第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、その達成を保証するものではありません。

(1)経営方針

 当社では、ミッションとして「Advance with you 世界を前進させよう」を掲げ、研究者や開発者のシステム環境上の課題に対して当社オリジナルソリューションを提供することにより、研究や開発を支援することを目的とする「システムインキュベーション事業」を展開しております。

 

(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社では市場における事業の優位性を確保し、持続的な成長を目指すことが重要であると認識していることから、中期経営計画策定にあたり重視している経営指標は「営業利益率」とし、10%以上の数値を目安としております。

 

(3)経営環境及び経営戦略等

 当社事業はサービス毎にAI市場やビジュアライズ市場、デジタルトランスフォーメーション(以下、「DX」という。)市場に属しております。AI市場は引き続き高い成長可能性が見込まれ、またビジュアライズ市場は今後高い成長可能性が見込まれます。AI技術も実証実験の段階から本格導入の段階に移行しつつあり、社会的課題となっているDX実現のための要素技術の一つとしてますます市場成長が見込まれています。またエッジAI市場においても、医療現場や工場の生産ラインなどの画像解析用途としてエッジデバイスによるAI活用が始まっており、今後の市場成長が見込まれております。更に、ビジュアライズ市場は、ゲームや映像といったM&E(メディア&エンターテインメント)業界においてはすでに活用され始めており、今後はwithコロナ時代における仮想化の需要増が見込まれるため、市場として今後の拡大が見込まれております。

 一方でAI等の技術革新は猛烈なスピードで行われており、市場の成長に伴い企業を成長させるためには、技術革新への適時な対応が必要と認識しております。

 このような市場環境の下、当社は複数のグローバルコンピューティングカンパニーからパートナー認定を受けた高い技術力や、またグローバルベンダーからの製品調達と情報共有ネットワークといった当社の強みを生かし、下記の成長戦略を拡大させることで、更なる収益力の向上を図ってまいります。

① AI・ビジュアライズソリューションサービスの強化

 今後も市場が成長していくと見込まれる「AI・ビジュアライズソリューションサービス」について更なる強化を推し進めていく方針です。具体的には従来の市場ニーズに加えてカーボンニュートラルやメタバースといった新たな社会的ニーズに対してAIやビジュアライズへの需要が高まることが予想されることから、そうした新しいニーズに応えられるソリューションをスピーディに提案してまいります。また、AI関連のスタートアップ企業や独立系ソフトウエアベンダーとエコシステムを構築することにより、市場を創造してまいります。

 

② クラウド環境の導入・移行支援の強化

 クラウド環境については新規の導入またはクラウド環境への移行に対する潜在的ニーズは高いと考えております。このような中、当社では下記の強みを生かしたクラウドサービスを展開していくことにより、新規のクラウド導入需要及びオンプレミスからクラウド環境への移行需要を取り込んでまいります。

・最先端のテクノロジーを搭載した希少性の高いハードウエアを用いたクラウドサービス

・低コスト、拡張性、高可用性を可能とするベアメタル方式での提供

・運用会社が国内企業という点での安全性の訴求

 また、すべての企業を対象にクラウドサービスを展開していくものの、特に需要が高いと思われる国内製造業のR&D部門やスタートアップ企業からの需要を取り込んでいく方針であります。

 

③ ストックビジネス化による正のスパイラル創出

 当社では顧客がシステム環境構築するにあたり、導入支援から運用支援まで行うワンストップサービスを展開しております。具体的には導入支援を目的とする「DXサービス」を提供した顧客向けに、ハードウエアの保守に加えて、継続的な開発環境のアップデートを組み合わせたサービスである「Service&Support」を提供することにより、導入支援から運用支援まで行っております。

 顧客には「Service&Support」を通じてより当社の技術力や品質を評価して頂くことにより次のフロービジネスの受注につながっております。このようにストックビジネスを展開していくことで次のフロービジネスにつながる正のスパイラルを創出することにより、安定的な収益基盤の構築とともに更なる収益獲得に取り組んでまいります。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

① 技術革新への対応

 当社の属する市場においては技術革新が猛烈なスピードで行われており、特にIoTやVRの進展、AI技術の本格導入等により、市場の成長とともにテクノロジーが進化しております。このような市場環境の下で当社が成長できていたのは複数のグローバルコンピューティングカンパニーからのパートナー認定を生かして、新技術をいち早く取り込んだ豊富なソリューションを提供できていたことによるものと認識しております。

 そのため、当社が今後更なる成長をしていくためには新技術に適時に対応した「AI・ビジュアライズソリューションサービス」を提供していくことが課題であると認識しております。このような課題に対応するため、パートナーからの適時な情報収集、及びその情報の共有を目的とした継続的な研修、更に優秀な人材の確保に取り組んでおります。

 

② ストック型売上の拡大

 当社が今後継続的かつ安定的に成長していくためには、フロービジネスのみならずストックビジネスを増やしていく必要があると認識しております。そのため、ストックビジネスである「Service&Support」や「サブスクリプションサービス」の提供を増加させる取り組みを推進してまいります。

 

③ 優秀な人材の確保

 当社の企業規模の拡大及び成長のためには、高付加価値なソリューションを提供し、継続的に高い顧客満足度を得る必要があると認識しております。そのためには、社員全員が経営理念や経営方針を深く理解し、チームワークを発揮していく必要があります。当社では様々なバックボーンを持つ人材の採用活動を積極的に推進するとともに、社員への教育体制の整備及び改善を図り、チームを構成する個々人の才能を伸ばす取り組みを推進してまいります。

 

④ 内部管理体制、コーポレート・ガバナンスの充実

 当社は今後より一層の企業規模の拡大及び成長を見込んでおります。そのため、企業規模拡大に応じた内部管理体制の構築を図るために、コーポレート・ガバナンスを重視し、リスクマネジメントの強化、並びに金融商品取引法における内部統制報告制度の適用等も踏まえた内部統制の継続的な改善及び強化を推進してまいります。

 

⑤ 認知度の向上

 当社は、これまで自社WEBサイトの運営、学会、展示会への出展等を通じて顧客を獲得してまいりました。提供するサービスを顧客企業へ拡販し、当社の成長を実現するためには、当社及び提供するサービスの認知度の向上が必要であると考えております。今後も、費用対効果を見極めながら従前のインターネット、展示会に加えてマスメディア等を活用し、更なる認知度の向上に努めてまいります。

 

2【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の概況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきまして、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下のとおり記載しております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅することを保証するものではありません。

 

(1)外部要因の業績への影響(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大)

 当社は、主にAIやビジュアライゼーション、その他ビッグデータを取扱う市場における研究者や開発者のシステム環境上の課題に対して、最先端テクノロジーを用いた当社オリジナルソリューションを提供しており、顧客である企業や研究者の設備投資需要に大きく影響を受けます。また、過年度においては、2019年の消費税増税前の駆け込み需要や、2020年の新型コロナウイルス感染症拡大初期における企業の設備投資需要の減退などが当社の業績に影響を及ぼしました。今後も当社ではコントロールができない外部要因が当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(2)市場の動向(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大)

 当社が属するAI市場を含むITインフラ市場については今後も世界的に成長していく市場と認識しております。しかしながらITインフラについては顧客の研究開発投資需要等に影響を受けます。そのため、経済情勢の変化に伴い顧客の事業環境が悪化した場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 当社では日々の営業活動やパートナーミーティング、ITベンダーとのミーティングから得られた情報をもとに市場分析を行い、経営戦略に反映させております。

 

(3)技術革新への対応(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大)

 当社は主として最先端の研究を行っている顧客に対して導入支援、ハードウエアの提供、運用支援といったソリューションを提供しております。当該ソリューションについては全世界において技術革新が進んでおり、技術革新のスピードが極めて速いという特徴があります。当社では認定パートナーとしての立場を生かした技術革新情報へのキャッチアップやセミナーへの参加などにより、猛烈なスピードの技術革新に対応すべく努めており、その対応により当社の競争優位性がもたらされていると認識しております。

 しかしながら、当社が急速な技術革新に十分な対応をすることができない場合には、当社の競争力が損なわれることになり、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(4)半導体の調達(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大)

 当社ではソリューションを提供するために半導体の調達を行っています。顧客へ最適なソリューションを提供するためには十分な品質の半導体の必要数を安定的にタイムリーに入手することが必要なため、当社では複数の調達先の確保、在庫の確保などを行っています。

 しかしながら、急激な価格上昇や供給先の問題により必要数を確保できないことが発生した場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(5)在庫について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)

 当社の主要取扱品に組み込まれている半導体は、需給がひっ迫する環境にあるため、顧客の希望する納期に間に合わない可能性があります。そのため当期より顧客の希望する納期に応える観点から、一部の商品について在庫を保有する運用を行っております。現時点において、在庫保有商品の販売に支障は発生しておりません。

 しかしながら、顧客ニーズや、景気動向の変化、競合他社の動向等によって、在庫保有商品の販売が不調となった場合、在庫が滞留し、在庫評価損の計上により当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)業績の季節変動性について(発生可能性:高、発生時期:毎年、影響度:小)

 当社の主要顧客は、大学官公庁又は高度なAI学習や推論を必要とするような大企業であり、年度末の1月から3月に受注が急増し、売上高及び売上総利益が集中する傾向にあるなど、季節変動があります。

 なお、2022年5月期の当社の売上高及び売上総利益の四半期会計期間毎の推移は、以下のとおりとなります。

単位:千円

2022年5月期

第1四半期

2022年5月期

第2四半期

2022年5月期

第3四半期

2022年5月期

第4四半期

売上高

591,582

810,144

1,333,698

755,751

売上総利益

176,018

168,945

237,050

158,058

 

(注) 2022年5月期における四半期会計期間の売上高及び売上総利益は金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく太陽有限責任監査法人による四半期レビューは受けておりません。

 

 当該リスクへの対応策として、Service&Support及びサブスクリプションサービスといったリカーリングレベニューを増やすことにより、収益の平準化を図ってまいります。

 

(7)パートナーシップ戦略(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)

 当社は複数のグローバルコンピューティングカンパニーからパートナー認定を受けております。認定パートナーとして迅速な技術革新への対応、複数メーカーの商品を組み合わせたDeepLearning BOXシリーズ等のオリジナルソリューションの提供など、認定パートナーの強みを生かしたソリューションの提供を行うことにより、当社の競争優位性がもたらされていると認識しております。特にGPUをはじめとするNVIDIA社製品の取扱高が多く、またNVIDIA社のパートナー認定制度NPN (NVIDIA Partner Network)において、当社が「Solution Provider Partner, Visualization」「Solution Provider Partner, NVIDIA Omniverse」の分野でEliteレベルのパートナー認定を受けていること及びLLPが「Solution Provider Partner, DGX AI Compute Systems」「Solution Provider Partner, Compute」「Solution Provider Partner, NVIDIA AI」の分野でEliteレベルのパートナー認定を受けていることが、当社の競争優位性を高める要因となっていると認識しております。「Visualization」「NVIDIA Omniverse」の分野でEliteレベルのパートナー認定を受けている会社は、当社含め2社のみであります。

 当社はグローバルコンピューティングカンパニー各社より販売実績が評価されており、直ちにパートナー認定が取り消されるリスクは低いと判断しております。また万が一、パートナー認定が取り消された場合でも、他のパートナー認定を受けている会社から商材の仕入を行うことで、現在と同様の事業を継続することは可能ではあります。しかしながら、何らかの事情でパートナー認定が取り消された場合、またはグローバルコンピューティングカンパニーのパートナー制度の方針や戦略が変更になった場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 なおパートナーシップについては「第1 企業の概況 3事業の内容(3)当社の事業の特徴について ①パートナーシップ」に記載のとおりであります。

 

(8)NVIDIA社製品への依存(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)

当社のシステムインキュベーション事業は、NVIDIA社製品を中心とした製品販売及びサービス提供であります。2022年5月期における仕入高に対するNVIDIA社製品の占める割合は約6割となっており、NVIDIA社製品の仕入依存度が高くなっております。

こうした現状を踏まえ、Intel社やAMD社等の他のグローバルコンピューティングカンパニー製品の取扱いの拡大に努めておりますが、NVIDIA社製品の市場規模が減少するような場合や経営戦略に変更があるような場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)特定仕入先への依存(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:小)

 当社はNVIDIA社のGPU等の商材について、複数の仕入先を確保しており、取引毎の発注先を選定する際には価格や納期などの合理的な判断基準で決定しておりますが、結果的に特定の仕入先からの仕入割合が5割を超えることがあります。2022年5月期においては、半導体不足による影響から仕入先を選定した結果、特定の仕入先からの仕入割合が5割を超えております。なお2023年5月期は仕入割合が5割を超える仕入先は発生しない見込みとなっております。

 特定の仕入先上位とは、良好な関係を構築しており、今後も安定的な取引が継続できるものと考えております。また複数の仕入先を確保していることから特定の仕入先との取引が何らかの事情で継続できなくなったとしても、代替仕入先を複数確保しており、調達先を分散させることで特定仕入先への依存のリスクを低減しております。

 しかしながら、特定の仕入先との取引が何らかの事情により継続できなくなった場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)為替変動(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大)

 当社では、一部の国内仕入先と外貨建てで取引を行うとともに、顧客ニーズに対応すべく競争力のあるDXサービスを提供するため、ハードウエアのパーツの一部を海外調達しております。当社では販売価格への転嫁や複数の仕入ルート確保、実需ベースでの外貨調達を行うことにより、為替相場の変動に対応しております。

 しかしながら、急激な為替変動が起きた場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(11)過年度の業績(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:中)

 「第1 企業の概況」に記載のとおり、当社は2016年1月にトーワ電機㈱の子会社として設立され、2020年4月1日にトーワ電機㈱の情報通信部門を吸収分割により取得し、現在に至っております。分割により事業構造に変化が生じているため、2020年5月期以前の過去の実績については、財政状態及び経営成績を現在と比較することが困難な状況となっております。また、分割してから3年程度しか経過していないことから、期間業績比較を行うために十分な期間の財務情報を得られず、過年度の業績のみでは今後の業績を判断するための情報提供としては不十分な可能性があります。

 

(12)小規模組織であること(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)

 当社は小規模な組織であり、内部管理や業務執行についてもそれに応じた体制となっております。また当社の事業活動は、現在の経営陣や各部門で重要な役割を担う従業員に依存するところがあります。当社では、今後の業務拡大及び業務内容の多様化に対応するため、人員の補強及び内部管理体制や業務執行体制の一層の充実を図っていく方針であります。

 しかしながら、これらの施策が適切に行われない場合、また現在の経営陣や各部門で重要な役割を担う従業員が退任又は退職した場合は、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(13)特定人物への依存(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)

 当社代表取締役社長である飯野匡道は、創業以来当社の最高経営責任者として当社の経営方針及び事業戦略を決定するとともに、新規ビジネスの開拓及びビジネスモデルの構築から事業化に至るまでの過程において重要な役割を果たしております。当社は、権限の委譲や人材の育成、取締役会において役員の情報共有を図ることで、同氏に過度に依存しない経営体制の構築を進めております。

 しかしながら、何らかの理由により同氏の業務遂行が困難になった場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(14)優秀な人材の確保(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大)

 当社の差別化の要因として、猛烈なスピードの技術革新への迅速な対応がありますが、それを可能にするには高い技術力や専門性を有する人材の確保と育成が必要であります。これに対応するため、様々な採用活動を通じて、優秀なスキルをもった人材の確保に加え、OJTを中心とした社内教育による能力向上を図っております。また当社はストック・オプション制度を導入するなどし、役職員の士気や意欲を高めることにより、人材の確保を図っております。

 しかしながら、人材確保が想定通りに進まず、優秀な人材が流出してしまった場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(15)日本GPUコンピューティング有限責任事業組合について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:小)

 日本GPUコンピューティング有限責任事業組合(以下、「LLP」という。)は、当社の他、複数の協業先との共同出資により設立された有限責任事業組合であります。LLPはNVIDIA社のパートナー認定制度NPN (NVIDIA Partner Network)において、「Solution Provider Partner, DGX AI Compute Systems」「Solution Provider Partner,

Compute」「Solution Provider Partner, NVIDIA AI」の分野でEliteレベルに認定されており、当社はLLPへの出資組合員として、当該パートナー認定をもとに顧客にNVIDIA社のAIアプライアンスサーバーであるDGXシリーズを提供して、事業運営上重要な役割を果たしております。2022年5月期において、当該パートナー認定に関連した仕入が占める割合は約4割であります。

当社とLLPの取引は「第1 企業の概況 3事業の内容[事業系統図]」に記載のとおりであります。

 組合員各社とは円滑な関係を維持しておりますが、状況の変化により、当該組合が解散されるに至った場合またはLLPがパートナー認定を取り消された場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(16)第三者による類似した商号との誤認について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)

 当社の取引先である「GDEPソリューションズ㈱(以下、「同社」という。)」は、LLPの一員であり、GPUの販売会社として、当社と同時期にプロメテック・ソフトウェア㈱により設立されました。現在、同社は一部当社製品の販売先でもありますが、同社は当社のグループ企業ではありません。当社と同社の商号は類似していることから、当社とLLPのホームページ上において、当社と同社は別会社である旨を表示し、当社と同社との関係について周知していることから、取引先が誤認して各ホームページから流入する可能性は低いと考えており、当社が表見責任等の法的責任を負う可能性は低いと判断しております。

 しかしながら、同社による不祥事等が発生した場合、商号が類似していること等に起因し一般投資家等が同社を当社と誤認する可能性や当社への法的責任を問う声は否定できず、その場合、当社のレピュテーションの低下等により当社の株価等に影響を及ぼす可能性があります。

 当該リスクへの対応策として、同社による不祥事等が発生した場合、当社としては迅速にプレスリリース及びホームページに掲載するなどの対応を取ることにより、風評被害等の可能性を最小限に抑える方針であります。

 

(17)大株主との関係(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)

 当社の代表取締役社長である飯野匡道は、当社の大株主であり、同氏の資産管理会社である株式会社IAM及び親族(総称して「同氏等」という。)の所有株式を含めると、本書提出日現在で発行済株式総数の100%の議決権を所有しております。本売出によって保有株式の一部を売却する予定でありますが、上場後においても同氏等は、引き続き安定株主として3分の2以上の議決権を保有する予定です。なお同氏等はその議決権の行使にあたっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。また、当社といたしましても、同氏等は安定株主であると認識しております。

 しかしながら、将来的に何らかの事情により大株主である同氏等の株式が減少した場合には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(18)情報セキュリティ(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)

 当社では顧客の情報や従業員の個人情報などを保持しております。当社では役職員に向けた情報セキュリティ研修を実施するとともにISO27001を取得し、社内からの情報漏洩防止や社外からの不正アクセス防止等の措置を講じております。

 しかしながら、各サービスへの急激なアクセス増加に伴う負荷や自然災害等に起因するデータセンターへの電力供給の停止等、予測不可能な要因によってシステムが停止した場合や、コンピュータ・ウイルスやハッカーの侵入によりシステム障害が生じた場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(19)自然災害、感染症等(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)

 当社では、自然災害等からの早期復旧を目的として事業継続計画(BCP)を策定するとともに、拠点を仙台と東京の2箇所とすること、リモート環境での勤務体制の構築などの対応を行っております。

 しかしながら、大規模災害や新型コロナウイルス感染症等の感染症、伝染病の流行等による不測の事態が発生した場合には、当社の事業活動が停滞し、業績及び事業計画に影響を及ぼす可能性があります。また、取引先からの商品供給不足や仕入価格の高騰、特定商品の欠品による機会損失が発生し、売上高及び利益が減少する等、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(20)法的規制(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)

 当社の業務については、「下請法」、「関税法」、「電気用品安全法」等の法的規制がありますが、当社の事業の継続を困難にさせるような法的規制は存在していないと認識しております。

 しかしながら、今後法制度の改正により当社の事業分野に関連する何らかの規制がなされた場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(21)訴訟 (発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)

 当社ではこれまでに訴訟は発生しておりません。

 しかしながら、将来において、当社の販売する商品の品質に関する何らかの瑕疵が顕在化し、顧客等にそれに付随した損害を与えるような場合や、当社の役職員の法令違反等の有無にかかわらず、予期せぬクレームやトラブルが生じる可能性は否定できず、これらに起因する損害賠償を請求される又は訴訟を提起される可能性があります。これらの損害賠償額や訴訟内容、その進展及び結果により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(22)地政学リスク(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:大)

 当社が販売する半導体は、近年経済安全保障上重要な製品と認識されておりますが、米中貿易摩擦、ロシアによるウクライナ侵攻、中国と台湾との間で武力衝突等の地政学リスクの顕在化により、各国が輸出管理規制、関税や制裁措置等を発動・強化した場合、当社は一部のパーツについて台湾から仕入を行っていることから、サプライチェーンの寸断や遅延が生じ、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社は複数の仕入先を確保しており、調達先を分散させることでリスクを低減しております。しかしながら、これらの地域における地政学リスクが顕在化した場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態の状況

第7期事業年度(自 2021年6月1日 至 2022年5月31日)

(資産)

 当事業年度末における流動資産合計は2,072,064千円となり、前事業年度末に比べて397,887千円増加いたしました。これは主として売掛金の回収が進んだことにより売掛金が319,919千円減少したものの、現金及び預金が423,152千円、半導体不足、納期の長期化への対応として在庫を確保する施策を行った結果、商品が299,107千円増加したことによります。

 また、固定資産合計は74,760千円となり、前事業年度末に比べて10,335千円減少いたしました。これは主として減価償却により工具、器具及び備品が8,505千円、ソフトウエアが3,484千円減少したことによるものです。

 その結果、資産合計は2,146,825千円となり、前事業年度末に比べて387,551千円増加いたしました。

 

(負債)

 当事業年度末における流動負債合計は518,912千円となり、前事業年度末に比べて87,652千円増加いたしました。これは主として法人税等の支払により未払法人税等が77,781千円減少したものの、主として決算賞与を計上したことにより未払金が34,617千円、「Service&Support」の増加により前受金が130,678千円増加したことによるものです。

 また、固定負債合計は426,861千円となり、前事業年度末に比べて63,328千円増加いたしました。これは「Service&Support」の増加により長期前受金が35,221千円、役員報酬改定により役員退職慰労引当金が28,106千円増加したことによるものです。

 その結果、負債合計は945,774千円となり、前事業年度末に比べて150,981千円増加いたしました。

 

(純資産)

 当事業年度末における純資産合計は1,201,050千円となり、前事業年度末に比べて236,570千円増加いたしました。剰余金の配当により46,608千円減少したものの、当期純利益283,178千円を計上したことによるものです。

 

第8期第3四半期累計期間(自 2022年6月1日 至 2023年2月28日)

(資産)

 当第3四半期会計期間末における資産合計は前事業年度末に比べて564,849千円増加し、2,711,674千円となりました。これは主として、現金及び預金が70,507千円減少したものの、売上の増加に伴い受取手形、売掛金及び契約資産が420,752千円、今後の需要に備えるために商品が179,166千円、未収入金の発生などにより流動資産「その他」が48,229千円増加したことによるものです。

 

(負債)

 当第3四半期会計期間末における負債合計は前事業年度末に比べて300,035千円増加し、1,245,809千円となりました。これは主として前受金(長期前受金含む)が20,626千円、未払金の支払などにより流動負債「その他」が79,628千円減少したものの、今後の需要に備えるための仕入が増加したことにより支払手形及び買掛金が390,932千円増加したことによるものです。

 

(純資産)

 当第3四半期会計期間末における純資産合計は前事業年度末に比べて264,813千円増加し、1,465,864千円となりました。これは剰余金の配当により56,634千円減少したものの、四半期純利益321,447千円を計上したことによるものです。

 

② 経営成績の状況

第7期事業年度(自 2021年6月1日 至 2022年5月31日)

 当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が徐々に緩和され、経済活動が段階的に再開されるなど景気回復の動きがみられました。一方で、コロナ禍における半導体不足による影響に加えて、ロシアによるウクライナ侵攻等による更なる半導体不足の深刻化や資源価格の高騰など、依然として今後の世界経済の見通しは先行き不透明な状況が続いております。

 当社を取り巻くAIを含む国内IT市場においては、世界的な半導体不足による供給面での影響に不透明感があるものの、さまざまな分野においてユーザーの戦略的IT活用の重要性が高まっており、デジタルトランスフォーメーション(DX)に関連する市場が引き続き拡大しています。更に、withコロナ時代の新しい働き方としてテレワークの導入など新たなクラウド需要が発生し急速に普及が進んでおり、市場の需要は堅調に推移しております。

 このような状況下で、当社はミッションである「Advance with you 世界を前進させよう」のもと、収益拡大に取り組んでまいりました。

 この結果、当事業年度の業績は、売上高は3,491,177千円(前期比1.4%増)、営業利益は405,573千円(同18.2%増)、経常利益は447,639千円(同17.5%増)、当期純利益は283,178千円(同21.5%増)となりました。

 なお、当社はシステムインキュベーション事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。

 

第8期第3四半期累計期間(自 2022年6月1日 至 2023年2月28日)

 当第3四半期累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症に対する行動制限の緩和や各種政策の効果等により、景気は緩やかに持ち直しの動きがみられたものの、ロシア・ウクライナ情勢の長期化による世界的な資源価格の高騰、日米金利差拡大を受けた円安に伴う物価の上昇、各国の金融政策引き締めによる世界経済への影響等、景気の先行きについては依然として不透明な状況が続いております。

 このような経済環境の中、AIを含む国内IT市場においては、業種を問わず各企業へデジタル化の波が押し寄せている背景を受け、さまざまな分野においてユーザーの戦略的IT活用の重要性が高まっており、IoT、AIを活用したデジタルトランスフォーメーション(DX)関連投資は増加傾向にあります。AI分野においては、汎用言語モデルの研究が進み、自然言語処理技術の発展は近年ますます加速しており、引き続きAI市場の高い成長が見込まれています。また、今後はwithコロナ時代における仮想化の需要増に伴う市場規模の拡大が見込まれ、今後も堅調に成長していくものと思われます。

 このような状況下で、当社はミッションである「Advance with you 世界を前進させよう」のもと、収益拡大に取り組んでまいりました。

 この結果、当第3四半期累計期間の経営成績は売上高2,947,976千円、営業利益478,043千円、経常利益491,499千円、四半期純利益321,447千円となりました。

 なお、当社はシステムインキュベーション事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。

 また当社の主要顧客は、大学官公庁または大企業であり、多くの顧客の年度末である12月から3月にかけて出荷又は検収が集中します。このため、第3四半期会計期間の売上高は他の四半期会計期間の売上高と比べて著しく高くなっております。

 

③ キャッシュ・フローの状況

第7期事業年度(自 2021年6月1日 至 2022年5月31日)

 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は1,352,920千円となり、前事業年度末と比べ423,152千円の増加となりました。

 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果獲得した資金は465,582千円となりました(前事業年度は280,028千円の獲得)。これは主として、棚卸資産の増加額309,138千円、法人税等の支払額245,108千円があった一方で、税引前当期純利益447,639千円、売上債権の減少額323,398千円、その他の負債の増加額199,811千円があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は7,734千円となりました(前事業年度は45,097千円の使用)。これは主として、有形固定資産7,816千円を取得したことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は46,608千円となりました。これは、配当金の支払額46,608千円によるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当社が提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。

 

b.受注実績

 第7期事業年度及び第8期第3四半期累計期間の受注実績は次のとおりであります。なお、当社はシステムインキュベーション事業の単一セグメントとしておりますが、受注実績をサービス区分ごとに示すと次のとおりであります。なお「DXサービス」のうちサブスクリプションサービス及び「Service&Support」は受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。

サービス区分の名称

第7期事業年度

(自 2021年6月1日

至 2022年5月31日)

第8期第3四半期累計期間

(自 2022年6月1日

至 2023年2月28日)

受注高

(千円)

前年同期比

(%)

受注残高

(千円)

前年同期比

(%)

受注高

(千円)

DXサービス

3,351,992

100.0

431,721

196.2

3,143,031

 

 

c.販売実績

 第7期事業年度及び第8期第3四半期累計期間の販売実績は次のとおりであります。なお、当社はシステムインキュベーション事業の単一セグメントとしておりますが、販売実績をサービス区分ごとに示すと次のとおりであります。

サービス区分の名称

第7期事業年度

(自 2021年6月1日

至 2022年5月31日)

第8期第3四半期累計期間

(自 2022年6月1日

至 2023年2月28日)

販売高(千円)

前年同期比(%)

販売高(千円)

DXサービス

3,171,534

98.9

2,717,698

Service&Suppport

319,642

136.7

230,277

合計

3,491,177

101.4

2,947,976

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。

 

② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態及びキャッシュ・フローの分析

「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況及び③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。

 

b.経営成績の状況の分析

第7期事業年度(自 2021年6月1日 至 2022年5月31日)

(売上高)

 当事業年度における売上高は3,491,177千円となり、前事業年度と比べて49,062千円増加(前期比1.4%増)いたしました。

 サービス別としては、「DXサービス」が3,171,534千円(同1.1%減)、「Service&Suppport」が319,642千円(同36.7%増)となりました。「DXサービス」においては減収となっておりますが、付加価値の高いサービスの提供に注力するため案件を選別した結果による影響であり、原価率は改善しております。「Service&Suppport」はリカーリングビジネスの比率を高める戦略の結果により伸長しております。

 

(売上原価、売上総利益)

 売上原価は2,751,104千円となり、前事業年度と比べて102,545千円減少(前期比3.6%減)いたしました。また原価率は78.8%となり、前事業年度と比べて4.1ポイント改善しております。これは売上が増加したことによる影響と、より付加価値の高い「DXサービス」を提供できたことによる原価率の改善となっております。

 この結果、売上総利益は740,072千円となり、前事業年度と比べて151,607千円増加(前期比25.8%増)いたしました。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

 販売費及び一般管理費は334,499千円となり、前事業年度と比べて89,084千円増加(前期比36.3%増)いたしました。これはコーポレート・ガバナンス強化に伴う管理コストや人員の増加によるものであります。この結果、営業利益は405,573千円となり、前事業年度と比べて62,523千円増加(前期比18.2%増)いたしました。

 

(営業外収益、営業外費用、経常利益)

 営業外収益は為替差益等により42,113千円、営業外費用は47千円となり、この結果、経常利益は447,639千円(前期比17.5%増)となりました。

 

(特別利益、特別損失、当期純利益)

 特別利益及び特別損失の計上はありません。税引前当期純利益は447,639千円となりました。また、法人税等を164,461千円計上した結果、当期純利益は283,178千円(前期比21.5%増)となりました。

 

第8期第3四半期累計期間(自 2022年6月1日 至 2023年2月28日)

(売上高)

 売上高は2,947,976千円となりました。売上高の分析・検討内容については「(1)経営成績等の状況の概要 ②経営成績の状況」に記載しております。

 

(売上原価、売上総利益)

 売上原価は2,254,326千円となりました。これは主に、材料費等によるものです。この結果、売上総利益は693,649千円となりました。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

 販売費及び一般管理費は215,606千円となりました。これは主に人件費の計上によるものです。この結果、営業利益は478,043千円となりました。

 

(営業外収益、営業外費用、経常利益)

 営業外収益は為替差益等により16,455千円となりました。営業外費用は上場関連費用により3,000千円となりました。この結果、経常利益は491,499千円となりました。

 

(特別利益、特別損失、四半期純利益)

 特別利益の計上はありません。特別損失は固定資産除却損により62千円となり、税引前四半期純利益は491,436千円となりました。また、法人税等を169,988千円計上した結果、四半期純利益は321,447千円となりました。

 

③ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社は安定的な成長を図るために付加価値の創出が経営上必要であると認識しており、営業利益率を重要な指標とし、目標として営業利益率10%を掲げております。2022年5月期においては営業利益率の実績が11.6%となり、目標を達成しております。

指標

2022年5月期(計画)

2022年5月期(実績)

営業利益率

12.8%

11.6%

 

④ 経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社の運転資金需要のうち主なものは、売上原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。事業上必要な流動性については、自己資金で確保できていると考えておりますが、一時的な資金需要に対応するため、取引先の金融機関3社と当座貸越契約を締結しております。当座貸越枠の合計は1,600,000千円であり、当事業年度末における本契約に基づく当座貸越枠の残高は1,600,000千円となっております。

 

4【経営上の重要な契約等】

 

会社名

国名

契約内容

契約締結日

契約期間

AMD社

米国

[AMDパートナープログラム]

AMD社製品の日本での販売権、トレーニング、リベートなど

2020年10月5日

期間の定めなし

Intel社

米国

[Intel® Partner Alliance program]

Intel社製品の販売パートナー、トレーニング、リベートなど

2020年12月27日

期間の定めなし

NVIDIA社

米国

[Solution Provider Partner Program]

NVIDIA社製品の販売権、マーケティング支援、トレーニングなど

[Cloud Service Provider Program]

NVIDIA社製品のクラウドによる提供権

Solution Provider

2019年11月27日

Cloud Service Provider

2021年2月26日

Solution Provider

期間の定めなし

 

Cloud Service Provider

期間の定めなし

 

5【研究開発活動】

第7期事業年度(自 2021年6月1日 至 2022年5月31日)

 当社が属する市場では猛烈なスピードで技術革新が行われており、それに合わせて顧客の研究内容や開発内容もより専門的かつ複雑なものとなっております。こうした状況において顧客が研究または開発を行う上でシステム上の課題に対して最適な開発環境をご提供すべく、主にハードウエアでは当社オリジナルモデルの開発、ソフトウエアでは開発環境構築のためのプログラム開発などの研究開発活動を行っております。

 研究開発活動はソリューション部が主体となって行っていますが、当社の研究開発活動は業務の一環として行われているものであることから、当事業年度における研究開発費の金額を区分計上しておりません。

 

第8期第3四半期累計期間(自 2022年6月1日 至 2023年2月28日)

 当社が属する市場では猛烈なスピードで技術革新が行われており、それに合わせて顧客の研究内容や開発内容もより専門的かつ複雑なものとなっております。こうした状況において顧客が研究または開発を行う上でシステム上の課題に対して最適な開発環境をご提供すべく、主にハードウエアでは当社オリジナルモデルの開発、ソフトウエアでは開発環境構築のためのプログラム開発などの研究開発活動を行っております。

 研究開発活動はソリューション部が主体となって行っていますが、当社の研究開発活動は業務の一環として行われているものであることから、当四半期累計期間における研究開発費の金額を区分計上しておりません。