第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
 

(1) 会社経営の基本方針

当社グループは「フィットする暮らし、つくろう。」をミッションとして掲げ、ライフカルチャープラットフォーム事業を展開しております。事業を持続的に成長させることを通じて、より多くのさまざまなステークホルダーの「フィットする暮らし」づくりに貢献することに努めてまいります。

ミッションを果たすために、「自由」「平和」「希望」を十分に獲得した状態を目指しており、これらをマニフェストと呼んでおります。他者に支配されない「自由」を獲得する力、ユニークなポジションを築いて望まない競争に巻き込まれない「平和」を維持する力、未来は今よりも良いものだと無理なく思える「希望」を生み出す力、という三つの力を獲得・維持することにより、ミッションに真っ直ぐに力強く向かうことを経営方針としております。

 

(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、ライフカルチャー(世界観)によってユーザーと結びついており、共感してくださるユーザーがSNSをフォローしてくれたり商品購入といった行動に至ることで収益化できております。そのため、ユーザーとの関係の蓄積を表す指標を重視しており、ビジネスモデルが確立できている「北欧、暮らしの道具店」セグメントにおいては、エンゲージメントアカウント数、累計会員数、及び会計期間において購買に至った結果としての年間購入者数を客観的な指標としております。

また、持続的に成長しミッションを果たしていくためにも財務的に健全な状態であることが重要であると認識しており、各種の財務指標を意識した経営を行っております。収益性指標として特に重視しているものは、資金を生みだす源泉としての売上高、各ステークホルダーや投資などへの分配原資と捉えている売上総利益やEBITDAといった利益、健全な取引やコストコントロールの結果としての売上総利益率やEBITDAマージンといった指標になります。貸借対照表が健全な状態にあることも強く意識しており、安全性指標としての自己資本比率や資産効率を示す在庫回転率などの指標も注視していることによって、適切なキャッシュフローの状態や資本効率につながっていると考えております。

 

(3) 経営環境

当社グループは、「北欧、暮らしの道具店」と「foufou」という2つのセグメントがありますが、どちらのセグメントも売上高の多くがいわゆるBtoCのECのため経営環境としては区別せずに記載しております。

経済産業省による電子商取引に関する市場調査報告書(※)によりますと、物販系分野のBtoC-EC市場規模は2024年に15.2兆円(前年比3.7%増)となりました。2020年は新型コロナウイルス感染症拡大に伴う巣ごもり需要の影響でECの利用が拡大しましたが、それ以降はスマホの普及が一段落したことや、消費者の実店舗回帰の機運が高まるなどしたことで、物販におけるEC利用の伸びは年々鈍化してきていると報告書では説明されています。成長率は鈍化してきていますが、EC市場は確実に右肩上がりで拡大しており、EC化率はまだ9.8%のため今後も成長が期待されます。また利用端末としては「スマートフォン」が伸び続けており、物販系ECの売上高のスマートフォン比率は61.7%、9.3兆円に達しております。

このような市場環境のもと、当社はライフカルチャープラットフォーム事業としてD2Cドメインを展開し、コンテンツパブリッシャーとしての活動によりユーザーからのエンゲージメントを得ることで市場平均を超える売上高の成長率を続けておりますが、ユーザーの「フィットする暮らし」に貢献するさまざまなコンテンツを提供するとともに広告などのマーケティング活動を組み合わせ顧客基盤を拡大・強化することが必要であると認識しております。

(※) 出典:経済産業省 商務情報政策局 情報経済課「令和6年度 電子商取引に関する市場調査 報告書」

 

(4) 経営戦略等

当社グループの展開するライフカルチャープラットフォーム事業は、カルチャーアセットとエンゲージメントチャネルによってユーザーと世界観でつながっていることが土台となっており、その上に収益化する複数のビジネスラインが存在することが特徴となっております。

ユーザーに興味をもってもらえる(リーチするに値すると思われる)価値あるコンテンツを提供することにより、エンゲージメントを最大化し、エンゲージしたユーザーに各エンゲージメントチャネルを通じて高頻度にコンテンツを提供することで、購買動機につながる機会を増やすことが可能になります。その結果としてユーザーが購入会員化していくとともに、購入後も毎日のようにエンゲージメントチャネルを通じてコンテンツを提供することでリテンション(再訪問を促すこと)を図っております。このように価値あるコンテンツの提供によってプラットフォームが拡大していく構造となっております。

そのため、ビジネスライン、カルチャーアセット、エンゲージメントチャネルという3つの層ごとに経営戦略を考えております。

ビジネスラインについては、既存ビジネスラインの拡大と新規ビジネスラインの開発を行ってまいります。D2Cドメインでは、引き続きカバレッジする商品カテゴリを拡充すること(当社ではこれを「カテゴリの花束戦略」と呼んでおります。)で、長期的成長を目指します。ブランドソリューションドメインでは、新規サービスやタイアップ等のより高単価なメニューを開発し、さらなる案件単価の向上とプレゼンスの向上で成長を図ります。また、ライフカルチャープラットフォームの拡大に伴って生まれた事業機会を活かし、新たなビジネスラインを開発し、展開することも長期的に取り組んでまいります。

カルチャーアセットについては、継続して投資を続けてまいります。当社グループのプラットフォームにとっての最重要戦略は、ユーザーと当社とを結びつけるライフカルチャー(世界観)に対する強いエンゲージメントを生み出し続けることであります。コンテンツやデザインへ継続的に投資し、魅力的な世界観を醸成し広げることによって、ブランド及びデータも蓄積されていきます。このようにカルチャーアセットを積み重ねることがプラットフォーム上で取り組む事業の成長と収益性の向上にもつながります。

エンゲージメントチャネルについても、引き続き拡大を図ります。エンゲージメントアカウント数を増やすことによって潜在顧客群を形成することが、将来の新規顧客を作ることになり、当社の中長期の成長を支える要因の1つでもあるため、エンゲージメントアカウント拡大のための投資を行っております。現在は主にアプリがエンゲージメントアカウント数の増加を牽引しており、さらなる伸長の余地があると考えているため、アプリのダウンロードを訴求する広告投資については引き続き一定の効率性と投資対効果のなかで継続してまいります。

新規購入者の増加や既存顧客のリテンションを促すことを通じて購入者数を伸ばす活動も状況に応じて行ってまいります。マス広告などの新規のマーケティング投資やセールスプロモーションなどにも挑戦することによって、幅広い層への認知を広げるとともに既存会員も含め購買動機をより多く提供することが可能であると考えております。現状では、このようなマーケティング活動をほぼ行わずに成長を実現してきておりますが、中長期的な成長を支える未開拓の分野の一つとして捉えております。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループの優先的に対処すべき主な課題は以下のとおりであります。なお、優先的に対処すべき財務上の課題につきましては、資金需要は自己資金及び営業活動によるキャッシュ・フローを源泉とした手元資金にて対応してまいりましたので、現時点ではございません。

 

① 提供するコンテンツ、商品などの強化

当社グループは、「北欧、暮らしの道具店」や「foufou」に来店していただいたユーザーに、良質なコンテンツや商品を提供することを通して収益機会を得ております。お客様の本質的なニーズを捉えながら、提供するコンテンツの品質を高めるとともに映像コンテンツなど幅を広げる取り組みも継続しております。商品についても、オリジナル商品の開発や著名ブランドとのコラボ、限定品企画などに挑戦し、これからも魅力的な商品を戦略的に揃えてまいります。商品とそれにまつわるユーザー体験をはじめとした提供する全てのコンテンツを通して、多くの人のフィットする暮らしづくりに貢献できるよう努めてまいります。

 

 

② 集客方法の強化と購入者数の拡大

当社グループは、各種SNS、メルマガ、アプリといったさまざまな導線をつくり、それを活用することで効率的な集客を実現しております。既存チャネルにおいて使用する広告素材(クリエイティブ)の改善などによる効率化をさらに進めるとともに、消費者の行動変化を見通しながら新たなチャネルの開発にも取り組むことで、集客力の強化と効率性の維持に努めてまいります。また、広告など資金を活用したマーケティング活動も成長戦略の重要な一つとして強化しております。より多くの方に認知を広げ新たな購買動機を提供することで購入者数が増えれば、より安定した成長につながると考えております。

 

③ 有能な人材確保 

ミッションを実現し、今後の健やかな成長を目指す上で、有能な人材の獲得が重要であると考えております。当社グループのミッションなど経営方針に共感し、今後の事業に必要な能力や求める資質を有する人材を惹きつけられるように、外部ノウハウの活用にも積極的に取り組み、採用活動を強化することで中長期での企業価値向上に必要となる適切な人材リソースの確保に努めてまいります。また、外部パートナーとの協働も推進し、社内外を問わない安定的なリソース基盤の構築を図ってまいります。

 

④ ステークホルダーの期待に応えるコーポレート・ガバナンスの実現

事業の継続的な発展を実現させるためには各方面のステークホルダーの期待に応えられるよう、コーポレート・ガバナンス機能の強化は必須であると認識しております。そのために、常にミッション及びマニフェストを念頭に置きながら経営状況を捉え、ステークホルダーとの対話の機会を通じて、自らのガバナンス上の課題の有無を十分に把握した上で、適切に対応してまいります。

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

私たちは「フィットする暮らし、つくろう。」というミッションを掲げ、“自分らしくて、満足している”と感じられる暮らしづくりのお手伝いに取り組んできました。事業活動を通してWell-beingな人が大勢いる「心地よい社会」の実現の一助になろうとすることは、持続可能な社会に貢献することだと考えております。

そして、そのミッションに向き合うために、他者の支配を受けない「自由」と、ユニークなポジションを築いて望まない競争に巻き込まれない「平和」と、将来が楽しみになるような「希望」を持てる取り組みにフォーカスすることを経営方針としてきました。この方針により企業のサステナビリティを維持し、中長期で持続的に企業価値を高めることでミッションの実現を一歩ずつ進めていきたいと考えております。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 戦略

① サステナビリティ全般

当社グループが「持続可能」であることは、会社を取り巻く「社会」や「地球環境」が「持続可能」であることが前提で成り立っており、「社会」や「地球環境」の持続可能性が危ぶまれる世界の中で、当社グループだけが「持続可能」な状況を確保することはできないと考えております。

したがって、サステナビリティ課題に対しても誠実に向き合っていくことで、「社会」や「地球環境」の持続可能性を高めるために積極的に貢献してきたと自信を持って振り返れるようでありたいと思っています。

 

② 人的資本

当社は、ユーザーと価値観を通じてつながるライフカルチャープラットフォームという事業を行っていることから、その価値創造の源泉である人的資本を従来より重視してまいりました。人材の採用から組織開発の方針も、「自由・平和・希望」の考え方に基づき設計しております。

 

a 自由

求人市場の変化や各種採用プラットフォームに大きな影響を受けることなく、フィットする人材を採用できる基盤づくりが人的資本経営における自由と考えており、従来から自社サイトを通じた採用に注力しております。サイト上では社員の働き方にまつわるコンテンツも多く用意しており、サービス理解とともに働くイメージを具体的に想起できることも前向きな応募動機につながっています。

人材の多様性や専門性確保のために他媒体やエージェントを通じた採用、フリーランスなどの外部パートナー募集なども行っておりますが、その場合においても、サービスの利用経験者が多いことが特徴です。社内外に関わらず事業に携わる人にミッションやサービスへの深い共感があることによって、ライフカルチャープラットフォームの世界観を全員で支える組織作りができていると考えております。

 

b 平和

上記のような採用活動の取り組みから、入社時にはエンゲージメントが高い状態にあります。その従業員が健やかに能力発揮できる状態を推進するため、職場環境整備や組織開発の取り組みを行っております。

最も注力している部分は、人事制度における信頼の構築・維持です。ひとりひとりに期待される役割に報酬を連動させる「キャリブレーション」という制度が柱となっております。半年ごとに経営・マネージャー・人事が2日かけ、組織・事業にとって適切な役割のあり方について議論したうえで役割のアップデートを行い、その内容をマネージャーがメンバーと丁寧に摺り合わせることを継続しています。また、その運用を適切に行うためのマネジメント支援や給与制度設計を行っております。

フレックスやリモートワークの活用を行い、制度面から多様なライフステージにいる従業員が役割に応じて能力を発揮し、成果を出すことに注力できる環境整備に取り組むとともに、「センシティブ」、「チャーミング」、「サステナブル」という当社のフォームを行動指針として全員が意識することによって、多様な職種の従業員が、率直かつ親切なコミュニケーションを重ねながら協働しやすい職場環境ができていると考えております。

 

c 希望

採用や組織開発の戦略に加え、従業員の成長・成熟をサポートすることで個々人の能力が向上し、それによって組織としてできることが広がると考えており、当社ではケイパビリティの向上と表現しております。このような循環が生まれると組織の未来に自然と希望を抱けると考えております。

育成に関しては、入社後半年間をオンボーディング期間として、メンター制度を導入し、OJTを中心とした育成を行いながら定期的な人事面談を行い、配属先と人事が連携してサポートに取り組んでおります。

また、定型業務への習熟が深まった後に、新規性のある業務へのアサインを通じて、職種における専門性の向上とともに新たな能力発揮の機会をつくっております。

結果としてミドルマネジメント層の多くを社内から育成し、登用できており、そのミドルマネジメント層の健やかな進捗を支えるためのマネジメント支援にも注力しています。ユーザーと世界観でつながることを重視している事業活動において、その世界観を深く理解した従業員がマネジメントの役割を担うことは、事業拡大・次世代育成の両面において非常に有効であると考えております。

 

(2) ガバナンス

当社グループは、事業活動を通してミッションにコミットすることが持続可能な社会への貢献につながると考えております。「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要」に記載のとおり、当社グループは、株主やパートナー企業等すべてのステークホルダーとの対話を重視し、そのような活動を通して認識される社会的責任に配慮しながら、経営を行っております。このガバナンス体制の中でサステナビリティに関しても他の経営課題と同様に対応しております。

 

(3) リスク管理

当社グループでは、コンプライアンスは法令遵守に限らず、変化する社会や環境に対応するサステナビリティの課題を包含するものと認識しております。

当社グループは、当該認識のもと、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要」に記載のとおり、リスクマネジメント・コンプライアンス委員会を四半期ごとに開催し、サステナビリティに関するリスクや機会についても当該委員会活動を通じて検討し、必要に応じて取締役会においても報告・討議を行っております。

 

 

(4) 指標及び目標

① サステナビリティ全般

戦略に基づき、重点領域ごとに指標等を設定しております。

重点領域

目標

指標(2025年7月期)※1

Environment

正確な需要予測により廃棄の最小化を目指し、地球環境に配慮した事業運営を行います。

商品定価消化率      約98

Society

人生の変化を前提とした制度と徹底した業務効率化で、暮らしも事業成長も追求する働き方を推進します。

1ヶ月の平均残業時間 約4.2時間

男性の育休取得率※2   約80

女性管理職比率      約58

Governance

経済成長をしながら、すべてのステークホルダーへ公正さを保持する企業文化を醸成します。

指標なし

 

※ 1.定量的な指標については、現時点において適切な水準となっているため、現在のレベルを中長期で維持することを目標としております。

2.男性の育休取得率については、2021年7月期から2025年7月期までの5年間の平均を記載しております。

 

② 人的資本

戦略に基づき、重点領域ごとに指標等を設定しております。

重点領域

目標

指標(2025年7月期)※

自由

労働市場等に縛られない自社サイトなど独自ルートも活用したフィットする人材の安定的な採用

独自ルート経由の採用割合        約8

応募者に対する内定率          約1

採用メルマガ登録者数        約4,000

平和

信頼関係の構築により健やかに能力発揮できる組織・環境の整備

ストレスチェック(全体結果)「A.良好」

ストレスチェック(職場の対人関係ストレス)「S.大変良好」

高ストレス者割合            約6

希望

個人・組織のケイパビリティ向上

ミドルマネジメントの社内昇格率     100

離職率                 約4

 

※ 定量的な指標については、現時点において適切な水準となっているため、現在のレベルを中長期で維持することを目標としております。

 

 

3 【事業等のリスク】

当社グループの事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を与えると認識している事項を記載しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社グループ株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。

当社グループのリスク管理体制については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ④ 企業統治に関するその他の事項 a 内部統制システム及びリスクマネジメント体制の整備の状況」に記載のとおりであります。

なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載がない限り、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。

 

 

(1) 事業環境に関するリスク

① 業界動向について

BtoC-ECやインターネットメディアの市場規模は今後も拡大傾向であると認識しておりますが、インターネットの利用を制約するような法規制、電子商取引やオンライン決済への新たな規制やユーザーからの信頼性の棄損、個人情報管理の安全性を中心としたプライバシーに対する問題意識の拡がり等の外部要因、景気動向、過度な競争等により、当社グループの事業と関係のある市場の成長が鈍化した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があるため、重要なリスクと認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。

顕在化に備え収益性や健全性を確保するとともに、業界動向の把握に努め、必要な対応を適時に取れる体制を構築してまいります。

 

② ライフカルチャープラットフォームの優位性について

当社グループは、ライフカルチャープラットフォーム事業という事業を展開しており、北欧、暮らしの道具店と、foufouの2つセグメントを有しております。

当社グループでは、各種コンテンツの発信、商品の品質管理や法規制への対応、リスク管理の実施、内部統制の充実などあらゆる企業活動においてステークホルダーからの信頼に応えられるように努めております。しかしながら予測できない事象により、ブランド価値をはじめとするカルチャーアセットが毀損され、ユーザーのエンゲージメントを失うことによって、ライフカルチャープラットフォームが有効に機能しない状況になった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があるため、特に重要なリスクと認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。

今後も経営方針、成長戦略に従って、プラットフォームの強化や拡充、ユーザーのエンゲージメントを高めるための施策を行ってまいります。

 

③ 特定ドメインへの高い依存度について

「北欧、暮らしの道具店」のユーザーに対して生活雑貨等をインターネットで直接販売するD2Cドメインの売上高が、当社グループの売上高の大半を占めております。国内EC市場が拡大していることに加え、ユーザー数の増加や注文件数の増加、取扱商品の拡充等により、今後もD2Cドメインは拡大していくものと考えております。しかしながら、ユーザーの減少や市場規模の縮小等の要因によりD2Cドメインの売上高が減少した場合には、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があるため、特に重要なリスクと認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。

当社グループの重要な収益基盤であるユーザーからのエンゲージメントをさらに高めるため、ニーズを捉えた各種コンテンツの提供や商品展開を進めてまいります。またブランドソリューションドメインなど、D2Cドメイン以外による収益獲得方法の開発・成長に継続的に取り組んでまいります。

 

④ 競合について

当社グループの売上高の大半を占めるD2Cドメインについては、多くの企業がアパレルや生活雑貨等のECをサービス展開している状況にあります。今後も、資本力や知名度、新規サービスの開発力等を有する企業等が新規参入又はサービス規模の拡大をする可能性はあり、その場合には競争の激化やその対策のためのコスト負担等によって、売上高の減少や広告宣伝費等のコスト増加など当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があるため、重要なリスクと認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。

今後も当社グループの特徴であるライフカルチャープラットフォームの強化や拡充を行うことで、単なるEC事業者ではない立ち位置を守り競争力を維持できるよう努めてまいります。

 

 

⑤ ユーザーの獲得について

当社グループの大きな収益源であるD2Cドメインの売上高は、「北欧、暮らしの道具店」の購入者数及び一人当たり売上高により変動し、事業の成長はこれらに影響されます。当社グループは、自社リソースによるSNSなどを活用した施策に加え、アプリのダウンロードを訴求するオンライン広告など複数の活動を組み合わせた有機的かつ複合的なマーケティングを行い、効率的にユーザーの集客をしております。上述の各種KPIについてはこれまで安定的に推移・改善してきておりますが、社会・経済情勢によるユーザーニーズの変化、他の事業者との競争の激化、広告費の高騰、新たなユーザーとの接点となるデバイスや技術への対応が遅れ集客力が低下するなどの要因によって、訪れるユーザー数が従来と比べて少なくなった場合には、売上高の増加ペースが鈍ること、もしくはマーケティング費用が上昇することにより、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があるため、特に重要なリスクと認識しております。

ユーザーニーズの深掘りを行い、コンテンツなどの供給面及びアプリやSNSなどの集客面の両方において、新たな取り組みに継続してチャレンジすることで今後も効果的・効率的なマーケティングを行うことに努めてまいります。

 

⑥ システムトラブルについて

当社グループの事業の大部分はインターネットを介して行われており、そのサービス基盤および業務システムはインターネットに接続するための通信ネットワークに依存をしております。アクセスの急激な増加等による負荷の拡大、地震等の自然災害や事故、サイバー攻撃等の予期せぬトラブルが発生し、大規模なシステム障害が起こった場合には、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があるため、特に重要なリスクと認識しております。

安定的なサービス運営を行うために、サーバー設備等の強化や社内体制の構築、障害発生時対応への備えを行い、さらなるリスク低減に努めてまいります。

 

⑦ 配送コストについて

当社グループの主力であるD2Cドメインでは、商品販売に際し運送会社に商品配送業務を委託しており、購入者からは固定の配送料を受け取っております。今後配送コストが上昇し、その価格転嫁が行える環境でない場合には、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があるため、重要なリスクと認識しております。

引き続き配送業務効率化のための投資や業務プロセスの改善を進めるなど、配送コストの上昇に備えた対策に努めてまいります。

 

(2) 事業体制に関するリスク

① 特定経営者への依存リスクについて

当社グループの設立者である、代表取締役社長青木耕平は経営方針や経営戦略において、取締役副社長佐藤友子は事業推進の中心人物として、当社グループの事業活動全般における重要な役割を果たしており、何らかの理由によって退任、退職し、後任者の採用が困難となった場合、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。これらにつき、重要なリスクと認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。

両氏に過度に依存しない経営体制を構築すべく、他の取締役や従業員への権限委譲を進め育成を図ることで依存を薄めることに努めてまいります。

 

② 人材確保に係るリスクについて

当社グループは、ミッションにフィットした人材採用を重要な経営課題と位置づけております。事業の成長に合わせた採用とフィットした人材の確保という両面を叶えるために、人材採用に関する各種施策を継続的に講じております。しかしながら、十分な人材確保が困難となった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

各職種に合わせた最適な採用方法の模索による採用強化と当社グループに合った働き方や人事制度の運用により定着を進めてまいります。

 

 

③ 商品の品質管理について

当社グループの提供する商品については、関連法規の遵守及びその品質向上に取り組み安全な商品の供給に努めております。しかしながら、販売した商品及びその広告表現等において、安全上の問題や表示上の問題が発生する可能性はあります。このような問題が発生した場合、大規模な返品、多額の対応費用の発生や当社グループのイメージ低下による売上高の減少等が想定され、当社の業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があるため、重要なリスクと認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。

仕入先や製造委託先の選定における基準、個々の商品に関する検査基準につき、安全性や消費者の要求水準を考慮して必要な対応を行っていくことに努めてまいります。

 

④ 物流機能の強化について

当社グループの商品取扱量の増加に応じて、業務システムの改善、委託先である倉庫業者における当社グループ利用スペースの拡大や在庫管理スタッフを確保する必要があります。また将来的には効率的かつ安定的な物流機能を確保するために拠点の分散化も含めた物流機能強化に取り組む必要が出てくる可能性があります。これらの対応が商品取扱量の増加に追いつかない場合には、意図的に商品在庫数や「北欧、暮らしの道具店」で紹介するアイテム数を物流が対応可能な業務量に合わせてコントロールする必要があります。これらが販売機会のロスにつながる場合には、当社グループの成長を阻害し経営成績に影響を及ぼす可能性があるため、重要なリスクと認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。

中期的な商品取扱量の予測に基づく物流機能の強化を今後も継続するとともに、事業規模の見通しや物流環境などを考慮しつつ大規模な投資も含めた長期的な対応の検討にも今後取り組んでいく予定であります。

 

⑤ 内部管理体制の構築について

当社グループの継続的な成長のためには、コーポレート・ガバナンスが適切に機能することが必要不可欠であると認識しております。業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、各社内規程及び法令の遵守を徹底してまいりますが、事業の拡大・変化に対応した内部管理体制を適時に構築することができず、コーポレート・ガバナンスが有効に機能しない場合には、適切な業務運営を行うことができず、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があるため、重要なリスクと認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。

ガバナンスの重要性をグループ内で共通認識とし、今後の事業規模の拡大に応じて管理、内部監査の体制を強化するなど、内部管理体制の一層の充実を図っていく方針であります。

 

⑥ 新商品開発、新規事業等について

当社グループでは、ユーザー拡大と収益源の多様化を図るため、新商品の開発、新規事業に取り組んでいくとともに、新たなユーザーとの接点となるメディア開発を継続してまいります。これにより人材、システム投資等の先行投資が発生し、経営成績が悪化する可能性があります。また、新商品の開発や新規事業を開始した際には、想定とは異なる状況・リスクが発生することにより当初の計画通りに進まない場合、当社グループの事業及び経営成績に影響を与える可能性があります。これらについて重要なリスクと認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。

新たな取り組みについては、リスクを許容可能なレベルに抑えた上で迅速かつ可逆的に進めることを基本方針としており、今後もその方針のもとで持続的な成長のため積極的に取り組んでまいります。

 

⑦ 固定資産の減損リスクについて

当社グループは、株式取得による会社の買収に伴いのれん等の固定資産を有しておりますが、「固定資産の減損に係る会計基準」及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」の適用により、当社グループが保有する固定資産が、収益状況の悪化等の事由によって減損処理が必要となった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があるため、重要なリスクと認識しております。

なお、今後についても継続的に適切な収益コントロールを行いながら、固定資産の簿価について回収可能性の判断を適切に行ってまいります。

 

(3) 法的規制に関するリスク

① ECに関連する法的規制について

当社グループは、主にインターネットでユーザーに商品を直接販売するD2Cドメインから収益を得ております。そのため、「特定商取引に関する法律」、「不当景品類及び不当表示防止法」、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」、「家庭用品品質表示法」等の販売に関する法規制に基づいて事業を運営しております。管理体制の構築によりこれら法令を遵守する体制を整備しておりますが、これらの法令に違反する行為が行われた場合、法令の改正又は新たな法令の制定が行われた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があるため、重要なリスクとして認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。

必要に応じて顧問弁護士からの助言を受けながら、法務担当による、社内運用ルールの法令適合性の確認、契約書の法務チェック等を行い、コンプライアンス体制の強化に努めてまいります。

 

② 個人情報の保護について

当社グループは、会員登録情報をはじめとする個人情報を保有しており、「個人情報の保護に関する法律」の適用を受けております。これらの個人情報については、個人情報保護に関する基本方針及び個人情報保護基本規程を定めており、社内教育と管理体制の構築を行っております。しかしながら、何らかの理由でこれらの個人情報が外部に流出し、悪用されるといった事態が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績並びに企業としての社会的信用に影響を及ぼす可能性があるため、特に重要なリスクと認識しております。

個人情報保護に関する基本方針を定め、適正な入手と入手情報の管理体制を構築しております。また、個人情報保護法の改正動向やユーザーの個人情報に関する意識などを見極めながら、適切な運用が行えるよう社内体制の整備と教育を行ってまいります。

なお、当社は2023年8月16日にプライバシーマークを取得しており、2年毎に審査を受けて更新を実施しております。

 

③ 知的財産権について

当社グループは、当社グループが運営する事業やコンテンツに関する知的財産権を確保するとともに、「著作権法」等を遵守し、第三者の知的財産権を侵害しない体制の構築に努めております。しかしながら、当社グループの認識していない知的財産権が既に成立していることにより当社グループの事業運営が制約を受ける場合や、第三者の知的財産権侵害が発覚した場合においては、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があるため、重要なリスクと認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。

知的財産権の生じる契約では必要に応じて顧問弁護士からの助言を受けた上で、当社グループの事業運営に必要な権利を確保するよう努めております。またコンテンツ等の制作時には第三者の知的財産権侵害を回避するための対策を実施しております。

 

(4) その他

① 気候変動及び自然災害等について

当社グループの本社及び物流拠点は首都圏にあり、当地域内において地震、水害等の大規模災害が発生することにより拠点が被害を受けた場合、当社グループ施設内や取引先において、パンデミックが発生した場合等、当社グループの想定を超える異常事態が発生した場合には、商品の調達に影響が出る可能性、物流機能が停滞する可能性、通常勤務が困難になることによるサービスレベルが低下する可能性等があり、その内容及び結果によっては当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があるため、重要なリスクと認識しております。

仕入先や勤務場所の分散化、リモートワーク時における安否確認方法の確立など異常事態が生じた場合でもできる限り業務への影響を低減することに引き続き努めてまいります。

 

② カントリーリスクについて

当社グループが取り扱う商品の一部は生産国が中国など日本国外となっており、諸外国政府による規制や法令の改正、政治的、経済的な不安定さ等に起因したカントリーリスクが存在します。これらカントリーリスクは回避が困難であり、リスクが顕在化した場合には、為替変動による商品の仕入れ価格への影響や納品が遅延するなど商品調達に支障が出ることにより当社グループの業績が影響を受ける可能性があるため、重要なリスクと認識しております。

既に仕入先を分散することでリスクヘッジしておりますが、今後新たに主要な仕入先が生じる場合には、当該リスクについても充分考慮した上で仕入先の選定を行ってまいります。

 

③ 風評について

当社グループは広報、IRなどあらゆる情報発信において、適時かつ慎重な発信を心がけることで、情報の信頼性の維持・向上を図り、風評リスク顕在化の未然防止に努めております。しかしながら、正確な情報に基づかない、又は憶測に基づいた情報の流布が、インターネット上の書き込みや報道で広まった場合、それらの内容の正確性や当社の該当有無に関わらず、当社グループサービス利用者や投資者等の認識又は行動に影響を及ぼす可能性が考えられます。これらの報道や情報の流布の内容、規模等によっては、当社グループの事業、経営成績及び株価に影響を及ぼす可能性があるため、重要なリスクと認識しておりますが、顕在化の可能性は高くないと認識しております。

日頃から風評の発見及び影響の極小化に努めており、当社グループ又は当社グループサービスについて否定的な風評が拡大した場合には、代表取締役社長が必要な関係者を集め対応にあたる方針となっております。

 

④ 大株主について

当社の設立者である代表取締役社長青木耕平及び取締役副社長佐藤友子は当社の大株主であり、当連結会計年度末現在で発行済株式総数の66.9%を所有しております。

両氏は、中長期的に安定株主として引き続き一定の議決権比率を維持するとともに、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。

当社グループは両氏が安定株主であると認識しておりますが、何らかの事情により大株主である両氏の議決権比率が低下した場合には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。さらに、特定の相手先へ当社株式の譲渡を行った場合には、当該譲渡先の方針により、当社グループの事業戦略等に影響を与える可能性があります。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態
(資産)

当連結会計年度末における資産総額は、前連結会計年度末に比べ700,191千円増加し、6,296,980千円となりました。これは主に、現金及び預金が532,711千円、売掛金が89,063千円、商品が124,266千円増加したことによるものであります。

 

(負債)

当連結会計年度末における負債総額は、前連結会計年度末に比べ109,399千円増加し、979,344千円となりました。これは主に、買掛金が167,199千円増加したものの、未払法人税等が27,160千円、長期借入金(1年内返済予定を含む。)が49,434千円減少したことによるものであります。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ590,791千円増加し、5,317,636千円となりました。これは主に、剰余金の配当125,296千円を実施したものの、親会社株主に帰属する当期純利益716,164千円を計上したことにより利益剰余金が590,868千円増加したことによるものであります。

自己資本比率は84.4%と財務的健全性を維持しております。

 

② 経営成績の状況

当連結会計年度は、食料や光熱費などの物価上昇が続いており国内消費者物価指数は前年同月を上回る状況が続いております。それを受けて実質賃金は引き続き伸び悩んでおり、家計の購買力の回復には至っていないと判断しておりますが、家計調査によると二人以上の世帯の実質消費支出の合計は前年同月を下回って推移していたものの2025年5月以降は3か月連続で前年同月を上回り状況に変化も出てきております。当社グループの取扱商品に近いカテゴリである「家具・家事用品」「被服及び履物」については前年同月を上回る月もあるものの、前年同月を下回る月の方が多く厳しい状況が続いております。このように国内消費環境は予断を許さない状況にあり、海外のさまざまな情勢から各国の経済成長や為替相場の見通しも難しく、経済の先行きについては不透明な状況が続いていると捉えております。

このような経済環境のなか「北欧、暮らしの道具店」は、昨年に引き続き新商品を積極的に展開するとともに、新しい商品カテゴリの開発にも継続的に取り組んでおります。また、新規顧客の獲得などを目的にしたマーケティング投資の拡大に取り組んでおりますが、投資対効果に関する規律を守りながら広告運用しており、結果としてエンゲージメントアカウント数や新規会員数を大きく伸ばすことができました。

 

以上の理由から、当連結会計年度における売上高は8,490,727千円(前年同期比21.1%増)、売上総利益は3,812,567千円(前年同期比24.1%増)、EBITDAは(※)1,163,442千円(前年同期比1.3%増)、営業利益は1,090,997千円(前年同期比0.7%増)、経常利益は1,111,521千円(前年同期比3.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は716,164千円(前年同期比8.9%減)となりました。

(※)EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却額

 

セグメント別の経営成績は、以下のとおりであります。

 

(北欧、暮らしの道具店)

「北欧、暮らしの道具店」は、2025年7月期より、売上成長率の再加速を目指す3か年の中期成長戦略を掲げ、マーケティング投資の拡大を推進しております。マーケティング戦略の基盤づくりのための検証を着実に進めるなかで、アプリダウンロードを訴求するオンライン広告はエンゲージメントアカウント獲得効率が高く、売上貢献とそれによる短期での投資回収を確認できております。そのため、当該オンライン広告に投資を集中する方針とし、当期は、アプリダウンロードを訴求するオンライン広告等のマーケティング投資を積極的に行いました。その結果、アプリダウンロード数は大きく伸長し、新規アプリダウンロードユーザーの購入転換が進んでいることなどによって新規会員数、購入者数は前年から大きく増加しました。その結果、想定を超える売上成長の再加速を実現でき、当期売上高は過去最高を記録、当セグメントの牽引により中期成長戦略で想定していた年間100億円規模の連結売上高は、1年前倒しで達成できる見込みです。カテゴリの花束戦略においては、ノリタケ㈱が展開する120年以上の歴史を誇る老舗テーブルウェアブランドとコラボした限定復刻商品や㈱アーバンリサーチが展開するコンセプトショップ「かぐれ」とコラボしたアパレル商品など、他ブランドとのさまざまなカテゴリにおけるコラボレーションが実現し、新たな顧客を呼び込む重要な成長戦略となっています。2024年10月に発売した初のオリジナル基礎スキンケアも好調で、コスメカテゴリの売上高構成比は5%程度の規模に成長しました。

これらの取り組みやエンゲージメントチャネルへの継続投資によって、エンゲージメントアカウント数は順調に増加し、公式スマートフォンアプリ(iOS/Android)は、当連結会計年度末日現在、累計約497万ダウンロードとなりました。当連結会計年度におけるアプリ経由の注文数は既に「北欧、暮らしの道具店」全体の約73%を占めております。

以上の結果、当連結会計年度における「北欧、暮らしの道具店」セグメントの売上高は8,269,466千円(前年同期比23.8%増)、EBITDAは1,179,010千円(前年同期比6.4%増)となりました。

 

(foufou)

「foufou」は、グループジョイン2年目となる当期は中長期的な成長に向けた取り組みを具体的に進めてまいりました。価格戦略の見直しと商品ラインナップの戦略的な計画(MD改革)を同時に進めながら、新規顧客や販売チャネルの開拓を見据えたポップアップショップを複数回開催し、2025年2月に行った伊勢丹新宿店でのポップアップは大盛況となりました。「foufou」のインスタグラムフォロワー数も今期に入り大きく増加しており、新規顧客の獲得につながっていると考えております。また、「北欧、暮らしの道具店」と「foufou」による初のグループ内でのコラボ商品となった「hopeと名付けた、ジレにもなるワンピース / with foufou」は半日で完売いたしました。これからも商品販売におけるシナジーも模索してまいります。上述のMD改革に加え、在庫の圧縮や従業員数の適正化等の次年度以降の成長に向けた土台づくりは完了し、来期は攻めの経営に転じてまいります。

以上の結果、当連結会計年度における「foufou」セグメントの売上高は227,832千円(前年同期比32.1%減)、EBITDAは△15,568千円(前年同期は40,599千円のプラス)となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、4,728,421千円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、729,486千円(前連結会計年度は784,059千円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上1,105,779千円、仕入債務の増加額167,199千円等による増加要因と、法人税等の支払額415,214千円、売上債権の増加額89,063千円、棚卸資産の増加額138,532千円等による減少要因によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果支出した資金は、21,968千円(前連結会計年度は530,090千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出14,506千円、敷金及び保証金の差入による支出6,237千円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果支出した資金は、174,806千円(前連結会計年度は394,997千円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額125,296千円、長期借入金の返済による支出49,434千円によるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績

当社グループで行う事業は、提供する商品・サービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

b 受注実績

当社グループで行う事業は、提供する商品・サービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

c 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前期増減率(%)

北欧、暮らしの道具店

8,269,466

23.8

foufou

221,260

△34.0

合計

8,490,727

21.1

 

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため記載を省略しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、見積り、判断及び仮定を用いることが必要となりますが、これらは期末日における資産・負債の金額、開示期間の収益・費用の金額及び開示情報に影響を与えます。ただし、これらの見積り、判断及び仮定は、実際の結果とは異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

② 経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループは、ライフカルチャープラットフォーム事業という、世界観でユーザーとつながるユニークな事業を展開し、「北欧、暮らしの道具店」「foufou」という2つの報告セグメントを有しております。

セグメント別の経営成績の状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

(売上高)

当連結会計年度における売上高は、8,490,727千円となりました。分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

(売上総利益)

「北欧、暮らしの道具店」セグメントにおいてはさまざまなカテゴリの商品を扱っておりますが、カテゴリによって平均的な原価率の水準には差があり、相対的に原価率の低いカテゴリの割合が増加していること、及びセール規模が前期よりも縮小したことから連結損益計算書上での原価率は改善し、売上総利益率が44.9%となりました。

そのため、当連結会計年度における売上総利益は3,812,567千円となりました。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

2025年7月期より、売上成長率の再加速を目指す3か年の中期成長戦略を掲げ、主に「北欧、暮らしの道具店」セグメントにおいてアプリダウンロードを訴求するオンライン広告等のマーケティング投資を積極的に行い広告宣伝費を1,042,101千円計上しました。その他、給料手当及び賞与を609,465千円、減価償却費を50,901千円、のれん償却額を21,543千円計上し、事業規模の拡大に合わせた健全な体制、環境の整備を図ったことで、販売費及び一般管理費は2,721,569千円となりました。

そのため、当連結会計年度における営業利益は1,090,997千円となりました。

 

(経常利益、法人税等、親会社株主に帰属する当期純利益)

YouTubeコンテンツ等の配信料収入15,691千円の計上等により経常利益は1,111,521千円となりました。

法人税等を389,615千円計上したことにより、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は716,164千円となりました。

 

③ 財政状態に関する認識及び分析・検討内容

財政状態の分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態」に記載のとおりであります。

 

④ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容

キャッシュ・フローの状況の分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

b.資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループは、事業運営上、必要な流動性と資金を安定的に確保することを基本方針としております。

主な資金需要は、仕入資金、事業規模の拡大に係る人件費、物流費及び広告宣伝費に係る運転資金となります。これらの資金需要につきましては、自己資金によることを基本としておりますが、必要に応じて銀行借入で調達する方針であります。

成長投資については、2025年7月期より3年間、アプリダウンロード広告、WEB広告、マス広告等へのマーケティング投資として広告宣伝費を拡大していく方針であります。2024年9月9日より、テレビCMの実験的なトライアル放映を関西地方で実施いたしました。3年をかけてマーケティング投資の効果的な組み合わせ、規模、内容等のノウハウを積み上げ、マーケティング戦略の土台づくりを目指してまいります。

また、株主還元については、安定した経営に必要なキャッシュポジションの観点から還元可否及び還元規模の判断を行っております。株主還元方針の詳細については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」をご参照ください。

 

⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりでありますが、今後収益を中長期的に拡大するためには、既存の事業のさらなる拡大、知名度向上のための広告活動の展開、新規事業及び新サービスの開発が必要であると認識しております。

優秀な人材の確保や組織体制の整備を引き続き行い、これらの課題に対して最善の事業戦略を立案するよう、努めていく所存であります。

 

⑥ 経営方針、経営戦略又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析

「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、「北欧、暮らしの道具店」セグメントにおいては、ユーザーとの関係の蓄積を判断するための指標として、エンゲージメントアカウント数及び累積会員数を、会計期間において購買に至った結果を示す指標として、年間購入者数を客観的な指標としております。2025年7月末時点における各種指標については、エンゲージメントアカウント数996万人(前期比26.8%増)、累積会員数78万人(前期比15.0%増)、年間購入者数24万人(前期比19.1%増)となっております。

また、当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、売上高、売上総利益、EBITDA、売上総利益率、EBITDAマージンといった収益指標とともに、安全性指標としての商品回転率や自己資本比率なども重要指標と位置付けております。当連結会計年度における当社グループの収益指標については、売上高8,490,727千円、売上総利益3,812,567千円、EBITDA1,163,442千円、売上総利益率は44.9%、EBITDAマージン13.7%となり、安全性指標については、商品回転率は7.9回、自己資本比率は84.4%となっております。これらの指標は、堅調に推移しているものと認識しております。

 

5 【重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。