第2 【事業の状況】

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社グループは、事業を通じて社会に貢献することを経営の基本方針としております。

 

(2)経営環境

主に中小企業に対して、モバイルデバイスや新電力、OA機器等の各種商品の取次販売を行う「法人向け事業」と主に個人消費者に対して、ウォーターサーバーや新電力、インターネット回線等の各種商品の取次販売を行う「個人向け事業」の二本の柱を主要事業として、複数の販売網や多彩な販売チャネル、多数の顧客基盤やサービス、営業リソース等の強みを活かし、中小企業や個人消費者のニーズにあった商品の取り扱いを積極的に増やし、販売活動を展開してまいりました。

同事業の経営環境は、AIやIoTを活用したソリューションサービスの活用やBCP対策への対応、在宅勤務やリモートワーク等の働き方改革への対応等が求められており、昨今のコロナ禍をきっかけに、社会が大きく変わる中で、そのニーズも急速に多様化していくと認識しております。

さらに、当社グループの主な販売先である法人企業において、インターネットを使って経営や営業活動、購入活動に必要な情報を得ることが主流になりつつあり、非対面での営業活動のニーズが高まってきています。当社グループでは従来の販売手法である外勤型の営業活動において、一人当たり生産性において一定の成果は出ているものの、昨今のコロナ禍によるリモートワークへのシフトやソーシャルディスタンスの確保、商談時間や移動時間の制限等の影響から従来の販売手法では一人当たり生産性が悪化することが想定されるため、既存事業のさらなる事業拡大や生産性の向上を目指す上で、WEBマーケティングを活用した販売手法を取り入れることが必要であると考えております。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループは、安定した収益の確保に向けて、既存事業の強化を行うことが重要であると認識しております。また、その他の課題につきましては、以下のとおりであります。

①新型コロナウイルスの感染拡大および拡散防止においては、引き続きマスクの着用、消毒の徹底、出勤時の検温等の感染拡大防止策を講じ、加えてリモートワーク勤務体制を整備する等必要な対策を講じてまいります。

②商品販売面においては、展開するサービスをグループ会社の垣根を越えて事業分野別に区分し、事業領域・責任体制を明確化することで、効率的かつ迅速な販売活動を行ってまいります。

③商品力強化の面では、お客様のニーズを的確に把握したサービスの開発、継続的な改良が必要不可欠であります。そのため、中小企業や個人のお客様のニーズにあった商品の取り扱いを増加し、サービス品質向上に努めてまいります。

④営業力強化の面においては、従業員一人当たりの生産性向上を最重要課題として捉え、多種多様な商材を取り扱う上での知識やノウハウ習得を目的とした教育体制、管理体制の強化に努めてまいります。

⑤財務面においては、経営資源の効率的な運用を目指し、人員規模の適正化やその他コスト削減を行い、引き続き財務体質の強化を行ってまいります。

⑥資金調達面においては、事業戦略上必要な資金を確保する必要があるため、効率的な資金の調達、資金繰りの安定化に努めてまいります。

⑦情報セキュリティの面においては、情報保護の重要性がますます高まっていることに対応し、セキュリティの強化を行っております。

⑧コーポレート・ガバナンスの面においては、当社グループの健全かつ継続的な成長を図るため全社を挙げてコンプライアンス・内部監査体制の一層の強化に取り組み、実効的なコーポレート・ガバナンス体制を確立してまいります。

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

「誰もが、自分に合った選択ができる社会を。」をビジョンのもと、「届くべき人へ。届くべき場所へ。」をミッションに掲げております。

昨今目まぐるしい経営環境の変化と共に、人々や社会の考え方や価値観も変化しております。当社グループは、人や社会にとって正しい選択肢を届けるため、常に最適解を考え、常識を疑い、新しい手段を取ることにもチャレンジをし続けております。「事業を通じて社会の発展に貢献できる新たな価値を生み出すと共に、すべての人が幸せになれる選択肢を提案できる企業となり、人々や社会のためになることで、世の中に必要とされる存在であり続けたい」、これらの考え方のもと、サステナビリティを含む環境や社会課題の解決にも積極的に取り組み、持続的成長と企業価値向上を目指しています。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)ガバナンス

当社グループは、サステナビリティ方針・戦略および取り組み計画の策定など、サステナビリティに関する重要事項について、グループ経営会議および取締役会で審議・決議しています。

また、企業グループ全体のリスク管理を統括するリスク管理委員会を設置し、企業グループにおけるコンプライアンスおよびサステナビリティ関連等のリスク管理について、総括的に管理を行っております。取締役会においては、定期的にリスク管理委員会の活動状況の報告を受け、監視・監督を行い、重要性の高い案件に関しては、臨時の取締役会を開催するなど、意思決定の迅速化の強化を図っております。

その上で、当社グループにおけるガバナンス体制が機能しているかどうかについて、内部監査室にて監査を行う事で、実効性の強化を図っております。

 

【コンプライアンス体制図】


 

(2)リスク管理

リスク管理委員会は、取締役1名と、経営リスク、財務リスク、情報セキュリティリスク、CSリスク、法務リスク、人事・労務リスク等のリスクカテゴリーごとの担当部署責任者で構成しており、リスク管理を定めたリスク管理委員会規程を制定し運営しております。

又、当社グループのコンプライアンス、環境、災害、品質、情報セキュリティ等に係るリスクを洗い出し、リスクマップを作成したうえで、組織横断的なリスク状況の評価および管理を行い、全社的対応方針の決定を行っております。

なお、当社グループの事業活動においては、多様な商品・サービスを取り扱ううえで、自然災害や気候変動等の環境問題による影響がどのようなリスクと機会をもたらすのかを、取り扱い商品・サービスを選定するにあたっての重要な判断材料の一つとしております。

 

【リスク管理の流れ】


 

【リスクマップの管理・実行】

 


(3)人的資本多様性

当社グループの人的資本経営の実現に向けた体制として、当社を中心とした中央集権的な体制ではなく、各事業会社にて人的資本の多様性に対して責任を持ち、主体的に取り組む体制を構築しています。当社は持株会社としてグループ全体の人事全般に関する企画・管理をリードすることを役割としており、当社グループのミッション・ビジョン・バリューを体現できる人材を定着・確保するための方針を決定し、その方針に基づき各事業会社が設定した人的資本多様性に資する目標の実行に関する助言や支援を通じて、人材活用の最大化に取り組んでいます。

 

①女性管理職比率

新規採用者数は男女問わず安定的に採用できておりますが、管理職における女性の割合が13.5%と安定的な確保に至っておりません。安定的な組織体制の構築や継続的な成長戦略において、女性管理職の輩出は重要課題の一つと考えており、女性活躍推進を積極的に行っております。

当社グループにおいて主要事業を担う株式会社アイ・ステーションとRenxa株式会社では、女性活躍推進法に基づく自主行動計画および人材育成方針、社内環境整備方針の策定を行い、実行しております。

 

管理職に占める女性労働者

会社名

目標

(2028年3月末まで)

(参考)

全従業員に占める女性

労働者の割合

(参考)

係長級にある者に占める

女性労働者の割合

全社

20.0%

40.0%

38.5%

㈱アイ・ステーション

20.0%

34.4%

29.3%

Renxa㈱

30.0%

46.4%

53.3%

 

(注)1管理職に占める女性労働者の実績は「従業員の状況」にて記載しております。

2(参考)は2023年3月31日時点の実績値です。

 

② 女性管理職比率改善に向けた2028年までの自主行動計画

ⅰ.株式会社 アイ・ステーション

2023年3月31日時点において、全従業員に占める女性労働者の割合である34.4%に対し、係長級にある者に占める女性労働者の割合が29.3%であることから、係長級にある者に占める女性労働者の割合の底上げを第一優先とし、その後、管理職に占める女性労働者の割合を向上させるための施策を行っております。

目標1

2024年3月末まで

係長級にある者に占める女性労働者の割合を35.0%以上にする

目標2

2025年3月末まで

係長級にある者に占める女性労働者の割合を38.0%以上にする

目標3

2026年3月末まで

管理職に占める女性労働者の割合を5.0%以上にする

目標4

2027年3月末まで

管理職に占める女性労働者の割合10.0%以上にする

目標5

2028年3月末まで

管理職に占める女性労働者の割合20.0%にする

 

 

ⅱ.Renxa 株式会社

2023年3月31日時点において、係長級にある者に占める女性労働者の割合については、全従業員に占める女性労働者の割合を超えている状況のため、管理職に占める女性労働者の割合を向上させることにフォーカスした施策を行っております。

 

管理職に占める女性労働者の割合

目標1

(2024年3月末まで)

18.0%以上にする

目標2

(2025年3月末まで)

21.0%以上にする

目標3

(2026年3月末まで)

24.0%以上にする

目標4

(2027年3月末まで)

27.0%以上にする

目標5

(2028年3月末まで)

30.0%以上にする

 

 

(4)人材育成方針および社内環境整備方針

株式会社 アイ・ステーション

①人材育成方針

社内調査で女性社員の責任者への昇進意識が低いことから、女性責任者が就任した際のイメージ像を明確にし、責任者昇格への理解を深めると共に、意識向上を図ることを目的として責任者候補の人材研修を行います。

 

責任者候補研修参加者の女性比率

目標1

(2024年3月末まで)

目標2

(2025年3月末まで)

目標3

(2026年3月末まで)

10.0%

20.0%

30.0%

 

(注)2023年4月からの新たな取組みのため進捗状況の記載はございません。

 

②社内環境整備方針

産休育休の復職後から管理職へ昇進する女性の割合が著しく低いことから課題の一つと捉え、働きやすい環境整備強化を進めています。その中でも優先的に行っているリモートワークの推奨は、出勤・退勤時間を無くし、稼働時間の確保およびプライベート時間の確保に繋がり、多様な人材の活躍の場を広げる取り組みであると考えております。

 

リモートワーク比率

実績

(2023年3月31日時点)

18.2%

 

 

目標1

(2024年3月末まで)

20.0%以上にする

目標2

(2025年3月末まで)

25.0%以上にする

目標3

(2026年3月末まで)

30.0%以上にする

目標4

(2027年3月末まで)

32.0%以上にする

目標5

(2028年3月末まで)

35.0%以上にする

 

(注)2023年4月に新たに目標設定をした取組みとなります。

 

Renxa 株式会社

①人材育成方針

女性責任者研修の実施

リーダーや管理職になることへの意識啓発を行い、女性の自律的キャリア意識を醸成することを目的に女性社員やその上司に対して研修を実施いたします。

 

女性責任者研修KPI

(2024年3月末まで)

年間の開催回数

最低1回

研修に対する満足度

90.0%

昇進希望者率

40.0%

 

(注)2023年4月からの新たな取組みのため進捗状況の記載はございません。

 

女性社員の交流会の実施

ライフスタイルの変化に左右されやすい女性社員にワークライフバランスの不安を払拭し、仕事とプライベートの両立を目指してもらうため、女性責任者を囲んだ交流会を実施し、女性社員同士のコミュニケーションの場を設けています。年齢やライフスタイルによらず長期的な勤務とキャリアアップ支援により、女性社員のさらなる能力開発を目的としています。

 

女性社員の交流会 KPI

(2024年3月末まで)

年間の開催回数

最低1回

交流会に対する満足度

85.0%

昇進希望者率

20.0%

 

(注)2023年4月からの新たな取組みのため進捗状況の記載はございません。

 

  ②社内環境整備方針

子育て世代の女性を含む多様な人材の継続的な活躍の観点から、長時間労働や有給取得困難な状況は従業員にとって安定的なワークライフバランスが保てず、長期のキャリア形成に大きな支障があると考え、「平均稼働時間」「平均有給消化率」の改善を目指しています。

 

月間平均稼働時間/年間平均有給消化率

 

実績

目標

全従業員

(2023年3月31日時点)

管理職級

(2023年3月31日時点)

全従業員

(2026年3月末まで)

管理職級

(2028年3月末まで)

月間平均稼働時間

184.5時間

183.7時間

170時間

170時間

年間平均有給消化率

42.1%

28.4%

65.0%

65.0%

 

 

月間平均稼働時間改善に向けた2028年までの行動計画

目標1

(2024年3月末まで)

労働者の稼働時間を180.0時間以内に収める

目標2

(2025年3月末まで)

労働者の稼働時間を175.0時間以内に収める

目標3

(2026年3月末まで)

労働者の稼働時間を170.0時間以内に収める

目標4

(2027年3月末まで)

管理職に占める労働者の稼働時間を177.0時間以内に収める

目標3

(2028年3月末まで)

管理職に占める労働者の稼働時間を170.0時間以内に収める

 

(注)2023年4月に新たに目標設定をした取組みとなります。

 

年間平均有給消化率改善に向けた2028年までの行動計画

目標1

(2024年3月末まで)

労働者の平均有給消化率を50.0%に引き上げる

目標2

(2025年3月末まで)

労働者の平均有給消化率を58.0%に引き上げる

目標3

(2026年3月末まで)

労働者の平均有給消化率を65.0%に引き上げる

目標4

(2027年3月末まで)

管理職に占める労働者の平均有給消化率を53.0%に引き上げる

目標3

(2028年3月末まで)

管理職に占める労働者の平均有給消化率を65.0%に引き上げる

 

(注)2023年4月に新たに目標設定をした取組みとなります。

 

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)システムダウンについて(顕在化の可能性:低、顕在化の時期(又は頻度):常時、影響度:高)

当社グループは、コール業務管理、エンドユーザー情報の管理など情報システムに依存しているため、ネットワークおよびサーバシステムの障害を回避するために、下記のような対策を講じております。

現在、可用性を確保するためにサーバ機器・ネットワーク機器の冗長化と定期的な保全メンテナンスの実施等の対応を行っております。特に、当社サービスの基幹となるデータベースサーバ、アプリケーションサーバに関しては性能の高い設備へ更新を行うことにより、1台のハードウェアの故障が全体のサービスへの影響に繋がらない運用体制を構築しております。

上記のような障害対策を行っておりますが、万一、システム障害が発生した場合には、コール業務自体が停止し、営業活動が遂行できなくなる可能性があるほか、効率的な運営が阻害され、重要なデータが流出する等により、当社グループに対する訴訟や損害賠償請求等により、当社グループの財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(2)情報セキュリティについて(顕在化の可能性:低、顕在化の時期(又は頻度):常時、影響度:高)

当社グループの展開する事業においては、当社のサーバにお客様の経営情報や個人情報が蓄積されるため、お客様のデータおよび種々の情報に関する機密性の確保が極めて重大な命題となっております。そのため、当社グループでは、お客様情報の消失や外部への流失、漏洩が発生しないよう、インターネット回線とは隔絶された独自のプライベートネットワークを準備すると共に、外部ネットワークからの不正アクセスやコンピュータウィルスの侵入等を防御するために、高品位なファイヤーウォール群を設置しております。

一方で、人的ミスや手続き不備等による情報漏洩を防ぐため、当社グループの情報管理部門において個人情報保護に関する規程等を制定し、情報の取扱いや保管に関する従業員への教育および情報漏洩が起きた際のリスクの周知、情報へのアクセス制限等の措置を講じる等運用・管理を徹底しております。しかしながら、大規模な自然災害、当社社員の過誤、不正アクセスやコンピュータウィルスの侵入等の要因によって、データの漏洩、破損や誤作動が起こる可能性があります。上記のような対策を行っておりますが、万一、機密情報の取扱いに関する問題が発生した場合、当社グループの信頼を失うばかりでなく、顧客からの損害賠償請求、訴訟により責任追及され、当社グループの財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(3)のれんの減損について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期(又は頻度):常時、影響度:高)

当社グループは、株式会社アイ・ステーションおよびRenxa株式会社の支配獲得に伴い、相当額ののれんを連結財政状態計算書に計上しております。当社グループの連結財務諸表等はIFRSを採用しており、のれんは非償却資産として、毎期の定期的な減損判定を行うこととなっております。

当連結会計年度においては、減損損失の計上は不要と判断しておりますが、経営環境や事業の著しい変化等により収益性が低下した場合、のれんの減損損失発生により、当社グループの財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(4)技術革新への対応について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期(又は頻度):常時、影響度:中)

当社グループが事業展開しているインターネット関連業界は、技術革新が急速に進んでいる分野であり、技術革新に伴って、顧客ニーズも常に変化し、多様化する傾向にあります。現在および今後の技術革新を把握することは当社グループが事業を行っていくうえで極めて重要であり、当社グループではそのための情報収集を逐次行っております。サービスの向上、拡大に必要な情報の収集や情報技術の取得については、安定性・安全性・信頼性・経済性等を重視して実行しております。

なお、技術革新への対応が遅れた場合は、当社の競争力が低下し、当社グループの財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(5)競合について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期(又は頻度):常時、影響度:中)

当社グループが展開する各事業と類似するサービスを提供する競合企業は複数存在しますが、当社グループでは新規プロダクト開発からマーケティング、セールス、CRMに至る全機能を当社グループのリソースによってワンストップで提供できることや、複数の販売網や多彩な販売チャネル、多数の顧客基盤やサービス、営業リソース等の強みを活かし、一定の立ち位置を確保できていると考えております。しかしながら、大小様々な競合企業が存在することからも参入障壁は著しく高いとは言えず、資金力のある大手企業の新規参入における収益力の低下や、当社グループが明確な競争優位性を維持できなかった場合には、当社グループの財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(6)スマートフォン、タブレット端末市場の動向について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期(又は頻度):

  常時、影響度:中)

今後のスマートフォン、タブレット端末に連動する関連市場の動向によっては、販売手数料収入の引き下げによる利幅の低下等の事態が生じる可能性があり、当社グループの財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。当社グループにおいては、営業人員における1人あたり生産性の向上を目的とし、DXを基軸とした営業効率の向上を図るだけではなく、市場変化の兆候は迅速に経営戦略に反映させるよう努めております。

 

(7)新型コロナウイルス感染拡大について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期(又は頻度):常時、影響度:中)

当社グループは、感染症等が流行した場合に備え、在宅勤務やリモートワーク等を可能とする勤務体制の構築や従業員や関係者の安全・安心の確保を最優先とし、感染予防対策と事業継続・拡大に向けた対応を推進しております。しかしながら、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により、クラスターが発生する可能性等、営業活動に支障が生じた場合には、当社グループの財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(8)販売代理業務に係るリスクについて(顕在化の可能性:低、顕在化の時期(又は頻度):常時、影響度:中)

当社グループは、販売代理事業を行っており、キャリアや上位代理店との契約内容および条件に基づいて事業を行っております。したがって、国内外の経済情勢や景気動向等の理由によるキャリアや上位代理店の方針の変更によって取り組みが減退するような場合には、当初計画していたような売上成長が見込めず、当社の事業の収益性や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクは完全に排除できる性質のものではないことから、市況の急変等の場合においては、顕在化する可能性があると認識しております。

 

(9)業務提携および企業買収等に係るリスク(顕在化の可能性:低、顕在化の時期(又は頻度):常時、影響度:中)

当社グループでは事業拡大および収益力向上のため、企業買収等を実施することがあります。当社グループは、企業買収案件に対しリスクおよび回収可能性を十分に事前評価し、企業買収先の選定を行っておりますが、企業買収先の事業の状況が当社グループに与える影響を確実に予測することは困難な場合があり、買収した事業の経営資源を当社の経営戦略に沿って、効率的に活用できなかった場合には、当社グループの事業に影響を及ぼすほか、のれんの減損等により、財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)特定取引先への依存について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期(又は頻度):常時、影響度:中)

当社グループの主たる取引先は、その他の関係会社である株式会社光通信およびそのグループ各企業が中心となっております。従って、これらの企業が主力事業を展開している情報・通信市場等の動向によっては、当社グループと当該企業との取引関係、ひいては当社グループの財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。当社グループとしては、今後も当該企業との取引関係は継続しつつも、当該企業以外との取引を拡大することにより、売上収益に占める構成比率の分散を進めることで特定取引先への依存度低下を図り、リスクの逓減に努める方針です。

 

(11)法的規制について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期(又は頻度):常時、影響度:中)

当社グループにおいては、「不当景品類および不当表示防止法」「特定商取引に関する法律」「電気通信事業法」「消費者保護法」「個人情報保護法」等の法的規制を受けております。そのため、管理部門を主管とし、法令等の遵守を徹底することを目的に、当社グループ内のリーガルチェックの実施や外部機関を活用した当社グループの営業部門のクオリティチェックの体制構築および定期的な社内教育を行っております。また法令改正の動向等の情報収集を適宜行い、適時に対応できるようにすることによりリスクの軽減を図っております。

しかしながら、今後これらの法令や規則等の予測不能な変更又は新設された場合は、当社グループの事業が何らかの制約を受け、当社グループの財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(12)人材の確保について(顕在化の可能性:低、顕在化の時期(又は頻度):常時、影響度:中)

コールセンターの運営やビジネス・プロセス・アウトソーシング事業においては、一人あたり生産性が売上収益と相関関係にあるため、業務に従事する多数の人材確保が必要となります。そのため、当社では求職者の対象範囲を広げるため、地方拠点を活用することおよび採用手法においても様々な活動を実施することにより、優秀な人材の安定確保に努めています。しかしながら、人口減少や少子高齢化等により当社グループに十分な労働力を継続的に確保できない可能性があり、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は以下のとおりであります。

なお、当社は2022年10月3日付で単独株式移転の方法により設立され、当連結会計年度より第1期として初めて連結財務諸表を作成しておりますが、従前のINTの連結グループの範囲に実質的な変更がないことから、本項ではINTの2022年3月期(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)および同連結会計年度末(2022年3月31日)を比較情報として用いております。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営成績等

当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症対策と社会経済活動の影響により、経済活動は徐々に持ち直しの動きが期待されておりますが、新たな変異株出現や半導体等をはじめとした供給制約によるサプライチェーンの混乱など、依然として先行き不透明な状況が続いております。また、不安定な国際政治情勢による世界経済の混乱や先進諸国の資源価格の高騰などにも引き続き注視が必要な状況となっております。加えて、ここ数年頻繁に発生している自然災害など気候変動等の環境変化、少子高齢化による人口動態の変化と働き方改革への対応、失業者の増加や経済的格差拡大による社会の分断化など、全産業を取り巻く社会環境は急速に変化しており、企業はこれらの変化を十分に注意する必要があります。

当社グループを取り巻く事業環境では、AIやIoTを活用したソリューションサービスの活用やBCP対策への対応、在宅勤務やリモートワーク等の働き方改革への対応等が求められており、当社グループにおけるこれらの売上収益のシェアは増加傾向にあり、昨今のコロナ禍をきっかけに、そのニーズも急速に多様化していくと認識しております。

このような事業環境のもと、当社グループ各社の販売網や販売チャネル、多数の顧客基盤と商品等を活かし、法人企業や個人消費者の顧客のニーズにあった商品の取り扱いを増加し、積極的に販売活動を展開してまいりました。

以上の結果、当連結会計年度の売上収益は7,937百万円(前年同期比119.8%)となり、営業利益202百万円(前年同期比286.9%)、税引前利益156百万円(前年同期比362.3%)、親会社の所有者に帰属する当期利益450百万円(前連結会計年度は親会社の所有者に帰属する当期損失58百万円)となりました。

セグメント別の経営成績は以下のとおりであります。

 

法人向け事業

主に中小法人に対して、モバイルデバイスや新電力、OA機器等の顧客のニーズにあった各種商品を取次販売しており、当連結会計年度においては、BPOサービスが堅調に推移し、オフィスソリューションにおいてはBCP策定支援やDX支援など従来の物販ではない新たなソリューション活動が伸長した結果、売上収益は3,495百万円(前年同期比106.2%)と堅調に推移しております。一方で、管理業務の一部を事業会社へ移管したことや、資産および債権の減損を一過性コストとして計上したため、セグメント利益は335百万円(前年同期比77.3%)となりました。

 

個人向け事業

主に個人消費者に対して、ウォーターサーバーや新電力、インターネット回線等の顧客のニーズにあった各種商品を取次販売しており、当連結会計年度においては、大手エネルギー会社を中心としたBPOサービスが堅調に推移し、不動産領域における新規提携社数も順調に増加いたしました。また、自社開発の新入居者向けデジタルコンテンツのサービス提供を開始し各指標が計画通りに推移した結果、売上収益は4,442百万円(前年同期比133.2%)、セグメント利益は359百万円(前年同期比157.0%)と大幅に伸長いたしました。

当連結会計年度における生産、受注および販売の実績は、以下のとおりであります。

 

①生産実績および受注実績

当社グループは、各種商品の取次販売を中心とするサービスを提供しているため、生産実績および受注実績については記載を省略しております。

 

 

②仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。

セグメントの名称

仕入高(百万円)

前年同期比(%)

法人向け事業

426

122.2

個人向け事業

7

6.6

合計

434

93.3

 

(注) 金額は仕入価格によっております。

 

③販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

法人向け事業

3,495

106.2

個人向け事業

4,442

133.2

合計

7,937

119.8

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

プレミアムウォーター㈱

1,275

14.6

1,233

15.5

東京瓦斯㈱

347

5.2

1,039

13.1

㈱メンバーズモバイル

969

19.3

634

8.0

 

 

(2)財政状態

 

前連結会計年度末
2022年3月31日

当連結会計年度末
2023年3月31日

増減

資産           

(百万円)

6,817

8,074

1,257

負債            

(百万円)

4,381

4,495

113

親会社の所有者に帰属する持分           

(百万円)

2,435

3,579

1,143

1株当たり親会社所有者帰属持分        

(円)

26.78

39.36

12.58

 

資産は、主にその他の金融資産の増加により、前連結会計年度末に比べて1,257百万円増加し、8,074百万円となりました。

負債は、主に営業債務及びその他の債務の増加により、前連結会計年度末に比べて113百万円増加し、4,495百万円となりました。

親会社の所有者に帰属する持分は、親会社の所有者に帰属する当期利益450百万円等を計上したことにより、前連結会計年度末に比べて1,143百万円増加し、3,579百万円となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

 

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

(自 2022年4月1日

 至 2022年3月31日)

 至 2023年3月31日)

営業活動によるキャッシュ・フロー

△523

231

投資活動によるキャッシュ・フロー

△316

△61

財務活動によるキャッシュ・フロー

544

85

現金及び現金同等物の期末残高

1,370

1,627

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果増加した資金は、231百万円となりました。これは主に税引前利益156百万円等を計上したことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、61百万円となりました。これは主に有形固定資産及び無形資産の取得による支出50百万円を計上したことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果獲得した資金は、85百万円となりました。これは主に長期借入金による収入700百万円を計上したことによるものであります。

以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は1,627百万円となりました。

 

当社グループの資本の財源および資金の流動性については、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

短期運転資金については自己資金により賄っており、設備投資や長期運転資金については、事業計画等に照らし、自己資金を充当するほか、必要資金を金融機関からの借入や株式の発行等の資本取引により調達しております。

 

(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式および作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益および費用の報告額に影響を及ぼす見積りおよび仮定を用いておりますが、これらの見積りおよび仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りおよび仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。

 

(5)今後の見通し

2024年3月期の連結業績予想は、引き続き当社グループ各社の販売網や販売チャネル、多数の顧客基盤を活かし、法人企業や個人消費者の顧客のニーズにあった商品の取り扱いを増加させ、積極的に販売活動を行ってまいります。また、ES向上に資する投資を行う事で、稼働人員の増加および一人当たり生産性の最大化を図り、売上収益8,200百万円の増収と見込んでおります。一方で、安定した収益基盤構築のため、ストック型収益モデルを確立すべく積極的な事業投資を継続し、業務の効率化やコストコントロールの徹底により収益基盤の拡充を進めてまいります。これにより、営業利益200百万円、親会社の所有者に帰属する当期損失200百万円と予想しております。

なお、本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する情報は、現在入手可能な情報から得られた当社経営者の判断に基づいております。従いまして、これらの業績見通し等に全面的に依拠することはお控えくださるようお願いいたします。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。