当第1四半期累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当第1四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。なお、当社は、前第1四半期累計期間については四半期財務諸表を作成していないため、前年同四半期累計期間との比較分析は行っておりません。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当第1四半期累計期間における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の影響に加え、ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー価格の高騰等の大きな変動に見舞われました。米国の消費は堅調に推移したものの、物価が高騰し始め、FRBは思い切った利上げを行いました。当第1四半期会計期間末までに、懸念していたほど大きな景気後退とはなりませんでしたが、今後は予断を許さない情勢となってきております。
当社ビジネスの主戦場である、LGD(Laboratory Grown Diamond:人工ダイヤモンド宝石、以下「LGD」という。)の分野においては継続して市場規模が拡大しており、引き続き世界各地で新しいLGD製造企業が立ち上がっております。また、大型の人工ダイヤモンド宝石を求める傾向が顕著になっており、ブリリアントカットばかりではなく、様々な形状の人工ダイヤモンド宝石が市場に流通しております。
この様な情勢の中で、当社の種結晶ユーザーからは、当社に引き続き非常に強い引き合いが来ており、当社の生産能力で売上高が決まる状況が継続しております。既に建設を決定している新工場(島工場)については、2022年5月にその建屋工事が開始され、計画通り2023年3月期第3四半期に稼働すると見込んでおります。新工場(島工場)の稼働によって種結晶の生産量の拡大が見込まれますが、それ以前に種結晶の出荷を増加してユーザーの要求に応えるため、生産技術の改善を進めてまいりました。また、2021年12月から2022年6月にかけて、工場における生産設備等の配置の変更により成長装置の増設も行いました。生産技術の改善と成長装置の増設により、当第1四半期累計期間において、生産効率の向上を果たしました。
以上の結果、当第1四半期累計期間の売上高は579,680千円、営業利益は241,443千円、経常利益は272,796千円、四半期純利益は197,196千円となりました。また、当第1四半期累計期間の製品種類別の売上高は、種結晶557,753千円、基板及びウエハは4,605千円、光学系及びヒートシンクは12,963千円、工具素材は4,358千円となりました。
なお、当社はダイヤモンド単結晶の製造、販売、開発事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載をしておりません。
②財政状態の状況
(資産)
当第1四半期会計期間末における総資産は4,607,651千円となり、前事業年度末に比べ1,790,097千円増加いたしました。これは主に、東京証券取引所グロース市場への上場に伴う公募増資等により現金及び預金が1,540,427千円増加したこと等によるものであります。
(負債)
当第1四半期会計期間末における負債は704,695千円となり、前事業年度末に比べ67,599千円減少いたしました。これは主に、未払法人税等が16,009千円、賞与引当金が18,362千円、役員賞与引当金が18,000千円、長期借入金が22,446千円減少したこと等によるものであります。
(純資産)
当第1四半期会計期間末における純資産は3,902,956千円となり、前事業年度末に比べ1,857,696千円増加いたしました。これは主に、東京証券取引所グロース市場への上場に伴う公募増資や新株予約権の行使により資本金及び資本準備金がそれぞれ830,250千円増加したこと、四半期純利益計上により利益剰余金が197,196千円増加したことによるものであります。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3)経営方針・経営戦略等
当第1四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当社の研究開発活動は、(ⅰ)生産技術に関する研究開発、(ⅱ)新製品に関する研究開発、(ⅲ)製造装置及び方法に関する研究開発の3つのカテゴリーにおいて、優先順位を考慮して実施しております。
開発テーマは審査会を経て選定され、年度計画の下で開発作業を行っています。また、半期単位で開発報告会を開催して、進捗状況を社内に周知しています。
当第1四半期累計期間における研究開発費の総額は、23,075千円であります。
また、当第1四半期累計期間における研究開発活動の状況の変更内容は、次のとおりであります。
研究開発活動の結果、当第1四半期累計期間において、①16x16mmの大型単結晶の試作、②大型基板研磨手法の開発、③建設中の島工場で使用する新型成長装置の成長条件の開発、④低抵抗Bドープの0.2mm厚基板の製作、について成果がありました。
研究開発活動の結果の具体的な内容は、以下に示すとおりです。
なお、当社は、ダイヤモンド単結晶の製造、販売、開発事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(ⅰ) 生産技術に関する研究開発
当社の生産技術は、親結晶からの分離技術によって、親結晶と同じサイズの子結晶を作るところが出発点になっており、このプロセスでは、親結晶の大きさとその性状は、子結晶を通じて全ての製品の大きさと特性を決定づけることとなります。このため、元となる結晶を、大型化し、高品質化することが、全ての製品にとって重要な技術課題となっております。既に16x16mmの大型単結晶の試作に成功し、当第1四半期累計期間において20x20mmの結晶に向けた基礎的な検討を進めました。
(ⅱ) 新製品に関する研究開発
当社が想定している新製品は、応用分野によって分かれており、以下のとおりであります。
①ダイヤモンド半導体デバイス開発に必要な素材の開発
a.ウエハの開発
研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
b.低抵抗基板の開発
ダイヤモンドデバイス開発に必要な材料として、縦型デバイスを製作するための基板があります。縦型デバイスは、デバイスの底面から上面(または逆方向)へ電流を流すため、抵抗値の低い基板が必要です。
当社は既にこのような低抵抗のダイヤモンドが成長する条件を確立しており、0.2mm程度の厚さの基板の試作を行い、目標とした特性を得られることを確認しました。そのため、製品化の時期について検討を行ってまいります。
②光学部品として必要な高品質結晶の開発
研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(ⅲ) 製造装置及び方法に関する研究開発
生産に使用している既存の成長装置の形成面積は、ほぼ直径45mmの範囲にとどまっています。このことによって、素材生産量の上限が決まっており、2インチウエハ(直径50mm)を製作することが難しいことで、ウエハ開発そのものにも影響を与えています。
そのため、成長コストにも直結する成長装置の形成面積の拡大を目指し、産総研等と共同研究を行い、具体的には産総研のアイデアを基に、装置メーカーで装置試作を行うという方式で、この開発を進めておりました。この試作機が、前事業年度に当社に納入されましたが、生産条件の決定が、開発関連設備の移転のため、遅れておりました。当第1四半期累計期間において生産条件の開発を実施し、想定していた成長面積の拡大が達成できることを確認しました。これによって、建設中の島工場にこの試作機に基づく成長装置を導入した際には、生産効率の拡大が可能となることを確認しました。
当第1四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。