文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、従来、新聞社を中心とした企業顧客に対して、顧客ごとにカスタマイズされた情報システムの構築、運用及び保守を提供する業務を中心に行ってまいりました。しかしながら、近年のITクラウドプラットフォームの急激な進化・拡大により、これを活用して、汎用的に利用できる情報システムを構築し、複数の顧客に提供するITサービスとして展開することが、当社グループの競争力を維持、強化する上で重要と考えております。また、当社の顧客においても、従来の大型システム投資から、クラウド化によるシステムの共通運用を図る動きが現出しており、当社としてもこうした顧客ニーズへの対応を図っていく方針であります。
当社グループには、メディア業界向けシステムの構築で培った、システム間の連携や画像処理などの知識・経験に強みがあり、また中国・武漢のオフショア開発拠点にて優秀なIT技術者を多数擁し、高品質なシステムを低コストで提供することが可能であります。
また、新聞社等のメディア領域の顧客以外に、ヘルスケア領域等の新たな領域の顧客獲得を図ります。さらに、当社グループのIT技術力を活かした顔認証システム活用事業等の新規事業の展開も積極的に行っていきます。
当社グループの経営基本方針により、顧客ごとにカスタマイズされた情報システムの構築サービスから、クラウドを活用した汎用的なITサービス提供事業への転換を図っていきます。その結果として、数年に一度大規模なシステム開発案件を受注していたものが、一定の利用料等を毎月売上計上する形態に変化していくことが予想されます。しかしながら、当該事業は汎用サービスであり、個々のシステムに係る開発費・運用保守費を要しないため、利益率は向上することが見込まれます。したがって、当社グループとしては、売上総利益率を最も重要視する経営指標として考えております。
当社グループの主たる顧客基盤は、新聞社を中心とした紙媒体のメディア事業者にあります。近年は、一般事業者にも顧客基盤を拡充しておりますが、更なる事業基盤の拡充と収益源の多様化を推進するため、ヘルスケア領域のシステム開発事業等の新規事業への取り組みを進めていく方針であります。ヘルスケア領域においては画像処理技術が重要であり、当社が手掛けてきた印刷関連の画像処理技術と親和性があります。その取り組みの一環として、病院のDX(※1)化の推進や、当社が手掛けてきた印刷処理技術を応用した画像処理技術等を活かし、病院等で扱う各種画像のシステム化の推進等を図っていく方針であります。
上記方針を具体化するため、当社グループは、2018年2月にEPSホールディングス株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:厳浩)と資本提携を開始し、業務的にも関係を深めてゆく方針を確認いたしました。同社は医薬品開発支援業務の領域で国内の大手企業であり、かつ本邦における病院等にも広く顧客基盤を有しておりますので、この資本提携を通じてヘルスケア領域の顧客開拓、事業拡大を図ります。また、2022年2月にメディカル・データ・ビジョン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:岩崎博之)と資本・業務提携を開始しました。同社も医療情報統合システムの開発、製作、販売、保守業務等を営むヘルスケア領域の企業であり、今後同社が進めるシステム開発に当社グループが持つ画像処理技術を活かして、積極的に協力してゆく方針であります。
その他、当社グループで開発実績のある不動産業務システム、インターネット広告システム等については、機能を汎用化することにより複数の顧客に提供が可能であると思われるため、この領域での新規顧客獲得にも注力してまいります。
※1 DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、企業がビジネス環境の激しい変化に対応して、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズをもとに、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確保することであります。
当社グループが主事業とする情報システム業界においては、顧客ニーズの変化が早く、それに応じた技術革新も日進月歩で進んでおります。当社グループでは、IT技術が進む中国での技術革新も取り入れつつ、顧客ニーズに応じた技術革新に積極的に対応していく方針であります。こうした方針の具現化に向けては、本邦、並びに中国における優秀な人材の確保が課題でありますが、教育研修制度の充実、技術委員会による技術解決力の向上等人事諸政策の改善等に取り組み、積極的に人員の確保に取り組んでいく方針であります。
また上記に関連して、中国でのオフショアシステム開発体制を強化するため、2021年1月に株式会社インテック(本社:富山県富山市、代表取締役社長:北岡隆之)から英特克信息技術(武漢)有限公司(現 方株泰克(武漢)信息技術有限公司)の持分全てを譲り受け、当社の連結子会社といたしました。本合併により、オフショア開発拠点の人員拡充とそれによる開発力の向上が図られ、今後、日中両国においてさらなる人員の拡充に努めながら、開発拠点の拡充を図っていく方針であります。なお、同社は2022年6月9日付けで、同じく当社の連結子会社である方正株式(武漢)科技開発有限公司に吸収合併されました。
当社グループは新聞業界を中心とした紙媒体のメディア業界向けに、組版システムなどのITサービスを永年提供している実績があります。一方で、紙媒体メディアの発行部数の減少を背景に、競合であった大手システム開発会社がこの領域に注力しなくなってきている状況にあります。当社は、組版システム事業から撤退する事業者を当社グループに組み込むことや、いわゆる残存者利益を享受し、事業の拡充・成長を成し、新聞業界等の紙媒体メディア事業者からは安定的な売上、利益を上げることができています。しかしながら、こうした紙媒体のメディア業界は中長期的に縮小していく傾向にあります。
一方で、情報通信産業の市場規模は2019年には全産業の10.4%(名目国内生産額ベース)(※2)と大きな割合を占めており、中長期的にも老朽化した既存システムの更新・刷新、企業のDX化推進に対するコンサルティングニーズの高まりやそれに伴うIT投資の増加、データの利活用の拡大に伴うセキュリティの強化、労働力不足を補う省人化投資への増加といった成長可能性を有する産業であります。当社グループはこうした市場ニーズをとらえ、紙媒体メディア業界向けの事業につづく新規事業を確立していくことが急務となっております。
※2 出典:総務省「ICTの経済分析に関する調査(2020年度)」
優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題としては以下の事項を認識しております。
安定した持続的な成長を続けるためには、顧客基盤の拡大が必要だと考えております。現在の主要顧客に対しては、これまでの長年の取引によって蓄積したノウハウと信頼関係をもとに、新たな領域の受注等、更なる深耕を図ります。加えて、ヘルスケア、不動産、インターネット広告等の既存優良顧客に近い業界をターゲットに、ノウハウや実績の横展開を図り、新たな柱となる主要顧客の拡大も目指してまいります。
お客様との信頼関係を構築するためには、常に安定した品質とサービスを提供し、お客様に安心して頂くことが重要になります。品質・サービスレベルの向上に向けて、社員教育、マネジメント向け教育を強化し、中核となるプロジェクトマネージャ(※3)を育成してまいります。加えて、プロジェクト管理の専門部署を通じて、受注前の見積り審査や受注後のプロジェクト進捗確認、および完成後の総括会等を行うことで、品質・サービスレベルの向上を図ってまいります。
※3 プロジェクトマネージャとは、システム開発案件における開発側の責任者のことを指します。
当社グループ事業を取り巻く環境は急速に変化しており、先進性を維持することが肝要と考えております。研究開発を確実に遂行すると共に、2020年に発足させた技術委員会をより充実させ、全社の技術レベルのさらなる向上を目指してまいります。
昨今は、1つのサービスをより多くのお客様にお届けすることが主流となっております。当社でもオーダーメイド製品からの脱却を図るべく、プロダクト化・サービス化を推進し、展開することが重要と考えております。既存取引先と取り組んでいる「新聞組版システムの共通化」を通じて、お客様のDXを牽引してまいります。また、当社自身のDXにも取り組み、ノウハウやコア技術を活用したプロダクト・サービスの展開に取り組んでまいります。
経営に対する公平性及び透明性の担保、また、会社経営を脅かす問題・違反を防止し、法令・企業理念が遵守できる組織にするために、経営管理体制・内部管理体制の強化が重要と認識しております。引き続き公平性と透明性、効率性、並びに、健全性を保つことができる組織を維持するために、コーポレート・ガバナンスの体制強化に取り組んでまいります。
働きやすい環境を整え、社員のワーク・ライフ・バランスやモチベーションの向上を図ることは、結果として社員の生産性や帰属性を高め、優秀な人材の確保に繋がると考えているため、働き方改革の推進を重要課題と認識しております。
ワーク・ライフ・バランスの観点からは、今まで推進してきた開発環境のクラウド化を引き続き推進し、物理的制約から社員を解放してまいります。モチベーション向上の観点としては、オンライン学習システムの導入や、中国拠点との人材交流を通じて社員のレベルアップを後押しし、達成感を感じられる職場となるよう取り組んでまいります。
当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があるリスク要因として考えられる主な事項には、以下のものがあります。必ずしも、そのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資家の判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。
当社グループの連結売上高の48%は新聞社及び通信社から得ております(2021年12月期)。新聞業界はネット専業メディアとの競争により販売部数、広告収入とも減少傾向にあり、新聞社及び新聞社を顧客とする通信社は、中長期的には縮小していく業界であると予想されております。このような状況のもと、同業他社が事実上撤退していく方向にあるため、残ったプレイヤーである当社の新聞業界からの売上は増加傾向にありますが、中長期的には業界の縮小の影響を受けて売上が減少するリスクがあります。当社としては、新聞業界以外の顧客の開拓を通じて新聞業界からの売上比率を減少させ、新聞業界縮小のリスクを回避する方針でありますが、この他業界顧客開拓が想定通り進行しなかった場合、当社グループの売上高が減少するリスクがあります。
当社グループの事業は日本国内を主要市場としており、国内景気の低迷、経済情勢の変化等により、企業のIT投資及びDX投資の動向、競合状況等が変化し、大型案件の受注の成否、個別案件の進捗状況・採算性等が影響を受ける可能性があります。当社では新聞業界以外の顧客開拓にあたり、特定の業界に拠らない顧客基盤の開拓に努め、景気動向等による影響を低減させる方針でありますが、景気動向、投資意欲の減退等様々な要因により顧客からの需要が当社グループの想定するとおりに伸張しない場合、あるいは競合等により当社の顧客基盤が弱まる場合には、当社グループの業績・財政状態に影響が及ぶ可能性があります。
当社グループは中国・武漢にシステム開発子会社を有しており、顧客から受託したシステム開発の重要部分を子会社に開発委託しております。中国のシステム開発子会社に開発委託することは、品質、納期、コストの面で当社グループの競争優位性の源泉でありますが、将来の中国政府の政策変更により、開発したシステムの輸出に規制がかかった場合等、当社グループの事業運営に支障が出るリスクがあります。
また、連結財務諸表を作成するにあたっては現地通貨を円換算する必要があり、換算時に使用する為替レートによっては当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、為替相場の変動は中長期的には平準化されるものと考え、為替予約等は行っておりません。
なお、情報システム事業の事業展開先は今後も中国ではなく日本であります。また、案件の開発工程のほとんどを中国の開発拠点に依存はしておらず、仮に開発したシステムの輸出に規制が生じたとしても代替は可能であります。
情報システム構築ビジネスは、一般的には請負契約によって受託することが多く、納期までに顧客の要求に沿ったシステムを完成・納品する完成責任を負っております。システムへの要求が一層高度化かつ複雑化すると共に、短納期の完成・納品が求められる中、開発作業の過程において、仕様の変更や何らかのトラブル等が発生し、予め見積もっていた作業時間を超える作業が発生した場合には、その超えた分の費用を当社グループが負担しなければならない場合があり、また、開発したシステムの検収完了後に不具合が発生した場合においても、その解消を当社グループの費用負担で行わなければならない場合があります。したがって、これらの事象が発生した場合には、予め見積もった費用を超える費用を当社グループが負担し、システム開発案件の採算性が悪化することとなります。さらに、顧客からの損害賠償請求、当社グループの信用失墜等の事態を招き、当社グループの業績に一定の影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクが顕在化する可能性は低いものの、リスクは常に存在すると認識しております。
当社グループは、契約上でリスク回避に努めると共に、契約前にプロジェクトのリスク洗い出し、適切な進捗管理を行うことでトラブルや赤字発生の抑止に努めております。
また、請負契約においては、原則として一定の期間にわたり充足される履行義務として、進捗度に基づき売上を計上しておりますが、一部の案件については一時点で充足される履行義務として、顧客の検収に基づき売上を計上しております。当社グループは、プロジェクトごとに進捗管理を行い、計画通りに検収が行われるよう努めております。しかし、プロジェクトの進捗状況により、顧客の検収時期が当初計画と乖離した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、新聞業界以外への顧客開拓を進め、また新規事業としてAI顔認証ソリューションシステム等の製品開発等に注力しております。当社グループでは、中国国内のグループ会社リソースを活用して、コスト面、納期面、品質面等において差別化を図る方針であります。しかしながら、当社グループと同様の情報システム構築サービスを提供する事業者の参入や、当社が企図する業界への大手事業者の参入、競合事業者の価格競争力、サービス開発力、新たな技術やビジネスモデルの参入等により、当社グループのサービス内容や価格・技術に優位性がなくなった場合、当社グループの事業や業績、財政状態に影響を与える可能性があります。
また、新聞業界の分野においても、引続き顧客ニーズに応え、サービス展開を図っていく所存ですが、今後他社が参入し、当社の技術優位性やコスト優位性がなくなる等の事象が生じた場合には、当社グループの事業や業績、財政状態に影響を与える可能性があります。
当社グループが属する情報システム業界では、技術革新や顧客ニーズの変化の速度が非常に早く、極めて激しい開発技術競争や販売競争が行われております。当社グループが予期しない技術革新や顧客ニーズの急激な変化への対応が遅れた場合や、想定を上回る速度での技術革新や新技術が現出した場合、或いは当社グループが提供する技術力・サービスが陳腐化した場合には、当社グループの競争力の低下を引き起こし、当社グループの事業や業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、常に最新の技術動向や市場動向を分析し、新技術や製品の研究開発に努め、製品サービスの競争力向上に取り組むことで、技術や顧客ニーズの変化に対応しております。
当社グループは、事業規模の拡大と収益源の多様化を実現するために、ヘルスケア領域のシステム開発事業等の新規事業への取り組みを進めていく方針であります。これにより、人材の確保や情報システムへの投資など追加投資が発生し、損益が悪化する可能性があるほか、新規事業が安定して収益を生み出すまでには一定の期間と投資を要することが予想され、全体の利益率を低下させる可能性があります。当社グループでは、新規事業の開始や投資に当っては、事業性の検証、投資回収方針等を吟味したうえで計画・方針を策定しておりますが、将来の事業環境の変化等により、新規事業が当初の計画どおりに推移せず、新規事業への投資に対し十分な回収を行うことができなかった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、本邦での事業活動を行うにあたり、個人情報保護法のほか、労働者派遣事業法第5条に基づく労働者派遣事業許可を受けて事業展開を行っております。また、子会社の24ABC㈱では、資金決済法について、現在は規制対象ではありませんが、将来的には規制を受ける可能性があります。当社グループでは、社内の管理体制の構築等によりこれら法令を遵守する体制を整備しているとともに、規制当局の動向及び既存の法規制の改正動向等を踏まえ、適切に対応していく予定でありますが、かかる動向を全て正確に把握することは困難な場合もあり、当社グループがこれに適時適切に対応できない場合や、規制等の新たな制定又は改定が行われた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは知的財産権の取扱いについて、第三者の知的財産権に抵触しないよう、外部専門家との連携を行う等の細心の注意を払っており、知的財産権の侵害を行っていないと認識しております。しかしながら、第三者の知的財産権の状況を完全に調査することは極めて困難であり、知的財産権侵害とされた場合には、損害賠償の請求、当該知的財産権の使用に対する対価の支払いまたはサービスの停止等が発生する可能性があり、その際には当社グループの事業展開や業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、第三者の知的財産権を侵害しないよう、必要に応じて専門家と連携を取りリスクの軽減を図っております。
当社グループでは、社内基準に従い個人情報をはじめとする顧客の重要情報を管理し、その情報の外部漏洩防止に関して、情報資産に対するセキュリティ管理、情報管理に関する従業員への教育、外部委託先との機密保持契約等を行い、当社グループからの情報漏洩を未然に防ぐ措置を講じております。こうした情報管理体制構築に際しては、システム管理や個人情報保護に係る社内規程の整備や、内部監査における運用状況の監査を行うほか、プライバシーマークの取得、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の認証取得並びに運用を図り、情報管理体制の強化に努めております。また、コンピュータウイルスの感染による情報の漏洩、人的被害についても、当社グループでは社内にシステム管理業務を行うセクションを設置し、開発環境面におけるコンピュータウイルス感染防止ソフトウエアの導入をすると同時に、最新ウイルス情報の配信、定期的なウイルスチェック等の対策をとっております。しかしながら、こうした対策にもかかわらず、当社グループから万一顧客の重要情報が漏洩したり、不正使用されたり、さらにはそれに伴う損害賠償責任が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループのシステム開発事業における製品及びサービスの提供につきましては、当社グループが開発したシステムが良好に運用され、機能が維持できることが前提となっております。当社グループの責に帰すべき事由で、当社グループが開発したシステムに不具合(誤作動、バグ、納期遅延等)が生じた場合、原則として損害賠償額の上限を開発委託料とする契約を締結しております。しかしながら、かかる損害賠償責任の発生やユーザーの当社グループに対する信頼喪失により、当社グループの将来の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
当社グループはシステム開発において、顧客との間で主に請負契約を締結しております。当該契約には、一般に顧客による受入検査に基づく検収の後にも必要に応じて一定期間無償で不具合(いわゆるバグ)の補修のための役務の提供を実施する旨を約した瑕疵担保条項が含まれております。このような売上計上後の追加費用の最大の発生要因である不具合は完全に解消することは困難であり、当社グループとしては不具合発生の低減のために、開発の進捗管理体制を強化し、品質維持及び向上に注力しておりますが、実際のプロジェクトで発生した不具合等の補修費用が見積額を超える場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、方正株式(武漢)科技開発有限公司の事業所用建物、クラウドサービス基盤の事業用資産等のほか、2018年1月に中国および日本で譲り受けたシステム開発事業に係るのれん及び2019年6月に日本で譲り受けたシステム開発事業に係るのれんを保有しております。固定資産については、適切な評価を行っておりますが、固定資産の損傷、事業活動の悪化等が生じた場合には多額の減損処理を必要とする場合があり、その場合には当社グループの事業活動や業績、並びに財政状態に影響を与える可能性があります。
2021年12月31日現在において、税務上の繰越欠損金が存在しております。当社グループの事業が順調に推移することにより、繰越欠損金が解消した場合には、通常の基準に基づく法人税、住民税、事業税が計上されることとなり、当社グループの業績、キャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があります。
当社の代表取締役社長である管祥紅は、当社設立以来一貫して当社グループの代表を務めており、当社グループの経営方針及び経営戦略全般の決定、経営管理及び利益計画の推進等、会社運営の各方面の業務に大きく関与しております。当社グループでは、特定の人物への依存度を低下させるべく、事業責任者、開発責任者等に30~40代の若手を抜擢し、若手への権限委譲を通じて管祥紅への依存度を低下させるなど組織的な業務体制の整備に努めてはおりますが、近い将来に管祥紅が完全に当社グループの経営から離れた場合又は業務を遂行できないような事態となり、他の人的資源によって代替できない場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
システム開発事業で要求される技術はますます多様化・複雑化することが予想され、優秀な技術者を確保することは当社グループの事業の成長にとり極めて重要であります。当社グループの業容拡大には、今後とも高い技術水準を有し経験豊富な技術者を多数確保する必要があります。しかしながら、日中双方において先進的な技術者の獲得を巡る競争は厳しく、かつ当社グループが要求する技術レベルを有する技術者は限られていることから、必要な技術者の確保が困難となる可能性があります。当社グループといたしましては、報酬、福利厚生等の充実、インセンティブプラン導入や、先進技術の導入による技術者の知的満足の充足等に努め、常に優秀な技術者の確保と定着化を図る方針でありますが、今後当社グループの人員計画どおり技術者が確保できない場合や、技術者の大量の離職が生じこれに代わる技術者の代替確保ができない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
また、中国ソフトウエア業界への発注量増加によって中国ソフトウエア技術者の人件費が高騰する傾向も見られ、今後も国内外問わず優良な外注先を安定的また継続的に確保できない場合、あるいは人件費が高騰した場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
当社グループは、本書提出日現在、中国武漢市に子会社1社を配置しております。中国をはじめとした海外における事業展開にあたっては、現地の法令諸規則を遵守して事業展開を行っておりますが、現地の法令諸規則の制定または改正が行われた場合、政治情勢により事業運営に支障を来す事象が生じた場合、自然災害や伝染病が発生した場合、急激な為替変動が生じた場合には、当社グループの事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、海外展開のリスクに関して、迅速な情報収集と適切な対応を検討するリスク管理体制を構築し、リスクの軽減を図っております。
北京大学系の企業集団として知られる北大方正集団は、当社の親会社でありましたが、2014年に当社の代表取締役である管祥紅がマネージメント・バイ・アウトを行って当社の100%株主となったため、当社と北大方正集団との資本関係は現在では解消されております。現在では、北大方正集団傘下の会社から中国語フォントの仕入取引を行っているほかは事業上、営業上の取引はなく、人的関係もありません。
また、管祥紅は前述のマネージメント・バイ・アウト時に蘇州方正璞華信息技術有限公司を設立し、同社が当社の親会社でありました。しかし現在では直接の資本関係は解消されております。同社とはソフトウエア製品の仕入取引、AI等の開発外注取引等を行っているほかは、特に重要な事業上または営業上の取引はなく、人的関係もありません。
新型コロナウイルス感染症の拡大蔓延が長期化することで、顧客企業への訪問制限による商談機会の喪失、市場の環境悪化を背景とした顧客企業の新規投資抑制等により、受注の減少、売上の減少や利益率の低下、回収サイトの長期化等が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼし、成長スピードが鈍化する可能性があります。また、当社グループ内での感染拡大が発生した場合は、プロジェクトの遅延等、事業運営の一部に支障をきたす可能性があります。
当社グループでは、在宅勤務等の推奨や、社内でのソーシャルディスタンスの確保といった感染防止に向けた施策を講じることにより、事業継続に支障のない体制を整えております。
当社グループは、主に日本国内、及び中国武漢市周辺で事業を展開しており、地震・台風等の自然災害の影響や、火災、その他予期せぬ災害や、政変、戦争、テロリズム等による影響を受ける可能性があります。事業展開地域において大規模災害等が発生し、当社グループが人的及び物的被害を受けた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが直接に被災しない場合においても、外部協力事業者への被災や、電力・交通などの社会インフラの喪失・能力低下、並びにそれらによる経済活動の停滞による顧客企業の事業活動低下等により、当社事業や業績に影響を与える可能性があります。
当社は、株主に対する利益還元を経営の重要課題であると認識しております。しかしながら、当社は成長拡大の過程にあると考えており、内部留保の充実を図り、財務の安定性と更なる成長に向けた事業の拡充や組織体制の整備への投資等の財源として有効活用することが、株主に対する最大の利益還元に繋がると考えております。
将来的には各期の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を勘案したうえで株主に対して利益還元を実施していく方針ではありますが、現時点において配当実施の可能性及びその時期等については未定であります。
当社グループでは、企業価値の向上を意識した経営の推進を図るとともに、役員及び従業員の業績向上に対する意欲や士気を一層高めることを目的として、当社グループの役員及び従業員等に対して新株予約権(ストック・オプション)を付与しております。また、今後においても当社グループ役員及び従業員の士気向上や優秀な人材の確保を図るため、継続的にストック・オプションの発行を実施していく予定であります。本書提出日現在において、これらの新株予約権による潜在株式数は227,900株であり、発行済株式総数5,904,000株の3.9%に相当します。今後、これら新株予約権が行使された場合には、将来的に既存株主が保有する株式価値の希薄化や需給関係に影響を及ぼす可能性があります。
当社の今回の株式上場時における公募増資による資金の使途については、主にメディア業界向けシステム、ヘルスケア業界向けシステム、顔認証システム等に関連する研究開発費への投資及び採用費・増加人件費の支出に充当する予定であります。しかしながら、経営環境の急激な変化等により、上記の資金使途へ予定通り資金を投入したとしても、想定通りの成果を上げられない可能性があります。
⑥ 当社株式の流動性について
当社の株主構成は佰瑞祥鴻(香港)有限公司、KSK合同会社、EPSホールディングス株式会社、メディカル・データ・ビジョン株式会社及び個人株主12名であり、本公募増資及び売出しによって当社株式の流動性の確保に努めることとしておりますが、株式会社東京証券取引所の定める流通株式比率は新規上場時において27.45%にとどまる見込みです。今後は、当社大株主への一部売出しの要請、当社の事業計画に沿った成長資金の公募増資による調達、ストック・オプションの行使による流通株式数の増加分を勘案し、これらの組み合わせにより、流動性の向上を図っていく方針ではありますが、何らかの事情により上場時よりも流動性が低下する場合には、当社株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それにより当社株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、第26期連結会計年度ではセグメントの区分を情報システム事業とその他に分類しておりましたが、第27期連結会計年度ではセグメントの区分を変更し、情報システム事業と越境EC事業に分類しております。そのため、以下では第26期連結会計年度及び第27期第1四半期連結累計期間の経営成績等の状況の概要につき、それぞれ当時のセグメント区分に応じて記載しております。
第26期連結会計年度(自 2021年1月1日 至 2021年12月31日)
当連結会計年度の売上高は4,102,113千円と前年同期と比べ702,343千円(20.7%)の増収となりました。しかし、一部案件において赤字プロジェクトが発生したことや、人民元高が進んで中国子会社の費用が日本円建てで増加したことなどから、営業利益は202,964千円と前年同期と比べ51,500千円(△20.2%)の減益となりました。一方、人民元高により営業外収益として為替差益を計上したことなどにより、経常利益は284,829千円と前年同期と比べ14,599千円(5.4%)の増益となりました。また、中国・江蘇省の子会社を清算したことにより特別損失として子会社清算損を計上しましたが、清算に伴い税務上の損金を計上し、これにより法人税等の額が減少したため、親会社株主に帰属する当期純利益は271,442千円と前年同期と比べ51,776千円(23.6%)の増益となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
当セグメントにおきましては、売上高は新聞社等向けのシステム開発案件などメディア事業の売上がセグメント業績を牽引し、4,027,690千円と前年同期と比べ676,685千円(20.2%)の増収となりました。なお、内訳としては、メディア事業の売上高は2,563,787千円と前年同期と比べ644,631千円(33.6%)の増収、プロフェッショナルサービス事業の売上高は1,549,436千円と前年同期と比べ349,278千円(29.1%)の増収、プロダクト推進事業の売上高は6,049千円と前年同期と比べ1,492千円(32.8%)の増収となりました。その他(工事進行基準売上高の増減等)は△91,582千円(前年同期は227,134千円)でありました。売上原価は、一部プロジェクトでの赤字案件の発生や、中国子会社における費用が為替市況が元高に進展したことで2,950,764千円と前年同期比668,625千円(29.3%)増加した結果、売上総利益は1,076,925千円と前年同期比8,060千円(0.8%)の増益となりました。販売費及び一般管理費は新規に方株泰克(武漢)信息技術有限公司を連結子会社化したことを主因に861,048千円と前年同期比76,383千円(9.7%)増加し、セグメント利益は215,877千円と前年同期比68,322千円(△24.0%)の減益となりました。
当セグメントにおきましては、売上高は74,422千円と中国向けに製商品の販売が好調であったことや、プラットフォーム利用者が増加したこと等により、前年同期比25,657千円(52.6%)の増収、売上原価は53,260千円と前年同期比4,120千円(△7.2%)減少、売上総利益は21,162千円と前年同期比29,778千円の増益となりました。販売費及び一般管理費は主に外注費の増加により34,075千円と前年同期比12,956千円(61.4%)増加し、セグメント損失は12,912千円と前年同期比で16,822千円損失幅が縮小いたしました。
第27期第1四半期連結累計期間(自 2022年1月1日 至 2022年3月31日)
経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルスのオミクロン株の感染拡大に加え、ロシアのウクライナ侵攻による物価の上昇、円相場の下落等により厳しい状況が続いており、先行きも不透明感が拭えない状況にあります。
当社グループが属する情報サービス業においても、新型コロナウイルス感染症拡大によって企業が一時的にIT投資を控える動きもみられましたが、企業の競争力向上のためにはDX化を含むIT投資は不可欠であり、少しずつ回復に向かう動きが見られております。
このような経営環境のもと、当社はシステム開発力の強化を目的として、当第1四半期連結累計期間の期初に、方株泰克(武漢)信息技術有限公司の従業員全員を方正株式(武漢)科技開発有限公司に転籍し、開発体制を一体化いたしました。
これらの結果、当第1四半期連結累計期間の経営成績は、売上高1,024,673千円、営業利益48,400千円、経常利益64,889千円、親会社株主に帰属する四半期純利益57,459千円となりました。
セグメント別内訳は次の通りです。
[情報システム事業]
情報システム事業は当社、方正株式(武漢)科技開発有限公司、方株泰克(武漢)信息技術有限公司で展開しております。売上高は1,009,370千円となりました。なお内訳はメディア事業482,838千円、プロフェッショナルサービス事業417,944千円、プロダクト推進事業16,180千円、その他(工事進行基準売上高の増減等)92,407千円でありました。セグメント利益は61,774千円となりました。
[越境EC事業]
越境EC事業は24ABC株式会社で展開しております。売上高は15,302千円、セグメント損失は13,373千円となりました。
第26期連結会計年度(自 2021年1月1日 至 2021年12月31日)
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末と比較して、533,793千円増加し、3,923,094千円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末と比較して、500,099千円増加し、2,472,861千円となりました。これは主に、売上債権の回収及び短期借入金の新規借入により現金及び預金が400,328千円、売上高の増加に伴い受取手形及び売掛金が354,122千円増加した一方で、工事進行基準の適用による売上高の計上額の減少により契約資産が249,307千円減少したことによるものであります。
固定資産では、前連結会計年度末と比較して、36,025千円増加し、1,447,761千円となりました。これは主に、方正株式(武漢)科技開発有限公司の事務所移転に伴う設備など(工具、器具及び備品、建物附属設備)の購入及び人民元高の影響で、建物及び構築物が108,816千円、工具器具備品が18,149千円、一時差異の増加による繰延税金資産が24,129千円それぞれ増加した一方で、減価償却による減価償却累計額が67,345千円増加し、のれんの償却(減損を含む)及び人民元高の影響で、のれんが35,401千円減少したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末と比較して、121,811千円増加し、1,568,731千円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末と比較して、247,814千円増加し、904,217千円となりました。これは主に、新規借入による短期借入金が100,000千円、売上高の増加による流動負債「その他」に含まれる未払消費税等が59,049千円、仕入の増加に伴う支払手形及び買掛金が61,713千円それぞれ増加したことによるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末と比較して、126,003千円減少し、664,514千円となりました。これは主に、返済期日の到来に伴う返済による社債(1年内償還の社債を含む)が100,000千円、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金含む)が47,701千円、及びプロジェクトの完了に伴う受注損失引当金が30,632千円それぞれ減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末と比較して、411,982千円増加し、2,354,362千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が271,442千円、人民元高の影響により為替換算調整勘定が140,540千円それぞれ増加したことによるものであります。
第27期第1四半期連結累計期間(自 2022年1月1日 至 2022年3月31日)
(資産)
当第1四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末と比較して、126,026千円減少し、3,797,067千円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末と比較して、179,857千円減少し、2,293,003千円となりました。これは主に、売上債権の回収により現金及び預金が235,432千円、工事進行基準の適用による売上高の計上額の増加により契約資産が90,147千円、保守サービスの前払いの増加により前払費用が49,035千円それぞれ増加した一方で、売上代金の回収に伴い受取手形及び売掛金が566,353千円減少したことによるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末と比較して、54,361千円増加し、1,502,122千円となりました。これは主に、前払費用への振替(1年以内に受ける予定の保守サービス)により長期前払費用が6,253千円減少した一方で、事業用シミュレーションゴルフの関連設備(工具、器具及び備品、建物附属設備)などの購入及び人民元高の影響により有形固定資産が44,552千円増加したことによるものであります。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末と比較して、242,361千円減少し、1,326,370千円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末と比較して、184,483千円減少し、719,733千円となりました。これは主に、保守サービスの前受けの増加により前受収益が34,656千円、役員退職功労金の計上などにより未払金が25,166千円、それぞれ増加した一方で、返済期日の到来に伴う返済により短期借入金が100,000千円、2021年度の消費税確定申告の納税の影響で流動負債「その他」に含まれる未払消費税等が63,605千円、社会保険の支払により未払費用が26,878千円、賞与の支払により賞与引当金が26,248千円、目的外取崩し(連結子会社である方株泰克(武漢)信息技術有限公司の持分取得時に、将来の見込損失として計上した引当金であり、将来の見込損失が見込めなくなったため、当初の引当理由の解消による取崩し)により事業構造改善引当金が19,041千円それぞれ減少したことによるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末と比較して、57,877千円減少し、606,636千円となりました。これは主に、期限到来に伴う償還により社債(1年内償還の社債を含む)が40,000千円、長期借入金が29,217千円それぞれ減少したことによるものであります。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末と比較して、116,334千円増加し、2,470,697千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により利益剰余金が57,459千円、人民元高の影響により為替換算調整勘定が58,875千円それぞれ増加したことによるものであります。
第26期連結会計年度(自 2021年1月1日 至 2021年12月31日)
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フロー収入が413,157千円、投資活動によるキャッシュ・フロー支出が28,572千円、財務活動によるキャッシュ・フロー支出が49,450千円となり、現金及び現金同等物に係る換算差額65,194千円を調整して、1,091,418千円と前連結会計年度末と比べ400,328千円の増加となりました。
営業活動の結果得られた資金は413,157千円となり、前年同期と比べ371,327千円の増加となりました。
この収入の増加は主に、税金等調整前当期純利益が256,961千円(前年同期比20,894千円増加)、契約資産の減少額249,307千円(前連結会計年度は契約資産の増加額192,498千円)、減価償却費が74,994千円(前年同期比8,023千円増加)、のれん償却額が77,612千円(前年同期比3,848千円増加)あった一方で、売上債権の増加額が357,940千円(前年同期比218,569千円増加)あったことなどによるものです。
投資活動により支出した資金は28,572千円となり、前年同期と比べ72,181千円の増加となりました。
この支出の増加は主に、有形固定資産の取得による支出が33,614千円(前年同期比158,595千円減少)、その他投資の取得による支出が5,040千円(前年同期比5,040千円増加)あった一方で、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入が5,948千円(前年同期比5,948千円増加)、敷金及び保証金の回収による収入が3,934千円(前年同期比19,041千円減少)あったことなどによるものです。
財務活動により支出した資金は49,450千円となり、前年同期と比べ10,633千円の増加となりました。
この支出の増加は主に、社債の償還による支出が100,000千円(前年同期比増減なし)、長期借入金の返済による支出が97,701千円(前年同期比20,833千円増加)あった一方で、短期借入れによる収入が100,000千円(前年同期比100,000千円増加)、長期借入れによる収入が50,000千円(前年同期比150,000千円減少)あったことなどによるものです。
第26期連結会計年度ではセグメントの区分を情報システム事業とその他に分類しておりましたが、第27期連結会計年度ではセグメントの区分を変更し、情報システム事業と越境EC事業に分類しております。そのため、以下では第26期連結会計年度及び第27期第1四半期連結累計期間の実績につき、第27期連結会計年度のセグメント区分に応じて記載しております。
第26期連結会計年度及び第27期第1四半期連結累計期間における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.金額は、製造原価によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
第26期連結会計年度及び第27期第1四半期連結累計期間における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は、仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
第26期連結会計年度及び第27期第1四半期連結累計期間における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
第26期連結会計年度及び第27期第1四半期連結累計期間における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において判断したものであります。
財政状態の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況 ② 財政状態」をご覧ください。
第26期連結会計年度ではセグメントの区分を情報システム事業とその他に分類しておりましたが、第27期連結会計年度ではセグメントの区分を変更し、情報システム事業と越境EC事業に分類しております。そのため、以下では第26期連結会計年度及び第27期第1四半期連結累計期間の経営成績につき、それぞれ当時のセグメント区分に応じて記載しております。
当連結会計年度の売上高は4,102,113千円と前年同期と比べ702,343千円(20.7%)の増収となり、売上原価は3,004,025千円と前年同期と比べ664,504千円(28.4%)増加いたしました。その結果、売上総利益は1,098,088千円と前年同期と比べ37,839千円(3.6%)増加いたしました。
セグメントごとの状況及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
(情報システム事業)
当セグメントにおきましては、主に新聞社等のメディア関連企業から着実に受注をいただき、受注済み案件を順調に開発して納品することができたため、売上高は4,027,690千円と前年同期比676,685千円(20.2%)の増収となりました。主に開発人員の増加により労務費が278,133千円増加し、また受注の増加に伴い日本国内での外注費が65,495千円、保守費が66,119千円増加したことなどにより、当期製品製造原価が422,501千円増加し、またハードウエア販売が好調であったことから当期商品原価が246,123千円増加したことにより、売上原価は2,950,764千円と前年同期比668,625千円(29.3%)の増加となりました。その結果、売上総利益は1,076,925千円と前年同期比8,060千円(0.8%)の増益となりました。
(その他(越境EC事業))
当セグメントにおきましては、日本製の品物を中国で販売するビジネスが拡大したため、売上高は74,422千円と前年同期比25,657千円(52.6%)の増収となりました。主に越境ECプラットフォーム開発に係る研究開発費が4,648千円減少したため当期製品製造原価が3,090千円減少し、また販売する商品の原価率が低下したため当期商品原価が1,030千円減少したことから、売上原価は53,260千円と前年同期比4,120千円(△7.2%)減少しました。その結果、売上総利益は21,162千円(前年同期は8,616千円の損失)となりました。
販売費及び一般管理費については、主に人員増により人件費が81,584千円増加したことにより、895,124千円と前年同期比89,340千円(11.1%)増加しました。
その結果、営業利益は202,964千円と前年同期比51,500千円(△20.2%)の減収となりました。
営業外収益については、主に人民元高により武漢子会社の日本円建て借入金などに係る為替差益43,092千円を計上したことなどにより、91,914千円と前年同期比56,967千円(162.6%)増加しました。
営業外費用については、主に前年同期に計上したたな卸資産処分損6,309千円が当期は発生しなかったことにより、10,049千円と前年同期比9,193千円(△47.8%)減少しました。
その結果、経常利益については、284,829千円と前年同期比14,599千円(5.4%)の増益となりました。
特別利益については、連結子会社である方株泰克(武漢)信息技術有限公司を買収したことに伴う負ののれん発生益8,189千円と、同社が積み立てていた賞与引当金の支給義務が無くなったことによる賞与引当金戻入益9,688千円の合計17,878千円を計上しました(前年同期は計上なし)。
特別損失については、中国・江蘇省に有していた子会社の清算損21,110千円などを計上し、45,745千円と前年同期比11,582千円(33.9%)増加しました。
法人税等合計については、子会社の清算に伴う税務上の損金を計上したことにより、△14,480千円(前年同期は26,201千円)となりました。
その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は271,442千円と前年同期比51,776千円(23.6%)の増益となりました。
当第1四半期連結累計期間の売上高は1,024,673千円、売上原価は758,972千円となり、その結果、売上総利益は265,701千円となりました。
セグメントごとの状況及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
(情報システム事業)
当セグメントにおきましては、受注済み案件を順調に開発して納品することができたため、売上高は1,009,370千円、売上原価は744,702千円となり、その結果売上総利益は264,668千円となりました。
(越境EC事業)
当セグメントにおきましては、引き続き日本製の品物を中国で販売するビジネスが拡大したため、売上高は15,302千円、売上原価は14,270千円となり、その結果、売上総利益は1,032千円となりました。
販売費及び一般管理費は217,301千円計上し、その結果、営業利益は48,400千円となりました。
営業外収益としては、人民元高による為替差益など18,822千円、営業外費用としては支払利息など2,333千円を計上し、その結果、経常利益は64,889千円となりました。
特別利益については、連結子会社である方株泰克(武漢)信息技術有限公司の持分取得時に、将来の見込損失として計上した事業構造改善引当金の戻入益19,041千円を計上し、特別損失としては役員退職功労金など19,344千円を計上しました。
法人税等合計として7,126千円を計上し、その結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は57,459千円となりました。
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況 ③ キャッシュ・フロー」をご覧ください。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金需要のうち主なものは、売上原価に係るもののほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。これらの資金については、基本方針に基づき、主に金融機関からの長期借入金及び社債によって調達することとしておりますが、負債と資本のバランスに配慮して調達額は決定してまいります。なお、一時的な資金の不足については、6億円の当座貸越枠を設定し、必要資金を適時に確保する体制を整えております。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。顧客の財務状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得を見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異等について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
当社グループは、ソフトウエア請負契約における将来の損失に備えるため、将来の損失が確実に見込まれ、かつ、当該損失額を合理的に見積もることが可能なものについて、将来の損失発生見込額を計上しております。予見不能な事象の発生やプロジェクト案件の進捗状況等によって損失額が大きく変動する可能性があります。
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産または資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
経営方針、経営戦略又は経営上の目標の達成を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 目標とする経営指標」に記載のとおり、売上総利益率を経営指標として重視しております。売上総利益率を重視する理由は、ソフトウエア開発における競争力を表す指標であるためであります。当社単体の売上総利益率は2017年12月期22.2%、2018年12月期25.5%、2019年12月期27.7%、2020年12月期27.9%と順調に改善してまいりましたが、2021年12月期は、売上総利益率の低いハードウエア販売案件等による売上高の比率が高くなったため、24.7%と悪化してしまいました。連結上も2020年12月期31.2%から2021年12月期は26.8%と悪化しております。
今後につきましては、顧客に汎用的に提供できるクラウドサービスやプロダクトなど、初期開発費用が発生するものの、それ以降の費用の発生が少なく、売上総利益率の高くなるサービスやプロダクトの売上比率を上げてゆくことにより、売上総利益率の改善を図ってまいります。なお、初期開発費用は研究開発費として計上しております。
該当事項はありません。
当連結会計年度(2021年12月期)の研究開発活動は、新聞業界で汎用的に利用可能な情報システムの開発を中心に行ってまいりました。
研究開発体制は、当社の研究開発機関と子会社である方正株式(武漢)科技開発有限公司の研究開発機関とが密接な連携・協力関係を保ち、効果的かつ迅速的に活動を推進していきます。
当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は
セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。
新聞業界で複数の新聞社に対して汎用的に利用可能となるクラウド組版システム、コンテンツ管理システムの開発を行いました。また、インターネット上で見受けられる著作権侵害の違法コンテンツを検出するシステム、クラウド顧客管理システムの開発、オンライン教育システムの開発、顔認証システムの開発も行いました。当連結会計年度における研究開発費の金額は
該当事項はありません。
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は
なお、当第1四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。