文中の将来に関する事項の記載については、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、経営理念「自転車の〔新しいアタリマエ〕を創る」の下に、自転車でより良い人々の暮らしに貢献することを目指しており、株主をはじめ、顧客、取引先、従業員等のステークホルダー、ひいては社会全体との共栄及び当社の持続的な成長と企業価値の最大化を目指して事業展開を行うことを経営の基本方針としております。
また、上記経営理念を実現するために、3つのビジョンと7つの行動指針を定め、組織への浸透を図っております。
①3つのビジョン
|
私たちの想いは、自転車が宝物になること 私たちは、新しい自転車の関わり方をお客様に提案し、自転車とお客様の絆を深めて自転車の価値を向上させます。
私たちの誇りは、記憶に残る仕事の追求 私たちは、磨き上げられた技術を強みとして、ものづくりから販売、メンテナンスまで自転車のプロフェッショナルとして妥協せず、期待を超える仕事で応えます。
私たちの約束は、今までにない満足の提供 私たちは、お客様が思ってもみなかったモノやサービスを見出し、自転車ショップの運営を通じて最良の形で提供します。 |
②7つの行動指針
|
チャレンジ 失敗を恐れて何もしないより、失敗をしても新しいことに挑戦し続けます。 思いやり お客様の立場になって感じ・考え・行動します。 地域密着 地域でお客様と接し、日々運営ができることに感謝します。 誠実 社会のルールにのっとり、フェアで誠実な活動を大切にします。 1%の努力 1%の努力を日々積み重ね自らの能力を高め続けます。 NHK いつもニコニコ(N)・ハキハキ(H)・キビキビ(K)行動します。 1人の100歩より100人の1歩 共に働く仲間1人ひとりの力を生かし、チーム一丸となることを大切にします。 |
(2)経営環境
当社グループを取り巻く経営環境については、次のとおりです。
①自転車の社会的価値の見直し
地球温暖化が進む中、エコロジーな乗り物の一つである自転車の価値が見直されております。また、世界的な新型コロナウイルス感染症拡大の中、3つの密を避ける手段としても自転車の価値が見直されると共に、恒常的な在宅ワーク等による運動不足に起因する生活習慣病等の予防に向けた健康志向の高まりによって、運動手段としてサイクリングに注目が集まっております。
②自転車利用環境の整備
「自転車は、二酸化炭素等を発生せず、災害時において機動的」、「自動車依存の低減により、健康増進・交通混雑の緩和等、経済的・社会的な効果」、「交通体系における自転車による交通の役割の拡大」、「交通安全の確保」の4つの基本理念に基づき自転車の活用を総合的・計画的に推進すべく、2016年12月に自転車活用推進法が公布、2017年5月に施行されました。今後、当該法令に基づき、自転車専用道路等の整備や路外駐車場の整備等、自転車の利用環境が益々整備されていくと考えております。
③自動車の代替移動手段としての自転車、集約型の都市構造(コンパクトシティ)の形成
我が国の少子高齢化は自転車利用人口の減少に繋がるおそれがあるものの、高齢者の自動車免許返納後の代替手段として自転車が利用されており、高齢者が運転免許証を自主返納した際、一部自治体では電動アシスト車購入費用の一部を補助しております。また、長期的には集約型の都市構造(コンパクトシティ)の形成が進み(注)、短距離の移動手段としての自転車の利用は、より一層促進されると考えております。
(注)集約都市形成支援事業制度要綱(平成25年5月 国土交通省 都市局長通知)、新たな「国土のグランドデザイン」(骨子)(平成26年3月 国土交通省)
④自転車販売事業者数の減少、大型自転車専門店への寡占化
自転車販売事業者は小規模な個人商店が多く、自転車販売事業者数は近年のPB車や電動アシスト車普及等の市場構造の変化に加え、経営者の高齢化及び承継者の不足により年々減少しております。近隣の自転車販売店の減少は自転車利用者にとってはメンテナンス場所がなくなることになるため、これらの小規模な個人商店に代わる自転車販売店・メンテナンスの場所が必要になってくると考えております。1999年に13,784店舗であった個人の自転車販売店は2021年には6,628店舗まで減少している一方で、法人による自転車販売店は同1,664店舗、2,924店舗と増加傾向にあります(注1)。また、顧客の自転車購入先の内訳は大型自転車専門店が30%(注2)と多くを占めており、大型自転車専門店への寡占化は今後も続いていくと考えられます。
(注)1.総務省・経済産業省「令和3年経済センサス-活動調査結果」
2.一般財団法人自転車産業振興協会「自転車購入動向調査 2022年7月~12月」 ホームセンター・スーパー・ショッピングセンター等28%、街の自転車店22%、インターネット販売8%、その他12%
⑤インターネットによる自転車販売の拡大
新型コロナウイルス感染症拡大の中、他の商材と同様にインターネットによる自転車販売が拡大傾向にあり、新型コロナウイルス感染症が収束に向かう中でもその傾向は継続しております。しかし、自転車は定期的なメンテナンスが必要な商品であることから、当社のようなインターネット販売も行っている実店舗型の自転車販売店が引き続き顧客に求められると考えております。
当社の属する自転車関連小売業の市場規模は、2022年の自転車生産数量75万台(注1)に自転車輸入数量503万台(注2)を合計した578万台を自転車本体の年間販売台数と考え、自転車平均購入単価4.83万円(注3)を掛けた2,794億円を自転車本体の市場規模とし、パーツや修理サービス等が市場全体の25%を占める(注4)と想定し、パーツや修理サービス等の市場規模を931億円と見積もることで、合計3,726億円の市場規模であると推定しております。
(注)1.経済産業省 2022年 生産動態統計
2.財務省 2022年 貿易統計
3.一般財団法人自転車産業振興協会 自転車購入動向調査 2022年4月~6月、2022年7月~12月
4.当社売上構成比及び競合他社の開示資料における売上構成比より、当社推定値
(3)経営戦略等
このような経営環境のなか、当社は経営理念の実現のため、「ヒト・ハコ・モノ」の3面においてそれぞれ強化してまいります。
①ヒト(従業員)
自転車は一般車(シティサイクル等)から幼児・子供車、電動アシスト車、スポーツ車等、様々な種類があり、顧客の利用目的も通勤・通学・買い物などの日常の足としての利用や、サイクリング、競技スポーツでの利用等、多種多様です。そのため、当社では店内に商品を置くだけのセルフ販売型の店づくりではなく、従業員が顧客一人一人のニーズを聞き取り、顧客の用途、頻度、周辺の生活環境、家族構成等の状況等を考慮したうえで、それぞれに合った最適な一台を提案できるような店舗運営を目指し、人材育成に注力してまいります。具体的には、知識・技術・接客に研修内容を分け、知識・技術は4段階、接客は3段階に分けて研修及び社内資格試験を実施しております。外部資格に関しては、自転車技士の合格率が全国平均約52%(注)に対して当社従業員の合格率は75%と全国平均を上回っております。自転車安全整備士についても72%の合格率となっており、店舗従業員の半数超がいずれかもしくはその両方の資格保有者となっております。また、副店長以上を対象とした店舗運営研修、新任店長を対象とした新任店長研修を実施しております。さらに月1回の店長会議の中で、コンプライアンス研修やその時々の店舗の発生課題に応じた研修を実施することによって接客サービスにおける高い顧客満足度を追求しております。
(注)一般財団法人日本車両検査協会 令和4年度自転車技士試験結果
②ハコ(店づくり)
a. 都市圏中心の出店
物流効率や今後の人口動態を考え、まずは都市圏の自転車や歩行者の数が多く、地域住民の日常生活で使用されることが多い生活道路など立ち寄りやすいロードサイドを中心に出店を拡大いたします。都市圏を中心にドミナント展開することで知名度及び集客効果の向上、マーケティング及び物流の効率化を図るとともに、出張修理サービスエリアを切れ目なく拡大することができ、顧客の利便性が向上すると考えております。
b. 大都市圏・駅近への出店
当社はこれまで都市圏の中でも住宅地の多い郊外への出店が中心でありました。今後は、メンテナンスや修理需要に応えるため、またインターネット購入時の店舗受取サービス拠点の拡充に向け、従来の郊外型店舗に加え、大都市圏や駅の近くにも出店を進めていく予定です。
c. 店舗レイアウト・品揃え
店舗においては入口の外に空気入れ(エアーホース)を設置し、入口のすぐ側に修理場を設けることで、自転車を持ち込みやすい店舗レイアウトとなることを意識しております。また、平均的な広さの店舗においては、常時約500台の自転車を展示し、その全てにおいて試乗可能とすることで、顧客の利便性の向上に努めております。当社では、顧客の半数以上を30代から40代の子育て世代が占めており、育児に使う電動アシスト車の購入をきっかけに当社のサービスを体験いただくことで、子どもや家族の自転車販売にもつながっていることから、子どもが乗る初めての自転車や、その後の通学・通勤用自転車、趣味や運動のためのスポーツ車などのラインアップを取り揃え、顧客ニーズに合致した自転車の販売を行ってまいります。
③モノ(商品・サービス)
a. PB商品の開発
当社では2012年に商品部を設立し、店舗接客により得た顧客の声や当社公式アプリ「DAIWA PASSPORT」に寄せられた意見をダイレクトに商品開発に生かすことで、その時々の顧客のニーズに合致したPB商品の開発を進めております。具体的にはリアキャリアを持ちやすい形状にした自転車や、フレーム本体にバスケットを内蔵した自転車などを直近では開発しております。また、PB商品はNB商品に比べて商社や卸を通さないため、値ごろ感のある商品開発が可能となります。2023年1月期には計13車種(101SKU)のPB商品を発売いたしました。カラーの変更や仕様の変更等によってスピーディーな商品改良が可能であり、最短2か月の開発期間で市場への投入が可能であるため、今後もPB商品数を増やし、より多くの商品の選択肢を顧客に提供するとともに、利益率の向上に努めてまいります。
b. 電動アシスト車への注力
自転車小売業界における自転車販売の車種別構成比(台数ベース)では2016年に8.1%であった電動アシスト車が2022年には13.1%まで上昇しており(注)、電動アシスト車の販売が増加傾向にあります。当社は2023年1月期の自転車販売の車種別売上構成比において電動アシスト車が約59%を占めており、2022年の業界全体の約39%(注)を上回っております。また、当社の2021年1月期から2023年1月期における電動アシスト車の売上高の年平均成長率は約20%となっております。今後も、成長市場である電動アシスト車の販売に注力することに加え、PB電動アシスト車のモデルを拡充し、多様化するニーズへの対応に努めてまいります。
(注)一般財団法人自転車産業振興協会「自転車国内販売動向調査」及び「国内向自転車生産・輸入統計データ(2021年~2023年)」
c. インターネット購入時の利便性強化
自転車自体はサイズが大きいため、顧客の自宅に直接配送するには多額の費用がかかります。そのため、当社では通常のインターネット販売・直接配送に加え、インターネットで注文し、近隣店舗で商品を受け取ることのできる「店舗受取サービス」を提供しております。今後は、「店舗受取サービス」を強化するため、更なる新規出店を進めることで購入しやすいECと手厚いサービスが受けられる実店舗を融合したオムニチャネル戦略を推進することに加えて、同業他社との業務提携等により他社店舗(2023年8月末時点で78店舗)における受け取りも可能とすることで、インターネット購入時の利便性を強化していきたいと考えております。また、当社は現在、約26万件(2023年7月末時点)の登録者をかかえる当社公式アプリ「DAIWA PASSPORT」を通じて定期点検の時期やセール情報の通知、割引クーポン配布を行っており、今後はアプリに入力いただいた子どもの年齢に応じたキャンペーンの告知など、顧客のライフサイクルにあった販売促進活動を行うことで、自転車販売につなげてまいります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
(3)に記載の経営戦略等を実行していくうえで、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりです。
①出店拡大
自転車業界は自転車販売事業者数が減少し続けており、寡占化が進みつつあります。このような環境下において出店拡大を続け、業界のキープレイヤーの1社になることが、その後の事業を安定的に営む上で重要であると認識しております。当社はこれまで創業の地である大阪府を中心に関西・関東・中部に出店してまいりました。大阪府における当社のシェアは2016年1月期の13.9%から、2021年1月期には23.0%まで拡大している一方で、東京都における2021年1月期の当社のシェアは3.9%となっております(注)。今後、既存進出エリアにおいてはドミナント出店を進めることに加え、首都圏においてはファミリー層をターゲットとした大型ロードサイド店舗を郊外ベッドタウンに展開する等出店を強化し、中期的には200店舗を目指して出店を加速してまいります。また、インターネット購入時の店舗受取サービス拠点となる店舗を増やすべく、主軸となる大型ロードサイド店舗の出店に加えて、都市部に店舗面積30~40坪の小型店舗のドミナント出店も計画しており、小型電動アシスト車や電動キックボードなど都市部ならではの商品ラインアップとすることを想定しております。
なお、2024年1月期は16店舗の新規出店を計画しており、2023年8月までに13店舗を出店しております。
(注)総務省・経済産業省「平成28年経済センサス」及び「令和3年経済センサス」の都道府県別の自転車小売業の年間商品販売額と2016年1月期及び2021年1月期の当社売上高より算出
(地域別店舗数の推移)
|
|
2021年1月期 |
2022年1月期 |
2023年1月期 |
2023年8月末時点 |
|
関西 |
50 |
57 |
64 |
72 |
|
関東 |
27 |
36 |
40 |
45 |
|
中部 |
3 |
3 |
3 |
3 |
(注)店舗数にはFC店を含めております。
②来客数・集客力の向上
当社は、持続的に成長するためには、当社及び当社商品の知名度を向上させ、新規顧客を継続的に獲得し、顧客数を拡大していくことが必要不可欠であると認識しております。そのため、利便性の高い立地での出店、店舗認知度を高めるためのチラシ・広告等、積極的な販売促進活動により、来客数・集客力を高めてまいります。
③「ダイワサイクル」ブランドの認知度向上
少子高齢化・人口減少に伴い、我が国の自転車市場における競争激化が予想される中で、当社がより一層の競争力強化を推し進めていくためには、「ダイワサイクル」ブランドの認知度をより向上させることが重要であります。この点、「サイクルスタジオ・シルバーリング」店舗を「ダイワサイクルSTYLE」へ、「サイクルスタジオ・シルバーリングプロ」店舗を「ダイワサイクルプロ」に屋号を変更し、ブランドの統一を図りました。今後、ドミナント型での出店の拡大や積極的なPR活動、商品品質、サービス品質の向上を通じてさらなるブランドの認知度を向上してまいります。
④リピート顧客の獲得
自転車は、生活必需品であり、且つ人の成長や趣味・嗜好の変化に合わせて車種を変えて使い続けるものであることから、リピート顧客を獲得していくことが重要であると認識しております。リピート顧客を獲得するためには、自転車を販売するだけでなく、メンテナンスや修理等、販売した後についても責任をもって顧客の自転車生活をサポートすることが重要であると考えております。当社では出張修理サービスやダイワサポートパックの提供、自転車購入時や点検修理、買い替え時の丁寧な接客等を通じてより多くの顧客と良好かつ継続的な関係構築を目指してきた結果、新規出店後、直近10年間の店舗売上高の年平均成長率は4.5%(注)となっております。引き続きリピート顧客を獲得し、既存店舗の成長を継続させるため、出張修理サービスの利便性をさらに高めることや、従業員の接客技術と修理技術の向上に努めてまいります。
(注)2023年8月時点でオープン後10年以上経過している31店舗を対象に当社算出
⑤人材育成
出店拡大の中でサービス品質を維持・向上させるためには、早期の人材育成が不可欠であると認識しております。当社では、研修を「商品知識」「接客」「技術」の3つの分野に分け、定期的な研修及び試験を行っております。また、店長・副店長に対しては店舗運営研修等を行うことで人材の早期育成を図っております。
⑥PB比率の向上
商品戦略として、魅力あるラインアップとすることを考えており、価格、品質等で顧客ニーズを的確に捉えることが必要です。これらの実現には、PB商品の取り扱いをこれまで以上に増大させることが必要であると考えております。一般的にPB商品はNB商品に比べ価格競争力のある商品の開発が可能です。当社では店舗で積極的に顧客ニーズを聞き取り、これを商品開発に活かすことで、顧客ニーズと合致した値ごろ感のある商品を開発、販売しております。今後も継続して顧客の声やニーズをヒアリングし、商品開発に生かしていくことに加えて、PB電動アシスト車のモデルを拡充することでPB比率を向上してまいります。
⑦物流効率の向上
昨今の物流コストの上昇は、当社にとっては仕入コストの上昇となります。この点、運送会社との協力関係を強化することやドミナント型の出店を増やすことにより安定的かつ低コストのロジスティクス体制の構築を進めてまいります。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、持続的な事業拡大及び利益成長の観点から、財務関連指標としては売上高成長率及び売上高営業利益率を特に重視しておりますが、重要な経営指標の目標達成状況を計るためのKPI(Key Performance Indicators)としては以下の2点を設定しております。
①店舗出店数
②自転車売上高に占めるPB商品の割合(直営店のみ、金額ベース)
今後も引き続き店舗数の増加や商品ラインアップの拡充による売上高の増加、売上原価の低減、店舗オペレーションの効率化に取り組むことにより、売上高成長率及び売上高営業利益率の上昇を目指してまいります。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。また、必ずしもリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。また、以下の記載は当社の事業もしくは当社株式への投資判断に関連するリスクを完全に網羅するものではなく、記載された事項以外の予見できないリスクも存在します。このようなリスクが現実化した場合には、当社の事業、経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。
(1) 新規出店について
当社は、今後も新規出店を進めていく予定ではありますが、出店候補地が確保できない場合、出店に必要な人材が確保できない場合、出店後近隣に競合他社が出店した場合、また、その他新規出店に際し当社に予期せぬ事由が発生した場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。この点、出店候補地を安定的に確保できるよう、社内店舗開発担当者の教育に加え、必要に応じ外部人材を活用しております。また、店舗を運営する人材を安定的に確保し、早期に育成できるよう、従来の大卒新卒採用に加え、高卒新卒採用及び中途採用にも注力しております。
(2) 業績の季節偏重について
当社の主要販売商品である自転車及び自転車関連商品(パーツ・アクセサリー)は、春の入学・入社シーズンが最需要期となるため、当社においては上期の売上高は下期と比べ多くなる傾向があります。また、固定費は売上高に比べて年度を通しての変動が小さいことから、営業利益の割合は上期に偏る傾向があります。
第33期(2023年1月期)における四半期毎の業績推移は次のとおりです。
|
項目 |
第1四半期 |
第2四半期 |
第3四半期 |
第4四半期 |
通期 |
|
|
売上高 |
(千円) |
3,919,582 |
3,041,632 |
3,209,367 |
2,920,035 |
13,090,618 |
|
構成比 |
(%) |
30.0 |
23.2 |
24.5 |
22.3 |
100.0 |
|
営業利益 |
(千円) |
283,387 |
123,430 |
214,578 |
△59,799 |
561,597 |
|
構成比 |
(%) |
50.4 |
22.0 |
38.2 |
△10.6 |
100.0 |
|
項目 |
2022年4月30日 |
2022年7月30日 |
2022年10月31日 |
2023年1月31日 |
|
|
直営店店舗数 |
(店) |
94 |
96 |
97 |
101 |
なお、第33期の各四半期会計期間の数値については、有限責任 あずさ監査法人の四半期レビューを受けておりません。
(3) 為替変動リスクについて
当社は、PB商品を中国から輸入しております。また、NB商品の多くが中国で組み立てられ、日本に輸入されております。
商品に関しましては、海外仕入先との仕入価格改定の交渉とともに国内仕入先との価格改定の交渉等を併せて行っており、決済においても複数通貨の選択肢を確保することで為替変動のリスクを一定程度ヘッジしておりますが、為替の変動幅が予想以上に大きくなった場合に、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(4) PB商品について
当社のPB商品は主に中国の委託生産工場から仕入れているため、現地の人件費や物価の高騰、コンテナ運賃の高騰、中国当局の環境規制や輸出政策により、仕入単価の上昇や仕入商品の不足等が起きる可能性があります。当社といたしましては複数の製造委託先工場を確保し、仕入価格の低減策及び仕入商品不足への対策を講じておりますが、これらの事象が発生した場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(5) 原材料価格の高騰リスクについて
当社の主要な商品である自転車車体にはスチールやアルミ等の鉄鋼素材やカーボン樹脂が使われています。また、タイヤには主に合成ゴムが使われています。当該原材料の価格は自然災害、市場動向、経済情勢、燃料費、為替等の影響により高騰する場合があります。当該原材料の高騰に合わせて商品の仕入価格が高騰した場合、仕入先との交渉や代替可能な原材料等の採用によって仕入価格の抑制に努めますが、仕入価格の抑制に対応できない場合には、当社の財政状態及び経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
(6) 固定資産の減損について
当社は、店舗の内部造作等に係る固定資産等を保有しています。減損が発生することの無いよう、新規出店時には当該店舗の将来的な収益性を精緻に分析したうえで出店を行っており、出店後は取締役会において月次で業績を確認し必要に応じて対策を実施しておりますが、店舗等の収益性の低下により各店舗等に係る固定資産の簿価が回収できない場合、減損損失が発生し、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(7) 人材の確保及び育成について
自転車は販売して終わる商品ではなく、修理や部品交換等、定期的にメンテナンスが必要な商品です。また、自転車の整備や修理ができる人材の育成には時間がかかります。したがって、新規出店等を見越した採用を今後も継続してまいりますが、人材の採用数の低下や離職率の上昇等により店舗数の拡大ペースに対応した人材の確保・育成に支障をきたすといった場合には、出店ペースの減速、顧客に対するサービスの質の低下等により、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(8) 法的規制等について
当社は、事業活動を行う上で、道路交通法、消防法、景品表示法、電気用品安全法、下請法、独占禁止法、個人情報保護法等の様々な法規制の適用を受けております。当社では、これらの法令等を遵守し、許認可等の更新に支障が出ないようにする等、従業員に対するコンプライアンスの徹底を行っております。加えて、当社は、現時点の法規制に従って業務を遂行しており、また、弁護士や外部諸団体を通じて新たな法的規制の改正情報や公開された策定プロセス等を入手することにより、事前のリスク軽減対策を講じております。しかしながら、予測することができない規制の改廃や新たな法的規制が設けられ、従来どおりの事業活動が制限される場合等には、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(9) 顧客情報の管理について
当社は、自転車を販売した顧客に対し、「自転車の安全利用の促進及び自転車等の駐車対策の総合的推進に関する法律(1980年11月25日法律第87号)」に基づく自転車防犯登録の勧奨や、ダイワサポートパック(当社会員サービス制度)への入会による盗難補償、無料点検、各種割引等のサービスを提供しています。また、インターネットによる通信販売も行なっております。
そのため、顧客情報を「個人情報保護規程」に基づき厳重に管理し、インターネットによる通信販売においても、外部から不正アクセスができないようにファイアウォール等のセキュリティ手段を講じております。
このように顧客情報の管理には万全を期していますが、不正アクセス等により顧客情報が外部に流出した場合には、当社における直接的損害や当社に対する信用の低下等により、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(10) 特定の人物への依存について
当社の代表取締役社長である涌本宜央は、当社のこれまでの成長における中心的人物であり、経営方針や事業戦略の決定及びその実行において重要な役割を果たしております。当社においては、特定の人物に依存しない体制を構築するべく、幹部社員への情報共有や権限の委譲、マネジメントを担い得る人材の採用・育成によって同氏に過度に依存しない組織体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により同氏が当社の業務を遂行することが困難になった場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(11) 自然災害等による影響について
当社の営業拠点は、その多くが首都圏及び近畿圏に集中しております。これらの地域において万一、大規模な地震・風水害等の自然災害やテロ行為が発生し、通常の営業活動が困難になった場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(12) 他社との競合について
当社の主力商品である自転車は、専門店やホームセンター、家電量販店等の既存チャネルの競合に加え、インターネット販売等のチャネルにおいても厳しい競争にさらされております。このような状況の下、当社では幅広い品揃えや居心地の良い店舗空間の演出、顧客に寄り添う接客等、他社との差別化に努めておりますが、十分に差別化できなかった場合等には、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(13) 品質管理について
当社店舗においては、顧客より注文のあった自転車を組立・整備の上、引渡しを行っております。当該組立・整備上の瑕疵が原因で、販売した自転車による顧客の事故、負傷等が発生した場合、その損害の賠償又は補償を求められる可能性があり、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
またPB商品においては、当社仕様による商品をメーカーに製造委託し、当社オリジナルブランドとして販売しているため、製造物責任法(PL法)の適用を受けます。それらの企画発注に関しては、国内・海外のいずれにおいても日本工業規格(JIS規格)適合を最低条件とし、より厳しい当社独自の品質基準を設定して、部品調達、メーカーの選定を行なっております。また、製造委託先メーカーの工場へ当社従業員が定期的に巡回し、品質の向上に努めております。さらに、製造物責任賠償についてはPL保険に加入しております。しかしながら、PB商品に欠陥が見つかった場合等には、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(14) 感染症拡大の影響について
今後、新型コロナウイルス感染症又はこれと同様に生命に重要な影響を与える新たな感染症の拡大が蔓延することで、各地方自治体からの外出自粛要請等による消費マインドの悪化や営業時間の短縮等の措置により、当社が運営する店舗の営業活動に影響が出る可能性があります。また、自転車の主要生産国である中国の委託生産工場の稼働停止により商品の調達が難しくなる可能性があり、その場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(15) 国内景気の動向・人口減少について
当社は国内に店舗を展開し、商品・サービスを提供しております。そのため、今後の国内景気の動向や日本国内での人口減少によって想定以上に国内での販売量が減少した場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(16) 知的財産権に係るリスクについて
当社の主要なPB商品については商標権を取得するなどその知的財産権を保護する一方で、第三者の知的財産権を侵害しないよう商品部で確認したうえで、必要に応じて弁理士等の専門家に相談しております。しかし、当社が第三者から知的財産権侵害の訴訟、使用差止請求等を受けた場合、又は第三者が当社の知的財産権を侵害するような場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(17) システムトラブルについて
当社は、通信ネットワークやコンピューターシステムを利用し、商品の仕入や販売等多岐にわたる業務を実施しております。また、ECサイトを運営しております。当社は社内のコンピューターシステムに関してクラウドサービスの利用やバックアップ体制を確立すること等による災害対策を講じておりますが、想定外の自然災害及び外部からのサイバー攻撃等によるソフト及びハードウエア障害等のシステムトラブルが発生した場合、業務に支障をきたすこととなり、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(18) 配当政策について
当社は、将来の積極的な事業展開と経営環境の急激な変化に備えた経営体質の構築に必要な内部留保を確保するとともに、株主への安定的かつ継続的な利益還元を経営の重要施策として、業績を勘案しながら配当を行うことを基本方針としております。しかしながら、業績の低迷等により安定的な配当が維持できなくなる可能性があります。
(19) 訴訟・係争等について
当社は本書提出日現在において、重大な訴訟を提起されている事実はございません。当社が事業活動を行うにあたっては、各種法令を理解し、社内規程等とあわせて遵守することに最善の努力をしておりますが、顧客及び取引先等から当社商品についての不備等により、訴訟・係争等の対象となる可能性があります。これらの訴訟・係争等の発生は予測困難であり、またそのような訴訟・係争等が発生した場合において、その解決には相当の時間と費用を要することが多く、結果を予測することには不確実性が伴います。このような訴訟・係争等が発生し、予期せぬ結果となった場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(20) 資金使途について
株式上場時における公募による調達資金の使途については、出店にかかる設備投資に充当する予定です。しかしながら、事業環境が急激に変化することも考えられるため、当初の計画に沿って資金を使用した場合においても、想定通りの投資効果を得られない可能性があります。また、市場環境の変化により、当初の計画を変更し、調達資金を上記以外の目的で使用する可能性があり、その場合には、速やかに資金使途の変更について開示を行う予定であります。
(21) 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について
当社では、当社の役員及び従業員に対しインセンティブとして新株予約権を付与しております。これらの新株予約権が行使された場合には、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。
(22) 大株主について
当社の代表取締役社長である涌本宜央及び同人の資産管理会社である㈱WAKUMOTOの所有株式数は、本書提出日現在で議決権数の100.0%となっており、上場日時点においても69.2%を所有し、引き続き大株主となる見込みです。涌本宜央及び同人の資産管理会社は、安定株主として引き続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。涌本宜央は、当社の創業家出身であるとともに代表取締役社長であるため、当社といたしましても安定株主であると認識しておりますが、将来的に何らかの事情により当社株式が売却された場合には、当社株式の市場価格及び流通状況に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
第33期事業年度(自 2022年2月1日 至 2023年1月31日)
(資産)
当事業年度末における資産合計は5,517,144千円となり、前事業年度末に比べ745,781千円増加いたしました。これは主に、新規出店により有形固定資産が91,160千円及び差入保証金が61,025千円増加したことによるものです。
(負債)
当事業年度末における負債合計は2,301,669千円となり、前事業年度末に比べ331,849千円増加いたしました。これは主に、未払金が88,651千円、未払費用が33,731千円、未払法人税等が166,173千円及び契約負債が608,906千円増加し、買掛金が5,664千円及び前受金が584,316千円減少したことによるものです。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は3,215,474千円となり、前事業年度末に比べ413,932千円増加いたしました。これは、当期純利益413,932千円によるものです。この結果、自己資本比率は58.3%(前事業年度末は58.7%)となりました。
第34期第2四半期累計期間(自 2023年2月1日 至 2023年7月31日)
(資産)
当第2四半期会計期間末における資産合計は、前事業年度末に比べ646,720千円増加し6,163,864千円となりました。
流動資産は4,063,657千円となり、前事業年度末に比べ415,525千円増加いたしました。これは主に未着商品が62,574千円減少したものの、現金及び預金が52,446千円、売掛金が318,665千円、商品が105,680千円増加したことによるものです。
固定資産は2,100,206千円となり、前事業年度末に比べ231,194千円増加いたしました。これは主に無形固定資産が8,157千円減少したものの、有形固定資産が160,250千円、投資その他の資産が79,102千円増加したことによるものです。
(負債)
当第2四半期会計期間末における負債合計は、前事業年度末に比べ354,533千円増加し2,656,202千円となりました。
流動負債は2,590,607千円となり、前事業年度末に比べ349,441千円増加いたしました。これは主に買掛金が198,676千円、未払法人税等が8,220千円減少したものの、短期借入金が500,000千円、未払消費税等が31,116千円、契約負債が77,694千円増加したことによるものです。
固定負債は65,595千円となり、前事業年度末に比べ5,092千円増加いたしました。これは退職給付引当金が5,092千円増加したことによるものです。
(純資産)
当第2四半期会計期間末における純資産合計は3,507,661千円となり、前事業年度末に比べ292,186千円増加いたしました。これは四半期純利益の計上による増加333,586千円、剰余金の配当による減少41,400千円によるものです。
この結果、自己資本比率は56.9%(前事業年度末は58.3%)となりました。
② 経営成績の状況
第33期事業年度(自 2022年2月1日 至 2023年1月31日)
当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による厳しい状況が徐々に緩和され、ウィズコロナ政策への転換に舵をきったことによって、行動制限緩和による個人消費におけるサービス支出の回復がみられました。しかしながら、ウクライナ情勢等の影響による世界的な資源価格の高騰や世界的なインフレ率の上昇、先進諸国の金融引き締め策による為替市場の変動等により依然として先の見通せない状況が続きました。
当社が属する自転車業界におきましては、原材料価格の上昇、物流費の上昇、急激な円安進行により仕入価格が大幅に上昇いたしました。また、世界的な自転車需要の増加に伴いスポーツ自転車等の一部商品が欠品するなど引き続き供給面に不安を抱える状況となりました。
このような状況のもと、当社におきましては、仕入価格の上昇と需要動向を見極めながら価格改定を行うとともに、直営店として関東地域に4店舗、関西地域に6店舗、FC店として関西地域に1店舗出店いたしました。この結果、当事業年度末の店舗数は、直営店101店舗、FC店6店舗のあわせて107店舗となりました。
(第33期業績概況)
このような活動の結果、当事業年度におきましては、以下のとおりとなりました。
売上高 13,090,618千円 (前年同期比 14.2%増)
営業利益 561,597千円 (前年同期比 154.1%増)
経常利益 610,286千円 (前年同期比 120.0%増)
当期純利益 413,932千円 (前年同期比 197.7%増)
なお、当社の事業は「自転車関連販売事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載をしておりません。
第34期第2四半期累計期間(自 2023年2月1日 至 2023年7月31日)
当第2四半期累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行に伴い、社会経済活動が一段と正常化へ向かい、インバウンド需要が回復するなど、明るい兆しが見えたものの、原料高騰に伴い生活必需品をはじめとした諸物価の上昇や円安の進行によるインフレ懸念が高まるなど先行きは不透明な状況が続いております。
自転車業界の状況として、平年よりも早い梅雨入りによる天候不順に加え、生活必需品をはじめとした諸物価の上昇で節約志向が高まったことや、原料高騰や円安の影響で商品の販売価格が上昇したことにより、自転車の販売台数は低い水準で推移しました。一方で、4月からの改正道路交通法の施行によるヘルメット着用の努力義務化によりヘルメットの購入希望者が増え、メーカーでの生産が間に合わないほど需要が増加しました。
このような状況のもと、当社におきましては、積極的な出店戦略を継続し、大阪府の出店を強化するとともに、京都府・奈良県の出店を進めました。また、既存店の販売力を強化するため、ECの利便性を生かした店舗受取サービスを積極的に推進するとともに、各自治体が推進している家計応援施策へ積極的に参画することで各地域での消費喚起に努めました。さらに、スポーツ車の販売力強化を推進するため、2023年5月にオープンした大阪府の河内長野店では、スポーツ車ブランドの品揃えを強化し、より質の高い購入体験の提供につなげることができました。出店の状況につきましては、関東4店舗、関西8店舗の出店を行いました。
(第34期第2四半期累計期間業績概況)
このような活動の結果、当第2四半期累計期間におきましては、以下のとおりとなりました。
売上高 7,927,786千円
営業利益 496,116千円
経常利益 510,773千円
四半期純利益 333,586千円
なお、当社の事業は「自転車関連販売事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
③ キャッシュ・フローの状況
第33期事業年度(自 2022年2月1日 至 2023年1月31日)
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ24,438千円減少し、当事業年度末には501,928千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は、377,281千円(前事業年度は261,362千円の支出)となりました。
主な増加要因は、税引前当期純利益592,633千円、減価償却費127,354千円、減損損失17,652千円、売上債権の減少額16,795千円、未払金の増加額88,651千円、未払費用の増加額33,731千円及び契約負債の増加額608,906千円であり、主な減少要因は、前受金の減少額584,316千円、棚卸資産の増加額690,244千円及び仕入債務の減少額5,664千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は、403,684千円(前事業年度は347,595千円の支出)となりました。
主な増加要因は、差入保証金の回収による収入11,650千円であり、主な減少要因は、新規出店に伴う有形固定資産の取得による支出210,123千円、無形固定資産の取得による支出8,170千円、差入保証金の差入による支出79,808千円及び建設協力金の支払による支出107,500千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の増減はありませんでした。(前事業年度は13,352千円の支出)
増加要因は、短期借入による収入400,000千円であり、減少要因は短期借入金の返済による支出400,000千円であります。
第34期第2四半期累計期間(自 2023年2月1日 至 2023年7月31日)
当第2四半期累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ52,446千円増加し、当第2四半期会計期間末には554,375千円となりました。
当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果減少した資金は、79,717千円となりました。主な増加要因は、税引前四半期純利益510,773千円、減価償却費68,520千円、契約負債の増加額77,694千円、建設協力金の家賃相殺額12,113千円によるものです。
また主な減少要因として、売上債権の増加額318,665千円、棚卸資産の増加額43,655千円、仕入債務の減少額198,676千円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は、328,455千円となりました。主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出208,416千円、無形固定資産の取得による支出4,699千円、差入保証金の差入による支出50,159千円、建設協力金の支払による支出54,900千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果増加した資金は458,600千円となりました。増加要因は、短期借入れによる収入800,000千円によるものです。また減少要因として短期借入金の返済による支出300,000千円、配当金の支払額41,400千円によるものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社の事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b.仕入実績
第33期事業年度及び第34期第2四半期累計期間の仕入実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
|
品目別 |
第33期事業年度 (自 2022年2月1日 至 2023年1月31日) |
第34期第2四半期累計期間 (自 2023年2月1日 至 2023年7月31日) |
|
|
仕入高(千円) |
前年同期比(%) |
仕入高(千円) |
|
|
自転車 |
6,747,157 |
114.4 |
3,901,123 |
|
パーツ・アクセサリー |
990,896 |
107.7 |
583,197 |
|
その他 |
311,254 |
139.0 |
148,109 |
|
合計 |
8,049,308 |
114.3 |
4,632,430 |
(注)1.金額は、仕入価格によっております。
2.その他には、運賃、輸入諸掛等が含まれております。
c.受注実績
当社の事業は、提供する商品・サービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
d.販売実績
当社は、「自転車関連販売事業」の単一セグメントとして事業を行っておりますが、第33期事業年度及び第34期第2四半期累計期間の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
|
品目別 |
第33期事業年度 (自 2022年2月1日 至 2023年1月31日) |
第34期第2四半期累計期間 (自 2023年2月1日 至 2023年7月31日) |
|
|
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
販売高(千円) |
|
|
自転車 |
9,787,578 |
113.4 |
5,962,573 |
|
パーツ・アクセサリー |
2,015,122 |
114.7 |
1,214,685 |
|
その他 |
1,287,918 |
120.3 |
750,526 |
|
合計 |
13,090,618 |
114.2 |
7,927,786 |
(注)1.その他は、修理代、TSマーク(自転車向け保険)、ダイワサポートパック加入料等となっております。
2.主な相手別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りに関しては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる可能性があります。
重要な会計方針及び見積りに関しましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」及び「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。なお新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
第33期事業年度(自 2022年2月1日 至 2023年1月31日)
(売上高)
当事業年度における売上高は、前事業年度と比べ1,630,996千円増加し、13,090,618千円(前年同期比14.2%増)となりました。これは主に、「(1)経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の状況」のとおりとなり、積極的な出店を行ったことによるものです。なお、売上高の内訳の詳細については、「(1)経営成績等の状況の概要 ④ 生産、受注及び販売の実績 d.販売実績」をご参照ください。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度における売上原価は、前事業年度と比べ820,293千円増加し、7,357,877千円(同12.5%増)となりました。これは主に売上高増加に伴う仕入れの増加によるものです。この結果、当事業年度における売上総利益は、前事業年度と比べ810,703千円増加し、5,732,740千円(同16.5%増)となりました。なお、仕入高の内訳の詳細については、「(1)経営成績等の状況の概要 ④ 生産、受注及び販売の実績 b.仕入実績」をご参照ください。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度における販売費及び一般管理費は、前事業年度と比べ470,148千円増加し、5,171,143千円(同10.0%増)となりました。これは主に、新規出店に伴い、減価償却費や賃借料等が増加したことや、人員増加に伴う人件費の増加等によるものです。この結果、当事業年度における営業利益は、前事業年度と比べ340,555千円増加し、561,597千円(同154.1%増)となりました。
(営業外損益、経常利益)
当事業年度における営業外収益は、51,520千円(同23.6%減)となりました。これは主に為替差益や助成金収入、デリバティブ評価益によるものです。営業外費用は、固定資産除却損等により、2,831千円(同74.2%減)となりました。この結果、当事業年度における経常利益は、前事業年度と比べ332,825千円増加し、610,286千円(同120.0%増)となりました。
(特別損益、当期純利益)
当事業年度における特別損失は、17,652千円(同70.8%減)となりました。これは、店舗の減損損失によるものです。この結果、当事業年度における当期純利益は、413,932千円(同197.7%増)となりました。
第34期第2四半期累計期間(自 2023年2月1日 至 2023年7月31日)
(売上高)
当第2四半期累計期間における売上高は、7,927,786千円となりました。これは主に、「(1)経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の状況」のとおりとなり、積極的な春商戦によるPR活動及び出店を行ったことによるものです。なお、売上高の内訳の詳細については、「(1)経営成績等の状況の概要 ④ 生産、受注及び販売の実績 d.販売実績」をご参照ください。
(売上原価、売上総利益)
当第2四半期累計期間における売上原価は、4,520,252千円となりました。これは主に売上高増加に伴う仕入れの増加によるものです。この結果、当第2四半期累計期間における売上総利益は、3,407,534千円となりました。なお、仕入高の内訳の詳細については、「(1)経営成績等の状況の概要 ④ 生産、受注及び販売の実績 b.仕入実績」をご参照ください。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当第2四半期累計期間における販売費及び一般管理費は、2,911,417千円となりました。これは主に、新規出店に伴い減価償却費や賃借料等が増加したことや、人員増加に伴う人件費の増加等によるものです。この結果、当第2四半期累計期間における営業利益は、496,116千円となりました。
(営業外損益、経常利益)
当第2四半期累計期間における営業外収益は、17,304千円となりました。これは主に為替差益や助成金収入によるものです。営業外費用は、上場関連費用等により、2,647千円となりました。この結果、当第2四半期累計期間における経常利益は、510,773千円となりました。
(特別損益、四半期純利益)
当第2四半期累計期間における特別利益及び特別損失はありませんでした。この結果、当第2四半期累計期間における四半期純利益は、333,586千円となりました。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり
であります。
④ 経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課
題等」に記載のとおりであります。
⑤ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の第33期事業年度のキャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社は、事業活動に必要な資金を安定的に確保するため、主として内部資金を活用し、不足分は金融機関からの借入により資金調達を行うこととしております。設備投資をする場合等、必要に応じてエクイティファイナンスも検討する方針です。当社の資金需要のうち主なものは、新規出店に関連する費用です。この資金需要に対する財源は、営業活動で得られる自己資金であります。また、第33期事業年度末におけるネットキャッシュは501,928千円であり、手元資金の流動性を確保しております。
⑥ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等に対する経営者としての今後の方針・対策等
当社は、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、財務関連指標としては売上高成長率及び売上高営業利益率を特に重視しておりますが、重要な経営指標の目標達成状況を図るためのKPIとして、店舗出店数、自転車販売に占めるPB商品の割合(直営店のみ、金額ベース)を設定しております。
各指標の推移は以下のとおりです。当社は毎期10%以上の売上高成長率を目標としており、2023年1月期は目標を達成いたしました。2019年1月期から2023年1月期までの売上高の年平均成長率は13.3%であります。売上高営業利益率は販売価格の値上げや店舗運営の効率化等により前事業年度より上昇しております。また、店舗出店数は毎期15店舗以上の新規出店を目標とし、2024年1月期は2023年8月末時点で13店舗を出店済みであり、2024年1月期中にさらに3店舗の新規出店を見込んでおります。自転車売上高に占めるPB商品の割合は2023年8月末時点で35.6%であり、2024年1月期末時点では35.7%となることを目指しております。
|
財務関連指標 |
2022年1月期 (前事業年度) |
2023年1月期 (当事業年度) |
2024年1月期 第2四半期累計期間 |
|
(参考)売上高(百万円) |
11,459 |
13,090 |
7,927 |
|
売上高成長率(%) |
8.2 |
14.2 |
- |
|
売上高営業利益率(%) |
1.9 |
4.3 |
6.3 |
|
KPI |
2022年1月期 (前事業年度) |
2023年1月期 (当事業年度) |
2024年1月期 第2四半期累計期間 |
||||||
|
出店店舗数 |
期初 |
出店数 |
期末 |
期初 |
出店数 |
期末 |
期初 |
出店数 |
期末 |
|
80 |
16 |
96 |
96 |
11 |
107 |
107 |
12 |
119 |
|
|
自転車売上高に占めるPB商品の割合 |
35.5% |
34.5% |
35.6% |
||||||
該当事項はありません。
該当事項はありません。