文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、経営理念である「わたしたちは、「心」のこもった接客、一流のサービス、最適な情報を提供し、お客様から信頼を得ます。そして会社の発展と社員の幸福の実現をめざします。」という考え方の下、「“未来の街”を創造する」というビジョンの実現に向けて、事業等を探求し、新世代の通信規格や最先端のデジタルテクノロジーを活用した商品やサービスの提供により、誰もが安心・安全・便利に暮らせる未来の街「Safe City」(※1)の実現に取り組んでおります。
当社グループは、このビジョンを実現するためには、株主をはじめ、顧客、取引先、従業員、地域社会等の全てのステークホルダーの利益を重視した経営を行うことが、当社グループの使命であると考えており、より一層のコーポレート・ガバナンスの充実・強化を図り、経営の健全性、透明性及び効率性を確保することが経営上の重要課題であると認識しております。
※1 Safe Cityとは、新世代の通信規格及び最先端のデジタルテクノロジーを活用し、人が安心・安全かつ便利に暮らせる未来の街のことを指します。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、堅実で持続的な成長の実現を通じて新たな価値の創造を図り、安心・安全な街づくりへの貢献を目指しており、売上高成長率及び営業利益成長率を経営上の目標の達成状況を判断するための客観的指標としております。
(3)経営環境
新型コロナウイルス感染拡大収束の不透明感が続く経営環境下にありますが、当社のセキュリティ事業に係る市場においては、画像処理技術の向上によって防犯・監視カメラが高画質・高感度となり、またAIやIoTの発展に伴い自動制御やクラウド等の汎用化が進んだことを背景に、事件・事故の解決や未然防止の目的から防犯・監視カメラの必要性が高まってきております。実際、防犯・監視カメラは、犯罪抑止と犯罪捜査に大きく貢献しております。
(刑法犯犯罪認知件数と検挙率)
出典:公益社団法人日本防犯設備協会 統計データ(警察庁 令和2年の刑法犯に関する統計資料)
カメラの需要は防犯・監視カメラだけではなく、AI(画像認識)と組み合わせることで、従来のセキュリティカード等によって扉を開閉する形式から、AI顔認証による入退室が可能となり、なりすましの防止につながります。また、AIカメラを店舗に用いることでAIによる属性分析で顧客層に適したアプローチのできる売場を形成し、顧客は事前登録することで顔認証による決済ができるなど、その活用範囲はひろがっております。
今後、防犯・監視カメラは社会全体の安心・安全並びに利便に貢献するデバイスとなるものと認識しております。当社グループでは、国内外の電子機器メーカーとの連携により、多種多様な市場ニーズに対応するとともに、当社の商品力とソリューションを活かし、B to BからB to Cへ、さらにはB to G(※2)へと活動領域を広げ、日本全国の各地にSafe Cityの構築の普及を図ることを目指しております。
もう一つ事業であるモバイル事業に係る市場においては、2020年の政府による「携帯電話の料金値下げ」要請を受け、キャリアは料金プランを一斉に引き下げております。また、インターネット上で申し込みが完結可能なサービスを展開しており、従来にない低価格なプランを展開しております。その他では、第4のキャリアとして、楽天モバイルが市場に参入し、業界に新たな動きが生じてきております。
このような状況下において、当社はソフトバンク株式会社の委託販売代理店及び移動通信事業に携わる1企業として、顧客と真摯に向き合い、ホスピタリティの向上に努めることが、顧客の確保につながると認識しております。この取り組みを実施することで定常的なインセンティブが獲得できるものと考えており、当社ではショップクルーの接客態度や適切な商品知識の維持と向上に取り組み、さらにそれを踏まえた顧客ニーズに適したソリューションの強化を継続してまいります。その他、5G(※3)の普及範囲拡大に伴う産業用データ通信端末としての利用拡大に鑑み、ITクラウド事業者との連携を高めつつ、新たなサービスの開発等にも取り組んでまいります。
※2 B to Gとは、Business to Government の略
※3 5Gとは、5th Generationの略(第5世代移動体通信端末)
(セキュリティ事業)
セキュリティ事業における防犯・監視カメラ市場は、株式会社矢野経済研究所の調査(出典:株式会社矢野経済研究所 2021年度版ネットワークカメラ/VCA画像解析システム市場)によれば、2020年の国内市場は、新型コロナウイルス感染症流行の影響から防犯・監視カメラの設置が行えず、市場に停滞感が漂うことになりました。これは市場が縮小したものではなく、防犯・監視カメラに関する設備投資が保留になったことによるものです。そのため、2021年以降は一時ストップとなっていた設備投資が再び動き出すことが予想され、市場は回復へと向かうと予測されています。このことから市場は、2024年には2,600億円を超えると予測されています。
市場の動向としては、フードディフェンスの背景から工場にカメラの導入が進み、工場における需要は拡大傾向にあります。また、物流倉庫、マンション管理、住宅管理の分野でも需要があり、さらに公共施設等におけるモニタリングの需要、河川水位情報や交通網の遠隔モニタリングの需要からも拡大が予測されています。
また、新型コロナウイルス感染症の影響はあるものの、カメラ画像による認証や分析といった機能の付加価値からも市場の拡大が予測されています。
出典:株式会社矢野経済研究所「2021年度版ネットワークカメラ/VCA画像解析システム市場」
(注)1.ベンダー出荷金額ベース
2.カメラ、サーバー・エンコーダ、NVR/DVR録画装置、VMSソフトウエア、VCAシステム、その他システムを構築するハードウェア、ソフトウエアを対象として算出。ただし、工事費や保守・メンテナンス料は含まない。
3.なお、上記見込数値及び予測数値に関しては、高い不確実性を伴うものであって、実際の市場規模と大きく異なる可能性があります。
よって、この成長市場に対し、当社は海外メーカーとアライアンスを組み、市場が求めるニーズに対応した商品の投入を迅速に行っております。新型コロナウイルス感染症の感染拡大の際には、スピーディーかつ適切な判断と温度検知ができるAI温度測定機能付顔認証デバイス「FACE FOUR」を投入し、市場から高い評価が得られたと認識しております。現在、東京、名古屋、大阪の主要都市の他、北陸、札幌、仙台、新潟、広島、福岡の計9箇所に販売拠点を置き、複数の商流を使って病院、博物館、美術館、学校、福祉・介護施設、飲食店等の多くの場所に納入しております。当社商品は単なる検温目的でなく、顔認証と電気錠と連携させ、顔認証アクセスコントローラーとして入室管理を実現できる情報セキュリティ管理のソリューションへ展開しております。当社は2020年11月に当社商品「FACE FOUR」に新たに4つの機能(手首検温、スマホ通知、プリンター連動、音声変更)を付加した「FACE FOUR+(プラス)」の企画及び商品化を行いました。上記市場分析にもあるとおり、今後の日本の市場においては、当社商品のように付加価値を持たせた商品需要が高まると予想され、当社は常に市場分析を行い、また、全国の販売代理店にヒアリングを行い、市場に求められる商品企画及びその提供を行っていきます。
更に、東京オリンピック・パラリンピックを契機に政府や行政主導による安心・安全のための環境対策が促進され、その後、各施設への防犯・監視カメラ機器並びに監視等システムの導入にかかる需要が高まってきております。
技術革新要素においても、映像圧縮方式をはじめ光学技術・クラウドシステムの高度化により、より高い次元でのセキュリティサービスの提供を可能とするほか、個人生活の利便性向上や企業のマーケティングにおける顧客行動分析など、それまでのセキュリティの枠組みを超えたサービスの拡大や、それに伴うさまざまなニーズの喚起が起こりつつあります。こうした環境のなか、当社では国内外の大手電子機器メーカーとの強い連携を背景に幅広い商品ラインナップを提供するほか、当社が認定する販売業者に対して商品の安定供給と商圏の確保を提供することにより、共存共栄関係の中、販売の拡大を図って参ります。またセキュリティシステム商品の企画・開発に注力し、より高度かつ社会的ニーズに合致したセキュリティ環境の提案を進めていきます。
(モバイル事業)
モバイル事業に関しまして、当社事業の主な事業領域である携帯電話等販売市場では、総務省が2019年に「モバイルサービス等の適正化に向けた緊急提言」を発表し、ここではシンプルで分かりやすい料金体系の実現を図るべく端末代金と通信料金との完全分離を打ち出したことに伴い、それまでのような通信回線契約を条件とした端末価格の値引きが抑制されることとなりました。また大手通信事業者による通信料金の値下げや中古端末のSIMロック解除の義務化、更に楽天株式会社による移動体通信事業(MNO)への新規参入・サービス開始により、固定ユーザーの確保に向けた業界内での競争は一層、熾烈化の様相を呈するとともに、通信キャリアによる代理店事業者へのインセンティブ評価が極めて厳しいものとなり、代理店同士の統合や事業譲渡といった淘汰がますます進展する状況にあります。こうした中で、当社では質の高いサービスの提供によってユーザーの提案・販売拡大に努めるとともに、中小規模の地域同業者との業務提携、M&A等により、効率性の高い店舗網の維持・拡大を図ることで、安定収益の確保に努めて参ります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
①セキュリティ事業における商品ラインナップの強化・拡大及び保管等場所の確保
セキュリティ事業における防犯・監視カメラの販売において、新規及びリプレイス需要に対応するため、顧客ニーズを踏まえたソリューションの提供が重要となります。当社グループは、国内外の防犯・監視カメラ等メーカーと連携をはかり、多様化や高度化する顧客ニーズへの対応を実現しておりますが、今後さらなる多様化やそれに伴うニーズの変化に対応していくための体制の構築、収益構造を改善していくことが重要であると考えております。その対策の一環として、当社グループではオリジナル商品となる「D'SSブランド」を立ち上げております。当ブランドは、性能を簡素化し、低価格とすることを基本コンセプトとしております。他の国内メーカーと価格面での差別化を図り、コストパフォーマンスに富んだ防犯・監視カメラシステムの展開を行っております。
また、商品ラインナップの強化・拡大に伴い、商品を効率的に保管でき、かつ商品の品質を担保できる組立て作業場の確保が重要となります。当社グループは、自社の施設と設備、そして外部の委託倉庫を活用して迅速かつ的確な商品供給の顧客ニーズに対応しております。今後、よりスピード感をもって顧客ニーズに対応していくためには、中長期的な設備投資が重要であると認識しており、引き続き商品管理の効率化及び品質管理の強化に取り組んでまいります。
②新たな顧客層への対応力の強化
当社の現状のセキュリティ事業においては、主にスーパーマーケットやドラッグストアといった事業会社が主要な販売先となっておりますが、今後はマンションやオフィスビル等の開発・販売事業者、あるいは地方公共団体等の社会資本企業体に対する需要の増加が見込まれております。ここでは価格競争力と高機能ラインアップの棲み分けを明確にしつつ、周辺市場を含めた受注ボリュームの拡大を図ることが重要となりますが、これに伴う施工作業を十分に賄うための対応能力の整備・強化が課題となっております。当社では2019年1月に電気工事事業者であるアクト通信株式会社を子会社化し、更に同社の事業遂行能力を高める取り組みの実施により内製機能の強化を図っておりますが、今後の顧客層の拡大に伴う需要増に対しては、外部業者との提携を含めた更なる機能強化と、安全かつ適切な施工のための提携事業者の管理・教育が課題となっております。
③新たな商品及びサービスの展開について
当社には、AI(画像認識)を用いたAI温度測定機能付顔認証デバイス「FACE FOUR」があります。当該商品は非接触のニーズに対応し、マスク有無の識別が可能であり、また同時に温度検知も可能とした商品になります。その後、機能改良を加えワクチン接種者及び中和抗体獲得者・抗原検査の陰性者に対して発行されたデジタルワクチンパスポートを読み取る機能を搭載した「Face Four Pass」を商品化しております。
次なる主力商品とするべく、省人化を目指した自律走行式AIロボットの企画・開発を行っており、自律走行式除菌ロボット「UV FOUR」、自律走行式噴霧ロボット「MIST FOUR」、自律走行式配膳ロボット「CARRY FOUR」をリリースし、医療機関、飲食店、宿泊施設、オフィスを中心に展開を行っております。
加えて、これからの買い物体験を変えるAIスマートストア「Face Free~Motte ke!」の実用化に向け、実証実験に取り組んでおります。「Face Free」は、店内に設置された多数のAIカメラによって、画像認識機能と荷重センサー棚から誰がどの商品を手に取ったかを認識することができるため、入店時に入口にある温度検知顔認証端末に顔をかざし、好きな商品を手に取って店を出るだけで決済が完了するシステムとなっております。
当社グループは、新たな商品及びサービスの展開に取り組んでいくとともに、これら商品を体験できる環境整備も重要であると認識し、商品の訴求を目的とした中長期的な設備投資(体験型ショールーム等)が重要であると考えております。体験を通じて商品の仕様及び特長、また顧客がもつ課題解決への作用具合、それらを適確かつ迅速に訴求することが競合他社との差別化につながり、今後の商品販売の促進につながっていくものと考えております。
このように当社は、今後も市場ニーズへの対応強化を図るため、防犯・監視カメラをはじめとした商品の企画・販売に注力し、更なる事業拡大を図ってまいります。
④モバイル事業における顧客訴求力強化に向けた取組み
モバイル事業において、キャリア(※)が構成するインセンティブ獲得のための条件は、重要な動向となります。現在、従前の販売台数を基礎とした条件から、1人のお客様(あるいはご家族)に対する携帯電話、インターネット(光)回線、IoT商材等様々なサービスを組み合わせ、複合商材の獲得に重点を置く条件に変わってきております。当社が着実に成長するためには、そのような事業環境の変化に素早く適応し、お客様及びキャリア双方から継続的に高い評価を得ることが重要な課題であると認識しております。このため、当社では人材育成を通じてショップクルーの接客能力の向上と店舗運営の効率化を図っております。
※ キャリアとは、電気通信事業者(=携帯電話会社)であります。
⑤収益力の高い店舗網の整備
モバイル事業において、店舗の立地条件や店舗網を運営するうえでの業務の効率化が極めて重要になります。これについて、当社では通信事業者との連携に基づき、好条件エリアへの新規出店・移転を行うほか、中小同業者との事業提携や、将来の投資回収等を考慮した適切な金額による商流変更の実施により、収益性の高い店舗網の整備に努めるとともに、お客様が居心地の良いと感じる快適な店舗空間を提供するための改装や移転等を効率的に進めることが課題となります。
⑥優秀な人材の継続的な確保
当社グループでは、常に新しいサービスを創出しつつ中長期的に成長を続けるためには、優秀な人材の採用、育成が最重要課題であると認識しております。当社ではこれまで、新卒者を中心として優秀な人材の採用に努めるとともに、役職員に対しても細やかなメンタルケア、労働環境改善等のES(従業員満足度)への配慮に加え、働き方の改革等も踏まえた人事戦略を行っており、今後もこの継続・強化を図ってまいります。また、当社のバリューに掲げる「1人ひとりが、センターで輝ける企業へ」を社員一丸となって実践し、成功と失敗を繰り返しながらも成長し続ける「ダイワ通信らしい企業風土」をこれまで以上に推進して参ります。
⑦コーポレート・ガバナンスの継続的な強化
当社グループは、より有効性の高いコーポレート・ガバナンスを実践していくことを経営の重要課題と位置付け、経営の効率性、健全性を高めるコーポレート・ガバナンス・コードに対応した体制の整備・充実に努めております。引き続き、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指し、一層の体制強化を図って参ります。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスク及び当該リスクへの対応策等を以下に記載しております。
なお、本文の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。
1.事業環境に関する事項
(1) 市場について
①セキュリティ事業
セキュリティ事業におきましては、セキュリティカメラ並びに関連商品の販売・設置、及びセキュリティカメラによる画像データを、AI技術を用いて分析するセキュリティシステムの提供を行う事業を主力事業としております。今後、新たな法的規制や業界団体による規制の導入、その他予期せぬ要因等により、セキュリティカメラ動向の低迷、顧客のニーズの変化等、市場規模が縮小する動きがみられた場合には、当社セキュリティの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、当社グループは、常に市場動向を把握し、市場動向に応じた柔軟な対応を行うとともに、他市場への展開を積極的に進めることでリスクの低減を図ってまいります。
②モバイル事業
モバイル事業におきましては、携帯端末販売では、電気通信事業者の販売奨励制度の見直し、店舗支援策の変更などにより、業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため、当社モバイル事業は、教育制度を充実させ、店舗での接客スキルを向上させ、端末販売に依存しない、付加価値サービス(データ移行サービス、ガラスフィルム貼付サービスなど)の獲得による収益獲得を図っていきます。
(2) 競合他社による影響について
セキュリティ事業におきましては、大手・中小を問わず多くの企業と競合しております。そのため、当社グループセキュリティ事業では、新しい技術・商品の企画・開発や新しい組み合わせによるソリューションの提供を継続して実施することで、他社との差別化を行うことにより、上記リスクに対応しております。
また、モバイル事業におきましては、法人向け営業を含め、ソフトバンク以外の通信キャリアの代理店のみならず、ソフトバンクの他の代理店との競争も生じております。そのため、当社モバイル事業は、教育制度を充実させ、店舗での接客スキルを向上させ、端末販売に依存しない、付加価値サービス(データ移行サービス、ガラスフィルム貼付サービスなど)の獲得による収益獲得を図っていきます。
(3)通信事業者政策変更による当社収益への影響について
モバイル事業におけるソフトバンク株式会社一次代理店としてのソフトバンクショップの運営は、ソフトバンク株式会社から手数料等を収受しております。そのため、受取手数料等の金額、受取対象期間、受取対象となるサービス業務の内容、通話料金に対する割合等の取引条件は、ソフトバンク株式会社の事業方針等により変更される可能性があり、今後大幅な取引条件等の変更が生じた場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当該事業はソフトバンクブランドに依拠するものであるため、ソフトバンク株式会社がソフトバンクショップ運営に関する方針、料金プラン、広告宣伝方針等の事業上の施策を変更した場合、並びにソフトバンクブランドのイメージの悪化その他の原因により他の通信キャリアに比してソフトバンクブランドの魅力が相対的に低下した場合、他の通信キャリアやMVNO事業者との競争激化・SIMロック解除等による通信キャリア間のシェアの変化等、ソフトバンク株式会社の戦略・事業計画の変更やソフトバンクブランドの動向等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 総務省によるルール改正等の影響について
2019年1月、総務省は「モバイルサービス等の適正化に向けた緊急提言」を公表しました。当該公表を受け、今後、シンプルで分かりやすい料金プランの実現や販売代理店の業務の適正性の確保に向けた法令等のルール改正 が行われる可能性があります。当社グループは、総務省の法令等のルール改正に適切に対応いたしますが、今後の総務省から通信事業者への要請内容、関連する法令の改正等によっては、携帯電話等販売市場全体、当社グループの事業及び業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(5) 法的規制等について
移動体通信事業者の代理店業務については、「電気通信事業法」、「景品表示法」、「個人情報保護法」、「携帯電話不正利用防止法」等の法的規制があります。当社グループは、当該法令等を遵守し販売活動を行っております。当社グループは、上記法令等を遵守するために従業員教育の実施を含め社内管理体制の強化に努めております。しかしながら、個人情報の漏洩等が発生した場合や上記法令等に違反した場合には、損害賠償責任を負い、代理店契約の解除又は営業の停止等の処分を受ける可能性があり、当社グループの業績及び事業計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(6) 技術革新
当社グループが事業展開しているセキュリティ関連市場・モバイル関連市場では、情報技術の進化とそれに伴う市場ニーズの変化に迅速に対応することが求められております。当社グループとしても、技術革新に応じた機器の選定、ソリューションの拡充・改善及び事業戦略の修正などを迅速に行う必要があるものと考えております。なお、急激な技術革新の進展により、非常に速い速度で顧客の需要が変化した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため、当社グループは、海外・国内の開発企業・協力企業との連携を密にとること(定期的な打ち合わせ、セキュリティショーへの参加など)により、新しい技術・商品のキャッチアップを継続して行い、常に顧客の需要動向を注視し、適切な在庫管理に努めることでリスク回避を図っております。
(7) 経営上の重要な契約について
当社の経営上重要と思われる契約の概要は、「第2 事業の状況 4 経営上の重要な契約等」に記載のとおりであります。当該契約が期間満了、解除、その他の理由に基づき終了した場合、もしくは当社にとって不利な改定が行われた場合、または契約の相手方の経営状態が悪化したり、経営方針が変更されたりした場合には、当社の事業戦略及び業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(8) 人材確保について
当社グループは、継続的な事業成長のため、営業・販売及び商品企画並びに技術的な対応ができる優秀な人材の確保が重要であると認識しており、継続的な人材採用及び教育を実施しております。また、福利厚生等の充実により人材定着に努めておりますが、国内及び各地域における人材雇用・採用環境の変化等により人材確保が困難となる場合、社内人材の流出が継続する場合、人材獲得またはつなぎ止めのための費用増加が生じる可能性があるほか、著しい人材流出が生じた場合には事業運営に影響を及ぼし、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
2.事業内容に関する事項
(1) 商品の調達及び外部生産委託について
セキュリティ事業における商品は、海外及び国内メーカーより調達しております。また外部業者に商品の生産を委託し、商品の調達を行っております。各メーカー及び外部業者とは密接かつ良好な関係を保ち、安定的な商品の調達に努めております。一方、需要急増による商品の納入遅れ、商品の欠陥といった品質上の問題、地震等の災害が発生した場合等、商品の調達に重大な支障をきたした場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、現在の世界的な半導体不足の影響で、一部の商品において調達が困難になる恐れが生じております。
そのため、当社グループでは複数のメーカー及び外部業者と幅広く取引を行うこと、また独自ブランドの商品を活用することで、特定企業の経営方針等の変更及び特定商品の需給状況の変動等にも対応できる体制を構築しております。
(2) 認定パートナー制度について
セキュリティ事業では、各地域の認定パートナーとの間で商取引基本契約書及び商品の取引に関する覚書を締結し、特定地域での商品の販売を委託しております。当該代理店の業績・販売方針によって、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため、当社グループでは、毎年認定パートナーの販売状況に応じたパートナー契約の見直し作業を行っており、常に優良パートナーと契約を行うことにより、当社グループの業績を安定させる体制をとっております。
(3) 特定商品に関する大幅な需要変動
①セキュリティ事業
セキュリティ事業は、市場動向を注視し、需給の変動に合わせた商品の生産及び購入を行い、急激な変動への対応と余剰在庫の発生を抑制するよう努めておりますが、経済状況や市場動向の急激な変化により当社グループ商品の需要が予想を大幅に下回る事態となった場合には、商品が余剰となり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
2021年3月期は、新型コロナウイルスの感染防止目的で、特に施設等入場者の温度検知の用途からAI温度測定機能付顔認証デバイス「FACE FOUR」の需要が急激に増加となりました。その後の2022年3月期は、変異株(デルタ株)の流行から政府主導による人流抑制の影響から温度検知に対する需要は減少となりました。このことから、当社グループは、AI顔認証と扉の開閉を連携させた入退室管理システムのソリューションを展開し、商品の拡販に努めております。
②モバイル事業
モバイル事業においては、国内の景気低迷等による携帯電話の買い控え等に起因して携帯電話端末の販売台数が減少した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)製造物責任について
セキュリティ事業では、品質管理基準に従い商品の組み立て作業を実施しておりますが、全ての商品について欠陥がなく、将来においてリコールが発生しないという保証はありません。また、製造物責任賠償保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を十分にカバーできるという保証はありません。万が一、大規模なリコールが発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、当社グループでは、商品の仕様及び特性を熟知し、商品に関係する知識及び資格を持った者を組立作業に関与させる等、商品欠陥発生予防に努めております。
(5) 特定の取引先(販売先、仕入先)への依存について
①セキュリティ事業
セキュリティ事業では、警備会社系及び事務機器メーカー系の販路をもち、また全国に販売網を持つ大手販売先との販売体制を構築できていることが強みであります。なかでも販売比率が10%を超える販売先である綜合警備保障株式会社及びその関係会社、並びに株式会社リコーは重要な特定販売先にあります。当該事業においては、特定販売先と継続的な取引を目的とした取引基本契約書を締結し、また特定販売先と密接かつ良好な関係に務め、リスクの低減を図っております。ただし、特定販売先との取引契約において、取引条件の重大な変更や取引の解消等の不測の事態が生じた場合、販売高に大きく影響することが考えられ、当社グループの業績に重大な影響を与える可能性があります。
当該事業における商品調達は、全商品調達に対し、HIKVISION(※)をはじめとする海外メーカーの商品が半数を占め、特にHIKVISIONに依存しております。当社グループは、特定メーカーと良好な関係を維持しつつ、また特定メーカーとの対話に努め、リスクの低減を図っております。一方、今後の世界情勢によっては、特定地域または特定メーカーからの商品調達が困難となることが考えられます。これにより、当社グループの業績に重大な影響を与える可能性があります。
その他、当該事業における商品調達に関し、海外メーカーから商品を輸入するための輸入業務及び海外メーカーとの取引き等に関する手続き業務を兼ねて株式会社F.K.Solutionsから商品調達を行っております。海外メーカーからの調達比率が高いことを背景に、同社を経由して調達する商品は多く、同社への依存度は高い状況にあります。当社グループは、同社と密接かつ良好な関係を維持し、また仕入先の管理には万全を期すことによりリスクの低減を図っております。ただし、同社との急な取引契約の解消や経営不振等の不測の事態が生じた場合、商品の円滑な供給に支障をきたすことが考えられ、当社グループの業績に重大な影響を与える可能性があります。
※ HIKVISIONとは、中国の監視カメラメーカーであります。
②モバイル事業
モバイル事業においては、ソフトバンク株式会社との代理店委託契約に基づくソフトバンクショップの運営並びに携帯電話端末等の販売及びソフトバンクのサービス提供にあります。当該事業にかかる商品の仕入れも代理店委託契約に基づき、同社より仕入れを行うことから同社に依存しております。
当該事業における事業活動の前提となる同社との代理店委託契約は、1年毎の自動更新でありますが、契約上、同社及び当社の双方どちらかが3ヶ月前に事前告知することで解除が可能となっているほか、以下のような事由を即時解除事由として定めております。
(解除事由)
・当事者のいずれかが、差押、会社の整理もしくは再生・更生手続の開始、営業停止又は解散等に該当する場合
・当社が同社の信用・名誉を失墜させる行為もしくは同社との信頼関係を著しく損なう行為を行った場合
・当社が虚偽の請求もしくは報告等その他同社または顧客に対する背信的な行為を行った場合
・当社に反社会的勢力との関係があることの疑いが判明した場合
なお、当社は同社と良好な関係を維持しており、本書提出日現在において解除事由等は生じておりません。ただし、同社との代理店委託が解除・解約等により契約が終了した場合や、契約の内容が大幅に変更された場合には、当該事業の存続に支障が生じ、当社の業績に影響が生じる可能性があります。
(6)商品の需給動向の変動について
当社が取り扱う商品は、半導体をはじめとする様々な部品で構成されております。主要部品の半導体においては、新型コロナウイルス感染症のパンデミック、またそれに伴う加速的なリモート化、各種電子機器の技術革新を背景に、需要と供給のバランスが崩れる状況が生じております。今後の世界情勢によって、より半導体やその他部品の需給バランスが崩れ、商品仕入価格の高騰、また予定数量の商品確保ができない恐れがあり、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
その他、米国と中国における貿易摩擦に端を発し、米国は中国ハイテク企業からの製品調達を禁止すると表明しております。そのハイテク企業に、HIKVISIONが含まれております。本書提出日現在、国内(日本政府の方針含む)におけるHIKVISION製品の取扱いに関し、当社は、特別な問題は生じていないと認識をしております。ただし、米国と販売取引の関係を有する国内大手企業においては、HIKVISION製品の取扱いを見直す動きがあるようにも認識しております。
当社における影響として、リコー並びにその関係会社との販売取引があります。同社は、HIKVISION製品の取扱いを行わない方針を表明しております。当社は同社の方針を受け、当社オリジナル商品「D'SSブランドカメラ」またはHIKVISION以外のメーカー商品で対応を既に実施しており、現状、当社における影響度は、限定的なものと捉えております。
当社は、今後も各取引先(販売先、仕入先)と密接な関係を保ち、計画的かつ安定的な商品の調達を目指したうえで、安定した商品供給に努めてまいります
3.その他
(1)特定人物への依存
当社代表取締役社長である岩本秀成は、当社の創業者であり、本書提出日現在、同氏及び同氏の資産管理会社が当社株式の92.39%を所有する株主であります。同氏は創業以来の最高経営責任者であり、当社グループの事業運営において重要な役割を果たしております。当社グループは、同氏への過度な依存を回避すべく、経営管理体制の強化、経営幹部職員の育成、採用を図っておりますが、現時点において同氏に対する依存度は高い状況にあると考えております。今後、何らかの理由により同氏の当社グループにおける業務遂行の継続が困難となった場合、当社グループの事業運営等に影響を及ぼす可能性があります。
(2)知的財産権
当社は、第三者の特許権や商標等の知的財産権に関して、外部の弁理士等を通じて調査する等、その権利を侵害
しないように留意するとともに、必要に応じて商標権等について知的財産権を登録することにより、当社権利の保
護にも留意しております。しかしながら、当社の認識していない第三者の知的財産権が既に成立している又は今後
成立する可能性があり、仮に当社が第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者により損害賠償請求、使
用差止請求又はロイヤリティ支払要求等が発生する可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を
及ぼす可能性があります。
(3)配当政策について
当社は、株主に対する利益還元と同時に、財務体質の強化及び競争力の確保を経営の重要課題の一つとして位置付けております。当社は成長過程にあると考えており、内部留保の充実を図り、事業の効率化と事業拡大のための投資に充当していくことが株主に対する最大の利益還元に繋がると考えております。このことから、創業以来当社は配当を実施しておらず、今後においても当面の間は内部留保の充実を図る方針にあります。将来的には、各事業年度の経営成績を勘案しながら株主への利益還元を検討していく方針ですが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期については未定となっております。
(4)当社株式の流動性について
当社は、東京証券取引所スタンダード市場への上場に際しては、本売出しによって当社株式の流動性の確保に努めることとしておりますが、株式会社東京証券取引所の定める流通株式比率は新規上場時において30%前後にとどまる見込みにあります。今後は、当社大株主への一部売出しの要請、当社の事業計画に沿った成長資金としての公募増資による調達等による流通株式数の増加分を勘案し、これらの組み合わせにより、流動性の向上を図っていく方針ではありますが、何らかの事情により上場時よりも流動性が低下する場合には、当社株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それにより当社株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。
(5)大規模な自然災害、重大な感染症等の発生について
①大規模な自然災害
火災、地震、風水害等の大規模な自然災害等の緊急事態が発生した場合には、当社グループの事業活動が停滞し、業績及び事業計画に影響を及ぼす可能性があります。また、取引先からの商品供給不足や仕入価格の高騰、特定商品の欠品による機会損失が発生し、売上高及び利益が減少する等、当社グループの業績、財政状態及び事業計画に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、これら自然災害に対する備えとして、各自然災害への対応及び対策を記載した危機管理マニュアルを従業員に周知徹底するとともに、商品及び店舗設備等に損害保険を付保し、自然災害の影響を低減させる等の対策を講じております。
②重大な感染症
当社グループでは新型コロナウイルス感染症等重大な感染症が長期間にわたり拡大・蔓延した場合には、出店施設の臨時休業、時短営業、外出自粛による来店客数の減少、取扱い業務の制限、取引先からの商品供給不足等が生じる恐れがあり、当社グループの業績及び事業計画に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、重大な感染症が流行又は発生した場合には、監督官庁及び関連する行政機関の指針に従うとともに、キャリアショップにおいては通信事業者と適切な連携を図り、お客様、取引先及び従業員の安全を最優先に考え、関係機関と連携しながら感染症拡大防止に努めてまいります。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大防止策として下記の対策を実施しております。
イ.全従業員に対し、健康状態の確認アンケートを実施
ロ.法人営業・間接部門等におけるテレワーク及び時差出勤の実施
ハ.キャリアショップにおける感染予防策の実施
1)対面接客用フェンスの設置及び座席間隔の確保
2)スタッフのマスク及びゴーグル着用
3)共用部、物品の除菌
4)非接触型体温計を利用したお客様の検温
5)Web来店予約の推進
(6)訴訟等について
当社グループが事業活動を行うに当たっては、偶発的に発生する訴訟や訴訟に至らない請求等を受ける可能性があります。このような訴訟等が発生し、予期せぬ結果となった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、役職員に対しコンプライアンス意識の醸成のために定期的に啓蒙活動を行うと同時に、訴訟等の当事者となる可能性のある案件の発生を適切なモニタリングにより未然に防げるよう努めてまいります。
(7)設備投資について
当社グループは、「Safe City」の実現に向け、またセキュリティ事業の将来を見据え、中長期的なDSS商品倉庫兼研究施設(仮称)の建設を予定しております。当社グループが認識する経営課題(商品在庫の保管場所及び組立て加工場、実証実験場の確保、商品購買の訴求を目的としたショールーム等)の解決を目的とした設備投資にありますが、投資予定額が3,000百万円と大きな投資にあたり、建設工事等の進捗の計画との乖離や物価上昇による追加費用の発生等が生じた場合には当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。当社グループは、当該設備投資計画の進捗状況等を継続的にモニタリングし、社外関係者との密な連携及び計画内容の調整により、投資予定額に見合う効果を得るよう努めてまいります
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」の記載のとおりとなります。
① 財政状態及び経営成績の状況
第7期連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
当社グループはセキュリティ事業において、前連結会計年度は温度検知デバイスの特需があったことで、当初予算策定時にはAI温度測定機能付顔認証デバイス「FACE FOUR」の需要継続を見込んでいましたが、4月以降、機器購入にかかる補助金制度が無くなったことなどが影響し、温度検知デバイスの売上が急速に減少しました。また、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点より、上期や年明け1月から3月中旬など、多期間にわたって非常事態宣言やまん延防止等措置法の発令により経済活動が大きく抑制され、営業活動に悪影響を受けた1年となりました。
一方、モバイル事業においては、巣ごもり需要の高まりにより、新商品への買い替え需要が増え、また、キャリア各社ともに打ち出した格安プランにより、モバイル店舗来店者数が増加したことも相まって総販台数は大きく増加しました。
このような経営環境のもと、当連結会計年度の売上高は4,790百万円(前期比28.9%減)となり、営業利益は611百万円(前期比71.0%減)、経常利益は610百万円(前期比71.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は394百万円(前期比71.9%減)となりました。
a. セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(セキュリティ事業)
セキュリティ事業におきましては、AI温度測定機能付顔認証デバイス「FACE FOUR」の需要減により、売上高及び利益ともに前連結会計年度を大幅に下回りました。売上高は2,698百万円(前期比44.0%減)となり、セグメント利益は627百万円(前期比70.1%減)となりました。
(モバイル事業)
モバイル事業におきましては、顧客嗜好が低額商品であるandroidから高額商品であるiPhoneへのシフトが見られ、販売台数は前期を上回り、販売単価の上昇の影響もあり、売上高は前年を上回りました。また、当連結会計年度の学割商戦時に各通信キャリアともに新ブランドを立ち上げた結果、店舗への問い合わせ来客数が増加する傾向になり、集客の高いイオンなどの商業施設に店舗を持つ当社が高い接客能力での店頭契約の締結を行えた結果、通信キャリアからのインセンティブ獲得が多くなりました。その結果、売上高は2,078百万円(前年同期比8.7%増)、セグメント利益は213百万円(前年同期比11.4%減)となりました
(その他)
その他につきましては、不動産賃貸事業等によるもので、当連結会計年度は賃貸期間が増えたことにより、売上高は14百万円(前年同期比3.3%増)、セグメント利益は16百万円(前年同期比11.2%増)となりました。
b. 当連結会計年度の財政状態は次のとおりであります。
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末比552百万円減の3,344百万円となりました。これは主に、売上債権の減少558百万円、法人税等の支払等による現金及び預金の687百万円の減少、未収還付法人税等の増加269百万円、商品及び製品の増加185百万円、未収還付消費税等を含むその他の流動資産の増加96百万円などによるものであります。
負債につきましては、前連結会計年度末比946百万円減の1,160百万円となりました。これは主に未払法人税等732百万円の減少、未払消費税等を含むその他流動負債208百万円の減少などによるものであります。
純資産につきましては、前連結会計年度末比394百万円増の2,184百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加394百万円によるものであります。
第8期第2四半期連結累計期間(自 2022年4月1日 至 2022年9月30日)
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、国内の製造業を中心に企業業績は一部を除いて順調に改善し、昨年9月末での新型コロナウイルスによる緊急事態宣言の全面解除からは非製造業でも回復に転じております。このように景気は回復基調にありますが、一方で、部品供給不足、資源価格の上昇、ウクライナ情勢などの地政学リスクがあり、依然として慎重な姿勢が求められております。
a. セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(セキュリティ事業)
当社グループセキュリティ事業においては、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点より、工事の中止、延期 など営業活動に悪影響を受けた期間となりました。
(モバイル事業)
モバイル事業においては、巣ごもり需要の高まりにより、新製品への買い替え需要が増え、また、キャリア各社ともに打ち出した格安プランにより、モバイル店舗来店者数が増加したことも相まって総販台数は大きく増加しました。
このような経営環境のなか、当第2四半期連結累計期間の売上高は2,126百万円、営業利益は186百万円、経常利益は184百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は122百万円となりました。
b. 当第2四半期連結会計期間末の財政状態は次のとおりであります。
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末比235百万円増の3,579百万円となりました。これは主に、未収還付法人税等の減少269百万円、未収還付消費税等を含むその他流動資産の減少81百万円、商品の減少48百万円、売上債権の減少30百万円、現金及び預金の増加559百万円、建設仮勘定の増加91百万円などによるものであります。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末比113百万円増の1,273百万円となりました。これは主に支払手形及び買掛金の増加106百万円、未払法人税等の増加97百万円、短期借入金の減少100百万円などによるものであります。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末比122百万円増の2,306百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する四半期純利益による利益剰余金の増加122百万円によるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
第7期連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は396百万円となり、前連結会計年度末に比べて684百万円減少しました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は498百万円(前連結会計年度は1,235百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益608百万円及び売上債権の減少額558百万円等の収入があったことに対し、棚卸資産の増加額187百万円、仕入債務の減少額107百万円、未払消費税等の減少額270百万円、法人税等の支払額1,124百万円等の支出があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は288百万円(前連結会計年度は14百万円の収入)となりました。これは主に、敷金及び保証金の返還による収入26百万円等に対して、固定資産の取得による支出255百万円、敷金及び保証金の差入による支出71百万円等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は102百万円(前連結会計年度は891百万円の支出)となりました。これは主に、短期借入金の純増加額205百万円に対して、長期借入金の返済による支出84百万円等があったことによるものであります。
第8期第2四半期連結累計期間(自 2022年4月1日 至 2022年9月30日)
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は955百万円となり、前連結会計年度末に比べて559百万円増加しました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は756百万円となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益186百万円、法人税等の還付額269百万円、未収還付消費税等の減少額90百万円、仕入債務の増加額106百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は89百万円となりました。これは主に、固定資産の売却による収入17百万円に対して、固定資産の取得による支出106百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は108百万円となりました。これは主に、長期借入れによる収入40百万円に対して、短期借入金の純減少額100百万円、長期借入金の返済による支出40百万円の支出があったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは生産活動を行っていないため、記載すべき事項はありません。
b.仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自2021年4月1日 至2022年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
セキュリティ事業(千円) |
1,359,938 |
70.9 |
|
モバイル事業(千円) |
1,514,161 |
110.2 |
|
合計(千円) |
2,874,099 |
87.3 |
(注)金額は、仕入価格によっております。
c.受注実績
当社グループは、主にパッケージされた商品の販売を行っており、個別受注に基づく商品の生産を行っておりませんので、記載を省略しております。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自2021年4月1日 至2022年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
セキュリティ事業(千円) |
2,698,104 |
56.0 |
|
モバイル事業(千円) |
2,078,074 |
108.7 |
|
報告セグメント計(千円) |
4,776,178 |
71.0 |
|
その他(千円) |
14,574 |
103.3 |
|
合計(千円) |
4,790,753 |
71.1 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度及び第8期第2四半期連結累計期間の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
第8期第2四半期連結累計期間 (自 2022年4月1日 至 2022年9月30日) |
|||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
ソフトバンク株式会社 |
685,744 |
10.2 |
762,210 |
15.9 |
338,305 |
15.9 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗について
当社グループは、経営理念である「心のこもった接客・一流のサービス・最適な情報を提供し」という考え方の下、「未来の街を創造する」というビジョンの実現に向けて、セキュリティ事業を探求し、新世代の通信規格や最先端のデジタルテクノロジーを活用した商品やサービスの提供により、誰もが安心・安全・便利に暮らせる未来の街「Safe City」の実現に取り組んでおります。
このことから当社グループでは、売上高成長率及び営業利益成長率を経営上の目標とし、その客観的指標を用いて、経営上の目標の達成状況を判断しております。
2022年3月期連結会計年度においては、売上高4,790百万円(前年同期比71.1%)となっております。これは主に、前連結会計年度における特需(※)剥落の影響によるもの、並びに新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響から先行きが見通せないことによる、防犯・監視カメラ市場における設備投資の鈍化、また限られた設備投資における投資順位後退の影響によるものと考えております。
また営業利益においては、611百万円(前年同期比29.0%)となっております。このことも売上高同様に前連結会計年度における特需剥落が大きく影響したものと考えております。2022年3月期連結会計年度では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大抑制が人流を抑制するところとなり、感染予防機器の需要が減衰したことによる影響が大きいと考えております。また、特需に係る製商品は、高利益率なものであったことも影響しております。なお、当該特需を除いた売上高の前年同期比は105.8%、営業利益の前年同期比は100.3%となっております。
(※)特需とは、セキュリティ事業における新型コロナウイルス感染症の感染予防を目的として、特に第1波及び第2波の期間に集中的に販売した特定製商品の売上高並びに当社グループのAI温度測定機能付顔認証デバイス「FACE FOUR」を新型コロナウイルス感染症防止対策に係る補助金・助成金の活用を背景に販売した売上高を、特需と定義しております。
(特定製商品:温度測定を目的とした需要に対応)
・DG-T104S及びDG-T104(商品シリーズ:FACE FOUR)
・DG-T108S及びDG-T108(商品シリーズ:FACE FOUR)
・DS-PT8 等
(特定製商品以外の特需)
・不織布マスク
(売上高)
特需に係る売上高の算出は、特需に区分する特定製商品(関連する各種部材及び据付工事等も含む)及び不織布マスクを伝票ごとに集計し、それぞれ特需に係る売上高としております。
(営業利益)
特需に係る営業利益の算出は、特需に区分する特定製商品の売上総利益を伝票ごとに集計し、そこから売上高の構成比率を用いて按分した販売費及び一般管理費を差し引いて算出しております。
(2021年3月期連結会計年度)
・特需に係る売上高 2,699百万円(セキュリティ事業における売上高構成比率56.1%)
・内訳 特定製商品の売上高 2,609百万円(セキュリティ事業における売上高構成比率54.2%)
不織布マスク 90百万円(セキュリティ事業における売上高構成比率1.9%)
・特需に係る売上総利益 2,027百万円
内訳 特定製商品の売上総利益 2,000百万円
不織布マスク 26百万円
・特需に係る販売費及び一般管理費 377百万円
内訳 特定製商品の販売費等 377百万円
不織布マスク -
(注)通常営業の取り組みのため、当該売上高に係る経費は生じていないものとしております。
・特需に係る営業利益 1,649百万円
内訳 特定製商品の営業利益 1,622百万円
不織布マスクの営業利益 26百万円
(2022年3月期連結会計年度)
・特需に係る売上高 515百万円(セキュリティ事業における売上高構成比率19.1%)
※マスクの販売は無く、特需の内訳は特定製商品のみとなるため内訳表示は省略(以下同様)。
・特需に係る売上総利益 250万円
・特需に係る販売費及び一般管理費 100百万円
・特需に係る営業利益 149百万円
② キャッシュ・フローの状況分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況分析
キャッシュ・フローの状況の詳細は「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資本の財源及び流動性に係る内容
当社グループの主な資金需要は運転資金と設備投資資金になります。運転資金は、「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び銀行借入金にて賄う方針であります。具体的には、手許流動性資金、国内金融機関10行と締結している特殊当座貸越枠のフレキシブルな資金調達手段を確保し、流動性リスクを適切にコントロールしてまいります。また、設備投資資金に関しては、内部留保及び資金計画に基づき、長期借入による調達を行い、財務の安定性を確保してまいります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
当社グループのセキュリティ事業及びモバイル事業における重要な契約等は、以下のとおりとなります。
a.セキュリティ事業
|
締結年月 |
2014年5月13日 |
2019年1月11日 |
2021年4月1日 |
|
契約の名称 |
売買取引基本契約 |
売買基本契約 |
販売基本契約 |
|
相手先 |
株式会社リコー |
綜合警備保障株式会社 |
株式会社F.K.Solutions |
|
契約の概要 |
自2014年5月13日 至2015年5月12日 (1年ごとの自動更新) 当社が株式会社リコーに対し継続的に商品を売り渡すことの契約となっております。 また個別契約により販売した商品の代金を、同社よりその支払いを受けるものとしております。 なお、同社に対し、売上高に応じた販売報酬を支払うものとしております。販売報酬に係る料率は、当社及び同社間の協議のうえ決定するものとしております。 |
自2019年1月11日 至2020年1月10日 (1年ごとの自動更新) 当社が綜合警備保障株式会社に対し継続的に商品を売り渡すことの契約となっております。 また個別契約により販売した商品の代金を、同社よりその支払いを受けるものとしております。 なお、販売報酬に係る支払いはありません。 |
自2021年4月1日 至2022年3月31日 (1年ごとの自動更新) 連結子会社ディーズセキュリティ株式会社が株式会社F.K.Solutionsより継続的に商品を買い受けることの契約となっております。 子会社は、個別契約により購入した商品の代金を、同社に支払うものとしております。 |
|
締結年月 |
2019年1月1日 |
2020年4月1日 |
|
契約の名称 |
HIKVISIONディストリビューター契約 |
OEM/ODM契約 |
|
相手先 |
HIKVISION |
UNIVIEW |
|
契約の概要 |
自2019年1月1日 至2020年12月31日 (1年ごとの自動更新) 連結子会社ディーズセキュリティ株式会社が日本におけるHIKVISIONのディストリビューターとなることの契約となっております。 子会社は、個別契約により購入した商品の代金を、同社に支払うものとしております。 |
自2020年4月1日 至2021年3月31日 (1年ごとの自動更新) 連結子会社ディーズセキュリティ株式会社がUNIVIEWに対して商品開発を委託すること、また商品販売取引を行うことの契約となっております。 子会社は、個別契約により購入した商品の代金を、同社に支払うものとしております。 |
b.モバイル事業
|
締結年月 |
2013年6月20日 |
2015年8月1日 |
|
契約の名称 |
代理店委託契約 |
代理店基本契約 (ワイモバイル通信サービス) |
|
相手先 |
ソフトバンク株式会社 (旧ソフトバンクモバイル株式会社) |
ソフトバンク株式会社 (旧ワイモバイル株式会社) |
|
契約の概要 |
自2013年6月20日 至2014年3月31日 (1年ごとの自動更新) ソフトバンク株式会社が、当社に電気通信サービスに係る商品販売並びに委託業務の委託を行うことの契約となっております。 また、当社は当社による委託業務の対価を、同社よりその支払いを受けるものとしております。 なお、対価は、同社が定める条件により算出となっております。 |
自2015年8月1日 至2016年3月31日 (1年ごとの自動更新) ソフトバンク株式会社が、当社に電気通信サービスに係る商品販売並びに委託業務の委託を行うことの契約となっております。 また、当社は当社による委託業務の対価を、同社よりその支払いを受けるものとしております。 なお、対価は、同社が定める条件により算出となっております。 |
該当事項はありません。