文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、2018年の創業以来、「最新のテクノロジーを、多くの人へ」というビジョンを掲げ、少子高齢化に伴う労働人口の減少、人材不足による情報のデジタルシフトが進まないという社会課題に対し、AIソフトウエアを用いたサービス、プロダクトの開発、AIを推進するための組織開発や人材育成にかかわるサービスを通じて、顧客のビジネスモデル変革を支援し、日本のAIの推進を目指しています。
社会課題の解決にあたっては、様々な業界の顧客企業と協働・提携することで、多様な産業・社会課題を発見し、その革新を実現し続けることを目指して事業を推進しております。こうして各業界・様々な顧客との産業課題・社会課題解決を推進して得られた知見をもとに、AIを用いたサービス、プロダクトの開発・提供を行うことで、継続的に革新的なサービスを創出し、より広範な社会の課題を解決することを目指しております。
(2)経営戦略
当社は、業務効率化等の新たな価値を創造するAIソリューションを提供できるというビジネスモデルを構築しており、当該ビジネスモデルの優位性の最大化をするための経営戦略を策定しております。
①月間32万PV(2022年12月期の月間PVの平均値)の自社メディア「AI Trend」、E資格講座の受講者の5期連続合格者数1位というブランド認知により効率的にリード顧客を獲得
②ビルドアップコンテンツ間のシナジーで取引深耕しLTVの向上
・様々なニーズ、レベルに応じたコンテンツを複合的に提供することで取引の深耕を図るとともに、継続率を高める。例えば、新卒者向けの研修を行った上で、次の取り組みとして部長クラスの研修を行うなど
③「ビルドアップユニット」で顧客のリテラシーを高めると共に顧客の理解を深め「AIソフトウエアユニット」で更に取引を深耕。同時にコアモジュールの性能向上
・「ビルドアップユニット」で顧客のビジネス構造の理解を深めた上で、実現場で実装できるAIソフトウエアを提供し、更なる継続率の上昇及びLTVの上昇を図る
・AIソフトウエアの開発・提供に関わるアルゴリズム構築ノウハウを蓄積することによりコアモジュールの性能向上を図る
・AIソフトウエアの開発に際しては、「AVILEN DS-Hub」を活用することで、先端AI技術者のリソースと安定した採用ルート確保
④「AIソフトウエアユニット」で開発されたパッケージ型ソフトウエアを横展開
・「AI Seed」、「ChatMee」のようなSaaS型等のパッケージ型ソフトウエアを顧客企業や資本業務提携先と共に共同開
発・拡販
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、より高い成長性及び収益性を確保する観点から、売上高成長率及び営業利益率を重要な経営指標と捉えております。また、売上高の継続的かつ累積的な増加を実現するため、継続率を重要な指標としております。なお、2021年12月期から2022年12月期にかけての売上高成長率は53.3%、2022年12月期の営業利益率は15.1%、2022年12月期の継続率は82.6%となっております。
(4)経営環境
国内のAIビジネス市場は2021-2027年の間に1.2兆円から2.0兆円に拡大(出典:株式会社富士キメラ総研「2022年人工知能ビジネス総調査」)、DX市場は2020年度に1.4兆円から2030年度に5.2兆円まで拡大する(出典:株式会社富士キメラ総研「2022デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望」)と予測されております。一方で、日本企業のDX人材の確保については、「量」が不足していると回答している割合(「大幅に不足している」と「やや不足している」を足した割合)が83.5%という状況(出典:独立行政法人情報処理推進機構「DX白書」)であり、更には2030年にはAI人材の需給ギャップは12.4万人になると予想(出典:みずほ情報総研株式会社「IT人材需給に関する調査」)されております。日本企業は、DX推進のために必要となる人材要件を明らかにし、人材のスキル評価や処遇といったマネジメント制度の整備をする必要があると共に、その上で、採用や外部人材の活用だけでなく、社員の人材育成(リスキリング)といった人材確保のための施策の実施が求められている状況となっております。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
①業界及び顧客基盤の拡張
持続的な成長のためには業界や顧客基盤の拡張が必要となります。当社の優位性は「①特定の業界に限定されない顧客の課題を捉え、マルチモーダルなAIソフトウエアの開発を可能にする技術コアモジュール」、「②潜在的なAI/DX市場を創出し、80%超の継続率を実現するビジネスモデル」、「③業界全体が抱える成長ボトルネックを解消する「AVILEN DS-Hub」のエコサイクル」、「④高いブランド認知による顧客獲得能力」であり、これらの競争優位性は特定業界に限定されず幅広い業界において発揮されます。当社は既存の業界及び顧客で積み上げた実績や知見を活用することで継続的に成長を続けてまいります。
②一顧客当たり売上高の向上と契約の長期化
当社は、様々な業界の顧客に対し、ビジネスプロセスへのAI実装・データ利活用の支援(「AIソフトウエアユニット」)、組織のDXアセスメントやDXロードマップの策定、経営企画やエンジニア等部門横断的なAI人材の育成による組織開発の支援(「ビルドアップユニット」)を実施しております。初期的には課題の特定、概念検証等を行い、それらの結果を踏まえて具体的なサービスの提供、AIアルゴリズムの実装や運用へと領域を拡充いたします。従いまして、その成果に応じて、顧客企業との契約期間が長期化することが見込まれております。また、前年度から契約が継続した顧客との取引は、「ビルドアップユニット」におけるコンテンツ間での取引拡充、「AIソフトウエアユニット」においては、より高度なAIモデルの実装や運用が必要になることが多いため、結果として一顧客当たり売上高は上昇する傾向にあります。
③既存パッケージ型ソフトウエアの強化と新規パッケージ型ソフトウエア等の創出
当社はこれまで資本業務提携先の企業や各業界の上場企業をはじめとした企業に対するAI実装・データ利活用の支援を通じて、「AI Seed」や「ChatMee」といったパッケージ型ソフトウエアを開発・提供してきました。今後は既存パッケージ型ソフトウエアの強化と新規パッケージ型ソフトウエアの創出が課題となります。既存パッケージ型ソフトウエアにおいては、新機能の開発や効率化等を通じて更に競争優位性を高めていくとともに、業界全体への横展開を加速させるための営業チームやカスタマーサクセス(顧客満足度を高めるための専属部署をいう。)の体制強化及び資本業務提携先との連携強化を進めてまいります。
④技術とビジネス双方に秀でた人材の育成
業界共通の課題解決を実現するためには、技術面及びビジネス面の双方で優れた人材が必要となり、人材の確保と育成が課題となってまいります。当社には、AIアルゴリズムの構築等の技術面の豊富な知見を有するデータサイエンティストやエンジニアに加え、AIを活用した具体的な解決策の提示や難易度の高いAIプロジェクトのマネジメント等のビジネス面での執行能力を有するコンサルタントが在籍しております。更には「AVILEN DS-Hub」を通じた採用も行うことで、今後も、技術面及びビジネス面の双方の課題を解決できる能力を持つ人材の育成・採用に投資を継続してまいります。
⑤非連続な成長を支える事業資金の確保
当社は安定的にキャッシュ・フローを創出しているため、過去第三者割当増資等の資金調達を必要としてきませんでしたが、今後の更なる事業拡大に伴う人材獲得や経営基盤の強化、非連続な成長のためのM&A等のアクション等のために、戦略的な資金調達を検討していく方針です。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性を、以下に記載しております。また、必ずしもリスク要因に該当しない事項についても、投資者の判断上、重要であると考えられる事項については、積極的な情報開示の観点から記載しております。当社は、これらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の迅速な対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容もあわせて慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生する可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。
(1)事業環境に関するリスク
① 技術革新について(発生可能性:中 、影響度:高 )
当社は、各産業の大手企業とのプロジェクトにおいて蓄積されたAIに関する知見や独自のAIアルゴリズムをもとに、産業の共通課題の解決を目指しております。そのため、これらの技術やその周辺技術、またその技術を活用したソリューションが競争力の源泉となっており、急速な技術革新があった場合において、変化に対応する開発費や開発工数等が大幅に増加する可能性がありますが、その時期は想定されるものではなく当該リスクが短期的に顕在化する可能性は高くないと想定しております。当該リスクへの対応や更なる競争力の向上のため、継続的な情報収集、優秀なエンジニアやデータサイエンティストの採用や教育にも注力しております。しかしながら、当該リスクが顕在化した場合には、当社の事業進捗や業績に影響を及ぼす可能性があります。
② AIビジネス市場について(発生可能性:低 、影響度:高 )
当社が属する国内のAIビジネス市場は2021-2027年の間に1.2兆円から2.0兆円に拡大(出典:株式会社富士キメラ総研「2022年人工知能ビジネス総調査」)、DX市場は2020年度に1.4兆円から2030年度に5.2兆円まで拡大する(出典:株式会社富士キメラ総研「2022デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望」)と予測されております。市場拡大のペースの急速な鈍化や、当社のAIビジネスの競争優位性が発揮されないシナリオにおいては、市場が拡大した場合においても当社の成長ペースが市場拡大と相関しない可能性があります。また、AIビジネス市場の歴史は浅く、成熟した市場でないため、市場動向が大きく変動する可能性もありますが、その時期は想定されるものではないため現時点で短期的に顕在化するリスクは低いと想定しております。当該リスクへの対応として、単一の業界や顧客に依存しないよう、AIソリューションのラインナップの拡充や、顧客の属する業界の拡充を行っております。しかしながら、当該リスクが顕在化した場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 競合他社について(発生可能性:中 、影響度:中 )
当社は、AI関連領域において事業展開しておりますが、当該分野はその成長性から注目されており、多くの企業が参入しております。そのため、当社の競争力が低下する可能性がありますが、ChatGPTをはじめとする最新のテクノロジーを早期にサービス活用(当該テクノロジーを解説したビルドアップコンテンツの開発)するなどの施策を講じております。また、当社の競争力が低下する時期は想定されるものではないため現時点で短期的に顕在化するリスクは高くないと想定しております。しかしながら、当該リスクが顕在化した場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ マクロ経済について(発生可能性:低 、影響度:中 )
当社がサービスやソリューションを提供する主要顧客は、各産業の大手企業であり、国内外に事業を展開する大企業が中心であります。国内外の景気後退時において多くの主要顧客の経営状態や業績に大きな影響を及ぼす状況となった場合には、プロジェクトの新規獲得や横展開、既存契約の継続に影響を及ぼす可能性はありますが、当社の主要顧客の属する業界は様々であるため、そのリスクは分散されているものと認識しております。しかしながら、当該リスクが顕在化した場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 外注先の確保について(発生可能性:低 、影響度:低 )
当社では「ビルドアップユニット」及び「AIソフトウエアユニット」において業務の一部を「AVILEN DS-Hub」所属のメンバー、協力会社に外注してサービスを提供しております。外注先において不測の事態が生じた場合、信頼関係を損なう事態が生じた場合には、新たな外注先の確保に時間を要する、新たな外注先が確保できない事態が想定され、サービスの円滑な提供が阻害され、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクは外注先との契約のみで完全に回避できるものではなく、顕在化した場合に、顕在リスクの規模等に応じた影響を蒙る可能性がありますが、その影響度について確定的な見積りを行うことは困難であると認識しております。当社としては、引き続き外注先の分散を図るとともに、定期的な面談機会を設ける等、外注先と良好な関係を維持、安定的な供給を受ける体制確保に努めること、適正な外注比率を維持することにより、リスクに対する影響度の低減を図る方針であります。
(2)事業内容に関するリスク
① プロジェクトの進捗等について(発生可能性:中 、影響度:高 )
当社では、AIソリューション導入前の課題特定や企画、PoC実施、本導入のシステム開発、導入後の継続的な運用保守等のプロジェクトを実施しており、フェーズに応じて収益を獲得しております。多数のプロジェクトが早期のフェーズで終了するような場合や、各フェーズにおいて想定以上に工数がかかる可能性はありますが、その時期は想定されるものではなく当該リスクが短期的に顕在化する可能性は高くないと想定しております。当該リスクへの対応として毎月月初にコーポレートアドミニストレーション部においても進捗管理をモニタリングする等、引き続きプロジェクト管理の徹底等を行い、想定以上に工数を要している場合は、適切に工数の見積修正を行ってまいりますが、当該リスクが顕在化した場合には、当社の事業及び業績に影響(想定以上に工数を必要とした場合は採算が悪化。検収時期が後ろ倒しになった場合は売上計上時期も後ろ倒し等)を及ぼす可能性があります。
② 今後の非連続な成長のための投資等について(発生可能性:中 、影響度:中 )
当社は非連続な成長を続けるために、新規プロダクトの開発、戦略的な営業活動、新規事業への取り組み、人材の採用、M&A等の戦略的な投資が重要であると認識しております。いずれの投資等も当社の非連続な成長のために必要なものと認識しておりますが、安定的に収益を獲得できるまでには一定の期間が必要となることが想定され、短期的な利益率低下につながる可能性があります。また、外部環境の変化等により当初計画どおりに推移しない可能性がありますが、その時期は想定されるものではなく当該リスクが短期的に顕在化する可能性は低いと想定しております。当該リスクに対しては、リスクシナリオを慎重に検討し投資等を行うことで、そのリスクの低減に努める方針であります。
③ 新規ソリューションの開発・提供について(発生可能性:中 、影響度:中 )
当社では産業共通の課題を解決する新規AIソリューションの開発を行っており、これらのAIソリューションを産業内外に横展開することで、事業規模拡大を見込んでおります。しかしながら、横展開が想定どおりに進まない場合や、横展開する際の導入工数が想定以上となる可能性があり、また、産業内外への横展開に際してAIソリューションにおけるアルゴリズムの精度向上のための産業固有のデータ蓄積が想定どおりに進まない可能性がありますが、その時期は想定されるものではなく当該リスクが短期的に顕在化する可能性は高くないと想定しております。しかしながら、当該リスクが顕在化した場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 顧客との継続取引について(発生可能性:中 、影響度:中 )
当社は顧客に対して継続的にサービスを提供しており、継続率は、2022年12月期は82.6%となっております。継続顧客とは定期的に、商談だけなく情報共有等の面談機会を得るよう運用しておりますが、継続顧客との取引は長期契約に基づいて行われるものではなく、顧客に対する継続的な営業活動を実施した結果、顧客との様々な取引を実現することが可能になるため、何らかの事情で顧客ニーズの継続的な把握ができず、取引ができない場合は当社の業績や財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 経営成績の季節的な変動について(発生可能性:高 、影響度:低 )
当社の主要サービスである「ビルドアップユニット」及び「AIソフトウエアユニット」では主要顧客の多くが3月末を事業年度末としているため、事業年度末までのサービス提供完了に向けて7月から12月にサービス提供開始を求められ、当社の事業年度末である12月に向けて売上高が増加する傾向にあります。そのため当社の売上高及び営業利益には一定の季節変動がありますが、「ChatMee」等のSaaSプロダクトによる継続収入増加により季節変動を低減していく方針です。
⑥ ソフトウエア資産の減損について(発生可能性:低 、影響度:低 )
当社では、「AI Seed」、ビルドアップコンテンツの受講管理システムに係るソフトウエア(ソフトウエア仮勘定を含む)及びデータドリブン経営の基盤となる全社データ集約・可視化システム(ソフトウエア仮勘定を含む)については、将来の収益獲得又は費用削減が確実であると認められたものを資産計上しております。資産計上を行う場合は、取締役会にてリスクシナリオの慎重な検討をしておりますが、将来収益計画の下方修正または開発計画の遅延・コスト増等により、投資回収計画が当初計画に達しない見込みとなった場合には、相当の減損による損失が発生するリスクがあります。その場合には、当社の業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ AI資格対策講座について(発生可能性:低 、影響度:中 )
当社は一般社団法人日本ディープラーニング協会(以下、「JDLA」)の正会員であり、当社が提供しているAI資格対策講座のうち、「全人類がわかるE資格コース」はJDLAから認定を受けております。E資格はJDLAが主催するエンジニア資格であり、当該試験を受講するにあたっては、JDLA認定プログラムを一定期間に修了していることが求められております。当社は今後もJDLAへの加入を継続するとともに、有益な講座を提供し続ける方針ではありますが、何等かの事情により、万が一当社がJDLAから離脱する場合や、講座の認定の取り消しがなされるような場合にはE資格にかかる講座の提供ができなくなることにより、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)コンプライアンスに関するリスク
① 訴訟について(発生可能性:低 、影響度:高 )
当社は本書提出日現在において、当社が当事者として提起されている訴訟はありません。リスク管理・コンプライアンス規程を整備して役職員へ周知すること等により法令違反などの発生リスクの低減に努めておりますが、当社又は当社役職員を当事者とした訴訟が発生した場合には、その訴訟の内容や進行状況によっては、当該訴訟に対する金銭的な負担の発生や、当社又は当社役職員のレピュテーションが悪化して当社の社会的信用が毀損されるなど、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、訴訟の発生についてはその時期及び顕在化の可能性を予見できるものではありません。
② 情報セキュリティ体制について(発生可能性:低 、影響度:高 )
当社は、業務において顧客の機密情報及び顧客が保有する個人情報が含まれるデータを取扱う場合があります。人為的なミスや不正アクセスによる情報漏えいが発生する可能性がありますが、その時期は想定されるものではなく短期的に顕在化する可能性は低いと想定しております。当該リスクに対応するため、社内にて情報セキュリティ委員会を毎月開催し、情報セキュリティ体制や情報管理体制を構築するとともに、2020年5月に情報セキュリティマネジメントシステム(ISO 27001)の認証を取得し、2022年8月にはプライバシーマークを取得しております。しかしながら、当該リスクが顕在化した場合には、顧客への損害賠償や当社の社会的信用の失墜等により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 知的財産管理について(発生可能性:低 、影響度:低 )
当社は知的財産権を重要な資産と捉えて、必要に応じて事業に関する知的財産権の保護に努めております。また、当社による第三者の知的財産権侵害の可能性についても、調査可能な範囲で対応を行っております。当社が認識せずに他社の特許を侵害した場合には、損害賠償請求、使用差止請求またはロイヤリティの支払要求が発生する可能性がありますが、その時期は想定されるものではなく短期的に顕在化する可能性は低いと想定しております。しかしながら、当社の事業領域に関する第三者の知的財産権の完全な把握は困難であり、当該リスクが顕在化した場合には当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 法的規制について(発生可能性:低 、影響度:低 )
現在、当社が営むAIソリューション事業そのものを規制する法令はありませんが、事業の運営においては「著作権法」、「不当景品類及び不当表示防止法」、「特定商取引に関する法律」、「個人情報の保護に関する法律」等、多数の法令等により、規制を受けています。当社では、これらの法令を遵守するために、顧問弁護士からの情報交換等含め、コンプライアンス体制の整備等を含む管理体制充実に取り組んでおります。しかしながら、将来において、このような法令の制定や改正、監督官庁による行政処分、新たな規制の策定又は改定等により、当社の事業が新たな制約を受け、又は既存の規制が強化された場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)事業運営に関するリスク
① 人材の確保及び育成について(発生可能性:中 、影響度:中 )
当社が今後も持続的な高成長を続けるためには、優秀な人材の確保・育成が必要不可欠であります。当社の求める水準に合致する人材の確保及び育成が計画どおりに進まない可能性や退職者の増加により必要な人員を維持することができない可能性がありますが、当該リスクが短期的及び中長期的に顕在化する可能性は高くないと想定しております。当該リスクに対応するため、積極的な採用活動を進めるとともに、人材の育成も進めており、また外部の業務委託者との連携を強化することでリソースの確保にも努めております。しかしながら、当該リスクが顕在化した場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
② システム障害について(発生可能性:低 、影響度:高 )
当社の事業は、サービスの基盤をインターネット通信網に依存しているため、自然災害や事故等によりインターネット通信網が遮断された場合や、アクセス急増に伴いサーバーがダウンするような場合には、当社サービス提供に支障が生じる場合があります。また、外部からの不正アクセス等によって、当社システムに重大な影響が出る場合があり、大規模なシステム障害が発生した場合等には、当社の業績及び事業運営に重要な影響を及ぼす可能性があります。当社では、このようなシステム障害等に備え、定期的バックアップ、稼働状況の常時監視、不正アクセス防止のためのセキュリティ強化、原則月次での不正アクセスチェック等のリスク対応策を講じております。
③ 社歴が浅いことについて(発生可能性:中 、影響度:中 )
当社は2018年8月に設立された社歴の浅い企業となります。当社は今後もIR活動などを通じて経営状態を積極的に開示してまいりますが、当社の過年度の経営成績は期間業績比較を行うための十分な材料とはならず、過年度の実績のみでは今後の業績を判断する情報としては不十分である可能性があります。
④ 小規模組織であることについて(発生可能性:低 、影響度:中 )
当社は、2023年7月31日現在において、取締役5名、監査役3名、従業員50名と小規模な組織となっており、内部管理体制は事業の拡大及び従業員の増加に合わせて整備を進めております。適切な人材確保や配置ができず組織的な対応が困難となる場合や、事業規模に応じた事業体制、内部管理体制の構築が追いつかない可能性はありますが、その時期は想定されるものではなく当該リスクが短期的に顕在化する可能性は低いと想定しております。当該リスクに対応するため今後もより一層の人員充実を図る予定ですが、当該リスクが顕在化した場合には当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 内部管理体制について(発生可能性:低 、影響度:中 )
当社では、企業価値の持続的な増大を図るためにコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であると認識しておりますが、事業の急速な拡大により、十分な内部管理体制の構築が追いつかないという状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、当社の業績及び事業運営に影響を及ぼす可能性があります。
当社では、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要と認識しており、組織規模や環境に応じた管理人員の増員を図り、業務の自動化、効率化、各種研修などの教育により、管理体制の充実に努めております。
⑥ 大規模な災害等に関するリスク(発生可能性:低 、影響度:中 )
当社は、テレワークが可能な体制を構築しており、大規模な地震、台風、津波等の自然災害、火災、停電、未知の感染症の拡大等が発生した場合でも事業継続が可能となっており、今回の新型コロナウイルス流行下においても大きな影響は発生しておりません。これらの災害等が長期間に及ぶ場合には、顧客企業や当社の顧客ターゲットとなる企業の経営判断・事業運営に大きな影響を与える可能性がありますが、その時期は想定されるものではなく当該リスクが短期的に顕在化する可能性は低いと想定しております。当該リスクに対応するため、顧客及び顧客の属する業界の拡充を行っておりますが、当該リスクが顕在化した場合に、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 特定の人物への依存について(発生可能性:低 、影響度:低 )
当社代表取締役である高橋光太郎は、当社の創業メンバーであり、経営方針や事業戦略の決定において重要な役割を果たしております。現状において、何らかの理由により高橋光太郎が当社の業務を継続することが困難になった場合には次の代表取締役が就任するまでの期間やその後の定着までの期間において業務執行に支障をきたす可能性はありますが、その時期は想定されるものではなく当該リスクが短期的に顕在化する可能性は低いと想定しております。当該リスクに対応するため、当社は特定の人物に過度に依存しない体制を構築するべく、執行役員の設置や積極的な情報共有等により経営組織の強化を図っております。しかしながら、当該リスクが顕在化した場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)その他のリスク
① 大株主との関係について(発生可能性:低 、影響度:中 )
当社は、ジャフコグループが投資助言を行う2つのファンドから投資を受けており、本書提出日現在において、当該ファンドが当社の筆頭株主となっています。当該ファンドは当社株式の上場時において、保有する当社株式の一部を売却する予定ですが、当社株式の上場後においても当社株式を一部保有することとなる見込みです。当社株式の上場後においても、株主総会を通じて当社の役員の選解任やその他株主の承認を必要とする事項について引き続き影響を与える等、当社の株主総会決議の結果に重要な影響を及ぼす可能性があります。また、当社株式の上場後、当該ファンドが当社株式を市場内外で売却する場合又はその懸念が市場において認識される場合、当社株式の需給の悪化又はそのおそれにより、当社株式の市場価格に悪影響を及ぼす可能性があります。
② 日本郵政キャピタル株式会社との関係について(発生可能性:低 、影響度:低 )
当社と日本郵政キャピタル株式会社は日本郵政グループ(日本郵政株式会社を頂点とする、同社及び同社のグループ会社を総称して以下「日本郵政グループ」という。)に対するDX推進を目的とし2022年3月22日付で資本業務提携を締結し、2022年3月29日付でジャフコSV6投資事業有限責任組合及びジャフコSV6-S投資事業有限責任組合から日本郵政キャピタル株式会社に対して当社株式の譲渡が行われたことにより、日本郵政キャピタル株式会社は当社発行済株式数の2.00%を保有する株主となりました。その後、さらなる関係強化のため2023年6月2日付で資本業務提携を締結し、2023年6月14日付でジャフコSV6投資事業有限責任組合及びジャフコSV6-S投資事業有限責任組合から日本郵政キャピタル株式会社に対して当社株式の譲渡が行われ日本郵政キャピタル株式会社は当社発行済株式数の22.0%を保有する株主となり、本書提出日現在、当社のその他の関係会社に該当しております。また、日本郵政キャピタル株式会社の100%親会社は、日本郵政株式会社となります。当社株式の上場後も、日本郵政キャピタル株式会社および日本郵政株式会社は、当社のその他の関係会社に該当します。
当社と日本郵政グループの間では、当社が有するデータサイエンティストやエンジニア等専門家人材による役務の提供や、日本郵政グループと当社で開発したDX人材育成教材の提供等がありますが、一般取引先と同様の決裁権限及び条件にて実施しており、取引の適正性を確保しております。また、関連当事者との取引については、関連当事者取引管理規程に従って、取締役会における取引結果の定期モニタリング及び新規取引の事前承認を行うこととしております。本書提出日現在、日本郵政グループからの役員の派遣等の人的関係はありません。さらに、当社の事業遂行において、日本郵政グループの事前承認又は事前報告を必要とする事項はなく、日本郵政グループと事業領域は相違していることから、当社の独立性及び自立性は確保されていると認識しており、今後についても同様の関係性を維持する方針です。
現在、日本郵政グループとの関係は良好ですが、仮に関係が悪化するような事態が発生した場合、当社に対する日本郵政グループ関連の取引の減少等により当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、今後もサービス品質の維持向上を図り日本郵政グループの期待に応え、良好な関係維持に努めてまいります。
③ ストック・オプションによる株式価値希薄化について(発生可能性:低 、影響度:低 )
当社は、役員、従業員に対するインセンティブ等を目的としたストック・オプション制度を採用しております。また、今後もストック・オプション制度を活用していくことを予定しており、現在付与している新株予約権に加え、今後新たに付与される新株予約権について行使が行われた場合は、既存株主が有する株式価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。新たに付与される新株予約権について、その時期は想定されるものではありませんが、現在付与している新株予約権については短期及び中期において一定程度が行使され当該リスクが顕在化するものと想定しております。なお、本書提出日現在における新株予約権による潜在株式数は299,730株であり、発行済株式数6,000,000株の5.00%に相当しております。
④ 配当政策について(発生可能性:低 、影響度:低 )
当社は、株主に対する利益還元を経営上の重要課題と認識しておりますが、財務体質の強化に加えて事業拡大のための内部留保の充実等を図り、収益力強化のための投資に充当することが株主に対する最大の利益還元につながるものと考え、創業以来配当を実施しておりません。今後においては、業績・財務状況及び事業環境等を勘案したうえで、株主への利益配当を検討していく方針でありますが、持続的な成長に向けた投資を戦略的に実行する場合や当社の事業が計画どおり推移しない場合など、配当を実施できない可能性があります。なお、その時期は想定されるものではなく当該リスクが短期的に顕在化する可能性は低いと想定しております。
⑤ 資金使途について(発生可能性:低 、影響度:低 )
上場時に実施する公募増資による調達資金につきましては、事業拡大や「ChatMee」等の自社SaaSサービス開発に伴う人件費及び人員増強を目的とした採用関連費に充当する予定であります。しかしながら、急激に変化する事業環境により柔軟に対応するため、現時点における計画以外の使途にも充当される可能性があります。また、計画に沿って資金を使用した場合でも想定通りの投資効果を上げられない場合、当社の経営成績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
第5期事業年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
当社が事業を展開するDX及びAI活用に係る領域では、DXの推進に向けた企業投資意欲は高まっており、人材を育成し、組織をアップグレードするビルドアップユニット、アップグレードされた組織に競争力を強化する技術を企画、開発、実装するAIソフトウエアユニットの双方で顧客企業から旺盛な新規受注が期待できる良好な事業環境が継続しています。
そういった状況下で、当社は、2018年の創業以来、「最新のテクノロジーを、多くの人へ」というビジョンのもと、DX・AI戦略立案からディープラーニング等の機械学習関連アルゴリズムの開発及びその内製化、そして、DX・AI組織開発まで、AIドリブンなDX推進を一気通貫でサポートしております。
当事業年度では、自社メディアのAI Trend等を活用することで、効率的に新規顧客を獲得し、AIアルゴリズム開発及びDX・AI組織開発のサービスを提供してきました。AIソフトウエアユニットでは、コアモジュールをベースに、特定産業に限定されず幅広い産業にデータ分析や画像解析等のAIアルゴリズム開発を行ってきました。一方で、ビルドアップユニットでは、従来のDX・AI人材の育成だけでなく、新たにAIエンジニア武者修行研修の提供も開始し、DX組織開発等も含めた幅広い組織開発コンテンツを提供してきました。
新規顧客の獲得、顧客単価の向上を実現した結果、当事業年度の売上高は732,090千円(前年同期比53.3%増)、営業利益110,377千円(前年同期比31.1%増)、経常利益110,702千円(前年同期比31.4%増)、当期純利益79,136千円(前年同期比34.5%増)となりました。なお、当社はAIソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しておりますが、当社の販売実績を主な内訳に区分した売上高は、ビルドアップユニットは467,035千円(前年同期比49.4%増)、AIソフトウエアユニットは265,054千円(前年同期比60.5%増)となっております。
第6期第2四半期累計期間(自 2023年1月1日 至 2023年6月30日)
当社が事業を展開するDX及びAI活用に係る領域では、DXの推進に向けた企業投資意欲は高まっており、人材を
育成し、組織をアップグレードするビルドアップユニット、アップグレードされた組織に競争力を強化する技術
を企画、開発、実装するAIソフトウエアユニットの双方で顧客企業から旺盛な新規受注が期待できる良好な事業
環境が継続しています。
そういった状況下で、当社は、2018年の創業以来、「最新のテクノロジーを、多くの人へ」というビジョンの
もと、DX・AI戦略立案からディープラーニング等の機械学習関連アルゴリズムの開発及びその内製化、そして、
DX・AI組織開発まで、AIドリブンなDX推進を一気通貫でサポートしております。
当第2四半期累計期間では、引き続き自社メディアの「AI Trend」を活用することで、新規顧客を順調に獲得
し、AIアルゴリズム開発及びDX・AI組織開発のサービスを提供してきました。AIソフトウエアユニットでは、コ
アモジュールをベースに、特定産業に限定されず幅広い産業にデータ分析や画像解析等のAIアルゴリズム開発を
行っております。また、ChatGPTを活用した「ChatMee」を開発し、新たなSaaSプロダクトとして外販を開始し
ております。ビルドアップユニットでは、前事業年度にサービス提供を開始した武者修行研修に加え、ChatGPT
ビジネス研修のサービス提供を開始し、LTVを拡大させました。
また、更なる事業拡大のために、2023年6月に日本郵政キャピタル株式会社及び株式会社大塚商会と資本業務
提携、株式会社ジャパンインベストメントアドバイザー及び株式会社エアトリと戦略的パートナーシップを締結
いたしました。
この結果、当第2四半期累計期間の売上高は391,818千円、営業利益65,036千円、経常利益65,700千円、四半期純利益46,947千円となりました。なお、当社はAIソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しておりますが、当社の販売実績を主な内訳に区分した売上高は、ビルドアップユニットは202,981千円、AIソフトウエアユニットは188,836千円となっております。
② 財政状態の状況
第5期事業年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
(資産)
流動資産は、前事業年度末から、業容拡大に伴い現金及び預金が48,488千円増加、売掛金及び契約資産(前年度においては売掛金)が40,852千円増加いたしました。なお、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載の通り、収益認識会計基準等を適用したため、前事業年度の貸借対照表において、「流動資産」に表示していた「売掛金」は、当事業年度より「売掛金及び契約資産」として表示しております。
固定資産について大きな増減はなく、その結果、当事業年度末における資産合計は415,724千円となり、前事業年度末に比べ48,671千円増加いたしました。
(負債)
流動負債は、前事業年度末から、主に契約負債(前事業年度においては前受金)が53,554千円減少いたしました。なお、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」等に記載の通り、収益認識会計基準等を適用したため、前年度の貸借対照表において、「流動負債」に表示していた「前受金」は、当事業年度より「契約負債」として表示しております。
固定負債について該当はありません。
(純資産)
当事業年度末における純資産は204,389千円となり、前事業年度末に比べ80,516千円増加いたしました。これは主に、当期純利益が79,136千円となったことによるものであります。
第6期第2四半期累計期間(自 2023年1月1日 至 2023年6月30日)
(資産)
流動資産は、前事業年度末から、主に取引件数の増加に伴う外注利用の増加及び法人税等の税金支払により現金及び預金が22,705千円減少したことにより4,198千円減少いたしました。
固定資産は、前事業年度末から、主に社内利用ソフトウエアの開発進捗により無形固定資産が19,394千円増加したことにより17,288千円増加いたしました。
この結果、当第2四半期会計期間末における資産合計は428,815千円となり、前事業年度末に比べ13,090千円増加いたしました。
(負債)
流動負債は、前事業年度末から、主に未払消費税等及び未払法人税等が21,985千円減少、契約負債が11,309千円減少したことにより32,926千円減少いたしました。
固定負債について該当はなく、その結果、当第2四半期会計期間末における負債合計は178,408千円となり、前事業年度末に比べ32,926千円減少いたしました。
(純資産)
当第2四半期会計期間末における純資産は250,406千円となり、前事業年度末に比べ46,017千円増加いたしました。これは主に、四半期純利益が46,947千円となったことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
第5期事業年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
当事業年度末における現金及び現金同等物は、主に税引前当期純利益を計上したことにより、前事業年度末と比較して15,402千円増加し、227,998千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、24,222千円の収入となりました。これは主に、増加要因として税引前当期純利益を110,702千円(前年同期比26,445千円増加)の計上があった一方で、減少要因として取引規模の拡大に伴う売上債権及び契約資産の増加額40,852千円(前年同期比20,837千円増加)等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、9,962千円の支出(前年同期は14,205千円の支出)となりました。これは主に、自社利用目的ソフトウエアの開発に伴う無形固定資産の取得による支出5,778千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、930千円の収入(前年同期は1,395千円の収入)となりました。これは、新株予約権の発行による収入によるものであります。
第6期第2四半期累計期間(自 2023年1月1日 至 2023年6月30日)
当第2四半期会計期間末における現金及び現金同等物は、主に取引件数の増加に伴う外注利用の増加及び法人税等の税金支払により前事業年度末に比べ27,325千円減少し、200,673千円となりました。
当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税引前四半期純利益66,630千円の計上があったものの、主に契約負債の減少額11,309千円、法人税等の支払額26,926千円によるキャッシュ・フローの減少により、営業活動によるキャッシュ・フローは4,668千円の支出となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
主に無形固定資産の取得による支出22,335千円により、投資活動によるキャッシュ・フローは22,703千円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
該当事項はありません。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。
b.受注実績
提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
c.販売実績
当社は、AIソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しておりますが、当事業年度及び当第2四半期累計期間の販売実績をサービス区分別に示すと、次のとおりであります。
|
サービス区分 |
第5期事業年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) |
前年同期比(%) |
第6期第2四半期累計期間 (自 2023年1月1日 至 2023年6月30日) |
|
ビルドアップユニット(千円) |
467,035 |
149.4 |
202,981 |
|
AIソフトウエアユニット(千円) |
265,054 |
160.5 |
188,836 |
|
合計(千円) |
732,090 |
153.3 |
391,818 |
(注)1.AIソリューション事業はビルドアップユニットとAIソフトウエアユニットの2つにより構成されております。
2.販売実績に著しい変動がありました。これは、旺盛な新規受注が期待できる良好な事業環境が継続する中、ビルドアップユニットでは、幅広いコンテンツの提供とコンテンツ間のアップセル・クロスセルが寄与したことによるもの、また、AIソフトウエアユニットでは、幅広い産業へのAIアルゴリズム開発の推進が寄与したことによります。
3.最近2事業年度及び当第2四半期累計期間の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
第4期事業年度 (自 2021年1月1日 至 2021年12月31日) |
第5期事業年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) |
第6期第2四半期累計期間 (自 2023年1月1日 至 2023年6月30日) |
|||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
三菱UFJ信託銀行株式会社 |
118,379 |
24.8 |
104,356 |
14.3 |
52,118 |
13.3 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、当事業年度末における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社は、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。しかしながら実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表を作成するにあたって採用する重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計方針)」に記載しております。
また、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは次のとおりであります。
(繰延税金資産の回収可能性)
当社は、「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」に基づき、一時差異等加減算前課税所得の見積額に基づいて、一時差異等のスケジューリングを行い、回収可能性を判断した上で繰延税金資産を認識しております。なお、スケジューリング不能な将来減算一時差異については、評価性引当額としております。繰延税金資産の回収可能性に用いられる将来の課税所得の見積りは、事業計画を基礎としており、業界環境や収益動向等を考慮の上で設定した売上予測をその主要な仮定としております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、翌事業年度の財務諸表において繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
第5期事業年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
(売上高)
DX組織開発コンテンツ間シナジー、ビルドアップユニットからAIソフトウエアユニットへの循環によるLTVの拡大、「AI Seed」の外販開始等により、ビルドアップユニットは467,035千円、AIソフトウエアユニットは265,054千円の売上となりました。
以上の結果、当事業年度の売上高は732,090千円(前事業年度比53.3%増)と前期を大幅に上回りました。新規顧客の獲得については、125社の新規獲得を実現しております。
(売上原価、売上総利益)
顧客から収益を獲得するプロジェクトに従事する人員の人件費が売上原価の大部分を占めており、プロジェクトの増加により、当事業年度の売上原価は238,473千円(前事業年度比41.3%増)と売上高と同様に前期を大幅に上回りました。
以上の結果、売上総利益は、493,617千円(前事業年度比59.8%増)と増加しました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
人材関連費用に関して人材採用を積極的に実施したことにより給料及び手当が65,601千円増加したことを主要因として、販売費及び一般管理費は383,239千円(前事業年度比70.5%増)となりました。
以上の結果、営業利益は110,377千円(前事業年度比31.1%増)となりました。
(営業外収益、経常利益)
営業外収益は、325千円となりました。
以上の結果、経常利益は110,702千円(前事業年度比31.4%増)となりました。
(特別損益、当期純利益)
特別損益は、該当ありません。
以上の結果、当期純利益は79,136千円(前事業年度比34.5%増)となりました。
なお、当社は、AIソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
第6期第2四半期累計期間(自 2023年1月1日 至 2023年6月30日)
(売上高)
DX組織開発コンテンツ間シナジー、ビルドアップユニットからAIソフトウエアユニットへの循環によるLTVの拡大の継続、「ChatMee」の提供開始等により、ビルドアップユニットは202,981千円、AIソフトウエアユニットは188,836千円となりました。
以上の結果、当第2四半期累計期間の売上高は391,818千円となりました。
(売上原価、売上総利益)
当第2四半期累計期間の売上原価は116,098千円となりました。主な内訳は、顧客から収益を獲得するプロジェクトに従事する人員の人件費、業務委託費であります。
以上の結果、当第2四半期累計期間の売上総利益は、275,719千円となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当第2四半期累計期間の販売費及び一般管理費は210,683千円となりました。主な内訳は、人件費等、支払手数料及び支払報酬であります。
以上の結果、当第2四半期累計期間の営業利益は65,036千円となりました。
(営業外収益、経常利益)
当第2四半期累計期間の営業外収益は、663千円となりました。
以上の結果、当第2四半期累計期間の経常利益は65,700千円となりました。
(特別損益、当期純利益)
当第2四半期累計期間の特別利益は、930千円となりました。内訳は、新株予約権戻入益であります。
以上の結果、当第2四半期累計期間の四半期純利益は46,947千円となりました。
なお、当社は、AIソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
財政状態の分析及びキャッシュ・フローの分析は、前述の「(1)経営成績等の状況の概況」に含めて記載し
ております。
③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の主な資金需要は、AI関連開発活動に関与するものに係る人件費及びそれ以外の営業活動や本社部門等に関わる人件費といった人材に関するもの、また経費等の販売費及び一般管理費等となっております。これらについては、現時点では自己資金で賄っており、基本的には今後も自己資金または営業活動によるキャッシュ・フローを充当する方針であります。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、共同研究開発や初期導入フェーズにおける課題特定や全社戦略策定の支援、PoCの実施、AIアルゴリズムの構築及びシステム実装等の準委任型の役務提供を通じたフロー型(非継続)の収益と、DX組織開発コンテンツにおけるフロー型(非継続)の収益を得ておりますが、DX組織開発コンテンツ受注後にAIアルゴリズムを行うといった取引、顧客における各部門(ITシステム部や人事部等)における複合的な取引、新卒研修等を提供するサービスの性質から継続的な取引を獲得できております。そのため、売上高成長率及び営業利益率といった基礎的な指標に加えて、幅広い産業への事業展開や売上高の継続的かつ累積的な増加を実現するため、継続率を重要な指標としております。
当社の特徴的な比率である継続率については、2022年12月期は82.6%の水準であり、今後もこの比率の上昇に努めてまいります。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(資本業務提携)
(日本郵政キャピタル株式会社との資本業務提携契約)
当社は、2023年5月29日開催の取締役会において、日本郵政キャピタル株式会社(以下、当社と併せて「両社」という。)との間で資本業務提携(以下、「本資本業務提携」という。)等に関する合意書を締結することを決議いたしました。
当社と日本郵政キャピタル株式会社との間の2022年3月22日付「資本業務提携等に関する合意書」の締結以降、日本郵政キャピタル株式会社が属する日本郵政グループ(日本郵政株式会社を頂点とする、同社及び同社のグループ会社を総称して以下「日本郵政グループ」という。)全体のDX推進のための各種施策に、日本郵政グループにおける横断的かつ一体的なDXの推進に取り組んでまいりました。本資本業務提携は、これらの取り組みをより一層拡大させ、両社の企業価値を向上させることを目的とするものであります。
本資本業務提携に係る契約の内容は次のとおりであります。
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相手方名称 |
契約の名称 |
契約内容 |
契約締結日 |
|
日本郵政キャピタル株式会社 |
資本業務提携等に関する合意 |
日本郵政キャピタル株式会社は以下の各号に掲げる業務の提供を希望する日本郵政グループに属する各社に対して、当社が当該業務を提供できるよう努力を行うものとする。 1.当社が有するデータサイエンティストやエンジニア等専門家人材による優先的な役務の提供 2.日本郵政グループ各社と当社で開発したDX人材育成教材の提供 その他:当社取締役(高橋、大川、錦)の経営専念義務等 |
2023年6月2日 |
(株式会社大塚商会との資本業務提携契約)
当社は、2023年6月22日開催の取締役会において、株式会社大塚商会(以下、当社と併せて「両社」という。)との間で資本業務提携(以下、「本資本業務提携」という。)に係る契約を締結することを決議いたしました。
本資本業務提携は、株式会社大塚商会の強固な顧客基盤及び幅広いIT関連サービスと、当社のAI関連開発技術及びDX・AI人材育成のノウハウを組み合わせることで、両社が提供する付加価値のさらなる向上を図り、両社の企業価値を向上させることを目的とするものであります。
本資本業務提携に係る契約の内容は次のとおりであります。
|
相手方名称 |
契約の名称 |
契約内容 |
契約締結日 |
|
株式会社大塚商会 |
資本業務提携契約 |
株式会社大塚商会は以下の各号に掲げる業務の提供を希望する同社及び同社顧客に対して、当社が当該業務を提供できるよう努力を行うものとする。 1.当社が有するデータサイエンティストやエンジニア等専門家人材による優先的な役務の提供 2.当社が有するDXプロダクト・サービスの提供 その他:当社取締役(高橋、大川、錦)の経営専念義務等 |
2023年6月27日 |
該当事項はありません。