当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループのミッションは、「これからもつながるを、もっと。」です。人とコミュニケーションできる喜び、人とコンタクトできる安心感、最も普遍的なコミュニケーションツールシステムの開発を通じて、日々革新している「電話」文化を大切に継承・発展させ、これまでもこれからも、人がどこでも誰とでも、つながることができる社会を実現することを目指しております。
当社グループは、ミッションをより具体的に実行するために、以下を経営基本方針として掲げています。
「常に未来を見つめ、人と企業の喜びをモットーに、日々の活動を通じ社会の発展に貢献することを目標とし、社会を支えるインフラ企業を目指します。」
上記目標の実現のために
・ 利益ある成長を持続し企業価値の向上を目指します。
・ いつもお客様の立場で考え、行動する企業を目指します。
・ 時代を読む発見力を養い、想像し流れにすぐ対応できる企業を目指します。
・ 社員一人一人の個性と能力、そしてチームワークを最大限に発揮できる企業風土を作ります。
・ 技術力向上に努め、初心と感謝を忘れず、社員をはじめ、当社グループにかかわるステークホルダーに対し貢献できる企業づくりに努めます。
(2)目標とする経営指標
当社グループはストック型ビジネスモデルのため、「INNOVERA」のアカウント数(利用端末数)、及び「IP-Line」のチャネル数(同じ電話番号での同時利用可能者数)を伸ばし、アカウント及びチャネルの解約率を低く抑えることが安定した収益拡大につながります。そのため、「INNOVERA」の増加アカウント数と解約率、「IP-Line」の増加チャネル数と解約率、リカーリング(継続)売上高比率を重要な経営指標と考えております。当事業年度において「INNOVERA」総アカウント数及び「IP-Line」総チャネル数については、パートナープログラムが奏功し、順調に推移しております。2022年8月期以降のこれらの重要な経営指標の推移は、以下のとおりであります。
|
|
2022年8月期 |
2023年8月期 |
2024年8月期 |
2025年8月期 |
|
「INNOVERA」総アカウント数 (アカウント) |
26,829 |
33,761 |
41,233 |
49,536 |
|
月平均解約率(アカウント) (%) |
0.64 |
0.90 |
0.79 |
0.76 |
|
「IP-Line」総チャネル数 (チャネル) |
53,448 |
64,652 |
71,811 |
76,228 |
|
月平均解約率(チャネル) (%) |
0.85 |
0.94 |
1.03 |
0.79 |
|
リカーリング売上高比率 (%) |
79.5 |
80.1 |
79.4 |
80.2 |
(注)1.「INNOVERA」総アカウント数は、各事業年度末時点の「INNOVERA PBX1.0」と「INNOVERA PBX2.0」の契約アカウント数の合計を記載しております。(「INNOVERA Outbound」のアカウント数は含みません。)
2.月平均解約率(アカウント)(%)は、「INNOVERA PBX1.0」と「INNOVERA PBX2.0」の当月解約アカウント数÷前月末の契約総アカウント数で毎月の解約率を計算し、その12ヵ月の平均を記載しております。
3.「IP-Line」総チャネル数は、各事業年度末時点の「IP-Line」契約総チャネル数(OEM含む)の合計を記載しております。
4.月平均解約率(チャネル)(%)は、「IP-Line」の当月解約チャネル数÷前月末の契約総チャネル数で毎月の解約率を計算し、その12ヵ月の平均を記載しております。
5.リカーリング売上高比率(%)は、リカーリング・レベニュー(システムサービス売上高+回線サービス売上高-初期導入費用)÷総売上高で計算して、記載しております。
(3)当社グループの経営戦略
クラウドPBX市場は、約2,440億円規模の音声通信市場を背景に、オンプレミス型からクラウドへの移行が加速しています。2025年度に約370億円、2030年には600億円規模に拡大すると予測されており(出典:株式会社富士キメラ総研「2024コミュニケーション関連マーケティング調査総覧」)、今後も市場の持続的な成長が期待されています。
当社グループは、クラウドPBXを核とした「電話のDX」により、国内市場でリーディングポジションの確立を目指しております。さらに、ビジネスフォンやコールセンターなど電話関連領域で“代名詞”となる企業を目指すとともに、固定電話とモバイル端末の垣根を超え、電話の基本機能を再定義し、企業のコミュニケーション基盤を革新することで、市場全体に新しい価値を提供してまいります。
そのため、当社グループは以下の4つの戦略を推進しています。
① 主力サービス「INNOVERA」音声プラットフォーム構想
日本を代表するクラウドPBXを目指し、「かける」「うける」「通話する」という電話の基本機能を軸に、現代の働き方に適応する次世代テレフォニープラットフォームへ進化させます。単なる機能提供にとどまらず、企業コミュニケーションの基盤を統合する“ワンフラットフォーム”へと進化します。INNOVERAはクラウドPBXのリーディングサービスとして、あらゆるコミュニケーション領域に革新をもたらす存在へと成長していきます。さらにAI音声認識やCRM連携、多言語対応、AI自動応答、迷惑電話フィルターなどの付加価値機能を強化し、業務効率化と顧客体験の向上を両立し、幅広い業種・規模の企業に新たな価値を提供し続けます。
② 営業体制強化とパートナー連携
顧客基盤の拡大と顧客満足度の向上を実現するため、広域営業部とコンサルティング機能を有するカスタマーサクセス推進部を新設しました。全国規模の大手パートナーとの連携強化やパートナープログラムの拡充により、販売網を拡大しています。さらに、カスタマーサクセス推進部による提案活動やアップセル支援を通じて、パートナーや顧客との長期的な関係構築と顧客のサービス利用継続率の向上を図り、営業・サポート体制で幅広い顧客層をカバーしていきます。
③ ブランド力の向上
クラウドPBX市場において「INNOVERA=クラウドPBX」と想起されるブランドを目指し、企業としての信頼性と透明性を高めています。コンテンツSEOやWeb広告の強化、AI・LLM(大規模言語モデル)対応を見据えたWeb戦略、IR活動や広報施策の連携、動画コンテンツの拡充など、さまざまな施策を通じて企業価値の可視化とブランド認知の向上に取り組んでいます。
④ M&Aによる成長加速
当社グループは、ブランド力や技術力、資金力に課題を持つ企業や、クラウドPBXと親和性の高いサービスを有する企業とのM&Aや業務提携を積極的に推進しています。これにより、グループ全体のスケールメリットを活かし、販売網の拡大や収益力の強化、さらには差別化可能なコア技術の獲得を図っています。また、異業種企業との連携も進めることで、さらなる成長機会を創出し、グループシナジーによる収益力・競争力の強化、新たな成長領域への挑戦を実現しています。
当社グループは、これらの戦略を通じて、持続的な成長と企業価値の最大化を目指してまいります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、主力製品である「INNOVERA」の音声プラットフォーム構想を中心とした4つの成長戦略の推進に加え、それらを支える組織体制の整備及び内部管理体制の強化の計6つの課題に取組んでおります。
① 「INNOVERA」の音声プラットフォーム構想
当社グループは、音声通話に関連するシステム・回線・端末のソリューションをワンストップで提供できる点を強みとしており、さらに次のとおり取組みを進めております。
・新機能の開発やAI技術の応用により「INNOVERA」の付加価値を高め、主要事業の基盤を拡充
・業種・業界・規模を問わず多様な顧客の声を活かし、操作画面のユーザビリティ向上を含む機能改善や新機能の追加を進めることにより、競合他社と差別化を行う
・API技術を活用したクラウド連携やAI技術の応用により、付加価値の向上とユーザー体験の最適化を追求
今後は、「INNOVERA」の多言語対応をはじめとする機能拡充、先端技術を取り入れたサービスの提供、クラウド連携の強化を通じて、音声プラットフォームとしての進化と持続的な成長を目指してまいります。
② 営業強化
当社サービスの拡販にあたり、特に重要な2点について取組んでおります。一つは、全国各地のお客様にサービスを届けるための「パートナープログラム」の強化であります。地方を含めた幅広い顧客層への展開を目指し、販売パートナーとのリレーションを一層強化してまいります。もう一つは、クラウドPBXが電話番号を伴うサービスであることから、極めて高い信頼性が求められる点となります。これに対応すべく、サポート体制の充実を図り、導入後の安心感と継続的なサービス品質の確保に努めております。
これらの方針に基づき、営業組織体制の改編を進め、より強固な事業基盤の構築を目指してまいります。
③ ブランド力の向上
「INNOVERA」は10年以上にわたり販売してきた実績があるものの、現時点では認知度が十分とは言えず、ブランドとしては未成熟と認識しております。
今後は、Web広告やWebサイトの強化を通じて、企業としての信頼性を高める「コーポレートブランディング」と、主力製品「INNOVERA」の存在感を高める「サービスブランディング」の両面からブランド力の向上を図ってまいります。
④ M&Aの推進
当社グループは、クラウドPBXに関連する事業とのシナジー効果を重視し、サービスのバリューチェーンの強化及び事業の多角化を目的としたM&Aを推進しております。これにより、技術力と市場シェアの拡充を図るとともに、競争優位性を確立してまいります。
⑤ 組織体制の整備
当社グループは、少数精鋭による効率的な組織運営を行い、生産性の向上に努めております。しかし、今後の大きな成長を見据えると、人員の拡充と組織体制の整備は不可欠であると考えております。お客様の要望に迅速に対応できる組織を目指し、専門性を有する人材の補強及び管理職のマネジメント能力の強化を進めており、また、株式会社NNコミュニケーションズの子会社化により、同社がブロードバンド代理店事業で培ってきたWebマーケティングの販売網を活用し、クラウドPBX「INNOVERA」の販路拡大を図るなど、組織体制の強化を進めております。
⑥ 内部管理体制の強化
企業の持続的な成長及び企業価値の向上には、お客様のみならず社会からの信頼を得ることが重要であると考えております。そのため、当社グループはコーポレート・ガバナンスの充実に努め、内部統制システム及びコンプライアンス体制の強化、経営の透明性の確保を図り、企業倫理のさらなる向上に取組んでおります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)ガバナンス
当社グループは、ミッションに「これからもつながるを、もっと。」を掲げ、日々の活動を通じ社会の発展に貢献することを目標とし、社会を支えるインフラ企業を目指しています。当社グループは、このミッションや基本方針達成に向け、「日々挑戦(企業理念)」することで、事業の持続可能性を高めてまいります。これを実現する体制としては、経営会議を「サステナビリティに対する取り組み機関」として位置づけております。同会議は取締役会の下に設置され、当社グループのサステナビリティをめぐる課題や方針の決定・各部門における取り組みの検討・検証、必要に応じて取締役会への報告を行います。同会議は代表取締役社長を議長とし、社内取締役、各担当部門の本部長により構成されております。
(2)戦略
当社グループの事業の鈍化が事業継続並びに地球環境のサステナビリティに影響を与えるという観点のもと、クラウド技術によるシステムの利点を生かし、AIを中心とする技術の応用や他社クラウドサービスとの連携など技術開発を続けております。
(3)リスク管理
当社グループは、主にPBXをクラウドで提供する「システムサービス」、公衆回線網から各端末までIP回線を使用して音声通信を提供する「回線サービス」、IP電話等の端末機器を販売する「端末販売」を営んでおり、電話環境の構築に必要なサービスの「ワンストップ・ソリューション」を提供することが可能です。当社グループの事業が伸張することにより、現在主流である、電話設備として必要なサーバーやネットワーク機器などを各社で保有する必要がなくなるため、それら設備の原材料が削減され、更新時の廃棄等がなくなることにより、地球環境に対するサステナビリティに貢献できるものと考えております。このような観点に基づき、経営会議において、サステナビリティ関連のリスク及び機会を識別し、評価し、管理を行っております。
当社グループにおいて、全社的なリスク管理は、リスク・コンプライアンス委員会において行っておりますが、サステナビリティに関しては、上記の観点に基づき、経営会議において、リスク及び機会を識別し、評価し、管理を行っております。企業価値向上につながるサステナビリティ関連の機会については、経営会議での議論を経て、取締役会へ付議又は報告を行い、積極的に事業戦略に取り込む体制を構築しております。
(4)指標及び目標
当社グループはストック型ビジネスモデルのため、システムサービスである「INNOVERA」のアカウント数(利用端末数)を伸ばし、アカウントの解約率を低く抑えることが安定した収益拡大につながることから、これを重要な経営指標(=サステナビリティ指標)と考えております。
この経営指標の推移は「
(5)人的資本に関する「戦略」並びに「指標及び目標」
女性活躍・男女共同参画の重点方針2023において、女性活躍と経済成長の好循環を実現するための具体的な施策の一つとして、2025年を目途に女性役員を1名以上選任が示されておりますが、当社グループは、この施策に先立ち、2022年4月に女性役員の選任を行いました。新たな着想や意見の反映、従業員の意欲向上など、当社グループの経営において様々な面で好循環を実感しております。当社グループは、多様性あふれる従業員が生き生きと活躍できるような環境整備が、人的資本の充実に繋がると考えており、女性管理職(※1)の増員を目指しております。現在、女性役員は1名増員し、2名となっております。女性管理職は現在おりませんが、2026年度(2027年8月)までに、2名の管理職登用を目指します。
また、上記目標を達成するための環境整備の一環として、2024年3月には、育児短時間勤務制度の利用可能期間を子が中学校就学の始期に達するまでに伸長し、加えて、雇用や処遇において差別やハラスメントを受けず、個人が能力を最大限発揮できる環境構築のために定期的な従業員アンケートの実施、業務効率化のためのDX推進など、「日々挑戦」できる職場環境づくりに努めております。
(※1)管理職は労働基準法上の「管理監督者」
有価証券報告書に記載した当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)事業環境に関するリスクについて
① 競合の激化に伴うリカーリング売上高比率の低下、解約率上昇リスク
(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大)
クラウドPBX及びIP電話サービスの市場は、働き方の多様化への対応及び業務基盤の変革といったニーズによって拡大が見込まれており、今後、新規参入企業が増加し、競合企業の提供するサービスが顧客の支持を集め、急速に拡大することも考えられます。当社グループは顧客の意見や動向をタイムリーに捉え、顧客企業の期待に応えるサービスを提供することにより、高いARR(Annual Recurring Revenue)、「INNOVERA」やIP電話回線等の月額定額利用料などのストック収入及び低い解約率を享受しておりますが、当社グループの既存顧客が新規参入企業等のサービスに移る可能性があります。当社グループの競争優位性が発揮できなくなった場合、当社グループの事業展開、財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 技術革新により競争力を失うリスク
(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大)
クラウドサービスの技術革新スピードは大変早く、スマートフォン等の携帯電話を固定電話の代わりに内線電話として利用するFMC化が進むと共に、PBXも据置型からクラウド型に移行しつつあります。クラウドPBXへのCRM(顧客管理)機能の付加に加え、AIによるテキスト化や自然言語処理など技術革新への対応が遅れた場合、当社グループの提供するサービスが陳腐化することで他社との競争に劣後する可能性があります。そのため当社グループはこのような技術革新に対応できるよう、常に最先端技術をキャッチアップすると共に、新サービスの積極的な投入や創造的な職場環境の整備、研究開発活動の強化等を推進しております。しかし当社グループが技術革新に対応できない場合、当社グループの財政状態や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
③ 企業買収や他社との業務提携に関して想定した効果が得られないリスク
(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)
当社グループは事業領域拡大のため、今後も業務提携に加え企業買収等も実施する可能性があります。これらの意思決定に際しては、対象となる企業の技術力や事業内容、財政状態や取引関係等について詳細な事前調査を実施し、十分にリスクを検討する予定です。しかし事前調査で把握できなかった問題の発生、事業環境の変更等により当初想定した効果が得られない場合、企業買収で生じたのれんの減損処理等により、当社グループの事業展開、財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 自然災害、有事及び未知の感染症等によるリスク
(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小)
当社グループの事業拠点の設備は、本社所在地である大阪市中央区にあり、当該地区において大地震、台風等の自然災害及び事故、火災等により、事業の停止、設備の損壊や電力供給の制限等の不測の事態が発生した場合、当社グループの事業活動に支障をきたす可能性があることから、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、テロリズム、戦争等の有事や未知の感染症の蔓延が生じた場合には、外出制限による事業活動の停滞、従業員の全面的な在宅勤務への移行等で当社グループの事業活動に支障をきたす可能性があるとともに、業績に影響を与える可能性があります。
(2)事業内容に関するリスクについて
① 特定仕入先への依存等のリスク
(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大)
当社グループの主要サービスのひとつである回線サービス「IP-Line」は、アルテリア・ネットワークス株式会社の回線を利用してサービスを提供しております。今後、同社の経営方針等により、サービスの提供条件、回線仕入価格などの取引条件の変更があった場合、又は何らかの理由で同社との取引が継続できなくなった場合には、「IP-Line」以外のサービスも含め業績に影響を及ぼす可能性がありますが、現時点においてそのような兆候は認識しておりません。
また当社グループはSIP電話機端末の主要な仕入先である、中国Yealink社との間で、両社の合意に基づき設定した四半期毎の仕入目標金額を2四半期連続で達成できなかった場合はYealink社が販売権を取り消す事ができる条項や、Yealink社は書面での通知により製品供給を停止できる等が定められたSIP端末機器の製品供給契約を締結しています。当社グループはYealink社と良好な関係を構築しておりますが、何らかの理由でYealink社から製品の供給を受けることができなくなった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 特定発注元への依存等のリスク
(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大)
当社グループの移動通信設備事業において、主要な発注元である元請企業からの工事発注に一定の依存があります。今後、当該元請企業の経営方針及び契約条件の変更、取引関係の見直し等により発注量が減少した場合には、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
③ システムに関するリスク
(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大)
当社グループが提供しているクラウドPBX及びIP回線等は、インターネットを経由してサービスの提供が行われており、インターネットに接続するための通信ネットワークやインフラに依存しています。継続的かつ安定的なサービスを提供するために、当社グループではサーバーの増強やシステムへの負荷の分散、バックアップ体制の構築やセキュリティの強化、強固なシステム管理体制等により、システム障害への対応を行っております。しかし、大規模なプログラム不良や自然災害、事故や不正アクセス、その他の要因によるシステム障害やネットワークの切断等、予測不能なトラブルが発生した場合、サービスの提供が不可能となるだけでなく社会的信用の失墜や損害賠償請求等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 不正行為等によるレピュテーションリスク
(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)
当社グループは全役職員向けのコンプライアンス研修や内部監査等を継続的に行っておりますが、不正行為その他の要因により当社グループサービスへの信頼性やイメージが低下、又は当社グループのレピュテーションが悪化することにより、当社の事業展開や顧客の獲得・維持が困難になった場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、ユーザー確保及び事業拡大を図るために、当社グループの営業部門による直接販売だけでなく販売代理店も活用しております。販売代理店とは、パートナープログラム制度の導入や、サービスの勉強会等をするなど良好なパートナー関係を構築していますが、販売代理店による不正行為等が発生した場合も、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)法的規制について
① 電気通信事業法に関するリスク
(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大)
当社グループの主要サービスのひとつである回線サービスは、電気通信事業法に基づく届出を行っており、同法の規制を受けております。当社グループは同法が規定している内容を社員・役員に周知徹底し、この法令に則って事業を展開しております。同法には届出の取消事由等の定めはありませんが、何らかの事由によって監督官庁から行政処分などを受けた場合、当社グループの事業展開に影響を及ぼす可能性、事業が行えなくなる可能性があります。
② 個人情報の保護に関するリスク
(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)
当社グループは業務を通じて入手した、顧客の通話記録等の個人情報及び秘密情報等を多数保有しており、個人情報保護に関する法律の規制を受けております。当社グループでは情報保護のために情報管理体制の構築や従業員への教育等を行い、情報漏洩の防止に努めております。プライバシーマークを取得すると共に、全役職員に対して情報セキュリティに関する研修やテスト、情報漏洩・持ち出し等をテーマとする講習会なども実施しております。当社グループは個人情報保護方針に基づく適切な個人情報保護の運営に努めておりますが、人為的ミスや外部からの不正アクセス等により、当社グループが保有する個人情報等が外部に流出した場合、事後処理に相当の費用を要すると共に当社グループのレピュテーションが低下し、損害賠償請求により信用が毀損されるなど、当社グループの事業や業績に影響を与える可能性があります。
③ その他の法的規制に関するリスク
(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)
当社グループのサービスに関連する法令としては、前述の2項目に加えて景品表示法、建設業法、独占禁止法、特定商取引法、プロバイダ責任制限法、犯罪収益移転防止法、下請代金支払遅延等防止法、電波法、製造物責任法などがあります。これら諸法令に関する違反などがあった場合、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。
これらの法的規制を遵守するため、当社グループでは、関係法令の制定、改廃に関する情報収集やモニタリングを確実に行い、事前の対策を図るとともに、法令等に定められた資格者の配置や社員へ関係法令の周知徹底に努めることにより法的規制に関するリスクの低減に努めています。
なお、建設業法に基づく当社グループの許可番号は、以下のとおりです。
(当社)
|
取得年月 |
許認可等の名称 |
所管官庁等 |
許認可等の 内容 |
有効期限 |
法令違反の要件及び主な許認可取消事由 |
|
2024年4月12日 |
建設業許可 (一般建設業許可) |
大阪府知事 |
大阪府知事 (般-6) 第151412号 |
2029年4月11日 (5年ごとの更新) |
①許可を受けてから1年以内に営業を開始せず、又は引き続いて1年以上営業を休止した場合 ②不正の手段で建設業許可を受けた場合 |
(株式会社NNコミュニケーションズ)
|
取得年月 |
許認可等の名称 |
所管官庁等 |
許認可等の 内容 |
有効期限 |
法令違反の要件及び主な許認可取消事由 |
|
2022年1月10日 |
建設業許可 (一般建設業許可) |
国土交通大臣 |
国土交通大臣 (般-3) 第024306号 |
2027年1月9日 (5年ごとの更新) |
①許可を受けてから1年以内に営業を開始せず、又は引き続いて1年以上営業を休止した場合 ②不正の手段で建設業許可を受けた場合 |
④ 知的財産権の侵害に関するリスク
(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)
当社グループはオープンソースを利用したシステム開発等によりサービス提供を行っており、過去及び現時点において、当社グループに対して第三者から知的財産権の侵害等による訴訟等が発生した事実はありません。当社グループが運営する各サービスにおいて使用する商標、ソフトウェア、システム、著作権等に関しては、第三者の知的財産権に対する侵害、又は第三者による不正使用等を防止するために、顧問弁護士や弁理士と協力して確認を行っております。しかしながら当社グループが認識できない範囲で、第三者による知的財産権が既に成立している、又は新たに第三者による知的財産権が成立する可能性もあります。その内容によっては、当社グループに対する損害賠償や使用の差し止め請求等が発生し、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 訴訟に関するリスク
(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)
当社グループは事業活動の遂行過程において、取引先及び従業員等により提起される訴訟その他の法的手続の当事者となるリスクを有しております。これらへの対応は結果の予測が困難であり、多額の費用が必要となるなど、事業活動に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、内部統制システムの基本方針を策定するとともにリスクマネジメント規程やコンプライアンス規程などを制定、運用し、法務部門は顧問弁護士とも連携してコンプライアンスの強化に努めております。社外役員も参加する取締役会や監査等委員会、経営会議やリスク・コンプライアンス委員会などの場でも、広汎な視点からリスクの検討・分析・低減に向けた取り組みを行っております。これらの対策にも関わらず、訴訟等の過程において当社グループの責任を問う司法判断がなされた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)事業体制に関するリスクについて
① 優秀な人材の確保に関するリスク
(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)
当社グループが事業拡大を進めていくためには、優秀な人材の確保が最重要課題であると認識しております。当社グループでは、将来に向けた積極的な採用活動、人事評価制度の整備や研修の実施等の施策を通じ、新入社員及び中途入社社員の育成、定着に取り組んでおります。
当社グループは今後もこれらの施策を継続していく予定でありますが、これらの施策が効果的である保証はなく、必要な人材が十分に確保・育成できなかった場合や、採用後の人材流出が進んだ場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
② 小規模組織であることのリスク
(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)
当社グループの組織体制は小規模であり、業務執行体制及び内部管理体制もそれに応じたものになっております。今後の事業発展に応じて、採用や能力開発等により業務執行体制及び内部管理体制の充実を図ってまいります。当社グループの事業拡大に応じた十分な人材の確保及び育成が不十分な場合、当社グループの業務遂行に影響を及ぼす可能性があります。
(5)その他のリスクについて
① 有利子負債への依存度及び金利動向の影響に関するリスク
(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小)
当社グループは、事業資金について自己資金の他、金融機関からの借入等により調達しております。
|
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第18期連結会計年度 (2025年8月期) |
|
総資産額(千円) |
1,712,981 |
|
有利子負債合計(千円) |
248,403 |
|
有利子負債依存度(%) |
14.50 |
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支払利息(千円) |
2,046 |
連結会計年度末において、残高のある有利子負債の一部には変動金利が適用されています。金利上昇局面においては、支払利息が増加することで、当社グループのキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。また将来、金利が上昇することで資金調達コストが増大した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 新株予約権の行使による株式価値の希薄化に関するリスク
(発生可能性:高、発生する可能性のある時期:数年以内、影響度:小)
当社グループでは、当社役員及び従業員に対するインセンティブを目的として新株予約権を発行しております。有価証券報告書提出日現在、新株予約権による潜在株式数は83,200株であり、発行済株式総数1,682,900株の4.9%に相当しており、これらの新株予約権が行使された場合には、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。
③ 配当政策に関するリスク
(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小)
当社グループは、株主の皆様に対する利益還元を経営の最重要課題のひとつと位置づけた上で、財務体質の強化と積極的な事業展開に必要な内部留保の充実を勘案し、安定した配当政策を実施することを基本方針としておりますが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。
④ 資金使途に関するリスク(想定した投資効果が得られないリスク)
(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:数年以内、影響度:中)
公募増資による調達の資金使途に関しては、現時点では知名度向上に向けた広告宣伝、優秀な人材の採用、オフショア開発の海外リソースの開拓、AI関連を中心とする新規サービスの開発や技術ベンダーへの資金提供等に充当することを計画しております。しかしながら当社グループ事業の特性上、事業環境や経営環境の急速な変化により、計画通りに使用したとしても想定どおりの投資効果を得られず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しておりますので、前連結会計年度との比較分析は行っておりません。
① 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、1,712,981千円となりました。主な内訳は、現金及び預金793,559千円、売掛金394,720千円、完成工事未収入金44,796千円、その他流動資産42,841千円、のれん178,988千円、その他無形固定資産100,834千円、その他投資その他の資産73,455千円であります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、758,073千円となりました。主な内訳は、買掛金154,294千円、未払金114,711千円、短期借入金150,000千円、1年内返済予定の長期借入金31,974千円、未払法人税等49,585千円、その他流動負債69,885千円、長期借入金66,428千円、資産除去債務39,393千円であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、954,907千円となり、内訳は、資本金263,535千円、資本剰余金253,535千円、利益剰余金437,836千円であります。
② 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善、企業による賃上げの継続、インバウンド需要の回復、設備投資の持ち直しなどを背景に、緩やかな回復基調を維持しました。一方で、資源・エネルギー価格の高止まりや、円安の長期化による輸入コストの上昇等に伴いインフレが継続しており、実質賃金の低下も見られることから、国内経済の先行きについては依然として不透明な状況が続いております。加えて、海外においては、米国の通商政策の動向や高金利の継続、中国の不動産市場の停滞、中東地域や台湾海峡をめぐる地政学リスクの高まり、金融資本市場の変動など、世界経済の下振れリスクが国内経済に与える影響について、引き続き注視が必要な状況が続いております。
「INNOVERA」は、2015年9月のサービス提供開始以来、順調に販売実績を重ね、2025年5月には継続利用社数が2,000社を突破しました。お客様の利便性を重視したサービスの追求に努めるべく、音声合成技術の追加、迷惑電話対策としての着信拒否設定機能やホワイトリスト機能の実装、外部サービス連携による着信時連絡先表示機能の追加などのアップデートを実施いたしました。加えて、国内で広く使用されているCRM(顧客情報を管理するシステム)であるSalesforceと「INNOVERA」が連携できるソリューションパックをリリース、7月には、法人向け名刺管理サービスで12年連続シェアNo.1の「Sansan」とのAPI連携サービスWEBページを公開、8月には、国内シェアNo.1のクラウドセキュリティサービス「HENNGE One」との連携を開始するなど、他社サービスとの連携強化にも積極的に取り組んでまいりました。
電話応対の効率化サービス「Telful」については、2024年12月にリブランディングし新価格での提供を開始いたしました。また、IVR(音声自動応答システム)機能、用件をテキスト化して着信履歴一覧画面に表示する機能、IVRによる転送前の音声ガイダンス機能、転送先が不在の場合のテキスト通知機能など、新たな機能を複数実装し、お客様の利便性の向上を図りました。
販売面におきましては、電話に関するソリューションを幅広く展開する株式会社アスアとの販売パートナー契約締結や、全国に拠点を持つ大手商社(パートナー)を担当・支援するために専用のチームを設置するなど、パートナーシップの強化に努めてまいりました。
当社グループの成長戦略の一つであるM&Aに関しましては、2024年11月にWebマーケティングでの販売網強化による「INNOVERA」の販路拡大、更なる「ワンストップ・ソリューション」の提供、「電話のDX」の実現に向け、ブロードバンド代理店事業及び通信設備事業を行う株式会社NNコミュニケーションズの全株式を取得し、子会社化いたしました。また、当社グループの更なる事業拡大のためには、小規模の法人企業や店舗等をターゲットとしたサービスの拡充が課題となっており、その課題解決を図ることを目的として、2025年7月に、子会社である株式会社NNコミュニケーションズが株式会社OmniGridからBizTAP IVR(電話自動音声応答システム)事業及びBizTAP(クラウド電話サービス)事業を譲り受けました。
当連結会計年度におけるリカーリング売上高は、1,903,784千円となっており、「INNOVERA PBX」の月平均解約率(アカウント)は前期の0.79%に対し0.76%、「IP-Line」の月平均解約率(チャネル)は前期の1.03%に対し0.79%となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高2,834,772千円、営業利益178,604千円、経常利益176,154千円となり、法人税等調整額を含む法人税等合計56,084千円、親会社株主に帰属する当期純利益118,921千円となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
なお、2024年11月1日を取得日として株式会社NNコミュニケーションズを連結子会社化したことに伴い、当連結会計年度より、「音声ソリューション事業」、「移動通信設備事業」、「取次販売事業」の3区分に変更しております。
(音声ソリューション事業)
顧客のDX需要が堅調であることに加え、大口案件の受注や販売代理店制度「パートナープログラム」も奏功したことから、「INNOVERA」のアカウント数が順調に増加しました。「INNOVERA」のアカウント数増加に伴う、チャネル数の増加、既存顧客の事業拡大や拠点追加により「IP-Line」の総チャネル数も増加しました。また、Yealink社製端末の販売の好調、Web会議用大型ディスプレイ「MAXHUB」の受注獲得等もあり、堅調に推移いたしました。その結果、売上高2,382,936千円、セグメント利益649,529千円となりました。
(移動通信設備事業)
大手通信キャリアからの依頼による移動体通信基地局の設計・施工・コンサルティング等を安定的に受注しました。その結果、売上高343,132千円、セグメント利益28,031千円となりました。
(取次販売事業)
大手電力事業者及び光回線事業者の各種サービスを取次販売し、売上高108,703千円、セグメント利益399千円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、550,536千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は76,123千円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益175,005千円、減価償却費36,238千円、棚卸資産の減少額14,445千円、仕入債務の増加額25,247千円による資金の増加があった一方で、役員退職慰労金の支払額246,000千円、売上債権の増加額19,460千円、法人税等の支払額50,262千円等による資金の減少があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は39,854千円となりました。これは主に連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入178,092千円による資金の増加があった一方で、定期預金の預入による支出42,010千円、事業譲受による支出135,000千円、無形固定資産の取得による支出47,818千円等による資金の減少があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は203,434千円となりました。これは主に短期借入金の純増加額135,000千円、長期借入れによる収入90,000千円、ストックオプションの行使による収入33,110千円による資金の増加があった一方で、長期借入金の返済による支出51,440千円等による資金の減少があったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループが提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループが提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自2024年9月1日 至2025年8月31日) |
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販売高(千円) |
前年同期比(%) |
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音声ソリューション事業 |
2,382,936千円 |
- |
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移動通信設備事業 |
343,132千円 |
- |
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取次販売事業 |
108,703千円 |
- |
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合計 |
2,834,772千円 |
- |
(注)1.当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため記載を省略しております。
2.当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前年同期比については記載しておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度における売上高は2,834,772千円となりました。これは主に、各サービスの新規契約の獲得及び新規契約先や既存契約先において追加のアカウント、チャネル契約を獲得したことによるものであります。さらに、当社は主力製品である「INNOVERA」の機能拡充や販売強化を中心とした成長戦略により、更なる収益力の向上に取り組んでおります。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度における売上原価は1,461,344千円となりました。
これは主に、システムサービスにおける、販売増加に伴う販売代理店へのインセンティブの支払、サーバーの利用料等及び回線サービスにおけるチャネル数の増加による売上高増加に伴う売上原価の増加によるものです。
この結果、当連結会計年度の売上総利益は1,373,428千円となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は1,194,824千円となりました。これは主に、物価上昇への対応や労働力の確保により、人件費が増加したことによるものです。
この結果、当連結会計年度の営業利益は178,604千円となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は2,281千円となりました。
また、当連結会計年度における営業外費用は4,730千円となりました。これは主に支払利息2,046千円、支払手数料2,100千円を計上したことによるものです。
この結果、経常利益は176,154千円となりました。
(特別利益、特別損失、親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別利益は206千円となりました。これは固定資産売却益の発生によるものです。
また、当連結会計年度における特別損失は1,355千円となりました。これは固定資産除却損を計上したことによるものです。
法人税等調整額を含む法人税等合計56,084千円を計上した結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は118,921千円となりました。
② 財政状態に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの財政状態に関する認識及び分析・検討内容については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」に記載のとおりであります。
③ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗について
当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載のとおりであります。「INNOVERA」の総アカウント数と解約率、「IP-Line」の総チャネル数と解約率、リカーリング売上高比率を重要な経営指標としております。
総アカウント数、総チャネル数及びリカーリング売上高比率については、パートナープログラムが奏功し、順調に推移しております。解約率については、新型コロナウイルス関連のコールセンターの動向に応じて変動しておりますが、予定どおりに進捗しており、今後も順調に推移するものと認識しております。
④ キャッシュ・フローの状況分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループのキャッシュ・フローの状況分析・検討内容については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの主な資金需要としては、音声ソリューション事業におけるシステム関連仕入、回線仕入等、人件費等の営業費用であります。これらの資金需要につきましては、自己資金を基本としつつ、金融機関からの借入等必要に応じて最適な方法による資金調達にて対応する方針であります。
資金の流動性については、営業活動によるキャッシュ・フローを源泉に流動性の確保を図っておりますが、より柔軟かつ安定的な流動性の確保を目的として、取引金融機関と総額400,000千円の当座貸越契約及び貸出コミットメントライン契約を締結しております。
⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
⑥ 経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(当社の主要な仕入れ先との契約)
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相手方の名称 |
国名 |
契約品目 |
契約締結日 |
契約内容 |
契約期間 |
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アルテリア・ネットワークス株式会社 |
日本 |
アルテリア・ネットワークス株式会社の回線網 |
2015年9月1日 |
日本国内に自社回線網を展開している電気通信事業会社アルテリア社からOEMにより回線を仕入れる契約 |
2015年9月1日から 2016年8月31日まで 以後1年ごとの更新 |
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Yealink Network Technology Co.,Ltd. |
中国 |
Yealink社のSIP電話機、DECT電話機、BYOD製品 |
2025年5月1日 |
Yealink社からSIP電話機等を仕入れる契約 |
2025年5月1日から 2026年4月30日まで 以後1年ごとの更新 |
(株式取得に関する契約)
当社は、2024年10月23日開催の取締役会において、株式会社NNコミュニケーションズの全株式を取得し、同社を子会社化する旨の決議を行い、同日付で株式譲渡契約を締結いたしました。当該契約に基づき、2024年11月1日付けで株式会社NNコミュニケーションズの全株式を取得し、子会社化いたしました。
詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」をご参照ください。
(事業譲受に関する契約)
当社は、2025年5月13日開催の取締役会において、当社連結子会社である株式会社NNコミュニケーションズが、株式会社OmniGridより、BizTAP IVR(電話自動音声応答システム)事業及びBizTAP(クラウド電話サービス)事業を譲り受ける旨の決議を行い、同日付で事業譲渡契約を締結し、2025年7月1日付で当該事業を譲り受けました。
詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」をご参照ください。
当連結会計年度においては、研究開発活動はありません。