第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当中間連結会計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

 ①経営成績の分析

 当中間連結会計期間におけるわが国経済は、雇用や所得環境の改善に伴い、緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、継続的な物価上昇や物流コスト・人件費の増加に加え、米国の関税政策などの動向による影響が景気の下振れリスクとなっており、先行きは不透明な状況が続いております。

 食品業界におきましては、インバウンド需要の増加により外食需要は堅調に推移しているものの、食料品価格やエネルギー価格など、さまざまなものの値上げにより消費者の節約志向が強まり、内食需要は減少し厳しい事業環境となっております。漬物などのご飯まわりの関連製品についても、お米の価格高騰の影響もあり、引き続き厳しい状況が続いております。

 このような状況のなか、当社グループは、北海道から九州まで全国に展開している製造・販売のネットワークを活用し、新規得意先や新しい販路の開拓及び既存得意先の拡販に取り組みました。

 販売面では、「ご飯がススムキムチ」シリーズを始め、浅漬製品や惣菜製品の製品価格の改定などを行いました。また、日頃のご愛顧に感謝し、「ご飯がススムキムチ」シリーズ3品や「牛角やみつきになる!丸ごと塩オクラ」の20g増量キャンペーンを実施し、商品の販売促進を行いました。その他にも、2025年7月17日に「ご飯がススム ピックルスデー」として、埼玉西武ライオンズ対北海道日本ハムファイターズ戦のゲームスポンサーとなり、「ご飯がススムキムチ」及び当社グループの認知度向上に取り組みました。また、公式ファンコミュニティサイト「ピックルス食堂」では、商品情報の発信やコミュニティサイト内でのキャンペーンなどを実施し、消費者とのダイレクトコミュニケーションを図り、顧客ロイヤリティの向上に努めました。

 製品開発面では、「ご飯がススムキムチ」を含む人気のキムチを盛り合わせた「3種のキムチ」や、株式会社八幡屋において、にんにくの風味と蓮根のシャキシャキ食感がクセになる味わいの「にんにくかけ太郎」などを発売しました。その他にも、春夏の期間限定商品として、ごま油とフライドガーリック、ブラックペッパーでくせになる味わいに仕上げた「ご飯がススムうま辛胡瓜」などを販売しました。

 新規事業では、外食事業及び小売事業を行う「OH!!!~発酵、健康、食の魔法!!!~」(所在地:埼玉県飯能市)において、「飯能ベーカリー POCO-POCO」の1周年アニバーサリーイベントの実施や、浦和PARCOで開催された発酵をテーマにしたイベントへの出店など、集客力向上のための取り組みを行いました。その他にも、株式会社ピックルスコーポレーションにおいて冷凍食品を開発し、業務用の商品を中心として拡販に取り組んでおります。

 サステナビリティへの取り組みとして、当社及び株式会社ピックルスコーポレーションが、健康経営優良法人認定制度により、優良な健康経営を実践している企業として「健康経営優良法人2025(大規模法人部門)」に認定されました。当社グループの本認定は今回が初めてとなります。今後も、健康経営に関する取り組みを継続してまいります。

 売上高は、コンビニエンスストアが実施したキャンペーンなどにより販売が好調に推移したため、増収となりました。

 利益については、増収効果、当初の予想より原料野菜の仕入価格が安定したこと、ご飯がススムキムチなどの製品価格改定や値引きなどの販売条件の適正化が予定通り進んだこと及び原材料費・労務費・物流費等が抑制できたことにより、増益となりました。

 以上の結果、当中間連結会計期間における売上高は22,321百万円(前年中間期比2.9%増)、営業利益は1,569百万円(同40.5%増)、経常利益は1,623百万円(同38.5%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は1,102百万円(同38.1%増)となりました。

 

 ②財政状態の分析

 当中間連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べて1,408百万円増加し、31,651百万円となりました。これは主に現金及び預金が1,109百万円、受取手形及び売掛金が1,624百万円それぞれ増加したことと、流動資産のその他が1,049百万円減少したことによるものであります。
 負債については、前連結会計年度末に比べて434百万円増加し、11,792百万円となりました。これは主に買掛金が1,027百万円、長期借入金が617百万円それぞれ増加したことと、1年内返済予定の長期借入金が1,200百万円減少したことによるものであります。
 純資産は前連結会計年度末に比べて974百万円増加し、19,859百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する中間純利益等により利益剰余金が928百万円増加したことによるものであります。

 

(2)キャッシュ・フローの状況の分析

当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ1,109百万円増加し、6,083百万円となりました。

当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動による資金の増加は、2,967百万円となりました。収入の主な要因は税金等調整前中間純利益1,622百万円及び仕入債務の増加額1,027百万円であり、支出の主な要因は売上債権の増加額1,624百万円及び法人税等の支払額135百万円であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動による資金の減少は、269百万円となりました。支出の主な要因は有形固定資産の取得による支出247百万円であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動による資金の減少は、1,588百万円となりました。収入の主な要因は長期借入れによる収入500百万円であり、支出の主な要因は短期借入金の純減額500百万円、長期借入金の返済による支出1,083百万円及び割賦債務の返済による支出326百万円であります。

 

(3)経営方針・経営戦略等

当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

当中間連結会計期間の研究開発費は113百万円であります。

なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。