第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当社グループは、「テクノロジーに想像力を載せる」という経営理念の下、人にやさしいICTサービスの提供を目指し、当社グループ独自のテクノロジーで新たな時代への橋渡しとなるイノベーションを追求しております。

 

(2) 経営戦略

 経営基盤の安定を担うSI部門と成長を加速させるAIZE部門のシナジー効果を最大限に発揮させ、既存IT企業とITベンチャー企業の優位性を併せ持つ独自の企業として市場にポジションを確立していきます。

 現状、当社グループが位置するIT市場には二つの課題が顕在化しております。ひとつはDXで「2025年の崖」といわれレガシーなITシステムを原因として業務刷新が遅れていること、さらにひとつはAI化でひところのブームによって進んだ、新たなシステムのデモンストレーションを兼ねた試験工程であるPoC(概念実証)も結果としてサービス実装に至らないことです。当社グループは、このふたつの課題をSI部門とAIZE部門の両輪で解決し、顧客企業のニーズに応えていきます。現在、AIサービスを謳うベンチャーは多くある中で、ディープラーニングをはじめとする先端テクノロジーの研究開発から、実際にサービス実装を担える企業は限られております。また同時に、既存IT企業はイノベーションのジレンマに陥っており先端テクノロジーへの進出が思うように進んでいません。当社グループは既存のレガシーなシステムの運用や改修を行いながら、先端テクノロジーのサービス実装を実現しております。

 中期的には、上記の課題から発生するニーズをキャッチアップして受注増加を図るべく、SI部門、AIZE部門ともに営業活動を協働で行うパートナー企業の開拓を進めております。AIZEプロダクトを新規顧客との接触点となる商品として、SI部門によるシステム開発受注などのAIソリューション事業を拡充します。同時に、ストック型ビジネスであるAIZEの導入を進め、課金ポイントとなるID数増加を企図します。

 

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な経営指標等

 当社グループは、主な成長性・収益性の指標として、売上高成長率を重視しております。また、当社グループのAIソリューション事業のうちAIZE部門では、顧客ニーズに合わせてAIZE Research、AIZE BIZなどのサービス提供を行っておりますが、提供形態にかかわらず共通で拠点ID数に基づき収益計上を行っており、拠点ID数を経営指標としております。SI部門では、SES(システムエンジニアリングサービス)については派遣単価及び派遣人数を経営指標としております。また、研修事業については研修の請負金額を経営指標としております。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

①優秀人材の確保

 現在の我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症の流行により急速に悪化した企業業績の影響を受けており、また世界経済につきましても、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が起因となり、大恐慌以来の景気後退に陥るとの見通しがIMF(国際通貨基金)より示されました。

当社グループでも、新型コロナウイルス感染症の流行がもたらしたニューノーマル時代における社会ニーズに応えることが急務です。そのため、成長の源泉であるエンジニア陣の技術力の底上げ、個々の意欲、能力向上にも注力し、急変する現代にふさわしい人材の育成を進めることが最大の課題として挙げられます。人材育成は、先端テクノロジー研究開発のキャッチアップ、市場開拓といった課題を解決する糸口ともなります。AIエンジニアといった専門人材の採用と優秀人材の育成は、AIサービスに関する問い合わせが増加する当社グループにとって急務です。他社との開発競争が激化するなかでも、人材の確保は重要な意味をもっております。教育機関との連携や採用活動を活性化しております。採用・育成にかかる資金は欠かせざるコストとなっております。

②営業マーケティングの効率化

流動性の高いIT市場を的確に分析し顧客ニーズにマッチしたサービス提供を図るため、営業マーケティングの仕組み化を急いでおります。受注までのパイプラインをフロー化、標準化するために、各種のマーケティングツールの導入も必要となっており、これもまた欠かせざるコストです。

 

③財務の健全化

当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきまして、当社グループでは事業の維持拡大に必要なレベルの流動性の確保と財務の健全性・安全性維持を資金調達の基本方針としております。

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、各種サービス提供にかかわる原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主にAIZEの開発にかかわる投資費用であります。これらの資金需要につきましては、運転資金は営業キャッシュ・フロー及び借入金で賄い、投資資金は主に株式発行による資金調達で賄うことを基本とする方針です。

 

④当社の流通株式比率について

当社の流通株式比率は本書提出日現在において20.7%であり、東京証券取引所グロースへの上場に際しては、公募増資540,000株を実施することにより、同市場における形式基準である流通株式比率25%以上を満たし、当社株式の流動性を確保するように努めております。

今後は当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の観点から、経営戦略の着実な遂行やIR活動の促進・強化を図るとともに、必要に応じて当社株式を保有している取引先や主要株主へ一部売出しに向けて協議を進めるなど流動性の確保に努めて参ります。
  なお、上記の株主の当社株式所有割合等については、「第四部 株式公開情報 第3 株主の状況」に記載しております。 

 

2 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループ事業、業績及び財政状態に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。

 

(1) 事業内容に関するリスクについて

① 事業環境の変化について

当社グループが事業展開を行っているAIソリューション事業は、技術革新や顧客からのニーズについてその変化のスピードが非常に早く、当社グループもそれに対して迅速かつ柔軟に対応する必要があると考えております。当社グループでも、定例で商品開発会議の開催や外部有識者へのヒアリングなどを通じて最新の技術動向や市場環境の変化を把握できる体制を構築し、経営会議で業務整理を行いつつ各担当ごとに迅速に対応できるよう努めておりますが、当社グループが技術革新や顧客ニーズの変化に適時に対応できない場合、あるいは、その対応のために人件費やシステム投資等、想定以上に多額の費用を要する場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 自社プロダクトの機能開発について

 当社グループのAIソリューション事業においては、ソフトウエア開発費用として第12期連結会計年度(自 2019年9月1日 至 2020年8月31日)で107,243千円、第13期連結会計年度(自 2020年9月1日 至 2021年8月31日)で129,735千円を投じ、画像認識プラットフォーム・AIZE等の自社プロダクトの機能開発を推進しておりますが、今後も画像認証等にかかる先端技術開発や既存技術の更新開発を継続して参ります。競争の激しい市場環境の中、自社プロダクトの機能開発が想定通りに進まない場合、機能に優れる競合他社に市場を奪われるなどによって収益の獲得ができなかった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 画像認識プラットフォーム・AIZEの事業展開について

当社グループが提供する画像認識プラットフォーム・AIZEについては、既存システムに画像認識および顔認証の機能を搭載したいとの強い引き合いを頂いており、当社グループにおいては、今後、当該事業が大きく伸長するものと考え、事業計画及び経営方針を策定しております。しかし、顔認証技術を利用したサービスについては、新型コロナウイルス感染症の影響によるニューノーマル時代において、新規参入する企業も数多く存在し、市場が形成される段階であり、当該事業の見通しについて、高い精度にて見積ることは困難であります。当該サービスの事業展開の規模、速度及び収益性が当社グループの見通しに達しない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります

 

    ④ 画像データの利活用に関する法令等の規制について

当社グループが提供する画像認識プラットフォーム・AIZEにおいては、カメラ画像を利活用するサービスを提供しており、その過程において取得するデータの取り扱いについては、単に個人情報保護法等の法令を遵守するのみならず、プライバシー保護の観点より考慮する必要があります。当社グループにおいては、2018年3月に総務省・経済産業省より公表された「カメラ画像利活用ガイドブック」および、2021年5月の「カメラ画像利活用ガイドブック 事前告知・通知に関する参考事例集」を参照し、一次取得者となる顧客企業への事前告知等の徹底に取り組んでおりますが、関連する法令等が改正され、あるいは社会的な要請が大きく変化した場合には、当該サービスの継続提供が困難になる、あるいはサービスの提供範囲を縮小するといった事態が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

⑤ 個人情報の保護について

当社グループは、自社で開発したサービスとして画像認識プラットフォーム・AIZEを提供しており、「個人情報の保護に関する法律」が定める個人情報取扱事業者としての義務を課されているのみでなく、プライバシー保護の観点から、より広範な配慮が必要な情報を事業にて取り扱っていると認識しております。当社グループにおいては、これらの情報の漏洩防止はもちろん、不適切な利用等の防止のため、情報管理を経営上の重要事項と考え、当社グループ内においても開発エンジニアをリスト管理しシステム上のアクセス権限も制限、「情報セキュリティ管理規程」「個人情報取扱規程」等を制定し、全従業員に対する社内教育を実施する等、法令及び関連するガイドラインの遵守体制を整えております。しかしながら、当社グループが保有するこれらの情報について漏洩、改ざん、不正利用等が生じる可能性は全く存在しないとはいえず、これらの事態が生じた場合には、適切な対応のためのコスト負担や当社グループへの信用低下、損害賠償請求等が生じることにより、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 労働者派遣法等について

当社グループが行う事業に関しては、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」(以下「労働者派遣法」という。) 、「下請代金支払遅延等防止法」、及びその他関連法令の規制を受けております。当社グループにおいては、以下の免許を取得し顧客先に従業員を派遣しているため、労働者派遣法の遵守に努めておりますが、労働者派遣法に定める派遣元事業主としての欠格事由に該当した場合、関係法令に違反した場合には当該事業の停止、許可の取り消しを命じられる可能性があります。

認定等の名称

許可番号

監督官庁

有効期限

労働者派遣事業許可

派13-305663

厚生労働省

2022年8月31日

 

 

また、これらの法的規制は、社会状況の変化等に応じて、今後も適宜改正ないし解釈の変更等がなされる可能性があり、これらへの対応に関する管理体制の変更、コスト等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 競合について

当社グループにおいては、囲碁AI等の先端技術開発によって蓄積した技術力を競争力の源泉として、AIソリューション事業を展開しております。一方で、AI等の先端技術に対する社会的な注目が高まるのに伴い、AIZE部門が属する事業への競合他社の投資の拡大、あるいは新規の参入事業者の増加により、相対的な当社グループの技術的優位性が後退する可能性があります。当社グループがこれらの競合に対して相対的な優位性を維持できない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 事業運営・組織体制に関するリスクについて

① 人材の育成及び確保について

当社グループは、事業の持続的な成長のためには当社グループの経営理念に共感する優秀な人材の確保が必要であるとの認識のもと、SNSでのソーシャルマーケティング、メディアを活用したプロモーション企画を通じて当社グループの認知度向上に努めるとともに、優秀な人材の確保及び育成のための取り組みを積極的に行っております。しかしながら、当社グループが求める人材を必要な時期に確保あるいは育成できない場合、人材の流出が進んだ場合には、事業の拡大に支障が生じ、または経常的な業務運営のための費用が増加すること等により、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② ビジネスパートナーについて

当社グループは業務を遂行する際、開発の効率的な遂行や固定費の削減等のメリットを享受するため、ビジネスパートナーの支援を受けております。今後も安定的に事業を拡大するために、定期的接点を維持するなど関係強化を行ってまいりますが、万が一適切な時期にビジネスパートナーからの支援が受けられない場合等には、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

③ 知的財産権について

当社グループの提供するサービスが第三者の特許権、著作権、肖像権等の知的財産権を侵害する可能性については、弁理士および当社の顧問弁護士といった外部専門家を通じて調査を行っておりますが、当社グループが提供するサービスに関連する第三者の知的財産権の完全な把握は困難であるため、当社グループが意図せずに第三者の知的財産権を侵害する可能性は否定できません。その場合、当社グループに対する訴訟等によって、当社グループが提供するサービスへの影響があるほか、訴訟等への対応、賠償等に必要となるコストの発生によって、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 広告宣伝活動等の先行投資について

当社グループは競合と認識する他社と比較し小規模な企業グループであり、また顧客からの認知度も低いことから、今後の事業展開上、展示会への出展、ウェブ広告、メディアへの露出といった積極的な広報・広告宣伝活動によって認知度の向上を図る必要があると考えております。これらの投資はその投資が生み出す収益に先立って行われるため、投資の実施時においてはキャッシュ・フローが悪化します。これらの先行投資については、プロモーション企画ごとの効果を測定しつつ慎重に行っていく方針ではありますが、これらの投資が予期した収益を生まない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 内部管理体制について

当社グループは、業容の拡大及び従業員の増加に合わせ、内部管理体制の構築を進めており、セールスフォースなどのITシステムの活用、業務フローの見直しなどを予定しておりますが、事業の拡大に対し必要な人的・組織的な内部管理体制の整備が追いつかない場合、事業の拡大に支障が生じ、あるいは経常的な業務運営のための費用が増加すること等により、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

当社グループは、役職員に対するインセンティブの付与を目的として新株予約権を付与しており、本書提出日現在、新株予約権による潜在株式は725,600株であり、発行済株式総数の11.6%に相当しております。これらの新株予約権が行使された場合には、当社株式が発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。

 

⑦ 感染症の流行等について

新型コロナウイルス感染症等の疫病の流行に伴い、当社グループの役員及び従業員、もしくはその家族が罹患し、就業不能となった場合には、人員の不足や経営管理体制に支障をきたすリスクが生じます。さらに、パンデミック等により社会経済がより深刻な影響を受けた場合、顧客先での受け入れなども含めて当社グループの収益及び事業運営に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)その他

① 税務上の繰越欠損金について

当社グループには、本書提出日現在において多額の税務上の繰越欠損金が存在しております。そのため欠損金の繰越控除の期限が切れた場合には、課税所得の控除が受けられなくなります。

そうした場合、法人税、住民税及び事業税が想定より多額に計上されることとなり、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

 

 

② 支配株主との関係について

当社の主要株主である福原聖子は、当社の前代表取締役である福原智の配偶者であり、2021年3月に福原智が急逝した事に伴い、所有していた当社株式を福原聖子が相続した結果、本書提出日現在、福原聖子が代表取締役を務める資産管理会社である株式会社コスモウエアが保有する当社株式と併せて発行済株式総数の66.2%を所有しており、株式上場時には540,000株の公募増資により発行済株式総数の61.0%を所有する予定であります。また、福原聖子は他の従業員と同等の雇用条件にて当社従業員として労務業務に従事しており、当社と良好な関係にあり、雇用関係以外に当社との取引関係はありません。

福原聖子は、安定株主として引き続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては株主共同の利益を追求すると共に、少数株主の利益にも配慮する方針を有しておりますが、何らかの事情により福原聖子が保有する当社株式が売却され、持ち分比率が低下した場合には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。

なお、福原聖子は従業員としての地位の解消のため、今後退職することを検討しております。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

1. 経営成績等の状況の概要

当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

文中の将来に関する事項は、提出日現在において判断したものであります。

 

(1) 財政状態の状況

 第13期連結会計年度(自 2020年9月1日 至 2021年8月31日)

 (資産)

当連結会計年度末における資産の合計は、前連結会計年度に比べ186,459千円増加し、1,113,700千円となりました。

流動資産は985,293千円(前年同期比177,326千円増)となり、主な要因としては税金等調整前当期純利益が61,876千円発生したこと等により現金及び預金が66,939千円増加したこと及び、売上の増加等により売掛金が128,761千円増加したためであります。

固定資産は128,407千円(前年同期比9,133千円増)となり、主な要因としてはAIZE技術開発を目的としたソフトウエアの増加により無形固定資産が20,443千円増加した一方、保険契約の解約等により投資その他の資産が8,861千円減少したためであります。

(負債)

当連結会計年度末における負債の合計は、前連結会計年度に比べ148,440千円増加し、671,311千円となりました。

流動負債は523,455千円(前年同期比135,859千円増)となり、主な要因としては仕入高の増加等により買掛金が65,125千円増加し、法人税、住民税及び事業税の増加により未払法人税等が22,700千円増加したためであります。

固定負債は147,856千円(前年同期比12,580千円増)となり、主な要因としては新規借入等により長期借入金が12,580千円増加したためであります。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の合計は、前連結会計年度に比べ38,019千円増加し、442,389千円となりました。

主な要因としては親会社株主に帰属する当期純利益計上により利益剰余金が38,019千円増加したためであります。

 

 

 第14期第2四半期連結累計期間(自 2021年9月1日 至 2022年2月28日)

 (資産)

当第2四半期連結会計期間末における資産の合計は、1,182,908千円と前連結会計年度末と比較して69,207千円増加しております。

流動資産は992,751千円(前期末比7,458千円増)となり、主な要因としては売上の増加等に伴い、受取手形、売掛金及び契約資産が23,206千円増加(うち受取手形15,400千円増加・売掛金5,273千円増加・契約資産2,533千円増加)したこと、商品及び製品が16,404千円減少したことによるものであります。

固定資産は190,156千円(前期末比61,748千円増)となり、主な要因としてはAIZE技術開発を目的としたソフトウエア仮勘定が87,146千円増加したこと及び、投資有価証券の売却により、11,250千円減少したことによるものであります。

(負債)

当第2四半期連結会計期間末における負債の合計は、562,686千円と前連結会計年度末と比較して108,625千円減少しております。

流動負債は441,082千円(前期末比82,372千円減)となり、主な要因としては法人税等の支払に伴い、未払法人税等が18,074千円減少したこと、消費税の支払に伴い未払消費税が34,131千円減少したこと及び、短期借入金の返済により、10,000千円減少したことによるものであります。

固定負債は121,603千円(前期末比26,253千円減)となり、主な要因としては長期借入金の分割返済により、26,253千円減少したことによるものであります。

(純資産)

当第2四半期連結会計期間末における純資産の合計は、620,221千円と前連結会計年度末と比較して177,832千円増加しております。

主な要因としては第三者割当増資により資本金が49,857千円、資本剰余金が49,857千円増加したこと、及び親会社株主に帰属する四半期純利益の計上等により利益剰余金が78,117千円増加したことによるものであります。

 

(2) 経営成績の状況

 第13期連結会計年度(自 2020年9月1日 至 2021年8月31日)

当連結会計年度における我が国経済の状況は、新型コロナウイルス感染症の流行により急速に悪化しました。世界経済につきましても、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が起因となり、大恐慌以来の景気後退に陥るとの見通しがIMF(国際通貨基金)より示されました。

当社グループの属する業界においても、緊急事態宣言により、AIソリューションに関する一部の需要は減少しました。一方、ニューノーマル時代においてAIやIoT等の最先端技術への注目度がますます高まっております。

こうした社会情勢のなか、国内企業の設備投資全般が冷え込んだ影響で当社グループの業績も一時的な停滞を余儀なくされました。ただし、新型コロナウイルス感染症の拡大時において、自動検温装置と当社グループの画像認識技術を結合した新サービスの開発、市場投入を実行することができました。また、当連結会計年度に採用した新卒人材について、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響から研修等が進捗せず業務への従事が遅れたため、業績への影響がありました。

当社連結子会社である株式会社シンプルプラン及び株式会社所司一門将棋センターは、新型コロナウイルス感染症により、対面の制限等によりセミナー開催に係る収入や将棋道場の集客に影響を及ぼしました。

これらの結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は2,122,308千円(前年同期比18.4%増)、営業利益は60,511千円(前年同期は営業損失174,163千円)、経常利益は83,928千円(前年同期は経常損失166,761千円)、親会社株主に帰属する当期純利益は38,019千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失260,749千円)となりました。

当連結会計年度におけるセグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
(AIソリューション事業)
 当セグメントにおきましては、SI部門の事業の順調な伸長とAIZE部門の事業拡大により、売上高は2,079,905千円(前年同期比18.1%増)、セグメント利益は50,425千円(前年同期はセグメント損失167,781千円)となりました。
(研修事業)
 当セグメントにおきましては、研修実施件数の増加等により、売上高は31,901千円(前年同期比58.6%増)、セグメント利益は8,527千円(前年同期はセグメント損失1,451千円)となりました。

 

 

 第14期第2四半期連結累計期間(自 2021年9月1日 至 2022年2月28日)

当第2四半期連結累計期間における我が国経済の状況は、新型コロナウイルス感染症の影響を受け依然として厳しい状況にあり、先行きについても、国内外の感染症の動向や経済活動・金融資本市場、さらにウクライナ情勢をめぐる地政学リスクの顕在化により、不透明な状況が続いております。

当社グループの属する業界においても、民間企業のIT投資に対する姿勢も一部に慎重な状況がみられますが、一方でデジタルトランスフォーメーション(DX)による既存システムの刷新や、新たなビジネスモデルの構築、生産性向上による競争力の強化などを目的としたICT技術の活用が注目されてきております。

これらの結果、当第2四半期連結累計期間の経営成績は、売上高は1,212,018千円、営業利益は96,629千円、経常利益は93,664千円、親会社株主に帰属する四半期純利益は84,738千円となりました。

セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。

(AIソリューション事業)

当セグメントにおきましては、AIZE部門におけるAIZE関連請負開発や顔認証勤怠サービスの販売が堅調に推移したことやIT技術者の不足を背景としてAI、IoT、DXに係る開発やWEBシステム開発に関する売上が好調だったため、売上高は1,202,017千円となり、セグメント利益は96,396千円となりました。

(研修事業)

当セグメントにおきましては、研修実施件数の減少等により、売上高は5,017千円となり、セグメント利益は782千円となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

第13期連結会計年度(自 2020年9月1日 至 2021年8月31日)

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前年同期と比べ66,939千円増加し、617,610千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動により獲得した資金は164,410千円(前年同期は134,897千円の支出)となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益61,876千円(前年同期は税金等調整前当期純損失259,584千円)、仕入債務の増加額65,125千円(前年同期は仕入債務の減少額5,848千円)、ソフトウエア評価損96,600千円(前年同期はソフトウエア評価損92,823千円)、主な減少要因は、売上債権の増加額128,761千円(前年同期は売上債権の減少額46,946千円)等であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は126,285千円(前年同期は137,048千円の支出)となりました。主な減少要因としては、無形固定資産の取得による支出131,585千円(前年同期は無形固定資産の取得による支出118,032千円)等であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動により獲得した資金は、28,796千円(前年同期は539,862千円の収入)となりました。主な増加要因としては、長期借入れによる収入70,000千円(前年同期は長期借入れによる収入181,000千円)等があった一方、減少要因として長期借入金の返済による支出59,203千円(前年同期は長期借入金の返済による支出85,700千円)等があったためであります。

 

第14期第2四半期連結累計期間(自 2021年9月1日 至 2022年2月28日)

当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ6,433千円減少し、611,176千円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動により獲得した資金は、7,422千円となりました。主な増加要因は、税金等調整前四半期純利益93,664千円、主な減少要因は、売上債権の増加額23,206千円、仕入債務の減少額20,528千円、法人税等の支払額22,791千円等であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は、75,812千円となりました。主な減少要因は、無形固定資産の取得による支出87,601千円、主な増加要因は、投資有価証券の売却による収入11,250千円等であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動により獲得した資金は、61,912千円となりました。主な増加要因は、株式の発行による収入99,366千円、主な減少要因は、長期借入金の返済による支出27,453千円等であります。

 

(4) 生産、受注及び販売の実績

a 生産実績

当社グループで行う事業は、提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

b 受注実績

当社グループで行う事業は、提供するサービスの性質上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

c 販売実績

第13期連結会計年度及び第14期第2四半期連結累計期間の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

第13期連結会計年度

(自 2020年9月1日

 至 2021年8月31日)

前年同期比(%)

第14期第2四半期

連結累計期間

(自 2021年9月1日

  至 2022年2月28日)

AIソリューション事業(千円)

2,079,905

118.1

1,202,017

 

SI部門(千円)

1,787,078

105.8

875,739

 

AIZE部門(千円)

292,827

405.3

326,277

研修事業(千円)

31,901

158.6

5,017

報告セグメント計(千円)

2,111,807

118.6

1,207,034

その他(千円)

10,501

93.6

4,984

合計

2,122,308

118.4

1,212,018

 

 

(注)

1.最近2連結会計年度及び第14期第2四半期連結累計期間の主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合

 

相手先

 第12期連結会計年度

(自 2019年9月1日

 至 2020年8月31日)

 第13期連結会計年度

(自 2020年9月1日

 至 2021年8月31日)

第14期第2四半期

連結累計期間

(自 2021年9月1日

 至 2022年2月28日)

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

株式会社キューブシステム

268,625

15.0

256,078

12.1

159,573

13.2

 

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.その他は「株式会社所司一門将棋センター」に係る事業であります。

 

2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであり、将来生じる実際の結果と異なる可能性がありますのでご留意ください。

 

① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

第13期連結会計年度(自 2020年9月1日 至 2021年8月31日)

(売上高)

 当連結会計年度の売上高は、AIソリューション事業のうち、AIZE部門における自動検温機器による顔認証勤怠サービスの販売が堅調に推移したことやIT技術者の不足を背景としてAI、IoT、DXに係る開発やWEBシステム開発に関する売上が好調だったため、2,122,308千円(前年同期比18.4%増)となりました。

 

(売上原価、売上総利益)

 当連結会計年度の売上原価は、高粗利のAIZE部門における売上が増加したこと、SI部門における商流改善を行ったため人件費が12,003千円増加したこと等により、1,580,334千円(前年同期比8.3%増)となりました。その結果、売上総利益は541,973千円(前年同期比62.7%増)となりました。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、社員数の増加等により人件費が29,420千円増加したものの、諸経費削減に伴い広告宣伝費が9,509千円減少し、支払手数料が9,171千円減少したこと等により、481,462千円(前年同期比5.1%減)となりました。その結果、営業利益は60,511千円(前年同期は営業損失174,163千円)となりました。

 

(営業外収益、営業外費用、経常利益)

 当連結会計年度の営業外収益については、主には助成金収入が17,714千円増加したため、25,559千円(前年同期比148.6%増)となりました。当連結会計年度の営業外費用については、主には前期発生していた株式交付費が当期発生しなかったため、2,141千円(前年同期比25.6%減)となりました。

 その結果、経常利益は83,928千円(前年同期は経常損失166,761千円)となりました。

 

(特別利益、特別損失、法人税等合計及び親会社株主に帰属する当期純利益)

 当連結会計年度の特別利益については、当社の前代表取締役である福原智が逝去したことに伴う受取保険金を計上したため、78,694千円(前年同期は特別利益はありません)となりました。当連結会計年度の特別損失については、主にソフトウエア評価損を96,600千円計上(前年同期はソフトウエア評価損92,823千円)したため、100,747千円(前年同期比8.5%増)となりました。

当連結会計年度の法人税等合計は税金等調整前当期純利益を計上したことに伴い22,692千円増加したことから、23,857千円(前年同期は1,164千円)となりました。

その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、38,019千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失260,749千円)となりました。

 

第14期第2四半期連結累計期間(自 2021年9月1日 至 2022年2月28日)

(売上高)

 当第2四半期連結累計期間の売上高は、AIソリューション事業のうち、AIZE部門におけるAIZE関連請負開発や顔認証勤怠サービスの販売が堅調に推移したことやIT技術者の不足を背景としてAI、IoT、DXに係る開発やWEBシステム開発に関する売上が好調だったため、1,212,018千円となりました。

 

(売上原価、売上総利益)

 当第2四半期連結累計期間の売上原価は、高粗利のAIZE部門における売上が増加したこと、SI部門における商流改善を行ったこと、人件費が増加したこと等により、860,415千円となりました。

 その結果、売上総利益は351,602千円となりました。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

 当第2四半期連結累計期間の販売費及び一般管理費は、人件費が増加したこと、会計監査に係る支払手数料の増加等により、254,973千円となりました。その結果、営業利益は96,629千円となりました。

 

(営業外収益、営業外費用、経常利益)

 当第2四半期連結累計期間の営業外収益は、主には助成金収入が減少したため、5,607千円となりました。当第2四半期連結累計期間の営業外費用は、主には上場準備関連の支払手数料が増加したため、8,572千円となりました。

 その結果、経常利益は93,664千円となりました。

 

(特別利益、特別損失、法人税等合計及び親会社株主に帰属する四半期純利益)

 当第2四半期連結累計期間の特別利益及び特別損失の計上はありません。

 当第2四半期連結累計期間の法人税等合計は税金等調整前四半期純利益を計上したことにより増加したことから、8,925千円となりました。

 その結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は、84,738千円となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 第13期連結会計年度及び第14期第2四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの分析につきましては、「1.経営成績等の状況の概要 (3)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 当社グループの事業活動における運転資金需要のうち主なものは、サービス提供のための人件費、外注費、販売費及び一般管理費等の営業費用であり、投資を目的とした資金需要はソフトウエアの開発費であります。

 当社グループは、これらの資金需要に対して、事業上必要な資金の流動性と財源を安定的に確保することを基本方針とし、資金使途や金額に応じて自己資金又は金融機関からの借入といった資金調達を柔軟に検討し、確保しております。

 

③ 重要な会計方針及び見積りに用いた仮定

当社の連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、当連結会計年度における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。

連結財務諸表作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。

 

なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1) 連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。また、連結財務諸表の作成のための基本となる重要な会計基準等は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)3.会計方針に関する事項」に記載しております。

 

④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析・検討内容

 「1経営方針、経営環境および対処すべき課題等」に記載のとおり、当社グループは達成状況を判断するための経営上の指標として、財務指標として売上高成長率、非財務指標としてAIソリューション事業のうち、SI部門では派遣単価及び派遣人数、AIZE部門では収益計上の基礎になる拠点ID数を経営指標としております。また研修事業については研修の請負金額を経営指標としております。

 当社グループの主たる収益源は、AIソリューション事業のうちSI部門ではエンジニア派遣による売上であり、その派遣単価及び派遣人数が増加することで収益拡大が見込まれます。また、AIZE部門では顧客ニーズに合わせたAIZE Research、AIZE BIZなどのサービス提供を行っており、その拠点ID数を増加させることで将来の収益拡大が見込まれます。さらに、研修事業においては継続的な受注が見込まれるため研修の請負金額が増加することで将来の収益拡大が見込まれます。

 当該指標については、第13期連結会計年度における売上高成長率は18.4%となっております。また、売上高成長率以外の指標の推移については以下のとおりであります。

 

 

第12期連結会計年度

(自 2019年9月1日

 至 2020年8月31日)

第13期連結会計年度

(自 2020年9月1日

 至 2021年8月31日)

第14期第2四半期

連結累計期間

(自 2021年9月1日

 至 2022年2月28日)

AIソリューション事業

 

 

 

 

SI部門

派遣単価(千円)

609

617

624

派遣人数(人月)

2,772

2,896

1,402

AIZE部門

拠点ID数(件)

65

818

1,302

リカーリング

収益(千円)

6,354

44,999

54,749

研修事業

請負金額(千円)

20,111

31,901

5,017

 

(注)リカーリング収益とは、対象連結会計年度又は対象連結累計期間における継続課金となる契約に基づく収益金額の合計額であり、月額利用料金や初期導入費用等により構成されるものであります。

 

 AIソリューション事業におけるSI部門については、市場におけるエンジニア不足、企業のデジタル変革の加速、システムへの投資拡大の流れが追い風になり、安定的な成長を維持しております。AIZE部門においてはAIZE画像認識プラットフォームにおける追加機能開発を行い利便性の向上を図ることでAIZE導入実績を増加させてまいりました。CS(カスタマーセンターサクセス)の機能充実によるマーケティング強化による新規顧客開拓、既存顧客からの拠点数拡大による追加受注、販売パートナー網の拡充、他社既存システムへの付加価値機能としてのAIZE搭載を推進する等の施策を行い、拠点ID数を増加させることで収益拡大に取り組んでまいります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

第13期連結会計年度(自 2020年9月1日 至 2021年8月31日)

当社グループは、ビジョンとして掲げる「テクノロジーに想像力を載せる」の考えに基づき、機械学習技術、深層学習技術、画像処理技術を用いたアルゴリズム及びソフトウエアの研究開発に取り組んでおります。

メインAIによる画像認識技術のビジネスでの実用化、社会実装にいち早く実績を残し企業活動において欠かせないシステムとして浸透、定着させるべく研究開発を進めてまいりました。当社グループの画像認識技術の特徴である顔画像に対する高い認証精度を実際のビジネスの現場で活用するためには、様々な外部環境への対処が求められ、研究分野は多岐にわたります

第11期事業年度(自 2018年9月1日 至 2019年8月31日)の画像認識プラットフォーム・AIZE(アイズ)の提供開始に伴い、画像認識技術の実用が本格始動いたしました。導入企業様のニーズに応じた画像認識技術のカスタマイズ、機材や機材の設置環境に左右されない認証精度の追求を中心に研究開発に行っております。実用上で必要となる精度向上や機能追加の点では、新型コロナウイルス感染症拡大の情勢下においてマスク着用時での顔認証精度のさらなる向上や、テレワークの際の顔認証における写真によるなりすましを防止する機能等の研究を進め、一定の成果を得ております。このうちマスク着用時での顔認証につきましては、当社グループでは新型コロナウイルス感染症の流行以前より、他社に先がけて成果をだしておりました。画像認識プラットフォーム・AIZEは、新型コロナウイルス感染症の流行下における社会貢献を目指して開発した自動検温システムにも搭載しております。このシステムの顔認証AIは勤怠管理等感染拡大防止に止まらない機能を提供したことで注目されており、ITシステム企業、メーカーからも引き合いが増加し、それにともなって開発分野も拡大しております

当社グループの画像認識AIの研究開発の源泉となりますのは、2014年より進めております囲碁AIの研究開発です。2015年に初めてコンピュータ囲碁の国内大会に出場後、国際大会、国内大会で好成績を納めてきました。2019年4月に世界一の囲碁AI開発を目的として、株式会社グロービス(東京都千代田区、代表:堀義人氏)、囲碁AI「AQ」開発者・山口祐氏、公益財団法人日本棋院(東京都千代田区、理事長:小林覚氏)、国立研究開発法人産業技術総合研究所(東京都千代田区、理事長:中鉢良治氏)と協働した「GLOBIS-AQZ」プロジェクトに参画し、2019年12月に開催された第11回UEC杯コンピュータ囲碁大会(主催:電気通信大学エンターテイメントと認知科学研究ステーション)では、中韓を含め国内外から多くのチームが参加するなか準優勝となりました。つづく2020年には、囲碁AI国際大会で優勝することを企図して、量子コンピュータによる計算資源増大等先端分野での研究開発を進めようとしておりましたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により各種大会の中止あるいは規模縮小での開催となり、大会参加を断念、囲碁AIに注力しておりました研究開発リソースを実用的な画像認識技術に振り替えました。

画像認識技術は、これまでにも当社グループの事業において、AIによる価格査定(企業向けフリマアプリ)の開発やAI画像認識アプリ、自動運転に向けた技術解析支援システム(航空写真の地図データ化、車載画像の解析)の開発、手書き文字認識・OCR開発等、様々な分野において活用されております。

画像認識プラットフォーム・AIZEの実用が進むなかで顕在化した、次の二つのニーズについても研究を開始いたしました。人流を検知し人数をカウントする「群衆分析」は、リテールマーケティングへの活用を期して開発を進めております。また人の眼では認知できない微細な動きを検知する「モーションマグニフィケーション」は、顔画像による決済システムの信頼度を高めうる技術として研究に着手しております。この二つは、開発完了後、即時の実用化が見込める技術です。このように、ビジネスの現場とリンクした研究開発を進めるにあたり、当連結会計年度はメルクマールとなる一年となりました。導入企業様のニーズや市場の動向に応じて、AI、ブロックチェーン、IoTといった先端技術を活用した新規プロダクトの研究開発を続けてまいります。

なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は8,678千円であります。

 

第14期第2四半期連結累計期間(自 2021年9月1日 至 2022年2月28日)

前連結会計年度より継続して画像認識AIエンジンの機能向上に取り組んでおります。

既にサービス提供しております画像認識プラットフォーム・AIZE(アイズ)における顔認証AIエンジンの顔画像認証の精度のさらなる向上に引き続き注力しております。具体的には、当社グループの顔認証AIエンジンが当初より得意としておりますマスクやメガネ、帽子の着用時での認証について、さまざまなケースを想定したAIエンジンの機械学習を継続的に行っております。

また、AIZEの社会実装を進めていく過程において、撮影時のアングルやウォークスルー(通過する人物の撮影)により認証精度が比較的低下する事例の分析を行うため、AIエンジンの機械学習を用いた検証を行いつつ、機能改修を図るなど、研究開発を促進しております。実際に提供しているサービスでの検証が可能なのは、AIZEサービスがクラウドを介して提供されているためで、遠隔地に設置したカメラからの画像についても本社の研究開発チームが直接測定して研究開発に活かすことが可能となっております。こうした特徴を活かした継続的な機能改修の利点により、地方の公共施設や商店街へのAIZE Researchの導入が増加しております。

当第2四半期連結累計期間に入り、画像認識プラットフォーム・AIZE(アイズ)の導入数が伸び、認知が広がったことで多様な業界、業種からの引き合いに応じて研究開発の領域が広がる傾向が強まっております。

例えば、当社グループの販売パートナー企業からの要望により、クラウドではなくオンプレミス型でのAIZEサービスの実装を行いました。販売パートナー企業の製品にAIZEを搭載することにより、ネットワーク環境のない現場においてもAIZEの使用が可能となります。クラウドサービスとして設計されているAIZEをオンプレミス型に改修することにより、さらにAIZEの活用シーンは広がっております。

また、交通機関における顔認証サービスの提供について数件の引き合いがあり、その中で実際に運行しているバスに搭載する実証実験に成功し、メディアに取り上げられる事例となりました。

このほか、画像認識AIエンジンとして、顔認証に限らず物体検知での利用についても、顧客企業の要望に基づき研究開発を進めました。具体的には、ファミリーレストランチェーンにおける配膳の内容をAIカメラで認識するシステム等最先端案件の実導入に向けて開発中です。

AIエンジンの研究開発は、顔認証、画像認識にとどまらず、最適経路探索、推論、言語処理等も顧客からの引き合いに応じて研究開発に着手しております。このうち、最適経路探索につきましては、物流システム企業の倉庫で使用される自動搬送ロボット(AGV)に搭載するAIを開発し実証実験を行っております。

新型コロナウイルス感染症の影響等の理由により、前々連結会計年度より一時中断しておりました囲碁AIの研究開発を再開し、2022年3月に開催された第13回UEC杯コンピュータ囲碁大会(主催:電気通信大学エンターテイメントと認知科学研究ステーション)に参加いたしました。世界的に有名なオープンソフトを活用したプログラムが上位を占める中、オリジナルのプログラムでは最上位の6位を記録いたしました。日進月歩の囲碁AIの世界で約2年間のブランクを経て、なおかつ当社グループ独自開発のプログラムで上位入賞を果たしたことが、当社グループの技術力の高さと研究開発の大きな成果であると評価しております。

なお、当第2四半期連結累計期間における研究開発費の総額は3,659千円であります。