文中の将来に関する事項は、提出日現在において、当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、「宇宙の可能性を広げ、人類の発展に貢献する」という経営理念の下、地球の常識が宇宙では非常識になってしまうそのギャップを技術と創造力で埋め合わせることで、地球上では実現できないソリューションやビジネスを実現し、結果として人類の発展に貢献する企業になりたいと考えております。宇宙全体を巻き込む経営理念の具体化に向けて、まずは「小型衛星コンステレーションによるリアルタイム観測」を実現するべく、36機のSAR衛星コンステレーションの構築を推進しております。
なお、36機のSAR衛星コンステレーションは、各9機の当社小型SAR衛星を投入された4本の軌道で構成する計画です。当社小型SAR衛星は、約90分で地球を周回する低軌道へ投入を進めております。同一軌道に等間隔で9機を投入することで、計算上は10分間隔の観測が実現できますが、同時に地球自身の24時間間隔の自転を考慮しなければ、同一地点を観測することはできません。当社は、一定地域を除く世界中の任意の地点を平均10分間隔で観測するために4本の軌道へ当社小型SAR衛星を投入し、これまで見えなかった動きや変化を把握できる世界の実現を目指しております。
(2)経営戦略
当社では上記の経営方針に基づき、36機のSAR衛星コンステレーションの構築を迅速に進めてまいります。
開発戦略
当社では現在、年間4機の当社小型SAR衛星を製造できる能力を有しておりますが、工場の新設によって2024年には年間10機に拡大させる方針であり、開発体制の強化とコンステレーションの構築を加速させてまいります。また現状では当社小型SAR衛星は、地上局上空を通過する際に地上とデータを送受信しておりますが、静止軌道上の通信衛星を介する衛星間通信を実現させる機能追加を実施することで、当社小型SAR衛星による撮像から地上でのデータ取得までに生じる時間差を縮小し、リアルタイム観測の実現を推進いたします。また衛星寿命の延伸による収益性の改善にも取り組んでまいります。
打上げ計画
地球観測衛星の周回軌道は、北極・南極の上空を通過し全球を観測できる太陽同期軌道が採用されることが一般的です。しかしながら、地球上における人類の活動圏は赤道近辺に集中しているため、当社は北緯45度から南緯45度の間を周回する傾斜軌道へ当社小型SAR衛星を投入し、日本近辺や先進国の大都市圏を特に多く撮像することで、他社との差別化を進めてまいります。ただし当面は打上げ機数の確保を優先するべく、打上げ事業者によるサービスの頻度が高い、太陽同期軌道への投入も実施する予定です。
販売戦略
① 国内官公庁
当社の地球観測データビジネスは安全保障分野の需要が高く、2022年5月期より防衛省向けのサービスを開始しております。当社小型SAR衛星2号機により撮像した画像の販売を開始したことにより官公庁におけるニーズの存在を確認しましたので、2023年6月に打上げた6号機以降の打上により撮像キャパシティが順次増加し、提供枚数も増加することを想定しております。
② 国内民間
安全保障分野以外においては災害時の対応や電力会社等におけるインフラ管理等多くの分野で協働の可能性を検討しております。現在は特に海洋監視、インフラ管理、防災/森林監視の分野について働きかけております。現在は当社株主でもあるスカパーJSAT株式会社(以下「スカパーJSAT」という。)や日本工営株式会社(以下「日本工営」という。)の他、九州電力株式会社(以下「九州電力」という。)や株式会社ウェザーニューズ(以下「ウェザーニューズ」という。)、株式会社ゼンリン(以下「ゼンリン」という。)、東京海上日動火災保険株式会社、損害保険ジャパン株式会社との実証実験等のプロジェクトを通じて、民間ビジネスの開拓を進めており、案件の具体例は以下のとおりです。
・小型SAR衛星群による新たなサービス創出等に向けた共同実証
協業先:九州電力、JAXA
想定ニーズ:電力会社等の広範囲にインフラを有する事業者のインフラ管理の効率化
想定顧客:電力会社、通信会社、交通インフラ会社、建設会社等
・民間における衛星防災情報サービスの実用化に向けた実証
協業先:スカパーJSAT、ゼンリン、日本工営
想定ニーズ:豪雨・災害時の堤体、田畑や住居における川や池の越流の状況把握、堤防や土手の管理
想定顧客:官公庁、県庁・市役所、土木・建築会社等
・高精度な海氷情報を活用した、船舶の運航を支援するサービス創出に向けた共同実証
協業先:九州電力、九電ビジネスソリューションズ、ウェザーニューズ
想定ニーズ:北海航路等、船舶向けの夜間・天候不良時の航行情報の提供、海賊対策、
並びに効率かつ安全な航路の提案
想定顧客:海運会社、損害保険会社、商社等
・小型LバンドSAR衛星の開発
協業先:JAXA
内容:大型LバンドSAR衛星(ALOS-2)を運用するJAXAと
小型XバンドSAR衛星を運用する当社による共同研究
想定顧客:国土交通省、建築会社、地図データ・測量会社、林業、製紙会社等
・小型SAR衛星に対するオンボード高性能計算機の搭載技術実証
協業先:JAXA
内容:現在地上で行っている画像解析を衛星内で行い、解析結果を地上に送る他、
衛星内で解析した結果を元に次の観測計画を自動で行う技術の実証
想定顧客:国、画像解析を必要とするすべての分野、業界
③ 海外
小型SAR衛星は地球の自転速度を大幅に上回る約90分で地球を1周するため、日本周辺に限らず世界中の上空を航行しており、該当地域の地表を観測することが可能です。当社では代理店経由にて、北米を中心に、EUや南米、中東等のエリアの画像販売を推進していくことを想定しております。
現在、SAR衛星の市場規模の拡大としては、Research and Markets社「Synthetic Aperture Rader Global Market Report 2023」が2027年に74億ドル(USD@150円換算で1兆1100億円)、Brandessence Market Research社「Synthetic Aperture Radar Market」は2028年に76億ドル(USD@150円換算で1兆1400億円)を予想するなど、年間10%以上の成長を遂げることを複数の市場データが示しております。海外市場においては従来から日本国内に先行する形で、SAR衛星による画像データ市場の開拓が進んでおりました。2022年に生じたロシアによるウクライナ侵攻を契機としてSAR衛星の有用性が示されたことで、官民問わず旺盛な需要が見込まれております。当社では海外市場に向けた販売体制を強化していくと共に、世界各地で行われる展示会へ出展し、代理店候補の調査とコネクションの構築を進めてまいります。
(3)経営環境
当社が属する地球観測衛星データ事業を含む衛星サービスビジネスの市場は、内閣府宇宙開発戦略推進事務局「宇宙ビジネス拡大に向けた内閣府の取組」(2021年2月10日)にて引用されているSatellite Industry Association「2020 State of the Satellite Industry Report」によると、2019年度の市場規模が1,230億ドル(USD@150円換算で18.45兆円)となっております。
日本における市場は、宇宙開発戦略本部「宇宙基本計画」(2023年6月13日)において、宇宙機器と宇宙ソリューションの市場を合わせて、2020年に4.0兆円となっている市場規模を、2030年代の早期に2倍の8.0兆円に拡大していくことが目標とされています。また、今年度の全府省庁の宇宙関係予算の合計額は6,119億円(令和5年度当初予算及び令和4年度補正予算の合計額)にのぼり、前年度比で約17%増加しています。
このような市場環境のもと、当社が提供するサービスに対する需要も市場の拡大に伴い高まっていくものと考えております。一例として、当社が手掛けるSAR衛星は、天候、昼夜関係なく観測が可能であるため、「今」地上で起きていることを把握でき、特定の地域を定点観測することができます。そのため、人・車・船等の“移動体”の動きを把握するセンサーの代替として、下記のような応用活用が期待できます。
・人の数や動きを分析(ヒートマップ等)にして、土地や建物の『真の価値』を算出
・特定の車や船の行動を分析・ダム等の建設の進捗状況を確認
・競合店舗に停まっている車の数をカウント(売れ行きを把握)
・店舗のカメラと連携して、街全体のセキュリティシステムを構築
また、SAR衛星の特性を活かし時間差で同じ場所より観測することで(干渉)、観測対象で起きている「誤差」、「変化」を認識できるため、カメラの表面的な画像以上の情報を得られることにより、下記のような応用活用が期待できます。
・線路のズレより、故障を早期発見
・ビル、住宅の傾きやズレ、反射の変化より経年劣化を検知
・工事現場での地盤の陥没、傾斜、材料の量、使用量を検知、測定・地盤のズレにより地震を予知
・農業での適正収穫時期を判断
・自動運転の実現に必須である高頻度・高精度3Dマップを作成
加えて、当社衛星により取得した地球観測データ及び画像は、蓄積され継続性のあるものとしてアーカイブしてまいります。当社が提供する高精細なアーカイブデータを、高度な解析技術を持つ販売代理店が気候データ、市場・経済データ等と組み合わせて解析することで、蓄積された過去のパターンより将来の状況を予測できる下記のようなアプリケーションの構築を目指しております。
・物流や交通量よりその国や地域の経済を予測
・工場、港、店舗等といったサプライチェーンを定点観測することで、業界・市場の未来を予測
・穀物の生育具合、より将来価値を予測
・人、クルマの行動パターン、建物の変化の蓄積より、交通渋滞予測、最適ルートの判断、更には事故・危険の予測等
・地盤の変化より地震や土砂崩れ、火山の噴火、道路の陥没を予測
小型SAR衛星については技術的なハードルが高いこともあり、世界的に見ても参入を果たしている企業は限定的な状況であります。従来、SAR衛星は電波の送受信に大量の電力消費と大きなアンテナを要することから、小型化と高分解能の両立は困難で、実現には省電力化するためのアンテナ等の開発が必要となります。当社の場合、パラボラアンテナの採用により小型化と高分解能を同時に実現しておりますが、他社が同様のアンテナの開発を行うには長年の研究が必要となり時間的ハードルについてもその参入を困難にしているものと考えられます。なお、光学カメラ衛星とSAR衛星は技術領域が異なり、光学カメラ関連業界からの参入についても他業種からの参入同様のハードルが存在します。
世界における小型SAR衛星の開発、打ち上げに関してはフィンランド、米国が先行しております。日本においては当社を含めた数社となっております。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社は、小型衛星コンステレーションによるリアルタイム観測の実現というビジョンを掲げ、地球観測衛星データ事業を推進しております。
当地球観測衛星データ事業は、事業の基盤となる小型SAR衛星製造に向けた技術開発、製造及び打ち上げに多額の資金を要する等の特性があり、このような環境のもと、当社は継続的な発展のため、下記を重要な課題として取り組んでおります。
① 小型SAR衛星を活用したビジネスモデルの拡大
安全保障分野に関する販売及び収益の拡大に加え、民間における協働の可能性を模索している分野でのビジネスモデルを早期に構築し、事業の拡大を図ってまいります。
② 小型SAR衛星の技術開発とインフラ構築の推進
継続的な収益拡大のために小型高分解能SAR衛星によるコンステレーションの実現に邁進してまいります。また、同衛星の撮像能力向上とともに、同衛星が取得する観測データを迅速かつ簡便にエンドユーザーに提供するインフラの構築と技術開発を推進いたします。
③ 製造、販売体制の強化
中長期的には自社コンステレーション並びに他社販売に伴う衛星製造数量の増加とコストダウン圧力に対応すべく、開発人材の新規採用や製造工場の新設等により年間10機を生産可能な量産体制の構築を進め、更に衛星の販売並びに地球観測データビジネスのモデル構築のための事業開発、マーケティング及び販売の体制強化を図ってまいります。
④ 資金調達の実施
当社にとって技術開発活動及び事業基盤の拡充を推進することは継続的な発展のために重要であり、そのためには状況に応じて機動的に資金調達を行う必要があります。今後も技術開発活動及び事業基盤の拡充に向けて資金調達の可能性を検討し、推進してまいります。
(5)経営上の目標達成状況を判断するための客観的指標等
企業価値を継続的に向上させるためには利益の確保が重要であることから、当社は売上高成長率を最も重要な経営指標として採用しております。
当社が取得、提供する地球観測データ及び画像について、36機を上限としてSAR衛星の軌道投入・運用機数を増やしていくことにより、地球観測地域とデータ取得頻度を高めることが可能となり、サービス品質の向上に繋がります。そのため売上高の継続的かつ累積的な増加を実現するため、地球観測衛星データ取得のためのSAR衛星の軌道投入・運用機数を重要指標とし、2028年5月期中に24機の小型SAR衛星によるコンステレーション構築を目指しております。
中長期的な視点の下で社会全体のサステナビリティ(持続可能性)に貢献することは、今日の企業活動に求められる基本的な姿勢であると認識しております。当社は「宇宙の可能性を広げて人類の発展に貢献する」ことを存在意義としており、実現のための手段として、九州を中心とした世界中のパートナーと協力し、小型SAR衛星を開発・運用してきました。今後も当社の小型SAR衛星による地球観測データの活用を世界中へ普及させていくことで、人類の活動領域における社会課題や宇宙を含む自然環境における課題を解決し、持続可能な社会を追求するものであります。
(1) ガバナンス
当社はサステナビリティ関連の機会及びリスクを、事業を取り巻く様々なリスクの1つと見なして、取締役会の諮問機関であるリスク・コンプライアンス委員会において、リスク・コンプライアンス管理の全社的推進及びリスク・コンプライアンス管理に必要な情報の共有化を図っております。
(2) 戦略
サステナビリティをめぐる課題への対応は、全世界的な宇宙開発の加速局面において予想される様々なリスクの減少だけでなく、人類が安心して生活するための安全保障や防災・減災といった分野において、小型SAR衛星による収益機会の創出にもつながる重要な経営課題であると認識しており、潜在的なリスクの早期発見と同様に中長期的な企業価値の向上の観点から議論しております。
・人的資本の活用に関する考え方
「宇宙産業を九州に根付かせる」ことを創業目的とする当社では、事業基盤の強化と拡大に必要な人材の採用に取り組んでおります。20代から80代まで従業員の年齢構成は幅広く、執行役員や課長職には女性管理職も登用しており、また九州出身者に限らず様々なバックグラウンドと専門知識・技能を持った人材が活躍しております。現時点において方針や当該方針を用いた目標は、定めていないため記載しておりません。
(3) リスク管理
当社のリスク管理体制としては、リスク・コンプライアンス規程を定め、社長を委員長とするリスク・コンプライアンス委員会にて、事業を取り巻く様々なリスクを洗い出し、適切な対応策の検討並びに実践を図り、リスクの未然防止及び低減に取り組んでおります。リスク・コンプライアンス委員会は、四半期ごとに開催しております。
(4) 指標及び目標
当社は目まぐるしく移り変わる国際的なビジネス環境の中でも、文字どおりグローバルな宇宙産業の中で、言語や時差の壁を越えて、迅速にリスク及び機会を評価・管理し対応しております。そのため、現時点では長期的に評価・管理する指標及び目標の特定を行っておりません。今後、長期的な評価・管理について検討を進める中で、必要がある場合には設定を行ってまいります。
当社の経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があるリスク要因として考えられる主な事項には、以下のものがあります。必ずしもリスク要因に該当しない事項につきましても、投資家の判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しています。当社は、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えています。
当社のリスク管理体制としては、リスク・コンプライアンス規程を定め、社長を委員長とするリスク・コンプライアンス委員会にて、事業を取り巻く様々なリスクを洗い出し、適切な対応策の検討並びに実践を図り、リスクの未然防止及び低減に取り組んでおります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。
(1)事業環境に関するリスク
① 市場について
発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:高
当社が属するSAR衛星の世界市場は成長を続けており、2023年の市場規模は44.5億ドル(USD@150円換算で6,675億円)と推測され、2027年には74億ドル(USD@150円換算で1兆1,100億円)まで拡大する(出典:Research and Markets社「Synthetic Aperture Rader Global Market Report 2023」)と想定されています。しかしながら、光学衛星に対するSAR衛星の認知は不十分であり、本書提出日時点における当社の取引は、防衛・防災等の特に公益性の高い分野に需要のある国内官公庁に限定されております。民間部門への拡がりはまだ端緒についたばかりであり、国内市場の成長ペースが大きく伸長しない可能性があり、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。また、市場の拡大が進んだ場合であっても、当社が同様のペースで順調に成長しない可能性があります。さらに、市場が成熟していないため、今後、大手企業や新興企業による新規参入等により市場シェアの構成が急激に変化した場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 競合について
発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:高
当社は、衛星リモートセンシング領域において事業展開しております。当該分野のうち光学衛星については大型から小型の衛星まで多くの企業等が事業を展開しておりますが、当社が手掛けるSAR衛星については、大型衛星の運用実績は見られるものの、小型衛星については技術的なハードルが高いこともあり世界的に見ても参入を果たしている企業は限定的な状況であります。当社としましては、優位性をもって引き続き事業の拡大及び競争力の強化を努めてまいりますが、今後優れた競合企業の登場、競合企業による更なる技術革新や付加価値の高いビジネスモデル・ソリューションの出現等により、当社の競争力が低下する可能性があり競争優位性を失った場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 技術革新について
発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中
当社は、小型SAR衛星の当社特有の製造技術・ノウハウ・知見及び運用実績を軸に事業を展開しており、当該技術及びその周辺技術の競争優位性を維持・強化し続けることが重要であると認識しております。また、当社は、すでに保有している技術・ノウハウ等の維持・強化だけでなく、継続的な研究開発による新技術の積極的な獲得・展開を行い、一層強固なサービス提供体制を構築していく方針であり、優秀なエンジニアの採用・育成や職場環境の整備により技術革新や顧客ニーズの変化に迅速に対応できるよう努めております。しかしながら、技術革新等への対応が遅れた場合や、研究開発費等の想定以上の多額の費用が発生した場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 法規制等について
発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:高
当社の主要な事業活動の前提となる事項について、当社は無線局(人工衛星局及び地球局)に対する総務大臣の免許(電波法第4条)、衛星リモートセンシング装置に対する内閣総理大臣による使用の許可(衛星リモートセンシング記録の適正な取扱いの確保に関する法律(以下「リモセン法」という。)第4条第1項)及び人工衛星に対する内閣総理大臣による管理の許可(人工衛星等の打上げ及び人工衛星の管理に関する法律(以下「宇宙活動法」という。)第20条)を取得しております。
電波法第13条に基づき、無線局(人工衛星局及び地球局)に対する免許の有効期間は、免許の日から起算して五年を超えない範囲内において総務省令で定められており、再免許を受けることも可能となっています。電波法第5条に定める欠格事由(外国の法人又は団体、等)に該当する場合には、免許が与えられません。また、同第76条に定める取消事由に該当する場合等には、総務大臣は無線局の運用の停止や免許の取り消しができます。当社は外国籍の者を代表者とせず、外国人株主の議決権は三分の一未満であるため、電波法第5条の欠格事由を回避しております。また、通常の無線局の運用を行う上において、同第76条の取消事由に該当する要因は無いと考えます。
リモセン法に有効期限その他の期限はございませんが、衛星リモートセンシング装置の使用を終了するときは、リモセン法第15条第2項に基づき終了措置を講じ、遅滞なくその措置の内容を内閣総理大臣に届け出なければなりません。また、通常の無線局の運用を行う上において、リモセン法第17条の取消事由に該当する要因は無いと考えます。
宇宙活動法に有効期限その他の期限はございませんが、人工衛星の管理を終了するときは、宇宙活動法第28条第1項に基づきあらかじめその旨を内閣総理大臣に届け出るとともに、終了措置を講じなければなりません。また通常の無線局の運用を行う上において、宇宙活動法第30条の取消事由に該当する要因は無いと考えます。
その他法規制として国内においては、人工衛星の製造・輸出に関する法規制として、関税法、外為法及び輸出管理令、衛星通信に関する法規制として、国際電気通信連合憲章に規定する無線通信規則(ITU)、及びその他法規制として、知的財産関連法(知的財産基本法、特許法、著作権法、不正競争防止法等)、製造物責任法、民法等の法的規制の適用を受けております。これらの法令等に違反した場合や社会的要請に反した行動等により法令による処罰・訴訟の提起・社会的制裁・事業停止命令等を受けた場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、国内外における衛星の打上げ、運用及び商業利用に対して適用される現行の制度を変更するような法令等が新たに制定されたり、当社の事業に不利益となる改正等が行われたりした場合には、事業運営上の制約が生じる可能性があり、これにより当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
上記リスクへの対策として、当社はリスク・コンプライアンス規程を制定し当社役職員に対し規程の遵守を求めるとともに、リスク・コンプライアンス統括責任者を任命し、同責任者を委員長とするリスク・コンプライアンス委員会を設置して定期的に開催しております。しかしながら、このような法令遵守の体制を取ったとしても、法令違反の可能性を完全に排除できないリスクがあります。
⑤ いわゆる外資規制に関するリスクについて
発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:高
当社は、運用する人工衛星につき電波法で定める無線局としての免許を受けております。電波法には、 (ⅰ)日本の国籍を有しない人、(ⅱ)外国政府若しくはその代表者又は(ⅲ)外国の法人若しくは団体(以下「外国人等」という。)が議決権の三分の一以上を占めるものには無線局の免許を与えない旨の規定があり、当社の株主構成の変動により上記に該当することとなった場合には、新たに無線局の免許を受けることができないこととなることに加え、保有している無線局の免許が取り消される可能性があります。
しかしながら、電波法には、一定の場合に外国人等の株主名簿への記載又は記録を拒む権利等、上記の事態を防止する手段が定められていません。当社では、本件募集の直後に外国人等の議決権比率が三分の一以上となることは想定していませんが、将来的に外国人等の議決権比率が三分の一以上となり、当社が電波法に基づく免許を受けることができないこととなった場合には、当社の事業及び業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。なお、本リスクについては顧問弁護士と協議をしており、対応策についても検討を進めております。
⑥ 為替相場の変動リスクについて
発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中
当社が衛星製造のために調達する部材・デバイスを海外から輸入する場合や衛星を打ち上げるために海外のロケットを利用する場合には、主に米ドル建てにより資金決済を行っておりますが、特に円安基調に推移した場合には仕入コストが増加する可能性があります。当社では、為替予約の実施によりリスクヘッジに取り組んでおりますが、急激な為替変動があった場合には、当社事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)事業内容に由来する事項
① 衛星打上げ失敗リスクについて
発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:高
当社は、衛星打上事業者にSAR衛星の打上げを委託しております。昨今の主要ロケットの打上げ成功確率は高く、当社小型SAR衛星2号機及び6号機の打上げ実績があるFalcon 9系ロケットにおいては、打上事業者であるSpace Exploration Technologies Corp.(米国、通称:SpaceX社)が2022年内に61回の打上げを全て成功させています。一方で、ロケットの不良による失敗、並びに衛星打上事業者との契約で合意した軌道への投入失敗の可能性があります。当社のSAR衛星の打上げには全て宇宙保険(打上保険)を付保しており、衛星の打上げに失敗した場合、SAR衛星の製造費用や打上げ費用等は保険金の対象となっています。しかしながら、衛星打上げに失敗した場合には、当初見込んでいた画像販売ができなくなる機会損失が発生し、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、宇宙保険市場環境の変動による保険料高騰のリスク及び戦争やテロ等の免責事項に該当する場合に保険金支払いの対象にならないリスクがあります。また、衛星打上事業者への打上費用の多くは打上げ実施前に前払いしていますが、打上げ実施前に衛星打上事業者が経営破綻した場合は前払金が回収不能となる可能性があります。
② 開発・打上げ等の各種計画の進捗に関するリスクについて
発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中
SAR衛星の軌道投入・運用機数については毎月の取締役会で継続的に状況を補足、検討しており、事業計画に沿ったスケジュールを実現するために取り組んでおります。しかし、当初の開発計画どおりに開発が進まない場合や打上げスケジュールが遅延する等の理由により、当該計画どおりのSAR衛星の軌道投入・運用が図られなかった場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、打上げのスケジュールを当社が完全にはコントロールできないため、当社の小型SAR衛星5号機の打上げが本書提出日から受渡期日までの間に実施される可能性があります。
③ 知的財産権について
発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中
当社は、当社の事業に関する知的財産権の獲得に努めるとともに、当社による第三者の知的財産権侵害の可能性についても調査可能な範囲で対応を行っておりますが、当社の事業領域に関する第三者の知的財産権の完全な把握は困難であり、当社が認識せずに他社の特許を侵害してしまう可能性があります。この場合、ロイヤリティの支払や損害賠償請求等により、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
④ 部品・部材等の調達について
発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中
当社は、研究開発活動に必要な部品・部材等の多くを外部の取引先から調達しておりますが、取引先からの供給が中断した場合や代替先の確保が困難な状況に陥った場合には当該活動が制限され、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。特にSARシステムのデータ処理部、信号発生部の設計・製造・役務業務の委託先は、国内では極めて限定されております。
また、当社は、調達にあたっては、品質確認等の受入れ検品を慎重に実施しております。しかしながら、品質に問題が生じた場合や、調達品の調達先における生産体制及び品質管理体制に問題が生じる等、当社の事業運営に重要な影響を及ぼす事象が発生した場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
⑤ 衛星の運用について
発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:高
当社が保有し運用する衛星は最低5年を目途に使用されますが、運用期間中に製造上の瑕疵や欠陥部品、また宇宙放射線や太陽活動に伴う磁気嵐等による宇宙空間特有の環境におけるトータルドーズやシングルイベント効果(注)を要因とする、加えて衛星管制上又は運用上の不具合その他の要因による衛星の機能不全又は機能低下を招く可能性があります。このような事態が生じた場合、地球観測衛星データ及び画像が提供できない、またできたとしても提供するデータ・画像精度が落ちることによる収益の低下により、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
また、上記要因により、衛星の収益が悪化し、衛星における営業活動から生ずる損益が継続してマイナスとなった場合には、減損損失を計上することとなり、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、衛星コンステレーションを構築することで、運用中の衛星に不具合が生じた場合であっても可能な限り短期間でバックアップができる体制を図っており、また衛星単体においても冗長系を組むなど信頼性を向上させる施策を取っております。しかしながら、現在想定している対策を講じても、不測の事態により、コンステレーションによる代替機能が確保できないことによる収益低下により、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(注) トータルドーズやシングルイベント効果
近年、小型人工衛星の開発が盛んになり、衛星搭載機器の低コスト化、小型化及び高機能化が要求されています。これらの要求を満たすため、民生電子部品の使用が望まれています。しかしながら、一般的に民生電子部品は宇宙環境下での使用を考慮して設計されておらず、耐放射線性は不明であります。そこで民生電子部品の宇宙環境における動作状況、劣化状況を放射線試験により確認し、宇宙への適合性を把握する必要があります。
放射線の電子部品への影響は、トータルドーズ(TID:Total Ionization Dose)とシングルイベント効果(SEE:Single Event Effect)の2パターンに大きく分けられます。TIDはβ線、γ線、陽子線により発生する電子部品の性能劣化であります。SEEは重粒子、陽子の入射により引き起こされる機能障害であります。
⑥ 設備及びネットワークの安定性について
発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:高
当社の事業を支えるサーバーは、当社が契約するクラウドサービスプラットフォームで管理されており、複数のサーバーによる負荷の分散、冗長化、定期的なバックアップの実施等を図り、システム障害を未然に防ぐべく取組を行っております。上記取組には、衛星との間で通信を行う地上局の負荷の分散、冗長化も含まれており、限定的な火災、地震等の自然災害や外的破損の発生時にもサービスの維持が可能となるよう体制を構築しております。
しかしながら、上記取組にも関わらず、例えば日本全土に渡るような大規模災害、人的ミスによるシステム障害、その他予期せぬ事象の発生により、万が一、当社が契約するクラウドサービスプラットフォーム、地上局やネットワークの利用に支障が生じた場合は、衛星の運用やサービスの停止等を余儀なくされることとなり、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
⑦ 特定の取引先への依存について
発生可能性:中、発生可能性のある時期:数年以内、影響度:中
当社は売上高の大部分を内閣府や防衛省等の官公庁に依存しております。なお、官公庁向けの売上げ及び比率については「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ 生産、受注及び販売の実績 c.販売実績」をご参照ください。これら依存度の高い取引先とは現在良好な関係を維持しておりますが、何らかの事情によりこれら販売先との取引が大きく変動した場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 衛星取得データ及び画像販売における他社との提携について
発生可能性:中、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中
地球観測衛星データ事業では、直販に加え販売代理店を経由しエンドユーザーに販売いたします。
具体的にはスカパーJSAT株式会社及び日本工営株式会社と販売支援に関する契約を締結しております。
各企業の販売目標を目安に販売計画を作成しておりますが、何らかの事情により計画どおり販売が行われない場合、各社の事業方針に変更等があった場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。
⑨ 重要情報の流出や取扱い及びサイバーセキュリティについて
発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:高
当社は、技術情報や地球観測衛星データを含む重要な情報を保有しております。当該情報が、ハードウエア、ソフトウエアの不具合及び人為的ミスによるシステム障害や第三者による不正アクセス等により流出した場合や、当該情報の不適切な取扱いが発生した場合は、社会的信用の低下や損害賠償その他対応に係るコスト負担等により、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
また、大規模なサイバー攻撃を受けた場合、当該情報が流出するのみならず、地球観測衛星データの取得や同データの提供サービスの運用に障害が生じる可能性があります。
当社は、上記リスクへの対策として、国際的な規格に基づくISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の認証を取得し、情報セキュリティマネジメントシステムを構築し、厳格な情報管理を行っております。当該活動の一環で、情報セキュリティ管理規程に基づき情報セキュリティ委員会を設置し、情報セキュリティ管理の状況をモニタリングしております。しかしながら、現在想定している対策を講じても新技術を用いた高度なサイバー攻撃など、現在想定している対策を超える事態の発生により、技術流出やサービスに障害が発生する可能性があります。
⑩ 継続的な投資について
発生可能性:中、発生可能性のある時期:数年以内、影響度:中
当社は継続的な成長のために、衛星開発のための必要な研究開発活動を継続する必要があると考えており、これまで積極的に研究開発費を投下しており、今後も継続して研究開発活動を促進していく方針であります。
しかしながら、その結果として継続的な営業損失及びマイナスの営業キャッシュ・フローとなっております。また、2023年5月期においても営業損失及びマイナスの営業キャッシュ・フローを計上しておりますが、SAR衛星5号機以降の収益貢献が始まることで縮小・改善していく見込みです。
今後の研究開発活動については、その費用対効果を勘案しながら慎重に行っていく方針ではありますが、研究開発活動の効果が十分に得られない場合や、開発コストの増加等が生じた場合、想定以上の投資に係る費用が発生することが想定され、中期経営計画が達成できない可能性や営業損益等の黒字化に時間を要する可能性があり、当社の業績に影響を与える可能性があります。
(3)組織体制に関するリスク
① 特定人物への依存について
発生可能性:低、発生可能性のある時期:数年以内、影響度:中
当社の代表取締役社長である大西俊輔及び代表取締役副社長である市來敏光は、経営方針や戦略の立案・実行、SAR衛星の開発・運用を推進し、当社を牽引してまいりました。当社の事業規模が拡大するとともに、権限委譲を進め、当該2名に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、当該2名が当社の事業へ関与できない状況が発生した場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 組織規模について
発生可能性:低、発生可能性のある時期:数年以内、影響度:低
当社は小規模な組織であり、現在の人員構成において最適と考えられる内部管理体制や業務執行体制を構築しております。当社は、今後の業容拡大及び業務内容の多様化に対応するため、人員の増強、内部管理体制及び業務執行体制の一層の充実を図っていく方針でありますが、これらの施策が適時適切に進行しなかった場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材確保・育成について
発生可能性:中、発生可能性のある時期:数年以内、影響度:中
当社が今後事業を拡大していくためには、人材の確保、育成が重要であると認識しております。しかしながら、当社が求める優秀な人材の確保が滞る、社内の人材の流出が進むと言った場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 退職者による技術・ノウハウ流出について
発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中
当社のSAR衛星関連技術について、特許等によりコアとなる技術は保護されている状態を保っておりますが、退職者によって、当社技術と異なるも近しい技術が他社により開発され、独自性が失われ市場への訴求力が低下するような事態となった場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)その他のリスク
① 配当政策について
発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:低
当社は、設立以来配当を実施した実績はありませんが、株主に対する利益還元を重要な課題として認識しております。しかしながら、当社は成長過程にあると考えており、内部留保の充実を図り、将来の事業展開及び経営体質の強化のための投資等に充当し、一層の事業拡大を目指すことが、株主に対する最大の利益還元につながると考えております。将来的には、各期の財政状態及び経営成績を勘案しながら株主への利益還元を検討していく所存でありますが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定です。
② 税務上の繰越欠損金について
発生可能性:低、発生可能性のある時期:数年以内、影響度:中
当社は税務上の繰越欠損金を有しております。当社の業績が順調に推移することにより、期限内にこれら繰越欠損金の繰越控除を受けられる可能性があります。しかしながら、当社の業績の下振れ等により、繰越期限の失効する繰越欠損金が発生した場合には、課税所得からの控除が受けられなくなり、通常の税率に基づく法人税住民税及び事業税が計上されることになり、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について
発生可能性:高、発生可能性のある時期:数年以内、影響度:低
当社は役員及び従業員等に対し、長期的な企業価値向上に対するインセンティブを目的としてストック・オプションを付与しております。今後も優秀な人材確保のためのストック・オプションを発行する可能性があり、現在付与している新株予約権に加え、今後付与される新株予約権について行使が行われた場合には、当社の1株当たりの株式価値は希薄化し、株価形成に影響を与える可能性があります。なお、本書提出日における新株予約権による潜在株式数は3,573,900株であり、発行済株式総数26,081,500株の13.7%に相当しております。
④ ベンチャーキャピタル等の当社株式保有比率について
発生可能性:高、発生可能性のある時期:数年以内、影響度:低
当社の本書提出日における、当社発行済株式総数26,081,500株のうち、計14,081,600株は、ベンチャーキャピタル、ベンチャーキャピタルが組成した投資事業有限責任組合及びベンチャーキャピタル又は投資事業有限責任組合が株式事務を委託した代行機関、金融商品取引業者(以下「VC等」という。)が所有しており、VC等が保有する当社株式の割合は54.0%となっております。
一般的にVC等が未上場株式に投資を行う目的は、上場後に当該株式を売却してキャピタルゲインを得ることであるため、今後所有する当社株式の一部、又は全部を売却することが想定されます。このことから当社株式売却により、需給バランスの悪化が生じる可能性があり、当社株価形成に影響を与える可能性があります。
VC等の名称と保有株数は以下のとおりです。
|
区分 |
名称 |
保有株数 |
|
ベンチャーキャピタル |
株式会社INCJ |
2,720,000 |
|
大分ベンチャーキャピタル㈱ |
32,000 |
|
|
ベンチャーキャピタルが組成した投資事業有限責任組合 |
リアルテックファンド1号投資事業有限責任組合 |
703,800 |
|
三菱UFJキャピタル6号投資事業有限責任組合 |
701,800 |
|
|
FFGベンチャー投資事業有限責任組合第2号 |
605,700 |
|
|
|
MSIVC2018V投資事業有限責任組合 |
512,000 |
|
|
MSIVC2016V投資事業有限責任組合 |
480,000 |
|
|
リアルテックファンド3号投資事業有限責任組合 |
428,600 |
|
|
リアルテックファンド2号投資事業有限責任組合 |
384,200 |
|
|
次世代企業成長支援1号投資事業有限責任組合 |
362,700 |
|
|
MSIVC2020V投資事業有限責任組合 |
357,200 |
|
|
FFGベンチャー投資事業有限責任組合第1号 |
320,000 |
|
|
MSIVC2021V投資事業有限責任組合 |
214,300 |
|
|
九州アントレプレナークラブ2号投資事業有限責任組合 |
192,000 |
|
|
おおいた中小企業成長ファンド投資事業有限責任組合 |
179,100 |
|
|
SMBC社会課題解決投資事業有限責任組合 |
142,800 |
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|
みずほ成長支援第4号投資事業有限責任組合 |
142,800 |
|
|
UNICORN2号ファンド投資事業有限責任組合 |
142,800 |
|
|
リアルテックグロースファンド1号投資事業有限責任組合 |
71,500 |
|
|
大分VCサクセスファンド6号投資事業有限責任組合 |
60,300 |
|
ベンチャーキャピタル又は投資事業有限責任組合が株式事務を委託した代行機関 |
株式会社SMBC信託銀行(特定運用金外信託口契約番号12100440) |
2,400,000 |
|
株式会社SMBC信託銀行(特定運用金外信託 未来創生2号ファンド) |
1,783,000 |
|
|
株式会社SMBC信託銀行(特定運用金外信託 未来創生3号ファンド) |
715,000 |
|
|
金融商品取引業者 |
SMBC日興証券株式会社 |
430,000 |
⑤ 訴訟等について
発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:高
当社は、現在において訴訟を提起されている事実はなく、法令等遵守体制の強化を通じて訴訟等が提起されることを防止するべく努めております。しかしながら、将来の法規制等の改正等に適時適切に対応できないことや各種契約等の解釈の齟齬が生じたこと等を原因とする訴訟が提起された場合、内容及び結果によっては当社の事業、業績並びに企業としての社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 投融資について
発生可能性:低、発生可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中
当社は、現在において投資を行っている事実はありません。しかしながら、今後の事業拡大のために、国内外を問わず出資、子会社設立、合弁事業の展開、アライアンス、M&A等の投融資を実施する場合があります。投資判断においては、投資先候補企業の事業内容を吟味し、当社との事業シナジーが得られること、投資先候補企業の事業計画、当社の財務状況や投資先候補企業への影響力等を考慮し、投資先候補企業の評価額が適切な水準であることを慎重に確認し、投資判断を行う予定です。ただし、投資先企業の事業が計画どおりに進捗しない場合や投融資額を回収できなかった場合、減損の対象となる事象が生じた場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 新型コロナウイルス感染症による影響について
発生可能性:中、発生可能性のある時期:数年以内、影響度:低
当社では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大以降、テレワークの実施、WEB面談の積極的活用等の業務環境の整備を推進しており、現時点において新型コロナウイルス感染症の拡大による当社グループの事業活動への重要な影響は生じておりませんが、今後感染拡大が長期間継続した場合は、国内や海外において深刻な経済的影響が生じ、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 調達資金の使途について
発生可能性:低、発生可能性のある時期:数年以内、影響度:中
当社が予定している公募増資による調達資金については、SAR衛星の製造に充当する予定であります。しかしながら、当社を取り巻く外部環境や経営環境の変化に伴い、当該資金が想定どおりの使途に充当されない可能性があります。また、当社の計画に沿って調達資金を使用した場合でも、想定した投資効果が得られない可能性があります。この場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクを踏まえ、当社を取り巻く外部環境や経営環境の変化については適時その動向を注視するとともに、公募増資による資金調達の使途が変更になった場合には、適時適切に開示を行います。
⑨ 継続企業の前提に関する重要事象等について
発生可能性:中、発生可能性のある時期:数年以内、影響度:高
当社は、継続的に営業損失及びマイナスの営業キャッシュ・フローを計上しており、2023年5月期においても営業損失314,719千円及びマイナスの営業キャッシュ・フロー149,701千円を計上している状況にあり、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。
この主たる要因は、地球観測衛星データ事業においては衛星の製造及び打上げに伴う大規模な先行投資が必要であり、打ち上げた衛星から得られる地球観測データ及び画像の販売による投資回収までに期間を要するためであります。
ただし、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載のとおり、当該重要事象等を解消するための対応策を実施しております。また、当社小型SAR衛星3号機及び4号機のロケット打上げ失敗に伴う保険金を受け取り、さらに2023年2月に実施した第三者割当増資による資金調達の結果、当事業年度末の現預金残高は3,524,807千円となっており、継続的な事業運営に十分な資金を確保しております。また、「5 経営上の重要な契約等」に記載の通り、取引先銀行とコミットメント型シンジケートローン契約の締結を実施し、9号機以降の投資資金を確保しております。
以上により、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。
⑩ 資金調達について
発生可能性:高、発生可能性のある時期:数年以内、影響度:中
当社は、小型SAR衛星コンステレーションを構築するため、今後も多額の設備投資が必要となります。そのため、株式公開後におきましても、市場において増資を含む資金調達を実施する可能性があります。この場合、当社の発行済株式総数が増加することにより、1株当たりの株式価値が希薄化するとともに、当社株式の価値が低下する可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
第18期事業年度(自 2022年6月1日 至 2023年5月31日)
(資産)
当事業年度末における流動資産合計は3,864,634千円となり、前事業年度末に比べ93,170千円増加いたしました。これは主に、宇宙保険の支払等による前払費用の増加101,166千円等によるものであります。
当事業年度末における固定資産合計は1,968,171千円となり、前事業年度末に比べ74,653千円増加いたしました。これは主に、ロケット打上げ失敗による小型SAR衛星3号機及び4号機の除却はあったものの、5号機以降の製造進捗等により建設仮勘定が60,131千円増加したこと等によるものであります。
この結果、当事業年度末における資産合計は5,832,806千円となり、前事業年度末に比べ167,823千円増加いたしました。
(負債)
当事業年度末における流動負債合計は325,291千円となり、前事業年度末に比べ243,541千円増加いたしました。これは主に、契約負債の増加185,843千円、及び受注損失引当金の増加37,381千円等によるものであります。
当事業年度末における固定負債合計は307,684千円となり、前事業年度末に比べ7,684千円増加いたしました。
この結果、当事業年度末における負債合計は632,976千円となり、前事業年度末に比べ251,225千円増加いたしました。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は5,199,830千円となり、前事業年度末に比べ83,402千円減少いたしました。これは主に、2023年2月28日を払込期日とする有償第三者割当増資による新株式14,286株の発行及び2023年5月9日の減資の結果、資本金が90,000千円、資本剰余金がそれぞれ910,020千円増加した一方で、当期純損失の計上により利益剰余金が1,105,199千円減少したことによるものであります。
第19期第1四半期累計期間(自 2023年6月1日 至 2023年8月31日)
(資産)
当第1四半期会計期間末における流動資産は3,291,946千円となり、前事業年度末に比べ572,688千円減少いたしました。これは主に、売掛金及び契約資産の増加182,972千円、現金及び預金838,603千円の減少等によるものであります。
当第1四半期会計期間末における固定資産は2,501,251千円となり、前事業年度末に比べ533,079千円増加いたしました。これは主に、5号機以降の製造進捗及び建設仮勘定を人工衛星へ振替えたこと等によるものであります。
この結果、当第1四半期会計期間末における資産合計は5,793,198千円となり、前事業年度末に比べ39,608千円減少しました。
(負債)
当第1四半期会計期間末における流動負債は350,964千円となり、前事業年度末に比べ25,673千円増加しました。これは主に、買掛金の増加88,597千円、未払金の減少等によるその他流動負債の減少40,384千円等によるものであります。
当第1四半期会計期間末における固定負債は314,979千円となり、前事業年度末と比べ7,294千円増加しました。これは主に、繰延税金負債の増加7,294千円によるものであります。
この結果、当第1四半期会計期間末における負債合計は665,943千円となり、前事業年度末に比べ32,967千円増加いたしました。
(純資産)
当第1四半期会計期間末における純資産合計は5,127,254千円となり、前事業年度末に比べ72,575千円減少いたしました。これは主に四半期純損失の計上により利益剰余金が86,677千円減少したこと等によるものであります。なお、2023年8月30日開催の第18回定時株主総会決議に基づき資本剰余金を1,492,430千円減少し、利益剰余金に振り替え、欠損補填をおこなっております。
これらの結果、自己資本比率は前事業年度末の89.15%から88.50%となりました。
b.経営成績
第18期事業年度(自 2022年6月1日 至 2023年5月31日)
当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に対する各種行動制限が緩和され、経済活動が正常化に向けて回復する動きも見られたものの、原材料価格の上昇による物価高の継続や記録的な円安の影響等により、依然先行き不透明な状況が続いております。
また、世界経済においても、ウクライナ侵攻の長期化に伴うエネルギー価格の高騰に加えて、インフレ抑制に対する欧米諸国での政策金利の引き上げに伴う大幅な為替変動など、不透明な状況が継続しております。
当社に関連する事業環境は、全府省庁の宇宙関係予算合計が2023年度は6,119億円と2022年度の5,219億円から17%増となっているように、国内の宇宙関連の事業規模は拡大する一途であります。その主な予算項目には、内閣府による「小型衛星コンステレーションの構築など宇宙開発利用の促進」等、小型衛星コンステレーションビジネスの促進を目的としたものが含まれております。
このような状況の中、2022年10月12日のイプシロンロケット6号機の打上げが失敗したことにより、当該ロケットに搭載されていた当社の小型SAR衛星3号機及び4号機が使用不能となりましたが、保険金請求手続きや追加資金調達活動を進めつつ、引き続き小型SAR衛星5号機以降の製造及び打上げ準備に取り組んでまいりました。販売面では、防衛省向けの画像販売を前事業年度から継続した他、令和4年度に引き続き内閣府の「令和5年度 小型SAR衛星コンステレーションの利用拡大に向けた実証」に採択され、画像販売や調査研究を実施してまいりました。
以上の結果、当事業年度におきましては、売上高372,072千円(前事業年度比1,884.4%増)、営業損失314,719千円(前事業年度は営業損失382,465千円)、経常損失323,924千円(前事業年度は経常損失385,897千円)、当期純損失1,105,199千円(前事業年度は当期純損失387,231千円)となりました。
なお、当社は地球観測衛星データ事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの情報は記載しておりません。
第19期第1四半期累計期間(自 2023年6月1日 至 2023年8月31日)
当第1四半期累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染法上の位置づけが5類に移行したことから各種行動制限が大幅に緩和され、経済活動が正常化に向けて回復する動きが見られました。その一方で、ウクライナ侵攻の長期化に伴うエネルギー価格や原材料価格の高騰による景気後退の懸念等により、依然先行き不透明な状況が続いております。
このような状況の中、2023年6月13日に当社の小型SAR衛星QPS-SAR6号機「アマテル-Ⅲ」が打上げに成功し、民間のSAR衛星として日本最高となる分解能46cmの画像取得を発表しております。また、第2四半期以降に予定している小型SAR衛星5号機の打上げに向けての準備も行ってまいりました。販売面では、内閣府の「令和5年度 小型SAR衛星コンステレーションの利用拡大に向けた実証」を中心とした画像販売を実施してまいりました。
以上の結果、当第1四半期累計期間におきましては、売上高175,249千円、営業損失85,940千円、経常損失85,564千円、四半期純損失は86,677千円となりました。
なお、当社は地球観測衛星データ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
② キャッシュ・フローの状況
第18期事業年度(自 2022年6月1日 至 2023年5月31日)
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ50,430千円減少し、3,524,807千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動による資金の減少は149,701千円(前事業年度は527,696千円の減少)となりました。これは主に、税引前当期純損失1,103,861千円(前事業年度は385,897千円の税引前当期純損失)、固定資産除却損等1,553,710千円、貸倒引当金繰入額715,300千円、受取保険金1,489,074千円、契約負債の増加額185,843千円(前事業年度は2,932千円)等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動による資金の減少は896,661千円(前事業年度は1,734,249千円の減少)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出2,367,681千円(前事業年度は1,713,489千円の支出)、無形固定資産の取得による支出18,054千円(前事業年度は18,812千円の支出)、人工衛星の損害に係る保険金の受取額1,489,074千円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動による資金の増加は1,000,020千円(前事業年度は4,881,540千円の増加)となりました。これは増加要因として株式の発行による収入1,000,020千円(前事業年度は4,901,540千円の収入)があったことによるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社が提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b.受注実績
第18期事業年度の受注実績は以下のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
第18期事業年度 (自 2022年6月1日 至 2023年5月31日) |
第19期第1四半期累計期間 (自 2023年6月1日 至 2023年8月31日) |
||||
|
受注高 (千円) |
前年同期比(%) |
受注残高 (千円) |
前年同期比(%) |
受注高 (千円) |
受注残高 (千円) |
|
|
地球観測衛星データ事業 |
1,810,462 |
511.6 |
1,769,780 |
528.0 |
- |
1,594,531 |
(注)第18期事業年度において、受注実績に著しい変動がありました。これは、地球観測衛星データ事業において、大型案件を受注したことによるものです。
c.販売実績
第18期事業年度の販売実績は以下のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
第18期事業年度 (自 2022年6月1日 至 2023年5月31日) |
第19期第1四半期累計期間 (自 2023年6月1日 至 2023年8月31日) |
|
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
金額(千円) |
|
|
地球観測衛星データ事業 |
372,072 |
1,984.4 |
175,249 |
(注)最近2事業年度及び第19期第1四半期累計期間の、主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
第17期事業年度 (自 2021年6月1日 至 2022年5月31日) |
第18期事業年度 (自 2022年6月1日 至 2023年5月31日) |
第19期第1四半期累計期間 (自 2023年6月1日 至 2023年8月31日) |
|||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
官公庁 |
15,666 |
83.6 |
350,162 |
94.1 |
166,338 |
94.9 |
|
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 |
2,466 |
13.2 |
19,633 |
5.3 |
8,911 |
5.1 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
主な増減内容については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュフロー状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 a.財政状態」に記載のとおりであります。
b.経営成績
主な当該内容については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」に記載のとおりであります。
第18期事業年度(自 2022年6月1日 至 2023年5月31日)
(売上高)
当事業年度の売上高は、前事業年度に比べて353,323千円(1,884.4%)増加し、372,072千円となりました。これは主に、官公庁向けの売上が増加したことによるものであります。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度の売上原価は、前事業年度に比べて206,822千円(2,469.6%)増加し、215,197千円となりました。これは主に、官公庁向けの売上が増加したことによるものであります。
この結果、売上総利益は156,875千円(前事業年度は10,374千円)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業損失)
当事業年度の販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べて78,754千円(20.0%)増加し、471,595千円となりました。これは主に、事業拡大に向けた人員増加により人件費が66,748千円増加したこと等によるものであります。
この結果、営業損失は314,719千円(前事業年度は382,465千円の営業損失)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常損失)
当事業年度の営業外収益は、前事業年度に比べて1,046千円(33.8%)減少し、2,046千円となりました。これは主に、前期特許権使用料が発生した反動によるものであります。
当事業年度の営業外費用は、前事業年度に比べて4,727千円(72.5%)増加し、11,251千円となりました。これは主に為替差損の増加4,299千円によるものであります。
この結果、経常損失は323,924千円(前事業年度は385,897千円の経常損失)となりました。
(特別利益、特別損失、税引前当期純損失)
当事業年度の特別利益は、1,489,074千円となりました。これは小型SAR衛星3号機及び4号機消失に係る受取保険金を計上したことによるものであります。
当事業年度の特別損失は、2,269,010千円となりました。これは小型SAR衛星3号機及び4号機消失に係る固定資産除却損等1,553,710千円を計上したこと、及び経営破綻したVirgin Orbit社へ支払済みであった打上げ費用に対する貸倒引当金繰入額715,300千円を計上したことによるものであります。
この結果、税引前当期純損失は1,103,861千円(前事業年度は385,897千円の税引前当期純損失)となりました。
(法人税等、当期純損失)
法人税等は1,337千円を計上したことにより前事業年度に比べて3千円(0.2%)増加しました。
この結果、当期純損失は1,105,199千円(前事業年度は387,231千円)となりました。
第19期第1四半期累計期間(自 2023年6月1日 至 2023年8月31日)
(売上高)
当第1四半期累計期間の売上高は、175,249千円となりました。これは主に官公庁向けの売上が増加したことによるものであります。
(売上原価、売上総利益)
当第1四半期累計期間の売上原価は、117,512千円となりました。これは主に、官公庁向けの売上が増加したことによるものであります。
この結果、売上総利益は57,737千円となりました。
(販売費及び一般管理費、営業損失)
当第1四半期累計期間の販売費及び一般管理費は、143,678千円となりました。これは主に、事業拡大に向けた人員増加により人件費が増加したこと等によるものであります。
この結果、営業損失は85,940千円となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常損失)
当第1四半期累計期間の営業外収益は、756千円となりました。これは主に為替差益が減少したものであります。
当第1四半期累計期間の営業外費用は、379千円となりました。
この結果、経常損失は85,564千円となりました。
(特別利益、特別損失、税引前当期純損失)
当第1四半期累計期間においては特別利益、特別損失は発生しておりません。
この結果、税引前四半期純損失は85,564千円となりました。
(法人税等、四半期純損失)
法人税等は1,113千円を計上しました。
この結果、当第1四半期累計期間純損失は85,564千円となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。当社の主な資金需要は、小型SAR衛星の製造・打ち上げ・運用のための研究開発費や販売費及び一般管理費等の事業費用であり、これら事業上必要な資金は手許資金で賄う方針でありますが、事業収益から得られる資金だけでなく、エクイティファイナンスや金融機関から必要な資金の獲得により調達しております。また、資金の流動性については、資金効率を考慮しながら、現金及び現金同等物で確保するよう図っております。
現預金保有残高については、2023年5月期末における現金及び現金同等物が3,524,807千円であり、十分な流動性を確保しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
(1)業務委託
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相手方 |
契約品目 |
契約締結日 |
契約内容 |
契約期間 |
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名称 |
国名 |
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アルウェットテクノロジー株式会社(東京都三鷹市) |
日本 |
SARシステムのデータ処理部、信号発生部 |
2022年5月13日 |
設計、製造、役務業務 |
2022年5月13日から5年間以後5年毎の自動更新 |
(2)シンジケートローン
当社は2023年10月13日開催の取締役会決議に基づき、株式会社三井住友銀行をアレンジャーとするコミット型シンジケートローン契約を締結することを決議し、2023年10月24日付で契約を締結いたしました。
① 資金使途 小型SAR衛星製造に係る設備投資資金
② 借入先 取引先金融機関8社
③ 組成金額 5,000,000千円
④ 借入利率 基準金利+スプレッド
⑤ 契約締結日 2023年10月24日
⑥ コミット期間 2023年10月31日から2024年10月28日
⑦ 返済期限 2028年10月31日
⑧ 担保等の有無 無担保、中小機構債務保証制度による債務保証
⑨ 財務制限条項
a.2024年5月期以降の各事業年度末日における貸借対照表に記載される純資産の部の合計金額を正の値に維持すること。
b.2024年5月期以降の各事業年度末日における貸借対照表に記載される数値を基に算出されるD/Eレシオ(計算式:有利子負債÷純資産合計)を1.0以下に維持すること。なお、本契約において「有利子負債」とは、短期借入金、一年内返済長期借入金、一年内償還予定社債(割引債及び新株予約権付社債を含むがこれに限らない。)、長期借入金、社債(割引債及び新株予約権付社債を含むがこれに限らない。)、受取手形割引高等をいう。
c.2024年5月期以降の各事業年度末日における貸借対照表に記載される現預金の合計金額を10億円以上に維持すること。
当社は「宇宙の可能性を広げ、人類の発展に貢献する」という経営理念の下、「小型人工衛星コンステレーションによるリアルタイム観測の実現」というビジョンを掲げ、小型人工衛星開発の推進を図るため研究開発を進めております。
なお、当社は地球観測衛星データ事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの情報は記載しておりません。
第18期事業年度(自 2022年6月1日 至 2023年5月31日)
当事業年度は、振動試験や熱真空試験の実施により当社の小型SAR衛星が設計寿命を全うできることの確認を行って参りました。当事業年度における当社が支出した研究開発費の総額は
第19期第1四半期累計期間(自 2023年6月1日 至 2023年8月31日)
当第1四半期累計期間における研究開発活動の総額は