第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当社は「生徒第一主義」を掲げ、質の高い授業と面倒見を、未来を担う子供たちに提供し、「生徒の成績を上げる指導を通じて社会に貢献します。」という経営理念を実現するために日々サービスの改良改善を続けております。

 

(2) 経営環境

当社の属する学習塾・予備校市場は2020年度において1兆2,042億円に達し、2019年度と比較し5.2%成長しております(経済産業省 2019年度 「経済構造実態調査 乙調査」2020年7月31日公表、2020年度 「経済構造実態調査 乙調査」2021年7月30日公表)。

 

小中高校の生徒数は、団塊ジュニア世代の山である1985年度の2,226万人をピークに減少を続け、2022年度には過去最少となる1,231万人にまで減少しております。近年の減少率はやや鈍化しているものの、2010年代の10年間は毎年1%程度減少しており、2020年は2010年比で10%の減少となっております。今後も小中高校の生徒数は減少が予想され、中長期的に当社のターゲット総数は減少していくことが予想されます(文部科学省「学校基本調査」2022年12月21日公表)。

しかしながら、学習指導要領の改訂、グローバル化に伴う小学校での英語教育の義務化、大学受験者の増加などの影響を受け、小中高校生の子供一人当たりの学習塾への年間支出額は増加傾向にあります(文部科学省「子供の学習費調査」2022年12月21日公表)。加えて新型コロナウイルス感染症の影響によるオンライン授業の浸透や、学校の休校による学習のサポート不足を補うべくきめ細やかな指導が可能な学習塾へのニーズの高まりを受けて、子供に対する教育投資はより増加していくことが予想されます。

以上により、ターゲット総数の減少はあるものの子供一人当たりの学習塾費が増加することにより、市場は当面拡大していくことが想定されます。

 

学習塾の売上高は、調査対象が限定されている経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」(2023年5月22日公表)によると、2016年以降2020年までは1~2%の増加率となっており、横這いの状況が続いておりました。

2020年以降は、新型コロナウイルス感染症の影響により緊急事態宣言が発令され、一時的には休業せざるを得なかった学習塾もありましたが、休校していた学校での学習を補完できることから学習塾での学習のニーズが高まりました。また、近年のインターネットの普及による学習塾業界におけるオンライン化・デジタル化に関しまして、大学受験生向けの映像授業だけでなく小中学生向けのコンテンツも増加しているほか個別指導や教材のオンライン化も広がっておりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響によりその浸透が急速に進みました。更に、2020年以降小学校での英語、プログラミングの授業の義務化、大学入試改革など、学習内容の変化も多く学校での学習を補完するニーズも高まっております。

上記の要因により、学習塾の売上高は、これまでの低成長から一転して2020年以降2022年までに大きく成長し、受講生徒数も2019年と比較して2022年は171万人増加しました(経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」2023年5月22日公表)。

 

(3) 経営戦略等

日本の未来を担う次世代の子供たちを育てる教育はその重要性を益々高めていくものと考えております。当社は、成績を上げ志望校に合格させることを通じ生徒の可能性を無限に広げるべく、開校以来「最も生徒の面倒見がよく成績の上がる塾」を目指し邁進してまいりました。経営環境は少子化やオンライン化もしくは学習内容の改革など、今後も刻々と変わっていくものと思われますが、当社はこれまでの経営戦略の方向性を大きく転換するのではなく、今まで築いてきた当社の事業の特徴を今後より深化させ環境の変化に合わせて充実させていくことが、社会のニーズに適合し子供たちの教育に貢献できるものと考えております。

 

1 基本経営戦略

 高い集客力が当社の収益の源泉であり、その集客力は「教師力」「特徴的な提供サービス(学習環境)」「教材品質」が生み出しているものと考えております。そして高い集客力があるからこそ、「大型の郊外型校舎」が実現できるのであり、その結果、収益性の安定に繋がっていくものと考えております。よって、以下の通り、これら全ての当社の特徴を日々改善に取り組み高めていくことが当社の経営戦略の基本となります。

 

① 集客力の向上

ⅰ 教師力向上の為の体制充実

優秀な教師による高品質な指導こそが事業の根幹であります。当社では、高品質な指導とは、生徒の成績を上げることが先行するのではなく、面倒見が良く生徒と接することで生徒ひとりひとりのやる気を引き出し生徒自らが夢を叶える為に取り組んでいけるように導くことであると考えております。現在ゼミ部門では、厳選採用・入社時及び入社後の研修・実際の授業の本部での品質チェックや指導などを実施しておりますが、今後も日々研鑽を続ける教師のサポート体制の充実に、全社で取り組んでいきたいと考えております。

ⅱ 提供サービス(学習環境)の改善

当社では、季節に応じたイベントやパフォーマンスを実施しており、チラシや塾生の紹介を通じて外部のお子様も招待するケースもございます。それらの機会を通じて、当社の提供するサービスや学習環境に触れて頂き入塾に繋がるケースもございます。現在の当社の提供サービスには、「学力別に細分化したクラス編成」「無料の補習提供」「担任制や保護者会などによる面倒見の良さ」などがございますが、更なるサービスの改善に取り組んでいきたいと考えております。

ⅲ 品質の高い教材の開発

当社では、効率よく成績をあげることに注力した教材が良い教材であると考えております。よって、教材にはあらゆる項目が網羅的に含まれている教材よりも、むしろ厳選された内容で重要な内容が盛り込まれている教材の方が適切である場合がございます。当社での多くのオリジナル教材は原則薄い仕様を意識し、「一冊やり終えた達成感」を生徒が味わえるように工夫しております。当社は今後も、生徒の学習意欲を刺激し理解が深まる教材の開発に努めてまいります。

 

② 大型の郊外型校舎の開設

当社は、ゼミ部門では1校舎当たり150~200坪規模の大型の自社もしくは賃貸のビルでの出店が主体となっております。また、正社員教師は車通勤であることが多いため、社員が通勤しやすい駅前での出店に拘る必要はなく、対象となる生徒がより多く居住する郊外エリアに出店できることから物件費を割安に抑えることが可能となります。当社は今後の事業拡大にあたって、進出を予定しているエリアにおいて適切な大型物件の確保を確実に行っていけるよう、社内体制を強化してまいります。

 

2 中期戦略

当社は、基本経営戦略の進捗を確認しながら、中期的にはまずは埼玉県を中心に出店により事業拡大を図っていきたいと考えております。また、小学生低学年の指導や新たな講座の開発、部門間のシナジー効果の実現など、会社の事業価値向上のために努めていきたいと考えております。

 

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社を取り巻く事業環境を踏まえ、今後の事業拡大及び企業価値の増大を推進していく上で、当社の対処すべき主要な課題は以下の通りと認識しております。

1 優秀な人材の確保と育成

当社の最も重要な経営資源は「社員」であります。行動規範である「生徒第一主義」のもと、生徒・保護者への高品質な指導を継続して提供していくため、また、埼玉エリアを中心とした大型校舎の出店を拡大していくためにも、優秀な人材を採用し、人材教育により育成指導し、適材適所で人員を配置していくことが重要な課題であると認識しております。当社では、新卒採用を強化し長期的な人材育成を進めてまいります。入社後は2か月~1年の期間にわたる手厚い社員研修や、本部による各教室の講義収録カメラの映像を通じての指導等、サービス品質の向上・維持を行うための体制を整えております。また、社員の紹介制度や教育研修制度の拡充、労働環境の整備などにより、人材確保の安定化にも取り組んでまいります。

 

2 企業ブランドの向上

当社の提供する教育サービスの改良改善を重ね、品質の向上に取り組んでおります。それにより、他社とは差別化した当社独自のサービスレベルを確立し、企業ブランドの向上を目指してまいります。

 

3 経営体制の強化

当社の事業拡大とともに、組織管理体制の効率化と充実にも注力し、コンプライアンスの推進も含めて、継続的な事業運営が可能となるよう経営体制の強化に取り組んでまいります。

 

4 収益性の維持

当社は創業以来、サービス向上に継続して取り組みながら、着実な業績拡大を行ってまいりました。その結果、当事業年度では、売上高が61億円・経常利益は12億円の規模となっております。収益性では、売上高営業利益率は20.1%であり、安全性では、当社は無借金で自己資本比率は71.0%であるため、財務的に安定しております。

今後規模の拡大を図っていく中で、いかに現状の財務安定性を維持していくかが課題であると捉えております。また、外部借入の導入も含め、資本効率の向上も検討課題であると認識しております。

 

(5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社は、企業価値を継続的に拡大することが重要であると考え、売上高と営業利益を経営上の重要な指標としております。また、事業運営におきましては、収益の基盤であり、当社のサービスに対する顧客からの評価結果の表れと考えている生徒数の動向を注視しております。

収益性の観点におきましては、売上高営業利益率を有効な指標であると考えております。営業活動が効率的に行われたかどうかを見るために有効な指標であることが当該指標を重視している理由であり、当社では、18.0%の水準を経営目標の目安としております。

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次の通りであります。

なお文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。

 

(1) ガバナンス

サステナビリティ関連のリスク及び機会の監視、及び管理するためのガバナンスの過程、統制及び手続については、当社の主要事業である学習塾事業が環境に与える負荷が小さく、また気候変動に係るリスク及び収益機会が当社の事業活動や収益等に与える影響は少ないものの、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載のとおり、取締役会やリスク・コンプライアンス管理委員会にて、継続的にその内容及び課題等への対応につき、報告・議論しております。今後もサステナビリティに関する取組や施策は事業活動とともに重要な議題として取り扱ってまいります。

 

(2) 戦略

短期、中期及び長期にわたり当社の経営方針・経営戦略等に影響を与える可能性があるサステナビリティ関連のリスク及び機会に対処するための取組のうち、重要なものについて該当事項はありません。

人的資本につきまして、当社は行動規範である「生徒第一主義」を実践し、生徒に対し質の高い授業と面倒見を提供できる人材の確保と教育に努めております。わかりやすい授業は勿論のこと、どのような生徒であっても勉強に対するやる気を引き出し、成績の向上や志望校の合格等を通じ、生徒の夢を実現させることが出来るのが当社の理想とする優秀な「教師」であり、そのような教師像を体現できる人材への投資は経営上の最重要課題であると考えております。その実現のため、当社では「社員第二主義」を掲げ、好待遇での社員の入社や、長期間の研修をはじめとした入社後の手厚いフォロー等、社員が生徒を全力でサポートする教師として働きやすい職場環境の整備に注力しております。また、今後は障害者や女性等多様な人材の雇用や活用推進にも取り組んでまいります。

 

(3) リスク管理

当社において、サステナビリティ関連のリスク及び機会の識別、評価、及び全社的な管理をリスク・コンプライアンス管理委員会で行っております。優先的に対応すべきリスクの洗い出しについては、当社に与える財務的影響、当社の活動が環境・社会に与える影響、発生可能性を踏まえ行われます。今後の状況に応じて、サステナビリティに係るリスク管理の強化を検討してまいります。

 

(4) 指標及び目標

サステナビリティ関連のリスク及び機会に関して、会社の実績を長期的に評価し、管理し、及び監視するために用いられる情報のうち重要なものについて、該当事項はありません。

また、人的資本に関する方針及び社内環境整備に関する方針に関しましては、現段階では目標や指標を定めておりません。女性の管理職については、育児・介護休業制度や時短制度を整え、人事制度においては男女間での評価格差は一切なく、女性が活躍できる環境整備に努めているものの現時点ではおりません。引き続き環境整備に努めていくとともに、事業の発展に必要で有用な指標につきましては今後当社を取り巻く環境を踏まえ検討してまいります。

 

 

3 【事業等のリスク】

本書に記載した当社の事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスク事項には以下のようなものがあります。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資者の投資判断上で重要であると考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針です。なお文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、当社に関する全てのリスクを網羅したものではありません。

 

(1) 少子化など業界の動向(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:小)

当社は、日本国内において教育サービスの提供を行っており、その売上収益は日本国内における景気・物価の変動・業界の動向等に影響を受けます。特に少子化問題及び教育制度の大きな改革については、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

一方、保護者の学習塾に対する選別の意識は高まっております。当社は、質の高い授業と徹底した面倒見の良さにより、保護者や生徒の求めるニーズに対応しております。

 

(2) 人材の確保について(発生可能性:中~高、発生時期:特定時期なし、影響度:小)

当社は、質の高い教育サービスを提供するため、人材の採用・育成を重要な課題と認識しております。そのため、授業を行う正社員である教師及びアルバイトについても、当社の求める水準の人材の確保や育成が計画通りに行えない場合には、サービスの質の低下を招き、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

上記リスクに対しては、新卒採用活動を強化し長期的な人材育成を進めると同時に、中途採用等も積極的に実施しています。又、教育研修制度の拡充や働き甲斐のある人事評価制度の構築など、安定的な人材の確保に取り組んでおります。

 

(3) 個人情報について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)

当社は、生徒・保護者等の個人情報を保有しております。何らかの事情により個人情報が外部に漏洩した場合は、当社が損害賠償責任等を負う可能性や当社の社会的信用の失墜により、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

上記リスクに対しては、個人情報保護規程等を制定し、個人情報の取扱いに関する業務フローを定めて適切な運用に努めております。個人情報の不正利用防止の観点では、権限管理により業務上不必要な社員の基幹システムにおける個人情報へのアクセスを制限するとともに、システム内のログ記録やカメラ映像により監視する体制を設けております。また、従業員に対して個人情報保護に係る継続的な研修を行うことで、個人情報の不正利用・漏洩防止を含むコンプライアンス意識の啓発を図り、個人情報保護に取り組んでおります。

 

(4) 減損会計への対応(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:小)

当社は、教室設備や土地・建物等の有形固定資産を保有しております。これらの資産については減損会計を適用し、毎年、減損の兆候について精査し、減損処理が必要と判断される場合は適切に処理することとしております。そのため、事業の収益性が大きく低下した場合や不動産の市場価格が著しく下落した場合等には、減損損失が発生する可能性があり、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

当社は拠点別の損益管理を厳格に行うことで収益性確保に努めております。

 

(5) 敷金及び保証金の保全、回収について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:小)

当社は、展開する校舎の一部については、賃貸物件を利用しております。しかしながら、賃貸人の全ての状況を適時に把握することは困難であるため、賃貸人の状況によっては、敷金及び保証金の保全又は回収ができない可能性があり、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

対策として、新規で賃貸借契約を締結する際には、可能な限り賃貸人の経営状況等の確認を行うとともに、契約条件に関しても近隣相場や採算性を十分考慮して決定しております。

 

 

(6) 新型コロナウイルス感染症の拡大など大規模自然災害等によるリスク(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)

新型コロナウイルス感染症の拡大など、想定外の大規模地震・津波・洪水等の自然災害や火災等の事故災害、感染症の流行、その他の要因による社会的混乱等が発生したことにより、事業活動の停止又は事業継続に支障をきたす事態が発生した場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

新型コロナウイルス感染症拡大につきましては、当社では、各種施設において、消毒、検温、換気、マスクの着用等の感染防止対策の徹底などにより、リスクを最小減にすべく努めております。

 

(7) 四半期ごとの収益変動について(発生可能性:高、発生時期:毎年発生、影響度:小)

学習塾業界におきましては、通常の授業に加え春期・夏期・冬期の講習会を実施しております。そのため講習会を実施する月の売上高は増大します。また講習会を実施する時期に重点的に生徒募集を継続していくため、新年度からスタートしてから受験期を迎えるまで生徒数は増大し、1月にピークを迎えます。一方、教室運営費用(人件費・家賃等)は通期で継続して発生します。このため、第1四半期の収益性が低くなる傾向にあります。

 

(8) 競合について(発生可能性:中~高、発生時期:特定時期なし、影響度:中)

当社が属する教育業界は、当社と同様に教育事業を展開する大小の集団塾や個別指導塾が競合しております。当社の現在の出店地及び今後の出店候補地には、当社と顧客対象を同じくする他社の店舗が多数存在する地域もあります。

当社は、生徒第一主義を基本方針として、生徒一人ひとりの目標を捉えたきめ細かい指導を行っております。特に、ゼミについては教師が正社員中心であるため、駅前に拘らず生徒が多い住宅地に出店することができることによって、競合先との差別化を図っておりますが、更なる競争激化によって当社の市場占有率が停滞した場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 校舎新設の物件確保について(発生可能性:高、発生時期:特定時期なし、影響度:中)

当社では校舎新設にあたり綿密なマーケットリサーチを行い、校舎の新規開設を進めておりますが、地価の高騰等により好立地に物件を確保できない場合や、ターゲットとしている地域における環境の著しい変化等により、開設事業計画に大幅な乖離が生じた場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクに対応するため、当社はターゲットとしている地域の経済状況や人口動態等の市場分析を適時行い、変化に対して迅速かつ柔軟に対応できる体制を整えるとともに、様々なルートから当社のニーズにあった物件情報を入手するなど、校舎の新規開設計画の着実な遂行を行う体制を整えております。

 

(10) 顧客の安全管理に関する影響について(発生可能性:低~中、発生時期:特定時期なし、影響度:大)

学習塾の安全管理について、例えば校舎内での怪我や不審者の侵入など、何らかの事情により管理責任を問われる事態が発生し当社の評価の低下につながり、これに関する費用が増大した場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

当社は定期的な施設の点検を実施し設備の更新を行うなど、安全な学習環境、サービス環境の提供に努めております。また、塾生専用カードにて施設への入退室を管理し生徒の入退室の時刻を保護者に通知するサービスを行うなど、生徒の家庭との連携体制を敷き、生徒の安全管理に努めております。さらに、生徒の登下校時には、当社社員が送迎する保護者の車の誘導を行い、通塾する生徒の出迎え・見送りを実施するなど、生徒の安全管理に努めております。

 

(11) 教育制度の変更に関する影響について(発生可能性:中、発生時期:特定時期なし、影響度:小)

入試制度の変更や学習指導要領の改訂等、行政による教育制度の変更が度々行われております。万一、これらの制度変更に早期に対応できなかった場合、予期せぬ大きな制度変更が生じ対応に時間を要した場合、生徒数の減少を招き、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

当社は常に教育制度の変更等を注視し、より顧客ニーズに合致した新しい教育サービスの開発・提供に努めるなど、制度変更の影響に柔軟に対応する組織を構築しております。

 

 

(12) システム障害に関する影響について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)

当社は、在籍確認、授業料請求及び授業の映像配信等をシステムに依存しているものがあります。大規模なシステム障害が発生し、修復にとりわけ長い時間を要した場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

当社では、このようなシステム障害等に備え、定期的バックアップ、稼働状況の常時監視、不正アクセス防止のためのセキュリティ強化等のリスク対応策を講じております。

 

(13) 訴訟及び法的規制等について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:大)

当社の事業に関連する主な法令は、著作権法、不当景品類及び不当表示防止法、下請法、労働基準法等があります。関連する法令等に基づいて損害賠償請求等に係る訴訟が提起された場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

当社では、著作権法に関しては、例えば教材・プリント類を作成する場合の許諾を本社で一括取得するとともに、マニュアルを整備し作成基準の周知徹底を行っております。不当景品類及び不当表示防止法に関しては、本社で全ての広報物の事前チェックを行うことで一元管理を行っております。また、経営者及び従業員に法令等の遵守の重要性及び必要性について周知徹底に努め、法令遵守のための体制強化に努めております。

 

(14) 特定地域への依存について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:小)

当社は、群馬県・栃木県・埼玉県・東京都の関東4都県に事業展開しております。第31期事業年度における全社売上高に占める各県別の売上割合は、群馬県41%・栃木県22%・埼玉県31%となっており、これら3県での売上依存度が高くなっております。これらの地域で経済情勢が悪化した場合、地震・台風その他の災害が発生した場合や、他社参入により当該地域における当社の優位性が低下した場合には、新規入塾生の減少や通塾生の減少等により、当社の経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクへの対応策として、中長期ではエリア拡大を図ることで、当該地域への集中リスクを最小化することを検討してまいります。

 

(15) 大株主について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:小)

当社の代表取締役会長である吉原俊夫並びに同氏の資産管理会社である株式会社YMMは、本書提出日現在で発行済株式総数の全てを保有しております。同氏は当社の創業者かつ代表取締役会長であり、上場後も大株主として引き続き一定の議決権を保有する見込みであるため、株主総会や取締役会等を通じ、役員の選解任を含む当社の意思決定に重要な影響を及ぼしうる立場にあります。

ただし同氏は、その議決権行使に当たっては少数株主の利益にも配慮しつつ株主共通の利益を追求する方針です。当社としても安定株主であると認識している一方、将来的に何らかの事情により同氏保有の当社株式が売却された場合には、当社株式の市場価格及び流通状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(16) 関連当事者取引について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:中)

企業としての独立性の観点を踏まえ、関連当事者との取引は、本来不要な取引を強要されたり取引条件が歪められたりする懸念があり、株主の本来利益の流出などの観点から当社としては注意する必要が高い取引であることから、当該取引の事業上の必要性と取引条件の妥当性等、取引内容については取締役会で審議し承認を得ることとし、取引の健全性及び適正性を確保する体制を築いております。しかしながら、万が一、取引内容を審議する機会が得られず、取引すべきでない取引を行った場合又は不当な条件の下で取引が行われた場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

なお、現状継続する関連当事者取引として、当社の不動産賃借取引について代表取締役会長の吉原俊夫より債務保証を受けております。当社は当該債務保証に係る保証料を支払っておらず、当該債務保証契約は上場日をもって解除される予定であり、今後原則として新たな関連当事者取引を開始しない方針であります。

 

(17) 特定人物への依存について(発生可能性:低、発生時期:特定時期なし、影響度:小)

当社の創業者であり、大株主でもあります代表取締役会長の吉原俊夫は、企業文化の創造、経営方針、戦略の決定等に重要な役割を果たしてまいりました。何らかの理由により同氏に不測の事態が生じた場合には、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。

 なお、当社は経営に関する重要事項の意思決定・判断は取締役会が行っているため、当該リスクが顕在化する可能性は低いと考えており、顕在化した場合の影響度も低減されていると考えております。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。

① 経営成績の状況

第31期事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)

当事業年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けつつも、行動制限の緩和や各種政策等により経済・社会活動が徐々に正常化に向かい、景気は緩やかに持ち直しの動きが見られました。しかしながら、円安や世界的な資源価格の高騰を背景に物価上昇が急速に進行し、依然として先行き不透明な状況で推移いたしました。

学習塾業界におきましては、小学校での英語教科化、大学入学共通テストへの移行や新学習指導要領の実施等、進行する教育制度改革に加え、コロナ禍を契機に高まったオンライン教育へのニーズや教育のデジタル化といった経営環境の変化にも、柔軟で迅速な対応が求められております。更に、少子化が進行する中で、M&Aや業務提携などによる業界再編の動きが活発化しており、企業間競争は一層厳しさを増しております。

このような外部環境下におきまして、当社は、創業以来「生徒第一主義」の理念のもと、質の高い授業と面倒見の良さを徹底してまいりました。その結果、群馬県・栃木県・埼玉県及び東京都内に拠点を展開し、2023年1月末時点で1万8,925名の生徒が通うまで成長いたしました。ゼミ部門においては2022年10月に宇都宮東校(栃木県宇都宮市)と西大宮校(埼玉県さいたま市西区)の2校を開校いたしました。またファースト個別においても、オーダーメイド個別指導をはじめとした生徒への指導を実施し、生徒数は599名(前年同期は565名)となりました。一方で、新規開校に伴う備品購入や人員確保等の費用拡大や水道光熱費の高騰など費用増加要因がありましたが、使用する教材の選別等の施策も実施し費用抑制に努めました。

新型コロナウイルス感染症への対応については、引き続き各校舎での感染防止対策を徹底するとともに、対面授業をメインとする一方、2021年5月にリリースされた、生徒、保護者様、拠点の教師のつながりを強め成績を向上させるシステムを機能強化いたしました。この機能強化により、保護者への連絡や映像講義システム(Wovie)をさらに充実させ、対面授業以外のきめの細かいサポートを実施しております。

以上の結果、当事業年度における売上高は、6,110百万円(前事業年度比103.8%)、営業利益は1,230百万円(前事業年度比104.7%)、経常利益は1,246百万円(前事業年度比102.7%)、当期純利益は838百万円(前事業年度比100.9%)となりました。

 

部門別の経営成績は、次のとおりであります。

 

<ゼミ部門>

ゼミ部門では、主に小学生、中学生を対象とした教育事業を展開しております。2022年10月に宇都宮東校と西大宮校が開校したことで売上高が大きく増加しました。また前期に開校した桶川北本校(埼玉県北本市)と川口校(埼玉県川口市)をはじめ、既存校舎で生徒が順調に増加したことも売上高の増加に寄与しました。

当事業年度のゼミ部門の売上高は4,501百万円(前事業年度比106.3%)、期末時点での生徒数は11,828人(前事業年度比107.7%)となりました。

 

<ハイ部門>

ハイ部門では、主に高校生を対象とした教育事業を展開しております。期中に退塾数の抑制を図ったものの、通年で生徒数が前年を下回ったことにより、売上高は減少しました。

当事業年度のハイ部門の売上高1,150百万円(前事業年度比96.1%)、期末時点での生徒数は1,752人(前事業年度比98.2%)となりました。

 

<ファースト個別部門>

ファースト個別部門では、主に個別指導を対象とした教育事業を展開しております。前期に開校した大塚教室(東京都豊島区)と三田教室(東京都港区)で生徒数が順調に増加したことや、既存店においてもイベントの実施による集客の成功や生徒への手厚い指導が支持を得たことなどから、売上高が増加しました。

 

当事業年度のファースト個別部門の売上高は457百万円(前事業年度比100.2%)、期末時点での生徒数は599人(前事業年度比106.0%)となりました。

 

第32期第2四半期累計期間(自 2023年4月1日 至 2023年9月30日)

当第2四半期累計期間におけるわが国の経済は、コロナ禍からの社会経済活動の正常化が進み、緩やかな持ち直しが続いております。一方、ウクライナ情勢を巡る地政学リスクの長期化、エネルギー資源や原材料費高騰等を受け、依然として景気の先行きは不透明な状況が続いております。

学習塾業界におきましても、こうした経済状況や少子化、教育制度改革や大学入試、GIGAスクール構想による学校へのICT導入の前倒しなどとも相まって、取り巻く環境が大きく変わろうとしております。さらに、少子化が進行する中で、M&Aや業務提携などによる業界再編の動きが活発化しており、企業間競争は一層厳しさを増しております。

このような外部環境におきまして、当社全体での生徒数は、2023年9月末時点で1万9,000名を超えました。

当社の経営成績は、年度末の受験後の卒業により生徒数が変動し入れ替わることから、新学期のスタート時期である第1四半期を底とし、夏期講習、冬期講習及び入試直前対策授業を実施する第2・第3・第4四半期に売上高が大きく膨らむ季節的な変動要因がございます。

当第2四半期累計期間における期中平均生徒数は、ゼミ部門において、2023年5月に上尾校(埼玉県上尾市)を開校、7~8月に開催された夏期講習を経て17,830名と、堅調に推移いたしました。

以上の結果、当第2四半期累計期間における売上高は2,906百万円、営業利益は651百万円、経常利益は656百万円、四半期純利益は454百万円となっております。

 

部門別の経営成績は、次のとおりであります。

 

<ゼミ部門>

ゼミ部門では、主に小学生、中学生を対象とした教育事業を展開しており、当第2四半期累計期間における期中平均生徒数は14,349名、売上高は2,045百万円となりました。

 

<ハイ部門>

ハイ部門では、主に高校生を対象とした教育事業を展開しており、当第2四半期累計期間における期中平均生徒数は2,765名、売上高は614百万円となりました。

 

<ファースト個別部門>

ファースト個別部門では、主に個別指導を対象とした教育事業を展開しており、当第2四半期累計期間における期中平均生徒数は716名、売上高は245百万円となりました。

 

② 財政状態の状況

第31期事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)

(資産)

流動資産は、前事業年度末に比べ279百万円増加し、4,832百万円となりました。これは主に、生徒が順調に増加したことに伴う売上増により現金及び預金が282百万円増加したことによるものです。

固定資産は、前事業年度末に比べ466百万円増加し、3,412百万円となりました。これは、新校舎開設に係る設備投資による有形固定資産の増加461百万円が主な要因であります。

この結果、当事業年度末の資産総額は、前事業年度末比746百万円増加し、8,245百万円となりました。

 

(負債)

流動負債は、前事業年度末に比べ116百万円増加し、1,275百万円となりました。これは主に、課税所得の増加等により未払法人税等が117百万円増加したことによるものです。

固定負債は、前事業年度末に比べ41百万円増加し、1,112百万円となりました。これは主に、役員退職慰労引当金繰入額を計上したことにより役員退職慰労引当金が36百万円増加したことによるものです。

この結果、当事業年度末の負債総額は、前事業年度末比158百万円増加し、2,388百万円となりました。

 

(純資産)

純資産は、前事業年度末に比べ588百万円増加し、5,856百万円となりました。これは主に、当期純利益が増加したことにより利益剰余金が588百万円増加したことによるものです。

以上の結果、自己資本比率は、前事業年度末の70.3%から71.0%となりました。また、1株当たり純資産額は、582.10円となりました。

 

第32期第2四半期累計期間(自 2023年4月1日 至 2023年9月30日)

(資産)

流動資産は、前事業年度末比141百万円減少の4,691百万円となりました。これは、現金及び預金355百万円の減少が主な要因であります。

固定資産は、前事業年度末比227百万円増加の3,639百万円となりました。うち、有形固定資産は前事業年度末比234百万円増加の3,327百万円、無形固定資産は、前事業年度末比13百万円減少の84百万円、投資その他の資産は、前事業年度末比5百万円増加の228百万円となりました。

この結果、当第2四半期会計期間末の資産総額は、前事業年度末比85百万円増加し、8,330百万円となりました。

 

(負債)

流動負債は、前事業年度末比114百万円増加の1,390百万円となりました。これは契約負債190百万円の増加が主な要因であります。

固定負債は、前事業年度末比232百万円減少の880百万円となりました。これは、役員退職慰労引当金229百万円の減少が主な要因であります。

この結果、当第2四半期会計期間末の負債総額は、前事業年度末比117百万円減少し、2,270百万円となりました。

 

(純資産)

当第2四半期会計期間末の純資産額は、前事業年度末比203百万円増加の6,059百万円となりました。これは、利益剰余金203百万円の増加が主な要因であります。

以上の結果、自己資本比率は、前事業年度末の71.0%から72.7%となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

第31期事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)

当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、4,196百万円(前年同期は3,913百万円)となり、前事業年度末に比べ、282百万円増加しました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況と主な要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前当期純利益1,236百万円(前年同期は税引前当期純利益1,223百万円)、減価償却費139百万円(前年同期は減価償却費136百万円)、役員退職慰労引当金の増加額36百万円(前年同期は役員退職慰労引当金の増加額26百万円)が収入要因となり、他方、未払消費税等の減少額22百万円(前年同期は未払消費税等の減少額7百万円)、法人税等の支払額300百万円(前年同期は法人税等の支払額792百万円)等が支出要因となりました。

この結果、営業活動によるキャッシュ・フローは、1,137百万円の収入(前年同期は654百万円の収入)となり、前事業年度と比べ483百万円収入が増加しました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出571百万円(前年同期は有形固定資産の取得による支出237百万円)、無形固定資産の取得による支出28百万円(前年同期は無形固定資産の取得による支出22百万円)等が支出要因となりました。

この結果、投資活動によるキャッシュ・フローは、602百万円の支出(前年同期は91百万円の支出)となり、前事業年度と比べ511百万円支出が増加しました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額249百万円(前年同期は配当金の支払額279百万円)が支出要因となりました。

この結果、財務活動によるキャッシュ・フローは、252百万円の支出(前年同期は280百万円の支出)となり、前事業年度と比べ28百万円支出が減少しました。

 

第32期第2四半期累計期間(自 2023年4月1日 至 2023年9月30日)

当第2四半期会計期間末における現金及び現金同等物は、以下に記載のキャッシュ・フローにより3,841百万円となり、前事業年度末に比べ、355百万円減少いたしました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前四半期純利益648百万円、減価償却費74百万円、契約負債の増加額190百万円が収入要因となり、他方、未収入金の増加額168百万円、仕入債務の減少額13百万円、法人税等の支払額222百万円等が支出要因となりました。

この結果、営業活動によるキャッシュ・フローは、191百万円の収入となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出281百万円、無形固定資産の取得による支出7百万円等が支出要因となりました。

この結果、投資活動によるキャッシュ・フローは、295百万円の支出となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額251百万円が支出要因となりました。

この結果、財務活動によるキャッシュ・フローは、251百万円の支出となりました。

 

④ 生産、受注及び販売の実績
イ.生産実績

当社は、生徒に対して授業を行うことを業務としていますので、該当事項はありません。

 

ロ.受注実績

当社は、受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

ハ.販売実績

第31期事業年度及び第32期第2四半期累計期間の販売実績は次の通りであります。なお当社は学習塾事業の単一セグメントでありますが、事業部門ごとに記載をしております。

 

事業部門の名称

第31期事業年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

第32期第2四半期累計期間

(自 2023年4月1日

至 2023年9月30日)

金額(千円)

前期比(%)

金額(千円)

ゼミ部門

4,501,953

106.3

2,045,794

ハイ部門

1,150,801

96.1

614,623

ファースト個別部門

457,722

100.2

245,796

合計

6,110,478

103.8

2,906,214

 

(注)主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合については、外部顧客への売上高のうち、損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

① 経営成績の分析

第31期事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)

a 売上高

当事業年度の売上高は、6,110百万円となり、前事業年度と比較して221百万円(3.8%)の増収となりました。

ゼミ部門では、年度内に新たに宇都宮東校(栃木県宇都宮市)と西大宮校(埼玉県さいたま市西区)の2拠点を開校したことで売上高が35百万円増加しました。また前事業年度に開校した桶川北本校(埼玉県北本市)と川口校(埼玉県川口市)においても生徒数が順調に増加し売上高が221百万円増加しました。その他の既存拠点においては、新規開校拠点の近隣エリア拠点での料金無料施策や春期講習無料キャンペーン等の減収要因はありましたが一方で新規入塾者の獲得が順調に推移しました。以上により、当事業年度の売上高は4,501百万円となり、268百万円増収(前事業年度比106.3%)となりました。

ハイ部門では、4月の生徒数の減少が通年で挽回できず、当事業年度の売上高は1,150百万円となり、47百万円減収(前事業年度比96.1%)となりました。

ファースト個別部門では、北関東エリアの拠点では集客が振るわず売上高は114百万円となり、11百万円の減収(前事業年度比91.1%)となりましたが、東京エリアの拠点では前期に開校した大塚教室(東京都豊島区)と三田教室(東京都港区)で生徒数が順調に増加するとともに、既存店においてもイベントの実施による集客の成功や生徒への手厚い指導が支持を得たことなどから売上高は342百万円となり、12百万円の増収(前事業年度比103.7%)となりました。以上により、当事業年度の売上高は457百万円で、0百万円の増収(前事業年度比100.2%)となりました。

 

b 売上総利益

当事業年度の売上原価は、新規開校に伴う備品購入や人員確保等の費用拡大や水道光熱費の高騰など費用増加要因がありましたが、使用する教材の選別等の施策も実施し費用抑制に努めた結果、3,536百万円(前事業年度比104.4%)となりました。この結果、当事業年度の売上総利益は2,573百万円(前事業年度比102.9%)となりました。

 

c 販売費及び一般管理費、営業利益

当事業年度の販売費及び一般管理費は、人員増加に伴い人件費が増加したこと等により、1,343百万円(前事業年度比101.4%)となりました。この結果、当事業年度の営業利益は1,230百万円(前事業年度比104.7%)となりました。

 

d 経常利益

当事業年度では、賃貸物件からの家賃収入の計上等により営業外収益が19百万円となり、営業外費用は賃貸物件に係る固定資産税や地代の計上等により2百万円となりました。この結果、当事業年度の経常利益は1,246百万円(前事業年度比102.7%)となりました。

 

e 特別損益、当期純利益

当事業年度では、ファースト個別大塚教室に係る減損損失の計上等により特別損失が10百万円となりました。また、法人税、住民税及び事業税を413百万円、税効果会計による法人税等調整額を△14百万円計上した結果、当事業年度の当期純利益は838百万円(前事業年度比100.9%)となりました。

 

 

第32期第2四半期累計期間(自 2023年4月1日 至 2023年9月30日)

a 売上高

当第2四半期累計期間における売上高は2,906百万円となりました。

ゼミ部門について、当第2四半期累計期間における期中平均生徒数は14,349名、売上高は2,045百万円となりました。

ハイ部門について、当第2四半期累計期間における期中平均生徒数は2,765名、売上高は614百万円となりました。

ファースト個別部門について、当第2四半期累計期間における期中平均生徒数は716名、売上高は245百万円となりました。

 

b 売上総利益

当第2四半期累計期間の売上原価は、1,858百万円となりました。これは主に、校舎で発生する経費によるものであり、人件費、教材仕入、家賃、減価償却費、消耗品費等が含まれております。この結果、当第2四半期累計期間の売上総利益は1,047百万円となりました。

 

c 販売費及び一般管理費、営業利益

当第2四半期累計期間の販売費及び一般管理費は、395百万円となりました。これは主に、管理部門の人件費と広告宣伝費等によるものであります。この結果、当第2四半期累計期間の営業利益は651百万円となりました。

 

d 経常利益

当第2四半期累計期間は、賃貸物件からの家賃収入の計上等により営業外収益が9百万円となり、営業外費用は賃貸物件に係る固定資産税や地代の計上等により4百万円となりました。この結果、当第2四半期累計期間の経常利益は656百万円となりました。

 

e 特別損益、四半期純利益

当第2四半期累計期間は、ゼミ部門の足利校とハイ部門の足利ハイスクールの移転統合に伴い旧店舗の固定資産除却損を計上したことにより、特別損失は8百万円となりました。また、法人税、住民税及び事業税193百万円を計上した結果、当第2四半期累計期間の四半期純利益は454百万円となりました。

 

② 財政状態の分析

財政状態の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析②財政状態の状況」に記載したとおりであります。

 

③ キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析③キャッシュ・フローの状況」に記載したとおりであります。

 

④ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社の主な資金需要は、労務費や地代家賃、広告宣伝費等の営業費用の他、新拠点設立に伴う設備投資資金であります。これらの資金需要は自己資金でまかなえる状況でありますが、今後必要に応じて銀行借入も検討してまいります。

 

 

⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

当社の財務諸表の作成にあたっては、当事業年度末における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社の経営陣は財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的に判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。

財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

また、当該見積り及び当該仮定の不確実性の内容やその変動により経営成績に生じる影響など、その記載内容を補足する情報は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しています。

 

⑥ 経営成績に重要な影響を与える要因

「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

⑦ 経営戦略の現状と見通し

「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

⑧ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等についての分析

経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、当社は売上高、営業利益、売上高営業利益率を重要視するとともに、事業運営上の重要指標として生徒数の動向を注視しております。

当事業年度については、売上高6,110百万円(前事業年度比103.8%)、営業利益1,230百万円(前事業年度比104.7%)、期中平均生徒数17,248名(前事業年度比674名増)となりました。また、売上高営業利益率は20.1%(目標水準18.0%)となりました。

当事業年度は、ゼミ部門にて新たに2校舎を開校したことや、全事業年度に開校した校舎においても生徒数が順調に推移したことが大きな要因となり、生徒数と売上高が好調に推移しました。また、当事業年度は世界的な原料価格の高騰に伴う水道光熱費の高騰や人員増加に伴う人件費の増加等、費用の増加要因がありましたが、一方で、使用する教材の選別や広告送付先の見直し、外部委託講師への業務委託減等、各種削減施策を実施することにより、売上原価・販管費をともに微増の水準に止めることが出来たため、営業利益は前事業年度比増加となりました。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。