当中間会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当中間会計期間(2025年1月1日から2025年6月30日まで)におけるわが国経済は、企業収益が改善し、個人消費は消費マインドが弱含んでいる中でも持ち直しの動きがみられ、緩やかながらも回復基調が続きました。しかしながら、継続的な国内の物価上昇や米国の通商政策の影響による景気の下振れリスクが高まりを見せ、依然として景気の先行きは不透明な状況が続いております。
当社の顧客が事業を展開する在宅医療業界におきましては、地域包括ケアシステムの構築を実現させることが国策として進められている中、全体としては業界のDX化が進展している一方で、地域や事業規模によるDXツールの導入格差が課題となっております。
このような状況の中、当社は、ビジョンである「在宅療養に新しい価値の創造を行い、全ての人が安心して暮らせる社会を実現する」ことを目指し、社会的価値と同時に企業価値の向上に取り組んでおります。
当中間会計期間につきましては、2024年に提供を開始した訪問看護業務の効率化に貢献する「AI訪問看護計画書・報告書」に続くAIを活用した新サービス「AI訪問予定・ルート」の開発を推進するとともに、地域包括ケアプラットフォームである「けあログっと」の機能拡充、ケアプランデータ連携システムの開発推進等、マルチプロダクト戦略に取り組みました。
この結果、当中間会計期間の経営成績は、主力サービスの「iBow」の新規顧客獲得が順調に推移し、売上高は1,603,163千円(前年同期比33.0%増)、営業利益は788,426千円(同49.2%増)、経常利益は791,831千円(同49.6%増)、中間純利益は548,012千円(同49.8%増)となりました。
当社は、訪問看護ステーション向けサービス提供事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。売上高をサービスカテゴリー別に示すと、次のとおりであります。
(単位:千円)
|
売上高 |
営業利益 |
|||||||
|
会計期間 |
クラウドサービス |
BPaaS |
その他 |
計 |
||||
|
iBow |
iBow レセプト |
その他 |
iBow事務管理代行サービス |
その他 |
||||
|
当中間会計期間 |
1,129,490 |
129,308 |
128,214 |
202,322 |
340 |
13,488 |
1,603,163 |
788,426 |
(2)財政状態の状況
(資産)
当中間会計期間末における流動資産は2,898,318千円となり、前事業年度末に比べ371,586千円増加しました。これは主に、中間純利益の計上等により現金及び預金が255,179千円増加、売上高の増加に伴い売掛金が90,506千円増加したこと等によるものであります。固定資産は625,325千円となり、前事業年度末に比べ81,470千円増加しました。これは主に、減価償却等により有形固定資産が1,446千円減少、iBow機能追加等でソフトウエアの増加により無形固定資産が34,888千円増加、譲渡制限付株式報酬としての新株式の発行等により投資その他の資産が48,027千円増加したこと等によるものであります。
この結果、総資産は3,523,644千円となり、前事業年度末に比べ453,056千円の増加となりました。
(負債)
当中間会計期間末における流動負債は598,601千円となり、前事業年度末に比べ39,506千円増加しました。これは主に、未払法人税等が68,645千円増加、流動負債「その他」が37,017千円減少したこと等によるものであります。固定負債は102,558千円となり、前事業年度末に比べ169千円増加しました。
この結果、負債合計は701,160千円と前事業年度末に比べ39,675千円増加となりました。
(純資産)
当中間会計期間末における純資産は2,822,484千円となり、前事業年度末に比べ413,381千円増加しました。これは主に、譲渡制限付株式報酬としての新株式の発行および新株予約権の行使により、資本金が23,474千円増加、資本剰余金が23,468千円増加し、また中間純利益の計上により利益剰余金が548,012千円増加、配当金の支払いにより利益剰余金が181,455千円減少したこと等によるものであります。
この結果、自己資本比率は前事業年度末の78.5%から80.1%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当中間会計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は2,221,108千円となり、営業活動により530,882千円増加、投資活動により94,982千円減少、財務活動により180,720千円減少したことにより、前事業年度末と比較して255,179千円の増加となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、530,882千円(前年同中間期は298,267千円の獲得)となりました。これは主に、売上債権の増加90,506千円、未払金の減少24,956千円、法人税等の支払194,933千円等の資金の減少があった一方で、業績が好調に推移したことによる税引前中間純利益の計上791,831千円、減価償却費の計上43,019千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、94,982千円(前年同中間期は41,380千円の使用)となりました。有形固定資産の取得による支出19,888千円、iBow機能追加等による無形固定資産の取得による支出56,317千円、東京オフィス移転に伴う敷金の差入による支出18,776千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、180,720千円(前年同中間期は150,901千円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払額181,143千円等があったことによるものであります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間会計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上および財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当中間会計期間における当社の研究開発活動の金額は、12,870千円であります。
なお、当中間会計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6)生産、受注及び販売の実績
当中間会計期間において、売上高実績に著しい増加が見られました。その内容については、(1)経営成績の状況に記載しております。
当中間会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。