当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営の基本方針
当社は「高品質な位置情報の提供により安心・安全な社会づくりに貢献する。」というミッションのもと、「リアルタイムかつ高精度な位置情報サービスで事業を拡大する。」をビジョンとして掲げており、お客さまの課題に対して、リアルタイムかつ高精度な位置情報サービスと知見でアプローチすることによって、最適なサービスを追求し、課題解決を目指しております。また、これまでの分野・業界にとどまらず、必要とされる新しい分野・業界へもアプローチを継続し、当社のサービスを拡大してまいります。
(2) 経営環境及び経営戦略等
当社が事業を展開しているGNSS補正情報配信サービス等は、従来、道路や建物の建設前の位置情報取得や調査、不動産登記時に行われる筆界(土地の範囲、区画)の特定、土木工事や造成工事など、土を掘削したりする時に土量の体積の計算のためなど、主に測量領域で必要とされており、当社の売上も測量分野での利用を目的としたものが中心となっておりました。しかし、近年においては、高精度の測位を可能とするGNSS機器の低価格化やIoTの広がり、測位技術の発達等により、高精度の位置データの活用領域や用途は広がりつつあります。更には、農林水産省によるスマート農業の推奨、国土交通省による『i-Construction』を機会としたICT化の推奨など、高度な情報通信社会を支えるインフラとして大きく期待されています。当社は、従来からの測量領域での事業を拡大しつつも、高精度の位置情報等を用いたさらなる分野(i-Construction、IT農業、ドローン点検等といった領域)での高精度な位置補正情報の配信を進めることで事業を拡大してまいります。当社では、拡大が可能な領域・分野等と考える経営環境面からの各要因については、以下の表に記載のとおりと認識しております。
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社会的要因 |
政治的要因 |
技術的要因 |
経済的要因 |
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測量 |
地球温暖化の影響による災害の広域化と激甚化。大規模地震への備え。インフラの老朽化。高齢化による技術者(担い手)不足。人件費高騰。 |
政府の国土強靭化政策(次期5ヵ年計画)では、2026年度から5年間で20兆円強。財政規律重視から積極投資へ。農業政策への変化。 |
新しい基盤に対応した新たな標高決定手法にマルチGNSS標高測量を採用。単点観測法による標高測量が可能に。 |
海外製による安価な測量機材の流通で、補正情報の利用が増加。位置情報サービス事業に参入する企業が増加。 |
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土地 家屋 調査 |
空き家問題に係る登記上の問題点。土地登記に係わる人数の減少。担い手不足。人件費高騰。 |
不動産登記法の改正による相続登記の義務化で登記事務手続きの増加(2024年4月)※改正法施行以前に相続した案件は3年以内に登記義務あり。 |
GNSS測量の単点観測法により登記に掛かる作業を柔軟に行えることに。 |
海外製による安価な測量機材の流通で、補正情報の利用が増加。位置情報サービス事業に参入する企業が増加。 |
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土木 ICT 施工 |
地球温暖化による災害の広域化と激甚化、大規模地震への備え。酷暑による労働損失、インフラの老朽化による維持・管理・更新需要の増加。防災の観点等。 |
働き方改革による残業規制の強化。 国交省が進めるICT施工の対象工種が広がっており、今後も対象工種の拡大が進められる。 |
GNSS受信機・自動操舵システムなどで、低価格化した機材の登場と利用の浸透。 |
熟練オペレーターの絶対的不足。中小企業のICT機器導入に向けて政府が補助金等を後押ししている。 |
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IT 農業 |
SDGsへの意識。環境負荷の低減。就業人口が減少し、多くの地方都市で担い手不足が懸念。 |
スマート農業加速化実証プロジェクト(農林水産省)などによる補助金・推進事業、食料安全保障の強化。 |
GNSS受信機・自動操舵システムなどで、低価格化した機材の登場と利用の浸透。 |
農業従事者の高齢化、担い手不足の深刻化。燃料・肥料等の高騰。精密農業への進化。補助金等充実。コメ価格の安定。 |
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社会的要因 |
政治的要因 |
技術的要因 |
経済的要因 |
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ドローン |
インフラ調査・点検などのニーズや過疎地域における運搬、災害時の迅速な被害状況の把握。 |
レベル4飛行の解禁(2022年12月:航空法改正)、法規制の緩和、機体位置の高精度化による信頼性の確保。 |
小型化、軽量化、長時間飛行が可能になり、GNSS補正情報サービスの拡充と普及も相俟って、測量分野での利用が拡大。 |
ドローン機材の低価格化により導入が比較的容易に。 |
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、持続的な成長を目指し、継続的に事業拡大をさせるため、事業の成長性や収益性の向上に取り組んでいることから、期末時点のリアルタイムデータ配信における契約数を重要な経営指標としております。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について
当社は、GNSS測位における補正情報配信サービス等を展開する企業として、日々刻々と変化するお客さまのニーズに応えることができるよう注力しておりますが、GNSS補正情報配信サービス等事業の単一セグメントである当社は、業界の景気動向等に左右される可能性があります。今後も当社のサービスの活用領域や用途を拡大しながら、精度を必要とする主要6分野(測量、ICT土木、IT農業、土地家屋調査、航空測量、ドローン)におけるブランド化の確固たる確立と新分野への拡大を推進するため、事業上及び財務上の対処すべき課題として以下の施策に取り組んでいく方針であります。
① GNSS測位における補正情報配信サービス等の業者としてブランドの確立
当社のGNSS補正情報配信サービス等は、提供する位置情報等の精度や安定性、お客さま対応能力等、サービスへの信頼が重要となっております。当社は、高精度で安定した配信を可能とするためにバックアップ体制の強化を進めるとともに、従来からのお客さま向けの当社の営業力や営業組織力の強化も進めてまいります。加えて、新たに高精度の位置情報を必要とする市場やお客さまに対しても適切な営業活動を行い、実証実験等を積み重ねることで、新しいサービス分野への開発を進めてまいります。当社は、これらの施策を取ることで、過剰な価格競争に陥ることなく、顧客満足度のさらなる拡大と提供するサービスの拡充による当社ブランドの確立に取り組んでまいります。
② お客さまのニーズを汲み取った高精度補正情報ビジネスの開拓
当社では、GNSS補正情報配信サービス等でのさらなるビジネス展開を図るため、きめ細かな営業活動においてお客さまのニーズを的確に把握し、増加する個別案件、コンシューマ案件に対し、実現可能な具体案・実証実験等を提案するとともに、当社内においてもその実現性を検討し、お客さまと実証実験を重ね、課題を解消してビジネス化につなげていくように努めております。また、高精度補正情報サービスを利用したビジネスの開拓を目指し、補正情報の高度化・高付加価値化のための設備の新設や増強、さらには、お客さまのニーズに合致した通信装置の開発、解析エンジン(運用)バージョンアップ対応等も適宜行い、オリジナル商品の開発等の実現化を目指してまいります。
③ 取次店並びにビジネスパートナーとのリレーション強化
当社では、少数の営業人員で多くのお客さまをカバーするべく、全国にある測量機器メーカーの取次店(GNSS受信機器販売店)や業務提携等を締結しているビジネスパートナーとのリレーションを活かして、新たなお客さまの獲得や既存のお客さまのフォローアップを行っております。全国各地に拠点を持つ取次店やビジネスパートナーとの協力体制を構築するためには、Face to Faceの機会を増やし、Web会議等を活用しながら、可能な限り取次店やビジネスパートナーとの接点を増やす必要があると考えております。全国をカバーするためにIT化による効率性を重視しながらも、取次店やビジネスパートナーとのさらなるリレーション強化に努めてまいります。また、業界動向や技術情報についての知識向上のため、取次店に対して勉強会等も実施しております。
④ 測量分野以外へのさらなる展開
当社では、現在も測量分野以外への展開を積極的に行っておりますが、今後、さらなる普及・拡大が予想される情報化施工分野においては、建機・レンタル会社等への提案外交やサポート体制の充実を図り、ICT土木やIT農業を推進する自治体・企業へのサポートを行い、ネットワーク型GNSS測位の普及活動等を継続的に実施しております。大規模展示会への自社出店、大手地域販売店の展示会への参加、自治体・企業へのサポート等、全国規模でユーザーからの課題を共有し、常に密な情報交換を行っております。また、ドローン分野に加え、物流・防犯・点検等の分野でのビジネスパートナーの拡大も進めてまいります。また、ビジネスパートナーの拡大と連携、新しい分野へのサービスの導入や各種キャンペーン等を行うことにより、当社のサービスが必要となる事業領域のすそ野拡大により収益基盤の強化を一層図ってまいります。
⑤ コーポレート・ガバナンスの強化
当社が今後も事業の継続や拡大を進めるためには、現状の体制に満足することなく、常に事業や組織運営上の課題や問題点の把握・集約・改善が必要であり、そのためにもコンプライアンスの遵守や経営管理体制の構築はもとより、コーポレート・ガバナンスの強化が重要であると認識しております。
この課題に対処するために、全役職員向けに定期的な教育研修等を行い、コンプライアンスの遵守及び経営管理体制の重要性について周知を図っていくとともに、コーポレートガバナンス・コードの基本原則に従い、株主の皆さまをはじめとする全てのステークホルダーからの社会的信頼に応えていくことを企業経営の基本的使命と考え、コンプライアンス体制の強化、迅速かつ正確な情報開示の充実に努め、コーポレート・ガバナンスの強化に取り組んでまいります。
⑥ 優秀な人材の確保と労働生産性の向上
当社の衛星測位分野におけるビジネスは、特に高精度の位置情報を利用したビジネスの多様化が進行しており、当社自身が業容の拡大又は持続的な企業成長を実現するためには、専門的知見を有する高付加価値な能力を兼ね備えた人材をより多く確保するとともに、労働生産性を継続的に改善し向上させていくことが必要であると考えております。そのため、当社では、人員計画に準じて優秀な人材を確保するための継続的な採用活動を行い、従業員への教育・研修体制の充実を図るとともに、各部門の業務効率化・省力化を目的に各種業務システム等の構築及び連携を行うことで、全社的な生産性の向上に努めてまいります。
当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
当社は、ミッションとして、「高品質な位置情報の提供により安心・安全な社会づくりに貢献する。」を掲げております。高精度な位置情報を活用することで、さまざまな社会課題を解決できるようになり、また、当社の事業活動により、土木・建設・農業分野等における担い手不足の問題に対し、使用機材の省人化・自動化を実現することで、労働人口に頼らない生産性の向上等の実現に繋げております。
このような環境下のもと、当社の提供するサービスが様々な場面や用途に用いられて社会に広がることが、即ち、昨今の酷暑対策や脱炭素社会の実現に資するものと考え全社を挙げて取り組んでおります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末において当社が判断したものであります。
(1) ガバナンス
当社は、公正で透明性の高い経営に取り組むことを基本的な考えとしております。そして、当社の事業を通じてさまざまな社会課題の解決を図り、株主の皆さまやお客さまをはじめ、取引先、地域社会、従業員等の各ステークホルダーと良好な関係を築き、持続的成長と中長期的視野の中で企業価値の向上を目指すべく経営活動を推進しており、その実現のためには、コーポレート・ガバナンス体制の強化が重要課題であると認識しております。会社法に基づく機関である株主総会、取締役会及び監査役会を設置し、事業運営に対する適切な管理・監督を実施しております。また、各分野における専門性を有し、豊富な実務経験を有する当社から独立した社外取締役及び社外監査役が当社に対して的確なアドバイスを行っております。
なお、当社のコーポレート・ガバナンスに関する詳細は、「
(2) 戦略
(3) リスク管理
当社は、経営上のリスクや事業へのリスクについては、代表取締役社長が委員長となる「リスク管理、コンプライアンス、サステナビリティ、コーポレート・ガバナンス委員会」を年に2回開催し、想定されうるリスクを早期にとらえることができるよう、リスクの洗い出しとリスクの見直し、検討、その洗い出し・見直し・検討したリスクの経過等も含め議論を深め、従来までのリスクの捉え方だけにとどまらず、今までに無いリスクと機会に基づく価値判断までをも議論できる体制に整備しております。
(4) 指標及び目標
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。ただし、これらは当社に関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見し難いリスクも存在します。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) GNSSへの依存について(顕在化の可能性:低、影響度:大)
当社が提供するサービスは、国土地理院が取得する電子基準点におけるGNSSのデータを利用して、お客さまが取得するGNSSのデータを解析することによって成り立っており、GNSSのデータを取得できることが前提となっております。当社は、配信システム等のサーバーを冗長化し配信を停止しない体制を構築しておりますが、GNSSの不具合や国土地理院側で何かしらのトラブル等、GNSSからのデータ取得ができない場合は、売上の減少等、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 当社が利用するデータの入手先とその依存について(顕在化の可能性:低、影響度:大)
電子基準点は、国土地理院が設置しているGNSSの連続観測点です。連続観測点では、24時間GNSS衛星から測位信号を受信して、全国の地殻変動を調べるために位置座標が追跡されています。この電子基準点のリアルタイムデータは、GNSS測量の基準点データとして使えるように2002年5月から民間開放されています。国土地理院から日本測量協会へリアルタイムデータの提供が行われ、日本測量協会にてデータの品質検査や遅延を監視し、民間の位置情報サービス事業者に配信しています。
当社は、その日本測量協会から入手する電子基準点データを利用して補正データを算出・配信しております。同データは日本測量協会のみからの提供であり、依存度が高いものとなっております。当社は、入手したデータ自体を当社側でも管理し、例えば、万が一ある基準点からのデータが受信できない、もしくは、データの受信が不安定等の状況が見受けられたりした場合、当社から日本測量協会へ連絡をし、主体的に状況を確認するなどの対応を行っております。また、常日頃から国土地理院や日本測量協会を訪問し、各状況のヒアリングを行い、積極的にコミュニケーションを取るなどして協力体制を構築し、万が一の際のトラブル等の回避もしくは最小限の影響に収まるよう努めております。しかし、日本測量協会側で何かしらのトラブルや、国土地理院、日本測量協会が今後同データの配信価格の変更や停止等をした場合は、売上の減少等、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 小規模組織であることについて(顕在化の可能性:低、影響度:中)
当社は、小規模組織であるため、業務執行については、役員を含む各部門の責任者が重要な役割を担っております。また、小規模組織であるため、内部管理体制もこのような組織に応じたものとなっております。今後に関しては、当社の事業規模の拡大、サービスの多様化等に対して、必要なガバナンス状況を適切に把握し、体制の見直しや人員補強、従来の業務の自動化、IT化等の必要な対応を取る考えであります。しかしながら、今後の規模の拡大やサービスの多様化等に応じた適切な内部管理体制や業務執行体制を柔軟に変化させることができない場合、当社の企業競争力や事業推進力に何かしらの影響が出る可能性があり、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) システム障害等について(顕在化の可能性:低、影響度:大)
当社のGNSS補正情報配信サービス等は、通信ネットワークを通じてサービスを提供しております。当社では、配信システム等のサーバーを冗長化し、配信を停止しない万全の体制を構築しておりますが、当社の予想を遥かに超える災害や事故等により通信ネットワークが切断された場合、サーバー機能が停止した場合、コンピュータウイルスによる被害にあった場合、ソフトウエアに不具合が生じた場合等によりサービスが提供できなくなる可能性があり、売上の減少等、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 競合他社による影響について(顕在化の可能性:中、影響度:中)
当社は、高品質の補正データを安定的に配信することにより、お客さまからの信頼を獲得し、長い年月をかけて同業界での優位性を高めてきております。しかし、特許の取得にも積極的に取り組んでいるものの、新規参入の障壁は必ずしも高いものとは言えず、高精度の位置補正情報のニーズの拡大に伴い競合他社が参入してきております。そのため、他社との品質や価格の競争等が激化した場合には、売上の減少等、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 許認可について(顕在化の可能性:低、影響度:大)
当社は、事業を営む上で許認可等を取得しており、かかる許認可等に基づく基準を遵守する取り組みを行っています。
「測量法」・・・この法律は、国若しくは公共団体が費用の全部若しくは一部を負担し、若しくは補助して実施する土地の測量又はこれらの測量の結果を利用する土地の測量について、その実施の基準及び実施に必要な権能を定め、測量の重複を除き、並びに測量の正確さを確保するとともに、測量業を営む者の登録の実施、業務の規制等により、測量業の調整及び測量制度の改善発達に資することを目的としています。当社は、測量法第30条(測量成果の使用)の規定により、毎年、『測量成果の使用承認申請書』を国土地理院に提出し、承認を得ております。なお、測量法第30条第2項において、申請を行った場合でも、①申請手続が法令に違反している、②当該測量成果を使用することが当該測量の正確さを確保する上で適切でない、これらに該当する場合は、承認を受けることができません。
「リアルタイムデータ配信契約約款」・・・この契約約款は、日本測量協会の行う電子基準点リアルタイムデータ(国土地理院が設置した電子基準点からリアルタイムに得られるGNSS観測データ)の配信、及び事業者等がデータを処理・加工したデータ(いわゆる「補正データ等」。)の利用に関する契約について定められております。当社は、当該約款第5条の規定により、毎年、『補正データ等配信事業計画書』を提出し、承認を得ております。
なお、将来において、法令の変更や、許認可等の有効期限到来時の更新のため、さらなる対策を講ずる費用が生ずる可能性があります。また、将来の事業領域の拡大の際に新たな許認可等取得の必要性が生ずる場合には、許認可等取得のための対策費用が生ずる可能性があります。さらに、何らかの原因で許認可等の更新が適切に行われない場合、当社の事業運営に支障をきたす可能性があります。それらに対して当社は、事業が関わる業界の管轄官庁や業界団体等とも日頃から一定のコミュニケーションをとることで正確な情報収集に努め、また、重要な法令違反等はなく、継続的な手続き等においても、随時、適宜・適切に対応するようにしており、本項目におけるリスクが顕在化する可能性は低いと考えておりますが、将来的に当社業務に関係する各種法令や実務慣行、解釈等の新設や変更等があった場合、もしくは、これらの可能性が顕在化した場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 技術革新に関するリスクについて(顕在化の可能性:低、影響度:中)
GNSS補正情報配信サービス等の市場において、特に測量業界のように高精度を必要とする事業については、現時点では、衛星測位技術が完成し利用されているので、それに代わる代替技術の創出等についての可能性は低いと考えております。当社自身も常に業界の動向を注視し、引き続き新しい技術によるサービスの研究開発を続けるとともに、必要に応じて迅速に技術革新に対応するため適時に事業戦略を見直してまいります。
現在のGNSSを用いた位置情報の取得方法に代わる新しい技術が開発され技術革新に対応するための相当な開発費用が発生する場合や、適切な対応ができない場合は当社サービスの競争力が相対的に低下する可能性があります。現在、当社としてはそのような技術があることは認識していないものの、将来に実在するようになった場合には、そのための開発コストが大きく増加する可能性があり、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 知的財産権について(顕在化の可能性:低、影響度:小)
当社は、当社のサービス名等について商標登録を行っている他、測量システム並びに測量方法、仮想基準点の補正方法及び測量方法についても特許の登録を行っております。当社が使用する知的財産について、現時点において第三者の知的財産権を侵害するものはないと認識しております。今後も、事業活動において、第三者の特許権、商標権等の知的財産権を侵害しないよう、外部の専門家の知見も踏まえながら、適切な管理に努めてまいります。しかしながら、仮に当社が第三者の知的財産権を侵害した場合は、当該第三者より、損害賠償請求、使用禁止請求等が発生する可能性があり、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 業績の季節変動について(顕在化の可能性:高、影響度:小)
当社のサービスは土木や建設現場などで利用されることが多いのですが、建設業等は国及び地方自治体等の公共事業予算の影響を受けることが多々あります。毎年4-6月については、国及び地方自治体等の会計年度では年度初めに当たるため、予算執行等が緩やかに進み、その後年末に向けて増加していく傾向があります。これを当社(9月決算)に当てはめると、第1四半期(10-12月)の売上が他の時期に比べ高くなる傾向があり、その後、春先及び第3四半期(4-6月)の売上がやや下がり気味になり、第4四半期(7-9月)に再び高くなる傾向がございます。当社は国及び地方自治体等の動向を検討して事業計画を作成しており、今後はこういった公共事業予算に連動しない業界への売上比率を拡大していくことを想定しております。また、国及び地方自治体等も年間を通して予算執行の平準化を推奨してきております。徐々にその傾向は現れてきてはいるもののすぐに大きく変化するわけではないため、国及び地方自治体の予算執行状況が、各四半期における売上高に影響し、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 主要株主との関係について(顕在化の可能性:低、影響度:中)
当社の主要株主である南安子、南尚子の両氏においては、今後についても継続保有する旨の意向を確認しております。株式会社トプコンについては、当社の業務提携かつ取引先であり、今後についても継続保有する旨の意向を確認しております。当社といたしましても、これらの主要株主は今後も当社にとっての安定株主であると認識しており、継続保有をして頂けるよう当社企業価値の向上に努めてまいりますが、将来的に何らかの事情により、主要株主の株式が減少した場合には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 個人情報の取り扱いについて(顕在化の可能性:低、影響度:中)
当社が保有する利用者等の個人情報、特定個人情報及び顧客企業に関する情報の取り扱いについては、厳重に社内管理を行っております。また、2022年1月27日付にて第三者認証機関の外部審査により、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格である「JIS Q27001:2014(ISO/IEC27001:2013)」の認証を取得しており、ISMSを適切に構築・運用し、重要な情報資産の機密性や完全性、可用性の確保を高いレベルで実現しております。しかしながら、不正アクセス者等からの侵入や、万が一にも個人情報等が外部に漏洩し、不正使用される可能性が完全に排除されているとはいえません。したがって、このような事態が起こった場合には、当社への損害賠償請求や信用の失墜により、当社の経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
(12) 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について(顕在化の可能性:中、影響度:小)
当社は、当社の役員、従業員に対するインセンティブを目的として、ストックオプションによる新株予約権を付与しており、当事業年度末日における発行済株式総数に対する潜在株式の割合は8.50%となっております。これらの新株予約権が行使された場合、既存株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。新株予約権の詳細については、「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況」をご参照ください。
(13) 当社株式の流動性について(顕在化の可能性:低/影響度:中)
当社は、当社株式の流動性の確保に努めることとしており、株式会社東京証券取引所の定める流通株式比率は当事業年度末日において28.52%になります。現時点では、上場維持基準にすぐに抵触する水準ではありませんが、今後の当社の資本政策上の計画や実行等において、流通株式比率が低下することもあり得るため、今後も、既存株主への一部売出しの要請、新株予約権の行使による流通株式数の増加分を勘案し、これらの組み合わせ等により、引き続き流動性の向上を図っていく方針ではあります。しかし、何らかの事情等により上場維持基準近くの水準にまで流動性が低下する場合には、当社株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それにより当社株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における流動資産は3,232,020千円となり、前事業年度末と比較して467,433千円の減少となりました。これは主に、自己株式の取得等により現金及び預金の減少475,305千円によるものであります。固定資産は538,395千円となり、前事業年度末と比較して253,999千円の増加となりました。これは主に、無形固定資産がソフトウエアの取得により54,614千円増加し、投資その他の資産が投資有価証券の取得により204,555千円増加したためであります。この結果、総資産は3,770,416千円となり、前事業年度末と比べ213,433千円の減少となりました。
(負債)
当事業年度末における流動負債は390,765千円となり、前事業年度末と比較して16,943千円の増加となりました。これは主に、未払法人税等が10,380千円増加し、年間契約の増加による契約負債9,755千円の増加によるものです。固定負債は54,128千円となり、前事業年度末と比較して7,636千円の減少となりました。これは、役員退職慰労引当金の減少11,034千円によるものであります。この結果、負債合計は444,894千円となり、前事業年度末に比べ9,306千円増加いたしました。
(純資産)
当事業年度末における純資産は3,325,521千円となり、前事業年度末と比較して222,739千円の減少となりました。これは当期純利益542,549千円の計上、新株予約権の行使により資本金及び資本準備金がそれぞれ23,090千円増加した一方、自己株式の取得により740,000千円、配当金の支払いにより69,315千円減少したためであります。
② 経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、コメの価格高騰などに見られる物価高や旺盛なインバウンド需要と比べると力強い回復とまでは至っていない個人消費や、一部、改善と回復の動きが見られる雇用環境と比べて、いまだ大部分に出遅れ感のある所得環境など、依然として先行きの不透明感が漂う状況が続いております。2025年4月に発令されたいわゆる「トランプ関税」は、日本や各国の関税交渉において混乱を極める局面からは落ち着きを取り戻してはいますが、米国政府の中国に対する出方などを見ると、この先も一波乱が起こる懸念が残っているかのようにも感じられます。さらには、2024年10月にスタートした石破政権は、2024年10月の衆議院議員総選挙、2025年7月の参議院議員通常選挙で衆参ともに連立与党が大きく議席を失い、過半数に満たない少数与党となり、結果、約1年という短命政権に終わり、その後の政局の混乱が露呈するのかと思われましたが、当事業年度終了後の10月には、高市氏が女性初の自民党総裁に選出され、公明党の連立与党からの離脱がありながらも、日本維新の会と新たな連立政権を樹立し、第104代内閣総理大臣に選出されました。わが国においても初の女性総理の誕生が実現し、高市氏の基本路線である積極財政、安全保障強化を見込むかたちで、マーケットはウェルカムの反応で応えています。
衛星測位分野のビジネス環境は、引き続き主要分野での利用ニーズが強いことには変わりなく、時間の経過とともに利用用途の多様化がますます進んでおり、着実にすそ野が拡大しています。さらには、わが国の農業政策に注目が集まり、この分野でも省人化対策・自動化ニーズが高まる中、当社のサービスの利用期待がますます高まってきています。
具体的には、政府主導で官民による社会実装に向けた約10年の「デジタルライフライン全国総合整備計画」においても、高精度位置情報が必要とされる領域は幅広く、第2期デジタルライフライン全国総合整備実現会議の第1回会議が2024年9月、第2回会議が2025年6月に、ドローン航路普及戦略ワーキンググループの第1回会議が2024年11月、第2回会議が2025年5月に、インフラ管理DⅩ普及戦略ワーキンググループの第1回会議が2024年12月、第2回会議が2025年5月にそれぞれ開催されました。さらには、2025年4月に、経済産業省所管の独立行政法人情報処理推進機構(IPA)に設置されたデジタルアーキテクチャ・デザインセンター(DADC)において設計された「アーキテクチャ」に関する研究開発・実証事業を「デジタルライフライン全国総合整備計画」に沿って行った国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「産業DXのためのデジタルインフラ整備事業」の成果報告会が行われ、ドローン関連、インフラ関連、自動運転関連などの成果が報告されました。このように高精度位置情報の利用場面の多様化と利用用途の拡大が進む中、そのニーズと必要性とが相まって普及段階へと進んでいます。そして、昨年の6月に成立したいわゆるスマート農業法が2024年10月に施行され、2025年度から5年間を「農業構造転換集中対策期間」と位置づけています。これにより政府主導で農政の再構築に取り組む方向性が明確になり、生産方式革新の側面から農業者又はその組織する団体を、開発供給事業の側面から農機メーカーやサービス事業者等をそれぞれ支援することが示されており、農業分野における技術対応力や人材創出の強化、スマート農業に適した農業農村整備の推進、農業農村の情報通信環境の整備まで予算(ex.スマート農業技術活用促進集中支援プログラム)として組み込まれています。ICT土木の分野と同様、自動化・省人化のニーズとも相まって、IT農業は注目度の高いビジネス領域として大きく成長が期待される分野へと変貌してきています。
このような状況下において、当社はGNSS補正情報配信サービス等を事業ドメインの中核として、当社が主力とする6分野(測量、航空測量、土地家屋調査、ICT土木、IT農業、ドローン)を中心に、政府主導の国土強靭化政策等による災害対策に関連した予算増や、災害の広域化と激甚化に対する防災の観点、さらには日本国内全域に広がる必要な土木工事のニーズに応えるべく、高精度の位置補正データを安定的かつ高品質に提供し、高付加価値のサービスとして展開するビジネスに邁進しております。
業績面では、測量分野において、この夏の猛暑により天候や時間帯によっては屋外での作業を控えざるをえない動きも一部見受けられましたが、各地で災害からの復旧・復興・対策に係る必要な事業や国土強靭化に向けた全国的なニーズは引き続き強く、必要な公共測量作業に準じてお客様の利用時間も順調に推移いたしました。ICT土木、IT農業分野においては、既述のとおり国策の側面が強く、また、この夏の猛暑が物語るように、あらゆる部分での作業のオートメーション化は避けては通れない世の中になりつつあり、引き続き、建機レンタル会社や道路会社、ゼネコン等からのニーズが強く、さらには、国土交通省が進める土木ICT施工に利用できる工種の広がりと中小企業のICT機器導入に向けて政府が補助金等で導入を後押ししていることも背景に、順調に契約数の増加と利用時間の拡大につながっております。また、測量、土木、それぞれにおいても、能登半島をはじめとする北陸地方での利用件数・利用時間が大きく増加しており、災害復興における当社の責務を感じております。その他の分野としても、水面下で行っている新しい分野や新しい用途での活用を見越した実証実験等が少しずつ日の目を見ることができるようになり始め、今後も徐々に用途の拡大が期待されます。
その結果、売上高は1,366,994千円(前年同期比8.0%増)となりました。売上原価はサーバーのリプレイス等を行いましたが前年同期比微増にとどまりました。また、物価高騰に対応するベースアップ等により人件費は増加しており、利用用途の裾野拡大を見越して展示会の出展などを積極的に行ってきたことに伴う費用の計上等がありますが、前年同期に比べて第1四半期にかかる株主総会開催費用やそれに付随する費用等を低減させたことで販売費及び一般管理費も微増にとどまり、営業利益は773,994千円(前年同期比11.4%増)となりました。営業外損益においては、市場金利の上昇や投資有価証券の取得により営業外収益9,469千円計上し、営業外費用619千円計上したことにより、経常利益は782,844千円(前年同期比12.4%増)となりました。特別損益は無く、法人税等合計額を240,294千円計上したことで、当期純利益は542,549千円(前年同期比12.5%増)となり、売上・利益ともに過去最高であった前事業年度の業績を上回り、当事業年度においても過去最高を更新いたしました。
なお、セグメント別の経営成績につきましては、当社はGNSS補正情報配信サービス等事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末と比較して445,305千円減少し、3,065,522千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは主に法人税等の支払額227,753千円により資金が減少した一方で、税引前当期純利益782,844千円、減価償却費45,137千円を計上したことにより増加した影響で、588,906千円の増加(前事業年度は572,460千円の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは主に投資有価証券の取得による200,000千円の支出、無形固定資産の取得による64,625千円の支出により、271,999千円の減少(前事業年度は206,927千円の減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは新株予約権の行使による株式の発行による収入46,180千円により資金が増加した一方で、自己株式の取得による支出740,000千円、配当金の支払額68,392千円により減少した影響で、762,212千円の減少(前事業年度は26,658千円の減少)となりました。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。
c.販売実績
当事業年度における販売実績をサービスごとに示すと、次のとおりであります。なお、当社は、GNSS補正情報配信サービス等事業の単一セグメントであるため、データ配信サービスと通信機器販売等にサービスを区分して記載しております。
当事業年度の販売実績を単一セグメント内の項目ごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当事業年度 (自2024年10月1日 至2025年9月30日) |
前年同期比(%) |
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データ配信サービス(千円) |
1,331,286 |
108.3 |
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通信機器 (千円) |
35,707 |
98.3 |
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合計(千円) |
1,366,994 |
108.0 |
(注)1.当社の事業区分は、GNSS補正情報配信サービス等事業の単一セグメントです。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合について、最近2事業年度において当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%以上の販売先が存在しないため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成しております。その作成において、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を及ぼす見積りの判断は、一定の会計基準の範囲内において、過去の実績や判断時点で入手可能な情報に基づき合理的に行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果がこれら見積りと異なる可能性があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況」に記載しておりますが、重要な会計上の見積りを要する項目はないと判断しております。
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、当事業年度における重要なものはありません。
② 経営成績の分析
当社の報告セグメントは、GNSS補正情報配信サービス等事業のみであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
(売上高、売上原価、売上総利益)
売上高については、測量分野において、この夏の猛暑により天候や時間帯によっては屋外での作業を控えざるをえない動きも一部見受けられましたが、各地で災害からの復旧・復興・対策に係る必要な事業や国土強靭化に向けた全国的なニーズは引き続き強く、必要な公共測量作業に準じてお客様の利用時間も順調に推移いたしました。ICT土木、IT農業分野においては、既述のとおり国策の側面が強く、また、この夏の猛暑が物語るように、あらゆる部分での作業のオートメーション化は避けては通れない世の中になりつつあり、引き続き、建機レンタル会社や道路会社、ゼネコン等からのニーズが強く、さらには、国土交通省が進める土木ICT施工に利用できる工種の広がりと中小企業のICT機器導入に向けて政府が補助金等で導入を後押ししていることも背景に、順調に契約数の増加と利用時間の拡大につながっております。また、測量、土木、それぞれにおいても、能登半島をはじめとする北陸地方での利用件数・利用時間が大きく増加しており、災害復興における当社の責務を感じております。その他の分野としても、水面下で行っている新しい分野や新しい用途での活用を見越した実証実験等が少しずつ日の目を見ることができるようになり始め、今後も徐々に用途の拡大が期待されます。
その結果、売上高は1,366,994千円となりました。売上原価については、前事業年度と比べてサーバーのリプレイス等により支払手数料が7,970千円増加、固定資産の減価償却費が2,570千円増加し、12,383千円の増加となり244,047千円となりました。その結果、売上総利益は1,122,947千円となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
販売費及び一般管理費は348,952千円となりました。主に物価高騰に対応するベースアップ等により人件費6,344千円の増加、利用用途の裾野拡大を見越して展示会の出店などを積極的に行ってきたことに伴う費用の計上等がありますが、株主総会開催費用やそれに付随する費用の低減による支払報酬1,118千円の減少により、10,200千円の増加となりました。その結果、営業利益は773,994千円となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
営業外収益は9,469千円となりました。市場金利の上昇により受取利息3,556千円を計上し、投資有価証券の取得により有価証券利息4,184千円を計上したことにより7,575千円の増加となりました。営業外費用は主に為替差損374千円を計上し、582千円の増加となりました。その結果、経常利益は782,844千円となりました。
(特別利益、特別損失、法人税等合計、当期純利益)
特別利益、特別損失は発生しておりません。法人税等合計は25,920千円増加となり240,294千円となりました。その結果、当期純利益は542,549千円となりました。
③ 財政状態の分析
「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」をご確認ください。
④ キャッシュ・フローの状況の分析
「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」をご確認ください。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の財政状態及び経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。
⑥ 資本の財源及び資金の流動性
当社における資金需要は、主として運転資金とGNSS測位における位置情報の補正データを配信するサービスにおける設備投資であります。運転資金需要のうち主なものは、売上原価である商品原価、労務費、支払手数料等の経費や販売費及び一般管理費である人件費、販売手数料等であります。設備投資のうち主なものは配信サーバーの増強であります。これらの資金需要については、上場時に調達した資金を活用するとともに、自己資金及び場合によっては金融機関からの長期借入金による調達資金を充当することも選択肢の一つとして検討の視野には入れております。自己資金及び上記の資金調達を併用することにより、当社の事業を継続していく上で十分な手許流動性を確保するとともに、必要とされる運転資金及び設備投資資金を調達することは可能であると判断しております。
⑦ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、持続的な成長を目指し、継続的に事業拡大をさせるため、事業の成長性や収益性の向上に取り組んでいることから、期末時点のリアルタイムデータ配信における契約数を重要な経営指標として、持続的な事業拡大と企業価値向上を目標に、各経営課題に取り組んでおります。過去5ヵ年においても契約件数は順調に拡大しており、直近期においても、高精度な補正データを必要とする用途先の広がり等により堅調に拡大しております。なお、配信方法や1社当たりの契約件数等を踏まえ、提供料金(単価)は一律ではなく、今後、契約件数の増加割合に対して、売上の増加割合が小さくなる場合もございます。
各事業年度末日の契約数は次のとおりであります。
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回次 |
第21期 |
第22期 |
第23期 |
第24期 |
第25期 |
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決算年月 |
2021年9月 |
2022年9月 |
2023年9月 |
2024年9月 |
2025年9月 |
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期末契約数 (件) |
7,393 |
7,903 |
8,529 |
9,064 |
9,348 |
該当事項はありません。
該当事項はありません。