文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
① ミッション
当社グループは、『深刻化するプロ人材の枯渇を解決し、日本を「課題解決先進国」にする。』をミッション(存在意義)として掲げております。
日本に限らず、先進国の多くは枯渇とも言えるレベルで「プロ人材の不足」に悩まされており、国・産業・企業それぞれの単位での隆盛に影響を与える大きな課題となっていると考えております。今日の日本では、少子化によって新規就業者数が減少するなどによってプロ人材は慢性的に不足しており、既存のプロ人材も高齢化が進んでおり技術の継承も課題となっております。また、かかるプロ人材の不足を補うことが期待されるIT化・デジタルトランスフォーメーション(DX)による業務効率化も、当社グループが事業領域としている建設業をはじめとする多くの産業分野において遅れているのが現状です。当社グループは、このような「プロ人材不足による問題」を解決し、日本を「課題解決の先進国」に押し上げるという強い意思をミッションに込めております。
また、「プロ人材」という表現は、専門技術を持つ人材不足の問題解決に事業領域を絞る意図をもっており、この「プロ人材」に焦点を絞っていることが他の人材会社との違いと考えております。
② ビジョン
当社グループは、『ITと人材育成の2つの技術をかけ合わせ、プロ人材の減少を補う「生産性を高める業務変革」と「プロ人材の育成と安定供給」を提供・実現する。』をビジョン(目指す姿)としております。
これは、「人材育成」の技術は、体系的な専門技術のインプットも大切ですが、それぞれの人の成長段階やタイミングに合わせた感情的なフォローも重要と考え、当社グループは、血の通った「人材育成」の組織文化と育成技術を基盤に、「育成できる人の数」をスケール(拡大)し、各業界で求められる専門知識とスタンス育成を経た人材を数多く安定供給すると同時に、若手技術者を着実に育成できる体制を構築してまいります。
また、プロ人材が減って不足する問題への解決策は、プロ人材の供給だけではなく、当社グループは、顧客企業に対し、「プロ人材が減った少人数体制でも、生産性が高まるような業務変革の支援」もITを用いて提供してまいります。
このような業務効率化支援と、プロ人材の安定供給という2つのサービスの掛け算によって、各業界の課題解決支援を力強く実現してまいります。
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2022年10月に策定した中期経営計画において、「安定的な高成長に向けた事業基盤の構築」を経営テーマとして掲げ、売上収益及び営業利益の中長期的な成長を重視しております。また、売上収益の構成要素である在籍人数、稼働人数、採用者数、退職者数、退職率、稼働率、一人あたり契約単価を主要なKPIとして管理しております。
(3)経営環境
当社グループの主要顧客である建設業界においては、公共土木・民間建築ともに老朽化に伴う維持・修繕工事の増加など、今後も建設市場は底堅い需要が見込まれており、2016年から2021年にかけての建設業派遣労働者増加率6.6%(注1)、2022年の建設業の有効求人倍率は5.51倍(注2)となりました。一方では、建設業における人手不足、高齢化が深刻化する中、2024年の時間外労働上限規制の適用開始等の法規制強化もあり、技術者の安定確保が喫緊の課題となっており、また厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」の調査でも建築・土木・測量技術者の新規求職者数は年々減少しております。このような環境下において、技術者人材の需要は引き続き旺盛であります。また、就業人口不足を補うために、建設現場の生産性向上を目的としたICT導入支援のニーズも高まっております。
(注)1. 国土交通省「建設業活動実態調査」
2. 厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」


(注)3. 一般財団法人建設経済研究所「No.74 建設経済レポート」(2022年3月)に基づき、当社作成
建設就業者比率:全産業に占める建設業の就業者数の割合
双方ともに建設業の全要素生産性(TFP 上昇率)が2002年以降の平均値である1.9%程度で今後も推移
すること、その他建設経済研究所による一定の想定・試算に基づく「ベースラインケース」での予測
建設就業比率を維持できない場合:働き方改革や国内人材確保が進展せず、建設就業者数が平成30年度
雇用政策研究会において示された「経済成長と労働参加が一定程度進むケース」で推計された就業者数
まで減少する場合


(4)経営戦略
成長性・収益性を支える当社グループの強みとなる戦略は、以下のとおりです。
① 採用力
他業種を含めた幅広い求職者層を母集団として採用活動を行うことができるため、当社グループは未経験者採用に特化しております。
未経験者採用は応募から入社までのハードルが高くなりますが、未経験者採用に特化することにより、大手求人メディアによる採用によって大量採用ができることから採用単価は経験者採用対比で低く抑えることができます。また、採用単価を抑制するために、応募から書類選考、面談設定までを24時間自動対応可能な採用自動化ツール(RPM)を導入し、採用の効率化を図っております。また、経験者のみを対象とする場合と比較して優位な人材供給力を発揮することができると考えております。なお、一定数の退職者も生じますが、採用者数の増加により在籍人数は増加しております。
在籍人数(人)
(注)4.㈱ワールドコーポレーション単体の数値であります。当月1日から月末までに1日以上在籍していた技術者数であります。括弧内は正社員の技術者数であります。
5.㈱ATJC単体の数値であります。当月1日から月末期間中に1日以上在籍していた技術者数であります。
採用者数(人)
退職者数(人)
退職率(%)
(注)6.㈱ワールドコーポレーション単体の数値であります。
7.㈱ATJC単体の数値であります。
② 教育力・単価向上余地
当社グループでは、技術者の経験年次に応じた研修を実施することで、経験年次相応のスキルを身につけた人材を供給することができるような若手人材の育成メソッドが確立できております。2022年10月末の技術者の年齢構成は、29歳以下約63%、30歳~39歳以下約27%、40歳以上約10%と、39歳以下が全体の約90%(注8)であり、高齢化が進む建設業界に対して若年層の派遣が可能となっております。
具体的には、未経験者である1年目は基礎技術研修(建設業界の基礎知識や専門用語、社会人スキルの基礎などの研修)、2~3年目には専門技術基本研修(最初のプロジェクト配属で得た経験をベースに、次のプロジェクトの知識の基礎などの研修)、4~6年目には専門技術実践研修(より密度の高いプロジェクトを担当しながら一級建築士や施工管理技士等の資格取得を視野に入れた研修)、7年目以降は専門技術研修(建設現場に欠かせない存在としてプロジェクトをけん引するための研修)を行っております。
これにより、顧客からの評判を得て、よりレベルの高いプロジェクトにチャレンジし、そこで得られたスキルにより、さらなる評判が獲得できるという好循環により、成長を実現しております。また、建設業界で特に不足している若手人材の安定供給が可能となることで、当社グループは構造的に契約単価を引き上げやすい年齢構成となっております。
なお、一人あたりの契約単価、稼働人数、稼働率は以下のとおり推移しております。
(注)8.㈱ワールドコーポレーション単体の数値であります。派遣契約中の従業員を対象としております。
一人あたり契約単価(千円/月)
(注)9.㈱ワールドコーポレーション単体の数値であります。経験者・未経験者含む全派遣従業員の各契約単価
(残業代は除く)の平均値であります。括弧内は1年目の平均値であります。なお、2023年10月期第2四半期の1年目の平均値は、研修中である2023年4月入社の新卒者を含む半年間の数値であるため、開示しておりません。
10.㈱ATJC単体の数値であります。経験者・未経験者含む全派遣従業員の各契約単価(残業代は除く)の
平均値であります。
11.未経験者採用人数の増加により、契約単価の低い未経験者の割合が増加したことで、一人あたり契約単価は
低下しております。
稼働人数(人)
(注)12.㈱ワールドコーポレーション単体の数値であります。派遣契約中の従業員を対象とし、期中平均にて算出しております。
13.㈱ATJC単体の数値であります。派遣または請負契約中の従業員数を対象とし、期中平均にて算出しております。
14.2021年10月期の稼働人数が減少したのは、コロナ禍での営業活動が低調であったためであります。
稼働率(%)
(注)15.㈱ワールドコーポレーション単体の数値であります。技術者数(研修中の従業員を含む)に対する稼働人数の割合を期中平均にて算出しております。
16.㈱ワールドコーポレーション単体の数値であります。技術者数(研修中の従業員を除く)に対する稼働人数の割合を期中平均にて算出しております。
17.㈱ATJC単体の数値であります。稼働可能人数(研修中の従業員を含む)に対する稼働人数の割合を期中平均にて算出しております。
18.㈱ATJC単体の数値であります。稼働可能人数(研修中の従業員を除く)に対する稼働人数の割合を期中平均にて算出しております。
19.2021年10月期の稼働率が低下したのは、コロナ禍での営業活動が低調であったためであります。
今後の当社グループの中期的な成長戦略は以下のとおりであり、事業ポートフォリオの拡大により、収益基盤を強固なものにしてまいります。
① 派遣領域の拡大
低コストで採用できる自社メディア(セコカンNEXT)では、経験者向けに求人情報を掲載することができ、幅広い年齢層の施工管理経験者が登録されています(2021年10月期197人、2022年10月期319人)。低コストで採用できる自社メディア(セコカンNEXT)による経験者の採用力強化や、当社グループ独自の採用力、教育力、営業力の強みを活かし、IT領域、プラント領域、BIM領域(注20)等新たな派遣領域を開拓しており、拡大してまいります。
また、プラント領域については、これまで㈱ワールドコーポレーションで培った採用戦略を踏襲し、プラントのメンテナンス会社と提携し、プラント現場の実地研修を実施しております。このような取組みにより、多くの専門技術者を擁する当社グループは、設計・調達・建設を行うプラントエンジニアリング会社からのCADオペレーター等設計段階の派遣ニーズ、プラントのメンテナンス会社からの日常保全業務・定期修繕を実施できる技術者への派遣ニーズに対応することができます。
BIM領域については、施工図/BIM推進部を設置し、BIM技術者派遣を本格的に始動したことにより、クロスセルを強化し、BIM技術者の派遣者及びその他の施工図技術者双方の派遣者数の増加に繋げております。3ヶ月研修や請負業務における先輩社員のOJT等、教育体制の整備によって、BIM技術者の育成に注力してまいります。
IT領域については、当社グループが確立してきた採用ノウハウや人材育成メソッドを株式会社ATJCへ移植し、低コスト採用と契約単価向上を目指してまいります。
(注)20.BIM(Building Information Modeling)は、コンピューター上で作成する3Dデジタルモデルに
より、建設過程における設計から施工、維持管理までを可能にするツール。


② 人材紹介サービスへの展開
現在の展開領域である技術者(施工管理等)の派遣に加えて、今後は技術者よりも圧倒的に多くの就業者が存在する技能労働者(職人)309万人・一人親方51万人(注21)の人材紹介ビジネスの展開に注力してまいります。建設業務の有料職業紹介事業は認定団体のみが職人紹介が可能であり、当社グループの一般社団法人全国建設請負業協会を含む全国で3団体のみが認定を受けております(注22)。当社グループの㈱コントラフトが運営する「職人(技能労働者)を探している企業」(求人企業)と「職人(技能労働者)として働きたい方」(求職者)のプラットフォームである「ジョブケンワーク」を活用して、一般社団法人全国建設請負業協会に求職者情報の提供を行っております。㈱コントラフト設立以降、プラットフォームの求職者数、求人情報を掲載する企業の登録会員数は順調に増加しております(登録求職者月次累積人数:2021年11月時点12人から2023年5月時点2,062人に増加。登録会員数:2021年11月時点2件から2023年5月時点268件に増加。)。これにより、建設業界で人手不足に苦しむすべての企業にサービスを提供できる唯一無二の存在を目指します。
(注)21. 技能労働者:業者・技術者・技能労働者。総務省「労働力調査」(令和3年平均)を基に国土
交通省で算出(国土交通省「最近の建設業をめぐる状況について」2022年6月15日)
一人親方:総務省労働力調査(令和元年平均)を基に国土交通省においての推計人数(国土交
通省「第一回建設業の一人親方問題に関する検討会」2020年6月25日)
22. 2022年4月時点、当社調べ(一般財団法人みやぎ建設総合センター、一般社団法人沖縄県建設
業協会、一般財団法人全国建設請負業協会の3団体)。
③ 建設ICTコンサルティングへの展開
建設テック市場の拡大が期待される中で、建設ICTによる新規人材サービスを確立し、建設業界のIT/DX化をサポートしてまいります。建設業においては、人手不足や時間外労働削減を背景とした省人化・生産性向上を目的として、これをサポートするためのツールとしてICT技術(例:ドローンによる測量、3次元レーザースキャナによる点群計測、図面管理・情報共有ツールの活用、等)のニーズが高まっております。一方で、ICT技術に精通した人材層はまだ十分ではなく、外部にICT導入支援を求める需要は大きいものと認識しております。当社グループは、建設ICT導入のコンサルティングを実施するコンサルタントや支援員を養成し、複数名により編成したチームより建設ICTコンサルサービスを提供してまいります。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 技術者の確保及び育成
技術者人材の確保、技術者のスキルアップは、当社グループの成長における重要な経営課題であります。
採用者数の拡大施策としては、情報発信によるブランディング強化、自社メディア(セコカンNEXT)での柔軟な採用、グループ採用による幅広い職種採用、採用フロー見直しによる遷移率の改善、潜在的見込応募者の発掘等を推進してまいります。退職率の低減施策としては、研修及び配属後のフォロー強化、サービス領域拡大による技術者の成長機会創出、顧客と技術者の関係性構築支援、技術者コミュニケーションプラットフォーム構築、退職懸念の早期発見と早期解決体制強化等を推進してまいります。人材育成施策としては、技術者数の増加や、事業領域の拡大に対応するため、各種研修プログラムや資格取得支援制度の拡充等により、広範囲、高品質、高効率な人材育成の仕組みを構築してまいります。
以上の施策により、採用者数の拡大と退職率の低減を図り、技術者の確保・育成に努めてまいります。
② テクノロジーの普及による省人化
中期的なテクノロジーの普及により、工事現場における省人化が進展することで、技術者の人材派遣需要が停滞(人数減、業務時間減)する可能性があります。一方では、建設業界へのICT導入による効率化へのニーズが高まっているということでもあり、ICT導入に係る人材需要の取込みに取組んでまいります。
③ 法改正への対応(長時間労働の抑制)
政府による「働き方改革」のもと、労働時間関連法令の改正や法令違反企業への罰則強化など、長時間労働に対する指導・監督が強化されております。時間外労働時間の上限規制も強化される中、建設業ではその適用を猶予されておりますが、2024年4月より適用されることとなります。派遣元である当社グループは、派遣先に対して当社グループの派遣技術社員が当社グループの36協定の範囲を超えて時間外労働を行うことがないように、勤怠状況を把握する体制を整備しており、派遣先に対する改善要請など、適切な対応を行っております。
④ 財務体質の強化
当社グループは、金融機関を貸付人とする借入契約を締結し多額の借入を行っており、また、多額ののれんを計上しております。当該のれんは、主に2019年11月に株式会社ワールドコーポレーションの株式を取得したことにより生じたものであります。今後は、事業拡大に伴う運転資金及び投資資金の確保、配当政策、有利子負債とのバランス等を勘案しつつ自己資本の拡充を図ってまいります。また、事業の収益力を高め、負債の削減に努めることで、財務体質の強化に努めてまいります。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している重要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生する可能性のあるすべてのリスクを網羅するものではありません。
また、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ② 企業統治の体制の概要とその体制を採用する理由」に記載のとおり、当社は、リスクマネジメント・コンプライアンス委員会を設置し、当社のリスク管理に関する課題の調査・対応の審議等を行っております。
(1)建設業界の景気動向(発生可能性:中、影響度:中、発生時期:中期)
当社グループは、建設業界向けを中心とした人材派遣事業を行っており、建設業界における派遣人材の需要は人材不足等を背景に今後も拡大基調であると考えておりますが、当社グループの業績は国内の建設投資動向に一定程度の影響を受けます。経済情勢の悪化に伴い、公共工事や民間工事の落ち込み等により、建設投資動向が著しく変動した場合、就業時間の短縮化、契約条件の悪化、派遣契約期間中の中途解約等が生じる可能性があります。当社グループは多くの無期雇用技術者を派遣しているため、景気後退局面では無期雇用の待機技術者の人件費負担が重くなり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、建設業界向けの人材派遣を中心とした事業展開を行っているものの、建設業界以外の分野への展開として、IT業界向けやプラント業界向けの人材派遣など、建設業界において蓄積されたノウハウ・経験を活用し、特定の業界や顧客の業況に大きく影響を受けないようにリスクを分散した事業運営を行っております。
(2)技術者人材の確保(発生可能性:中、影響度:中、発生時期:中長期)
技術者人材の獲得は、当社グループの成長の推進力であります。採用力は当社グループの強みであり、技術者の採用数、総在籍技術者数は順調に増加しております。また、採用チャネルについても、従来からの求人媒体の活用に加えて、自社運営求人サイト、人材紹介事業者の活用や知人紹介等へ多角化することで、技術者人材の確保に努めております。
一方で、国内の総人口は継続的に減少することが見込まれています。国内における技術者の需給は逼迫しており、今後の技術者採用市場の動向によっては、需要に見合う供給を十分に確保できないおそれや採用コストが増加する可能性もあり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3)労務管理(発生可能性:中、影響度:中、発生時期:中期)
当社グループでは約2,400人の派遣技術社員を雇用しており、毎年多数の派遣技術社員を採用しております。規制面では時間外労働時間の上限規制が建設業においても2024年4月より適用されることとなります。労務管理に関する規制が強化される中、当社グループでは、採用時における人材品質の確保、コンプライアンスを重視した労務管理を含む派遣技術社員の管理の充実、教育研修体制の強化、従業員満足度の向上等の取組みを実践しております。しかしながら、万一、不適切な労務管理による法令違反が発生した場合や、労働安全衛生や雇用関係等に関して派遣技術社員との間で紛争が発生した場合等、当社グループの事業運営に影響を及ぼす可能性があります。その結果、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループが派遣する技術社員は顧客企業の様々な現場で就業を行っております。当社グループは、派遣先の就業環境における労災事故のリスク把握に努めておりますが、当社グループの従業員が不測の事態に遭遇した場合、損害賠償請求や社会的信用失墜等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4)許認可及び法規制(発生可能性:小、影響度:中、発生時期:中長期)
当社グループは、労働者派遣事業者及び有料職業紹介事業者として、厚生労働大臣の許可等を受け事業を行っております。本書提出日現在における当社グループの主要な事業活動の前提となる許可・届出状況については以下のとおりであります。
(株式会社ワールドコーポレーション)
当社グループは、法令違反等の未然防止に取組んでおり、本書提出日現在、当該許可等の取消又は事業の停止等となる事由は発生しておりません。しかしながら、派遣先の指示により労働者派遣法で禁止されている適用除外業務にあたる建設業務(なお、当社グループの派遣技術社員が実施している施工管理、CAD作図、施工図作図等はかかる業務に該当しません。)を行う等、何らかの要因で当該事業許可等の取消し又は事業の停止等を命じられた場合、当社グループの事業活動に支障をきたすとともに経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、有料職業紹介事業においても、職業安定法で建設業務に就く職業の求職者を紹介することは禁止されています。当社グループでは、建設業務有料職業紹介事業許可(「建設労働者の雇用の改善等に関する法律第18条」)を有する一般社団法人全国建設請負業協会を通じて職人(技能労働者)の職業紹介を行っております。
また、当社グループは、準委任契約に基づき業務を受託する場合、「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準(労働省告示第37号)」等の関係法令に従っておりますが、偽装請負問題等が発生した場合には、社会的信用失墜等により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5)多額の借入金(発生可能性:中、影響度:小、発生時期:中長期)
当社グループは、金融機関を貸付人とする借入契約を締結し多額の借入を行っており、2022年10月期末時点での総資産に占める借入金残高は34.7%となっております。また、シンジケートローン契約に基づいて設定されたコミットメントラインの借入実行額20億円の返済期限は2023年10月31日となっております。ただし、当該シンジケートローン契約の規定により、コミット期間の1年間の延長を2回まで申し込むことができ、コミット期間が延長された場合、当該延長を承諾した貸付人について延長後のコミット期間満了日が返済期限となります。今後は借入金を減少させるべく取組んでまいりますが、借入金にかかる金利のうち、変動金利部分については、金利が上昇した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループが締結している借入契約には、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項17.借入金及び担保に供している資産等」に記載のとおり、財務制限条項が付されております。
当社グループは、財務制限条項への抵触リスクに対応するため、財務コベナンツに係る各種数値の定期的なチェック等を行うとともに、安定的な利益及び資金の確保に努めておりますが、当該財務制限条項に抵触した場合には、借入金を一括返済する可能性があり、当社グループの財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6)のれんの減損(発生可能性:中、影響度:大、発生時期:中長期)
当社グループは、多額ののれん(2022年10月期末における総資産に対するのれん比率69.8%)を計上しております。当該のれんは、主に2019年11月に株式会社ワールドコーポレーションの株式を取得したことにより生じたものであります。
当連結会計年度において、建設ソリューションセグメントに属する株式会社コントラフトにおいて、直近の業績が当初見込んだ計画を下回っており、将来の事業計画を見直した結果、回収可能価額が帳簿価額を下回ったことから、のれん等について減損損失を計上しております。
当社はIFRSを採用しているため毎期ののれんの償却負担は発生しませんが、のれんの対象となる事業の収益力が低下した場合には、減損損失を計上する可能性があります。事業の収益力の向上に努めておりますが、減損損失を計上するに至った場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7)代表者への依存(発生可能性:低、影響度:中、発生時期:中期)
当社グループの創業者であり代表取締役である小林良は、当社の株式を資産管理会社を通じて間接的に所有しております。同氏は、建設業界向け人材派遣に関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定、遂行において重要な役割を果たしております。
当社グループでは、取締役会等における役員及び幹部社員の情報共有や経営組織の強化を図り、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により同氏が当社グループの業務を継続することが困難になった場合、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8)情報セキュリティ・個人情報の管理(発生可能性:中、影響度:小、発生時期:特定時期なし)
当社グループは、技術者を含む従業員や採用応募者等、多くの個人情報を保有しております。当社グループでは、個人情報の適正な管理は極めて重要であると認識しており、役職員への継続的な教育研修等を通じて、個人情報の適正な取扱いを浸透させております。また、個人情報規程の整備・運用及び情報システムにおける個人情報に関するセキュリティ対策を講じております。
個人情報の外部流出が発生した場合には、損害賠償請求や社会的信用失墜等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9)新型コロナウイルス感染症の影響(発生可能性:中、影響度:小、発生時期:短期)
日本においては2020年から始まった新型コロナウイルス感染症の拡大は、感染者の増加と減少を繰り返しているものの、感染対策やワクチン接種の普及等に伴い、経済活動は正常化しつつあります。感染拡大防止に向けた施策は講じておりますが、今後、ウイルスの突然変異等により、新型コロナウイルス感染症が爆発的に再拡大した場合には、対面での営業活動や採用活動に制約を受ける可能性があります。また、人材派遣先である建設業界等顧客企業において、工事の稼働を中断した場合や工事案件が減少した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(10)システム障害(発生可能性:中、影響度:小、発生時期:特定時期なし)
当社グループでは、情報システムの安定的な運用に努めておりますが、自然災害、事故、コンピューターウイルスや不正アクセス等のサイバー攻撃等により、情報システムに重大な障害が発生した場合、当社グループの事業運営及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(11)特定の外注先への依存(発生可能性:中、影響度:小、発生時期:中期)
当社グループは、建設業界向けを中心とした人材派遣事業を主たる事業として展開しておりますが、同業界向けに施工図の作図業務を受注・納品しております。当社グループは主に業務提携先である株式会社エイセイコーポレーションに当該業務を外注しております。
外注の代替先の検討は適宜行っておりますが、施工図の作図業務を外注に依存しているため、受注件数の増加に伴って外注先の労働力を確保できない場合や、当社グループの選定基準に合致する外注先を確保できない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(12)買収・合併、業務提携、新規事業等(発生可能性:中、影響度:小、発生時期:中期)
当社グループは、成長戦略の一環として、事業拡大への経営資源を取得するために、買収・合併、業務提携、新会社設立等を推進する可能性があります。これらの実施にあたっては、十分な事前調査及び検討を行ってまいりますが、当該事業が当初想定した事業計画と大きく乖離した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(13)自然災害(発生可能性:低、影響度:小、発生時期:特定時期なし)
当社グループは全国に営業拠点を有しており、当社グループの技術者は全国の顧客先にて勤務しております。地震、津波、台風等の自然災害が発生した場合には迅速かつ的確な対応を行ってまいりますが、想定外の大規模災害の発生により、営業拠点の事業運営が困難になった場合や、顧客先の工事の稼働が中断した場合など、当社グループの事業運営及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(14)大株主の状況(発生可能性:中、影響度:小、発生時期:短期)
当社グループは、アドバンテッジパートナーズがサービスを提供するファンド(以下、「APファンド」という。)から、純投資を目的とした出資を受けており、本書提出日現在、投資事業有限責任組合アドバンテッジパートナーズⅤ号、AP Cayman PartnersⅢ, L.P.、Japan Fund Ⅴ, L.P.、アドバンテッジパートナーズ投資組合80号が合計で当社株式5,100,000株 (発行済株式総数対比61.8%)を保有しています。また、当社取締役である小坂雄介及び当社社外取締役かつ監査等委員である西村隆志は、アドバンテッジパートナーズより派遣されています。APファンドは当社株式の上場時において、所有する当社株式の大半を売却する予定でありますが、上場後においても一定の当社株式を保有する見込みとなっています。なお、アドバンテッジパートナーズより派遣されている取締役につきましては、今後のAPファンドの当社株式の持分等を勘案しながら、将来的には退任を想定しております。
当社ではアドバンテッジパートナーズより、当該株式の将来的な処分時期や方法については未定であるものの、市場価格への影響を極力抑えた形で対応する旨聴取していますが、今後の保有・処分方針によっては、当社株式の流動性及び株価形成等に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの経営その他の事項に関するアドバンテッジパートナーズの利益は、他の株主の利益とは異なる可能性があります。
当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
第4期連結会計年度(自 2021年11月1日 至 2022年10月31日)
当連結会計年度における我が国の経済は、長引く新型コロナウイルス感染症が一時期収束の兆しをみせたものの年明け以降、変異株「オミクロン株」による感染拡大が続き、個人消費の持ち直しに弱さが見られました。さらに、原料やエネルギー価格の世界的な高騰をはじめとしたインフレリスクに加え、深刻化するウクライナ情勢により世界経済への下押しリスクが懸念され、先行きの不透明感は払拭されない状況にあります。
当社グループの主要な取引先である建設業界においても建築資材の急騰などの懸念はあるものの、コロナ後を見据えた持ち直しの動きが見られる民間建設投資を中心に、国内建設需要は堅調に推移しております。
このような環境の中、当社グループは事業成長のための人材採用強化を推進し、在籍人数が増加しました。また、顧客からのニーズに応えて人材を送り出した結果、稼働人数も増加しました。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上収益は14,540,628千円(前連結会計年度比19.9%増)、営業利益は2,039,645千円(同16.0%増)、税引前当期利益は1,852,097千円(同16.2%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は1,242,704千円(同19.1%増)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
(建設ソリューション事業)
建設業界は慢性的な人手不足が続いており、技術者人材を派遣する当社の役割は大きく、人材不足解消に貢献することを求められています。その期待に応えるべく、技術者人材の採用・教育の強化に取組んだことにより、技術者の在籍人数・稼働人数が増加しました(注1)。また、2024年4月から建設業でも規制を受ける改正労働基準法による時間外労働の上限規制に、先んじて取組んでおり残業時間は減少傾向にありますが、単価交渉を含めた積極的な営業活動が奏功し、派遣単価や稼働率が向上し(注2)業績に寄与しております。
以上の結果、同事業の売上収益は13,033,578千円(前連結会計年度比18.6%増)、セグメント利益は1,812,879千円(前連結会計年度比8.8%増)となりました。
(注)1. ㈱ワールドコーポレーションの在籍人数は前連結会計年度比21.3%増、稼働人数は同20.6%増であります。
2. ㈱ワールドコーポレーションの一人あたり契約単価は前連結会計年度比0.6%増、稼働率(研修中含)は同3.7pt上昇であります。
(ITソリューション事業)
IT業界においても、建設業界と同様に人手不足が続いており、将来において成長発展が期待される分野であります。この状況において、IT人材の育成は日本にとって大きな課題であると認識し、未経験者の採用・育成に注力しており、顧客の要員ニーズに応じてエンジニアの稼働人数は増加しております(注3)。利益面では、2022年6月の本社移転に伴う減価償却費負担増加影響を受けたものの、一定の利益水準を確保しました。
以上の結果、同事業の売上収益は1,510,400千円(前連結会計年度比32.2%増)、セグメント利益は106,154千円(前連結会計年度比19.8%減)となりました。
(注)3. ㈱ATJCの稼働人数は前連結会計年度比38.1%増であります。
第5期第2四半期連結累計期間(自 2022年11月1日 至 2023年4月30日)
当第2四半期連結累計期間においては、新型コロナウイルス感染対策は緩和の方向に進み、国内の社会経済活動は正常化しつつあります。また、賃上げの動きも見られるなど、国内景気は徐々に回復しております。一方で、原料やエネルギー価格の世界的な高騰をはじめとしたインフレリスクに加え、深刻化するウクライナ情勢により世界経済への下押しリスクが懸念され、先行きの不透明な状況は継続しております。
当社グループの主要な取引先である建設業界においても建築資材の急騰などの懸念はあるものの、コロナ後を見据えた持ち直しの動きが見られる民間建設投資を中心に、国内建設需要は堅調に推移しております。
このような環境の中、当社グループは事業成長のための人材採用強化を推進し、在籍人数が増加しました。また、顧客からのニーズに応えて人材を送り出した結果、稼働人数も増加しました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間における売上収益は8,299,254千円(前第2四半期連結累計期間比21.8%増)となりました。また、営業利益は1,050,519円(同1.1%減)、税引前四半期利益は1,024,815千円(同3.3%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は722,390千円(同8.4%増)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
(建設ソリューション事業)
建設業界は慢性的な人手不足が続いており、技術者人材を派遣する当社の役割は大きく、人材不足解消に貢献することを求められています。その期待に応えるべく、技術者人材の採用・教育の強化に取組んだことにより、技術者の在籍人数・稼働人数が増加しました。
その結果、同事業の売上収益は7,394,963千円(前第2四半期連結累計期間比20.9%増)、セグメント利益は951,869千円(同3.4%増)となりました。
(ITソリューション事業)
IT業界においても、建設業界と同様に人手不足が続いており、将来において成長発展が期待される分野であります。この状況において、IT人材の育成は日本にとって大きな課題であると認識し、未経験者の採用・育成に注力しており、顧客の要員ニーズに応じてエンジニアの稼働人数は増加しております。
その結果、同事業の売上収益は906,390千円(前第2四半期連結累計期間比29.6%増)、セグメント利益は41,742千円(同10.0%減)となりました。
第4期連結会計年度(自 2021年11月1日 至 2022年10月31日)
(資産)
当連結会計年度末における流動資産合計は4,877,297千円(前連結会計年度末比685,878千円増加)となりました。これは主に売上収益の増加に伴い営業債権が419,490千円増加したことによるものであります。非流動資産合計は15,278,621千円(同223,607千円増加)となりました。これは主に退職給付に係る負債や未払賞与の増加に伴い繰延税金資産が111,979千円増加したことによるものであります。
この結果、当連結会計年度末における資産合計は20,155,918千円(同909,486千円増加)となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債合計は5,533,085千円(前連結会計年度末比2,631,950千円増加)となりました。これは主に借入金の借換(リファイナンス)を実施したことにより、短期の借入金が2,154,284千円増加したことによるものです。非流動負債合計は4,689,581千円(同3,021,863千円減少)となりました。これは主に長期の借入金が3,164,284千円減少したことによるものであります。
この結果、当連結会計年度末における負債合計は10,222,666千円(同389,912千円減少)となりました。
(資本)
当連結会計年度末における資本合計は9,933,252千円(前連結会計年度末比1,299,398千円増加)となりました。これは主に親会社の所有者に帰属する当期利益の計上により利益剰余金が1,225,598千円増加したことによるものであります。
第5期第2四半期連結累計期間(自 2022年11月1日 至 2023年4月30日)
(資産)
当第2四半期連結会計期間末の流動資産合計は、5,551,477千円(前連結会計年度末比674,179千円増加)であります。これは主に現金及び現金同等物が771,590千円増加したことによるものであります。非流動資産合計は15,170,736千円(同107,884千円減少)であります。これは主に使用権資産が65,963千円、保険積立金の解約を含むその他の金融資産が58,394千円減少したことによるものであります。
この結果、当第2四半期連結会計期間末における資産合計は、20,722,213千円(同566,294千円増加)となりました。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末の流動負債合計は、5,669,510千円(前連結会計年度末比136,425千円増加)であります。これは主にその他の流動負債が177,688千円増加したことによるものであります。非流動負債合計は、4,347,181千円(同342,399千円減少)であります。これは主に借入金が357,142千円減少したことによるものであります。この結果、当第2四半期連結会計期間末における負債合計は、10,016,692千円(同205,974千円減少)となりました。
(資本)
当第2四半期連結会計期間末の資本合計は、10,705,521千円(前連結会計年度末比772,269千円増加)であります。その主な内訳は、利益剰余金2,279,341千円(同722,390千円増加)となります。
第4期連結会計年度(自 2021年11月1日 至 2022年10月31日)
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ128,333千円増加し、2,283,790千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は1,553,992千円(前連結会計年度は1,080,128千円の収入)となりました。主に、売上収益の増加に伴い営業債権が増加した一方で、税引前当期利益1,852,097千円が計上されたことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は176,443千円(前連結会計年度は1,005,051千円の支出)となりました。主に、関西支店等の事務所移転に伴う差入保証金を含むその他の金融資産の取得による支出101,852千円、関西支店の事務所移転等に伴う有形固定資産の取得による支出68,065千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は1,249,216千円(前連結会計年度は158,219千円の収入)となりました。主に、借入金の借換(リファイナンス)を実施したことに伴い、長期借入による収入4,950,000千円による資金の増加に対し、長期借入金の返済による支出8,010,000千円により資金が減少したことによるものであります。
第5期第2四半期連結累計期間(自 2022年11月1日 至 2023年4月30日)
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)につきましては、3,055,381千円(前連結会計年度末比771,590千円増加)となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は、1,139,090千円(前第2四半期連結累計期間は992,199千円の収入)となりました。これは主に税引前四半期利益(1,024,815千円)が計上されたことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、獲得した資金は、90,053千円(前第2四半期連結累計期間は71,465千円の支出)となりました。これは主に保険積立金の解約による収入等を含むその他の金融資産の回収による収入(138,029千円)によるものであります
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は、457,554千円(前第2四半期連結累計期間は493,565千円の支出)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出(357,142千円)によるものであります。
当社グループが提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
当社グループが提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
第4期連結会計年度及び第5期第2四半期連結累計期間における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) セグメント間取引については相殺消去しております。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような会計上の見積り及び予測を必要としております。当社グループは、過去の実績や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、会計上の見積り及び予測を行っておりますが、前提条件やその後の環境等に変化がある場合には、実際の結果がこれら見積りと異なる可能性があります。
なお、当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計上の見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載のとおりであります。
第4期連結会計年度(自 2021年11月1日 至 2022年10月31日)
当社グループの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
a. 売上収益
売上収益は、14,540,628千円(前連結会計年度比19.9%増)となりました。売上収益の分析・検討内容につきましては「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。
b. 売上原価、売上総利益
売上原価は、主に売上規模拡大に伴う派遣技術者の人件費の増加等により10,310,991千円(前連結会計年度比17.2%増)となりました。
この結果、当連結会計年度の売上総利益は4,229,636千円(前連結会計年度比27.2%増)となりました。
c.販売費及び一般管理費、営業利益
販売費及び一般管理費につきましては、主に事業拡大に伴う管理部門の人件費の増加により2,225,353千円(前連結会計年度比16.5%増)となりました。この結果、当連結会計年度の営業利益は2,039,645千円(前連結会計年度比16.0%増)となりました。
d. 金融収益・金融費用、税引前利益
金融収益につきましては、主に受取利息の計上により62千円となりました。金融費用につきましては、主に支払利息の計上により187,611千円となりました。この結果、当連結会計年度の税引前当期利益は1,852,097千円(前連結会計年度比16.2%増)となりました。
e.親会社の所有者に帰属する当期利益
法人所得税費用609,392千円を計上した結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は1,242,704千円(前連結会計年度比19.1%増)となりました。
第5期第2四半期連結累計期間(自 2022年11月1日 至 2023年4月30日)
当社グループの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
a. 売上収益
売上収益は、8,299,254千円(前第2四半期連結累計期間比21.8%増)となりました。売上収益の分析・検討内容につきましては「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。
b. 売上原価、売上総利益
売上原価は、主に事業拡大に伴う派遣技術者の人件費の増加等により6,024,367千円(前第2四半期連結累計期間比25.8%増)となりました。
この結果、当第2四半期連結累計期間の売上総利益は2,274,886千円(前第2四半期連結累計期間比12.5%増)となりました。
c.販売費及び一般管理費、営業利益
販売費及び一般管理費につきましては、主に事業拡大に伴う管理部門の人件費の増加により1,277,485千円(前第2四半期連結累計期間比29.1%増)となりました。この結果、当第2四半期連結累計期間の営業利益は1,050,519千円(前第2四半期連結累計期間比1.1%減)となりました。
d. 金融収益・金融費用、税引前四半期利益
金融収益につきましては、主に受取利息の計上により31千円となりました。金融費用につきましては、主に支払利息の計上により、25,734千円となりました。この結果、当第2四半期連結累計期間の税引前四半期利益は1,024,815千円(前第2四半期連結累計期間比3.3%増)となりました。
e.親会社の所有者に帰属する四半期利益
法人所得税費用302,425千円を計上した結果、親会社の所有者に帰属する四半期利益は722,390千円(前第2四半期連結累計期間比8.4%増)となりました。
当社グループの財政状態の状況は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
資金の流動性については、経理財務部が適時に資金繰り計画を作成・更新するとともに手許流動性の維持等により流動性リスクを管理しております。当社グループの主な運転資金需要は、派遣技術者の人件費等であり、設備投資資金としては、営業拠点投資や情報システム投資等であります。これらの資金需要は手元資金で賄うことを基本としております。今後は、借入金の総額を減少させつつも、資金需要の必要性に応じて柔軟に対応し、流動性リスクを適切にコントロールしてまいります。
④ 経営方針、経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載の通り、当社は売上収益及び営業利益を重視するとともに、売上収益の構成要素である在籍人数、稼働人数、採用者数、退職者数、退職率、稼働率、一人あたり契約単価を主要なKPIとして管理しております。
当連結会計年度においては、売上収益14,540,628千円(前連結会計年度比19.9%増)、営業利益2,039,645千円(同16.0%増)となりました。また、当連結会計年度における株式会社ワールドコーポレーションの主要なKPIは、在籍人数2,240人(同21.3%増)、稼働人数1,922人(同20.6%増)、採用者数1,262人(同37.5%増)、退職者数885人(同20.9%増)、退職率29.1%(同1.2%増)、稼働率(研修中の従業員を除く)95.3%(同4.5%増)、一人あたり契約単価471千円(同0.6%増) となりました。
前連結会計年度から引き続き、建設業界は人手不足が継続し、技術者人材を派遣する当社グループの役割は大きく、技術者人材の採用・教育の強化に取組み、在籍人数、稼働人数は順調に拡大し、各種KPIは堅調に推移しており、当連結会計年度における増収増益に寄与しております。
(参考情報)
当社グループは、経営成績の推移を把握するために、以下の算式により算出されたEBITDA、調整後EBITDA、調整後営業利益を重要な経営指標として認識しており、過去3期間の各指標の推移は以下のとおりであります。
(単位:千円)
(注)1.当社は2019年5月27日の設立後、決算期を4月末から10月末に変更したため、当社の2020年10月期は2020年5月1日から2020年10月31日までの6ヶ月間となっております。2020年10月期(LTM)は、2019年11月1日から2020年10月31日までの12ヶ月を一連結会計年度と仮定して計算した数値(未監査)であり、2020年10月期(6ヶ月間)の実績とは異なります。
2. 2020年10月期(LTM)は、当社(旧AP64)によるワールドコーポレーション株式取得に係るFAフィー、DD費用、リーガルコスト、2021年10月期は、当社によるATJC株式取得、職人の職業紹介関連事業譲受、オフィス・アークス株式取得に係るFAフィー、DD費用、リーガルコスト等を、それぞれ一時費用として調整しております。なお、2022年10月期は、一時費用が不存在のため調整はありません。
3.2020年10月期(LTM)は日本基準、2021年10月期及び2022年10月期は国際会計基準に基づく数値であるため、これらの有意な比較を可能とする観点から、2020年10月期(LTM)の調整後営業利益については、営業利益に対して一時費用(注2)のほかのれん償却費を足し戻して算出しております。
(株式会社三井住友銀行等と締結しているシンジケートローン契約)
当社は2022年10月26日付で株式会社三井住友銀行をエージェントとするシンジケートローン契約(タームローン及びコミットメント)を締結しており、その概要は、以下のとおりであります。
(1)契約の相手先
株式会社三井住友銀行、株式会社商工組合中央金庫、株式会社福岡銀行、株式会社横浜銀行、株式会社名古屋銀行、株式会社千葉銀行、株式会社三十三銀行、株式会社東日本銀行、株式会社山梨中央銀行、株式会社常陽銀行
(2)借入金額及び借入枠(2022年10月31日現在)
トランシェA タームローン 5,000,000千円
トランシェB 総コミット金額 2,000,000千円(借入実行金額 2,000,000千円)
(3)最終返済期限
トランシェA 2029年10月31日
トランシェB 2023年10月31日(ただし、本契約の規定によりコミット期間が延長された場合は、延長承諾貸付人
についてのみ、延長後のコミット期間満了日を新たなコミット期間満了日とする。
なお、コミット期間の1年間の延長を2回まで申し込むことができる。)
(4)適用利率
変動金利
(5)主な借入人の義務
・借入人の業績資料の提出義務
・エージェント及び全貸付人の承諾がない限り、契約上の義務の履行に重大な影響を及ぼす、もしくは及ぼす可能性のある、組織変更、合併、会社分割、株式交換、株式移転、株式交付、事業もしくは資産の譲渡、資本金の額の減少、第三者の事業もしくは資産の譲受のいずれも行わないこと。
・財務制限条項の遵守
財務制限条項の主な内容は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項17.借入金及び担保に供している資産等」をご参照下さい。
該当事項はありません。