第2 【事業の状況】

1 【事業等のリスク】

当中間会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

当中間会計期間における日本国経済は、雇用・所得環境の改善が見られ、個人消費が持ち直してきたものの、米国の通商政策等の影響により、景気の先行きについて不透明感が高まっております。

当社が主たる事業領域とする国内インターネット広告市場の2024年の市場規模は、動画広告市場の拡大などより堅調に伸長し、前年比9.6%増の3.6兆円と3年連続で過去最高を更新しております。(出典:株式会社電通「2024年日本の広告費」)。

また、国内SaaS市場においては、日本企業を取り巻く課題の解決にはデジタル技術の活用が不可欠であるとの認識のもと、生成AIの活用をはじめ、DX(デジタルトランスフォーメーション)投資が旺盛であります(出典:株式会社富士キメラ総研「2025 デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望 市場編」)。

ITサービス市場においては、生成AIやDXといったデジタル変革が加速する中、企業はITシステムへの投資を積極的に行っています。しかし、システムエンジニアの不足が深刻な課題となっており、この状況はシステム開発を外部に委託する動きを後押しし、今後も委託需要は拡大するものと予想されます。

このような状況下、マーケティングDX事業では、サイト解析ツールの機能拡充、動画制作体制の強化、オンラインセミナーの実施、SNSを活用した発信など、拡大を続けるインターネット広告市場と、インターネット利用者のニーズに応えるべくソリューションを提供してまいりました。また、テクノロジー事業では、競馬予想AIのサービス拡大、生成AIを用いたデータ分析やシステム開発及び改修、企画提案型の受託開発、生成AIを用いた業務効率化を目的としたオンライン学習プログラム「リスナビe-ラーニング講座」を提供するなど、引き続き、データ解析力と開発力を活かした幅広い事業を展開してまいりました

この結果、当社の当中間会計期間の経営成績は、売上高863,104千円(前年同期比10.9%増)、営業損失49,509千円(前年同期は営業損失105,370千円)、経常損失52,275千円(前年同期は経常損失108,998千円)、中間純損失52,790千円(前年同期は中間純損失85,768千円)となりました。

 

セグメント別の業績は以下のとおりであります。なお、当中間会計期間より報告セグメントの利益又は損失の測定方法を変更しており、前年同中間期との比較・分析については、当該変更を反映させた金額を用いております。

 

① マーケティングDX事業

当事業における取り組みとして、ネット広告事業につきましては、前事業年度に引き続き、営業体制の強化による既存顧客からの継続的な発注依頼、協業パートナー企業からの案件受注を推し進めております。業務提携先企業への人材派遣ではマーケティング支援を行いながら広告案件依頼に繋げる取り組みができており、広告案件の受注に繋がっております。また、当中間会計期間においてショート動画プラットフォーム「TikTok」の公式機能である「TikTok Shop」を活用したEC支援サービスの提供を開始いたしました。引き続き、短尺の動画広告やSNS運用との相乗効果を図ってまいります。

また、SaaS事業につきましては、スワイプ型ランディングページ作成サービスである「SwiPage」やSiTestの一部機能を独立させた「SiTest Engage」をリリースいたしました。またSiTestの「ノーコードウィジェット」への新たな動画機能の拡充を図りました。

この結果、当中間会計期間における売上高は732,414千円(前年同期比12.7%増)、セグメント利益は258,203千円(前年同期比8.4%減)となりました。

 

② テクノロジー事業

当事業における取り組みとして、SPAIA事業につきましては、SPAIA競馬では、顧客満足度向上を目的としたシステム開発・改修などのサービス改善施策を実施し会員数増加を図ってまいりました。スポーツメディアプラットフォームのSPAIAでは、既存取引先との協業による新サービス「AI虎イアル」をリリースいたしました。引き続き、新たなファンエンゲージメントの創出を目指してまいります。また、スポーツデータセンター「DRAGON DATA CENTER(ドラゴンデータセンター)」で多種多様なプロスポーツ及び海外のスポーツデータも取り入れたことにより、SPAIA全体の会員数は132,498人(前年同期比15.6%増)となりました。DX開発事業につきましては、近年、上場企業に求められるIR活動が高度化されていることから、AIを利用し、質が高くかつ効率的なIR動画を生成できる新サービス「AvaTwin」の提供を開始いたしました。順次サービス領域を拡大してまいります。

この結果、当中間会計期間における売上高は130,690千円(前年同期比1.9%増)、セグメント損失は179,063千円(前年同期は251,098千円のセグメント損失)となりました。

 

(2)財政状態の状況

(資産)

当中間会計期間末における資産の残高は2,215,754千円となり、前事業年度末に比べ355,155千円減少いたしました。これは主に長期借入金の返済等により現金及び預金が333,398千円減少したことによるものであります。

(負債)

負債の残高は1,516,723千円となり、前事業年度末に比べ303,838千円減少いたしました。これは主に短期借入金が100,000千円、未払金が33,377千円、未払費用が35,616千円及び長期借入金が108,329千円減少したことによるものであります。

(純資産)

純資産の残高は699,031千円となり、前事業年度末に比べ51,317千円減少いたしました。これは主に中間純損失の計上により利益剰余金が52,790千円減少したことによるものであります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当中間会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ333,398千円減少し、1,327,886千円となりました。

当中間会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは90,136千円の支出(前年同期は55,244千円の収入)となりました。これは主に税引前中間純損失57,353千円の計上、売上債権及び契約資産の増加額3,557千円、未払金の減少額28,387千円及び契約負債の減少額7,749千円があったことによるものであります。

 

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは5,329千円の支出(前年同期は45,719千円の支出)となりました。これは主に無形固定資産の取得による支出5,330千円があったことによるものであります。

 

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは237,931千円の支出(前年同期は138,964千円の支出)となりました。これは主に短期借入金の減少額100,000千円、長期借入金の返済による支出119,405千円及び社債の償還による支出20,000千円があったことによるものであります。

 

(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(5)経営方針・経営戦略等

当中間会計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間会計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(7)研究開発活動

該当事項はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当中間会計期間において、当社の経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。