するにあたり、主として以下の監査手続を実施した。

(1)内部統制の評価

 工事原価総額の見積りに関する会社の以下の内部統制の整備・運用状況を評価した。

・工事原価総額の見積りの基礎となる実行予算書(工事の原価管理のために作成され承認された予算書)が専門知識を有する工事担当者により作成され、必要な承認により信頼性を確保するための統制

・工事原価総額の各要素について、社内で承認された積算単価や外部から入手した見積書など客観的な価格により詳細に積上げて計算していることを確認するための体制

・工事の施工状況や実際の原価の発生額、あるいは顧客からの仕様変更指示に応じて、適時に工事原価総額の見積りの改訂が行われる体制

・工事の損益管理、進捗度について、工事原価の信頼性に責任を持つ技術管理部が適時・適切にモニタリングを行う体制

(2)工事原価総額の見積りの妥当性の評価

 工事請負額、工事損益、工事内容、工事の施工状況等の内容に照らして、工事原価総額の見積りの不確実性が相対的に高い工事を識別し、以下の手続を実施した。

・工事原価総額の見積りについて、その計算の基礎となる実行予算書と照合し、見積原価が建築請負契約書の建築目的物に照らして整合していること及び見積原価の基礎となる数量が基本設計図面と一致していることを確かめた。また、実行予算書が使用する部材や工事細目ごとに積上げにより計算されているか、実行予算書の中に、将来の不確実性に対応することを理由として異常な金額の調整項目が入っていないかどうか検討を行った。

・当初の工事原価総額について、既発生原価と今後発生予定の工事原価の見積額のそれぞれと比較し、当該変動が一定の基準以上のものについては、技術管理部の責任者への質問を行うと共に、建築請負契約書の変更部分との照合により、その変動内容が工事の実態が反映されたものであるかどうか検討した。

・技術管理部責任者に、工事の進捗状況及び工事原価総額の変動の要否の判断について質問を行い、工程表や費用の発生状況に照らして回答の合理性を検討した。

・工事現場の視察を行い、工事の施工状況が工事原価総額の見積り及び進捗度と整合しているか検討した。

・工事原価総額の事前の見積額とその確定額又は再見積額を比較することによって、工事原価総額の見積りの精度を評価した。

 

 

 

賽力(中国)有限公司の持分譲渡に関する会計処理の適切性

監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由

監査上の対応

 注記事項(企業結合等関係)に記載しているとおり、株式会社セレコーポレーションは、2021年12月20日付で中国の連結子会社である賽力(中国)有限公司(以下、「賽力(中国)」という)の全持分を譲渡した。当該持分の譲渡により関係会社出資金譲渡益16,583,848千円が計上されている。

 当該譲渡益の金額が重要であること、また、譲渡益の認識要件の充足の有無の判断や発生することが見込まれる税金費用の識別は、中国の法制度や商慣習に基づいて行われることから、これらについての十分な専門知識を有していない場合には、譲渡益の認識時期や金額の測定を誤る可能性がある。

 以上から、当監査法人は、賽力(中国)の持分譲渡に関する会計処理の検討が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、「監査上の主要な検討事項」に該当すると判断した。

 当監査法人は、賽力(中国)の持分譲渡に係る譲渡益の計上時期及び金額について検討するため、主に以下の手続を実施した。

・賽力(中国)の持分譲渡に至った経緯を理解するために、株式会社セレコーポレーションの取締役会の議事録を閲覧した。

・賽力(中国)の持分譲渡の金額の正確性を確かめるために、持分譲渡に係る契約書を閲覧した。

・賽力(中国)の持分譲渡に係る契約書に関し持分譲渡の法的要件が具備されているか否かについて、経営者が当該譲渡取引に当たって利用した弁護士に対して書面による確認を行った。

・賽力(中国)の支配の移転が完了した日付を確かめるために、譲渡先企業に交付された賽力(中国)の営業許可証を閲覧した。

・持分譲渡の金額が持分譲渡に係る契約書に従って入金されているかを確かめるために、譲渡代金の入金証憑を閲覧した。

・持分譲渡の金額の妥当性を評価するため、賽力(中国)が所有する中国浙江省寧波市の事務所及び賃貸工場に係る不動産鑑定評価書を閲覧した。

・賽力(中国)の持分譲渡に伴って発生することが見込まれる税金費用の正確性を確かめるために、経理責任者に対して見込まれる税金費用について質問すると共に、当監査法人と同一のネットワークに属する税務の専門家に対して、中国において持分譲渡をする場合に通常発生する税金費用について質問した。その上で、当該専門家による回答内容と上記の経理責任者による回答内容の一致を確認した。更に、実際に発生した税金費用についての納付資料を閲覧した。

 

連結財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任

 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。

 連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。

 監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。

 

連結財務諸表監査における監査人の責任

 監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。

 監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。

・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。

・ 連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。

・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。

・ 経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。

・ 連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。

・ 連結財務諸表に対する意見を表明するために、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。監査人は、連結財務諸表の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。監査人は、単独で監査意見に対して責任を負う。

 監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。

 監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去又は軽減するためにセーフガードを講じている場合はその内容について報告を行う。

 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。

 

利害関係

 会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。

以  上

 

 

 (注)1.上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。

2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。

 

 

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