当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、実際の数値と異なる可能性があります。
(1)経営方針
当社グループは、「われわれは、創造・改革・挑戦の信念をもって、人間生活・産業・自然との共生を目指し、社会に貢献します。」との経営理念のもと、サステナブルな明るい未来社会を実現するより良い環境づくりを目指して、「事業の永続性を高め、環境創造企業として進化する」という経営ビジョンを掲げております。また、当社グループの事業は、地域の皆さまからの「信頼」がなくては成り立たない事業であり、これまでに積み上げてきた地域の皆さまからの「信頼」により、地域に根差した事業を展開していることが当社グループの最大の「強み」です。「未来は信頼から生まれる」という創業の原点をサステナビリティ基本方針として位置付けることで、持続可能な社会の実現と持続的な企業価値の向上を目指します。さらに、これらを実現するための4つの組織行動として「DINSステートメント」(Development(進化)、Integrity(誠実)、Nature(自然)、Social contribution(社会貢献))を制定のうえ、100年企業に向けての基盤づくりを着実に進めております。
また、当社グループの事業は、決して止めることのできない重要な社会インフラであり、政府が宣言する2050年カーボンニュートラルに向けて社会システムが急速に進化する中で、長期的視点をもって、社会課題の解決に繋がるESG(環境・社会・ガバナンス)施策に、これまで以上に取り組む必要があります。廃棄物処理・資源循環のあり方を変えていくために、多様なパートナーと共創し、地域循環共生圏を構築するとともに、脱炭素化やDXなど、必要な投資を積極的に行い、最も強みとする地域社会との関わりをより深めて、次世代に求められる新たな価値を社会に届けます。
(2)経営環境
わが国経済は、ウクライナ情勢の悪化等によるエネルギー・資機材価格の高騰から期初に停滞が見られた経済活動も、新型コロナウイルス感染症による行動制限の緩和に伴い、設備投資や個人消費等が緩やかな回復傾向にあります。今後も景気の持ち直しが期待される一方で、欧米に加えて日銀の金利政策による景気下押しリスク、エネルギー・資機材価格のさらなる上昇、資材納期の長期化による工事着工の遅れ等の懸念材料もあり、依然として国内景気の先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループの属する廃棄物処理・資源循環業界では、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下「廃掃法」という。)が施行されて50年が経過し、循環経済や脱炭素が求められる社会状況の中で、廃棄物処理や資源循環のあり方を問い直すべき時期にあると考えております。
人口減少が進む自治体は、財源等の課題から、公設での一般廃棄物処理施設の整備・運営が困難な状況に陥っている場合も少なくなく、民間資金を活用した廃棄物処理施設の整備・運営や一般廃棄物処理の民間処理事業者への委託が増えつつあります。また、近年、自然災害が多発・大規模化しており、大量の災害廃棄物を迅速かつ安全に処理するために、民間処理事業者が担う役割が一層重要となっております。長期的には、産業廃棄物、一般廃棄物ともに、排出量の減少が見込まれるものの、これまで自治体が担ってきた一般廃棄物処理の民間委託が進むことにより、民間処理事業者としての市場規模は拡大していくものと考えております。
なお、当社グループは、想定するTAM(最大の市場規模)(※2)について、日本国内における各種廃棄物(産業廃棄物:主に事業活動に伴って生じる廃棄物、一般廃棄物:主に家庭から排出される廃棄物、災害廃棄物:自然災害により発生する廃棄物)・リサイクル市場規模の総計と推定しており、概要は下図のとおりです。
※1 三重県は、中部地方に含めております。
※2 TAM:Total Addressable Marketの略称。当社グループが想定する最大の市場規模を意味する用語であり、当社グループが当連結会計年度末現在で営む事業に係る客観的な市場規模を示す目的で算出されたものではありません。
上記のTAMは、一定の前提の下、外部の統計資料や公表資料(環境省『環境産業の市場規模・雇用規模等に関する報告書(令和4年3月)』、環境省『日本の廃棄物処理(令和2年度版)』)を基礎に当社グループが推計したものであり、統計資料や推計に固有の限界があるため、実際の市場規模は上記の推計値と異なる可能性があります。
※3 動脈産業(製造業など製品を生み出す産業)の受入を除くリサイクルサービス・リサイクル素材の市場規模
※4 建設改良費を除いております。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題、経営戦略
当社グループは、経営ビジョン「事業の永続性を高め、環境創造企業として進化する」の実現に向けて、脱炭素社会や循環経済への転換に向けた世界的潮流の中、中期経営計画(2022年度-2024年度)に取り組み、人間生活・産業・自然と共生し、社会に貢献する企業であり続けるため、新たな価値の創造に努めております。
中期経営計画では、長期的視点をもって、社会課題解決に繋がるESG施策を進め、主に廃棄物処理施設の処理能力増強や営業活動の活性化による収益の拡大と断続的なコスト削減により、さらなる売上成長と利益率の向上を目指しました。また、気候変動等の社会課題に取り組むことを目的として、2022年9月にサステナビリティ推進委員会を設置し、サステナビリティ基本方針の策定などに取り組むとともに、2023年2月に新たに大阪府泉北郡忠岡町と公民連携協定を締結し、地域循環共生圏構築に向けた取組みを進めてまいりました。
1.当期の主な成果
①成長戦略に関わるESG施策
a.E施策(環境)
(a)有機性廃棄物のリサイクルに係るメタン発酵・堆肥化施設の整備
当社伊賀リサイクルセンターにおいて、メタン発酵施設(処理能力:320トン/日)及び堆肥化施設(処理能力:92トン/日)を2022年11月と同年10月にそれぞれ稼働開始
(b)超長期目線での最終処分場の残容量確保
管理型最終処分場について、2022年5月に子会社の三重中央開発株式会社(三重県伊賀市)、同年7月に子会社の株式会社東北エコークリーン(福島県田村郡小野町)、同年8月に当社三木リサイクルセンター(兵庫県三木市)で供用開始し、同年12月に当社御坊リサイクルセンター(和歌山県御坊市)で産業廃棄物処理施設設置許可証の交付を和歌山県より受領
(c)カーボンニュートラル推進
2022年8月にパートナー企業とともに国内初となる廃プラスチックのガス化及びメタノール化の実証事業を開始
b.S施策(社会)
(a)地域循環共生圏の構築
2023年2月に大阪府泉北郡忠岡町と地域循環共生圏構築に向けた協定をパートナー企業とともに締結し、同年3月に事業実現に向けて、より詳細な調査・計画・設計を行うための新会社「忠岡エコサービス株式会社」を設立
②経営基盤強化に関わるESG施策
a.G施策(ガバナンス)
(a)コーポレート・ガバナンスへの取組み強化
2022年9月に気候変動等の社会課題解決に取り組むことを目的に「サステナビリティ推進委員会」を設置
2.今後の重点施策
2050年カーボンニュートラルに向かって社会システムが急速に変化する中で、持続可能な社会の実現と持続的な企業価値の向上を目指すためには、ESG施策にこれまで以上に積極的に取り組むことが重要であると考えています。多様なパートナーとの共創、地域循環共生圏、脱炭素化、DX推進など必要な投資を積極的に行い、社会に貢献する企業であり続けるために持続的成長を目指してまいります。
※1 太枠は「成長戦略に関わるESG施策」、細枠は「経営基盤強化に関わるESG施策」を表しております。
※2 必要残容量とは、資源循環システムの整備が想定どおり進んだ場合における2080年3月期までの想定埋立量を前提とした最終処分場の残容量をいいます。
※3 上記及び下記の将来数値は、様々な前提や仮定に基づいて策定した2022年5月時点における目標値であり、様々なリスクや不確定要素によって、実際の数値と大きく異なる可能性があります。詳細は下記「3 事業等のリスク」をご参照ください。
① 成長戦略に関わるESG施策
a.E施策(環境)
(a)有機性廃棄物のリサイクルに係るメタン発酵・堆肥化施設の整備
国内有数の処理能力を持つメタン発酵施設(処理能力:320トン/日)及び堆肥化施設(処理能力:92トン/日)を伊賀リサイクルセンターにおいて2022年11月と同年10月にそれぞれ稼働開始しており、早期安定稼働を目指します。堆肥化施設は、三木リサイクルセンターにおいても現在の処理能力55トン/日から段階的に増強(2024年4月全面稼働開始)する予定です。
(b)三木バイオマスファクトリーの整備
三木リサイクルセンターにおいて廃木材や食品残渣等のバイオマス資源と様々な廃棄物を混焼する三木バイオマスファクトリー(処理能力:440トン/日)が2023年5月に稼働開始しており、早期安定稼働を目指します。
(c)熱処理施設の処理能力倍増及びCCU(※)導入可能性の検討
既存施設を高効率な熱回収施設へ更新するほか、地産地消による自律分散型の地域エネルギーセンター等の整備により、グループ熱処理施設の処理能力を、2022年3月期末時点の2,067トン/日から、2030年3月期末までに倍増(処理能力の計画値:4,000トン/日)することを目指します。同時に、脱炭素化との両立を目指し、CCU導入可能性の検討も進めます。
※CCUは、「Carbon dioxide Capture and Utilization」の略称であり、従来の化石燃料由来の燃料や化学品等の製品を、CO2を原料として製造した製品へと置き換えることで低炭素化を図ることをいいます。
(d)超長期目線での最終処分場の残容量確保
埋立負荷低減を図りつつも、埋立せざるを得ない廃棄物は残るため、最終処分場の計画的な整備は、資源循環システムを構築する上で必要不可欠です。当社では、創業から100年となる2080年3月期までに必要な残容量を確保するため、継続的に最終処分場の増設・新設を行いつつ、循環経済が進展する2030年以降は資源化可能物・有機性廃棄物の埋立ゼロによる埋立量の抑制を目指すことにより、「100年企業の基盤づくり」を着実に進めます。
(e)研究開発の強化
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)からの受託研究開発事業として取り組んできたプラスチック資源循環に貢献する高度選別技術や石油化学原料化技術の開発、高効率な資源循環システム構築に寄与する自動選別プラントによる作業工程の自動化・高度化検討の成果も踏まえ、循環経済の構築に貢献してまいります。
(f)M&A戦略
日本の廃棄物処理市場においては、欧米と比較して、各過程において多くの中小規模の処理事業者が分散する業界であることから、業界再編に繋がるM&Aの機会が豊富にあると考えております。これまで多くの子会社をM&Aによりグループ化(2023年3月末時点で連結子会社30社中17社)してきた実績を背景に、シナジーの獲得を狙い、M&Aを推進していく予定です。
(g)カーボンニュートラル推進
素材産業の各社が炭素循環型製造プロセスへ移行する中、廃プラスチックのケミカルリサイクル及びCO2・バイオマスの原料利用等に素材産業と連携して取り組むことは、当社コーポレートメッセージにもある「資源に変える」事業を拡大するチャンスであると考えております。素材産業との連携を深めるため、デジタル技術を活用した自動化・省力化サービスの提供や、CO2の見える化・トレーサビリティサービスの導入など、資源循環のあり方を変革していきたいと考えております。
今後も、当社グループが持続的に成長するために必要となる「地域循環共生圏」、「脱炭素化」、「デジタルトランスフォーメーション」への投資を継続してまいります。多様なパートナー企業との共創を通じて、脱炭素社会・循環経済への転換に向けて、ESG施策にこれまで以上に積極的に取り組み、決して止めることのできない重要な社会インフラを提供する企業としての存在意義を高めてまいります。
また、カーボンニュートラルに向けて廃棄物処理・資源循環のあり方を変革していくため、「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」に基づき「再資源化事業計画」の認定を取得し、プラスチックの資源循環に積極的に取り組んでまいります。パートナー企業と進めている廃プラスチックのガス化及びメタノール化の実証事業は2024年3月に終了し、商用化検討ステージへ移行する予定であるほか、日用品の詰め替えパックを回収してリサイクルし、再び詰め替えパックに戻す実証事業をパートナー企業と開始しております。さらに、NEDOプロジェクトである革新的なプラスチック資源循環プロセス技術の開発に取り組んでおります。
b.S施策(社会)
(a)地域循環共生圏の構築
日本の人口が減少する中、行政における財政健全化への歳出改革は喫緊の課題です。民設民営による効率的なインフラ整備は、その課題の解決に繋がると考えております。また、自治体に処理責任のある一般廃棄物は、自治体保有の焼却施設での処理が大部分であり、今後は民間が整備する焼却施設等へ処理委託する公民連携(PPP)への移行を成長機会と捉えております。
当社は、2023年3月期において、全国の自治体(1,788自治体(※1))の2割を超える425の自治体との取引があります。このネットワークを活かして、2021年10月に熊本県上益城郡5町及び兵庫県相生市と、2023年2月に大阪府泉北郡忠岡町とそれぞれ公民連携協定をパートナー企業とともに締結しております。
一般廃棄物処理における公民連携については、民間委託の機運が高まっているため潜在的な市場は大きく、また、自治体においてもコスト削減が実現できる等当社グループ及び自治体の双方にとってメリットのある取組みであると考えております。そこで、今後さらに公民連携協定の締結を拡大していく予定であり、地域循環共生圏を構築してまいります。当社グループの連結売上高のうち、約20%は自治体に対するものであり、自治体と強固な関係性を構築していることに加え、当社グループが保有する施設の総許可能力(※2)のうち、約70%は一般廃棄物処理が可能な許可も保有している強みを活かし、一般廃棄物と産業廃棄物の一体的処理により事業エリアの拡大を目指します。自治体に対しては、住民サービス向上とごみ処理経費削減という新たな価値を提供いたします。
※1 2023年4月1日時点の全国の自治体1,718(東京23区除く)に、東京23区と47都道府県を合算したものであります(出所:政府統計の総合窓口(e-Stat))。
※2 総許可能力とは、各項目において都道府県等から許可を取得している処理能力をいいます。
※ 取引自治体数には都道府県、東京23区を含み、また広域連合に関しては、構成する各市町村をそれぞれ1自治体としてカウントして算出しております。
(b)災害への備え
地球温暖化により、激甚化する災害への備えは、社会全体にとって喫緊の課題です。当社グループは、広域処理を可能にする収集運搬体制、短期間に大量の災害廃棄物を受入可能な施設群を有しており、これまでの処理実績もあり、2023年3月末時点において154の自治体との災害支援協定締結に繋がっております。機動的な支援を可能にする協定エリアの拡大に向けて、今後さらに災害支援協定の締結数を拡大することを目指すとともに、災害・一般廃棄物処理計画策定支援等を通じて、社会的使命を果たしてまいります。
(c)最終処分場跡地の活用
当社グループは、最終処分場を埋め立てた跡地も「資源」と考え、形を変えて地域のために活用しております。当社の創業の地で1988年に埋立を完了してから13年後の2001年、「和泉リサイクル環境公園」として、最終処分場が地域の憩いの場に生まれ変わり、現在では大阪府和泉市観光ガイドブックに掲載される観光スポットとなっております。また、2014年、東日本大震災以降の電力不足や、再生可能エネルギー比率目標を引き上げる国の施策などの社会情勢に対応するため、ソーラーパネル9,000枚超を擁するDINSメガソーラーを大阪府和泉市に建設し、2018年には同規模のメガソーラーを増設し、年間約550万kWhの発電を行っております。
②経営基盤強化に関わるESG施策
a.S施策(環境)
(a)人財育成
定期的な人事ローテーションにより、実効性のある相互牽制を図りつつ、適材適所で人財を配置することで能力開発を促し、全社的な生産性向上を図り、100年企業の基盤づくりを支えます。
b.G施策(ガバナンス)
(a)TCFD(※)に基づく情報開示
気候変動を抑制するために、当社グループとして、気候変動に関する2030年や2050年の目標に向けてどう行動するのか、急速に変化する社会システム等にどう対応するのかについて、TCFD提言に基づく情報開示を開始いたしました。今後も開示情報の充実により、全てのステークホルダーへの説明責任を果たしてまいります。
※TCFDは、「Task force on Climate-related Financial Disclosures」の略称で、各国の中央銀行総裁等からなる金融安定理事会の作業部会で投資家等に適切な投資判断を促すための気候関連財務情報開示を企業等へ促す民間主導の組織をいいます。
(b)資本配分
当社グループは、今後も継続してオーガニック成長のための設備投資を実施する方針ですが、今後キャッシュ・フローに対するオーガニック成長のための設備投資の比率を下げ、インオーガニック成長のためのM&Aや公民連携への投資比率を高めるとともに、将来にわたって安定的な株主還元を可能にする資本配分のバランスを実現することを目指してまいります。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
事業の永続性を高め、環境サービス産業のリーディングカンパニーとしての地位を確立するために、企業の成長を評価する客観的な指標として、売上高、営業利益、EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)を重視しており、設備投資による既存事業の拡大や公民連携事業の強化等の施策により、中長期的に、より高い売上高年平均成長率、営業利益率及びEBITDAマージンを目指します。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが合理的であると判断する一定の前提に基づくものであり、実際の数値や結果とは異なる可能性があります。
(1)サステナビリティに関する考え方
① サステナビリティ基本方針
当社グループの事業は、なによりもまず、お客様と地域の皆さまの「信頼」がなくては成り立たないものです。1979年の創業から、持続可能な循環型社会の実現をひたむきに目指してきた私たちにとって、永続的な「信頼」を構築することこそが、サステナブルな未来へのスタートラインだと考えます。
② ESG施策
当社グループは、中長期的視点をもって社会課題の解決に繋がるESG(環境・社会・ガバナンス)施策に取り組み、人間生活・産業・自然と共生し、社会に貢献する企業であり続けるため、新たな価値を社会に届けます。
ESG施策につきましては、「
(2)サステナビリティ全般
① ガバナンス
当社グループは、気候変動や人的資本をはじめとするサステナビリティ課題に対応するため、代表取締役社長を委員長とする「サステナビリティ推進委員会」を設置しています。当委員会において、サステナビリティに関する各種方針やリスク・機会の評価等について年2回以上の頻度で議論し、その結果を取締役会に答申しています。取締役会は、当委員会からの答申・報告に基づき重要事項の決定及び監督を行っています。
また、総合政策本部サステナビリティ推進部(※)は、当委員会の運営のほか、各部門・事業所・グループ会社と連携しサステナビリティ経営に関する企画立案や進捗管理を行っています。
※本書提出日現在における組織名であります。
② 戦略
当社グループは、持続可能な循環型社会の実現のため、ESG(環境・社会・ガバナンス)を中心に据えた「ESG施策」を策定し、価値創造に向けた中長期的視点による事業戦略を展開しています。地域循環共生圏・脱炭素・DX等の成長戦略に関わる施策を推進するとともに、内部統制システム等の拡充による経営基盤強化に関わる施策に取り組んでいます。
③ リスク管理
サステナビリティ全般のリスク・機会について「サステナビリティ推進委員会」が年2回以上特定・評価を行っています。また、その他の当社グループ全体のリスクは、代表取締役社長が委員長を務める「リスク管理・コンプライアンス委員会」によって年4回以上特定・評価を行っています。各委員会は、統一の判断基準(下図)に基づきリスク・機会の重要度を決定するとともに、法令・規制等の外部環境の変化に応じてリスク項目等の追加変更や重要度の見直しを行っています。また、各委員会で重要度が高いと判断したリスクについては、取締役会に付議・報告することで、当社グループ全体のリスクを統合的に管理しています。
④ 指標及び目標
当社グループは2023年3月期~2025年3月期を期間とする中期経営計画を策定しており、ESG施策における主な目標は以下のとおりです。
※1 2030年3月期末時点
※2 2025年3月期末時点
(3)気候変動
当社グループは、気候変動を重要な経営課題の一つであると認識しています。廃棄物処理の高度化・リサイクル率向上をはじめ、廃棄物の焼却発電やバイオガス発電等のエネルギー創出により、廃棄物処理事業を起点とした社会全体の温室効果ガス(GHG)排出量削減に貢献する取組みを進めています。環境創造企業としての取組みについて、TCFD提言に基づく情報開示に努めるとともに、より一層の気候変動対策を推進していきます。
① ガバナンス
気候変動に関するガバナンスは、サステナビリティ推進体制に組み込まれています。詳細については、「
② 戦略
気候変動に関する戦略として、当社グループの「廃棄物処理・資源循環」、「土壌浄化」における主要4社である当社、三重中央開発株式会社、DINS関西株式会社、株式会社ジオレ・ジャパン(以下「主要4社」という。)に対し、1.5℃及び4℃の気候変動シナリオを用いたシナリオ分析を行い、事業のリスク・機会の分析と対応策について議論しました。今後は、分析対象をグループ全社に拡大し、開示情報の充実に努めます。
■主要な事業リスク・機会
※1
※2 想定期間(中期:~2030年、長期:~2050年)
※3 MR=マテリアルリサイクル、CR=ケミカルリサイクル
③ リスク管理
気候変動に関するリスク管理は、サステナビリティ推進体制に組み込まれています。詳細については、「
④ 指標及び目標
政府が掲げる2050年カーボンニュートラルの達成に向けて、当社グループの事業活動に伴うGHG排出量に対して削減目標を設定しています。今後は使用エネルギーの削減・省エネ化に努めるとともに、段階的に再生可能エネルギーに代替することにより目標達成に取り組んでまいります。
■当社グループのGHG排出量削減目標
<長期目標>
・2050年までに当社グループ全体でカーボンニュートラルを達成する
<中期目標>
・2030年までに当社グループ全体の電気使用によるCO2排出量を実質ゼロにする
■当社グループのGHG排出量実績 単位:トン-CO2
※ 報告対象年度において当社グループに含まれる法人を対象としています。
(4)人的資本・多様性
当社グループでは、現在の事業拠点に留まらず、全国各地域において、地域に根差した事業を展開していく中で、成長に応じた多くの人的資本を必要としています。多様な人財が集まり、社員一人ひとりが事業に誇りと使命感を持ち、やりがいを感じる土壌や環境を創ることが当社グループの持続的な成長及び企業価値の向上に繋がると考えており、人的資本投資の拡大・多様性の確保は重要な経営課題の一つであると認識しています。
① ガバナンス
人的資本・多様性に関するガバナンスは、サステナビリティ推進体制に組み込まれています。詳細については、「
② 戦略
(a)人財育成
当社グループでは、「次世代リーダー層の育成」、「成長意欲のある社員への投資」、「多様性を活かす取組み」を柱とし人財育成を推進しています。社員の満足度向上を掲げ、個の成長・充実が組織の活性化、企業価値の向上へと繋がる環境づくりを推進しています。
a.次世代リーダー層の育成
将来の幹部候補を育成する仕組みとして2014年から次世代リーダー研修を導入し、当該研修を受講した社員は当社事業の中核を担う社員として活躍しております。
今後は、経営戦略遂行上、より重要な拠点や役職を明確化し、将来その役職に配置していく中堅層の優秀な人財を次世代幹部候補として育成することを計画しています。
b.成長意欲ある社員への投資
学ぶ意識の高い社員、チャレンジ意欲の高い社員に対して、多様なキャリア形成の実現ができるよう支援することが会社としての責務と考えています。
これまでも、グループ外への出向などの交流を通じ、社員に成長の場を提供しておりますが、より一層、多様な経験の創出を図ることが必要だと考えています。また、社内研修の充実化を図るとともに、社外研修も積極的に活用することで、意欲ある社員に学ぶ場の提供を行い、社員の挑戦を応援する仕組みの構築を目指していきます。
c.女性の活躍推進
当社グループではこれまでも、会社の持続的な成長には女性の力が欠かせないと考え、大学生以上の新卒の採用において女性の積極的な採用を行っており、2023年3月期の女性新卒採用比率(大卒以上)は26.7%となりました。引き続き、女性社員の積極的な採用を行い、2024年3月期以降は継続的に女性新卒採用比率(大卒以上)30%以上を目指します。
また、女性社員の活躍を支援し、女性管理職への登用についても積極的に進めており、2023年3月末の女性管理職比率は3.6%となっています。2024年3月期の目標は4%以上とし、特に女性が中長期的に活躍できる環境づくりを進め、リーダーを目指す女性への支援に注力していきます。具体的には、ロールモデルの女性社員と若手社員との対話機会の創出や、女性社員の管理職への積極的な登用を進め、2025年3月期には女性管理職比率6%以上を目標に取り組みます。
2023年3月には、当社が職場環境づくりや女性の登用・定着促進等に積極的に取り組む「ひょうご・こうべ女性活躍推進企業」に認定されました。今後、このような認定取得も含め、グループ全体で女性が活躍できる体制を整えてまいります。
d.多様な人財の確保について
当社グループでは、人財の多様性を確保することで、当社グループの持続的な成長に資するよう、外国人の採用や、より積極的な女性・シニアの活用、障がい者雇用の一層の促進に取り組んでおります。シニアの活用については、当社グループでは定年退職者を積極的に再雇用しており、2023年3月期には定年退職者の80.0%が再雇用制度を利用し活躍をしております。
さらに、当社グループの多くの企業では70歳までの雇用延長を行っており、働く意欲のあるシニアが活躍できる職場環境を整えております。
(b)社内環境整備
当社グループでは、働きがいのある職場づくりを目指して社内環境整備を進めています。社員の意見や要望を聞き、多様な人財に対応できる職場環境を整え、より前向きに仕事に取り組むことができるよう推進しています。
a.エンゲージメント向上に向けた取組み
当社グループでは、仕事に対する満足度や要望を社員から直接聞き、年間休日数の拡大や育児短時間勤務の拡張など課題改善に取り組んでまいりました。
今後は、詳細な分析が可能であるエンゲージメント調査を導入し、その結果を分析して当社グループの強みを伸ばすとともに課題解決を目指し、より働きがいのある職場に向けた取組みを進めてまいります。
また、エンゲージメントを高める取組みとして、社員に従業員持株会への加入を推奨しており、加入率は高水準となっております。従業員の安定的な財産形成を促進するとともに、経営への参画意識を高めることで当社グループの中長期的な企業価値向上に努めております。
その他、永年勤続表彰、業務改善表彰、資格取得に対するチャレンジ表彰や優良ドライバー表彰等を行っており、社員のモチベーションアップに繋がっております。2023年5月には永年勤続表彰者に対する特別休暇付与の対象者拡大や資格手当支給制度を新設するなど、社員の働く意欲を高める制度づくりを行っております。
b.ワークライフバランスへの配慮
労務管理については勤怠管理システム上で労働時間の実態把握を行う仕組みを導入し、管理者が日々労働状況を把握することで適切な労務管理ができる体制を構築しています。毎月一定の残業時間を超えた社員と管理者には経営管理本部人事部からアラートメールを送信し注意喚起を行い長時間労働の抑制に取り組んでおります。また、2024年3月期から当社グループの大半の企業で年間休日数を5日間増やし、働きやすい職場環境を整えています。
有給休暇取得の促進について、取得が進んでいない社員に対して定期的に管理者から取得を促す仕組みとなっており、2023年3月末現在72.2%である有給休暇取得率について、2025年3月期には90%以上とする目標を掲げています。
c.仕事と育児の両立に向けた取組み
当社グループでは、これまで育児短時間勤務について子どもが9歳になる年度末までを対象としていましたが、2023年3月期に育児短時間勤務を小学校卒業までに対象を拡大する規程改定を行い、働く女性支援を進めています。また、2023年4月には妊婦・育児・介護短時間勤務について選択できるコースを増やし、個々の事情に合った働き方ができるよう、体制を改善しました。
また同じく2023年4月に男性育児休暇制度を拡充し、男性社員の育児への関心を高め仕事と家庭との両立の支援をサポートできる体制を推進しています。対象社員にはガイドブックを配布のうえ利用できる制度の説明を行っており、この制度を定着させることで、2023年3月末現在45.3%である男性育児休業取得率について、2025年3月期には50%以上に高めることを目指します。
d.障がい者の積極雇用
連結子会社である特例子会社DINSみらい株式会社を中心にグループ各社で積極的な障がい者雇用に取り組んでおり、グループの障がい者雇用率は2022年6月1日現在、法定雇用率2.3%を大きく上回る3.8%(※)となっております。
また、子会社の京都かんきょう株式会社は、障がい者雇用の重要性を深く認識し、障がい者の雇用促進に努めている事業所として2021年に京都府の「障害者雇用優良事業所知事表彰」を受賞いたしました。
引き続き、グループ全体で障がい者の方々の雇用を創造し、活躍支援に取り組んでいきます。
※「障害者の雇用の促進等に関する法律」に基づき算出しており、対象法人は当社及び連結子会社11社であります。
e.男女賃金格差の是正に向けた取組み
当社グループの男女の賃金差異(※)は2023年3月期は69.1%となっております。当社グループでは、男女で同じ給与体系を設定しているため、この差は主に給与水準が高くなる管理職以上の男性社員比率が高いことが要因と考えています。この差を是正するため、女性活躍の取組みを推進することにより、管理職以上の女性社員比率を適正に上げていくことを目指しています。
※「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
f.人権の尊重
当社グループでは、役職員が遵守すべき具体的行動基準を示した「大栄環境グループ・ビジネス・コンダクト・ガイドライン」にて「人権尊重と安全で働きやすい職場環境」を掲げ、全役職員に人権尊重を示しております。
ハラスメントについては、「ハラスメントは許さない」というトップメッセージを全職場に掲示し、ハラスメント防止の徹底を図っています。また、定期的にコンプライアンス意識調査を行いハラスメント防止に努めているほか、年に1回、ハラスメントに関する研修を全社員が受講しております。また、ハラスメントが発生した場合、従業員が通報できるよう内部通報窓口を設けており、働きやすい職場環境の構築に努めております。
g.健康環境の整備
当社グループでは、経営ビジョン「事業の永続性を高め、環境創造企業として進化する」を達成するために社員の心身が健康であることが欠かせないとの認識のもと、メンタルヘルスの支援施策、健康診断の追加検診の補助制度や勤続年数10年以上の社員を対象とした配偶者健康診断補助制度などの環境整備を行ってまいりました。
社員の健康はその家族の幸福に繋がり、働くことへの意欲や仕事への満足度を向上させ、ひいては会社の業績に貢献し、社会貢献に繋がると考えています。
さらなる健康環境を整えるため、社員やその家族の健康促進をサポートする制度の構築を検討しています。
また、2025年3月期にはストレスチェックにおける高ストレス者の割合を継続的に10%以下にすることを目標に、健康面の改善を進めていきます。
h.禁煙に向けた取組み
これまでも一部の拠点において受動喫煙を防止するために分煙体制を進めてきましたが、今後も分煙体制があいまいな拠点については明確な分煙体制を整える取組みを進めていきます。
また、禁煙を希望する社員への支援を検討していきます。遠隔指導による禁煙プログラム等の実施を検討し、禁煙促進に向けた取組みを進めていきます。
③ リスク管理
人的資本・多様性に関するリスク管理は、サステナビリティ推進体制に組み込まれています。詳細については、「
④ 指標及び目標
当社グループは下表のとおり、人的資本・多様性に関する指標及び目標を設定し、進捗管理を行っております。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。ここに記載した各リスクの発生可能性、発生時期、影響度は、当連結会計年度末現在における当社経営陣の分析に基づくものであり、また、発生可能性又は影響度が「低」又は「小」と記載されたリスクについても、現に当該リスクが発生し又は当社の事業等に重大な影響を及ぼす可能性を否定するものではなく、発生時期の記載と異なる時期に当該リスクが発生する可能性を否定するものではありません。なお、発生時期における「特定時期なし」は、短期から長期のいずれにおいても発生しうるリスクであり、現に一部顕在化しているリスクを含みます。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)事業活動に関するリスク
① 費用の増加について(発生可能性:高、発生時期:特定時期なし、影響度:大)
当社グループの事業においては、人件費が営業費用の相当部分を占めているところ、日本における労働人口の減少や人財不足により人件費がさらに増加し、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの事業運営においては、廃棄物の収集運搬や廃棄物処理施設の運営等にあたって、燃料、電力、薬剤に加え、設備の保守管理に用いる部材等の消耗品を多く使用していることから、それらの価格変動の影響を大きく受けます。特に、燃料価格については、地政学的な要因、為替変動、石油輸出国機構(OPEC)を含む主要な石油供給者の生産計画、需要状況の変化、原油産出国の政情不安、豪雨等の天候不順等により、大きく変動する可能性があります。近時、ロシアによるウクライナ侵攻や日米金利差拡大を受けた円安の進行により、当社グループにおける燃料費は、上昇する傾向にあります。
これら費用の増加について、当社グループが顧客から受領する廃棄物の処理受託価格に適時に転嫁できない場合や、他の費用の削減ができない場合には、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
② 労働災害について(発生可能性:高、発生時期:特定時期なし、影響度:小)
当社グループは、廃棄物の収集運搬や廃棄物処理施設の設置・運営を行っているため、事業運営の過程において事故、又は設備の欠陥もしくは誤作動等による死亡事故を含む労働災害が発生する可能性があります。当社グループは、車両及び機械設備の保守管理や防護具の使用等の対策に加え、事業本部において労働災害を一元管理し、各事業所で毎月実施する安全衛生委員会やグループ全体で実施する安全衛生大会において、起こりうる事故や発生した事故の情報共有と対策の立案・周知徹底を行っておりますが、このような施策が功を奏する保証はありません。
これらの労働災害の発生により、保険により填補される金額を超える損害賠償責任の発生、施設等の操業の停止もしくは中止、又は当社グループの社会的信用の低下が生じ、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
③ 危険を伴う廃棄物の取扱いについて(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)
当社グループは、可燃性廃棄物や特別管理廃棄物等の危険を伴う廃棄物を取り扱っているため、事業運営の中で火災その他の事故の発生により、人的被害が生じる可能性や、機械設備等が大きく損傷することにより長期にわたり事業活動に支障が生じる可能性があります。また、当社グループによるこれら危険を伴う廃棄物の取扱いが不適切であった場合には、法令違反として、業務改善命令、業務停止命令、許認可の取消し又は罰金等の制裁を受ける可能性もあります。そのような場合、当社グループの社会的信用が低下し、施設の周辺地域からの信頼を失い、許認可の新規取得や既存の許認可の維持に悪影響を及ぼす可能性もあります。
当社グループでは、消火設備等のハード対策や従業員に対する安全教育等のソフト対策を実施しており、当社子会社及び関連会社が共同でAIによる火花探知システム(特許出願中)を開発し、事業所への導入を順次進める等の対策を講じることで、火災発生の未然防止に努めておりますが、かかる対策だけでは功を奏しない可能性があります。
④ 顧客との取引について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:小)
当社グループの売上は、製造メーカー、ゼネコン、医療機関及び自治体等の主要顧客との間の継続的な取引によるものが大半を占めております。かかる顧客との取引に係る契約の更新に際しては、顧客との間で価格交渉が行われますが、競合他社との価格競争の結果によっては、既存顧客との取引を失う可能性や更新前の価格よりも低い価格で受注することになる可能性があります。また、契約条項の違反が生じた場合には、契約期間内であっても取引が解消される可能性もあります。
これらにより、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 競合他社との競争について(発生可能性:高、発生時期:特定時期なし、影響度:大)
当社グループの属する廃棄物処理業界においては、全国的に大きなシェアを持つ大企業は存在せず、各地域に多くの中小企業が分散し、競合しております。当社グループは、関西圏、中部圏及び関東圏を中心に事業を展開し、多角的な事業展開により、多くの事業者及び自治体等と継続的に取引を行っており、今後も地理的にも事業領域を拡大することを企図しておりますが、自治体や地域と強固な関係を構築している既存の事業者が存在する場合には、そのような地域への進出が困難となる可能性があります。
また、海外事業者や他産業からの新規参入に加えて、既存の競合他社による企業買収・提携等を活用した地理的な事業領域の拡大や、提供するサービスの多角化を含む業界再編に伴う競争環境の変化により、当社グループより価格競争力の高い競合他社が出現した場合には、価格競争が激化し、当社グループによる新規顧客の獲得や、契約更新を控えた自治体を含む既存顧客の維持ができなくなる可能性があります。また、上記「第1 企業の概況 3 事業の内容 (1)環境関連事業」のとおり、産業廃棄物及び一般廃棄物の収集運搬、中間処理・再資源化及び最終処分に至るまでワンストップでサービスを提供することができるというのが当社グループの強みと考えておりますが、競合他社が企業買収・提携等を活用して、同様のワンストップサービスを実現するような場合には、当社グループの競争上の優位性が失われる可能性があります。
このように当社グループが競合他社との競争上優位に立つことができない場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 人財の確保・育成について(発生可能性:高、発生時期:特定時期なし、影響度:大)
当社グループの事業においては、多様かつ優秀な人財の確保と育成が不可欠です。日本における少子高齢化及びそれに伴う労働人口の減少や人財不足等によって、優秀な人財の確保・育成ができない場合や予期しない規模の人財流出が起こった場合には、社内の重要なノウハウやリソースが失われ、また、当社グループの社会的信用が損なわれることにより、当社グループの競争力が損なわれる可能性があります。
当社グループは、事業の見える化を推進し、業界と当社グループの認知度・ブランド価値を高めるとともに、ダイバーシティ経営を推進することで、優秀な人財が集まる会社を目指しております。また、「次世代リーダー層の育成」、「成長意欲のある社員への投資」、「多様性を活かす取組み」を柱とする人財育成を推進しておりますが、かかる施策は功を奏さない場合があります。
⑦ 廃棄物の排出量の減少について(発生可能性:高、発生時期:長期、影響度:大)
当社グループの事業は関西圏、中部圏及び関東圏を中心とした日本国内でのみ行われており、日本の人口動態や経済の影響を強く受けます。日本の少子高齢化及び人口減少が進み、また、日本の景気後退によって消費・経済活動が停滞する場合には、建設業及び製造業を中心に廃棄物の排出量が減少し、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、近時の欧米を含む外国中央銀行における利上げの動向や、日本銀行による金融緩和施策の継続の有無及びその影響、日本と周辺諸国における地政学的な緊張の高まり、円安のさらなる進行等、今後の日本経済には種々の不確定要素が存在いたします。これらの要因により廃棄物の排出量が減少した場合には、廃棄物の処理受託価格の下落圧力がかかる可能性もあります。
さらに、日本におけるサステナビリティ、ESG、CSRに対する意識の高まり及びそれに伴う政府による廃棄物量の減少やリサイクル率の向上に向けた施策によって、廃棄物の排出量が減少することが長期的に見込まれるとともに、廃棄物処理の方法も再生可能な有価資源のリサイクルや堆肥化へ徐々に移行しております。当社グループがこうした廃棄物量や廃棄物処理方法の変化に適応したサービスを提供できない場合には、当社グループが顧客から受託する廃棄物量が減少する可能性があります。
当社グループは、ESG施策を通じて廃棄物のリサイクル等の資源循環システムの構築を図るとともに、地域に根差した経営を推進し、信頼できるパートナー企業との連携等を通じ、事業エリアの拡大及び事業の多様化を図っておりますが、こうした施策が功を奏さず、当社グループが、上記のマクロ経済及び事業環境の変化に適切に対応できない場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 中期経営計画について(発生可能性:中、発生時期:短期から中期、影響度:大)
当社グループは、上記「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、2022年5月30日付で新たな中期経営計画を策定しております。当社グループの中期経営計画における各種施策及びその経営指標については、現在建設中の施設・設備等が計画どおりの能力を有し予定どおり稼働開始すること、廃棄物の排出量・処理受託価格が当社グループの想定の範囲内であること、当社グループの計画どおりに施設・機械設備等の新設・増設及び稼働に関する許認可が得られること、燃料やその他の費用の変動が当社グループの想定の範囲に収まっていること、当社グループの廃棄物処理能力及び社会的信用に悪影響を与える事象が発生しないこと、当社グループに適用される規制に変更がないこと、廃棄物処理業界における競争環境に変更がないこと等、様々な前提や仮定に基づいて算定しております。しかしながら、これらの前提や仮定が実際の事実関係と異なる場合には、当社グループの中期経営計画における各種施策の遂行及び経営指標の達成が困難となる可能性があります。
⑨ ESGに関する目標について(発生可能性:中、発生時期:長期、影響度:大)
当社グループの中期経営計画においては、上記「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、ESGに関する長期的な目標を設定しており、その達成に向けた種々の投資計画を掲げておりますが、投資計画等の施策の遂行とその効果の発現には、様々なリスク及び不確実性が存在いたします。当社グループがかかる目標を達成できない場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績や社会的信用に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、近時はESG投資の拡大を背景として、企業におけるESGに関する方針の策定及び実施、並びに気候変動関連リスク等の開示に対する意識が高まっておりますが、それらを適切に実践できない場合には、当社グループの社会的信用や投資家からの評価に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑩ 企業買収・提携について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
当社グループは、事業エリアの拡大及び事業の多様化を図る手段の一つとして、企業買収・提携等を実施することがあります。当社グループは、企業買収・提携に際しては、対象企業の事業・財務内容や契約関係等についてデューデリジェンスを実施するとともに、企業買収・提携後も対象企業の経営状況を定期的にモニタリングし、必要に応じて是正措置を実施しております。
しかしながら、デューデリジェンスにおいて全てのリスク、損失又は債務等が提示される保証はなく、提示されたリスクや債務に対する当社グループの評価が適切である保証もありません。企業買収・提携には、買収後の業務、技術、人事及び企業風土の統合が想定どおりに進まない、買収後に判明した偶発債務や簿外債務について十分な補償を受けることができない、当初想定していたシナジーが実現しない、買収先の主要な顧客及び役職員が離脱する、のれん等の無形固定資産の減損が生じる、買収・提携先との関係に拘束され当社グループにとって最適な施策を実施することができない、提携先が提携終了後に当社グループと競合する等のリスクがあり、これらが顕在化した場合には、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑪ 外部委託について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:小)
当社グループの廃棄物処理・資源循環事業においては、廃棄物の収集運搬、中間処理又は最終処分など業務の一部を外部業者に対して委託しておりますが、かかる委託先が当社グループから委託を受けた業務を適時かつ適切に遂行することができない可能性があります。
加えて、廃掃法上、廃棄物処理業者は産業廃棄物の収集運搬や処分を委託する場合であっても、処理が適正に行われるために必要な措置を講ずるように努めなければならず、委託先の産業廃棄物処理業者が法令の定める基準を満たす必要があるとされております(廃掃法第14条第15項、同法施行規則第8条の2の8、第8条の3)。そのため、委託先の外部業者が当社グループから委託を受けた廃棄物の処理に関して法令に違反した場合には、当社グループが業務停止命令等の制裁の対象となる可能性もあります。
これらの事象が生じた場合には、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑫ 固定資産の減損について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:小)
当社グループは、収集運搬から中間処理・再資源化及び最終処分に至るまでのワンストップサービスを提供するために、多数の廃棄物収集車両、並びに顧客ニーズに合わせた多様な再資源化施設等の中間処理施設及び最終処分場を保有しており、多額の固定資産を計上しております。また、当社グループは、事業エリアの拡大及び事業の多様化を図る手段として過去に企業買収を実施しており、これにより生じたのれんを有しております。
投資時においては資金収支や内部収益率(IRR)に基づく評価を実施しております。投資後においては業績推移のモニタリングを徹底することで、減損の兆候の早期把握・改善対応に努めておりますが、当初の想定と異なり、これらの固定資産グループの収益性が低下し、将来キャッシュ・フローの見込額が減少した場合には、減損損失が計上され、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
⑬ 設備投資について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
当社グループは、競争力の維持・強化のため、営業活動によるキャッシュ・フローを恒常的に廃棄物処理施設・機械設備・車両の取得や維持等の設備投資に充当しております。また、当社グループの事業に適用される法令の基準等が変更された場合には、それに対応するため、想定外の設備投資が必要となる場合もあります。かかる設備投資により、他の投資への余剰資金が減少するほか、減価償却費の増加により、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑭ 有利子負債について(発生可能性:高、発生時期:特定時期なし、影響度:小)
当社グループは、廃棄物収集車両、中間処理施設及び最終処分場等の多額の固定資産を計上しており、当該機械設備等の取得や維持・修繕のための資金が必要であり、新設計画等の将来的な資金需要に応じて、今後も有利子負債で資金を調達する可能性があります。2023年3月末時点において、有利子負債残高は63,403百万円であり、有利子負債比率は80.8%、総資産に占める割合は38.8%、ネットD/Eレシオ((有利子負債-現金及び現金同等物)/自己資本)は0.1倍となっております。当社グループは、金利の変動リスクを軽減するために、固定金利での調達を行っておりますが、今後金利が上昇する場合には将来の借入等に関する支払利息の負担が増加する可能性があります。
⑮ 自然災害等について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)
当社グループは、関西圏、中部圏及び関東圏を中心とする日本各地の事業所において、多数の廃棄物処理施設、再資源化施設、最終処分場、機械設備等を有しております。これらの当社グループの施設は、特に日本における大規模な地震、津波、台風、集中豪雨、降雪、洪水、火災、落雷等の自然災害により、甚大な被害を受ける可能性があります。
そのため、当社グループにおいては、事業継続計画(BCP)を策定するとともに、事業所間連携を強化し、自然災害の有事の際にも事業への影響が小さくなるよう努めておりますが、上記のような事象が発生した場合には、施設の操業停止や廃棄物の収集運搬・処理の遅滞が生じ、修繕費用等も発生する可能性があります。また、これらの自然災害の発生により、当社グループの顧客の事業活動に悪影響が生じ、当社グループの事業に対する需要が減少する可能性もあります。これらの結果、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
⑯ 感染症について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:小)
新型コロナウイルス感染症をはじめとする感染症の拡大・継続により、企業の生産活動が停止し又は制約を受け、建設業及び製造業を中心に廃棄物の排出量が減少することで、当社グループの売上が減少する可能性があります。また、当社グループが行う「廃棄物処理・資源循環」には社会や経済活動を維持する上で、必要不可欠なサービスとして臨機応変かつ柔軟な対応が求められることから、感染症に対する基本的対処方針を定め、感染対策を徹底することで事業の継続性を確保するよう努めておりますが、かかる施策にかかわらず、当社グループの従業員の多くが新型コロナウイルス感染症等に感染した場合には、施設等の操業に支障が生じ、当社グループは適時かつ十分に廃棄物を受け入れることができない可能性があります。これらの事象により、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2)法務、規制、コンプライアンス、レピュテーションに関するリスク
① 法的規制等について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)
当社グループの営む事業においては、「廃掃法」に基づく廃棄物収集運搬業許可、廃棄物中間処理業・最終処分業許可、廃棄物処理施設設置許可、「土壌汚染対策法」に基づく汚染土壌処理業許可、「使用済自動車の再資源化等に関する法律」に基づく特定再資源化物品の再資源化認定、「容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律」に基づく再商品化事業者認定、「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律」に基づく再生利用事業計画の認定、「使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律」に基づく再資源化事業計画の認定や、それらの許認可を取得する上で必要となる「都市計画法」に基づく開発許可等、各種環境法令に基づく多くの許認可の取得が必要であり、それぞれの法的規制等を受けております。
当社グループは、全役職員に対するコンプライアンス教育等を実施し、法令遵守の徹底を図るとともに、事業本部において許認可を一体的に管理する体制を構築することを通じて、法改正等を適時に把握し、迅速な対応に努めておりますが、上記の環境法令に違反した場合には、当社グループが損害賠償義務を負い、又は業務改善命令、業務停止命令もしくは罰金等の制裁を受ける可能性があります。
また、国内外の環境法令の改正やその運用の変更があった場合には、当社グループの事業運営に支障が生じる可能性、追加の費用が必要となる可能性、既存施設の改修が必要となる可能性、廃棄物処理の需要に悪影響を及ぼす可能性があります。
<廃掃法>
当社グループの営む主要な事業を規制する廃掃法には、許可の取消し要件(廃掃法第7条の4、第14条の3の2、第14条の6)が定められております。当社、当社役員及び5%以上の株式を保有している株主が廃掃法の罰則規定に該当する場合はもちろん、刑法、浄化槽法、その他生活環境の保全を目的とする法律、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律、暴力行為等処罰ニ関スル法律のいずれかに違反し、罰金刑に処せられた場合等欠格要件(廃掃法第7条第5項第4号、同条第10項第4号、第14条第5項第2号、同条第10項第2号、第14条の4第5項第2号、同条第10項第2号)に該当した場合には、当社の許可の取消し要件に該当いたします。また、当社グループの子会社や関連会社が欠格要件に該当した場合、当該グループ会社が取得している許可の取消し要件に該当するとともに、一定の条件を満たした場合には当社が取得している許可の取消し要件にも該当することとなります。
当社グループにおいては、現在許可の取消し要件に該当する事象は生じておりませんが、万一、許可の取消し要件に抵触し、許可が取り消される場合には、事業停止に陥り、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
なお、廃掃法における許可の取消し事由及び当社グループが取得している許認可の概要は以下のとおりであります。
(廃掃法における許可の取消し事由)
第七条の四 市町村長は、一般廃棄物収集運搬業者又は一般廃棄物処分業者が次の各号のいずれかに該当するときは、その許可を取り消さなければならない。
一 第七条第五項第四号ハ若しくはニ(第二十五条から第二十七条まで若しくは第三十二条第一項(第二十五条から第二十七条までの規定に係る部分に限る。)の規定により、又は暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の規定に違反し、刑に処せられたことによる場合に限る。)又は同号チに該当するに至つたとき。
二 第七条第五項第四号リからルまで(同号ハ若しくはニ(第二十五条から第二十七条までの規定により、又は暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の規定に違反し、刑に処せられたことによる場合に限る。)又は同号チに係るものに限る。)のいずれかに該当するに至つたとき。
三 第七条第五項第四号リからルまで(同号ホに係るものに限る。)のいずれかに該当するに至つたとき。
四 第七条第五項第四号イからトまで又はリからルまでのいずれかに該当するに至つたとき(前三号に該当する場合を除く。)。
五 前条第一号に該当し情状が特に重いとき、又は同条の規定による処分に違反したとき。
六 不正の手段により第七条第一項若しくは第六項の許可(同条第二項又は第七項の許可の更新を含む。)又は第七条の二第一項の変更の許可を受けたとき。
2 市町村長は、一般廃棄物収集運搬業者又は一般廃棄物処分業者が前条第二号又は第三号のいずれかに該当するときは、その許可を取り消すことができる。
第十四条の三の二 都道府県知事は、産業廃棄物収集運搬業者又は産業廃棄物処分業者が次の各号のいずれかに該当するときは、その許可を取り消さなければならない。
一 第十四条第五項第二号イ(第七条第五項第四号ハ若しくはニ(第二十五条から第二十七条まで若しくは第三十二条第一項(第二十五条から第二十七条までの規定に係る部分に限る。)の規定により、又は暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の規定に違反し、刑に処せられたことによる場合に限る。)又は同号チに係るものに限る。)又は第十四条第五項第二号ロ若しくはヘに該当するに至つたとき。
二 第十四条第五項第二号ハからホまで(同号イ(第七条第五項第四号ハ若しくはニ(第二十五条から第二十七条までの規定により、又は暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の規定に違反し、刑に処せられたことによる場合に限る。)又は同号チに係るものに限る。)又は第十四条第五項第二号ロに係るものに限る。)に該当するに至つたとき。
三 第十四条第五項第二号ハからホまで(同号イ(第七条第五項第四号ホに係るものに限る。)に係るものに限る。)に該当するに至つたとき。
四 第十四条第五項第二号イ又はハからホまでのいずれかに該当するに至つたとき(前三号に該当する場合を除く。)。
五 前条第一号に該当し情状が特に重いとき、又は同条の規定による処分に違反したとき。
六 不正の手段により第十四条第一項若しくは第六項の許可(同条第二項又は第七項の許可の更新を含む。)又は第十四条の二第一項の変更の許可を受けたとき。
2 都道府県知事は、産業廃棄物収集運搬業者又は産業廃棄物処分業者が前条第二号又は第三号のいずれかに該当するときは、その許可を取り消すことができる。
3 前二項の規定により許可を取り消された者であつて当該許可に係る産業廃棄物の収集、運搬又は処分を終了していないものは、環境省令で定めるところにより、遅滞なく、許可を取り消された旨を当該収集、運搬又は処分を終了していない産業廃棄物の収集、運搬又は処分を委託した者に書面により通知しなければならない。
4 第十四条の二第五項の規定は、前項の規定による通知をした者について準用する。
(取得している主要な許認可の概要)
大栄環境株式会社
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許認可等の名称 |
所管官庁等 |
許認可等の内容 |
有効期限 |
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一般廃棄物処分業許可 |
市町村 |
一般廃棄物の中間処理・最終処分 |
(最初に期限を迎えるもの)2023年9月3日 (最後に期限を迎えるもの)2024年10月13日 |
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産業廃棄物収集運搬業許可 |
都道府県、 政令市 |
産業廃棄物の収集・運搬 |
(最初に期限を迎えるもの)2023年9月14日 (最後に期限を迎えるもの)2030年5月18日 |
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産業廃棄物処分業許可 |
都道府県、 市町村 |
産業廃棄物の中間処理・最終処分 |
(最初に期限を迎えるもの)2024年6月17日 (最後に期限を迎えるもの)2029年11月20日 |
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特別管理産業廃棄物収集運搬業許可 |
都道府県、 政令市 |
特別管理産業廃棄物の収集・運搬 |
(最初に期限を迎えるもの)2024年10月11日 (最後に期限を迎えるもの)2030年3月28日 |
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特別管理産業廃棄物処分業許可 |
都道府県、 市町村 |
特別管理産業廃棄物の中間処理・最終処分 |
(最初に期限を迎えるもの)2023年7月24日 (最後に期限を迎えるもの)2028年4月3日 |
三重中央開発株式会社
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許認可等の名称 |
所管官庁等 |
許認可等の内容 |
有効期限 |
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一般廃棄物収集運搬業許可 |
市町村 |
一般廃棄物の収集・運搬 |
(最初に期限を迎えるもの)2023年8月10日 (最後に期限を迎えるもの)2025年3月31日 |
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一般廃棄物処分業許可 |
市町村 |
一般廃棄物の中間処理・最終処分 |
(最初に期限を迎えるもの)2024年3月31日 (最後に期限を迎えるもの)2025年3月11日 |
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産業廃棄物収集運搬業許可 |
都道府県、 政令市 |
産業廃棄物の収集・運搬 |
(最初に期限を迎えるもの)2023年6月20日 (最後に期限を迎えるもの)2030年4月5日 |
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産業廃棄物処分業許可 |
都道府県 |
産業廃棄物の中間処理・最終処分 |
(最初に期限を迎えるもの)2024年6月12日 (最後に期限を迎えるもの)2026年8月27日 |
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特別管理産業廃棄物収集運搬業許可 |
都道府県、 政令市 |
特別管理産業廃棄物の収集・運搬 |
(最初に期限を迎えるもの)2023年6月20日 (最後に期限を迎えるもの)2030年2月15日 |
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特別管理産業廃棄物処分業許可 |
都道府県 |
特別管理産業廃棄物の中間処理・最終処分 |
(最初に期限を迎えるもの)2029年6月30日 (最後に期限を迎えるもの)2029年6月30日 |
<その他関係法令>
当社グループは、廃掃法等の環境法令以外に、建設業法、古物営業法、刑法や労働安全衛生法等による規制を受けております。これらの法規制の改廃や新たな法規制、条例等の制定による規制強化がなされた場合、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
② 入札の指名停止等について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:小)
当社グループは2023年3月期において、425の自治体と一般廃棄物処理や災害支援に関する契約を締結しております。自治体に対しては、業者登録が必要であり、登録事業者が入札に参加することが可能となります。しかしながら、入札手続において虚偽記載等があった場合、談合を行い競争法に違反した場合や従業員の労働衛生が不十分であった場合には、業者登録が取り消される、あるいは入札の指名が停止され、自治体との契約ができなくなる可能性があり、これにより当社グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
<指名停止基準>
a.指名競争又は一般競争参加資格審査申請
地方自治法施行令(昭和二十二年政令第十六号)上、指名競争入札及び一般競争入札には参加要件が定められております。また、指名競争入札又は一般競争入札に参加しようとする者が、契約の履行にあたり、故意に工事、製造その他の役務を粗雑に行い、又は物件の品質もしくは数量に関して不正の行為をしたとき等に該当すると認められるときは、地方自治体はその者について3年以内の期間を定めて指名競争入札又は一般競争入札に参加させないことができます。
また、必要があるときは、指名競争入札及び一般競争入札に参加する者に必要な資格として、あらかじめ、契約の種類及び金額に応じ、工事、製造又は販売等の実績、従業員の数、資本の額その他の経営の規模及び状況を要件とする資格を定められる可能性があります。
指名競争入札及び一般競争入札へのかかる参加資格の認定にあたっては、あらかじめ地方自治体に資格審査申請を行う手続が定められていることがあります。このような資格審査申請手続において、虚偽の記載等があった場合は、指名競争入札及び一般競争入札参加資格の認定は受けられず、認定後に発覚した場合には取り消されることがあります。
かかる入札参加資格として、当社グループは省庁及び都道府県を含む地方自治体における指名競争入札及び一般競争入札に参加するための資格として、「全省庁統一資格」を含む複数の資格を取得しております。かかる資格に関しては、各省庁や各地方自治体が定める指名停止等の措置要領に定められた一定の事由(指名停止事由)に該当した場合には、指名停止措置を受け、一定期間入札に参加することができなくなります。指名停止事由はこれを定める省庁又は地方自治体により異なりますが、入札参加資格審査申請書等に虚偽の記載があった場合、安全管理措置の不適切による事故により死亡者又は負傷者を生じさせる等した場合、入札妨害・談合を行った場合、関連業法に違反した場合等が定められることがあります。
また、全省庁統一資格は、破産手続開始の決定を受けた場合や暴力団員等に該当するに至った場合等、所定の場合に取り消されるものとされております。
b.入札行為
独占禁止法違反や官製談合等の不正な入札行為を行った場合は、公正取引委員会から排除措置命令が行われます。排除措置命令を受けた場合は、営業禁止や営業停止の行政処分の他、国及び自治体から指名停止の処分が科せられます。
③ 環境影響について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)
当社グループの営む事業においては、当社グループが現在又は過去において所有・運営する廃棄物処理施設等における廃棄物等の中間処理や最終処分の過程で、騒音、振動、排気ガス、粉塵、排水、悪臭が発生し、また、危険性を伴う廃棄物を取り扱っていることにより、周辺の土壌・地下水・地表水等に有害物質が流入し環境汚染が生じる可能性もあるため、周辺住民その他の関係者に対して法的責任を負う可能性があります。当社グループは、かかるリスクを最小化するために、適切な設備を配置し環境保全対策を実施し、また、施設の稼働に伴う環境への影響をモニタリングしておりますが、これらの対策には追加費用を要するうえ、奏功する保証はありません。また、当社グループが過去の所有者等から、契約等において施設の所在する土地等の環境リスクに係る表明保証を得ていたとしても、その違反があった場合の補償額や期間制限が当社グループの負う損害賠償責任を填補できず、また過去の所有者等が十分な資力を有していない可能性もあります。加えて、有害物質に関する新たな規制の導入や規制の改正により、追加費用が必要となり、法的紛争のリスクが増加する可能性もあります。
不測の事態により環境汚染が発生した場合、人的被害、資産もしくは天然資源への損害を理由とする損害賠償請求を受け、又は周辺の調査や浄化に係る義務を負うこととなる可能性があり、これにより当社グループの社会的信用が低下し、施設の周辺地域からの支持を失い、新規の許認可の取得や既存の許認可の維持に支障を及ぼす可能性があります。その結果、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
④ 当社グループの社会的信用について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)
当社グループの事業運営においては、周辺住民との良好な関係を含む社会的信用が非常に重要であり、これを維持・向上するための様々な施策を講じていますが、当社グループの事業活動やCSR活動、従業員又は委託先に関する風評等が生じる可能性は否定できず、その場合、風評等が正当なものかどうかに関わらず、当社グループの社会的信用に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループの社会的信用が低下した場合には、顧客からの受注が減少する可能性、自治体から事業上必要な許認可を新規に取得できない可能性、社会的信用の回復に追加の費用等を要する可能性があります。
⑤ 新規施設計画の遅延・中止について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)
当社グループの事業上・財務上の経営指標を達成するためには、新規施設に係る許認可取得等が必要不可欠であり、許認可取得等についての規制当局等による承認を得られない場合、新たな中間処理施設や最終処分場の設置等が禁止される可能性があります。廃棄物処理施設の新規開設を行う場合は、周辺住民その他の関係者との合意形成が求められるため、新規施設に関する説明会を開催することなどにより良好な関係を構築し、円滑な開発に努めておりますが、それが実現できない場合には、施設の周辺住民その他の関係者が当社グループによる許認可の新規取得に反対する可能性があります。
これらの事情により合意形成が遅れる場合には、新規施設計画が遅延し、売上の計上が後ろ倒しとなり、先行して発生する費用負担が増大する可能性があります。また、最終処分場の新規計画が遅延し、当社グループの既存の最終処分場で処理しきれない場合には、より高いコストで外部業者へ最終処分を委託しなければならない可能性もあります。さらに、新規施設計画が中止になる場合においては、先行して発生した費用の回収が困難となるだけでなく、全体の事業計画の見直しが必要となるおそれもあります。これらの事象が発生した場合には、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 訴訟等について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:小から大)
当社グループは、施設の周辺住民その他の関係者、顧客その他の取引先、競合他社、従業員等から、環境被害、契約違反、労働問題、知的財産権侵害や機密情報漏洩等を理由として、訴訟その他の法的手続を提起される可能性があります。
特に当社グループは、労働基準法を遵守するとともに、勤務条件等について従業員に対して丁寧な説明を行うことで、労働訴訟の未然防止に努めておりますが、従業員及び労働組合等の団体から、勤務条件等に関して労働訴訟が提起されております。
かかる訴訟等の提起がなされ、当社グループに不利な決定又は和解がなされた場合には、例えば労働問題の場合には当社グループの従業員の採用が困難となり又は既存の従業員の離脱が発生するなど、当社グループの事業運営に悪影響を及ぼす可能性や、当社グループの社会的信用が低下し又は顧客との関係が毀損する可能性があります。また、仮に当社グループに不利な決定が下されなかった場合でも、訴訟対応のため、時間、費用その他の経営資源を費やす結果、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 情報管理について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)
当社グループは、経営情報や顧客情報等の機密情報及び個人情報を取り扱っております。これらの情報が、サイバー攻撃、不正アクセス、コンピュータウイルス感染、社内設備の故障、システム障害、人為的・技術的な過失、自然災害等により、外部に漏洩・消失する可能性があります。
当社グループでは、情報管理システムを整備しており、個人情報の保護に関する法律を遵守し、情報システム管理規程の制定や情報管理に係る社内教育の実施等により、情報セキュリティ対策を講じる等、上記のような事態の未然防止に努めておりますが、そのために多くの時間と費用を要する可能性があるうえ、かかる予防策が奏功せず、予期せぬ事態により情報が漏洩・消失する可能性があります。今後機密情報及び個人情報の取扱いに係る規制が変更された場合には、それに対応するために、システム開発等の費用が必要となる可能性もあります。
当社グループは、情報システムの運営及び保守の一部について第三者に委託しているため、当社グループの管理の及ばないところでシステム障害その他の問題が発生する可能性があり、その開発、維持及び拡張に要する費用が将来大幅に増加する可能性もあります。また、当社は事業継続計画(BCP)を定めているものの、情報システムの障害をもたらす可能性のある全ての事態に対処できるとは限りません。
これらにより、当社グループに対する社会的信用の失墜、事業活動の制約、損害賠償責任の発生等が生じる可能性があります。
(3)当社株式に関するリスク
① 大株主との関係について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:小)
ウイングトワ株式会社は、当連結会計年度末現在、当社の発行済株式総数の61.47%を保有しております。同社が当社株式を売却しようとする場合には、売却時の市場環境等により、当社株式の市場価格等に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、同社は、当面の間引き続き相当数の当社株式を保有する予定とのことであり、当社の取締役の選解任を含む株主の承認を必要とする事項について引き続き一定の影響力を有します。また、同社は、当社グループの運営その他の事項に関し、当社の一般株主と異なる利害関係を有している可能性があり、同社が保有する株式に係る議決権については、一般株主の利害と異なる議決権の行使が行われる可能性があります。
② 当社株式の流動性について(発生可能性:中、発生時期:短期、影響度:小)
当社は、2022年12月に株式会社東京証券取引所プライム市場に上場しており、上場後も公募増資等によって当社株式の流動性の確保に努めることとしておりますが、株式会社東京証券取引所の定める流通株式比率は2023年3月末時点において36.89%となっております。
今後は、当社の事業計画に沿った成長資金の公募増資による調達や大株主への一部売出しの要請による流通株式数の増加分を勘案し、これらの組み合わせにより、流動性の向上を図っていく方針ではありますが、何らかの事情により上場維持基準に抵触した場合にはプライム市場から他の市場に移行し、当社株式の市場における流動性が減少する可能性があり、それにより当社株式の株価が不安定となる可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績の状況
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2022年3月期 (百万円) |
2023年3月期 (百万円) |
増減額 (百万円) |
増減率 |
|
売上高 |
64,992 |
67,658 |
2,665 |
4.1% |
|
営業利益 |
12,840 |
16,623 |
3,783 |
29.5% |
|
営業利益率 |
19.8% |
24.6% |
+4.8pt |
- |
|
経常利益 |
13,304 |
16,702 |
3,398 |
25.5% |
|
親会社株主に帰属する当期純利益 |
8,870 |
10,494 |
1,624 |
18.3% |
|
EBITDA |
19,826 |
22,250 |
2,424 |
12.2% |
|
EBITDAマージン |
30.5% |
32.9% |
+2.4pt |
- |
当連結会計年度におけるわが国経済は、ウクライナ情勢の悪化等によるエネルギー・資機材価格の高騰から期初に停滞が見られた経済活動も、新型コロナウイルス感染症による行動制限の緩和に伴い、設備投資や個人消費等が緩やかな回復傾向にあります。今後も景気の持ち直しが期待される一方で、欧米に加えて日銀の金利政策による景気下押しリスク、エネルギー・資機材価格のさらなる上昇、資材納期の長期化による工事着工の遅れ等の懸念材料もあり、依然として国内景気の先行きは不透明な状況が続いております。
このような状況のもと、当社グループのコア事業である「廃棄物処理・資源循環」においては、企業の生産活動や建設工事の遅れに回復の兆しが見られたことにより、昨秋以降、廃棄物受入量は増加基調にあるものの、通期では前年同期並みの水準となりました。
「土壌浄化」においては、年間を通して、関西地方の再開発工事等をはじめ、広範囲でスポット案件を受注獲得できたことにより、汚染土壌受入量は前年同期を大幅に上回る結果となりました。
コスト面においては、エネルギー・資機材コストは上昇したものの、子会社における収益改善等に努めました。
また、当社グループの事業は、決して止めることのできない重要な社会インフラであり、政府が宣言する2050年カーボンニュートラルに向けて、長期的視点をもって、事業拡大による持続的成長と社会課題解決に繋がるESG施策に取り組んでおります。
資源循環システムの高度化の施策として、当社伊賀リサイクルセンター(三重県伊賀市)では、有機性廃棄物をリサイクルする国内有数の処理能力を持つメタン発酵施設及び堆肥化施設を2022年11月と10月にそれぞれ稼働開始いたしました。子会社の株式会社セーフティーアイランド(兵庫県神戸市東灘区)においては、2022年7月に汚染土壌分別(異物除去)設備を新設しております。
再生利用できない廃棄物を適切な管理のもとで埋立処分するための最終処分場は、資源循環システム構築に必要不可欠であり、増設や新設を計画的に進めてまいりました。管理型最終処分場について、子会社の三重中央開発株式会社(三重県伊賀市)で2022年5月に当社グループ最大となる約664万m3を、子会社の株式会社東北エコークリーン(福島県田村郡小野町)で2022年7月に約17万m3を、当社三木リサイクルセンター(兵庫県三木市)で2022年8月に約172万m3をそれぞれ拡張し、供用を開始しております。さらに、当社御坊リサイクルセンター(和歌山県御坊市)で、2022年12月に管理型最終処分場を約135万m3拡張するための産業廃棄物処理施設設置許可証の交付を和歌山県より受け、早期の供用開始に向けた準備を進めております。
地域資源である廃棄物を資源やエネルギーに変え、地域社会へ還元することで自立・分散型の社会を形成する地域循環共生圏構築の取組みにおいては、当社グループ3例目となる公民連携協定を2023年2月に大阪府泉北郡忠岡町及びパートナー企業と締結しました。2023年3月には新会社となる「忠岡エコサービス株式会社」を共同出資により設立し、地域エネルギーセンター等を整備・運営する事業の推進に向けて調査・計画を開始しております。
当連結会計年度の業績につきましては、売上高は67,658百万円(前年同期比4.1%増)、営業利益は16,623百万円(前年同期比29.5%増)、営業利益率は前年同期と比べて4.8ポイント向上し24.6%、経常利益は16,702百万円(前年同期比25.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は10,494百万円(前年同期比18.3%増)となりました。また、EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)は22,250百万円(前年同期比12.2%増)となり、EBITDAマージン((営業利益+減価償却費+のれん償却額)/売上高)は前年同期と比べて2.4ポイント向上し32.9%となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
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|
2022年3月期 (百万円) |
2023年3月期 (百万円) |
増減額 (百万円) |
増減率 |
|
|
環境関連 事業 |
売上高 |
63,154 |
65,472 |
2,318 |
3.7% |
|
セグメント利益 |
12,975 |
16,715 |
3,739 |
28.8% |
|
|
その他 |
売上高 |
1,838 |
2,185 |
347 |
18.9% |
|
セグメント利益 |
106 |
134 |
28 |
26.4% |
|
(環境関連事業)
「廃棄物処理・資源循環」において、廃棄物受入量は、1,893千トン(前年同期比0.4%減)となりました。これは、昨秋以降企業の生産活動が回復基調にあり、廃棄物受入量は第4四半期連結会計期間に前年同期を上回ったものの、通期では、新型コロナウイルス感染症やエネルギー・資機材価格の高騰の影響により期初に低迷した受入量をカバーするには至らなかったためであります。
「土壌浄化」において、汚染土壌受入量は、668千トン(前年同期比64.3%増)となり、前年同期を大幅に上回る結果となりました。これは、年間を通して、関西地方の再開発工事等をはじめ、広範囲でスポット案件を受注獲得できたことによるものであります。
また、エネルギー・資機材価格の高騰によりコストは上昇したものの、子会社における収益改善等により、大幅な増益となりました。
これらにより、売上高は65,472百万円(前年同期比3.7%増)、セグメント利益は16,715百万円(前年同期比28.8%増)となりました。
(その他)
「アルミペレット」においては、主に半導体不足による自動車鋼板等の生産減の影響からアルミペレット需要も減少しており、販売量は下降傾向にありますが、アルミ相場が高値圏で推移したため、スプレッドを確保することができました。
「リサイクルプラスチックパレット」においては、2022年6月に子会社の株式会社プラファクトリー(大阪府堺市西区)において増設した製造ラインが稼働し、生産量・販売量ともに増加しました。
これらにより、売上高は2,185百万円(前年同期比18.9%増)、セグメント利益は134百万円(前年同期比26.4%増)となりました。
b.財政状態
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|
2022年3月期 (百万円) |
2023年3月期 (百万円) |
増減額 (百万円) |
増減率 |
|
資産 |
158,282 |
163,615 |
5,333 |
3.4% |
|
負債 |
98,211 |
84,646 |
△13,565 |
△13.8% |
|
純資産 |
60,070 |
78,969 |
18,898 |
31.5% |
|
自己資本比率 |
37.7% |
48.0% |
+10.3pt |
- |
(資産の部)
当連結会計年度末における総資産は163,615百万円(前連結会計年度末比5,333百万円の増加)となりました。
流動資産は66,068百万円(前連結会計年度末比5,742百万円の減少)となりました。これは主に、現金及び預金が前連結会計年度末比6,435百万円減少したことによります。
固定資産は97,139百万円(前連結会計年度末比10,667百万円の増加)となりました。これは主に、建物及び構築物が3,461百万円、機械装置及び運搬具が2,758百万円、最終処分場が3,677百万円増加したことによります。建物及び構築物、機械装置及び運搬具並びに最終処分場は、主に当社伊賀リサイクルセンターの堆肥化施設、子会社の三重中央開発株式会社及び株式会社東北エコークリーンで拡張した管理型最終処分場及びその関連施設の設置に伴う増加となります。
(負債の部)
当連結会計年度末における負債は84,646百万円(前連結会計年度末比13,565百万円の減少)となりました。
流動負債は26,237百万円(前連結会計年度末比1,516百万円の減少)となりました。これは主に、1年内返済予定の長期借入金が2,450百万円減少したことによります。
固定負債は58,408百万円(前連結会計年度末比12,048百万円の減少)となりました。これは主に、資産除去債務が1,922百万円増加しましたが、長期借入金が12,398百万円、社債が1,140百万円減少したことによります。資産除去債務は主に、子会社の三重中央開発株式会社及び株式会社東北エコークリーンの管理型最終処分場拡張による増加となります。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産は78,969百万円(前連結会計年度末比18,898百万円の増加)となりました。これは主に、配当金の支払いにより利益剰余金が2,747百万円減少したものの、新規上場における公募増資により資本金及び資本準備金がそれぞれ5,348百万円、親会社株主に帰属する当期純利益10,494百万円の計上により利益剰余金が増加したことによります。
② キャッシュ・フローの状況
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|
2022年3月期 (百万円) |
2023年3月期 (百万円) |
増減額 (百万円) |
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営業活動によるキャッシュ・フロー |
18,045 |
16,266 |
△1,778 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△16,445 |
△12,296 |
4,148 |
|
フリー・キャッシュ・フロー |
1,600 |
3,970 |
2,370 |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
△3,171 |
△8,968 |
△5,797 |
(注)フリー・キャッシュ・フロー=営業活動によるキャッシュ・フロー+投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて4,877百万円減少し、53,416百万円(前連結会計年度末比8.4%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは16,266百万円の収入(前連結会計年度は18,045百万円の収入)となりました。これは主に、法人税等の支払額6,081百万円があったものの、税金等調整前当期純利益16,459百万円、減価償却費5,413百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは12,296百万円の支出(前連結会計年度は16,445百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出12,934百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは8,968百万円の支出(前連結会計年度は3,171百万円の支出)となりました。これは主に、新規上場における公募増資により、株式の発行による収入10,239百万円があったものの、長期借入金の返済による支出15,348百万円、配当金の支払額2,747百万円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。なお、当社グループの大半を占める環境関連事業における生産実績とは、廃棄物の処理実績を意味しております。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
前期比(%) |
|
環境関連事業(百万円) |
65,472 |
103.7 |
|
その他(百万円) |
2,145 |
111.5 |
|
合計(百万円) |
67,618 |
103.9 |
(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
b.受注実績
当社グループの営む事業においては、受注から売上計上までの所要日数が短く、期中の受注高と販売実績とがほぼ対応するため、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
前期比(%) |
|
環境関連事業(百万円) |
65,472 |
103.7 |
|
その他(百万円) |
2,185 |
118.9 |
|
合計(百万円) |
67,658 |
104.1 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.総販売実績に対する割合が10%以上の主要な販売先がないため、相手先別の販売実績の記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
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|
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
||
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売上高 |
64,992 |
百万円 |
67,658 |
百万円 |
|
営業利益 |
12,840 |
百万円 |
16,623 |
百万円 |
|
EBITDA |
19,826 |
百万円 |
22,250 |
百万円 |
売上高については、2020年12月にM&Aした子会社の株式会社セーフティーアイランドにおける施設リニューアルを進めたこと、子会社の株式会社東北エコークリーンが管理型最終処分場を供用開始したこと、新型コロナウイルス感染症の治療等の継続による医療系廃棄物売上が引き続き堅調に推移したこと及び関西地方の再開発工事等をはじめ広範囲に汚染土壌のスポット案件を受注できたことにより、廃棄物処理・資源循環は期前半のエネルギー・資機材コスト高騰等の影響による経済活動の停滞による減少があったもののほぼ前期並み、土壌浄化は大幅な増収となりました。この結果、売上高は67,658百万円(前期比4.1%増)となりました。
利益面については、減価償却費とのれん償却額の合計額が1,359百万円減少し、増益要因となっております。人件費とエネルギー・資機材コストは、合計で1,405百万円増加した一方で、子会社における収益改善等により、その他のコストを1,163百万円圧縮できた結果、営業利益は16,623百万円(前期比29.5%増)、EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)は22,250百万円(前期比12.2%増)となりました。
また、EBITDAマージン((営業利益+減価償却費+のれん償却額)/売上高)は32.9%、営業利益率は24.6%、ROE(親会社株主に帰属する当期純利益/期首期末平均の自己資本)は15.2%、ROIC(NOPAT/期首投下資本、NOPAT=(営業利益+のれん償却額)*(1-実効税率(30.6%))、投下資本=固定資産+流動資産(現金及び預金除く)-流動負債(有利子負債除く))は13.1%、ネットD/Eレシオ((有利子負債-現金及び現金同等物)/自己資本)は0.1倍となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
b.資本の財源及び資金の流動性に係る情報
運転資金は、手許資金で賄っており、設備資金については、金融機関からの借入金や社債で資金調達をしております。外部借入は当社のみが行う方針であり、当社グループ子会社の設備投資時には、当社から子会社に資金を貸し付け、グループファイナンスによる資金の有効活用を図っております。
当社グループは、収益力の強化により営業活動によるキャッシュ・フロー獲得能力を高めるとともに、自己資本比率を高め、財務体質を健全化し、資金の流動性を高めてまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
該当事項はありません。
当社グループの研究開発活動は、当社技術部を中心に行っており、環境関連事業における資源循環の促進に関する技術開発であります。
当社グループの経営ビジョンである「事業の永続性を高め、環境創造企業として進化する」を根幹として、100年企業の基盤づくりの取組みを一層推進するために、ESG(環境・社会・ガバナンス)施策を掲げ、資源循環システムの高度化や地域ソーシャルビジネス等、次の成長に向けての新たな価値の創出に寄与する研究開発に取り組むとともに、研究開発活動を通じて100年企業の担い手となる人財を育成してまいります。
上記を実現するために、次のとおり処理・リサイクルプロセスの改善、新サービス・新技術等に関する研究開発を進めております。
なお、当社グループにおいては、自社で研究開発を行う場合と国の研究機関など外部からの委託を受けて研究開発を行う場合があり、自社研究開発は研究開発費、受託研究開発は売上原価として処理しております。
当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は
なお、当連結会計年度における研究開発活動の内容は、次のとおりであります。
(1)自社研究開発
・自動選別ロボットアームの開発に関する技術開発と実証
・廃太陽光パネルの処理技術及びリサイクルシステムの検討
・廃石膏ボードのリサイクル用途拡大の検討
・クロスフローシュレッダーによる小型家電製品からの電池等回収システムの構築
(2)受託研究開発
・高効率な資源循環システムを構築するためのリサイクル技術の研究開発(NEDO事業)
・革新的プラスチック資源循環プロセス技術開発(NEDO事業)
・非接触型ごみ収集システムの開発と社会実装に向けたシナリオ構築(環境省委託事業)
・ガラス固化技術による放射性セシウム含有溶融飛灰等の高減容・安定化処理技術の実証(JESCO委託事業)
・廃プラスチックガス化ケミカルリサイクル共同実施プロジェクト(環境省補助金事業)
・プラスチック資源循環デジタルプラットフォーム構築事業(東京都モデル事業)
・混合プラスチックのマテリアルリサイクル実証事業(三重県委託事業)