第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

(1)会社の経営方針

 当社は、本社を福岡市に構えながら、学術研究機関や企業の先端技術分野の研究開発に高い専門性と提案力を武器に伴走し、そこで得た先進技術の実績と知見を、全国の大学・自治体や九州・福岡の地域企業を中心に展開する流れを推進することで、社会全体のDX推進に貢献しております。

 

(2)経営環境及び中長期的な会社の経営戦略

 当社が主戦場とするIT分野では、技術進展や少子高齢化が進む中、今後IT人材の不足がますます深刻化し、2030年には45万人程度までIT人材の不足規模が拡大するとの推計結果が出ております。(出所経済産業省委託事業「IT人材需給に関する調査」)

 さらに、デジタルトランスフォーメーション(DX)のトレンドが進展する中、生産性の向上や業務の効率化を目的にクラウドファースト戦略を実行する企業が増えるほか、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行によって、「テレワークの導入」「デジタルビジネスの強化」などの喫緊の業務課題を解決するためにパブリッククラウド(注)サービスを活用する企業も増加しております。2022年の国内パブリッククラウドサービス市場規模は前年比29.8%増の2兆1,594億円となると見込まれており、また、2021年~2026年の年間平均成長率は20.8%で推移して、2026年の市場規模は2021年比2.6倍の4兆2,795億円になると予測されております。(出所:IDCJapan株式会社「国内パブリッククラウドサービス市場 産業分野別予測、2021年~2026年」)

 加えて、2021年度のAIビジネス国内市場は1兆1,608億円となっており、実証実験から本格導入に移行する企業が増加したことで市場が大きく伸長しました。AIビジネスの国内市場は年平均9.3%の成長が予測され、2027年度に1兆9,787億円になると予測されております。(出所:株式会社富士キメラ総研「2022 人工知能ビジネス総調査」)

 このような環境の下、当社は、経営基盤の安定を担うクラウドインテグレーションサービスと、成長を加速させるデータインテグレーションサービスのシナジー効果を最大限に発揮させ、クライアントの経営課題に最初から最後まで寄り添うサポート力を備えた独自の企業として市場にポジションを確立していくため、対応技術分野及びコンサルティング領域の拡大を推し進めてまいります。具体的には、以下の事項に注力してまいります。

 

①学術・研究機関へのクラウドソリューション支援拡大

 日本初のAWSパブリックセクターパートナーとして様々な学術・研究機関へのクラウドインテグレーションサービスの提供を行っております。

旧帝国大学で初めてクラウド導入をした九州大学をはじめ、多くの学術・研究機関様へクラウドソリューションを提供しており、AWSのパブリックセクターチームとの連携をしながら、国内の公共分野のクラウドインテグレーション、AI、IoT、量子コンピューターなど新たな技術領域の社会実装を支援しております。

文部科学省の令和3年度学術情報基盤実態調査の結果によるとわが国の大学におけるクラウド利用は全大学で93.2%となっているとされており、クラウドは大半の大学で利用されている状況です。しかしながら、その利用方法は、電子メール、ホームページ等の管理運営基盤(95.1%)、eラーニング、遠隔講義等の教育・学習基盤(80.1%)が大半で、研究データ管理、高性能計算機等の研究基盤は18.4%に留まっています。当社は、これまでの実績を基にクラウド化の進捗が低い研究基盤のクラウド化、クラウド上での先端技術研究の実装を積極的に支援していきます。

 

  ②データインテグレーションサービスの拡大

   今後、DXはシステムの刷新からデータ活用に主戦場が移るものと想定されます。その為、当社のデータインテグレーションサービスへの需要の高まりが見込まれることから、データ人材の育成と拡充を推進すると共に、当該サービスの拡大による事業全体の高付加価値化を目指していきます。

 

  ③セールス・マーケティング人材の拡充

   これまでの当社は、エンジニア主体で事業成長をしてまいりました。今後の更なる成長に向けて、セールス・マーケティング等に携わる人材の拡充を行い、当社の技術力が生み出す社会への提供価値を最大化するための機能強化を推進してまいります。また、当該拡充を通じて主戦場である日本国内の売上拡大のみならず、海外市場の開拓にも注力してまいります。

 

(3)目標とする経営指標

 当社は、更なる事業の拡大および収益性の向上を特に表す指標として、営業利益成長率を重視しております。また、営業利益成長率を高める上で、①付加価値の高いデータインテグレーションサービスの拡大、②データ人材およびビジネス人材の拡充を踏まえた期末従業員数の増加率の2つの経営指標も重視し、中期的な事業拡大と収益性向上により企業価値の向上と株主価値の向上を図ってまいります。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

1.新技術への対応

 当社が属するIT業界では、技術革新が絶え間なく行われております。このような事業環境の下で当社が継続的に事業を拡大していくためには、新技術に適時対応していく必要があると認識しており、新技術および新サービスの開発に継続的に取り組んでいきます。

 

2.優秀人材の確保と育成

 IT人材が不足しているなか、常に学び続ける姿勢を有する人材の確保が発展、成長に欠かせない重要課題であります。当社では、通常の採用活動に加え社員紹介制度のリファラル採用の強化や、新卒・中途入社者向けのOJT教育や勉強会などを積極的に行っております。また、事業としてクライアントのDX事業と自社運営のプロダクトを持っていること、会社全体として特定の技術に特化しないことは、好奇心旺盛なエンジニアを獲得する上で独自性のあることだと認識しております。

 人材の確保と同時に、社員の能力開発・向上のための研修参加、資格取得費用の会社負担、認定資格取得時の報奨金制度や、人事評価制度の継続的改善運用を行っており、社員の能力を最大限に発揮させる仕組みと、能力向上を促進させるカルチャーを確立してまいります。また、当社は、リモートワーク、コアタイムなしのフルフレックス、時短勤務制度の導入など働き方の多様性に対応した施策を積極的に推進しています。一方で、一定の出勤も推奨しており、同じ場所でともに働くことによる効率の向上や、仕事の垣根を越えた人材の交流にも力を入れております。全社員がそれぞれのワークライフバランスの実現を図り、働きやすい環境を整えることによって次世代を担う優秀な人材の育成、定着に繋げてまいります。当社は、2020年1月に、エンジニアを取り巻く環境の充実に取り組む企業を表彰するエンジニアフレンドリーシティ福岡アワード(福岡市主催)を受賞しました。国内外勉強会支援制度や資格取得支援など、社員の成長が組織の成長につながると考え、社員のスキルアップにつながるものは全面的に積極支援しております。社員の多様性を尊重し、能力を最大限に発揮させる仕組みと能力向上を促進させるカルチャーを確立してまいります。

 

3.サービスの高付加価値化、利益率の向上

 当社は、成長戦略を着実に実行していくことで売上高の安定的高成長を実現するとともに、営業利益率の向上を図ることが課題だと認識しております。採用力強化により、技術者人材を増員すると同時に、対応技術分野やコンサルティング領域の拡大等により、付加価値の高いサービスを提供し受注単価の向上に努めることで、売上高の向上を図ってまいります。また、開発プロセスの継続的な改善、社内における技術の共有や教育訓練等を実施し、より強固な開発体制の構築に努め、IT技術で社会課題を解決していきたいと考えております。

 

4.競争優位性の確保

 今後も成長を持続していくためには他社との差別化が急務であり、サービスの優位性を高めるための機能強化・追加が必要不可欠であると認識しております。当社は、特定分野・技術に固執せずに、新しい技術分野にも取り組みながら、幅広い技術分野を網羅し、最適なものを組み合わせてサービスを提供することを重視しております。IoT、AI、クラウド、最近では量子コンピュータ等の先端技術だけでなく、Web、モバイル、ビッグデータ解析等の技術や、優れた顧客体験を実現するUI/UXのノウハウ、アジャイル開発等の開発手法を用いることで、顧客ニーズに柔軟に対応できることが当社の事業展開上の強みとなっていると認識しております。今後も当社の付加価値を上げるサービスを展開してまいります。

 

5.コーポレート・ガバナンス体制および内部管理体制の強化

当社は、今後もより一層の事業拡大及び成長を見込んでおります。そのため、事業拡大・成長に応じた内部管理体制の強化が重要な課題であると認識しております。経営の公正性・透明性を確保すべく、コーポレート・ガバナンスを強化し、適切な内部統制システムの構築を図ってまいります。

 

6.健全な財務基盤の構築

財務基盤の健全性を維持しながら、優秀な人材の採用及び育成、事業開発及び研究開発活動など、今後の事業拡大に向けた投資資金需要に対応すべく、事業資金を安定的に確保することが必要不可欠であると考えております。今後の資金調達手段としては、主に金融機関からの借入、エクイティファイナンスを検討しております。

 

(注)パブリッククラウド

広く一般のユーザーや企業向けにクラウドコンピューティング環境をインターネット経由で提供するサービスのことをいいます。

 

 

2 【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

1.事業環境に関するリスク

(1)クラウド市場の動向について

・リスクが顕在化した場合に経営成績等の状況に与える影響の内容

当社がクラウドインテグレーションサービスを展開するクラウド市場は、ICTを活用した業務の効率化に対する企業の期待やクラウドに対する注目度の高まりに伴って急速に成長しております。当社は今後もこの成長傾向は持続すると予測しており、クラウド事業の多角化を積極的に展開していく計画であります。

しかしながら、経済情勢や景気動向の悪化等により、企業の情報化投資が低迷するような場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 

 

・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策

当該リスクが顕在化する可能性は、相応にあるものと認識しております。当社においては、AWSリセール、MSPを強化し、ストックビジネス拡大を進めることで、収益基盤の強化に努め、持続的な成長と企業価値の向上に努めています。

 

(2)製品・サービスの関連性について

・リスクが顕在化した場合に経営成績等の状況に与える影響の内容

当社は、クラウドインテグレーションサービスにおいてクラウド環境の設計・構築やアプリケーション開発を行うため、その基盤となるクラウドインフラを広げるための主な手段としてAWSリセールサービスをクライアントに提供しております。そのため、Amazon Web Services, Inc.の事業停止や代替サービス又は技術の登場等によりAWSリセールの成長が鈍化した場合、クラウドネイティブインテグレーションにおける開発サービスおよび開発したアプリケーション等のMSPサービスの売上高の成長が鈍化し、当社の経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策

当該リスクが顕在化する可能性は、常にあるものと認識しております。当社は、AzureやGCPなど他のパブリッククラウドの活用に取り組み、複数のクラウドサービスを組み合わせて最適な環境を実現するマルチクラウド化を推進するとともに、新技術への対応を行うために優秀な人材の確保に取り組んでおります。

 

(3)AWSへの依存について 

・リスクが顕在化した場合に経営成績等の状況に与える影響の内容

当社は、クラウドインテグレーターとして、AWSのリセールおよびその周辺ビジネスの拡大により売上高の持続的成長を実現してまいりました。従いまして、当社の成長はAWSの市場拡大に大きく依存しております。当社は、AWSを含めたパブリッククラウドの市場規模は継続的に拡大していくものと認識しており、近年においては、AWSは事業ポートフォリオをIaaS(注1)からPaaS(注2)まで広げ、今後も更なる成長と市場の拡大が見込まれると考えております。しかしながら、AWSの市場規模が縮小する場合やAmazon Web Services, Inc.の経営戦略に変更がある場合等には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策

当該リスクが顕在化する可能性は、相応にあるものと認識しております。AWSの市場が急速に縮小する可能性は低いと考えられますが、AWSの市場動向、Amazon Web Services, Inc.の経営戦略について情報収集を行い、適切な経営判断ができるよう努めていきます。また、顧客の要望に応じて、AWS以外のクラウドサービスへの対応も進めます。

(4)Amazon Web Services, Inc.との契約について

・リスクが顕在化した場合に経営成績等の状況に与える影響の内容

 当社のAWSリセールについては、Amazon Web Services, Inc.とのSPA契約に基づいて行われております。当該契約は、当社又は同社のいずれかが解除事由への抵触を理由に解除を申し出た場合のほか、理由の如何に関わらず事前に解除を申し出た場合を除いて、継続するものとされております。現時点では当該契約の解除事由に該当する事実は生じておらず、良好な関係を築いておりますが、今後当社が解除事由に抵触したこと等を理由に契約を解除された場合には、当社の事業運営、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策

当該リスクが顕在化する可能性は、低いものと認識しております。当社は、Amazon Web Services, Inc.からアドバンストパートナー、パブリックセクターパートナーとしても認定されており、今後も、Amazon Web Services, Inc.との関係性が良好なものとなるように努めていく所存です。また、必要に応じて、AzureやGCPなど他のパブリッククラウドの活用にも取り組んでまいります。

 

(5)業績変動の可能性について

・リスクが顕在化した場合に経営成績等の状況に与える影響の内容

当社は、クラウドネイティブインテグレーションおよびデータインテグレーションサービスのうち、請負型のプロジェクトについて、契約における取引開始日から完全に履行義務を充足すると見込まれる時点までの期間がごく短いプロジェクトについては、クライアントの検収に基づき売上高を計上しております。請負型の案件は、クライアントの年度末に検収時期が集中する傾向にあるため、12月~3月に売上高及び利益が増加する傾向にあり、プロジェクトの進捗や検収の遅延等により、第3四半期までに見込んでいた売上高及び利益が翌四半期にずれ込む場合には、当社の各四半期の業績に変動が生じる可能性があります。

また、プロジェクトは想定される工数や難易度を基に見積りを作成し受注をしておりますが、見積り作成時に想定されなかったクライアントとの認識の相違等により、工数が大幅に増加し、プロジェクトの採算が悪化する場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策

当該リスクが顕在化する可能性は、常にあるものと認識しております。当社は、プロジェクトの開発進捗についてクライアントと綿密にコミュニケーションを取ることで進捗管理を徹底するとともに、クライアントとの認識の相違等により想定工数が大幅に乖離することがないように見積り工数の算定を行い、計画通りに売上高及び利益の計上ができるように努めております。

 

(6)価格競争について

・リスクが顕在化した場合に経営成績等の状況に与える影響の内容

当社が属するクラウド市場における価格競争は、競合企業の新規参入により今後更に激しくなることが予測されます。低価格競争が更に進展し、競合他社との差別化が有効に図れず、当社が提供するサービスの売上高が想定どおりに増加しない、または利益水準が悪化する場合等には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 

 

・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策

当該リスクが顕在化する可能性は、相応にあるものと認識しております。当社においては、技術力の強化、サービス品質の向上等により、競争力の維持に努めております。

 

(7)技術革新への対応について

・リスクが顕在化した場合に経営成績等の状況に与える影響の内容

当社が属するクラウド業界においては、市場及びクライアントニーズ、技術の変化が非常に速く、それに基づく新サービス等の開発・導入が相次いで生じております。また、AWSの特性としてサービスの仕様変更、新サービスの追加等頻繁にアップデートを実施しており、AWSエンジニアの育成プロセスは長期化かつ高難度化しております。よって、技術革新、またはそれに伴い変化するクライアントニーズを捉えた新サービスの開発、導入及び品質確保等にかかる対応が遅れた場合には、当社サービスの競争力が低下する可能性があります。加えて、技術革新に対応するために必要となる追加投資等の支出が拡大した場合には採算悪化による利益の低下につながり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策

当該リスクが顕在化する可能性は、相応にあるものと認識しております。当社においては、このような変化を迅速にキャッチアップすべく、最新の技術動向等を注視し、最新の技術情報の収集とノウハウの習得に積極的に取り組んでおります。

 

(8)為替相場の変動について

・リスクが顕在化した場合に経営成績等の状況に与える影響の内容

当社のAWSリセールにおいて、当社とAmazon Web Services, Inc.との取引にかかるAWS月額利用料は米ドル建てで計算されます。当社とクライアントとの契約の多くは従量課金の形態をとっており、日本円に換算後の利用料に対して当社の手数料率を加算した請求となっているため、当社において為替リスクは生じないこととなっております。

しかしながら、一部のクライアントとの契約においてはあらかじめ設定した固定の為替レートに基づく請求を行うため当社において為替リスクが生じ、その結果、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策

当該リスクが顕在化する可能性は、相応にあるものと認識しております。一部の固定の為替レートを使用するクライアントとの契約については、一定のリスクを想定した為替レートを用いておりますが、実勢為替レートが契約時の想定よりも大幅に乖離した場合には為替レートを見直すことができることとしており、為替リスクによる損失を最小限に留めるための対策を講じております。

 

(9)法的規制について

・リスクが顕在化した場合に経営成績等の状況に与える影響の内容

当社は、当事者間でのやり取りが可能な連絡網ツールであるsigfyの提供を行っていることから、電気通信事業法上の電気通信事業者として届出を行い受理されております。現在において、当社の事業に対する同法による規制強化等が行われるという認識はありませんが、社会情勢の変化等により当社の事業運営を制約する規制強化等が行われる可能性は否定できません。万が一、かかる規制の強化がなされた場合には、当社の事業運営に影響を及ぼす可能性があります。

また、近年、インターネット関連事業を規制する法令は度々変更・追加がなされており、今後新たな法令等の規制がなされた場合には、当社の事業運営に影響を及ぼす可能性があります。

 

・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策

当該リスクが顕在化する可能性は、低いものと認識しております。当社においては、法令改正の動向などの情報収集を適宜行い、適時に対応できるようにすることによりリスクの軽減を図っております。

 

2.事業運営に関するリスク

(1)サービスにおける不具合・瑕疵等について

・リスクが顕在化した場合に経営成績等の状況に与える影響の内容

当社が提供するサービスの納品・検収完了後において、重大な不具合・瑕疵等が発見された場合には、当社に対する信頼性を著しく毀損する可能性があり、取引先からの信用を失うとともに、不具合・瑕疵等に対する対応費用の発生、損害賠償責任の発生等により、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策

当該リスクが顕在化する可能性は、低いものと認識しております。当社においては、クラウドインテグレーション及びデジタルエンジニアリングサービスの提供・開発過程における提供・開発手順の標準化等により不具合・瑕疵の発生防止に努めるとともに、「ISO /IEC 27001(JIS Q 27001)」を取得し、情報セキュリティマネジメントの品質維持・向上に努めております。

 

(2)通信回線等の外部依存について

・リスクが顕在化した場合に経営成績等の状況に与える影響の内容

当社が提供するサービスは、クライアントからAWSまでの接続サービス等の提供にあたり、通信キャリアから通信回線を調達しております。通信キャリアの提供する電気通信サービスに障害が生じ代替手段の調達ができずに、サービスが長時間にわたり中断する等の事象が発生した場合には、サービス提供完了時期がずれ込むことで、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策

当該リスクが顕在化する可能性は、常にあるものと認識しております。当社においては、障害に対して迅速に対応するべく、日次のシステム監視及び障害検出に関して、管理体制を強化し障害発生の早期発見及び障害発生時の影響極小化のための体制を整えております。

 

(3)サービス中断の可能性について

・リスクが顕在化した場合に経営成績等の状況に与える影響の内容

当社が提供するクラウドサービスは、地震等の自然災害、電力不足、停電、通信障害、テロ等の予見し難い事由により、停止あるいは遅延等の影響を受ける可能性があります。また、コンピュータクラッキング、コンピュータウイルス、人的過失及びクライアント等の偶発的あるいは故意による行為等に起因するサービスの中断も、当社のサービスの提供を妨げる可能性があります。サービスの提供が中断し当社の信用失墜又は事業機会の逸失が生じた場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策

当該リスクが顕在化する可能性は、相応にあるものと認識しております。当社においては、社内周知徹底や運用テストの実施に継続的に取り組み、リモートワーク環境の整備などの事前準備を整えておくことにより、有事の際の影響を最小限に留めるよう努めております。また、システム障害によるサービス提供を中断する事態を回避するため、バックアップ回線による業務復旧体制の構築など、BCP(事業継続計画)の構築を推進しております。

 

(4)システム障害の発生について

・リスクが顕在化した場合に経営成績等の状況に与える影響の内容

当社は、パブリッククラウドを活用したサービスを提供しておりますが、AWSが提供する各種サービスを提供するためには、インターネットの利用が不可欠な状態にあります。そのため、設備・システム上の問題、第三者によるサイバー攻撃、ハッキングその他不正アクセスなどが発生し、AWS自体にシステム障害が起きる場合には、これに起因して各種サービスの中断や品質低下により、当社の機会損失、顧客への損害の発生、サービスに対する信用性の低下等を招くことで、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策

当該リスクが顕在化する可能性は低いものの、リスクは常に存在すると認識しております。こうした障害によるサービスの中断や品質低下を避けるため、システム構成の冗長化、拡張性のある設計といった対策を行っております。

また、AWS全体に障害が発生する場合にも備え、AzureやGCPなど他のパブリッククラウドの活用に取り組み、複数のクラウドサービスを組み合わせて最適な環境を実現するマルチクラウド化を推進することで、システムの強化を図っております。

 

(5)特定人物への依存について

・リスクが顕在化した場合に経営成績等の状況に与える影響の内容

当社は、創業取締役である2名(納富貞嘉・濱崎陽一郎)が中心となり当社の経営を行ってまいりました。両名は、当社の経営方針・経営戦略の策定やその実行において重要な役割を果たしております。今後何らかの理由でいずれかが当社の業務を遂行することが困難になった時点で、当社の事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策

当該リスクが顕在化する可能性は、低いものと認識しております。当社においては、両名に過度な依存をしない経営体制を構築すべく、幹部社員への情報共有や権限委譲等に努めております。

 

(6)優秀な人的資源の確保について

・リスクが顕在化した場合に経営成績等の状況に与える影響の内容

当社の提供するサービスは、当社の技術部門を中心とした従業員による継続した役務に依存しております。当社の事業拡大に伴い、優秀な経営陣及び従業員を内部育成し、技術・営業・企画及び管理面において適切な人材を適切な時期に確保又は維持できなかった場合、必要以上の人員数採用により労務費用を適切にコントロールすることができなかった場合、労働市場において想定よりも人件費が高騰した場合には、当社の事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 

 

・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策

当該リスクが顕在化する可能性は、相応にあるものと認識しております。当社においては、様々な採用チャネルを活用して多様な人材の確保に努めるとともに、教育制度の充実等による適切な人材育成に努めております。また、魅力的な報酬制度や公正な人事評価制度の構築、リモートワークの推進をはじめとした働きやすい労働環境の整備等、従業員の働きがいを維持・向上させるための取り組みを実施しております。 

 

(7)知的財産権について

・リスクが顕在化した場合に経営成績等の状況に与える影響の内容

当社はこれまで、第三者の知的財産権を侵害したとして損害賠償や使用差し止めの請求を受けたことはなく、知的財産権の侵害を行っていないものと認識しております。当社は、第三者の特許権その他の知的財産権を侵害しないよう細心の注意を払っておりますが、万が一、第三者の知的財産権を侵害した場合には、損害賠償の負担が生じる可能性があります。当社が属するDX市場において知的財産権の状況を完全に把握することは困難であり、当社の事業に関連する知的財産権について第三者の特許取得が認められた場合、あるいは将来特許取得が認められた場合、当社の事業遂行の必要上これらの特許権者に対してライセンス料を負担する等の対応を余儀無くされる可能性があります。このような損害賠償及びライセンス料の多額の負担が生じた場合、当社の事業運営、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策

当該リスクが顕在化する可能性は、低いものと認識しております。当社においては、社内担当部門で慎重に調査を行うとともに、必要に応じて専門家と連携を取り調査可能な範囲で対応を行うことでリスクの軽減を図っております。

 

(8)情報管理体制について

・リスクが顕在化した場合に経営成績等の状況に与える影響の内容

当社は、AWSの導入や運用、又はクラウドサービス提供の過程において、クライアントの機密情報やユーザーの個人情報を取り扱う可能性がありますが、外部からの不正アクセス、システム運用における人的過失、従業員の故意等による機密情報や個人情報の漏洩、消失、改竄又は不正利用等が発生し、当社がそのような事態に適切に対応できず信用失墜又は損害賠償による損失や不正利用による想定外の通信料負担の発生等が生じた場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

・リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策

当該リスクが顕在化する可能性は、常にあるものと認識しております。当社においては、システム上のセキュリティ対策やアクセス権限管理の徹底に加え、2018年12月に情報セキュリティマネジメントシステム「ISO /IEC 27001(JIS Q 27001)」の認証を取得し、当該公的認証に準拠した規程・マニュアルの整備、運用等を行うことで、情報管理体制の強化に努めております。また、従業員に対する継続的な研修教育を行ってまいります。

 

(9)新規事業展開について

 当社は、更なる事業成長と収益源の多様化を進めるため、積極的に新規事業開発に取り組む必要があると考えております。新規事業の展開にあたっては、市場規模及び当社シェアの推定による収益化の可能性や技術的な実現可能性などを十分吟味し、事業分野の選定及び計画立案を行ってまいります。

 しかしながら、新規事業に伴うリスクを十分に調査や検証したうえで実行する方針ではあるものの、投資時点や事業展開の開始時点で想定されなかった事象が起こる可能性があり、当初想定した効果や利益が実現されない可能性もあります。そのような場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

3.その他

(1)配当政策について

当社は、株主に対する利益還元を重要な経営課題と認識しており、経営成績及び財政状態を勘案して、株主への利益配当を実現することを基本方針としておりますが、今後の配当実施の可能性及びその時期等については未定であります。

当社においては、現在事業の拡大過程にあり、将来の事業展開と財務体質強化のために必要な内部留保の確保を優先することが株主への最大の利益還元につながると判断しております。

 

(2)新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

当社は、当社の役員及び従業員に対するインセンティブを目的とし、新株予約権を付与しております。また、今後においても新株予約権を活用したインセンティブプランを活用していく方針であります。これらの新株予約権が権利行使された場合、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。なお、本書提出日時点でこれらの新株予約権による潜在株式数は64,200株であり、発行済株式総数1,000,000株の6.42%に相当しております。

 

(3)風評リスクについて

当社は、高品質のサービスの提供に努めるとともに、役員及び従業員に対する法令等の遵守浸透や情報管理に対する意識の徹底を行い、経営の健全性、効率性及び透明性の確保を図っております。しかしながら、当社のサービスや役員及び従業員に対して意図的に根拠のない噂や悪意を持った評判等を流布された場合には、当社の社会的信用、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)調達資金の使途について

 株式上場時の公募増資による調達資金の使途については、人員体制強化費用や広告宣伝費など、事業拡大に向けた投資に充当する予定です。

 しかしながら、当社が属する業界において急速に事業環境が変化することも考えられ、現時点における資金使途計画以外の使途へ資金を充当する可能性があります。また、当初の計画に沿って資金を使用した場合においても、当社において想定した投資効果が得られない可能性があり、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、資金使途に変更が生じた場合には、その旨を開示いたします。

 

(5)当社株式の流動株式比率および流通株式時価総額について

 当社は、東京証券取引所グロース市場及び福岡証券取引所Q-Boardへの上場を予定しておりますが、東京証券取引所グロース市場の定める流通株式比率は新規上場時において27.5%にとどまる見込みです。また、本書提出日現在において想定する上場時の流通株式時価総額は、東京証券取引所グロース市場が定める形式要件に近接しております。

 今後は資本政策を検討し、事業計画に基づく成長資金調達のための公募増資、大株主に対する株式売出しの要請や、ストック・オプションの行使等により流通株式数の増加に努めてまいります。しかしながら、これらの施策が奏功せず、又は株式市況等の要因により、流通株式比率が向上しない、あるいは低下する可能性があり、また流通株式時価総額が上場時から増加しない、あるいは低下する可能性があります。

 

(6)新型コロナウイルスなどの感染症について

当社では、リモートワークの推進等を行うことで、新型コロナウイルスなどの感染症の流行下でも事業継続のための体制を構築しておりますが、当社のクライアントが罹患等したことにより事業が停滞した場合には、当社へのシステム開発等の発注が停滞又は中止となる可能性があり、また、当社の従業員が罹患等した場合には、システム開発等の業務遂行に支障が生じる可能性があります。

現状、BCP(事業継続計画)の策定により、クライアントや事業への影響を最小化するよう努めておりますが、想定を超える感染症の拡大が発生し、企業の経済活動が停滞した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(注1)IaaS

 Infrastructure as a Serviceの略で、仮想サーバーやストレージなどの「インフラ」をインターネット経由で提供します。

(注2)PaaS

 Platform as a Serviceの略で、アプリケーションの開発・実行環境などの「プラットフォーム」をインターネット経由で提供します。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当社の財政状況、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

① 財政状態の状況

第19期事業年度(自 2021年7月1日 至 2022年6月30日)

(資産)

 流動資産は、574,613千円となり、前事業年度末に比べ25,761千円減少しました。これは主に受取手形、売掛金及び契約資産が32,236千円増加したものの、現金及び預金が32,263千円、仕掛品が13,026千円、その他が12,137千円減少したことによるものであります。

固定資産は、103,259千円となり、前事業年度末に比べ31,040千円減少しました。これは主に関係会社株式が20,000千円、繰延税金資産が11,921千円減少したことによるものであります。

 

   (負債)

 流動負債は、336,477千円となり、前事業年度末に比べ15,326千円減少しました。これは主に買掛金が18,725千円増加した一方で、1年内返済予定の長期借入金が34,850千円減少したことによるものであります。

固定負債は、94,873千円となり、前事業年度末に比べ85,614千円減少しました。これは主に長期借入金が85,666千円減少したことによるものであります。

 

  (純資産)

      純資産は、246,522千円となり、前事業年度末に比べ44,138千円増加しました。これは主に繰越利益剰余金が44,027千円増加したことによるものであります。

 

第20期第2四半期累計期間(自 2022年7月1日 至 2022年12月31日)

(資産)

流動資産は、640,959千円となり、前事業年度末に比べ66,346千円増加しました。これは主に現金及び預金が76,743千円減少した一方で、受取手形、売掛金及び契約資産が118,246千円、仕掛品が23,379千円増加したことによるものであります。

固定資産は、112,901千円となり、前事業年度末に比べ9,642千円増加しました。これは主に投資その他の資産に含まれる繰延税金資産が6,349千円増加したことによるものであります。

 

(負債)

  流動負債は、350,975千円となり、前事業年度末に比べ14,498千円増加しました。これは主に1年内返済予定の長期借入金が35,260千円減少した一方で、未払法人税等が33,547千円、賞与引当金が8,199千円増加したことによるものであります。

固定負債は、78,234千円となり、前事業年度末に比べ16,639千円減少しました。これは主に長期借入金が16,665千円減少したことによるものであります。

 

(純資産)

純資産は、324,651千円となり、前事業年度末に比べ78,129千円増加しました。これは繰越利益剰余金が78,129千円増加したことによるものであります。

 

 

② 経営成績の状況

第19期事業年度(自 2021年7月1日 至 2022年6月30日)

当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が続く中、感染対策に万全を期した上で経済社会活動の正常化が進み、また、各種政策の効果もあって、景気は持ち直しの動きがみられました。しかしながら、中国上海市のロックダウンやロシア・ウクライナ問題の長期化などが懸念される中で、供給面の制約や原材料価格の高騰など、依然として先行き不透明な状況が続くと想定されております。

  一方で、当社を取り巻く環境としましては、大企業を中心としたSDGsへの関心の高まりや、企業の競争力強化や人材不足への対応からAIやDXへの注目が急速に高まっております。このような状況下、IoTやAI、クラウドコンピューティングといった最先端のデジタル技術が実用段階に入ったことにより、それらの技術を活用したビジネスモデルの変革や新規ビジネスを創出するDXのニーズが急激に高まっていると認識しております。2020年に富士キメラ総研が発表した「デジタルトランスフォーメーション(DX)国内市場の調査結果」によると、DX市場の国内における規模は、2019年時点の7,912億円から2030年には3兆425億円まで拡大するとの予測もあり、当市場を主戦場とする当社にとっては追い風となっております。

  このような状況の中、当社は大型案件の獲得やAIソリューションの拡販、AWS導入支援の推進等の施策を積極的に進めてまいりました。また、当社の今後の成長に必要となる人材採用への投資を積極的に行い、人材確保が進んだ結果、新たに16名が入社し、当事業年度末の従業員数は82名となりました。

これらの結果、当社の当事業年度の経営成績は、売上高は1,124,080千円(前期比47.5%増)、営業利益は70,092千円(前年同期は営業損失38,295千円)、経常利益は70,788千円(前年同期は経常損失42,888千円)、当期純利益は44,027千円(前年同期は当期純損失25,954千円)となりました。

なお、当社はDX事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

第20期第2四半期累計期間(自 2022年7月1日 至 2022年12月31日)

当第2四半期累計期間における我が国の経済は、米国を中心とした金融引締めと日本銀行の金融緩和の継続およびウクライナ情勢などの国際情勢の不安定化によるエネルギーや食糧価格の世界的な高騰によるインフレを背景とした海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっております。また、今後の円安ドル高の進行による物価上昇が家計や企業の業績に影響を与えることが懸念されるなど、依然として先行き不透明な状態が続くと想定されます。

このような中、当社を取り巻く国内IT市場においては、生産性向上や競争力強化を目的としたDX関連の高い需要、新しい生活様式やリモートワークを前提とした新しい働き方への変化など、社会の変化が急速に進んでおり、引き続き様々な場面においてデジタル化の流れが力強いものとなっております。

当社の事業においては、クラウドインテグレーション事業におけるクラウドインフラ構築、AWSリセールサービスの取引が拡大していることを背景に、当第2四半期累計期間において、過去最高の売上高及び利益を実現しております。

これらの結果、当第2四半期累計期間の経営成績は、売上高は755,073千円、営業利益は115,025千円、経常利益は111,947千円、四半期純利益は78,129千円となりました。

 

 

③ キャッシュ・フローの状況

第19期事業年度(自 2021年7月1日 至 2022年6月30日)

第19期事業年度における現金及び現金同等物の残高は391,214千円となり、前事業年度に比べ32,263千円減少しました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは83,089千円の収入(前事業年度は28,745千円の収入)となりました。これは主に、税引前当期純利益63,341千円、売上債権及び契約資産の増加額△32,236千円、棚卸資産の減少額13,026千円、仕入債務の増加額18,725千円、契約負債の減少額△26,066千円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは5,052千円の収入(前事業年度は13,674千円の支出)となりました。これは主に、関係会社株式の売却による収入12,552千円、保険積立金の積立による支出△4,492千円、有形固定資産の取得による支出△3,265千円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは120,404千円の支出(前事業年度は141,854千円の収入)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出△120,516千円によるものであります。

 

第20期第2四半期累計期間(自 2022年7月1日 至 2022年12月31日)

当第2四半期累計期間における現金及び現金同等物の残高は314,471千円となり、前事業年度に比べ76,743千円減少しました。当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは17,524千円の支出となりました。これは主に、税引前四半期純利益111,947千円、売上債権及び契約資産の増加額△118,246千円、棚卸資産の増加額△23,379千円、賞与引当金の増加額8,199千円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは6,593千円の支出となりました。これは主に、保険積立金の積立による支出△4,492千円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは52,625千円の支出となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出△51,925千円によるものであります。

 

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

当社の事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

b. 受注実績

当社の事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

c. 販売実績

第19期事業年度及び第20期第2四半期累計期間における販売実績をサービス区分別に示すと、次のとおりであります。なお、当社は、DX事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

サービス区分の名称

第19期事業年度

第20期第2四半期累計期間

(自 2021年7月1日

 (自 2022年7月1日

  至 2022年6月30日)

    至 2022年12月31日)

金額(千円)

構成比(%)

金額(千円)

構成比(%)

クラウドインテグレーション

851,550

75.7

554,175

73.4

データインテグレーション

197,590

17.6

150,596

19.9

その他

74,939

6.7

50,302

6.7

合計

1,124,080

100.0

755,073

100.0

 

(注)最近2事業年度及び第20期第2四半期累計期間の主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。なお、第18期事業年度における株式会社内田洋行に対する販売実績、並びに、第18期事業年度及び第19期事業年度における株式会社まちのわに対する販売実績については、総販売実績に対する割合が100分の10未満のため記載を省略しております。

 

相手先

第18期事業年度

第19期事業年度

第20期第2四半期累計期間

(自 2020年7月1日

(自 2021年7月1日

(自 2022年7月1日

  至 2021年6月30日)

  至 2022年6月30日)

  至 2022年12月31日)

金額

(千円)

割合(%)

金額

(千円)

割合(%)

金額

(千円)

割合(%)

株式会社内田洋行

116,297

10.3

104,706

13.9

株式会社まちのわ

134,871

17.9

 

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりまして、採用した会計方針及びその運用方法ならびに見積りの評価については、当社が現在入手している情報および合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の結果は様々な要因により大きく異なる可能性があります。

財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」をご参照ください。

 

② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

第19期事業年度(自 2021年7月1日 至 2022年6月30日)

(売上高)

当事業年度においては、デジタルトランスフォーメーション市場が拡大している中、お客様のデジタルトランスフォーメーション化をともに考えるコンサルティング、システムの設計、開発、運用までの一貫したソリューションを行うことにより、案件数を順調に伸ばすことができました。特に、AI/IoTの先進技術分野では、大手企業との大・中規模契約の継続等により売上が増加し、売上高は1,124,080千円(前期比47.5%増)となりました。

 

(売上原価、売上総利益)

当事業年度における売上原価は、エンジニアの採用加速に伴う人件費の増加、及び、AWS事業の拡大に伴うAWSクラウド利用料の増加により、734,963千円(前期比31.7%増)となりました。以上の結果、売上総利益は389,116千円(前期比90.7%増)となりました。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

当事業年度における販売費及び一般管理費は、管理部門強化のための人件費の増加により、319,024千円(前期比31.6%増)となりました。以上の結果、営業利益は70,092千円(前年同期は営業損失38,295千円)となりました。

 

(営業外収益・営業外費用、経常利益)

当事業年度の営業外収益は、助成金収入等により、1,884千円(前期比15.9%減)となりました。営業外費用については、支払利息等により、1,187千円(前期比82.6%減)となりました。以上の結果、経常利益は70,788千円(前年同期は経常損失42,888千円)となりました。

 

(特別利益・特別損失、当期純利益)

当事業年度の特別損失は、関係会社株式の売却により7,447千円となりました(前年同期は特別利益、特別損失は発生しておりません)。また、当事業年度の法人税等合計は19,314千円(前年同期は△16,934千円)となりました。以上の結果、当期純利益は44,027千円(前年同期は当期純損失25,954千円)となりました。

 

 

第20期第2四半期累計期間(自 2022年7月1日 至 2022年12月31日)

(売上高)

当第2四半期累計期間の売上高は755,073千円となりました。

主な要因は、生産性向上や競争力強化を目的としたDX需要を背景として、クラウドインテグレーション事業におけるクラウドインフラ構築、AWSリセールサービスの取引が拡大していることによるものであります。

 

(売上原価、売上総利益)

当第2四半期累計期間の売上原価は475,386千円となりました。

主な要因は、事業規模拡大に伴う案件数の増加に伴い、人件費やクラウドインフラ利用料が増加したことによるものであります。

その結果、売上総利益は279,686千円となりました。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

当第2四半期累計期間の販売費及び一般管理費は164,661千円となりました。

主な要因としては、事業拡大による人員増加に伴う人件費の増加、上場準備に伴う支払報酬等の増加によるものであります。

この結果、営業利益は115,025千円となりました。

 

(営業外収益・営業外費用、経常利益)

当第2四半期累計期間の営業外収益は、為替差益等により、682千円となりました。営業外費用については、上場関連費用等により、3,759千円となりました。以上の結果、経常利益は111,947千円となりました。

 

(特別利益・特別損失、四半期純利益)

当第2四半期累計期間においては特別利益、特別損失は発生しておりません。また、当第2四半期累計期間の法人税等合計は33,818千円となりました。以上の結果、四半期純利益は78,129千円となりました。

 

③ 資本の財源及び資金の流動性

当社のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。当社の資金需要は、事業規模拡大に係る人件費や採用費が主なものであります。財政状態等を勘案しながら必要に応じて金融機関からの借入による資金調達を行いますが、翌年度における借入計画はありません。

なお、第19期事業年度末における有利子負債(借入金)残高は165,678千円であり、現金及び現金同等物の残高は391,214千円であります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

 

相手先の名称

国名

契約の名称

契約締結日

契約内容

契約期間

Amazon Web Services, Inc.

アメリカ合衆国

AWS Solution Provider Addendum

2019年3月28日

AWSのソリューション販売契約

契約期間は定められておりません。

 

 

5 【研究開発活動】

第19期事業年度(自 2021年7月1日 至 2022年6月30日)

当事業年度の研究開発活動は、従来のWebシステム、スマートフォンアプリに加え、多様な働き方の実現に必須の環境となりつつあるクラウドインフラや、最先端技術であるAI・機械学習、IoTシステムの開発などの研究を日々積み重ねております。

また、生産年齢人口の減少等を背景に、多様な業種において生産性向上のためにシステム、インフラ構築の需要がさらに加速することが期待できることから、新規事業による販路拡大に向けたクラウドインフラに関する研究など、引き続きこれらの分野におきましては、鋭意努力をしてまいります。当事業年度における当社が支出した研究開発費の総額は10,076千円であります。当社はDX事業の単一セグメントでありますので、セグメント別の記載を省略しております。

 

第20期第2四半期累計期間(自 2022年7月1日 至 2022年12月31日)

当第2四半期累計期間における研究開発費の総額は1,359千円であります。

 なお、当第2四半期累計期間において当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。