第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態の状況

(資産)

 当中間連結会計期間末における流動資産は1,383,885千円となり、前連結会計年度末に比べ146,100千円減少いたしました。これは主に、配当金の支払や自己株式の取得により現金及び預金が142,677千円減少したことによるものであります。固定資産は151,804千円となり、前連結会計年度末に比べ44,716千円増加いたしました。これは主に、投資その他の資産が48,346千円増加したことによるものであります。この結果、総資産は1,535,690千円となり、前連結会計年度末に比べ101,383千円減少いたしました。

(負債)

 当中間連結会計期間末における流動負債は154,156千円となり、前連結会計年度末に比べ7,814千円減少いたしました。これは主に、1年内返済予定の長期借入金が3,936千円、契約負債が5,335千円減少したことによるものであります。固定負債は43,981千円となり、前連結会計年度末に比べ18,096千円減少いたしました。これは長期借入金が18,096千円減少したことによるものであります。この結果、負債合計は198,137千円となり、前連結会計年度末に比べ25,910千円減少いたしました。

(純資産)

 当中間連結会計期間末における純資産合計は1,337,552千円となり、前連結会計年度末に比べ75,473千円減少いたしました。これは主に、剰余金の配当等により利益剰余金が25,528千円、自己株式の取得により自己株式が61,104千円減少したことによるものであります。この結果、自己資本比率は87.1%(前連結会計年度末は86.3%)となりました。

 

(2)経営成績の状況

当中間連結会計期間における我が国の経済は、企業収益や個人消費の回復等により、国内景気は緩やかな回復基調で推移しております。一方で、不安定な世界情勢、資源価格の高騰、為替相場の変動等、経済の見通しは依然として先行き不透明な状況が続いております。

このような状況の中、IT業界ではデジタル化の需要が高まっています。政府が推進するデジタルトランスフォーメーション(DX)に伴い、企業のIT投資が拡大しており、クラウドやAI、データ分析など先端技術への注目がさらに強まっています。特に中小企業でもDXへの取り組みが進み、クラウド導入や業務の効率化が活発化していることが、業界全体の成長を後押ししています。こうした急速な成長の背景には、クラウドを活用したビジネスの効率化や、新たなサービスの創出が不可欠であるとの認識が広がっていることが挙げられます。

また、サイバーセキュリティへの懸念が高まっています。国内外の企業や医療機関でのサイバー攻撃被害が続いており、国民生活や社会経済への影響も深刻化しています。最近では、日本の政府機関や地方自治体、企業のホームページを標的としたDDoS攻撃も相次いで発生し、業務継続に支障をきたす事例が増えています。今後は、企業のセキュリティ対策強化へのニーズが急速に高まり、セキュリティ関連市場の拡大も予想されます。

このような経営環境のもと、当社は、超高速CMS実行環境「KUSANAGI」をはじめとしたサーバ高速化ソリューション「KUSANAGI Stack」でKUSANAGI Stack事業を展開し、一気通貫でWebサイトの保守・運用を行うKUSANAGIマネージドサービスの拡大を図っております。営業力強化の施策に加えて、様々なマーケティング施策も実施し、売上拡大を目指しております。またKUSANAGIマネージドサービスに加えて、KUSANAGI有償版ライセンスの販売についてもマーケティング強化、製品力強化を行っております。直近では、既存のKUSANAGI Premium EditionとKUSANAGI Business Editionに加えて、セキュリティ対策を強化したKUSANAGI Security Editionも発表しております。当中間連結会計期間においては、売上高は前年同期比で増加したものの、開発コストの増加、今後の売上拡大に向けた各種の施策・強化のための追加費用の投入等により、利益は前年同期比で減少となりました。

以上の結果、当中間連結会計期間の経営成績は、売上高432,646千円(前年同期比3.6%増)、営業利益68,872千円(前年同期比29.2%減)、経常利益69,124千円(前年同期比29.3%減)、親会社株主に帰属する中間純利益48,550千円(前年同期比30.6%減)となりました。

なお、当社グループの事業セグメントは、KUSANAGI Stack事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より142,677千円減少して1,256,327千円となりました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果獲得した資金は75,674千円(前年同期は65,588千円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前中間純利益69,124千円によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動により使用した資金は53,731千円(前年同期は4,923千円の使用)となりました。これは主に、定期預金の預入による支出50,000千円によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動により使用した資金は162,714千円(前年同期は35,861千円の使用)となりました。これは主に、自己株式取得による支出61,104千円、配当金の支払額73,976千円によるものです。

(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(5)経営方針・経営戦略等

 当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(7)研究開発活動

 当中間連結会計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は18,942千円であります。また、当中間連結会計期間における、当社グループの研究開発活動の状況における変更の内容は次のとおりであります。

 当社グループは既存ビジネスに加えてAIビジネスを推進するために「AIビジネス部」を新設しました。その結果、AIビジネスに関わる各種技術等の研究開発については、AIビジネス部が中心となり推進する体制となっております。また、2025年5月に新たな事業として「Magatama Stack」の開発・事業化を当社は決定しておりますが、この「Magatama Stack」の開発については、AIビジネス部が中心となり行われています。

 

(8)経営成績に重要な影響を与える要因

 当中間連結会計期間において、経営成績に重要な影響を与える要因について重要な変更はありません。

 

 

3【経営上の重要な契約等】

 当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結はありません。