第2 【事業の状況】

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当社グループは「世界を虜にする」をビジョンに掲げ「世界に“楽しみ”を増やす」というミッションを実現するために、「漫画全巻ドットコム」をはじめとするマンガビジネスを展開しております。

また、上記理念のもと、当社グループの役員及び従業員全員の共通価値観として以下5つを定め日々の活動を行っております。

1.「遊び」にマジメに、2.とにかく速い、3.自分ゴト化する、4.日々挑戦、日々進化、5.隣人を饗す

 

(2) 経営環境及び中期経営戦略

当社グループは、マンガ事業の単一セグメントでありますが、主要サービスごとの中期経営戦略は以下のとおりであります。

 

(ECサービス)

当社グループの主力サービスであるECサービスについては、まず近年見られる現象として、マンガ作品のメディア化(TVアニメ、TVドラマ、映画、動画配信サービス、ゲーム、演劇等)が老若男女幅広い層への認知を生み出し、強いブーム性のある新たなコミック需要を喚起するという傾向が続いております。今後もブーム性の強弱はあれど、メディア作品の原作としてのコミックのニーズの高まりは継続していくと思われます。また、現在の行動制限が緩和された後においても、自宅におけるエンターテイメントの選択肢として、メディア化された原作マンガ作品を楽しむこと、その購入経路として当社サービスへの認知度が維持拡大されてゆくことを想定しております。

そのような、経営環境を背景に、当社グループは現時点でコミックを全巻セットで販売するサービスにおいては、引き続き優位な販売シェアを獲得できていると想定しており、以下に掲げる強みを武器に、サービス競争力をさらに高めていくことを基本戦略としております。

 


強み
① ロングテール戦略による差別化

当社グループは「コミックのまとめ買い」サービス事業者のパイオニアとして、事業開始以来17年にわたりデータを蓄積、更新し続けることで独自のデータベースを構築してまいりました。このデータベースと全巻セットに特化した倉庫運営によって、漫画全巻ドットコム内での2025年3月末時点の購入可能コミック全巻セット数は25,302セットと、競合他社を引き離し優位なポジションを築いていると考えております。

最新の人気コミックから他社では取り扱いが無いような往年の名作コミックまで幅広い品揃えを持つことによって、今後も「コミックのまとめ買い」という購入方法、ライフスタイルを広げていき、紙コミックの市場規模拡大に貢献し、拡大した市場成長を享受できる立場にあると自負しております。

 


② 好循環をもたらす販売力と仕入力

長年にわたる出版社との強いネットワーク、独自データベースと経験値がもたらす低返本率により、出版社は返本リスクの低減、出版取次は返本物流コスト負担の軽減に繋がっています。また、出版取次からの配本数は返本率・販売量が反映されており、当社の安定的な仕入力は他社がすぐに到達し得ない参入障壁であると自負しております。

この仕入力に、既存購入会員のリピート購入、既存データを活かした新規顧客の獲得による販売力が加わることで、「返本することなく大量に販売する」ことが「在庫を切らさない安定的な仕入れ」につながるという好循環を継続的に生み出しています。


 

具体的な戦略、施策としては以下を推進していく予定です。

施策
① 広告宣伝/広報/マーケティング強化によるブランド認知度向上

SNS、ネットニュース、ネット広告等メディアでの露出を通じて「漫画全巻ドットコム」の認知度は徐々に広がりつつありますが、「コミックのまとめ買い」の手軽さ、楽しさの認知を一層広げていくことが売上拡大を図るにあたり重要であると認識しております。

 

② データベース活用による売上拡大・コスト削減

データベースを最大限活用することによって、サービスの利便性向上、顧客満足度の向上、欠品/過剰在庫の回避、効果的な新規サービスの開発等を実行することが、今後の売上拡大・コスト削減への大きな要素であると考えます。また、更なるデータ活用の精度向上は当社グループの成長余地であると認識しています。

 

③ 自社物流倉庫機能の強化

ブーム性のあるコミックから年に数回しか注文のないコミックまで幅広い顧客需要へ対応すべく、随時、倉庫オペレーションの効率化・自動化、必要に応じて増床していくことによって機会損失を最大限回避して参ります。また、欠品の減少、注文から出荷までの時間短縮を更新し続ける組織体制の構築を推進して参ります。

 

(イベントサービス)

当社グループが成長サービスとして位置づけるイベントサービスについては、着実に成長を続けており、東京・大阪をはじめとする国内主要都市において、当社独自の世界観を体感できる常設型の自社店舗を運営しています。各店舗では、原作ファンの期待に応える没入型の展示や演出を通じて、リピーターの獲得やブランドロイヤリティの向上に寄与しております。加えて、自社製造によるオリジナルグッズの企画・開発体制を強化し、作品の世界観を忠実に再現した商品展開を行うことで、他社との差別化を推進しております。更に、実写ドラマと連動したイベントなど、独自性の高いコンテンツ開発にも取り組み、日本発エンターテインメントの価値の最大化を追求しております。

当社イベントサービスの特徴である、アニメ化される人気作品から熱量の高いファンを抱えるニッチ作品までを幅広く企画実施できること、「コミック原作」×「実写ドラマ化」作品での商品化やポップアップ催事展開を放映タイミングにあわせて展開すること、自社でのグッズ企画・製造能力を保有していることを強みに、中長期的なイベントサービスの成長性は当社が展開するサービスの中でもポテンシャルが高いと考えております。


国内にとどまらず、現地パートナーとの連携を通じて、当社と連携先企業の共同企画による日本のIPコンテンツを活用したイベントを実施しており、海外(東アジア圏)でのにおける認知度の向上とファン層の拡大を図りつつ、継続したイベント巡回も決定しており、単発的な売上案件への依存から、持続的な成長フェーズへと移行しております。特に海外市場においては、海外マンガファンのニーズも高く、強く支持されていることから、世界キャラクター物販市場への積極的な拡大に挑戦していく予定です。マンガがアニメ化されネット動画で拡散されることで、マンガ作品の認知度は世界的に高いものの紙コミック、電子コミックは言語の違い、海賊版等の障壁でビジネスを拡大できていない一方で、グッズに関してはどの地域であっても手軽に購入できる非言語商材であるため世界的なニーズが存在していると考えます。

また、当社は、現在国内4店舗(渋谷、池袋、大阪・谷六、大阪・天王寺)と、海外2店舗(台湾、シンガポール)、国内外の自社運営ECサイト及び他社ECモールの活用による越境ECサイト(worldmanga10)の出店強化を推し進めておりますが、今後も、進出国に適した取扱い商品、販売形態を模索しながら、積極的且つボーダレスな拡大戦略を進めていく計画です。


 

 

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社は、持続的な成長と企業価値の拡大を図るために、事業規模の拡大を重視しており「売上高」を重要な指標と考えております。

また、当社は、紙コミックのECサービスを主としており、売上総利益率はある程度、固定化されているものの、倉庫物流業務の効率化などの企業努力と、各種マーケティング施策等で、顧客にどれだけ付加価値のある楽しみを提供できたかを測る指標として「売上高経常利益率」を重要な指標としております。売上高経常利益率は、営業活動が効率的に行われたかどうかを見るために有効な指標であることが当該指標を重視している理由であり、業界構造の観点から書店平均的数値は1%以下と推測されるなかで、当社では常に業界平均を上回る利益率の水準を実現することを中期計画における経営目標の目安としております。

また当社の取締役会等でサービスの月次推移を報告するにあたっては、販売者数や月間アクティブユーザー数、 コンバージョンレート、顧客単価等をKPIとして使用しており、計画達成に必要な目安と定めその推移を確認しております。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社は継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような状況が続いております

「3.事業等のリスク (5) 継続企業の前提に関する重要事象等について」に記載している対応策を迅速かつ着実に行い、早期に継続企業の前提の疑義を解消することが最重要課題であると認識しております。

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)サステナビリティに関する考え方

様々な社会課題の顕在化やステークホルダーの価値観の変容に伴い、ESG(環境・社会・ガバナンス)を重視した経営や経済価値と社会価値の双方を創出するサステナビリティ経営がより一層求められています。当社グループも、持続的な社会の創造については、責任をもって取り組んでいくべきであると考えています。

当社グループは「世界を虜にする」をビジョンに掲げ「世界に“楽しみ”を増やす」というミッションを実現するために、各種のマンガビジネスを展開しておりますが、「世界に“楽しみ”を増やす」ビジネスが持続的に成立する前提には、持続可能な社会が創造される必要があると考えております。当社グループは、今後の企業活動が長期的な視点で社会に与える影響を考慮し、経済価値のみならず持続的に社会価値を創出する企業を目指し経営を進めていくことが必要だと考えております。

また、その実践に際しては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」にも記載のとおり、人的資本の持続的な増強を重視しております。当社グループのビジョンとミッションに共感し集まった人的資本こそが当社グループの活動における様々な価値創造の源泉であると考えており、特に全ての従業員に対して年齢、性別、国籍に関わらない公平な賃金の支払いに努めるとともに、ジェンダー・ペイ・ギャップの解消を目指していくことや、各自の能力を十分に発揮できる成長機会の提供と入社時の雇用形態に捉われない公平な評価を目指していく事等を重視する、ダイバーシティ経営の推進を戦略の骨子に据えております。

 

(2)具体的な取り組み

国内外のサステナビリティ開示で広く利用されている「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD:TaskForce on Climate-related Financial Disclosures)」の4つの構成要素(ガバナンス、戦略、リスク管理、指標及び目標)に基づき、取り組みを開示いたします。

 

ガバナンス

当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上のために、経営の透明性の向上とコンプライアンス遵守の経営を徹底し、コーポレート・ガバナンス体制の強化を図りながら、業務の適正を確保するための体制を構築することを重要な課題として位置づけております。

取締役会を経営の基本方針や重要課題並びに法令で定められた重要事項を決定するための最高意思決定機関と位置づけ、原則月1回開催するとともに、事業経営にスピーディーな意思決定と柔軟な組織対応を可能にするため、常勤取締役及び常勤監査役、執行役員等が出席する経営会議を原則週1回開催しております。加えて、業務執行に関する監視、コンプライアンスや社内規程の遵守状況、業務活動の適正性かつ有効性を監査するため、監査役が取締役会に出席することで議事内容や手続き等につき逐次確認いたしております。また、内部監査担当者を置き、内部監査を実施し、監査結果を定期的に代表取締役に報告しております。

ディスクロージャーに関しましては、会社法、金融商品取引法に定められた情報開示はもとより、取引所が定める「上場有価証券の発行者の会社情報の適時開示等に関する規則(適時開示規則)」に基づく情報開示は、上場会社としての当然の責務と考えております。また、株主・機関投資家・個人投資家・顧客等に向けたIR活動も重要な企業責任であるとの認識に立っており、一般に公正妥当と認められた企業会計基準を尊重し、監査法人のアドバイス等を積極的に受け入れ、制度としてのディスクロージャーの他、リスク情報を含めた自発的なディスクロージャーにも重点を置き、透明性、迅速性、継続性を基本として積極的な開示に努めております。

 

 

戦略

当社グループのマンガ事業は、多角的なソフトビジネスであり、当社グループのビジョンとミッションに共感し集まった人的資本こそが当社グループの活動における様々な価値創造の源泉であると考えております。このため、サスティナビリティの実践に向けては、特に人的資本の増強に関する戦略を中心に据えており、その重要テーマとして、全ての従業員に対して年齢、性別、国籍に関わらない公平な賃金の支払いに努めるとともに、ジェンダー・ペイ・ギャップの解消を目指していくことや、各自の能力を十分に発揮できる成長機会の提供と入社時の雇用形態に捉われない公平な評価を目指していく事等を重視する、ダイバーシティ経営の推進を戦略タスクの骨子に据えております。

 

ダイバーシティ経営の推進
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略
1.女性の活躍推進

更なる女性の活躍推進を目指し、女性が能力を十分に発揮できるような職場環境づくり、キャリア支援を実施していきます。2025年3月末時点で、女性社員比率は50.0%、女性管理職比率は50.0%であり、現時点でバランスの取れた環境が整備されていると考えておりますが、中長期的にもその維持継続を図る方針です。

2.ジェンダー・ペイ・ギャップ(性別による賃金格差)の解消

全ての従業員に対して年齢、性別、国籍に関わらない公平な賃金の支払いに努めるとともに、ジェンダー・ペイ・ギャップの解消を目指しています。2025年3月末時点で、ジェンダー・ペイ・ギャップは女性:男性=1:1.28ですが、中長期的にはさらなる改善を目指してゆく方針です。

3.公平な成長機会の提供

正社員、非正規社員を含めた全ての従業員に対して、各自の能力を十分に発揮できる成長機会の提供と入社時の雇用形態に捉われない公平な評価を目指しています。2025年3月末時点で、正社員62名中20名(32.8%)が非正規雇用から正社員雇用に移行していますが、中長期的にも水準の維持継続を図る方針です。

4.外国人社員の推進

当社グループは、世界へのマンガ事業の拡大を推進するための人的資本の増強の為に、積極的な外国人従業員の採用を行ってゆく方針です。2025年3月末時点で、外国人社員比率は1.9%ですが、中長期的にはさらなる改善を目指してゆく方針です。

 

リスク管理

当社グループは、企業経営や災害・事故、社会環境等、当社を取り巻く様々なリスクへの発生防止や対応等、必要な措置を行うため、リスク管理規程を制定し、代表取締役社長を委員長とする社内横断的なリスク管理委員会を設置してリスク管理を行うこととしております。リスク管理委員会は、四半期に1回の開催を定例としており、取締役、監査役、各部門長とともに外部専門家である顧問弁護士を委員に加え、当社グループ運営に関する全社的・総括的なリスク管理の報告及び対応策検討の場と位置づけております。各部門長は担当部門のリスク管理責任者として日常の業務活動におけるリスク管理を行うとともに、関係する法令等の内容及び改廃動向を課員に伝達し、不測の事態が発生した場合にはリスク管理委員会へ報告することとなっております。

 

指標及び目標

ダイバーシティ経営の推進にあたっては以下の数値目標を掲げ達成を目指してまいります。

主な戦略

指標

目標値

(2026年度)

実績

(当連結会計年度)

女性の活躍推進

女性社員比率

50%

(維持継続)

50

%

女性の活躍推進

女性管理職比率

50%

(維持継続)

50

%

外国人社員の推進

外国人社員比率

5%以上

1.9

%

 

 

3 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性がある主要なリスクは以下のとおりであります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に最大限の努力をしてまいります。また、当社グループとして必ずしも重要な事業上のリスクに該当しないと考える事項につきましても、投資者の判断上、あるいは当社グループの事業活動を理解するうえで重要であると考えられるものについては、投資者に対する積極開示の観点から記載しております。当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。また当社グループのリスク管理に関する規程及びその他体制については、4 コーポレート・ガバナンスの状況等、(1) コーポレート・ガバナンスの概要、③ 企業統治に関するその他の事項、イ.内部統制システムの整備の状況、(3) 損失の危険の管理に関する規程及びその他体制、に記載しております。

 

(1) 事業環境に関するリスクについて

① 紙コミック市場について

当社グループの主力ビジネスが属する最近5年間における国内コミック市場(紙コミック(コミックス+コミック誌)+電子コミック)の売上高は以下のとおりであります。

(単位:億円)

 

合計

前年度比

紙コミック

前年度比

電子コミック

前年度比

2024年度

7,043

101.5%

1,921

91.2%

5,122

106.0%

2023年度

6,937

102.4%

2,107

91.9%

4,830

107.8%

2022年度

6,770

100.2%

2,291

86.6%

4,479

108.9%

2021年度

6,759

110.3%

2,645

97.7%

4,114

120.3%

2020年度

6,126

123.0%

2,706

113.3%

3,420

131.8%

 

(注) 出典:公益社団法人全国出版協会 出版科学研究所『出版指標 2025年 春号』

 

当社グループの業績計画は上記のような市場トレンドの予測の基に成り立っておりますが、将来コミックEC市場やマンガ全巻買い需要のトレンドについて、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、予測しえない不測の事象が発生した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 電子コミック市場について

当社グループのデジタルコミック配信サービスの背景となる電子書籍市場は、スマートフォン・タブレット端末が普及したことにより、大きく成長しております。一方で、競合他社の参入により競争は激化してきております。当社グループはこうした電子書籍市場の拡大や幅広い表示端末に対応し、各種サービス内容の拡充と整備を進めていく所存でありますが、万が一、電子書籍市場の拡大が想定どおりに進まなかった場合、法制度の改定等により当社グループが行うサービスが規制対象となった場合、その他予測し得ない不測の事象が発生した場合には、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ ウェブ・アプリ広告の動向について

当社グループが運営するデジタルコミック配信サービスでは、数多くの広告主及び広告代理店(以下「広告主等」という)へ広告の掲載を委託しており、広告の収益性は経済状況、市況、広告主等の経営状況によって変動する可能性があります。当社グループといたしましては、新しい広告システムの情報収集を積極的に行い、常に安定かつ高収益の広告が配信できるよう努めております。当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、広告主等の状況により広告出稿意欲の減衰があった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ Apple、Googleの動向について

当社グループの売上の一部は、スマートフォンアプリを利用した課金売上及び広告売上であり、当社グループの事業モデルは、Apple Inc.及びGoogle Inc.の2社のプラットフォーム運営事業者に依存しております。現状の影響は軽微ではありますが、これらプラットフォーム運営事業者の事業戦略の転換並びに動向によっては、手数料率等の変動等何らかの要因により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、プラットフォーム運営事業者の方針変更などにより、当社グループの提供するアプリや当社グループのアカウントがプラットフォーム運営事業者により停止又は削除された場合には、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 事業内容に関するリスクについて

① 商品ニーズ、ユーザー嗜好の変化

当社グループのビジネス商材であるコミック市場においては、ユーザーの嗜好の移り変わりが激しく、特にマンガ全巻売りビジネスにおいては、マンガを原作とするコンテンツのメディア化やヒットの発生を的確に捉えた需要の予測を的確に行う必要があり、ユーザー嗜好の変化に機敏に対応する必要があります。そうしたユーザーの嗜好の変化や、需要の的確な予測ができない場合、予測に遅れが生じた場合は、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、十分な商品の確保と供給が行えずに、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 特定事業への依存について

当社グループは、主力サービスであるコミック全巻売りを中心としたECサービスの売上規模(2025年3月期売上高2,739百万円)及び全体売上に占める比率(同74.5%)が大きく、仕入、販売、出荷配送の商流運営において、多くの経営資源を集中させております。一方で付帯する様々なマンガビジネスを展開しており、今後はイベントビジネス等、新たな柱となるサービスを育成し、収益構造の多様化を図って参りますが、事業環境の変化等により、主力のECサービスが停滞又は縮小した場合、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 競合他社の影響について

当社グループが行うマンガビジネスは、ECサービス、コミック配信サービス、イベントサービス等全般について、特許等による特別な参入障壁が存在しない業界であります。そのため、特に電子コミックを用いたサービスにおいては近年多数の企業が参入し、競争が激化しております。このような環境の下、当社グループは、紙コミックの全巻売りを主とするネット書店運営をコアビジネスとし、競合他社とは違う戦略路線で積極的にサービスの拡充及びサービスの差別化を図り、当社グループならではの付加価値を増やしてきました。ただし、今後の当社グループの戦略が模倣され、紙コミックの全巻売りビジネスにおいても、競争が激化した場合は、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 特定取引先への依存について

当社グループは、主力のマンガ全巻売りのECサービスの商流においては、紙コミックの仕入れの取次会社として楽天ブックスネットワーク株式会社と、電子コミックの仕入れの取次会社として株式会社メディアドゥと、出店モールについては、楽天グループ株式会社、アマゾンジャパン合同会社、LINEヤフー株式会社等と、販売商品の出荷配送においては佐川急便株式会社と、それぞれ取引契約を締結しており、これら主要取引先への依存度が高まっております。しかしながら、これら取引先との永続的な取引が確約されているものではなく、仕入料率や、出店手数料率、配送費用等の改定等の契約条件の変更等があった場合、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ システム障害について

当社グループの事業は、携帯電話やPC、コンピュータ・システムを結ぶ通信ネットワークに依存しており、自然災害や事故(社内外の人的要因によるものを含む)等によって通信ネットワークが切断された場合には、当社グループの事業及び業績は深刻な影響を受けます。また、当社グループのコンピュータ・システムは、適切なセキュリティ手段を講じて外部からの不正アクセスを回避するよう努めておりますが、当社グループの運営する各サイトへのアクセスの急激な増加、データセンターへの電力供給やクラウドサービスの停止等の予測不可能な様々な要因によってコンピュータ・システムがダウンした場合や、コンピュータ・ウイルスやクラッカーの侵入等によりシステム障害が生じた場合には、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

⑥ 当社グループ物流機能の運営及び在庫管理について

当社グループの主力ビジネスである紙コミックのECサービスにおいて、当社グループは自社で倉庫を持ち、商品の仕入れ納品から、受注後の出荷配送迄の、物流機能を有しております。日々の在庫管理においては、過剰在庫の発生や売上機会損失の発生(不足)のない適正な水準で、在庫のコントロールを行っておりますが、在庫水準のバランスが崩れた場合には、資金コントロールに影響を及ぼす可能性があります。

また、適切な在庫保管業務や、商品受発注時の迅速な物流機能の提供の為に、売上の拡大に応じた十分な人員の確保と、施設、設備の拡張等の対応、維持、メンテナンスの実施を行っておりますが、将来的に十分な人員・人材が確保できない事等が発生した場合は、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

⑦ 再販売価格維持制度に関するリスク

当社グループの主力ビジネスである紙コミックのECサービスは、出版業界に属しますが、同業界は再販売価格維持制度と委託(販売)制度下にあり、商品の供給元である出版社が小売業者の売価変更を許容せず、定価販売を指示する一方で、定められた期間内であれば書店は売れ残ったものについて返品が認められる出版物販売方法を行っております。当社グループのサービスは一般的な書店と比較して返品率の低いサービス運営を行っている為、他の書店と比較してのマイナス面での影響は小さいと考えてはおりますが、今後、再販売価格維持制度の改正又は廃止等が行われた場合は、委託販売制度への影響も含めて、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧ 著作物の利用許諾契約について

当社グループは、電子コミックの配信にあたり、著作権者等の取引先(法人及び個人)との間で著作物利用許諾契約を締結するとともに、これら取引先との良好な信頼関係を築いております。サービスの拡大においては、これら契約の継続を前提としておりますが、版権元自身が同様の事業展開を行うことにより版権を獲得できなくなった場合等、何らかの事情により版権元から使用許諾が得られなかった場合や、契約の更新ができなかった場合、又は著作物の利用料が変動した場合は、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑨ 海外展開について

当社グループは、今後の事業展開として、これまで国内で培ったマンガファン向けのマンガ関連イベントの企画、開催ノウハウを用いて、海外のマンガファンを対象に、イベントビジネスを展開することを企図しております。しかし、当社グループは海外ビジネスの経験が少ない中で、海外においてはユーザーの嗜好や法令等が、日本国内と異なることがあり、必要な人材の確保を含めて当社グループの想定どおりに事業展開できない場合には、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社グループの事業展開及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 組織体制に関するリスクについて

① 組織規模が小さいことについて

当社グループ組織は、従業員数が2025年3月末現在で64名(臨時従業員を除く)と規模が小さく、現在の社内管理体制もこの規模に応じたものとなっております。当社グループでは、今後の事業推進、展開、拡大に対応して人材の採用、育成と管理体制の強化を進めて参りますが、必要な人材の確保や社内教育等が順調に進まなかった場合には、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社グループの事業拡大に影響を与え、その結果、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 人材の採用育成について

当社グループは、今後急速な成長が見込まれる事業の展開や企業規模の拡大に伴い、継続的に幅広く優秀な人材を採用し続けることが必須であると認識しております。質の高いサービスの安定稼働や競争力の向上、技術革新への対応に当たっては開発部門を中心に高度な技術力・企画力を有する人材が要求されていることから、一定以上の水準を満たす優秀な人材を継続的に採用するとともに、成長ポテンシャルの高い人材の採用及び既存の人材の更なる育成・維持に積極的に努めていく必要性を強く認識しております。しかしながら、当社グループの採用基準を満たす優秀な人材の確保や人材育成が計画どおりに進まなかった場合には、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 内部管理体制の整備状況にかかるリスクについて

当社グループは、企業価値を継続的かつ安定的に高めていくためには、コーポレート・ガバナンスが有効に機能するとともに、適切な内部管理体制の整備が必要不可欠であると認識しております。業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保のための内部統制システムの適切な整備・運用、さらに法令・定款・社内規程等の遵守を徹底しておりますが、事業の急速な拡大により、十分な内部管理体制の整備が追いつかない状況が生じる場合には、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、適切な業務運営が困難となり、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 特定人物(創業者)への依存に係るリスクについて

当社代表取締役である安藤拓郎は、当社の設立者であるとともに、大株主であり、経営方針や事業戦略の決定において、重要な役割を果たしております。このため当社グループでは安藤拓郎に依存しない体制を作るために、経営体制の強化を図っております。しかし、現状において、何らかの理由により安藤拓郎が当社グループの業務を継続することが困難になった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 法的規制に関するリスクについて
① コンプライアンス体制について

当社グループでは、今後企業価値を高めていくためにはコンプライアンス体制が有効に機能することが重要であると考えております。そのため、コンプライアンスに関する社内規程を策定し、全役員及び全従業員を対象として年一回以上の社内研修を実施し、周知徹底を図っていく予定です。併せて、コンプライアンス体制の強化に取り組んでおります。しかしながら、これらの取組みにも関わらずコンプライアンス上のリスクを完全に解消することは困難であり、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、今後の当社グループの事業運営に関して法令等に抵触する事態が発生した場合、当社グループの企業価値及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 知的財産権について

当社グループは、電子コミックの配信にあたり、著作権をはじめとする知的財産権を侵害しないよう、取引先との間で締結する著作物の利用許諾契約を遵守し事業を展開しております。しかしながら、電子書籍の販売は新しい業態であるため、今後の法改正や解釈の変更、並びに海外展開による権利処理の複雑化等により、第三者から知的財産権に関する侵害を主張される可能性があります。このような場合、解決までに多くの時間と費用が発生する等、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 「個人情報の保護に関する法律」について

当社グループは、サービス提供にあたり、取引先、コンテンツ利用者等の個人情報を取得する場合があります。これらの情報を適切に保護するため、Pマークを取得し、情報へのアクセス制限や不正侵入防止のためのシステム対応、「プライバシーポリシー」等の情報管理に関する規程の作成等、個人情報保護のための諸施策を講じるとともに、個人情報の取得は必要最小限にとどめております。しかしながら、外部からの不正アクセス、故意又は過失等による情報漏洩に関するリスクは完全には排除できないことから、個人情報が流出する可能性があります。このような場合、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、損害賠償の請求や信用低下等によって、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 「特定商取引に関する法律」について

当社グループは、「特定商取引に関する法律」の定義する販売事業者に該当するため、サイト上で「特定商取引に関する法律」に基づく表示を行っております。今後、上記法令の改正等により規制の範囲が拡張した場合には、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 「製造物責任法(PL法)」について

当社グループは、イベントサービスにおいて、開催イベントに関連するグッズの企画から一部製造を、また軽飲食物のコラボメニューの企画と加工食品の提供を行っており、商品の欠陥に起因する事故が生じた場合には、「製造物責任法(PL法)」により損害賠償問題が発生する可能性があります。当社グループでは、このような事故が生じないよう、品質管理、生産管理体制を整備しておりますが、万が一の事故に備えてPL保険に加入しております。過去に「製造物責任法(PL法)」に抵触した問題は生じておりませんが、問題が生じた場合、損害賠償や社会的信用の失墜等により、当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 「食品衛生法」について

当社グループが提供する商品・サービスにおいて、協力会社先等の「食品衛生法」の遵守体制を確認したのち取引を開始しておりますが、当社グループが提供する食品が食品衛生法に抵触することが発見された場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 「資金決済に関する法律」について

当社グループは、「資金決済に関する法律」の定義する事業者に該当するため、サイト上で「資金決済に関する法律」に基づく表示を行っております。今後、上記法令の改正等により規制の範囲が拡張した場合には、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧ 青少年保護に関連する法令について

本書提出日現在、当社グループは「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」等の法令等の遵守に努めております。なお、当社グループのデジタルコミック配信サービスは「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」及び各地方公共団体が制定する青少年健全育成条例等が規制対象とする事業に当たりません。しかしながら、当社グループではコミックを配信する前に、東京都の青少年有害指定図書等における指定状況の確認、各プラットフォーム運営事業者の基準や当社グループの基準に照らし合わせ、表現の健全性を確保するように努めております。これらの法令が改正・解釈の変更または新たな法令の制定により、何らかの制約を受けることとなった場合、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 継続企業の前提に関する重要事象等について

当社グループでは、2024年3月期より2期連続での営業損失及びマイナスの営業キャッシュ・フローを計上しております。これらのことから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象及び状況が存在していると認識しておりますが、2026年3月期につきましては、2025年3月期より引続き利益が出やすい体質への構造転換を図り、中長期的な事業拡大を目指した戦略的フォーカスを継続します。成長余地の大きいイベントサービスや海外事業に集中することで、全体の利益率の向上を目指し、さらにEC事業においては物流効率の見直しや人員配置の最適化、オペレーション体制の再構築を通じてコスト構造改革を継続し、業績回復と持続可能な成長を実現してまいります。

 

① 海外事業の拡大

2022年から海外市場への進出を行ってきた当社グループは、現在台湾、シンガポールをはじめとしたアジア圏でリアル店舗運営と越境EC運営を展開しております。中国本土・香港・台湾などアジア主要地域の市場拡大を成長戦略の柱とし、IPコンテンツ活用と現地パートナーとの連携を強化しております。2026年以降、現地拠点設立や直営店舗展開、製造体制強化に集中して資金を投資し、体験型IPビジネスのブランド価値を高めてまいります。これによりアジア市場での競争優位を確立し、海外収益比率の拡大と企業価値向上を目指す方針です。

 

② M&Aの活用

新規事業及び周辺事業の拡大のためには、M&Aも有効な手段であると考えております。M&Aを行うにあたっては、投資対効果はもちろん、対象企業の将来性や当社ビジネスとのシナジーの有無を十分に検討した上で、積極的に取り組んでまいります。

 

③ 優秀な人材の確保及び内部統制、コンプライアンス体制の強化

当社は、今後更なる事業拡大を推進するにあたり、従業員のモチベーションを高める人事施策や労働環境の構築に努めながら、当社のミッションやバリューに共感し、今後の事業展開に賛同し、積極的に活躍できる優秀な人材の採用に取り組んでまいります。また、内部統制及びコンプライアンス体制の充実・強化を図ってまいります。

 

④ 持続可能な社会への取り組み

当社は、今後の企業活動が長期的な視点で社会に与える影響を考慮し、経済価値のみならず持続的に社会価値を創出する企業を目指し経営を進めていくことが必要だと考えております。特に全ての従業員に対して年齢、性別、国籍に関わらない公平な賃金の支払いに努めるとともに、ジェンダー・ペイ・ギャップの解消を目指していくことや、各自の能力を十分に発揮できる成長機会の提供と入社時の雇用形態に捉われない公平な評価を目指していくことを重視しております。

 

⑤ 流動性の確保及び企業価値の拡大

当社株式の流通株式数は投資家による売買を通じて変動することとなりますが、今後においても取引所が定める株式要件を充足し続けるために、流動性確保に努める方針です。当社の経営方針・経営戦略に沿い、事業規模・売上高並びに利益の成長を通じて企業価値を継続的に向上させることで流通株式時価総額の拡大に努める方針です。

 

また、資金調達面においても、グロースパートナーズ株式会社が管理・運営を行うファンドであるGP上場企業出資投資事業有限責任組合に対して第三者割当の方法により第9回新株予約権及び第1回無担保転換社債型新株予約権付社債の発行を決議し、2025年5月13日に第1回無担保転換社債型新株予約権付社債の発行により、300百万円の資金調達を実施いたしました。また、同社とは業務資本提携を締結しコンサルティングサービスを超えたハンズオン型業務支援を通じて、持続的な成長のための諸施策の検討及び着実な実行を積極的に推進してまいります。

 

以上のことから、当面の事業活動の継続性に懸念はなく、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。

 

(6) その他のリスクについて

① 自然災害、事故等について

当社グループでは、自然災害、事故に備えて、データの定期的なバックアップ、システム稼働状況の監視等によりトラブルの事前防止又は回避に努めておりますが、当社グループ所在地周辺において、大地震等の自然災害が発生した場合、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社グループの設備の損壊や物流網のストップ、電力供給の制限等の事業継続に支障をきたす事業が発生して、当社グループの事業展開及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

② 風評被害に係るリスク

当社グループの風評や評判は、当社グループのサービスを利用する顧客、取引先、投資家、従業員及びその家族等のステークホルダーとの信頼関係を良好に築くために非常に重要です。当社グループは、サービス利用顧客及び取引先企業等に丁寧に対応し信頼関係の構築に努めております。また今後は、当社グループに対する理解を深めていただくように、適時適切な開示を行っていく方針です。しかしながら、予期せぬ事態が発生した際に適切な対処が行えなかった場合はステークホルダーからの信頼を損なうことになり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 訴訟等に係るリスク

当社グループは、本書提出日現在において、損害賠償を請求されている事実や訴訟を提起されている事実はありません。しかしながら、当社グループが事業活動を行う中で、当社グループが提供するサービスの不備、当社グループが提供するサービスアプリケーションの不具合、個人情報等の漏洩等により、訴訟を受けた場合には、当社グループの社会的信用が毀損され、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 会計上の見積りに関するリスク

当社グループは、連結財務諸表の作成にあたり会計上の見積りが必要な事項については、合理的な基準に基づき見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、金額の見直しや実際の結果と異なる場合があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

当社は、役員及び従業員に対するインセンティブを目的とし、新株予約権を付与しております。これらの新株予約権が権利行使された場合、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。なお、2025年3月末現在でこれらの新株予約権による潜在株式数は120,800株であり、発行済株式総数1,614,100株の7.5%に相当しております。

 

⑥ 配当政策について

当社グループは現在、成長過程にあると考えており、更なる財務体質の強化や事業拡大及び競争力の確保を経営の重要課題として位置づけております。当社の配当に関する基本方針は、株主に対する利益還元を重要な経営課題と認識しつつ、現時点においては、内部留保の充実を図り、事業拡大を目指すことが株主に対する最大の利益還元につながると考えており、設立以来、配当は実施しておりません。将来的には、その時点における経営成績及び財務状態を勘案しつつ株主に対し利益還元を実施していく方針ではありますが、今後の配当実施の可能性及び実施時期等につきましては未定であります。

 

⑦ 当社株式の流通株式時価総額について

当社は、当事業年度末時点において、東京証券取引所グロース市場における上場維持基準のうち、「流通株式時価総額」については基準を充たしてしておりません。次の基準日である2026年3月31日までの改善期間内に適合しなかった場合には、東京証券取引所より監理銘柄(確認中)に指定され、東京証券取引所から適合判定の結果、流通株式時価総額基準に適合している状況が確認されなかった場合には、整理銘柄に指定され、当社株式は2026年10月1日に上場廃止となります。

当社グループは当該リスクへの対策として、全社一丸となって業績の回復に努め、企業価値の向上を図ることにより、株価を通して株主・投資家の評価をいただき、当該リスクの顕在化を回避する所存であります。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 

(1) 経営成績等の状況の概要

① 経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や個人消費の持ち直しにより緩やかな回復が見られましたが、円安や物価上昇、海外経済の減速といった不確定要素の影響もあり、先行きは依然として不透明な状況が続きました。特に、エネルギー価格の高止まりや地政学リスクが懸念され、消費者の節約志向も強い状況で推移いたしました。経済活動の正常化が進む中でも、引き続き慎重な見通しが求められる一年でした。

 

当社のECサービスが属する出版業界におきましては、公益社団法人全国出版協会 出版科学研究所『出版指標 2025年春号』によると、2025年3月期の書籍雑誌推定販売金額は9,915億円と推定され、前年同期比で4.8%の減少が見られました。一方、コミック推定販売金額は7,043億円となり、前年比1.5%の成長を記録し、初めて7,000億円を突破いたしました。しかしながら、紙コミックの売上は1,472億円(前年比8.6%減)と、1995年以降で最低の水準となりました。電子コミックは5,122億円で前年比6.0%の成長を示しましたが、その成長率は鈍化傾向にあります。売れ行きの傾向としては、アニメ化された作品に人気が集中し、一部の大賞受賞作品は大きな売上を記録したものの、それ以外の作品の影響は以前に比べて薄れる傾向が見られました。ヒット作として『怪獣8号』や『ダンダダン』が挙げられますが、市場全体としては年々縮小傾向が続いております。

イベントサービスに関連する環境としましては、インバウンド需要は継続して拡大しております。日本政府観光局(JINTO)発表の「訪日外客数(2025年3月推計値)」によると、2025年3月期の訪日外客数は38,848千人(暫定値)に達し、2024年3月度比で134.7%の大幅な増加を示しました。特に、東アジアからは中国、東南アジアからはインドネシア、欧米豪からは米国を中心に、訪日外客数が増加傾向となっております。

 

このような環境のもと、当社の事業は以下のように推移いたしました。

 

当連結会計年度のECサービス売上高は3,008百万円(前年度比88.1%、予算比98.7%)となりました。主要KPIとしましては、ユーザー数は32百万人(前年同期37百万人、前年同期比86.7%)となりましたが、購買率は1.06%(前年同期1.01%、+0.05pt増)と向上し、購買単価は8,138円(前年同期8,347円、前年度比97.5%)となりました。当社は紙コミックの売上構成比が大きいことから、紙コミック市場動向と近い数値推移となりました。市場規模が縮小傾向の中で市場内シェア拡大を目指し、ポイント販促や送料無料といった販促指標を大幅に見直し、販促費の投下による売上獲得から、取扱点数や供給在庫量による他店との差別化及び利益確保を推進いたしました。

 

当社の2025年3月期のイベントサービス売上は592百万円(前年度比122.5%、予算比99.2%)となりました。その内訳は、店舗売上が334百万円、イベントEC売上が259百万円となりました。事業効率化のため、不採算店舗であったマンガ展 名古屋店を第4四半期に閉店した一方で、売上が堅調な渋谷店モデルを踏襲したマンガ展 天王寺店を新たに開店いたしました。この天王寺店の開店により、当社の注力IPである実写映像化物販催事を大阪と東京で継続して開催することが実現いたしました。さらに、海外での巡回を前提としたコラボカフェ・ポップアップ催事企画の立案・実施に注力しており、今後IP単位の売上増加と事業収益の改善を見込んでいます。

 

新規事業においては、まず商品化卸事業について、卸販売を前提とした商品化企画を中止し、当社の催事や海外協業先への卸に集約することで、収益効率の改善を目指しました。次に、トレカサービスでは、トレカ販売の強化を目的としてオンラインガチャサービスの販売を開始いたしました。希少性の高いトレカ商品については、業務資本提携を締結している株式会社テイツーと連携し、在庫を効率的に確保することで継続的な販売強化を図っております。また、買取サービスにおいては、オンライン宅配買取サービスをプレリリースいたしました。今後はテイツーとのシナジーを生かし、買取在庫の共有を目指してWeb主導での展開を進めていく予定です。

海外事業については、2025年2月13日付で東アジアに拠点を持つ有力な海外現地パートナーである上海晞暁文化咨詢有限公司(中国)、Applause Entertainment Limited(台湾)、及びINCUBASE Studio Asia Limited(香港)との業務提携を開始いたしました。2025年3月には、上海現地にて当社と連携先企業の共同企画による日本のIPコンテンツを活用したイベントを実施いたしました。また、海外(東アジア圏)でのイベント巡回も決定しており、単発的な売上案件への依存から、持続的な成長フェーズへと移行しております。海外店舗についても、不採算店舗であったマンガ展の台湾店舗を2025年第4四半期に閉店いたしました。今後は、2025年夏頃を目処に、協業先である株式会社テイツーとの共同運営店舗の開店を目指しています。加えて、2025年4月25日にはグロースパートナーズ株式会社との間で業務資本提携を締結いたしました。成長余地の大きいイベント及び海外事業への資金とリソースの集中を図ることにより、更なる成長を目指してまいります。

結果として新規・海外事業売上高は77百万円となりました。

 

上記の施策の結果、当連結会計年度における売上高は3,677,329千円(前年同期間売上高3,897,961千円、前年同期比5.7%減)、営業損失は260,185千円(前年同期間営業損失222,408千円)、経常損失は264,558千円(前年同期間経常損失224,082千円)、当期純損失及び親会社株主に帰属する当期純損失は445,558千円(前年同期間当期純損失及び親会社株主に帰属する当期純損失272,651千円)となりました。

 

注.当社グループは単一セグメントであるため、セグメント別の業績の状況については記載しておりません。

 

② 財政状態の分析

(資産の部)

当連結会計年度末の総資産は1,473,425千円(前連結会計年度末比380,386千円減)となりました。総資産の内訳は、流動資産が1,408,533千円(前連結会計年度末比184,634千円減)、固定資産が64,891千円(前連結会計年度末比195,751千円減)であります。主な変動要因は、前連結会計年度末に比べ、流動資産は、売掛金が87,789千円減少、商品が76,689千円減少したこと等によるものであります。また固定資産は、減価償却費及び減損損失の等計上により有形固定資産が101,630千円減少、無形固定資産が55,807千円減少及び長期前払費用(投資その他の資産「その他」に含む)が23,500千円減少したこと等によるものであります。

 

(負債の部)

当連結会計年度末における負債合計は667,502千円(前連結会計年度末比290,100千円減)となりました。負債の内訳は、流動負債が501,817千円(前連結会計年度比190,155千円減)、固定負債は165,684千円(前連結会計年度末比99,945千円減)であります。主な変動要因は、前連結会計年度末に比べ、流動負債は買掛金85,365千円減少、未払金が62,940千円減少及び1年内返済予定の長期借入金が59,423千円減少したことに対し、未払法人税等が12,224千円増加したこと等によるものであります。 固定負債は、長期借入金が97,000千円減少したこと等によるものであります。

 

(純資産の部)

当連結会計年度末における純資産合計は805,923千円(前連結会計年度末比90,285千円減)となりました。主な変動要因は、親会社株主に帰属する当期純損失445,558千円による減少及び第三者割り当てによる新株の発行及び新株予約権(ストック・オプション)の行使により、資本金及び資本剰余金がそれぞれ178,064千円増加したことによるものであります。

以上の結果、財務指標としては、流動比率が280.7%、自己資本比率が54.6%になっております。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ、28,274千円増加し、634,881千円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動の結果使用した資金は、140,017千円(前年同期は187,492千円の支出)となりました。これは、税金等調整前当期純損失439,048千円、仕入債務の減少85,387千円及び未払金の減少62,324千円等による資金の減少と、減損損失165,006千円、売上債権の減少87,726千円、棚卸資産の減少76,621千円、減価償却費38,531千円等による資金の増加等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、26,884千円(前年同期は136,520千円の支出)となりました。これは、無形固定資産の取得による支出24,957千円、差入保証金の支払いによる支出43,238千円等による資金の減少と、差入保証金の回収43,894千円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において財務活動の結果獲得した資金は、195,235千円(前年同期は134,713千円の支出)となりました。 これは、長期借入金の返済による支出156,423千円、第三者割り当てによる新株発行及びストックオプションの行使による新株式の発行による収入354,278千円等によるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績

当社で行う事業は、提供するサービスの性質上、生産実績の記載がなじまないため、当該記載を省略しております。

b.受注実績

当社で行う事業は、提供するサービスの性質上、受注実績の記載がなじまないため、当該記載を省略しております。

c.販売実績

当社事業はマンガ事業の単一セグメントであり、当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。

事業の名称

金額(千円)

前年比(%)

マンガ事業

3,677,329

94.3

合計

3,677,329

94.3

 

(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。なお、楽天グループ株式会社、アマゾンジャパン合同会社、LINEヤフー株式会社、に対する販売実績は、当社が同社等の運営するショッピングモールを介して、当社運営店舗が一般消費者へ販売した商品売上の総額であります。

相手先

第19期連結会計年度

(自 2023年4月1日

 至 2024年3月31日)

第20期連結会計年度

(自 2024年4月1日

 至 2025年3月31日)

販売高

(千円)

割合(%)

販売高

(千円)

割合(%)

楽天グループ株式会社

1,068,318

27.4

837,750

22.8

アマゾンジャパン合同会社

727,321

18.7

667,237

18.1

LINEヤフー株式会社

450,238

11.6

422,808

11.5

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。

この連結財務諸表の作成にあたって、経営者により、一定の会計基準の範囲内で、かつ合理的と考えられる見積りが行われている部分があり、資産・負債及び収益・費用の金額に反映されております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果と異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。なお、重要な会計上の見積りはありません。

 

② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績

(売上高)

当連結会計年度の売上高は「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

(売上原価、売上総利益)

当連結会計年度の売上原価は2,344,013千円となり、前連結会計年度に比べ149,493千円減少いたしました。主に主力ECサービスの売上減収に伴うコミックの仕入が減少したことによります。結果として売上総利益は1,333,315千円となり、前連結会計年度に比べ71,139千円減少いたしました。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

販売費及び一般管理費の主な変動項目として、取引減少に伴い変動費である、荷造運賃182,407千円(前連結会計年度に比べ11,464千円の減少)及びオンラインショップ運営費292,079千円(前連結会計年度に比べ26,748千円の減少)及び支払手数料115,655千円(前連結会計年度に比べ8,613千円の減少)、を計上した一方で、前期の期中において移転を行った本社・倉庫の賃料を含む地代家賃121,697千円(前連結会計年度に比べ10,201千円の増加)等を計上した結果、販売費及び一般管理費合計で1,593,500千円(前連結会計年度に比べ33,362千円の減少)となりました。

結果として、売上総利益から販売費及び一般管理費を差し引きました営業損失は260,185千円(前連結会計年度に比べ37,776千円の減少)となりました。

 

(営業外損益、経常利益)

当連結会計年度の営業外収益は12,564千円(前連結会計年度に比べ5,852千円の増加)となりました。営業外費用の主な増加項目として、対象者の退職による株式報酬消滅損8,126千円(前連結会計年度に比べ8,126千円の増加)及び為替差損2,823千円(前連結会計年度に比べ2,003千円の増加)を計上した結果、営業外費用で16,937千円(前連結会計年度に比べ8,551千円の増加)を計上しました。結果として経常損失は264,558千円(前連結会計年度に比べ40,475千円の減少)となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は445,558千円(前連結会計年度に比べ172,907千円の減少)となりました。

 

b.財政状態

主な増減内容については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の分析」に記載のとおりであります。

 

③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

当社グループにおいては、商品の仕入れ、荷造り運賃やECサイトの運営費用等、事業継続に必要な運転資金の支出構造に大きな変動はないものの、当連結会計年度においては売上が低迷し、経常的な営業活動によるキャッシュ・フローが減少したことにより、資金繰りの面で厳しい状況となりました。このため、当社グループは必要資金を確保するため、転換社債型新株予約権付社債(CB)および新株予約権の発行を通じて運転資金を調達いたしました。

当社グループでは、引き続き資金繰りの状況に留意しつつ、資金需要に応じた柔軟な調達手段を講じてまいります。今後も、営業活動によるキャッシュ・フローの改善を図るとともに、資金の流動性確保と財務の安定性の維持に努めてまいります。

 

④ 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループの事業に重要な影響を与える要因の詳細につきましては、「3.事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

⑤ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。

 

5 【重要な契約等】

グロースパートナーズ株式会社との業務資本提携契約締結

当社は、2025年4月25日開催の取締役会において、グロースパートナーズ株式会社(以下「グロースパートナーズ」といいます。)との間で同日付で事業提携契約書(以下「本事業提携契約」といいます。)を締結するとともに、グロースパートナーズが管理・運営を行うファンドであるGP上場企業出資投資事業有限責任組合(以下「割当予定先」といいます。)に対して第三者割当の方法により第9回新株予約権(以下「本新株予約権」といいます。)及び第1回無担保転換社債型新株予約権付社債(以下「本新株予約権付社債」といい、その社債部分を「本社債」、その新株予約権部分を「本転換社債型新株予約権」といいます。)を発行することについて決議し、2025年4月25日付で本業務提携契約及び引受契約を締結しました。

 

(1)本業務資本提携の目的及び理由

当社は現在、既存主要事業である ECサービスの収益構造の抜本的な見直しと今後の注力事業であるイベント・海外事業の成長加速を両輪とする経営改革を進めており、継続的な黒字化の実現と中長期的な企業価値の飛躍的向上を目指しております。このような変革期においては、既存の社内リソースのみならず、外部の知見やネットワークを活用したオープンな成長戦略の構築が極めて重要であると考えております。

こうした中、2025年3月頃、当社の取引先銀行から、グロースパートナーズを紹介され、同社より、当社の成長戦略の策定、各種分析、M&A関連情報の提供、IR強化などに加え、コンサルティングサービスを超えたハンズオン型業務支援及び資本提携に関する提案を受けました。その後、継続的にグロースパートナーズとの間で情報交換を重ね、具体的な業務提携及び資本関係の構築について協議するとともに、同時期に他の複数のコンサルティングサービス及び金融投資家からの提案も含め社内において慎重な比較検討を重ねてまいりました。その結果、事業基盤の再強化、成長領域への積極的な投資、人的資本の開発・拡充等における高度なノウハウを有し、大手コンサルティング会社、プライベートエクイティファンドにおいて多くの上場企業の支援実績を持つ古川徳厚氏が代表取締役を務めるグロースパートナーズとの間で業務提携を実施することが、当社の戦略実現のために現時点で最適であるとの判断に至りました。また、グロースパートナーズからの資金調達の提案は、当社の財政状態、資金ニーズに適合的であり、且つ調達の実施タイミングの点においても望ましいものであったため、グロースパートナーズが管理・運営を行う割当予定先に対する第三者割当による新株予約権及び新株予約権付社債の発行を進めることにいたしました。

そのため、当社は、2025年4月25日付で、グロースパートナーズとの間で本事業提携契約を、グロースパートナーズが管理・運営を行う割当予定先との間で、割当予定先に対して本新株予約権及び本新株予約権付社債を発行することを内容とする引受契約書(以下「本引受契約」といいます。)を締結することといたしました。当社は、これらの契約に基づく業務資本提携(以下「本業務資本提携」といいます。)を通じて、持続的な成長のための諸施策の検討及び着実な実行を積極的に推進してまいります。

 

(2)本業務資本提携の内容

本事業提携契約に基づき当社グループがグロースパートナーズから受ける支援の概要は以下のとおりです。

① 成長戦略策定支援、事業計画策定支援、新規事業提案

② M&A 案件の紹介、及びターゲットをリストアップした上での能動的なアプローチに係る提案

③ IR に関するアドバイスの提供、IR 支援、投資家の紹介

④ 上記以外の、当社及びグロースパートナーズが別途合意する業務

また、当社が、グロースパートナーズが管理・運営を行う割当予定先に対して、本新株予約権及び本新株予約権付社債の第三者割当(以下「本第三者割当」といいます。)を行い、①アジア市場への本格展開に向けた戦略投資及び②M&A による事業拡大に充当する資金を調達します。本業務資本提携の取決めの一環として、本引受契約において、当社は、払込期日から2030年5月13日又は割当予定先が当社の株式又は新株予約権、新株予約権付社債その他の潜在株式(以下「株式等」と総称します。)を保有しなくなった日のいずれか早い日までの間、割当予定先の事前の書面による承諾なく、株式等の発行又は処分をしないこと(但し、本引受契約の締結日時点で発行済の当社の新株予約権の行使に基づき普通株式を交付する場合又は本新株予約権及び本転換社債型新株予約権付社債の行使若しくは転換に基づき普通株式を交付する場合を除きます。)、また、同様の期間、第三者に対して株式等の発行又は処分をしようとする場合(但し、当社の役職員を割当先としてストック・オプション制度に基づき新株予約権を発行する場合、当社の役職員を割当先として譲渡制限付株式報酬制度に基づき普通株式を交付する場合、本引受契約の締結日時点で発行済の新株予約権の行使に基づき普通株式を交付する場合又は本新株予約権及び本転換社債型新株予約権付社債の行使若しくは転換に基づき普通株式を交付する場合を除きます。)、当該第三者との間で当該株式等の発行又は処分に合意する前に、割当予定先に対して、当該株式等の内容及び発行又は処分の条件を通知した上で、当該株式等の全部又は一部について当該条件にて引き受ける意向の有無を確認するものとし、割当予定先がかかる引受けを希望する場合、当社は、当該第三者の代わりに又は当該第三者に加えて、割当予定先に対して当該株式等を当該条件にて発行又は処分することを合意する予定です。

また、本件新株予約権付社債発行要項には以下の繰上償還(財務上の特約)が含まれております。

①当社の2026年3月期以降の連結の通期の損益計算書に記載される経常損益が2期連続して損失となった場合

②当社の2026年3月期以降の各事業年度末日における連結の通期の貸借対照表に記載される純資産合計の額が、直前事業年度末日における連結の通期の貸借対照表に記載される純資産合計の額の75%を下回った場合

③当社普通株式について、上場廃止事由等が生じた若しくは生じる合理的な見込みがある場合

④東京証券取引所による管理銘柄への指定がなされた若しくはなされる合理的な見込みがある場合

なお、本件新株予約権及び本新株予約権付社債の内容については、「5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 重要な後発事象」に記載のとおりであります。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。