当中間会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当中間会計期間(2024年4月1日~2024年9月30日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善、インバウンド需要の増加等により、景気は緩やかに回復しております。一方で、不安定な世界情勢による原材料及びエネルギー価格の高騰、大幅な為替変動や世界的なインフレの影響を受けた物価上昇など、依然として先行きには十分注意が必要な状況が続いております。
当社が事業を展開する航空業界の国内線市場においては、夏季休暇期間中の国内旅行や継続するインバウンド等により、旅客需要は堅調に推移いたしました。
このような環境下において、当社の当中間会計期間の有償旅客数は4,149,627名(前年同期比4.5%増)となり、当社のメイン顧客層であるレジャー・VFR※1を中心とした需要を着実に捕捉することで、中間会計期間において過去最高を更新しております。一方、為替変動の影響を大きく受ける事業費においては、物価高騰や海外におけるインフレ等により前年同期比で増加いたしました。オペレーション業務の見直しやコスト管理の徹底など、自助努力による抑制を進めてまいりましたが、営業利益は前年同期比で減益となりました。
また、当社の中長期経営目標を実現するための重要ファクターとなる、顧客満足の向上を追求した高品質なサービス提供に取り組む中で、公益財団法人日本生産性本部 サービス産業生産性協議会が実施している2024年度JCSI(日本版顧客満足度指数:Japanese Customer Satisfaction Index)調査の「国内長距離交通部門」において、3年連続で顧客満足第1位を獲得いたしました。
※1.Visit Friends and Relatives:友人親族訪問
(事業収益及び営業費用の状況)
当中間会計期間においては、上記のとおり旅客需要の増加により、事業収益は54,488百万円(前年同期比4.7%増)となりました。事業費につきましては、世界的なインフレによる燃料価格等の物価上昇により48,731百万円(前年同期比6.2%増)となり、営業利益は2,324百万円(前年同期比26.9%減)となりました。
営業外損益では、主に円高に伴う外貨建資産に係る評価損としての為替差損を2,252百万円計上し経常利益は95百万円(前年同期比98.4%減)に、中間純損益は法人税等調整額670百万円の計上により中間純損失590百万円(前年同期は3,318百万円の中間純利益)にそれぞれなりました。
(2)財政状態の状況
当中間会計期間末の資産合計は101,631百万円となり、前事業年度末に比べ9,159百万円減少しました。これは主に、現金及び預金が1,583百万円、未収入金が3,301百万円、長期預け金が4,310百万円減少したことによるものです。負債合計は79,327百万円となり、前事業年度末に比べ3,605百万円減少しました。これは主に、契約負債が1,146百万円、デリバティブ債務が1,481百万円増加した一方で、定期整備引当金が5,449百万円減少したことによるものです。純資産合計は22,304百万円となり、前事業年度末に比べ5,553百万円減少しました。これは主に、剰余金の配当及び中間純損失により利益剰余金が2,300百万円減少、繰延ヘッジ損益が3,265百万円減少したことによるものです。
(3)キャッシュ・フローの状況
当中間会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前事業年度末に比べて1,583百万円減少し、25,326百万円(前事業年度末は26,909百万円)となりました。
各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は3,820百万円(前年同期は5,331百万円の獲得)となりました。これは主に長期預け金の減少4,310百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、支出した資金は2,723百万円(前年同期は972百万円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出2,563百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、支出した資金は2,134百万円(前年同期は351百万円の支出)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出500百万円及び配当金の支払1,550百万円によるものであります。
(多額な資金の借換)
当社は、株式会社みずほ銀行、株式会社三井住友銀行、株式会社りそな銀行、株式会社日本政策投資銀行をアレンジャーとするシンジケートローンの借入(借換)契約を2024年7月26日に締結し、同年7月31日に実行いたしました。
(1)借入金総額 20,000百万円
(2)借入利率 基準金利+スプレッド
(3)借入実行日 2024年7月31日
(4)返済期限 2025年7月31日
(5)返済方法 期限一括返済