当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「マッチングで世界を変える」というミッションを掲げ、従来の企業同士の出会いのあり方を見直し、最適な出会いを提供することにより、多くのイノベーションを生み出す「別次元の産業構造」を築いていくため、当社グループ独自のビジネスマッチングプラットフォームを提供することで国内産業の生産性の改善、更には国力の発展に寄与することを経営方針としております。
また、当社グループは、ものづくり産業におけるニーズ(発注企業)とシーズ(受注候補企業)を結びつけることを活動の中心としており、これまで「ものづくり」に強みを活かしたビジネスマッチングサービスとして、企業間のマッチングプロセスの課題解決のためのサービスを提供し、収益を得ることを事業の根幹としております。
今後は、経営方針・理念の実現に向けて、産業横断でより広範囲にマッチングプラットフォームをSaaS型として提供し、商流構築までサービスに取り込むことで、新しい企業間の組合せによる商流発生を促進し、生産性の高い新しい産業構造の創出に取り組んでまいります。具体的には下図の①から④の4つの戦略指標をバランス良く制御しながらマッチングプラットフォームの拡大を目指してまいります。
また、上記ミッションのもと、当社グループの役員及び従業員全員の共通価値観として「Linkers Quality」を定めて、以下7つの指針を基に日々の活動を行っております。
① 三方良し ― 業界を変えるプラットフォーマーであり続けたい ―
② 悩んだらブレスト ― 組織として最高のアウトプットを更新し続ける ―
③ 強固な信頼インフラ ― 摩擦を恐れずにオープンで本質的な議論を ―
④ ボトルネックとキードライバー ― 費用対効果の最大化 ―
⑤ トライ&エラーの高速回転 ― スピード感をもって課題解決と組織学習を実現する ―
⑥ ユーザーファースト ― ユーザーの期待を超えるサービスを提供する ―
⑦ オーナーシップ ― リンカーズの事業成長、ひいては顧客への価値提供を最大化する ―
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための指標
当社グループは、持続的な事業拡大と企業価値の向上を図っていくために、売上高、営業利益及び経常利益の中長期的な成長を重要指標としております。また、当社グループの主力サービスである「Linkers Sourcing」及び「Linkers Marketing」における探索案件数、「Linkers Research」における調査案件数、及び「LFB」における導入機関数等については、各サービスの先行指標として今後のシステム投資や営業施策の決定における判断材料となるため、重要な指標として経営判断に利用しております。各サービスの指標の推移については、「第1 企業の概況 3 事業の内容」の各サービスの説明に記載しております。
(3)経営環境及び中長期的な経営戦略
当社グループが提供する「Linkers Sourcing」を中心としたビジネスマッチング事業は、企業の新規取引先探索を支援する事業であります。従来は、商社、銀行、コンサルティング会社及び展示会支援業者等が、自社のサービスの一部として実施してきたサービスでしたが、2000年代以降、EC(注1)をはじめとするWebサービスの発展に伴い、Webを介した企業間でのマッチングサービスが、それらを代替してきております。
特に、製造業においては消費者ニーズが多様化し、製品ライフサイクルが短縮化する中で、自社外の人材・技術を活用し迅速に新製品・サービスを市場投入する「オープンイノベーション」が企業経営戦略上の重要性を高めています。内閣府「統合イノベーション戦略2025」においては、イノベーション・エコシステム形成の推進など、産学官の協調を通じた成長分野の開拓や、スタートアップ育成・事業化支援にも直結し、企業間マッチング需要の拡大を政策面でも後押ししており(注2)、Webを介した企業間マッチングサービスの需要拡大を後押ししていると考えております。更に、IoT(注3)の普及に伴い製造業だけでなく、今後は、あらゆる業種においてインターネットを介した企業間連携の増加が見込まれるため、新規取引先探索サービスの需要は拡大していくと当社は想定しております。
わが国の製造業は、サプライチェーンの再構築、脱炭素・DX対応等の構造変化に直面しており、企業外部の知・技術・供給網の探索ニーズが継続的に拡大しております。経済産業省『2024年版ものづくり白書(ものづくり基盤技術振興基本法第8条に基づく年次報告)』では、価値創造の源泉が自社完結型から協業・共創を前提としたオープンな取組へと移行していること、並びにCX/DXによる全体最適と新規事業機会の拡大が中核論点として整理されており(注4)、こうした環境下において、研究・開発・量産に至る各段階で「最適な相手先と迅速につながる」ためのプラットフォーム需要が高まっております。
総務省「2024年(令和6年)科学技術研究調査結果の概要」によれば、我が国の科学技術等に関する研究活動における科学技術研究費の総額は、2023年度は22兆497億円に達しており、対GDP比3.70%と高水準で推移し、その73.1%を企業が占めております(注5)。企業の科学技術研究費を産業別にみると、「製造業」が13兆8,527億円と最も多く、中でも「輸送用機械器具製造業」の占める割合は32.0%(4兆4,361億円)、次いで「電機」の占める割合が23.2%(3兆2,150億円)となるなど、引き続き製造業における新たな技術の創出や、他社との差別化に向けた科学技術研究費の投資は継続しております。
製品ライフサイクルの短縮化、業界を超えた有業領域の拡大、新興国の技術的な追い上げなどの諸要因による産業構造や社会構造の変化などに対応するため、技術探索・用途開拓・量産調達までの外部連携が成果に直結する度合いは増しており、研究投資の回収を早める観点からも「探索・マッチングの精度と速度」を担保する仕組みの重要性は一段と高くなると想定できることから、今後もオープンイノベーションに対する投資がなされると推測しております。
当社グループは、技術的な目利きのできる産業コーディネーターや、当社が独自に開拓したものづくりの技術を保有する中堅・中小企業のネットワークを活用し、技術探索のプロセスを効率化した独自のマッチングプラットフォームを介して製造業を中心に国内の最適な技術やリソースを紹介することによって、主に製造業における技術課題を解消するマッチングサービスを提供しており、技術・商流双方での高精度マッチングを提供することで、広範な産業横断の潜在需要を取り込める立ち位置にあり、当社グループのビジネスマッチングサービスの需要は高まっていると判断しております。
このような経営環境のもと、当社グループは以下の施策を中心に事業展開を進めてまいります。
① ビジネスマッチング業務をワンストップで支援する体制の構築と業務ノウハウの蓄積
生成AIを活用して論文・特許情報を元に技術の大規模分析を行うサービス「Linkers Trend Map」や、子会社が提供する「Linkers Research」は、研究段階における技術ニーズ・シーズの調査を手掛け、その企業が取り組むべき技術テーマや技術課題の顕在化を行い、当社が手掛ける「Linkers Sourcing」にて開発段階におけるニーズ起点のマッチングを手掛ける技術探索サービスを提供し、「Linkers Marketing」にてシーズ起点のマッチングを手掛ける用途開拓サービスを提供することで多様なマッチング機会を創出いたします。
これら一連のサービス提供を通じて、ものづくり企業の研究から開発、そして量産に至るまでの各プロセスにおける課題解決をワンストップで支援することで、ものづくり企業のイノベーションを促進する価値創出を行います。
さらに、当社グループが培ってきた「独自データ、企業ネットワーク、調査・マッチングノウハウ」とAIを組み合わせたSaaSを開発することで、これまでのスポットでの顧客支援からSaaSを活用した価値提供を行ってまいります。これにより、これまで捉えきれなかった顧客の調査・マッチングニーズをサブスク型で解決することにより、顧客価値の最大化と収益最大化を狙ってまいります。このSaaSの拡大によって多数のユーザーが調査・マッチングをSaaS上で行うことにより、当社グループに更なる独自情報の蓄積とネットワークの強化をもたらすものと考えています。
② 金融機関向けSaaS型サービスの拡大並びに水平展開とマッチング収益の機会拡大
現在、地域金融機関を中心にサービスを提供している「Linkers for BANK」においては、導入機関数の拡大はもとより、オプション機能の拡大やサポート支援サービスの拡充、さらに、導入機関の取引先企業のニーズを吸い上げ、当社で探索したシーズとマッチングさせる機能を実装することで、ビジネスマッチングの機会を創出し収益化機会のより一層の拡大を目指します。
さらに、収益の多様化を目的にマッチングビジネスへの参入を企図している地域金融機関以外の事業会社向けに提供を行っている「Linkers for Business」においても、導入機関の拡大とともに、地域金融機関との情報共有や協業スキームの構築ができつつあることから、「LFB」の最大のメリットである他機関及び業種間の垣根を越えた広域連携の促進を進めてまいります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 収益基盤の拡充
当社グループの事業拡大のためには、サービスポートフォリオの拡充も課題の一つであると考えております。既存サービスにおいては、新たな機能の追加や利用企業層の開拓、提供エリアの拡大により収益機会の増加を図るとともに、構築したマッチングプラットフォームを活用した新たな周辺サービスを開発していくことが必要であると考えております。
② 技術力の拡充
当社グループは、ウェブサイトによるサービス運営を中心に事業展開しており、そのシステム開発を自社で内製化しているため、常に外部環境におけるITの進化に注視しながら技術力の進歩に努めてまいります。
また、優秀なエンジニアの確保など技術部門の強化を推進し、持続可能な付加価値の高いサービスの実現を図ってまいります。
③ 優秀な人材の確保
当社グループは、今後の事業拡大に伴い、当社グループのミッションに共感し高い意欲を持った優秀な人材を継続的に採用していく必要があると考えております。労働市場における知名度の向上を図り採用力の向上に努めるとともに、業務環境や福利厚生の改善により採用した人材の離職率の低減も図ってまいります。
④ 内部管理体制の強化
当社グループが継続的な成長を続けるために、拡大する事業規模及び組織規模に合わせた組織的な管理体制を構築するとともに、経営の公正性や透明性を確保するために、当社グループ事業に精通した事業部門と、会計や法令に知見のあるコーポレート部門が協働して内部統制システムの整備・強化を図り、レピュテーションリスクの排除やコーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでまいります。
⑤ 当社グループサービスの認知度向上
当社グループが今後も高い成長率を維持していくためには、提供するサービスのユーザビリティ、品質の向上等に加えて各サービスの認知度向上による新規顧客の拡大が不可欠であると考えております。当社グループでは、これまで新聞・テレビ・雑誌等のマスメディア広告等には注力しておらず、ものづくり系の展示会やセミナー活動等を通じて顧客開拓を行ってまいりました。しかしながら、各種サービスのさらなる拡大を図るにあたり、今後は費用対効果を十分に見極めながら広告宣伝活動、及び企業認知度向上のためのブランディングにも取り組んでまいります。
⑥ マッチング精度の向上
当社グループのビジネスマッチング事業は、精度の高いマッチング技術の構築が必要不可欠となります。連携する産業コーディネーターの確保と、有力な技術を保有する受注候補企業のさらなる獲得を進めるとともに、これまで培ったマッチングノウハウをベースにAIを活用したマッチングシステムの機能向上等を図り、より精度の高いマッチングを提供できるよう努めてまいります。
⑦ システムの安定性の確保
当社グループの主要事業においては、インターネット上にてサービスを提供しており、安定した事業運営を行うにあたっては、ウェブサイトに係るシステムのセキュリティ、開発・運営保守体制の構築が極めて重要であると認識しております。今後も、システムの安定性確保に取り組み、市場環境の変化に対応した運用体制整備を継続的に行ってまいります。
⑧ 情報管理体制の強化
当社グループは、公開前の事業戦略や製品企画など多くの機密情報や個人情報等を保有しており、その重要性については十分に認識しております。それらの保護体制構築に向けて、社内規程の厳格な運用、定期的な社内教育の実施、情報セキュリティマネジメントシステムの構築・維持向上に努めることで、今後も引き続き情報管理体制の強化を図ってまいります。
(注)1.Electronic Commerceの略であり、電子商取引、インターネット上で商品やサービスの売買を行うことを指しております。
2.2025年6月6日閣議決定、内閣府
3.Internet of Thingsの略であり、あらゆる「モノ(物)」がインターネットに接続され、モノ同士が相互に通信することにより実現するサービスや仕組みのことを指しております。
4.令和6年5月31日 経済産業省、厚生労働省、文部科学省
5.令和6年12月13日、総務省
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)ガバナンス
当社グループにとってのサステナビリティとは、事業を通じて社会問題の解決に寄与することであり、当社グループが安定し事業を継続することが、持続可能な社会の実現に寄与するものと考えております。
当社グループは、中長期的な企業価値向上の観点から、サステナビリティを巡る課題への対応は、経営の重要課題であると認識しており、代表取締役社長が最終責任を有しております。
また、取締役会はサステナビリティ全般に関するリスク及び機会の監督に対する責任と権限を有しており、サステナビリティに関する課題が発生した際には適宜各部署において協議を行い、協議内容を取締役会へ報告するとともに、報告を受けた取締役会にて課題を解決する体制となっております。
(2)戦略
当社グループは、「マッチングで世界を変える」というミッションのもと、企業価値の永続的な向上を目指しております。この実現には、高度な専門性を有する人材の確保と育成が不可欠であり、人的資本への積極的な投資を経営戦略の重要な課題と捉えております。従業員一人ひとりの自律的な成長を促し、組織全体の創造性を高めることで、持続的な企業価値の創出につなげてまいります。
① 人的資本への投資と多様性の推進
多様性の確保における具体的な数値目標は定めておりませんが、性別や国籍などは問わず高度なスキルや実践経験を有する多様なキャリア人材を積極的に採用し、プロフェッショナル集団の構築を目指しております。
また、採用した従業員の可能性を追求し、その成長を組織として最大限活用するために、従業員と企業が共に成長する環境とカルチャーを醸成するため、全社の共通価値観として「Linkers Quality」を定め、社員研修や人事制度に組み込むことで、企業カルチャーに即した教育と育成を図っております。
具体的には、半期ごとに個人の能力開発目標を設定する目標管理制度を導入し、個人の自主的な挑戦を評価する人物主義の人事評価を通じて、能力開発を促進しています。
さらに、中長期的な視点での人材育成を強化するため、社内公募制度の導入、多様なキャリアパスの提示と人材流動性の促進を図るとともに、専門知識・スキルを体系的に習得するための研修プログラムの導入も検討しております。
② 社内環境整備
性別や年齢に関わらず、多種多様な個性や価値観をもつすべての従業員が働きがいを感じながら、最大限のパフォーマンスを発揮できるよう、個人のライフスタイルやライフサイクルに合わせた働き方ができる環境の整備に取り組んでおります。また、従業員の心身の健康を重要な経営資源と捉える「健康経営」の視点からストレスチェックの実施や産業医との連携強化、リモート勤務の導入、フレックスタイム制の採用、リフレッシュ休暇や育児休暇取得をはじめとした各種休暇制度の導入と取得奨励等に取り組むなど、ワークライフバランスの向上と安心して働ける環境づくりに取り組んでおります。
また、あらゆるハラスメントを防止するため全従業員を対象とした研修や、衛生委員会を通じた各種情報発信など、すべての従業員が安全で働きやすい環境づくりに取り組んでおります。
(3)リスク管理
当社グループは、不測の事態や危機の発生に備えて「リスク管理規程」を定め、全社的なリスク管理の審議機関としてリスク・コンプライアンス委員会を設置し、リスクを網羅的に把握・管理する体制を構築しております。リスク・コンプライアンス委員会は、代表取締役社長を議長として概ね四半期に1回実施しており、新規リスクの確認やリスク評価を行い、取締役会へ報告しております。
(4)指標及び目標
当社グループは、優秀な人材の確保と生産性の向上を目的として、多様性を尊重した人材の採用と育成、並びに働く従業員が高いモチベーションを持ち、働きがいを感じることができるような社内環境の整備に取り組んでおります。
当連結会計年度末時点における当社グループの女性社員比率は全体の36.6%、管理職に占める女性社員の割合は12.5%、外国人労働者の人数は5人となっており、性別や国籍を問わず、優秀な人材の採用・育成を行っております。
また、フレックスタイム制度、テレワーク勤務、有給休暇制度とは別にリフレッシュ休暇として最大5日の休暇制度、男性の育児休暇取得の奨励など、働き方の柔軟性を充実させる取り組みをしております。
管理職比率並びに外国人労働者の割合については、本書提出日時点において具体的な目標設定はしておりませんが、従業員エンゲージメントにつながる指標の把握・開示も検討し、人的資本の強化を通じて持続可能な企業価値向上に努めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
当社グループのリスク管理体制につきましては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ③企業統治に関するその他の事項 ロ.リスク管理体制の整備の状況」に記載のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。
(1)事業環境に関するリスク
① 競合について
(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)
ビジネスマッチング事業は、発注者の要望に応じることのできる多数の受注候補者を囲い込みできるか否かを除いては、参入障壁が比較的低いビジネスモデルであります。また、将来の成長が期待される市場であり、国内外の事業者がこの分野に参入してくる可能性があります。これまで、先行して事業を推進することで、連携する産業コーディネーターを通じてこれまで有力な受注候補企業を増加させてきたことや、マッチングプラットフォームの法人データベースの構築、及び運用に取り組んできたことが優位性につながっており、実際に競合する状況も限定的となってきております。
しかしながら、今後において十分な差別化や機能向上等が図られなかった場合や、新規参入により競争が激化した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
② 自然災害について
(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大)
大規模な地震等の自然災害や事故など、当社グループによる予測が不可能かつ突発的事由によって、事業所等が壊滅的な損害を被る可能性があります。このような自然災害に備え、従業員安否確認手段の整備、オフィスでの備蓄食料・生活物資の確保、無停電電源装置の確保等に努めておりますが、想定を超える自然災害が発生する場合は、当社グループの事業活動が制限され、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。当社グループが直接被災しない場合であっても、外注先等の被災により、間接的に損害を受ける場合もあります。また、災害等の発生によって、電力等の使用制限による社会インフラ能力の低下、個人消費意欲の低下といった副次的な影響により、発注者や受注者の事業活動の抑制につながる可能性があり、そのような場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
③ 新たな感染症の拡大について
(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)
当社グループは、取引先、関係者及び従業員の安全を第一に考え、テレワーク勤務体制の構築、Web会議システム等のツール活用の促進等の健康管理・安全確保と感染予防に努めておりますが、新型コロナウイルス感染症の感染再拡大、及び新たな感染症の拡大等により、当社グループ顧客の新規投資への意欲減退等により当社グループへの発注が停滞等するなど、感染症の蔓延・拡大による影響が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(2)事業内容に関するリスク
① 技術革新への対応について
(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)
当社グループは、競争力の強化のために探索及びマッチング手法の技術の開発・導入に注力する必要があります。そのため、海外を含めたビジネスマッチングに関する情報収集を行うとともに、「LFB」を導入している地域金融機関と共同で新たなビジネスマッチング手法の試行や、ビジネスマッチングに関するセミナーを開催して情報収集を行うなどの取り組みを行っております。
さらに、生成AI(機械学習・人工知能)等の先進技術の積極的な利活用は当社グループの事業成長に向けた大きな機会である一方、対応が遅れた場合にビジネス機会の逸失により競争力やブランド価値が低下する可能性があります。また、先進技術の進展・拡大を続ける一方で、その利活用にあたっては、安全性・信頼性の確保、及び倫理的な配慮等の対応が求められており、これらに適切な対応ができない場合には、社会的信用やブランドイメージが低下する可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
② システムトラブルについて
(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)
当社グループは、「Linkers Sourcing」、「Linkers Marketing」及び「LFB」等の主力サービスを、インターネットを介したマッチングプラットフォームとして提供しております。
安定的なサービス運営を行うために、自社でサーバーを保有せず拡張性や可用性に優れた外部提供のクラウドサーバーを利用し、更にはロケーションの異なる2拠点におけるクラウドサーバーを利用してシステムの冗長化を行うことで、災害時のデータ消失に対する備えを行うとともに、データのバックアップ体制の整備や、稼働状況の監視による障害発生時の迅速な復旧対応体制も構築しております。
しかしながら、クラウドサーバー提供元における事故、不正アクセス、その他システム障害やネットワークの切断等予測不能なシステムトラブルが発生し、復旧に時間を要した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
③ 業績の偏重について
(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:3月、影響度:中)
当社グループの顧客企業の多くは、決算期が3月であることから、リサーチサービスを中心に当社グループの主たるサービスの売上高が他の月と比較すると3月に集中する傾向があります。
当社グループとしては業績の平準化を企図し、新規顧客の開拓や納期コントロールに努める方針ではありますが、今後においても3月に偏重した傾向が継続する可能性があります。
(2025年7月期の売上高並びに営業損失)
|
|
第1四半期 |
第2四半期 |
第3四半期 |
第4四半期 |
通期 |
|
売上高(千円) |
303,571 |
304,572 |
462,292 |
290,299 |
1,360,735 |
|
営業損失(△)(千円) |
△149,225 |
△130,323 |
△414 |
△178,025 |
△457,988 |
④ 海外取引について
(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:低)
当社グループは、「Linkers Trading」における調達支援サービスや「Linkers Sourcing」の海外企業探索等において、海外企業との取引を行う場合があります。海外においては、予測しえない法制の改正や金融情勢に伴う為替変動、政治的混乱などのカントリーリスクが存在することから、サービス開始時には取り扱う商材・サービス単位で法的論点の検証やリスク調査を行うとともに、現地事情に精通した協業パートナーと連携してリスクの最小化を図っております。
しかしながら、こうしたリスクが顕在化した場合には、当社グループの海外での調達に支障が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(3)事業体制に関するリスク
① 特定人物への依存について
(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)
当社の代表取締役社長である前田佳宏は、当社の創業者であり、設立以来当社の経営方針や事業戦略の立案やその遂行において重要な役割を担っております。当社は特定の人物に依存しない体制を構築するべく、幹部社員の情報共有や権限の委譲によって同氏に過度に依存しない組織体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により同氏による当社の業務遂行が困難になった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
② 人材の確保・育成等について
(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)
当社グループは小規模な組織であり、業務執行体制もこれに応じたものとなっておりますが、今後の継続的な事業拡大や事業領域の拡大のためには、優秀な人材の確保、育成及び定着が最も重要であると認識しております。そのため、多様な採用媒体の確保等による採用体制の強化や、OJT等を通じた育成、人事制度設計・運用等を通じて人材の採用、育成及び定着に努めております。
しかしながら、将来的な事業拡大を踏まえた人員増強の計画に対し、当社グループが求める優秀な人材が必要な時期に十分に確保・育成できなかった場合や、人材流出が進んだ場合には、業務運営及び事業領域の拡大等に支障が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
③ 内部管理体制について
(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)
当社グループは、今後の事業運営及び業容拡大に対応するため、内部管理体制について一層の充実を図る必要があると認識しており、今後、事業規模の拡大に合わせて内部管理体制も充実・強化させていく方針であります。
しかしながら、事業規模の拡大に必要な内部管理体制の充実・強化に遅れが生じた場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(4)法的規制に関するリスク
① 法的規制等について
(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)
当社グループの事業は、「電気通信事業法」、「下請代金支払遅延等防止法」、「個人情報の保護に関する法律」、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」及び「情報流通プラットフォーム対処法(旧プロバイダ責任制限法)」などの法規制の対象となっており、これらの法規制を遵守した事業運営を行っております。また、今後も法令遵守体制の強化や社内教育などを行っていく方針であります。
しかしながら、今後これらの法令の改正や、当社グループの行う事業が規制の対象となった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
② 知的財産権について
(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)
当社グループは、事業運営の際に第三者の知的財産権侵害などが起こらないための管理体制を構築しており、社内の弁理士を中心としてその権利を侵害しないように留意するとともに、必要に応じて知的財産権を登録することにより、当社グループ権利の保護にも留意して対応しておりますが、第三者の知的財産権に抵触しているか否かを完全に調査することは極めて困難であります。
このため、知的財産権侵害とされた場合には、損害賠償又は当該知的財産権の使用に対する対価の支払い等が発生する可能性があります。その際に、加入している保険が適用されない、又は損失を担保しきれない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
③ 情報セキュリティ及び個人情報等の漏えいについて
(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大)
当社グループでは、業務上、個人情報その他機密情報を顧客より受領する場合があります。当社におきましては、2018年3月に情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)、同年12月にはプライバシーマーク(PMS)の認証規格に適合する証明を取得しており、個人情報を含む情報管理の重要性を周知徹底するべく役職員に対し研修等を行い、情報管理の強化を図っております。また、情報セキュリティについては外部からの不正アクセス、コンピュータウイルスの侵入防止について、社内の情報システム部を中心にシステム的な対策を講じております。
しかしながら、当社グループが取り扱う機密情報及び個人情報について、漏えい、改ざん、又は不正使用等が生じる可能性が完全に排除されているとはいえず、何らかの要因からこれらの問題が発生した場合には、顧客からの損害賠償請求や信用失墜等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(5)その他
① 税務上の繰越欠損金について
(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:1年から2年、影響度:中)
2025年7月期末には、当社グループに税務上の繰越欠損金が存在しており、将来における法人税等の税負担が軽減されることが予想されます。ただし、将来において当該繰越欠損金が解消又は失効した場合は、通常の税率に基づく税負担が生じることとなり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
② 訴訟、係争について
(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:低)
当社グループでは、当連結会計年度末現在において訴訟、係争は生じておりません。
しかしながら、今後何らかの事情によって当社グループに関連する訴訟、係争が行われる可能性は否定できず、訴訟や係争が発生した場合、その経過又は結果によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
③ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について
(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:2年から3年以内、影響度:中)
当社グループは、業績向上に対する意欲向上を目的として、ストック・オプション制度を導入しており、会社法の規定に基づく新株予約権を当社グループの役員及び従業員に付与しております。2025年7月期末時点で新株予約権の株数は350,400株であり、当社発行済株式数の13,797,000株に対する潜在株式比率は2.54%に相当しております。これらの新株予約権の行使が行われた場合には、当社の株式価値が希薄化する可能性があります。
④ 配当政策について
(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)
当社グループは、株主に対する利益還元を経営課題と認識しており、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を勘案し、利益還元政策を決定していく所存であります。
しかしながら、当社グループは、成長過程にあり内部留保が充実しているとはいえず、創業以来配当を行っておりません。また、現時点では事業の効率化と事業拡大のための投資等に充当し、なお一層の事業拡大を目指すことが、株主に対する最大の利益還元に繋がると考えております。
将来的には、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を勘案し、利益還元を行うことを検討してまいりますが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。
⑤ 資金使途について
(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)
当社株式上場時の公募増資による調達資金の使途については、主にサービス拡大に備えたシステム開発への投資、業容拡大のための人材の採用費用に充当する予定であります。
しかしながら、急速に変化する経営環境へ柔軟に対応していくため、現時点での資金使途計画以外へ充当する可能性があります。また、当初の計画に沿って資金を使用したとしても、期待どおりの効果を得られない可能性があります。
⑥ 固定資産の減損について
(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:低)
当社グループはマッチングプラットフォームの提供にあたって、主に自社開発によるソフトウエアを固定資産計上しておりますが、収益性の低下等により当該資産から得られる割引前将来キャッシュ・フローが投資額を下回る場合には、当該資産の回収可能性を慎重に検証し、必要に応じて適切に減損処理を行うこととしております。
今後、当社グループの事業領域の拡大、利便性の向上等を目的とした積極的な投資を実行する可能性がありますが、将来の環境変化等により投資の回収が見込めない場合、減損損失を計上することにより当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。なお、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との比較分析は行っておりません。
① 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、1,363,674千円となりました。その主な内訳は、現金及び預金912,518千円、売掛金144,063千円、ソフトウエア137,281千円等であります。
(負債)
当連結会計年度末における負債は、245,920千円となりました。その主な内訳は、未払金75,746千円、前受金56,909千円、賞与引当金51,924千円、未払費用20,204千円等であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、1,117,754千円となりました。その内訳は、資本金249,165千円、資本剰余金991,040千円、利益剰余金△122,450千円であります。
この結果、自己資本比率は82.0%となりました。
② 経営成績の状況
当社グループは、「マッチングで世界を変える」というミッションのもと、企業と企業の出会いのあり方を見直し、従来の産業構造では成し得なかった最適な出会いを提供することで、多くのイノベーションを生み出す産業のしくみを国内外に築き、産業全体の生産性を最大化するための連携のハブとなる企業を目指すために、マッチングプラットフォームの運営を中心に事業を展開しております。
サービス内容としては、ニーズ起点のマッチングを手掛ける技術探索サービス「Linkers Sourcing」、シーズ起点のマッチングを手掛ける用途開拓サービス「Linkers Marketing」、SaaS型の金融機関向けマッチングシステム「Linkers for BANK」、及び当該事業会社向けマッチングシステム「Linkers for Business」の提供等による探索・マッチングサービスと、技術ニーズ・シーズの調査を手掛ける「Linkers Research」を中心としたリサーチサービスを主たるサービスとしております。
当社グループが取り組む事業領域は、企業研究費の投下による新技術創出への動向や、製造業を中心とした設備投資への投資再開、地域金融機関の収益多様化に向けた取り組みなど、オープンイノベーションへの投資領域の拡大に伴い、今後もデジタル技術活用による探索効率化や、マッチング精度向上を通じた国内外の多様な企業間連携の促進により、需要は拡大していくと想定しております。
半導体や脱炭素分野など成長領域への投資は依然として堅調に推移しており、製造業の設備投資再開や地域金融機関の新事業支援も活発化する一方で、ウクライナ侵攻や中東情勢の緊迫化に加え、米国におけるトランプ政権の高関税政策など、地政学リスクが国際的なサプライチェーンや貿易環境に不透明感をもたらすとともに、主要国の高金利政策継続や円安、原材料価格の高止まりも企業収益を圧迫し、依然として不透明な状況が続いております。
このような事業環境の中、来期以降の業容拡大に向けた基盤構築強化を最重要課題と位置付けて、様々な施策に取り組んでまいりました。
既存事業においては、顧客目線に立ったサービスクオリティの向上を目的にカスタマーサクセス等のバックオフィス人材の採用強化を推進、フィールドセールス強化に向けて営業人員の採用を拡大するなど、人材採用と育成に取り組みました。
また、既存事業のマッチングプラットフォームの機能強化や、新規プロダクトの開発体制強化など、将来の業容拡大を見据えた投資を継続して実施いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は1,360,735千円、営業損失は457,988千円、経常損失は428,433千円、親会社株主に帰属する当期純損失は548,214千円となりました。
また、当社グループの事業は、従来、ビジネスマッチング事業の単一事業でありましたが、当連結会計年度において、リサーチサービスを分社化し、株式会社リンカーズOI研究所(以下、「OI研究所」)を連結子会社として設立したことに伴い、当連結会計年度より報告セグメントを「ビジネスマッチング事業」の単一事業から、探索・マッチングサービスとその他サービスにて構成される「ビジネスマッチング事業」及びOI研究所が提供する「リサーチ事業」の2区分に変更しております。
セグメントごとの業績は、次のとおりであります。
① ビジネスマッチング事業
「Linkers Sourcing」並びに「Linkers Marketing」は、前期より取り組んでいる海外探索の営業活動については成果が出始めているものの、国内探索については逓減傾向が継続していることから、着手件数は100件となりました。逓減傾向の対策として、期初から営業活動体制の改善プロジェクトを開始し、各種KPIの指標の見直し、プロセス管理の変更等に取り組むとともに、営業体制の見直し、営業人員の増員など、効果の示現にはなお一定の時間を要するものの来期以降の拡大に向けて各種施策に取り組んでおります。
金融機関向けマッチングシステム「Linkers for BANK」、並びに事業会社向けマッチングシステム「Linkers for Business」からなる「LFB」は、期中に導入機関同士の合併等があったものの、新たに5機関(純増では3機関)の新規導入がなされたことから、累計導入機関数は50機関に到達いたしました。月額利用料の拡大など、ストック収益基盤は順調に拡大しております。
なお、「Linkers Trading」においては、前期において主力商材であった再生アルミニウムの取り扱いを終了したことに伴い重要性が低下したことから、記載を省略しております。
以上の結果、当セグメントの売上高は1,047,585千円、セグメント損失は407,169千円となりました。
② リサーチ事業
当連結会計年度において分社化を行い、「Linkers Research」を中心としたリサーチサービスを移管しております。期初から営業人員の確保が進まなかったことなどを受けて受注が低迷したことから、親会社によるフィールドセールスの支援など営業活動の立て直しを図ったものの、折からの生成AIの市場拡大によるリサーチサービスのコモディティ化の影響は否めず、情報収集・要約の内製化や競合の民主化といった当社グループのサービス領域への浸食もあり、「Linkers Research」の調査件数は228件となりました。
当該事業については、より顧客ニーズの高いカスタマイズ調査へのシフト等、採算性を重視したサービスポートフォリオとすべく、各種施策に取り組んでおります。
以上の結果、当セグメントの売上高は313,149千円、セグメント損失は50,819千円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、912,518千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果使用した資金は、227,769千円となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失545,628千円、減損損失117,195千円、減価償却費109,230千円、未払金の増加額26,259千円、前受金の増加額24,586千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、100,930千円となりました。これは、無形固定資産の取得による支出100,930千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、9,996千円となりました。これは、長期借入金の返済による支出9,996千円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.受注実績
当社グループが行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメント別に示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2024年8月1日 至 2025年7月31日) |
|
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
ビジネスマッチング事業 |
1,047,585 |
- |
|
リサーチ事業 |
313,149 |
- |
|
合計 |
1,360,735 |
- |
(注)1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がないため、記載を省略しております。
2.当社グループは当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前年同期比については記載しておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.売上高
当連結会計年度の売上高は、1,360,735千円となりました。これは主に、自社運営マッチングサービス及びリサーチサービスが低調に推移したことによるものであります。
b.売上原価、売上総利益
当連結会計年度の売上原価は、440,878千円となりました。これは主に、リサーチサービスに係る業務委託料等が減少したことによるものであります。
この結果、売上総利益は、919,856千円となりました。
c.販売費及び一般管理費、営業利益
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、1,377,845千円となりました。これは主に、業容拡大に伴う人件費の増加、及びシステム基盤強化のためのシステム関係費用の増加によるものであります。
この結果、営業損失は457,988千円となりました。
d.営業外損益、経常利益
当連結会計年度の営業外損益は、29,555千円の利益となりました。これは主に、補助金収入の計上によるものであります。
この結果、経常損失は428,433千円となりました。
e.特別損益、当期純利益
当連結会計年度の特別損益は、減損損失の計上により117,195千円の損失となりました。その結果、親会社株主に帰属する当期純損失は548,214千円となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資金需要の主なものは、事業拡大の基盤となる人材拡充の採用費及び人件費、並びに新規プロダクト開発及びマッチングプラットフォームへのシステム開発に係る設備投資となります。運転資金の調達については、事業活動による営業キャッシュ・フローの獲得を前提とした上で、手元流動性と安定性を目的とし、自己資金で対応する方針ですが、資金繰りが悪化した場合など有事の際のバックアップラインとして取引先金融機関と当座貸越契約を締結しております。なお、2025年7月末における現金及び現金同等物の残高は、912,518千円であり、十分な流動性を確保していると考えております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りを行うにあたり、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる結果をもたらす場合があります。当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
なお、当社グループが連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(固定資産の減損)
当社グループは、事業に係る固定資産については、主として事業の区分をもとに概ね独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位によって資産のグルーピングを行っております。資産グループごとに減損の兆候の有無を判定し、減損の兆候があると認められる資産グループについては、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。
減損兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては慎重に検討を行っておりますが、経営環境及び市場環境の変化による収益性の変動等により、翌連結会計年度において他の資産グループも減損損失の認識が必要となる場合があります。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社グループは常に変化する外部環境に留意しつつ、内部管理体制の強化、優秀な人材の確保、顧客ニーズにマッチしたサービスの提供等を通じて、経営成績に重要な影響を与える要因を分散・低減しながら、適切に対応してまいります。
⑤ 経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
⑥ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための指標」に記載のとおり、持続的な事業拡大と企業価値向上を重要な経営目標とし、各経営課題に取り組んでおります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。