第2 【事業の状況】

1 【事業等のリスク】

当第3四半期累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当第3四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

当第3四半期累計期間における日本国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限が徐々に緩和され、経済活動は正常化に向かう動きが見られました。しかしながら、世界的な金融引締め等を背景とした海外経済の減速、金融資本市場の変動や物価上昇、中国経済の先行き、国内金融政策の動向等による国内景気への影響を注視する必要があり、依然として先行き不透明な状況が続いております。

当社の属するデジタルトランスフォーメーション市場は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う一時的な需要の急増は収まったものの、デジタル活用が社会に定着したことで活況が続いていると見ております。また、国内インターネット広告市場においては引き続き成長が続いており、2022年にはテレビ・新聞・雑誌・ラジオのマスコミ四媒体合計を上回る3兆912億円(前年比14.3%増)規模に拡大しており(出所:「2022年 日本の広告費」株式会社電通)、社会のデジタル化が進むなかで今後も継続して拡大することが見込まれます。

このような状況下、当社では前事業年度に引き続き、サイト解析ツールの機能拡充、動画制作体制の強化、競馬予想AIのサービス拡大、オンラインセミナーの実施、YouTubeチャンネルでの発信等、拡大を続けるインターネット広告市場とインターネット利用者のニーズに応えるべくソリューションを提供してまいりました。人員面におきましては、今後の業績拡大を図るため積極的な採用を進めたことで、当第3四半期累計期間においてエンジニア等を前期末比24名増員しました。

この結果、当社の当第3四半期累計期間の経営成績は、売上高1,050,348千円(前年同期比6.2%減)、営業利益122,949千円(前年同期比67.1%減)、経常利益124,186千円(前年同期比66.1%減)、四半期純利益84,892千円(前年同期比64.8%減)となりました。

 

セグメント別の業績は以下のとおりであります。

① SaaS事業

インターネット広告市場及びEC市場の拡大に伴い、ウェブサイト解析、Google社提供のGoogle Analytics4活用需要を取り込み、当社ウェブサイト解析ツールSiTestの利用アカウント数及びウェブサイト制作案件が順調に推移いたしました。

この結果、当第3四半期累計期間における売上高は465,534千円(前年同期比10.6%増)、セグメント利益は257,144千円(前年同期比0.5%増)となりました。

② マーケティングソリューション事業

インターネット広告市場は成長しているものの、一部の取引先においてインハウス化による離反や予算減額など、広告費を抑える動きも見られたことに加え、人的投資の強化を行ったことにより費用が増加しました。

この結果、当第3四半期累計期間における売上高は513,267千円(前年同期比11.3%減)、セグメント利益は213,017千円(前年同期比41.4%減)となりました。

③ SPAIA事業

マーケティング施策により、競馬ファンなどからの当社サービスへの認知度が向上したことで、自社開発の競馬AI予想サービスの無料会員数が増加しました。一方、サービス拡充のための開発の強化や広告宣伝等の先行投資のため、費用が継続的に発生しており、これらに加え人的投資の強化を行ったことにより費用が増加しました。

この結果、当第3四半期累計期間における売上高は71,546千円(前年同期比40.4%減)、セグメント損失は139,978千円(前年同四半期は83,545千円の損失)となりました。

 

 

(2)財政状態の状況

(資産)

当第3四半期会計期間末における資産の残高は2,908,116千円となり、前事業年度末に比べ46千円増加いたしました。これは主に法人税の納付等による現金及び預金の減少63,755千円、売掛金の減少62,101千円、投資事業組合への出資による投資有価証券の増加87,811千円、ソフトウエアの増加15,746千円によるものであります。

 

(負債)

当第3四半期会計期間末における負債の残高は1,506,100千円となり、前事業年度末に比べ84,995千円減少いたしました。これは主に新規借入による長期借入金の増加171,646千円、未払法人税等の減少106,258千円、買掛金の減少97,260千円、契約負債の減少60,788千円によるものであります。

(純資産)

当第3四半期会計期間末における純資産の残高は1,402,015千円となり、前事業年度末に比べ85,041千円増加いたしました。これは主に利益の計上による利益剰余金の増加84,892千円によるものであります

 

(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4)経営方針・経営戦略等

当第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

該当事項はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期会計期間において、当社の経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

なお、当社は2023年10月23日開催の取締役会において、workhouse株式会社との事業の一部譲受に関する契約を締結することについて決議し、同日付けで本契約の締結を行い、同年10月24日付で当該事業の事業譲受を完了しております。

詳細につきましては、「第4 経理の状況 1 四半期財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。