文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものになります。
(1)経営方針
当社は、「魔法のような、新体験を。」というコーポレート・ミッションを掲げており、今までにない新しいエンターテイメントの体験を世の中に提供することを目的に、VTuberグループ「にじさんじ」の運営等のサービス展開を行っております。
(2)経営環境
① VTuberグループとしての特徴
当社の強みはVTuberによるライブ配信におけるVTuberとユーザーとの双方向のコミュニケーションを通じて培うVTuberとユーザーとのファンコミュニティであると考えています。当社のVTuberビジネスにはその特性上、以下に掲げる3つの強みがあると考えております。
1.当社ではVTuberのイラスト、キャラクターを会社がデザイン・設定し、VTuberのIPを会社が保有しております。会社がIPを保有することで、IPを活用したコマース領域やプロモーション領域への展開のしやすさや、ライバーの高い活動継続率などといった安定的な事業体制につながっております。
2.バーチャル世界においては現実世界における知名度を活かすことができず、バーチャル世界における知名度が重要となると当社では考えております。有名キャラクターや芸能人が一時的にVTuberビジネスを開始することは予想されるものの、グループとして成功する上では、ライブストリーミングを通じて獲得したファンとライバーとの間の関係性は他社の参入障壁となると考えております。
3.VTuberはバーチャルキャラクターであるため、ライバーの現実世界における制約(性別、職業、国籍等)を受けることなく配信が可能です。また、定期的なコンプライアンス研修の実施や動画内容のパトロールを行うことでコンテンツの健全性を確保し、炎上の発生を抑えることに繋がると考えております。
このような事業上の特性を持つVTuberビジネスにおいて、当社は在籍VTuber数が本書提出日現在で約150名及びVTuberのYouTube動画の総再生回数5,907百万回となっております。(注1)。
(注)1.株式会社ユーザーローカル「VTuberランキング」(2022年1月10日時点)
② 当社の業績について
当社は、VTuberグループ「にじさんじ」の運営を起点として、ライブストリーミングで培ったファンコミュニティに、コマース領域(コンテンツ販売、イベント)やプロモーション領域を提供することで、VTuberをライブストリーミングにとどめることなく活動領域の拡大に取り組んで参りました。
当社の業績は、2020年4月期は売上高3,478,701千円、営業利益44,267千円(営業利益率1.3%)、にじさんじVTuber数99人、YouTube再生時間272百万時間でしたが、2021年4月期には売上高7,636,041千円、営業利益1,452,015千円(営業利益率19.0%)、にじさんじVTuber数103人、YouTube再生時間496百万時間と売上高とYouTube再生時間が大きく増加するとともに、営業利益率も大幅に改善しております。売上高増加の背景は、所属VTuber数の増加よりも、サポート体制の拡充を優先することにより、配信動画の質が向上し、YouTube再生時間の増加、「にじさんじ」のファン数増加により、ライブストリーミング収益が拡大されました。加えて、コマース領域、特にコンテンツ販売に注力したことからコンテンツ販売収益が大きく伸長し、VTuberの活動の幅の拡がりと共に認知度も高まることで、「にじさんじ」に企業案件を依頼いただける顧客企業が増加し、プロモーション領域も大きく伸長したことにあります。
また、当社の営業利益率についても、2020年4月期から2021年4月期にかけて大幅に改善しておりますが、当社が計上している売上原価のうちには、デザイナー、エンジニア、映像制作等の原価的な性質を持つ人件費や外注費の一部や配信スタジオの賃料等といった、必ずしも売上高の成長に比例して増加するとは限らないコストも含まれております。また、販売費及び一般管理費に含まれるコストも、営業、事業開発、経営管理等の原価項目以外の人件費、地代家賃等をはじめとして売上高の成長に比例して増加するとは限らないものが大半となります。
③ 当社所属VTuberとファンコミュニティについて
約150名のVTuberで構成されるVTuberグループ「にじさんじ」では、各VTuberの動画配信を視聴したユーザーとの間で、他の「にじさんじ」所属VTuberの動画配信の視聴やコマース領域及びプロモーション領域を通じた接点を持つこと等により、当該ユーザーの「にじさんじ」のファンとしての定着を図っております。また、当社の新人VTuberは「にじさんじ」グループの一員としてデビューすることで、「にじさんじ」の既存ファンコミュニティを活用して、ファンを獲得することが可能となっております。
Vtuber別収益の分散と収益基盤の安定性
VTuberはキャラクターとしての魅力に加えて、ライバーと配信を通じたコミュニケーションができるといった特性から、そうしたコミュニケーションを通じてファンとの関係性を深めていくことで各VTuberそれぞれがファンとの関係を築いていくという特徴があると考えております。また、当社は特定のVTuberへの依存が低いと認識しており、幅広いVTuberの活動に支えられて運営を行っております。それは収益分散状況に表れていると考えており、2021年4月期売上高のうち、約30%はTOP10のVTuberにより獲得された収益であり、約50%はTOP25のVTuberにより獲得された収益となっております。こうした収益の分散状況から、当社は、仮に特定のVTuberが引退をすることになったとしても収益基盤への影響が限定的であり、当社事業の継続性・安定性は高いと考えております。また、VTuberあたりの月間売上高(注1)は2020年4月期2,928千円、2021年4月期6,178千円、2022年4月期第3四半期10,550千円となっております。
当社所属VTuber志望者数や継続率から見た安定性
当社では所属VTuberの活躍を通じて「にじさんじ」のファンコミュニティが拡大することで、「にじさんじ」というプラットフォームで活動を希望するライバー候補者の人数が増加し、それがより魅力的な才能に出会える可能性の最大化に繋がると考えております。そうした新たな才能との出会いを通じて、「にじさんじ」により多くのファンを呼び込み、「にじさんじ」をVTuber業界でのブランドとして更に大きく成長させていくことができると考えています。実際に、「にじさんじ」でライバーとして活動を希望するオーディション応募者の数も増加傾向にあり、本書提出日現在までの累計で過去45,000人以上の応募があり、平均合格率は1%を切る水準となっております。
「にじさんじ」に所属するライバーにVTuber活動を安定的に継続していただくことが、事業の継続性という観点からは肝要だと考えており、2021年4月期のリテンション率は97%(注2)となっております。前記「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3)当社の事業分野別の内容」にて記載のとおり、当社はVTuberの活動を幅広くサポートしており、ライバーの方々に安心して活動していただける体制の構築に努めております。
(注)1.各事業年度の月間平均売上高を各事業年度末時点でのVTuber数で割って算出したVTuberあたり売上高
2.2020年4月末時点の「にじさんじ」所属VTuber数から2021年4月期期間中に卒業した「にじさんじ」所属VTuberを控除したものを、2020年4月時点での数で割って算出
④ VTuber市場の更なる成長可能性
VTuber市場は、誕生から間もない市場であり、VTuberの活動の幅の拡大に合わせて、アクセス可能な市場規模は今後も拡大していくと当社は考えております。VTuberは、2016年12月頃より、バーチャルな存在として活動するYouTuberを呼称する用語として用いられるようになった言葉であり、2017年には主に個人で活動するVTuberが多く生まれました。当社がVTuberグループ「にじさんじ」の活動を開始したのは2018年2月で、2018年以降は当社のように個人ではなくグループとして活動するVTuberが増加した時期であり、また、既存キャラクターのVTuber化や企業の広報宣伝を目的としたVTuberが誕生する等、VTuberはその活動を多様化していきました。こうした発展を背景に、VTuberとして活動する人数は、株式会社ユーザーローカルによると16,000名を超えるとのことであり、現在まで増加傾向が続いております(注1)。また、VTuber市場への関心の高まりを示す一例として、「VTuber」という言葉がインターネットで検索される頻度は2017年以降、現在に至るまで継続的に上昇しており(注2)、その注目の高さを裏付けているものと考えております。
ライブストリーミング領域においては、既存のYouTube配信やアニメの配信市場(930億円(注3))が類似した市場であると考えており、その一部を置き換えうると考えております。同様に、コンテンツ販売においては国内アニメ市場のグッズ販売市場(5,819億円(注3))を、イベントは国内アニメ市場のライブ市場(290億円(注3))の一部を置き換えうると考えております。また、プロモーション領域においては、日本の動画広告市場(4,205億円(注4))の一部を置き換えうると考えております。加えて、今後VTuberが活動領域を拡げることで、更にアクセス可能な市場は拡がっていくと考えております。例えば足元ではVTuberが歌手デビューを通じて、国内の音楽市場にアクセス可能となっているほか、VTuberがTVに出演する機会も増えていることから、今後リアルとバーチャルにおける芸能人/タレントの垣根がなくなっていくことで、VTuber市場が更に拡大する可能性があるものと考えております。
(注)1.株式会社ユーザーローカル「バーチャルYouTuber、本日1万6千人を突破(ユーザーローカル調べ、2021年10月19日時点)」
2.Googleトレンド人気動向における「VTuber」Google検索インタレスト推移
3.一般社団法人日本動画協会「アニメ産業レポート2021」
4.株式会社サイバーエージェント「サイバーエージェント、2021年国内動画広告の市場調査を発表」
(3)中長期的な経営戦略等
① 日本における「にじさんじ」を起点とするファンコミュニティの更なる拡大
VTuberグループ「にじさんじ」は、VTuber市場の発展とともに、日本において成長をしていると考えております。ライブストリーミング領域においては、VTuber数の増加により配信時間が伸び、「にじさんじ」に興味を持っていただいた視聴者の方々が、その視聴を通じてVTuberに共感、愛着、信頼といった想いを持つ中で、YouTubeのチャット機能での双方向のコミュニケーションを通じてファンとなっていくと考えております。また、ライブストリーミング領域に加えて、コマース領域やプロモーション領域での接点を通じて、当社のサービスに熱狂、応援、無二といった想いからサービスに金銭をお支払いいただけるファンが生まれてくるという流れで、これらの事業は成長していると考えております。
そのうえで、当社のプラットフォームが今後も安定的に成長を継続させるためには、所属VTuberの安定的な増加、ファンの獲得に向けたVTuberクオリティの向上、視聴者の流入を増加させるためのVTuberとの接触回数の向上、視聴者が興味を抱くようなイメージブランディングが、重要であると考えております。今後も新たな「にじさんじ」のファンを獲得していくことを目指して、当社では以下の施策を検討しております。
(a)所属VTuberの安定的な増加及び育成の強化
当社ではこれまで、「にじさんじ」のファン拡大を背景として、多くのライバー希望者を獲得しており、その希望者の中から魅力ある配信者を選考することで、人気VTuberを生み出すことに注力してまいりました。魅力あるライバーの獲得は、当社のサービス拡大の根幹を成すものであり、ライバーの育成に注力してまいります。
当社は、2021年6月にバーチャル・タレント・アカデミーと呼ばれるVTuberの養成所を開校しております。ライバー候補の方々をVTuberとしてデビューさせる前段階において、配信トレーニング、ボイス・歌唱トレーニング、ダンス・モーショントレーニング、ファンとの向き合い方、動画編集・スタジオ活用能力の強化等、個々人が希望する活動の方向性等を加味しながら、育成機能を強化していくことを考えております。そのうえで、そうしたプロセスを経て魅力あるVTuberとしての成長を遂げた方々に優先的にデビューしていただくための体制整備を目指してまいります。また、このような育成プログラムは既存のライバーにも活用可能とすることで、既存VTuberの魅力の底上げにも寄与していくことを考えております。
(b)当社所属VTuberの構成
当社では本書提出日現在、約150名のVTuberをマネジメントしており、各VTuberは「にじさんじ」というグループに所属しておりますが、個々のVTuberは基本的に独自の活動をそれぞれが行っている状況です。また個々のVTuberが持つキャラクター設定等の世界観やキャラクターデザインも共通したものとなっているわけではなく、多種多様な形をとっております。そうした多種多様なVTuberが所属していることは「にじさんじ」が持つ魅力の一つだと考えている一方で、「にじさんじ」というグループに対して更に幅広い層のファンからの興味・関心を持ってもらうためのブランディング施策として、より統一された形でのプロデュースを行うことを考えております。
具体的には、新たにデビューさせるVTuberについて、これまで以上にバランスを意識しています。従来は配信に強みを持つタイプのVTuberでかつ女性キャラクターが中心であったものを、今後は男性キャラクターを増加させることに加えて、VTuberの特性としてアーティスト的な特性やアイドル的な特性、その他新しいコメディスタイルといった特性別のバランスをとっていくことを考えております。
(c)プロモーションへの注力
「にじさんじ」ではこれまでファン拡大のために大規模なプロモーションは行っておらず、ファンからの口コミやSNS等での話題を基礎としてファン層を拡大してきております。一方で、今後より広いファン層を獲得するためには、大規模なプロモーションで認知度のみを追いかけるのではなく、話題性を重視したSNSマーケティング等の手法を積極的に取り入れていくことを考えております。
具体的には、新規VTuberのデビューをSNSプロモーションといった形で後押しすることや、既存VTuberのイベント開催や楽曲リリース等に合わせて、適切な広告等と組み合わせてプロモーションしていくことを考えております。
(d)ライバーのコンテンツ配信サポート及び企画
ライブ配信の内容に関しては、コンテンツの多様性を担保する観点からライバーに一任している一方で、継続的にコンテンツを生み出さなくてはいけないライバーの負担を軽減し、かつファンに継続的に興味・関心をもってもらう観点から、会社が練りこんだコンテンツを提供することも有効と考えております。
またライバーのライブ配信をサポートする観点から音楽レーベルとのタイアップやゲーム会社の利用許諾を取得しております。
② VTuberビジネスにおける海外展開の更なる成長
VTuberの世界での認知度はまだまだ発展途上段階だと考えております。しかしながら、VTuber市場に類似していると当社が考えるアニメ市場は世界でも大きな市場となっており、一般社団法人日本動画協会によると、2020年の日本アニメの海外市場規模は約1.2兆円と推計されており(注1)、国内市場と同程度の市場が存在するとされております。こうした点に鑑みても、VTuber市場の海外での市場規模は潜在的に大きいと当社は考えております。
当社では現在、英語圏及び中国を中心に海外でもVTuberビジネスを展開しております。北米を中心とする英語圏においてはYouTubeの認知度やアニメ人気等も背景に、2021年5月にVTuberユニット「Lazu Light」として3名のVTuberがデビューしており、本書提出日現在では20名のVTuberが英語圏で活動しています。海外における施策の基本的な考え方は国内VTuberビジネスにおける戦略と概ね同様のアプローチとなりますが、広告やSNSマーケティング等を活用した認知度の拡大、VTuberの世界観設計、オリジナル楽曲制作、簡易アニメ制作を通じたVTuberブランディングによる興味・関心の誘引、手軽に楽しめるために、ユーザーの視聴時間が短くなるような短尺の動画制作等を実施することにより、ユーザーの視聴ハードルの引下げ等を推進してまいります。また、日本同様にライバーの確保が事業拡大の根幹となると考え、海外において配信活動を行う方々にアプローチしながら、将来のライバー確保に注力してまいります。
(注)1.一般社団法人日本動画協会「アニメ産業レポート2021」
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社のコーポレート・ミッションの実現及び持続的な成長と企業価値向上を表す指標として、売上高、各領域別売上高、営業利益、営業利益率を経営上重要な指標として位置付けております。また、売上高の拡大には、にじさんじVTuber数、YouTube再生時間、ANYCOLOR ID数の拡大が必要であると考えております。以下では、当社のサービス別の売上高推移と営業利益を掲載しており、これらは多様な収益基盤を軸とした成長性と収益性の拡大を示していると当社では考えております。
領域別業績と営業利益の推移
|
(単位:千円) |
|
|
2020年4月期 |
2021年4月期 |
2022年4月期 第3四半期 |
|
売上高 |
3,478,701 |
7,636,041 |
10,159,499 |
|
ライブストリーミング領域 |
1,238,714 |
2,399,146 |
2,226,606 |
|
コマース(コンテンツ)領域 |
1,519,334 |
3,355,358 |
4,789,737 |
|
コマース(イベント)領域 |
410,433 |
602,302 |
733,221 |
|
プロモーション領域 |
262,994 |
1,037,759 |
1,835,476 |
|
その他領域(注1) |
47,225 |
241,472 |
574,458 |
|
営業利益 (営業利益率) |
44,267 (1.3%) |
1,452,015 (19.0%) |
3,135,946 (30.9%) |
(注)1.その他領域には、海外VTuberビジネス等を含んでおります。
KPIの推移
|
|
2020年4月期 |
2021年4月期 |
2022年4月期 第3四半期 |
|
にじさんじVTuber数 |
99 |
103 |
107 |
|
YouTube再生時間(百万時間) |
272 |
496 |
429 |
|
ANYCOLOR ID数(万アカウント) |
― |
22 |
43 |
(5)優先的に対処すべき事業上の課題
当社の優先的に対処すべき主な課題は以下のとおりであります。なお、優先的に対処すべき財務上の課題はございません。
① サービスの健全性の確保
当社では、健全なコンテンツを発信していくことが、中長期的にはファンや顧客企業の獲得・蓄積に資すると考えており、当社に所属するライバーに対するコンプライアンス研修やコンテンツ管理に注力しております。また、SNS等の普及により、インターネット上でのクリエイターに対する誹謗中傷等が社会的に問題となっております。当社では、所属するライバー等をそうした脅威から保護するための体制の強化を進めてまいります。
② サービスの認知度向上
当社が今後も高い成長率を持続していくためには、VTuber及び「にじさんじ」の認知度を向上させ、継続的に新規ファンを獲得していくことが必要不可欠であると考えております。これまでの活動を通じて、10代後半から20代前半の方々を中心に主には若年層の方々の間で一定の認知が広がってきているものの、更に幅広い層のファンを獲得するために、SNSを中心としたマーケティングや広報活動の拡充を推進してまいります。
③ ライバーの発掘と育成
当社にとって、所属するライバーの育成と、新規でのライバーの発掘は事業上の根幹をなすものとなっております。当社は現在所属しているライバーに向けて、動画やコンテンツの制作に係る支援や企業案件の獲得、視聴者やファンの増加のための各種サポートを引き続き一層強化するとともに、VTuberの世界観やキャラクターデザインの改善等、様々な取り組みを継続してまいります。また、未来のライバーの発掘や育成のために、これまでに実施しているオーディションの形に捉われず、様々な可能性を追求してまいります。
④ 新技術への対応
当社は、技術の発達によりエンターテイメントにおける新たな方法による表現が可能になり、ファンの方々に提供できる体験を進化させることができるという認識のもと、新技術への対応を適時に行うことが重要な課題であると考えております。したがって、当社では、VRやAR等を含む、近年において次々と登場する新技術に対応すべく、必要な対応や投資を積極的に行ってまいります。
⑤ 優秀な人材の採用と育成
当社の継続的な成長には、事業拡大に応じた優秀な人材を採用するとともに、組織体制を整備していくことが重要であると考えております。当社のコーポレート・ミッションに共感し、高い意欲を持った優秀な人材を採用していくために、積極的な採用活動を行っていくとともに、従業員が働きやすい環境の整備や人事制度の構築を行ってまいります。また、採用後も、当社で存分に力を発揮することを後押しするために、業務を通じたトレーニングの他、研修制度等の充実にも努めてまいります。
⑥ 海外市場の開拓
当社では現在、英語圏及び中国を中心に海外でもVTuberビジネスを展開しておりますが、これらの地域におけるVTuberの普及は発展途上の段階であり、積極的に事業拡大を図っていく中で、海外におけるVTuberの浸透に努めてまいります。また、現在進出していない国・地域におけるVTuberビジネスの可能性についても、継続的に検討してまいります。
⑦ 情報管理体制の強化
当社では、所属ライバーや顧客に関する個人情報を保有しており、その情報管理を強化していくことが重要であると考えております。今後も社内規程の厳格な運用や、役職員に対する定期的な社内教育の実施、情報セキュリティシステムの整備等に取り組み、一層の情報管理体制の強化、徹底を図ってまいります。
⑧ 内部管理体制の更なる強化
当社のさらなる成長のためには、業務の効率化や、事業の規模やリスクに応じた内部管理体制の更なる強化が重要な課題であると認識しております。今後も、事業上のリスクを適切に把握・分析したうえで、リスク管理規程やコンプライアンス規程等の改定、社内教育の充実等を通じて、適正な内部管理体制の整備に取り組んでまいります。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項については、以下のようなものがあります。
当社では、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生する可能性のあるすべてのリスクを網羅するものではありません。
(特に重要なリスク)
① 他社が運営している動画配信プラットフォームへの依存について
当社のライブストリーミング領域はYouTube等の他社が運営する動画配信プラットフォーム上において、サービスを提供しております。しかしながら、当社が動画配信プラットフォームの運営会社の利用規約等に違反すること等に起因して先方との契約関係が終了し、当社のサービスが当該動画配信プラットフォーム上で展開できなくなった場合、または当該動画配信プラットフォームが利用者の減少により、動画配信媒体としての価値が低下した場合には、当社事業にも影響が生じ、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がある、特に重要なリスクと認識しておりますが、顕在化のリスクは高くないと認識しております。
当社では、動画配信ビジネス以外にも、コンテンツ販売やイベント等を通じて、動画配信プラットフォームのみに依存することなく、ファンの蓄積や収益の確保に努めており、当社の収益全体に占める動画配信ビジネスの比率は過度に高い状況にはないと認識しております。また、単一のプラットフォームのみに依存することなく、ファンをSNS等の様々な箇所に蓄積しており、動画配信プラットフォームを移行する等の対応も可能な体制となっております。
② 人気VTuberへの依存について
当社が運営するVTuberグループ「にじさんじ」はグループとしてのデビューに加え、ライブ配信においてVTuberとのコミュニケーションを通じたユーザーとの絆を深めることで、特定のVTuberへの依存が低いと認識しており、幅広いVTuberが多くのファンによって支えられています。一方でコンテンツ・IPサービスを展開しているうえで、人気VTuberへの依存、新規人気VTuberを生み出せないリスク等は常にリスクとして認識しており、当社の強みを生かして安定的にVTuberを増加させるとともに、ファンコミュニティの熱量を維持しつつ拡大していくことを目指します。
人気VTuberのライバーが活動を休止・停止した場合や、スキャンダルや炎上によりVTuber活動に影響が生じた場合、当社がマネジメント戦略上の理由でVTuber活動を抑制した場合、ライバーとの間での業務委託契約はその期間が限定されており、毎回更新できる保証はなく、上記のような人気ライバーとの業務委託契約が更新に至らなかった場合、新規の人気VTuberを生み出すことができなかった場合等には、当社又は「にじさんじ」のレピュテーションや、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があり、特に重要なリスクと認識しておりますが、顕在化のリスクは高くないと認識しております。
当社では、前記「第1 企業の概況 3 事業の内容 (3)当社の事業分野別の内容」にて記載のとおり、VTuberの活動を幅広くサポートしており、ライバーの方々に安心して活動していただける体制の構築に努めております。また、ライバーは「にじさんじ」所属VTuberとしての活動を当社から独立して行うということは困難であり、2021年4月期の「にじさんじ」VTuberの引退はごく少数となっております。
③ 動画内容に不適切な内容が入ることによるレピュテーションリスク
当社では所属するライバーに対して公序良俗の違反や知的財産権の侵害につながるような動画配信や活動をしないよう指導に努めております。また、第三者からの指摘等により所属ライバーが不適切な活動を行っていることを認識した場合はすみやかに対処するように努めております。しかしながら、当社の対応が不十分だった場合には、当社や所属ライバーのレピュテーション低下や訴訟、訴訟に至らないまでも紛争につながることで、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がある、特に重要なリスクと認識しておりますが、顕在化のリスクは高くないと認識しております。
当社では、健全なコンテンツを発信していくことが、中長期的にはファンや顧客企業の獲得・蓄積に資すると考えており、当社に所属するライバーに対するコンプライアンス研修やコンテンツ管理に注力しております。当社では引き続き、当社や所属するライバーを不適切な内容の動画を配信することによるレピュテーション低下から保護するための体制の強化を進めてまいります。
(重要なリスク)
(1)事業環境に関するリスク
① インターネット環境等について
当社事業は、主としてインターネットを通じてサービスを提供しております。近年におけるスマートフォンやタブレット型端末機器の普及等を背景として、一般ユーザーのインターネット利用環境は継続的に整備が図られ、インターネット上で提供されるサービス及びその利用は拡大傾向にあります。
しかしながら、将来において、インターネット利用にかかる規制強化、利用料改定等を含む通信事業者の動向の変化、急速な技術革新が生じた場合、一般ユーザーのインターネット利用動向やその在り方に重大な変化が生じた場合、また当社においてこれらの外部環境変化への対応に支障が生じた場合は、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② VTuber業界の成長性について
当社の主軸であるVTuberビジネスは、コンテンツ市場の一端を成すものであり、特に事業の特性やファン層の類似性等の観点から、アニメ市場と密接に関連する市場であると考えており、これら市場の動向に影響を受ける可能性があると認識しております。
当社では、インターネットの普及を通じて、コンテンツを制作するクリエイターと、それを体験するユーザーの垣根がなくなってきていること、SNS等を通じてクリエイターとユーザーでの間やユーザー相互のコミュニケーションの文化が醸成されてきていること等といった背景から、VTuber市場に潜在的に大きな成長可能性があると考えております。
一方で、当社の事業領域については、比較的新しい市場であることや市場自体が成長途上にあると考えられること等から、現時点においては当該市場の定義が確立されたものにまで至っておらず、今後も定義や形を変えながら進化していくものと考えております。昨今では、未成年者による高額課金が問題となっておりますが、当社は配信動画概要欄・弊社ホームページにおいて未成年者に向けて注意喚起文を掲載し、国民生活センターとも連携しながら当該問題へ対応しております。
当社は、市場の変化に応じた事業展開を推進していく方針ではありますが、今後において規制導入やその強化、業界におけるトラブル等による信頼性の毀損、その他の要因により当該市場の成長に支障が生じた場合、当社事業にも影響が生じ、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、製品・サービス分野における消費動向は、経済環境や社会情勢等に強く影響を受ける可能性があり、景気動向や雇用情勢、税制、災害その他により個人消費や企業の広告出稿等に著しい影響を及ぼす事象が生じた場合、当社事業にも影響を及ぼす可能性があります。
③ 競合他社の動向について
当社が事業展開するVTuber市場においては、現在までにVTuber専業企業に加えて、ゲーム会社等のエンターテイメント企業、動画配信プラットフォーム企業、タレントマネジメント企業等の多くの企業が事業を展開しており、市場の競争環境は厳しさを増しております。
当社はこれまでに培ってきたライバーへの各種活動のサポートやVTuber市場における「にじさんじ」ブランドの継続的な拡大を行ってきております。また、既存キャラクターやタレントの活用ではなく、ライバーをプロデュースすることにより、事業を拡大してきており、動画配信に限らずコンテンツ販売やイベント開催、企業案件の獲得等、多岐に渡るサービスを展開している点は当社の強みであり、ゲーム会社等のエンターテイメント企業、動画配信プラットフォーム企業、タレントマネジメント企業等の潜在的な競合企業やアニメ等の他の動画コンテンツとの差別化に繋がると考えております。
しかしながら、当社のこうした取り組みが予想通りの成果をあげられない場合や、より魅力的・画期的な特徴を持つサービスを展開する競合他社の出現により、当社が展開するサービスからのファンの離反等が生じる場合には、当社事業にも影響が生じ、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④ 新型コロナウイルス感染症の感染拡大について
新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大は、およそ事業活動を行うすべての企業に影響が生じており、当社に関しても例外ではありません。当社事業への影響としては、オフラインでのイベント開催の中止やそれに伴うグッズの販売中止、一部の企業案件の商談期間の長期化等がありましたが、イベント開催についてオンライン化を積極的に進めた等の対応により、現時点においてはその影響は限定的となっております。また、社会的な在宅勤務等の増加により、当社事業の動画視聴時間が増加する等のプラスの影響も生じていると考えております。
しかしながら、現在においても新型コロナウイルス感染症の感染収束時期については明確な見通しは立っておらず、今後の新型コロナウイルス感染症の感染拡大状況やその他の状況の変化により、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2)事業内容に関するリスク
① Google LLCとの契約について
当社はGoogle LLCとの契約に基づき、当社が同社に対し、当社が管理する動画コンテンツの利用許諾を行う一方で、当社は、同社から提供されるツールを使用して、YouTube上において当該コンテンツを管理し、当該コンテンツから生じる収益の一定料率分を受領しております。
当該契約は1年間の契約期間で、30日前の終了通知がない限り、さらに1年間自動更新されることになっております。現時点で当該契約が解除になる事由は発生しておりませんが、当該契約が終了する契機は、当社の破産等の債務超過、事業の譲渡等による事由、当該契約条項で秘密保持や保証違反等の重要な条項違反があり、また、両当事者ともに30日前に通知することで中途解約することができるとされております。
当該契約が解除された場合には、当社事業にも影響が生じ、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 海外展開について
当社では現在、英語圏及び中国を中心に海外でもVTuberビジネスを展開しておりますが、これらの地域におけるVTuberの普及は発展途上の段階であり、積極的に事業拡大を図っていく中で、海外におけるVTuberの浸透に努めております。また、現在進出していない国・地域におけるVTuberビジネスの可能性についても、継続的に検討しております。
しかしながら、こうした国及び地域におけるVTuberの普及は不確実性を伴うものであり、また言語、地理的要因、法制度・税制度を含む各種規制、経済的及び政治的不安、文化・ユーザーの嗜好や商慣習の違い、為替変動等の様々な潜在的リスク、事業展開に必要な人材及びライバーの確保の困難性、及びそれぞれの国・地域において競争力を有する競合他社との競争リスクが存在します。当社がこのようなリスクに対処できない場合、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 新規ビジネス開発について
当社ではVTuberビジネスに次ぐエンターテイメントビジネスとしてVTuberに限らず、「魔法のような、新体験を。」顧客に提供すべく、事業活動を行っております。今後もエンターテイメントの新たな可能性を信じて、積極的にまだ世の中にないようなエンターテイメントを創造し、そうしたサービスを事業上の軸となるよう、成長させていくことに努めております。
しかしながら、新規ビジネスの立ち上げと拡大については、既存ビジネスよりもリスクが高いことを認識しております。入念な市場分析や事業計画構築にも関わらず、予測とは異なる状況が発生し、計画通りに進捗しない場合には、投資資金を回収できず、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④ 技術革新について
当社は、技術の発達によりエンターテイメントの新たな表現が可能になり、ファンの方々に提供できる体験を進化させることができるという認識のもと、新技術への対応を適時に行うことが重要な課題であると考えております。したがって、当社では、VRやAR等を含む、近年において次々と登場する新技術に対応すべく、必要な対応や投資を積極的に行ってまいります。しかしながら、当社が展開する事業領域の技術が革新的に変化し、当社がその潮流についていくことができなかった場合や対応に想定以上のコストを要するような場合には、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ システムトラブルについて
当社の事業は主としてインターネットを介して提供されており、そのサービス基盤はインターネットに接続するための通信ネットワークに依存をしております。当社では、安定的なサービス運営を行うために、サーバー設備等の強化や社内体制の構築を行っております。しかしながら、システムへの一時的な過負荷や電力供給の停止、ソフトウェアの不具合、コンピュータウィルスや外部からの不正な手段によるコンピュータへの侵入、自然災害、事故等、当社の予測不可能な要因によってシステムがダウンした場合や、当社のシステム外でユーザーのアクセス環境に悪影響を及ぼす事象が発生した場合には、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3)法的規制等に関するリスク
① 個人情報管理について
当社では、所属するライバーや顧客に関する個人情報を保有しており、その情報管理を強化していくことが重要であると考えております。今後も社内規程の厳格な運用や、役職員に対する定期的な社内教育の実施、情報セキュリティシステムの整備等に取り組み、一層の情報管理体制の強化、徹底を図ってまいります。しかしながら、万が一に情報が漏洩した場合には、損害賠償費用の発生、社会的信用の失墜等により、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 知的財産権の侵害・公序良俗違反について
当社では、当社が運営する事業に関する知的財産権の取得に努め、当社が保有する商標、コンテンツ等についての保護を図るとともに、所属するライバーに対して公序良俗の違反や知的財産権の侵害につながるような動画配信や活動をしないように所属VTtuberへのコンプライアンス研修の実施、配信動画のモニタリングを行っております。しかしながら、当社の知的財産権が第三者から保護されない場合や、第三者から知的財産権の侵害を主張される場合において、当社主張に対する防御または紛争の解決のために費用や損失が発生し、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ インターネット、アプリ等についての法令の解釈適用に関するリスク
当社の主な事業領域であるインターネット上での動画配信やライバーを活用した各種の事業は、新しい業態の事業であるため、当社の事業遂行に関連して、著作権法のほか、肖像権・プライバシー権、特定商取引法に関する法律、不当景品類及び不当表示防止法、個人情報の保護に関する法律、動画配信にかかる租税法等に関して、現行の法令及び権利内容の解釈適用上で論点が生じる可能性があり、その結果として当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4)会社組織に関するリスク
① 代表取締役CEO 田角陸への依存について
代表取締役CEOである田角陸は、当社の創業者であり、創業以来代表を務めております。同氏は、VTuber事業の展開に関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定及びその遂行において極めて重要な役割を果たしております。当社では、取締役会等における役員及び幹部社員への情報共有や経営組織の強化を図り、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を行っておりますが、何らかの理由により同氏が当社の業務を継続することが困難となった場合には、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 人材に関するリスク
当社の継続的な成長には、事業拡大に応じた優秀な人材を採用するとともに、組織体制を整備していくことが重要であると考えております。当社のコーポレート・ミッションに共感し、高い意欲を持った優秀な人材を採用していくために、積極的な採用活動を行っていくとともに、従業員が働きやすい環境の整備や人事制度の構築を行っております。また、採用後も、当社で存分に力を発揮することを後押しするために、業務を通じたトレーニングのほか、研修制度等の充実にも努めております。
しかしながら、人材獲得競争の激化や市場のニーズの変化等により、想定通りの採用が進まない等といった優秀な人材の獲得が困難となる場合や、現在在職する人材の社外への流出が生じた場合には、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 事業体制及び内部管理体制の強化について
当社のさらなる成長のためには、業務の効率化や、事業の規模やリスクに応じた内部管理体制の強化が重要な課題であると認識しております。今後も、事業上のリスクを適切に把握・分析したうえで、社内規程や各種マニュアルの整備、社内教育の充実等を通じて、適正な内部管理体制の整備に取り組んでまいります。また、当社は法令に基づき財務報告の適正性確保のために内部統制システムを構築し、運用しております。
しかしながら、今後の急速な事業規模の拡大等により、十分な内部管理体制の構築に支障が生じた場合には、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社の財務報告にかかる内部統制システムが有効に機能しなかった場合や財務報告に係る内部統制システムに重大な不備が発生した場合には、当社の財務報告の信頼性に影響が及ぶ可能性があります。
(5)経営成績及び財政状態等について
① 社歴が浅いことについて
当社は2017年5月に設立された社歴の浅い会社であり、また当社は急速な成長過程にあることから、期間業績比較を行うための十分な期間の財務情報を得られず、過年度の業績のみでは今後の業績を判断する情報としては不十分な可能性があります。また海外VTuberビジネスについては未だ投資段階であることから、特にこれらの領域においては数値自体が限定的なものとなっております。
② 配当政策について
当社では、株主に対する利益還元と同時に、財務体質の強化及び競争力の確保を経営の重要課題として位置付けております。現時点では、当社は成長過程にあると考えており、内部留保の充実を図り、事業拡大と事業の効率化のための投資に充当していくことが株主に対する最大の利益還元につながると考えております。このことから、創業以来配当は実施しておらず、今後においても当面の間は内部留保の充実を図る方針であります。将来的には、各事業年度の経営成績を勘案しながら株主への利益還元を検討していく方針ですが、現時点において配当実施の可能性及び実施時期等については未定であります。
(6)その他
① 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について
当社は、取締役や従業員をはじめとした会社の成長に貢献する方々に対して、長期的な企業価値向上に対するインセンティブとして新株予約権を付与しているほか、今後も優秀な人材確保やその維持のために新株予約権その他のエクイティ・インセンティブプランを発行する可能性があります。これらの新株予約権が権利行使された場合等には、当社株式が新たに発行または交付されることにより、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があるとともに、かかる株式が一度に市場へ流入することとなった場合には、適切な株価形成に影響を及ぼす可能性があります。
本書提出日現在でこれらの新株予約権の目的である潜在株式数は2,605,500株であり、発行済株式総数及び潜在株式数の合計32,548,935株の8.00%に相当します。
② 資金使途について
株式上場時における公募増資による調達資金の使途については、当社事業のさらなる拡大のため、事業成長のための採用費用及び人員増による人件費に充当する予定であります。しかしながら、当社が属する市場は急速に事業環境が変化することも考えられるため、当初の計画に沿って資金を使用した場合においても、想定通りの投資効果を得られない可能性があります。また、市場環境の変化により、計画の変更を迫られ調達資金を上記以外の目的で使用する可能性があり、その場合には速やかに資金使途の変更について開示を行う予定であります。
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
第4期事業年度(自 2020年5月1日 至 2021年4月30日)
(資産)
当事業年度末における流動資産は5,220,816千円となり、前事業年度末に比べ1,886,942千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が1,136,628千円、売掛金が690,141千円増加したことによるものであります。固定資産は1,008,944千円となり、前事業年度末に比べ752,136千円増加いたしました。これは主に、敷金が469,253千円、有形固定資産が114,925千円、繰延税金資産が102,189千円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は、6,229,760千円となり、前事業年度末に比べ2,639,078千円増加いたしました。
(負債)
当事業年度末における流動負債は2,133,980千円となり、前事業年度末に比べ1,464,021千円増加いたしました。これは主に未払法人税等が459,918千円、未払費用が257,255千円、買掛金が221,277千円、未払金が184,425千円、短期借入金が166,668千円、1年内返済予定の長期借入金が123,710千円増加したことによるものであります。固定負債は570,101千円となり、前事業年度末に比べ353,180千円増加いたしました。これは長期借入金が353,180千円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は、2,704,081千円となり、前事業年度末に比べ1,817,201千円増加いたしました。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は3,525,678千円となり、前事業年度末に比べ821,877千円増加いたしました。これは主に当期純利益937,297千円の計上により利益剰余金が増加したこと、自己株式が125,640千円増加したことによるものであります。
第5期第3四半期累計期間(自 2021年5月1日 至 2022年1月31日)
(資産)
当第3四半期会計期間末における流動資産は7,543,322千円となり、前事業年度末に比べ2,322,506千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が1,844,274千円、商品が294,808千円及び売掛金が161,821千円増加したことによるものであります。固定資産は808,286千円となり、前事業年度末に比べ200,657千円減少いたしました。これは主に、投資その他の資産の敷金が94,391千円及びその他が63,344千円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は、8,351,608千円となり、前事業年度末に比べ2,121,848千円増加いたしました。
(負債)
当第3四半期会計期間末における流動負債は2,405,041千円となり、前事業年度末に比べ271,060千円増加いたしました。これは主に買掛金が379,279千円及び未払法人税等が212,944千円増加した一方で、短期借入金が200,000千円減少したことによるものであります。固定負債は361,128千円となり、前事業年度末に比べ208,973千円減少いたしました。これは長期借入金が減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は、2,766,169千円となり、前事業年度末に比べ62,087千円増加いたしました。
(純資産)
当第3四半期会計期間末における純資産合計は5,585,439千円となり、前事業年度末に比べ2,059,760千円増加いたしました。これは四半期純利益2,059,760千円によるものであります。なお、自己株式の消却により、資本剰余金が70,000千円、利益剰余金が55,640千円及び自己株式が125,640千円減少しております。
② 経営成績の状況
第4期事業年度(自 2020年5月1日 至 2021年4月30日)
当社は「魔法のような、新体験を。」というコーポレート・ミッションのもと、新しいエンターテイメントを提供する会社として、VTuberグループである「にじさんじ」の運営を主軸とした事業展開を行っております。
当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界規模での流行が続く中、国内外で社会・経済活動に対する一定の制限が継続しており、今後の先行きも不透明な状況となっておりますが、当事業年度中には感染症対策と両立するかたちでのイベント開催を実施するなど、現在の経済環境に適応した事業運営を着実に進めております。
このような事業環境のもと、国内VTuberビジネスでは、所属VTuber数の増加よりも、VTuberサポート体制の拡充を優先することにより、VTuberグループ「にじさんじ」の所属VTuber数は103人(前年同期比4.04%増)YouTube再生時間は4億9,595万時間(前年同期比82.4%増加)となりました。加えて、リアルグッズ、デジタルグッズ等のコンテンツ領域への注力、VTuberを活用したプロモーション領域の拡大など、事業基盤の強化に努めてまいりました。新型コロナウイルス感染症の影響から、VTuberによるオフラインイベントの開催には一定の制限を受けておりますが、当事業年度中には、オンラインを中心として「にじさんじ Anniversary Festival 2021」をはじめとした各種のイベントを開催しております。また、海外VTuberビジネスといったエンターテイメント領域における新規ビジネスの拡大にも注力してまいりました。
以上の結果、当事業年度の業績は、売上高7,636,041千円(前年同期比119.5%増)、営業利益1,452,015千円(前年同期は44,267千円)、経常利益1,451,104千円(前年同期は42,008千円)、当期純利益937,297千円(前年同期は32,435千円)となりました。
なお、当社は動画コンテンツ関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
第5期第3四半期累計期間(自 2021年5月1日 至 2022年1月31日)
当社は「魔法のような、新体験を」というコーポレート・ミッションのもと、新しいエンターテイメントを提供する会社として、VTuberグループ「にじさんじ」の運営を主軸としたエンターテイメント領域での事業展開を行っております。
当第3四半期累計期間における我が国経済は、前期に引き続き新型コロナウイルス感染症の世界規模での流行が続く中、国内外で社会・経済活動に対する一定の制限が継続しており、今後の先行きも不透明な状況となっておりますが、当社では現在の経済環境に適応した事業運営を着実に進めております。
国内VTuberビジネスでは、ライブストリーミング領域において、前期に引き続き所属VTuber数の増加よりも、VTuberサポート体制の拡充を優先し、2021年8月に「にじさんじ甲子園」を、年末年始に「NJU歌謡祭」を開催しており、視聴者の皆様からはご好評をいただいており、VTuberグループ「にじさんじ」の所属VTuber数は107人(前年同期比2.88%増)、YouTube再生時間は4億2,939万時間(前年同期比17.8%増加)となりました。加えて、コンテンツ販売の領域においては、2021年2月27日から28日にかけて開催しました「にじさんじ Anniversary Festival 2021」のライブBlu-rayを10月に、またライバーの衣装・装飾品の一部をそのままのデザインでグッズ化することをコンセプトとした「そのまんまグッズ」を順次発売しており、これらの販売が好調となっております。イベントについても、7月31日から8月1日にかけて完全オンライン開催となる「にじさんじ AR STAGE“LIGHT UP TONES”」、10月30日及び31日には横浜ぴあアリーナにおいて「NIJIROCK NEXT BEAT」及び「initial step in NIJISANJI」、加えて11月20日にはZepp Hanedaにて「Kuzuha Birthday Event 『Scarlet Invitation』」を開催しております。また、海外VTuberビジネスに関しても、英語圏におけるVTuberビジネスの拡大をはじめとして注力してまいりました。
以上の結果、当第3四半期累計期間の業績は、売上高10,159,499千円、営業利益3,135,946千円、経常利益3,131,750千円、四半期純利益2,059,760千円となりました。
なお、当社は動画コンテンツ関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
③ キャッシュ・フローの状況
第4期事業年度(自 2020年5月1日 至 2021年4月30日)
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ1,136,628千円増加し、3,628,274千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動により得られた資金は1,350,439千円(前年同期は205,179千円の支出)となりました。これは主に、事業拡大による税引前当期純利益1,261,264千円の計上、仕入債務の増加額221,277千円があった一方で、売上債権の増加額690,141千円等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動により支出した資金は757,890千円(前年同期比191.0%増)となりました。これは主に、オフィス移転に伴う敷金の差入による支出521,347千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動により得られた資金は544,138千円(前年同期比81.2%減)となりました。これは主に、短期借入れによる収入200,000千円及び長期借入れによる収入700,000千円等があった一方で、長期借入金の返済による支出223,110千円、自己株式の取得による支出109,640千円等があったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.商品仕入実績
当事業年度の仕入実績は、次のとおりであります。
|
事業領域の名称 |
当事業年度 (自 2020年5月1日 至 2021年4月30日) |
前年同期比(%) |
|
コマース(コンテンツ)領域(千円) |
789,980 |
173.6 |
|
合計(千円) |
789,980 |
173.6 |
(注)1.当社は動画コンテンツ関連事業の単一セグメントであるため、事業領域別の仕入実績を記載しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当社は概ね受注から役務提供までの期間が短いため、受注状況に関する記載を省略しております。
d.販売実績
当事業年度の販売実績は、次のとおりであります。
|
事業領域の名称 |
当事業年度 (自 2020年5月1日 至 2021年4月30日) |
前年同期比(%) |
|
ライブストリーミング領域(千円) |
2,399,146 |
193.7 |
|
コマース(コンテンツ)領域(千円) |
3,355,358 |
220.8 |
|
コマース(イベント)領域(千円) |
602,302 |
146.7 |
|
プロモーション領域(千円) |
1,037,759 |
394.6 |
|
その他領域(千円) |
241,472 |
511.3 |
|
合計(千円) |
7,636,041 |
219.5 |
(注)1.当社は動画コンテンツ関連事業の単一セグメントであるため、事業領域別の販売実績を記載しております。
2.最近2事業年度及び第5期第3四半期累計期間の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前事業年度 (自 2019年5月1日 至 2020年4月30日) |
当事業年度 (自 2020年5月1日 至 2021年4月30日) |
第5期第3四半期累計期間 (自 2021年5月1日 至 2022年1月31日) |
|||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
Google LLC |
1,217,584 |
35.0 |
2,413,440 |
31.6 |
2,470,661 |
23.1 |
|
ピクシブ株式会社 |
1,067,463 |
30.7 |
1,214,222 |
15.9 |
847,433 |
7.9 |
|
株式会社ソニー・ミュージックソリューションズ |
418,909 |
12.0 |
1,594,820 |
20.9 |
3,276,708 |
30.6 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、当事業年度末における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要とされております。当社は、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。しかしながら実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表を作成するにあたって採用する重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しておりますが、重要なものは以下のとおりであります。
(繰延税金資産)
当社は、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異等について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容等
第4期事業年度(自 2020年5月1日 至 2021年4月30日)
(売上高)
当事業年度の売上高は、7,636,041千円(前年同期比119.5%増)となりました。
売上高の分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度の売上原価は、4,699,904千円(前年同期比86.1%増)となりました。
主な要因は、所属VTuberへのサポート体制の拡充、リアルグッズ、デジタルグッズ等のコンテンツ領域への注力、VTuberを活用したプロモーション領域の拡大による制作原価、支払報酬等の増加によります。この結果、売上総利益は2,936,137千円(前年同期は953,232千円)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度の販売費及び一般管理費は、1,484,121千円(前年同期比63.3%増)となりました。
主な要因は、オフィス移転に伴う地代家賃、人件費、支払報酬等の増加によります。この結果、営業利益は、1,452,015千円(前年同期は44,267千円)となりました。
(営業外収益、営業外費用及び経常利益)
当事業年度において、営業外収益は6,456千円、営業外費用は7,366千円発生しました。
主な要因は、補助金収入5,130千円、支払利息6,749千円が発生したことによるものです。この結果、経常利益は、1,451,104千円(前年同期は42,008千円)となりました。
(特別損益、当期純利益)
当事業年度において、事業譲渡益による特別利益が10,981千円、事務所移転損失等による特別損失が200,821千円発生しました。税金費用(法人税、住民税及び事業税並びに法人税等調整額)を323,967千円計上した結果、当期純利益は937,297千円(前年同期は32,435千円)となりました。
なお、財政状態の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」に、キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
③ 資本の財源及び資金の流動性に関する分析
当社の運転資金需要のうち主なものは、ライバーへの報酬やコンテンツ制作原価等の売上原価や、人件費や地代家賃等の販売費及び一般管理費といった営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、配信スタジオへの設備導入や新規サービスの開発費等であります。
当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としておりますが、エクイティファイナンスによる外部からの資金調達についても資金需要の額や用途、当該タイミングにおける金利及び資本コストを比較した上で優先順位を検討して実施することを基本としております。
なお、第4期事業年度末(2021年4月30日)における借入金の残高は1,012,611千円となっており、現金及び現金同等物の残高は3,628,274千円となっております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスク要因が当社の経営成績に影響を与えるおそれがあることを認識しております。
これらリスク要因の発生を回避するためにも、運営する事業の強化、人員増強、財務基盤の安定化等、継続的な経営基盤の強化が必要であるものと認識し、実行に努めております。
⑤ 経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
⑥ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な経営指標等)」に記載のとおり、主な経営指標として売上高、各領域別売上高、営業利益、営業利益率を経営上重要な指標として位置付けております。また、売上高の拡大には、にじさんじVTuber数、YouTube再生時間、ANYCOLOR ID数の拡大が必要であると考えております。2022年4月期第3四半期において、当社国内VTuberビジネスでは、ライブストリーミング領域において、前期に引き続き所属VTuber数の増加よりも、VTuberサポート体制の拡充を優先し、2021年8月に「にじさんじ甲子園」を、年末年始に「NJU歌謡祭」を開催しており、視聴者の皆様からはご好評をいただいており、VTuberグループ「にじさんじ」の所属VTuber数は107人(前年同期比2.88%増)、YouTube再生時間は4億2,939万時間(前年同期比17.8%増加)となりました。加えて、コンテンツ販売の領域においては、2021年2月27日から28日にかけて開催しました「にじさんじ Anniversary Festival 2021」のライブBlu-rayを10月に、またライバーの衣装・装飾品の一部をそのままのデザインでグッズ化することをコンセプトとした「そのまんまグッズ」を順次発売しており、これらの販売が好調となっております。
領域別業績と営業利益の推移
|
(単位:千円) |
|
|
2020年4月期 |
2021年4月期 |
2022年4月期 第3四半期 |
|
売上高 |
3,478,701 |
7,636,041 |
10,159,499 |
|
ライブストリーミング領域 |
1,238,714 |
2,399,146 |
2,226,606 |
|
コマース(コンテンツ)領域 |
1,519,334 |
3,355,358 |
4,789,737 |
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コマース(イベント)領域 |
410,433 |
602,302 |
733,221 |
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プロモーション領域 |
262,994 |
1,037,759 |
1,835,476 |
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その他領域(注1) |
47,225 |
241,472 |
574,458 |
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営業利益 (営業利益率) |
44,267 (1.3%) |
1,452,015 (19.0%) |
3,135,946 (30.9%) |
(注)1.その他領域には、海外VTuberビジネス等を含んでおります。
KPIの推移
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2020年4月期 |
2021年4月期 |
2022年4月期 第3四半期 |
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にじさんじVTuber数(人) |
99 |
103 |
107 |
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YouTube再生時間(百万時間) |
272 |
496 |
429 |
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ANYCOLOR ID数(万アカウント) |
― |
22 |
43 |
本書提出日現在における経営上の重要な契約等は次のとおりであります。
(1)ライバーとの業務委託契約
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契約締結日 |
ライバーにより異なる |
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契約の名称 |
ライバー専属契約 |
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相手方の名称 |
ライバー |
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契約期間 |
契約締結日から2年間(自動更新あり) |
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契約の概要 |
ライバーは、当社の専属ライバーとして、VTuber活動を行う。 対価: VTuber活動によって当社が得た収益に、各VTuber活動の内容に応じて一定の料率を乗じたものをライバーに支払う。 |
(2)Live2D利用契約
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契約締結日 |
2018年12月11日 |
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契約の名称 |
Live2D出版許諾契約 |
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相手方の名称 |
株式会社Live2D |
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契約期間 |
契約締結日から1年間(自動更新あり) |
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契約の概要 |
株式会社Live2Dが著作権を有する許諾SDKを利用して、当社がYouTube等の動画配信プラットフォームで動画配信を行う。 対価: 当社が動画配信ビジネスから得た収益に一定の料率を乗じたものを株式会社Live2Dに支払う。 |
(3)YouTube上でのコンテンツ管理契約
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契約締結日 |
2021年7月7日(契約更改に伴う) |
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契約の名称 |
CONTENT LICENSE AGREEMENT |
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相手方の名称 |
Google LLC |
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契約期間 |
契約締結日から1年間(自動更新あり) |
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契約の概要 |
当社が著作権を有する動画コンテンツの利用許諾を行う一方で、Google LLCから提供されるツールを使用してYouTube上において当該コンテンツを管理し、当該コンテンツから生じる収益を受領する。 |
(4)事業提携契約
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契約締結日 |
2020年3月23日 |
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契約の名称 |
事業提携に関する覚書 |
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相手方の名称 |
株式会社ソニー・ミュージックソリューションズ |
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契約期間 |
株式会社ソニー・ミュージックエンターテイメントによる出資の完了日(2020年4月10日)から3年間(1年間の自動更新あり)。ただし、同契約の効力発生日から18か月が経過した後、本覚書の内容について協議を行うものとする。 |
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契約の概要 |
VTuberグループ「にじさんじ」名義のライブイベント(第三者が主催するものを除く。)を共催すること。 対価: 共催対象となるライブイベントにおける収入及び支出を一定の共催比率に基づいて按分する。 |
該当事項はありません。