第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期累計期間において、2023年8月22日提出の有価証券届出書に記載した「事業等のリスク」について、当該有価証券届出書の提出日以後、本報告書の提出日(2023年11月14日)までの間における重要な変更は以下の通りです。

また、以下の見出しに付された項目番号は、2023年8月22日提出の有価証券届出書における「第2部 企業情報 第2 事業の状況 2 事業等のリスク」の項目番号に対応したものであり、文中の下線部分が変更箇所であります。

なお、文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において判断したものであります。

 

(18)特定の個人に株式の保有が集中していることについて

本報告書提出日現在における当社の発行済株式総数は、6,835,220株であり、このうち、4,736,800株(発行済株式総数6,835,220株に対する所有割合69.30%)を当社代表取締役である萩原外志仁及び萩原外志仁の資産管理会社である朝日ホールディングス株式会社が保有しております。

朝日ホールディングス株式会社及び萩原外志仁氏は、当社の上場後も継続的に当社株式の保有を行う意向であるとしておりますが、何らかの理由により、朝日ホールディングス株式会社及び萩原外志仁氏が保有する株式を売却した場合、当社株式の需給バランス及び株価に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクについて、リスクが顕在化する可能性のある時期は不明、リスクが顕在化する可能性の程度は低く、また、顕在化した場合の影響度も小さいと判断しております。

 

(変更理由)

公募増資、及びストックオプションの行使による発行済株式総数の増加、並びに売出しによる朝日ホールディングス株式会社、株式会社ACエナジーの所有株式の減少によるものであります。

 

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日において当社が判断したものであります。なお、当社は、前第3四半期累計期間については四半期財務諸表を作成していないため、前年同四半期累計期間との比較分析は行っておりません。

 

(1) 財政状態及び経営成績の状況

①経営成績

当第3四半期累計期間における日本経済は、コロナ禍からの社会経済活動の正常化が進む中で、緩やかな持ち直しの動きが見られました。その一方で、世界的なエネルギー・食料価格の高騰や欧米各国の金融引き締め等による世界的な景気後退懸念が高まる等、日本経済を取り巻く環境には厳しさが増す状況となりました。

当社をとりまく経営環境としては、2023年1月から2023年9月の(一社)日本自動車販売協会連合会、(一 社)全国軽自動車協会連合会の発表統計による登録車及び軽自動車の新車販売台数合計は前年同期比15.6%増の360.7万台となったものの、軽自動車を含む中古自動車登録(届出)台数は前年同期比1.0%増の486.4万台と前年とほぼ同水準に留まっており、今後の動向については引き続き注視が必要と思われます。ただし一昨年同期から前年同期にかけては、新車販売台数が10.3%減、中古車登録(届出)台数が6.8%減と、いずれも減少していたことを踏まえると、新車及び中古車の流通は回復基調にあると思われます。

このような環境下、当社においては当第3四半期累計期間におきましても引き続きASNET会員数(法人・個人を合わせた拠点数)の拡大及びASNET取引台数の拡大を図っており、2023年9月末のASNET会員数は76,675(2022年12月末比1,675増)となり、2023年9月末時点のASNET取引台数は、174,163台(前年同期比3.5%増)となっています。ただし、前述の通り中古車登録台数は新車販売台数ほどには増加していないことから、今後の動向については引き続き注視することとしております。

 

うちASNET取引台数について、当社は、中古車取扱事業者がインターネット上で中古車を売買することのできる会員制サービスプラットフォーム「ASNET」を運営する事業を営んでおり、経営上の目標達成状況を判断するための指標として「ASNET」における「取引台数」を用いております。その理由は、当社はASNET事業において顧客による車両の落札、出品もしくは成約の都度、手数料を受領しており、これが売上の大部分を構成しているためです。

 

取引台数

(単位:台)

オークション

代行サービス

ASワンプラ

サービス

合計

2018年

126,198

81,760

207,958

2019年

130,646

80,533

211,179

2020年

135,786

86,702

222,488

2021年

139,375

88,985

228,360

2022年

131,774

85,908

217,682

2022年1月

10,076

7,486

17,562

2022年2月

11,733

7,507

19,240

2022年3月

14,529

7,186

21,715

2022年4月

12,869

6,645

19,514

2022年5月

10,376

7,142

17,518

2022年6月

11,373

8,426

19,799

2022年7月

9,913

9,036

18,949

2022年8月

7,727

7,687

15,414

2022年9月

10,681

7,936

18,617

2022年10月

11,535

6,791

18,326

2022年11月

11,879

5,661

17,540

2022年12月

9,083

4,405

13,488

2023年1-9月

110,484

63,679

174,163

2023年1月

10,735

6,018

16,753

2023年2月

13,191

6,381

19,572

2023年3月

15,025

6,427

21,452

2023年4月

13,077

6,091

19,168

2023年5月

11,065

7,053

18,118

2023年6月

12,693

8,232

20,925

2023年7月

12,014

8,174

20,188

2023年8月

9,982

7,308

17,290

2023年9月

12,702

7,995

20,697

(参考)2022年1-9月

99,277

69,051

168,328

(参考)前年同期からの増減

+11,207

△5,372

+5,835

(参考)前年同期比(%)

11.3

△7.8

3.5

 

 

うちASNET会員数について、当社はASNET事業を成長させ収益力を強化するには 、「新規会員の獲得」と「既存会員の利用促進」が重要であると考えております。

当第3四半期累計期間においても、新たな顧客開拓に注力し、新規会員の獲得においては、中古車取扱事業者のほか、自動車関連事業者を含めた幅広い事業者を対象に営業活動を展開しております。また、既存会員の利用促進のための定期的な営業活動や代理店施策の実施、ANSETの機能強化及び既存サービスの内容拡充を図っております。

 

 

ASNET会員の推移

会員数

稼働会員数(注)

2018年12月末時点

59,635

27,083

2019年12月末時点

63,592

27,838

2020年12月末時点

67,254

28,884

2021年12月末時点

70,730

29,430

2022年12月末時点

74,751

28,314

2023年9月末時点

76,675

26,738

(参考)2022年9月末時点

73,870

26,293

(参考)前年同期からの増減

+2,805

+445

(参考)前年同期比(%)

3.8

1.7

 

(注)稼働会員とは、当該年(期間)においてASNETで1台以上の車両売買を行ったASNET会員をいいます。

 

これらを踏まえた結果、当第3四半期累計期間の業績につきましては、売上高は4,427,256千円、経常利益は1,603,406千円、四半期純利益は1,014,857千円となりました。

なお、当社はASNET運営事業のみの単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。

 

(参考情報)

当社は、経営成績の推移を把握するために、以下の算式により算出された調整後経常利益及び調整後当期純利益を重要な財務指標として位置づけております。当第3四半期累計期間の当社の調整後四半期経常利益、調整後四半期純利益は以下のとおりであります。

(単位:千円)

 

第9期
第3四半期累計期間

自2023年1月1日
至2023年9月30日

四半期経常利益

1,603,406

+のれん償却額

177,236

調整後四半期経常利益(注)1

1,780,642

四半期純利益

1,014,857

+のれん償却額

177,236

調整後四半期純利益(注)2

1,192,093

 

(注)1.調整後四半期経常利益=四半期経常利益又は四半期経常損失+のれん償却額

   2.調整後四半期純利益=四半期純利益又は四半期純損失+のれん償却額

 

②財政状態

(資産)

当第3四半期会計期間末における総資産は19,552,149千円となり、前事業年度末に比べ5,240,033千円増加しました。これは主に現金預金が営業活動の結果等により2,556,065千円、事業年度末は年末年始長期休暇に伴う稼働日数減少等により取引台数が減少することから未収入金が2,797,519千円増加した一方で、のれんが償却により177,236千円減少したことによります。

 (負債)

当第3四半期会計期間末における負債は9,165,243千円となり、前事業年度末に比べ3,594,616千円増加しました。これは主に事業年度末は年末年始長期休暇に伴う稼働日数減少等により取引台数が減少することから未払金が3,365,234千円増加したことによります。

 

 (純資産)

当第3四半期会計期間末における純資産は10,386,905千円となり、前事業年度末に比べ1,645,417千円増加しました。これは主に、東京証券取引所スタンダード市場及び名古屋証券取引所メイン市場への上場に伴う新株発行により資本金及び資本剰余金がそれぞれ491,280千円増加したこと、四半期純利益が1,014,857千円であった一方で、配当金の支払いにより352,000千円減少したことによります。

 

(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

2023年8月22日提出の有価証券届出書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(3)経営方針・経営戦略等

当第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

該当事項はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。