文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
当社は「一生モノの『あの日』を創り出す」というミッションと、「誰もがジブンの人生を愛せる世界へ」というビジョンを掲げており、いずれの事業もミッション及びビジョンに紐づいた事業となっております。
創業当初よりリゾートバイトという手段を通して日本の多くの若者を全国のリゾート地へ送り出しており、「初めて訪れる土地で、初めて出会う人たちに囲まれ、初めての仕事を体験する」という特異な経験が若者のメンタルをタフに育て、多様な価値観と豊かな人間性を育む瞬間を目の当たりにしてまいりました。また、彼らが未知の体験の中から今まで知り得なかった選択肢と出逢い、それがその後の人生に大きな影響を与える体験となっていることも実感しております。今後も観光HR事業をさらに拡大させ、リゾートバイト体験を通して、新しい世界へ飛び込む若者を支援し、自分の人生に誇りを持ち、自分の人生を愛せるきっかけとなる『あの日』を多く創り出します。
また、当社においても未知の領域に果敢に挑戦(ダイブ)し続けたいという考えを大切にし、2019年には、テント3棟のグランピング施設を香川県東かがわ市に開業いたしました(2024年7月に同市内に移転し新規開業)。現在では、北海道芦別市(ザランタン芦別)・栃木県鹿沼市(ザランタン鹿沼)・茨城県常陸大宮市(ザランタンひたち大宮)・岡山県津山市(ザランタンあば村)・佐賀県佐賀市(ザランタン三瀬高原)・香川県東かがわ市(ザランタン東かがわ)の全国6ヶ所(2025年9月現在)でグランピング施設を運営し、また、香川県東かがわ市、岡山県津山市にてそれぞれホテル業態であるクラフトホテル瀬戸内、クラフトホテルあば村を運営しております。引き続き地方創生事業を拡大させることで、その地域の経済活性化を支援することは勿論のこと、そこで生活をする人々が生まれ育った地域の魅力を今まで以上に誇りに感じられるような地方創生にも貢献したいと考えております。
今後についても、当社はチャレンジャーであり続け、ビジョンの実現と社会への貢献を通して、企業価値の最大化を目指してまいります。

当社の主たる事業領域である国内の観光市場は、新型コロナウイルス感染症の世界的な蔓延の影響を受け大きく落ち込みましたが、それでもなお日本政府は2030年における訪日外国人旅行者数6,000万人、旅行消費額37兆円の目標を変更することはなく(出典:観光庁「これまでの議論の経過について」2022年3月)、観光業は日本経済の成長エンジンとして期待されていると考えております。その一方で、宿泊・飲食業は慢性的な人手不足に直面しているほか、労働生産性についても全産業と比較した場合には低水準に留まっており(出典:観光庁「「令和6年度観光の状況 令和7年度観光施策」(観光白書)について」 第Ⅰ部)、観光業の成長を妨げるボトルネックとなりかねないと考えております。こうした環境のもと、主力事業の観光HR事業では旺盛な人材需要を追い風に観光施設等からの求人依頼は増加しております。そのため、顧客の信頼を積み上げ、将来にわたり確実に利益を生み出す事業基盤を強化するため、人材確保の強化をより推進してまいります。また、当社の地方創生事業は非観光地における地域の魅力開発や賑わい創出を得意としており、引き続き地域の魅力を引き出すことで地方創生に貢献するとともに、非観光地の遊休施設を活用するなどして収益性の高い施設の展開を目指します。
20代30代を対象にした、ノバセル株式会社によるリゾートバイトに関する調査(2023年4月)では、リゾートバイトを「知らない」が51.0%、「名前は聞いたことがあるが、サービスの特徴・詳細は知らない」が34.5%であり、85.5%がリゾートバイトについて知らない、もしくは詳しくは知らないという結果となりました。この結果より、20代30代の市場には開拓の余地が大いにあると判断しており、引き続き、LINE友だち数の競争優位性を堅持し、プロモーション活動を継続することに加えて、SEO施策を強化しブランディングと派遣スタッフのリード獲得を推進してまいります。
当社の全就業者に占める50歳以上のシニア人材の割合は、2012年の0.78%から2025年には6.7%へと急増しております。今後も自由な働き方を求めるシニア層や、移住を検討しておりその準備や調査としてリゾートバイトを活用したいシニア層への訴求を促進し、シニア人材の獲得強化を図ります。
当社の観光HR事業は、就業先に従業員寮が完備されており、ワーキングホリデー制度や特定技能制度を利用して来日する外国人人材にとっては、来日後の住居探しが不要であることから非常に利便性の高いサービスであると考えております。当社は多国籍の社員からなる外国人採用の専属チームを組成し、継続的に外国人人材の獲得強化を図っており、インドネシア人、韓国人、ネパール人をはじめ、アジア圏の人材を中心とした外国人人材の採用実績があります。
なお、特定技能人材については、海外現地での採用強化を目的として、累計10ヶ国35社の送り出し機関との契約を締結しております。今後も、海外現地機関との連携を強化し、外国人人材の獲得強化を図ります。
非観光地は、観光地化された地域と比べると遊休施設や遊休地が多く、好条件での物件取得や賃貸契約が見込めると考えております。当社は、これまでのグランピング施設運営で培った施設の運営ノウハウや、観光HR事業との連携による安定した人材供給力、WEBメディア運営で培ったD2Cでの集客ノウハウ等を活かし、経営資源を重点分野に集中させるとともに、季節性の高い収益モデルの平準化を図りながら、継続してグランピング施設の新規開業や既存施設における客室の増室等を進める考えでありますが、グランピング施設に留まらず、非観光地にて収益性の高い観光事業の開発を目指してまいります。
地方創生事業が有する企画開発・経営・運営に関するノウハウを活かし、観光業の課題解決となるような新事業や新サービスの開発を強化いたします。開発された新事業や新サービスは、観光HR事業で築き上げた5,900ヶ所以上の取引先である観光施設等に対して販売や導入を進め、一施設当たりの取引額の最大化を目指しております。
観光施設の人材募集や就業管理は依然として紙やExcelに依存し、情報分散や管理負担が課題となっております。加えて繁閑差の大きい業界特性から繁忙期に需要が集中し、運用効率が低下する状況が続いております。こうした課題に対応する新規事業として、当社は求人から就業管理までを一元化する観光業界特化型SaaS「ハッサク」(特許出願中)を開発し、業務効率化を推進しております。また、地方における通年雇用の難しさや繁忙期の労働力不足に対しては、“寮”を地域活性の拠点と再定義する新たな取り組みを進めており、魅力ある生活・交流空間の創出を図ってまいります。
当社は、事業規模と収益性を測る指標として売上高及び営業利益を重要指標としております。
また、当社の主力事業である観光HR事業では、売上拡大に直結する派遣スタッフ等の就業者数の増加及び就業者1人当たりの売上高拡大を重要指標としております。
なお、観光HR事業のみならず、地方創生事業をも拡大していくためには、「(4) 経営環境及び対処すべき課題」に記載の課題に対処していくことが必要であると考えておりますが、これらの課題に対応するため、常に事業環境や外部環境に関する情報収集や分析を行い、分析結果に沿った事業計画及び中期経営計画を策定・実行する方針であります。
人材業界を取り巻く環境としては、2025年3月時点の有効求人倍率は1.26倍(出典:厚生労働省 一般職業紹介状況(令和7年3月分及び令和6年度分))と求職者よりも求人が多い状況にあり、今後も人手不足の状況が続くと考えております。そのため、女性や高齢者、外国人等の様々な方の就労を可能にすることが求められております。
このような状況の中、当社の対処すべき課題として以下の事項があるものと認識しております。
当社の観光HR事業を拡大させるためには、派遣スタッフ等の継続的な確保が重要であります。取引先の旺盛な人材需要に応えるため、当社は(1)派遣スタッフ等の募集にかかる広告投資の強化、(2)派遣スタッフ等のスムーズな応募導線を確保するため、ホームページ等の継続的な改修、(3)応募の動機付け強化を図るため、ホームページのコンテンツ拡充、(4)魅力ある日本全国の求人の獲得、(5)既に登録済みの派遣スタッフ等から新たな派遣スタッフ等となり得る友人等を紹介してもらうこと、等の活動により新規派遣スタッフ等の確保に取り組んでおります。
当社の観光HR事業を拡大させるためには、前述の派遣スタッフ等の獲得に加え、就業期間を長期化させることも重要であります。そのため当社は、取引先が派遣スタッフ等を評価し、派遣スタッフ等が取引先を評価する相互評価システムを導入し、(1)取引先から評価の高い派遣スタッフ等は、他の派遣スタッフ等と比べ高待遇での契約締結を可能とするとともに、(2)派遣スタッフ等から評価の高い取引先に対する派遣等を強化することにより、途中退職率の軽減及び満足度向上を図ります。(1)(2)に取り組むことで、当社のサービスを繰り返し利用し、複数の取引先へ就業するリピーターの獲得を強化し、就業期間の長期化を目指します。
当社の観光HR事業を拡大させるためには、派遣先の継続的な確保が重要であります。
新型コロナウイルス感染症の収束に伴い、日本人旅行者に加え訪日外国人旅行者も増加し、旺盛な人材需要は継続し、派遣先(求人)の獲得は堅調に推移すると予測しておりますが、派遣スタッフ等のニーズにマッチする派遣先(求人)の獲得がより一層重要度を増すと考えております。
また、前述の派遣スタッフ等の獲得についても、当社が派遣スタッフ等のニーズにマッチする派遣先(求人)を多く獲得することにより、当社への応募数も増加すると考えております。
今後も営業活動を強化し、派遣スタッフ等のニーズにマッチする派遣先(求人)の獲得に努めてまいります。
当社の地方創生事業は、主に地方公共団体が管理所有する遊休地にグランピング施設等の宿泊施設を開業しております。
現在も慎重に新規開業地の選定を行っておりますが、成功確率を高めるためには数多くの候補地を獲得し、その中から選定することが重要であると考えております。
今後も、地方公共団体に対する営業活動を継続し、候補地の開拓に努めてまいります。
当社の観光HR事業、地方創生事業は、これまで業界内で競争力を高めてきたものの、より一層の認知度向上とブランドの確立が重要であります。
このような状況の中、当社はこれまでSEO施策の強化や提供可能なサービスラインナップの拡充、定期的なホームページのリニューアル等を行うとともに、広告宣伝の強化等に積極的な投資を行い、認知度向上とブランド力の強化を進めてまいりました。
広告宣伝手法の進化や多様化が進むなか費用対効果を慎重に判断し、今後もSEO施策の強化や広告宣伝活動を積極的に行うことで、ブランド力や認知度を向上させ、優秀な人材の確保及び集客力の強化に努めてまいります。
観光HR事業については、前述のとおり人手不足に伴い、広告宣伝費等の採用コストの増加が考えられます。また、世界規模の物価上昇に起因した賃上げにより、派遣スタッフ等の獲得競争が激化し、他業種と同様に賃上げを迫られた結果、人件費等が膨らみ、利益が圧迫される可能性があり、その収益性の強化が大きな課題であると考えております。
当社は、これまでもIT技術を用いた業務の自動化やスリム化を図るオペレーション変更に加えて、AIの導入による生産性向上を推進してまいりました。引き続き、生産性向上に取り組み、増加が見込まれる人件費や採用コスト等の抑制にも取り組みます。また、柔軟にビジネスモデルの再構築や組織の再編成を行う等、包括的に収益力向上に努めてまいります。
当社は、成長戦略の1つとして、M&Aや資本業務提携等の活用を積極的に行いたいと考えております。当社メンバー間の強固な信頼関係やネットワークを通じて、金融機関等から高品質な事業案件の紹介が継続的に寄せられており、将来的な展開を見据えた協議・検討を進めております。M&A戦略の推進に向けては、社内体制の強化を図るとともに、能動的な案件探索にも注力し、既存事業の周辺領域への事業拡大や、当社とのシナジー効果が期待できる企業とのコラボレーションを実現することで、持続的な成長と企業価値の向上に努めてまいります。
当社は、中期経営計画等に沿い計画的に人材の確保を行ってまいりましたが、人材確保とともに、当社のビジョン・ミッションを理解し、その実現に向け計画を実行していくことができる優秀な人材の育成や、スキル等の開発も重要であると考えております。
既存事業における人材の採用・育成に加えて、非連続な成長を実現するため、新規事業の立ち上げやM&A後の統合(PMI)を主導できる高度専門人材の採用・育成を推進してまいります。このため、今後も当社の成長を牽引することが可能な人材の確保と育成、スキル等の開発に取り組んでまいります。
当社は、これまで会社の成長ステージに応じた経営体制を構築してまいりました。今後も持続的な成長と企業価値の向上を実現し、あらゆるステークホルダーの期待に応えるため、経営体制の更なる強化が必要であると認識しております。その一環として、持分会社体制への移行による柔軟な組織構造の構築を行い、M&Aを含む非連続な成長機会の獲得や新たな事業創出の加速を図ってまいります。
このため、役職員のコンプライアンス意識の向上や、成長ステージに応じて変化する各事業の取引形態等に即した内部管理体制の改善等、一層の内部管理体制の充実及び強化に努めてまいります。
当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
当社は「誰もがジブンの人生を愛せる世界へ」「一生モノの『あの日』を創り出す」というビジョン・ミッションのもと、事業環境の変化にも柔軟に対応し、長期的な成長と社会への貢献を実現していくため、ESGを重視した経営を推進してまいります。
“人と地域が好転するターニングポイントを創り出す企業”として、持続可能な社会を実現するためには、社会課題の解決と経済価値の創造の双方の実現が重要であると考えております。ESG経営の推進を通して企業価値を高め、ステークホルダーの皆様の期待に応え成長し続けられる企業となるとともに、社会の持続的な発展にも貢献してまいります。
また同時に社内で策定したSDGsの取り組みを推進し、目標達成を目指す中で企業の社会的責任を果たしながら持続可能な社会を実現してまいります。
当社ではサステナビリティ推進体制として全社横断的なチームを設置し、営業部門・管理部門と連携しながらサステナビリティに関する取り組み全般について一元的に管理・統制を行っております。また、サステナビリティに関するリスク及び機会への対応方針や実行計画等、当該チームで行われた協議内容及び報告事項については、重要性に応じて経営会議にて協議を行い適宜取締役会へ報告しております。
なお、当社のコーポレート・ガバナンス体制は、「
サステナビリティに関するリスク及び機会については、後述の「
リスク管理の所管部署を管理本部とし、管理責任者は管理本部長としております。リスク管理責任者は、サステナビリティに関連する各リスクについても各部門責任者とともにリスクの検証を行い、全社的なリスクマネジメントに関わる課題・対応策を協議するため、原則として四半期に1度リスク・コンプライアンス委員会を開催しております。
当社において短期、中期及び長期にわたり経営方針や経営戦略等に影響を与える可能性があるサステナビリティ関連のリスク及び機会に対処するための取り組みについては、前述の「① サステナビリティ基本方針」に則してE(環境)S(社会)G(ガバナンス)の観点から評価し、SDGs推進と関連して対処しております。
E(環境)については、温暖化・気候変動等に起因する大規模自然災害を事業環境に関するリスクと捉え、「自社運営グランピング施設の脱プラスチック」「就業環境における省エネルギーの推進、温室効果ガスの削減」といった事業活動における環境負荷の低減に向けた取り組みを推進してまいります。
S(社会)については、人材不足による派遣スタッフ等の確保難を事業に関するリスクと捉え、労働環境に配慮し「格差のない平等な外国人就労支援」「リゾートバイトにおけるLGBTの方への配慮」等、多様な人材が安心して活躍できる場の創出を推進しております。なお、当社内の人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針については、「(2) 人的資本」にて後述しております。
その他、持続可能な地方創生への貢献が当社の発展の機会になることから、「地方の遊休地の利活用」「地方の関係人口の創出・拡大」を推進してまいります。
G(ガバナンス)については、法令・コンプライアンス違反を経営・組織に関するリスクと捉え、「コーポレート・ガバナンス体制の整備、強化」「役職員のコンプライアンス推進」等、持続的な成長及び企業価値向上の実現を目指し、経営の透明性と健全性の確保、経営体制の更なる強化、会社の成長ステージに応じたガバナンス体制の構築等を図ってまいります。
当社は「誰もがジブンの人生を愛する世界へ」というビジョンのもと、人材と観光を主軸として、常に多くのステークホルダーと関わるビジネスモデルであります。そのため、取引先や派遣スタッフ等の成功を願い寄り添い続ける価値観や多様なニーズに対応できる柔軟な思考、そして成長志向を持ち合わせた人材の確保が重要であると考えております。
採用方針としては、採用プロセスの中で特にビジョン・ミッションへの共感と、入社後に進化し続けていく資質を重視しております。
具体的には新卒採用において、数千名の応募者の中から内定者を決定いたしますが、当社のサービスが提供している価値と類するような体験を自身も過去に体験し、実体験をもとに当社のビジョン・ミッションに強く共感している方の採用に注力しております。
ビジョン・ミッション等に代表される当社の価値観と個人のパーパスが強く結びつくことで長期的なロイヤリティの向上につながると考え、重要な採用方針として取り入れております。
人材育成方針について、変化の激しい時代において組織が新たなサービスや企画を開発し、市場での競争力を高めるためには、全従業員が創造力を発揮し、従業員それぞれの能力を最大化させられる成長環境が必要であると考えております。職種に応じたスキルの向上は勿論のこと、AIを活用したイノベーション創出のためのAI人材の育成、事業拡大に応じて新規事業を牽引できる責任者の育成に注力し、次の施策を実行しております。
a.新規事業コンテスト
全従業員が参加可能な新規事業コンテスト(New-1グランプリ)を毎年開催しております。若手からのエントリーが多く、全従業員の前でプレゼンテーションを行うことで創造性を育む場としております。
b.マネージャー層及び生成AI活用人材の育成施策
マネージャー層のさらなる成長と組織力の強化を目的として、10か月におよぶマネージャー向けのビジネス実践力向上プログラムを実施しております。経営戦略やファイナンス、アカウンティングなどの実務で活用できる知識を養うとともに、クリティカルシンキングや人材マネジメントを体系的に学び、自部門だけでなく会社全体の成長に寄与できるリーダー育成を促進しております。
また、生成AI活用の推進を目的として、各部署から代表者1名を選出し、社内横断型の推進チームを組成しております。本チームは、生成AI活用の社内浸透を図るとともに、半年間にわたりワークショップを実施し、実際の業務課題の解決を通じてAI活用スキルを高める活動を行っております。これにより、メンバーは生成AIの特性や活用方法に関する多角的な知識を習得し、各部署におけるAI活用の牽引役として機能することを目指しております。
c.ジョブチェンジ制度
従業員が個々の能力を最大限発揮できるよう、部署異動を希望する従業員情報、及びその希望内容を把握する仕組みを設けております。自らのキャリア形成と自主的な能力開発を実現する機会として運用しており、現在までに複数名が希望する部署へ異動をしております。
持続可能な組織には、優秀な人材がエンゲージメント高く定着し続けることが重要だと考えており、そのためには組織内で従業員が年齢や所属部署、立場に縛られず気兼ねなく提案や発言、発信ができる風土の醸成が必要であると考えております。また、理想の組織へと導ける信念と育成能力をもった責任者の配置や、従業員が人生のライフイベントを大切にしながら活躍できる多様な働き方の構築等が必要であると考えており、以下のような施策に取り組んでおります。
a.信頼関係構築施策
従業員同士が互いを深く分かり合う場の1つとして、毎週金曜日にオンラインによる全社朝礼を実施し、個人や各部署がその想いを共有し合う時間を設けております。また、年末には全社共有会を開催しているほか、1年に一度全社員が集う全社総会を開催し、信頼関係構築の場としております。
その他に新入社員には先輩社員がメンターとなり入社直後の期間をサポートしておりますが、メンター以外とのコミュニケーションを促進する狙いもあり上長が1on1ミーティングを毎月行っております。また他部署の従業員と交流する機会も積極的に設けており、様々な関係構築施策によりフラットな組織文化を醸成しております。
b.360度人事評価システム
当社が顧客に価値を届け続けるために、組織全体で大切にしたい考え方や価値観を人事ポリシーとして設定しており、人事ポリシーに沿った行動についても人事評価の1つとしておりますが、その評価方法として1名の従業員に対して上司だけでなく同僚や部下も評価を行う360度評価を採用しております。
具体的には社内外の関係者に対する関係性構築能力や、組織内での行動に対して関わる従業員から匿名で行動特性評価を受けております。また360度評価の結果に応じて抜擢人事も行っております。
c.多様な働き方の構築
出産、育児等様々なライフイベントを経験しながら従業員が活躍できる機会を作るため、リモートワークが可能な環境整備や時短勤務制度を導入しております。
当社の人的資本に関する指標及び目標は下記のとおりであります。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。ただし、これらは当社に関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見し難いリスクも存在します。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
各リスクの発生可能性、影響度については、下表のとおりであります。
(発生時期:特定時期なし 発生可能性:低 影響度:中)
当社の事業は景気動向や雇用情勢等の影響を受けやすいものでありますが、これらが悪化した場合でも、観光HR事業及び地方創生事業につきましては、観光業として一時的に影響を受けやすいものの、状況が改善されると旅行や観光活動が再び増加する傾向にあります。しかしながら、当社の想定を超えた経済環境の変化があった場合、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な対応策)
当社は、景気動向や雇用情勢について十分に情報の収集を行い、分析した上で事前に対応策を検討してまいります。
(発生時期:特定時期なし 発生可能性:低 影響度:中)
現在、当社が事業を展開している観光HR事業、地方創生事業の分野において、競合企業が複数存在しており、一定の競争環境があるものと認識しております。当社は、主力としている観光HR事業の強化に加え、地方創生事業の新規宿泊施設の開業を進めるとともに、積極的なマーケティング活動やカスタマーサポートの充実、ホームページの利便性向上等に取り組んでおり、各市場において競争優位性を構築し、競争力を向上させてまいりました。今後も顧客ニーズへの対応を図り、サービスの充実に結び付けていく方針ではありますが、これらの取り組みが想定どおりの成果を上げられない場合や、競合他社が当社より低い価格で同水準のサービスを展開した場合、ユーザーを取り込む斬新なサービスを提供した場合は、当社のシェア率が下がり、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な対応策)
当社は、競合他社の動向を注視するとともに、市場の変化に迅速に対応し、当社のサービスが顧客にどのような価値を提供しているのかを再評価いたします。結果として、競合他社と差別化できる要素を明確にすることで実効性の高い対応策を検討してまいります。
(3) 新型コロナウイルス感染症及び新たな感染症について
(発生時期:特定時期なし 発生可能性:低 影響度:大)
新型コロナウイルス感染症においては、現時点で5類感染症に位置付けられ、今後、新たに行動制限等が発令されることはないと予測しておりますが、今後、新型コロナウイルス感染症と同様の新たな感染症が発生した場合、緊急事態宣言等の発出に伴う行動自粛要請等により、観光HR事業の取引先である観光施設等に対する制限が長引く場合や、地方創生事業のグランピング施設等が休業する必要がある場合には、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な対応策)
当社は、新たな感染症による影響が長期化した場合は、固定費の削減を図るとともに金融機関への支援を要請し、各方面からの資金調達の準備を進めてまいります。
(4) 法的規制について
(発生時期:特定時期なし 発生可能性:低 影響度:大)
従業員による重大な過失、不正、違法行為等が生じ、行政指導・改善命令を受けた場合、又は訴訟や損害賠償等に至った場合には、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社に関連する主要な法的規制である労働者派遣法、職業安定法、労働基準法及び関係法令については、労働市場を取り巻く状況の変化や政策等に応じて改正が適宜行われております。その結果、派遣スタッフの正規雇用への転換の増加及び当社の顧客による派遣契約の縮小や、直接雇用契約への切り替えの増加等が、当社の想定を上回る速度で推移した場合、当社の財政状態や経営成績に影響が及ぶ可能性があります。
(主要な対応策)
当社は、企業としての社会的責任を遂行するため、関係法令に則った社内諸規程及び業務マニュアルの整備等の内部管理体制の充実を図り、今後も事業規模の拡大や内外の状況変化に対応して適切な内部統制システムの充実やその運用を推進いたします。
また、顧問弁護士や顧問社会保険労務士より、当社に関連する主要な法的規制の改正等の情報提供をいただき、事前に対策を立てるとともに、関係法令に関する周知、教育の実施に努めてまいります。
① 労働者派遣法について
当社は、労働者派遣法に基づき厚生労働大臣の「労働者派遣事業許可(派13-300547)」を受けており、許可の有効期限は2027年12月31日であります。「許可の取消し等」を定めている労働者派遣法第14条において、派遣元事業主(派遣事業を行う者、法人である場合にはその役員を含む。)が同条第1項のいずれかに該当するときは、許可の取消しができる旨を定めております。
現時点において、当社が上記の取消し事由に抵触することはありませんが、今後何らかの理由で許可が取り消された場合、当社の事業活動が制限され、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、労働者派遣法及び関係法令については、経済環境・社会環境の変化に応じて改正される可能性が高く、改正内容によっては、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な対応策)
当社は、役職員に対し、労働者派遣法に関する教育の実施や法改正情報の積極的な社内共有を行い、役職員が法律を理解することで違反事項の発生を防止しております。また、法改正等については顧問弁護士及び顧問社会保険労務士より事前に情報提供をいただくこととしており、当社の業績に影響を与えるような法改正が実施される場合には事前に対応策を検討してまいります。
② 職業安定法について
当社は、職業安定法に基づく厚生労働大臣の「有料職業紹介事業許可(13-ユ-302319)」を受けており、許可の有効期限は2030年5月31日であります。「許可の取消し等」を定めている職業安定法第32条の9において、有料職業紹介事業者が同条第1項のいずれかに該当するときは、許可の取消しができる旨を定めております。
現時点において、当社が上記の取消し事由に抵触することはありませんが、今後何らかの理由で許可が取り消された場合、当社の事業活動が制限され、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な対応策)
当社は、役職員に対し、職業安定法に関する教育の実施や法改正情報の積極的な社内共有を行い、役職員が法律を理解することで違反事項の発生を防止しております。また、法改正等については顧問弁護士及び顧問社会保険労務士より事前に情報提供をいただくこととしており、当社の業績に影響を与えるような法改正が実施される場合には事前に対応策を検討してまいります。
③ 労働基準法について
当社は、派遣先に対して当社の36協定の範囲を超えた時間外労働を当社の派遣スタッフが行うことがないよう、各派遣スタッフの時間外労働時間に応じ派遣先に対して改善の通知を行う等、適時必要と考える措置を講じるよう努めております。しかしながら、派遣元である当社の労務管理と安全配慮の取り組みが派遣先にて十分に反映されない場合や、今後の規制強化及び労働基準法をはじめとする法適応の動向によっては、契約の解除による売上減少や労働問題の発生、有給休暇取得の義務化等に伴うコストの増加により、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な対応策)
当社は、役職員に対し、労働基準法に関する教育の実施や法改正情報の積極的な社内共有を行い、役職員が法律を理解することで違反事項の発生を防止しております。また、法改正等については顧問弁護士及び顧問社会保険労務士より事前に情報提供をいただくこととしており、当社の業績に影響を与えるような法改正が実施される場合には事前に対応策を検討してまいります。
④ 個人情報保護法について
当社は、個人情報の外部漏洩は勿論、不適切な利用、改ざん等の防止のため、個人情報の管理を事業運営上の最重要事項と捉え、個人情報の保護に関する法律に基づく個人情報保護管理体制の整備を積極的に進めております。しかしながら、個人情報の流出等の重大なトラブルが発生した場合には、契約内容にかかわらず法的責任を課せられる危険性があります。あるいは、法的責任まで問われない場合でもブランドイメージが毀損し、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な対応策)
当社は、プライバシーマークを取得しており、定期的に役職員に対して個人情報の取り扱い等に関する教育を実施し、個人情報に対する意識を向上させております。セキュリティに関しましても、個人情報を取り扱う区域の管理につきましては、社有情報(個人情報を含む)を持つサーバや共有ストレージをサーバラックに収納し施錠管理し、電子媒体等を持ち運ぶ場合の漏えい防止策として、PCにBIOS設定でパスワードをかけた上で、HDDの暗号化やMDM(モバイルデバイス管理)を導入しており、PCや社用携帯を紛失した際には、リモートロック・ワイプ(遠隔データ削除)を可能としております。また、PCの操作ログを取得し、情報漏洩の疑いがないかを定期的にチェックを実施しております。
⑤ 旅館業法について
当社の地方創生事業は、旅館業法の「営業許可(ザランタン芦別:空滝生第296号指令、ザランタンあば村:岡山県指令美作保第134号、ザランタン三瀬高原:佐賀県指令3佐保福第1278号、ザランタン鹿沼:栃木県指令西保第010500038号、ザランタンひたち大宮:ひな保指令第36号、ザランタン東かがわ:東保令第6-7号及び東保令第6-9号、クラフトホテル瀬戸内:東保令第5-25号、クラフトホテルあば村:岡山県指令美作保第7号)」を受けており、これまで法的規制によって事業展開に制約を受けたことはありませんが、今後新たな法的規制等の導入や既存の法的規制の変更等が生じた場合及び重大な法令違反が起こった場合には、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な対応策)
当社は、旅館業法における施設基準(建物の構造、衛生管理、消防設備等)を維持するため、日々施設において衛生管理のチェック等を実施しております。また、内部監査において定期的に施設を巡回することで施設基準の維持管理及びチェック体制等に不備事項等がないかを確認しております。
⑥ その他法的規制等について
当社は事業の遂行において、上記①~⑤の他、不当景品類及び不当表示防止法、求人広告掲載基準、下請代金支払遅延等防止法、最低賃金法、著作権法、健康増進法、公衆浴場法、温泉法、未成年者飲酒禁止法、旅行業法等による法的規制を受けます。
当社はこれらの法的規制についても遵守を徹底しておりますが、各種法令の変化に対して当社が適切に対応できなかった場合には、当社の信用の低下により、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な対応策)
当社は、顧問弁護士及び顧問社会保険労務士等へ当社の事業内容や事業環境を積極的に説明しておりますが、当社の事業に影響を与える可能性のある法改正が実施される際には事前に情報を共有いただくこととしており、情報を精査したうえで事前に対応策を検討することとしております。また、新規事業や既存事業において新たな取り組みを実施する場合にも、事前に顧問弁護士及び顧問社会保険労務士等へ相談をすることで違反事項や不備事項等の発生防止に努めております。
(5) 社会保険制度の改定について
(発生時期:数年以内 発生可能性:低 影響度:中)
当社は、現行の社会保険制度において、従業員は勿論のこと、加入要件を満たす派遣スタッフ全員についても社会保険の加入を徹底しておりますが、今後、社会保険制度の改定が実施され、例えば、加入要件が引き下げられることにより、社会保険料の事業主負担額が増加する場合には、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な対応策)
当社は、社内で社会保険制度に関する情報を定期的に収集しているほか、顧問社会保険労務士より社会保険制度の法改正の情報や料率の変更等の情報を事前に提供いただくこととしており、法改正及び料率の変更等により事業主負担額が増加する場合には、派遣先企業に対して派遣料金の値上げ交渉を実施することで、一定の利益率を維持することとしております。
(6) 大規模自然災害、事故等について
(発生時期:特定時期なし 発生可能性:低 影響度:中)
当社の多数の取引先は、日本全国のリゾート地において宿泊業等のリゾート関連ビジネスを営んでおります。そのため、当社が想定する以上の大規模な自然災害や事故等により、宿泊施設等の損壊、交通機関の停止、電力供給の停止、通信障害、観光客の減少等の影響を受け、リゾート関連ビジネスの継続に大きな支障をきたした結果、当社の取引先が人員削減等のコスト削減の一環として派遣スタッフ等の利用を取り止めた場合には、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、地方創生事業の宿泊施設も同様に休業等を余儀なくされた場合には、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な対応策)
当社の取引先は北海道から沖縄まで日本全国にわたることから、仮に大規模な自然災害等が発生し、被災地域の宿泊施設等の人材需要が減少した場合においても、他の地域の取引先への人材供給を強化する等して影響を最小限に留めることができるよう、地理的なリスク分散を図っております。また、地方創生事業の宿泊施設を展開する地域において同様の災害等が発生した場合においても、多数の地域に施設を展開していることから、他の地域の施設にて集客強化を行うなどして業績に与える影響を軽減することとしております。
2.事業に関するリスク
(1) 四半期ごとの業績変動について
(発生時期:四半期毎 発生可能性:高 影響度:中)
当社の売上構成比が最も大きい観光HR事業の多数の取引先は、日本全国のリゾート地において宿泊業等のリゾート関連ビジネスを営んでいることから、繁忙期である夏季に当社の派遣スタッフ等の人数が増大する傾向にあります。また、地方創生事業についても同様に夏季が繁忙期であることから、この期間に収益が増加する傾向が強く、当社の売上高の推移は年間を通じて平準化されず四半期決算の業績が著しく変動する可能性があります(コロナ禍以前の2019年3月期年間売上高に占める同年8月度の売上高割合は1割強であります。)。
なお、2019年末に発生した新型コロナウイルス感染症の影響により2020年3月期第4四半期から2023年6月期においては通常の四半期ごとの業績変動と異なっておりますが、新型コロナウイルス感染症の影響が収束した2024年6月期は、夏季に収益が増加する傾向に戻っており、2025年6月期も同様です。
(主要な対応策)
当社は、四季を通じて取引可能な取引先や事業ポートフォリオの拡大に取り組み、四半期ごとの業績変動についても縮小できるよう努めてまいります。今後も業績変動の可能性はありますが、適切に開示してまいります。
(2) 派遣スタッフ等の確保について
(発生時期:特定時期なし 発生可能性:中 影響度:大)
当社は、事業展開する上で派遣スタッフ等の確保が非常に重要であると認識しており、自社ホームページやインターネット広告等により派遣スタッフ等の募集を常時実施しております。また、定期的なキャンペーンの実施や未就業の派遣スタッフ等に対して本人の希望に沿った就業先情報を定期的に発信する等して応募促進を図っております。
しかしながら、雇用情勢や労働需要の変化により、人材の確保が当社の意図したとおりに進まなかった場合や、顧客の要望に対して十分な人材の確保ができなかった場合には、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な対応策)
当社は、安定した人材確保のために継続的な広告宣伝や各種プロモーションの実施を行うとともに、当社のサービスを複数回利用するリピーターの確保に努めてまいります。
(3) 新規事業について
(発生時期:特定時期なし 発生可能性:低 影響度:小)
当社は、事業規模の拡大と収益源の多様化を実現するために、新規事業を開発していく方針であります。実施にあたってはリスクを軽減するために必要な情報収集及び検討を行っておりますが、不確定要素が多く存在する可能性があり、新規事業の展開が予想どおりに進まない場合や、新規事業への取り組みに付随したシステム投資・人件費・広告宣伝費等の追加的な費用が発生した場合は、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な対応策)
当社は、新規事業の実施を計画する上で事前に十分な市場の調査を行い、市場に適合したサービスを展開することで市場への参入リスクを低減し、不確定要素を軽減させることとしております。また、実施にあたっては、明確で実行可能なビジネスプランを策定し、事業の目標、戦略、予算を十分に検討し設定することとしております。
(4) 知的財産権侵害等について
(発生時期:特定時期なし 発生可能性:低 影響度:小)
当社は、提供する各サービスの名称等における商標権等、多数の知的財産権を保有しております。知的財産権における権利の保護、維持、取得を適正に行っておりますが、第三者との間で知的財産権に関する訴訟の当事者となる可能性があり、その結果、損害賠償等の費用が発生し、当社の事業遂行及び業績に影響を与える可能性があります。
また、第三者が当社のサービスと同一・類似の名称を無断で使用した場合には、ユーザーの誤解を招いたり、当社の評判・信用が毀損されたりする等、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な対応策)
当社は、新規事業及び既存事業において新たなサービスを展開する場合は、サービスの名称について商標登録することとしており、その際に弁理士等により当該サービス名称が第三者の知的財産権を侵害していないかの確認を実施しております。また、当社の知的財産権(主にサービス名称)に対する外部からの侵害につきましては、当社内で実施している市場調査等を通して確認することとしております。
(5) 検索エンジンへの対応について
(発生時期:特定時期なし 発生可能性:低 影響度:中)
インターネットユーザーの多くは、検索サイトを利用して必要な情報を入手しており、当社の各サービスにおいても、これら検索サイトから多くの利用者を集客しております。今後、検索エンジン運営者における上位表示方針の変更やシステムトラブル等、何らかの要因によって検索結果の表示が当社にとって優位に働かない場合には、当社の集客効果は減退し、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な対応策)
当社は、定期的に自社のウェブサイトのキーワードの最適化や高品質なコンテンツの作成、ユーザビリティの向上策等を実施することによりGoogleやYahoo!等の検索エンジンにおいて上位に掲載される対策を講じております。また、必要に応じて有料広告を活用する等して検索エンジンでの視認性の向上を図っております。
(6) 当社が運営する宿泊施設の契約期間について
(発生時期:契約期間毎 発生可能性:中 影響度:中)
当社が運営する一部の宿泊施設は、地方公共団体が設置した公共施設内で営業を行っております。公共施設内の管理運営権は、地方自治法の指定管理者制度に基づき指名を受けた指定管理者が有しており、当社は指定管理者と有期契約を締結し、宿泊施設の運営を行っております。有期契約であるため、契約更新を行う必要があり、何らかの事由により契約更新ができない場合や、地方自治体による指定管理制度の廃止や、指定管理者の意向等により指定管理者と地方公共団体との指定管理期間の継続等が行われず指定管理者が撤退することとなった場合には、想定の収益計画を達成できず、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な対応策)
当社は、指定管理者との契約時又は更新時において、長期的な契約期間となるよう交渉し締結することとしております。また、現指定管理者が指定管理期間を終え、継続の意向なく撤退する場合におきましても、地方公共団体による再公募に参加することとしており、当社が管理者として指定される場合には、可能な限り収益計画に見合った長期的な指定管理期間となるよう交渉を行うこととしております。
(7) 宿泊施設開業計画について
(発生時期:特定時期なし 発生可能性:低 影響度:大)
地方創生事業では、新規宿泊施設を開業するにあたり、地方公共団体等との契約形態にもよりますが、宿泊施設開業計画の提案から交渉、地元住民等への説明会の実施等を含め、開業までに必要な期間は通常1年~1年半程度となります。当該提案から交渉の過程において、当社の要望が汲み取られない場合などには、計画の見直しが必要となり、開業までの期間が長期化する可能性があります。また、地元住民等への説明会におきましても、反対意見により計画自体が頓挫した場合には、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な対応策)
当社では事前に開業スケジュールを慎重に検討し計画を立案するとともに、複数の開業候補地の選定を同時に進め、仮に一部の開業候補地で計画の見直しが必要になった場合においても、他の開業候補地の優先度を調整することで計画に遅れが生じないよう努めております。
(8) 食品の衛生管理について
(発生時期:特定時期なし 発生可能性:低 影響度:中)
当社が運営する宿泊施設では食事の提供を行っておりますが、万が一、食中毒等の事故が発生した場合は営業許可の取り消しや一定期間の営業停止、ブランドイメージの毀損等により、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な対応策)
当社は、食品の衛生管理及び品質管理はHACCP手法に基づく衛生管理マニュアルを策定し、チェックリスト等を用いて管理するとともに、衛生管理に関する教育の実施に努めてまいります。また、定期的に本社社員が宿泊施設への往査を行い衛生管理体制に問題がないかの確認を行っております。
(9) システムトラブルについて
(発生時期:特定時期なし 発生可能性:低 影響度:中)
当社が運営する観光HR事業では、自社システムと他社サービス(LINE等)とのシステム連携により、システム化及び合理化を図っておりますが、大規模なプログラミング不良、不正アクセス、自然災害、その他の要因によりシステム障害やネットワークの切断等の予測不能なトラブルが発生した場合には一時的に業務が滞ることから事業活動に影響が生じ、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な対応策)
当社は、システム連携前に動作テストを慎重に実施し不具合やトラブルが発生しないよう取り組んでおります。また、システム障害等が発生した場合においても、連携する他社サービスの代替として電話や電子メールを用いることで当社サービスが停止することはなく、事業運営は継続可能であります。
3.経営・組織に関するリスク
(1) 内部管理体制の充実及び法令遵守について
(発生時期:特定時期なし 発生可能性:低 影響度:中)
当社は、今後更なる事業拡大を図るため、コーポレート・ガバナンスを有効に機能させることが必要不可欠であると認識しております。しかしながら、人的要因及び急激な事業環境の変化により、内部統制に関する制度の構築、運用、モニタリングのいずれかが充分に機能しない場合、様々な事業リスクを適切に管理できず、業績に影響を与える可能性があります。
また、内部統制に関する制度が完全にその機能を果たしたとしても、これらは違法行為の全てを排除することを保証するものではなく、従業員による重大な過失、不正、その他の違法行為等が生じた場合には、訴訟や損害賠償等により、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な対応策)
当社は、事業展開や企業規模の拡大に合わせ、管理部門の人員の充実を図るとともに継続的に組織体制の見直しを行い、適切な内部管理体制強化に努めております。また、役員や従業員への教育を行い、体制の実効性を保つよう取り組んでおります。
(2) M&Aについて
(発生時期:特定時期なし 発生可能性:低 影響度:中)
当社は、事業拡大の手段として関連事業を営む企業のM&A等を行う可能性があり、M&A後に偶発債務等の発生や事業環境の変化等により計画どおりの事業展開を行えなかった場合は、のれんや関係会社株式の減損処理が発生し、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な対応策)
M&A等を実施する場合には、対象企業の財務内容や契約関係等について詳細な事前審査を行い、極力リスクを回避するように努めております。
(3) 特定の人物への依存について
(発生時期:特定時期なし 発生可能性:低 影響度:中)
当社の代表取締役社長である庄子潔は、当社の経営方針や事業戦略全般の策定等、多方面において重要な役割を果たしております。何らかの理由により代表取締役社長に不測の事態が生じた場合には、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な対応策)
当社では同氏に過度に依存しない経営体制を構築するため、職務権限の委譲や合議制の推進、経営幹部の育成等により、業務執行体制の強化に努めております。
(4) 配当政策について
(発生時期:特定時期なし 発生可能性:低 影響度:小)
当社は、株主に対する利益還元については重要な経営課題の1つとして認識しております。しかしながら、当社は現在成長段階にあり、より一層の内部留保の充実を図り、収益基盤の安定化・多様化や新規の投資にこれを充当することにより更なる事業拡大を図ることが株主に対する最大の利益還元につながると考えております。
なお、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。
(主要な対応策)
当社は、将来的に財政状態や経営成績を勘案しながら株主への利益の配分を検討する方針であります。
(5) 固定資産の減損について
(発生時期:特定時期なし 発生可能性:低 影響度:中)
当社の保有する固定資産は、その取得にあたって事前に必要性や収益性を十分に検証した上で決定しております。しかしながら、事業環境や経営状況の著しい変化等により収益性が低下し期待する成果が得られない場合には対象資産に対する減損損失の計上により、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
2025年6月期の決算において、当社が保有する「クラフトホテル瀬戸内」に関して、今後の収益性の見通しを慎重に検討した結果、減損の兆候が認められると判断し、減損損失109,871千円を特別損失に計上いたしました。
(主要な対応策)
経営計画の達成に努めるとともに、新規設備投資案件については、より一層、事前に必要性や収益性を十分に検証した上で、慎重に検討のうえ実施することにより、減損損失の計上に至る状況を回避するように努めてまいります。
4.その他のリスク
(1) ストック・オプション制度による株式価値の希薄化について
(発生時期:数年以内 発生可能性:中 影響度:中)
当社は、当社役員及び従業員の中長期的な業績向上に対する意欲向上を目的とし、ストック・オプション制度を採用しております。今後ストック・オプションが行使された場合には、株式価値が希薄化する可能性があります。
(主要な対応策)
当社は、今後もストック・オプション制度を活用していく可能性があり、1株当たりの株式価値に希薄化が生じます。一方で、役職員の士気を高め、株価変動にかかる利害を株主の皆様とともにし、結果として企業価値の向上を図れるものと考えております。
(2) 資金使途について
(発生時期:特定期間なし 発生可能性:低 影響度:小)
新規上場時の新株発行により調達した資金の使途は、当社が運営するホームページ「リゾートバイトダイブ」の知名度、認知度を向上させていくためのブランディング活動費用及び各種広告媒体への出稿やリスティング広告等の強化を図るための広告宣伝費、人材獲得のための採用費及び人件費に充当する計画であります。
しかしながら、日々変化する経営環境に適切に対応するため、当初計画した資金使途によらない投資に充当する可能性があります。また、計画どおりに資金を充当した場合においても、当初見込んでいた効果が得られない可能性があります。
(主要な対応策)
当社は、当社を取り巻く外部環境や経営環境の変化については適時その動向を注視するとともに、資金使途が変更になった場合には、速やかに開示いたします。
(3) 当社株式の流動性について
(発生時期:特定期間なし 発生可能性:低 影響度:中)
2025年6月末現在、当社株式についての株式会社東京証券取引所の定める流動株式比率は30.7%となっております。今後は、大株主からの売出し、当社の事業計画に沿った成長資金の公募増資による調達等により流動性の向上を図っていく方針ではありますが、なんらかの事情により流動性が低下する場合には、当社株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それにより当社株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。
(主要な対応策)
今後、既存大株主への一部売出しの要請、新株予約権の行使等による流通株式数の増加等、流動性の向上を図ってまいります。
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当事業年度における我が国の経済は、訪日外国人旅行者と旅行消費額の増加や個人消費の拡大等、社会・経済活動の正常化に向け緩やかな回復傾向が続いた一方で、米国におけるトランプ政権の経済政策動向に対する先行きの不確実性や、為替の変動及びエネルギー・原材料価格の高騰に加えて、不安定な世界情勢を背景とした景気後退懸念等、依然として先行き不透明な状況が続いております。
観光業界におきましては、観光庁「インバウンド消費動向調査」(2025年4-6月期の調査結果(1次速報))によりますと、訪日外国人旅行消費額は2兆5,250億円(前期比18.0%増)となり、消費内訳の構成比を見ますと、宿泊費が38.5%と最も高くなっております。また、訪日外客数は、6月として過去最高を記録し、過去最速となる6か月で2,000万人を突破しました(出典:JNTO 日本政府観光局「訪日外客数(2025 年6月推計値)」)。
このような状況のもと、当社は国内観光業における人材需要の増加に対応するため、継続的な広告宣伝投資を行い、公式LINEの友だち数が18万人(前期比44.7%増)を突破し競争優位性の維持に努めました。また、観光業界特化型SaaSをリリースし、宿泊施設における人材管理の効率化を支援することで顧客とのリレーション強化に取り組みました。
以上の結果として、基幹事業である観光HR事業を中心に当社の業績は堅調に推移し、当事業年度における売上高は13,781,848千円(前期比11.5%増)、営業利益は755,966千円(前期比39.4%増)、経常利益は769,087千円(前期比40.7%増)、当期純利益は454,620千円(前期比41.6%増)となりました。
セグメントごとの業績は、以下のとおりであります。
なお、当事業年度より報告セグメントの区分を変更しており、「情報システム事業」については量的な重要性が減少したため、「その他」に含めて記載しております。また、報告セグメントごとの業績をより適切に評価するため、各事業に配分していた費用のうち一部については、全社費用として「調整額」に含めて開示する方法に変更しております。
(観光HR事業)
当事業年度においては、引き続き宿泊業等を中心としたインバウンド市場が活況を呈し、当社取引先である宿泊施設等の人材需要が堅調に推移いたしました。
当事業年度においては、国内人材に加えてワーキングホリデー外国人人材の確保に向けた広告宣伝投資が奏功し、就業者数は14,555名(前期比24.3%増)と過去最高を更新しました。また、就業期間の延伸やマッチング精度の向上等により就業者1人あたりの売上高が前期比で8.0%上昇し、期末時点の過去最高水準を更新しました。
以上の結果として、当セグメントの売上高は12,973,477千円(前期比10.1%増)となり、セグメント利益(営業利益)は1,273,363千円(前期比1.6%増)となりました。
(地方創生事業)
当事業年度は、先行投資フェーズから収益化フェーズへの転換期となりました。既存グランピング施設の認知度向上や、オペレーションの最適化といった取り組みを推進した結果、売上高は前期比で61.2%の増加となりました。
一方で、当社が保有・運営する「クラフトホテル瀬戸内」に関しては、当初計画から見た実績の進行状況に乖離が生じており、今後の収益性の見通しを慎重に検討した結果、減損の兆候が認められると判断し、減損損失109,871千円を特別損失に計上いたしました。また、将来の使用見込みがなくなった東かがわ市にて使用する固定資産の除却に伴い、固定資産除却損23,841千円を特別損失に計上いたしました。
以上の結果として、当セグメントの売上高は792,118千円(前期比61.2%増)となり、セグメント利益(営業利益)は5,772千円(前期は260,980千円の営業損失)となりました。
(その他)
当事業年度より報告セグメントの区分を変更している情報システム事業等で構成されるその他の事業においては、売上高は16,252千円(前期比80.6%減)となり、セグメント損失(営業損失)は52,498千円(前期は2,760千円の営業損失)となりました。
② 当期の財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における流動資産の残高は、前事業年度末に比べ125,468千円増加し、3,371,461千円となりました。これは主に、自己株式の取得にかかる買い付け代金を証券会社に先払いしたことによるものであります。
当事業年度末における固定資産の残高は、前事業年度末に比べ1,046千円減少し、1,067,906千円となりました。これは主に、地方創生事業における宿泊施設の新規開業に伴い有形固定資産が75,870千円増加した一方で、クラフトホテル瀬戸内で保有している固定資産に対し減損損失を109,871千円を計上したことによるものであります。
この結果、総資産は4,439,368千円となり、前事業年度末に比べ124,422千円増加しました。
(負債)
当事業年度末における流動負債の残高は、前事業年度末に比べ278,646千円減少し、1,897,467千円となりました。これは主に、1年内返済予定の長期借入金の返済が進んだことや、前事業年度末が銀行休業日であった影響で当事業年度の支払額が増加し、未払金や預り金が減少したことによるものです。
当事業年度末における固定負債の残高は、前事業年度末に比べ26,761千円増加し、269,603千円となりました。これは主に、長期借入金の返済を進めた一方で、新規の借入を実行したことにより、前事業年度に比べ13,828千円増加しました。また、地方創生事業の新施設の開業や、オフィス移転等に伴い、資産除去債務が前事業年度に比べ12,933千円増加しました。
この結果、負債合計は2,167,071千円となり、前事業年度末に比べ251,885千円減少しました。
(純資産)
当事業年度末における純資産の残高は、前事業年度末に比べ376,307千円増加し、2,272,297千円となりました。これは、当期純利益の計上により利益剰余金が454,620千円増加した一方で、自己株式の取得により自己株式が100,075千円増加したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、期初に比べ27,498千円増加し、2,065,504千円(前期末2,038,006千円)となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況と主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は268,439千円となりました。これは主に、増加要因として税引前当期純利益が631,873千円あった一方で、減少要因として法人税等の支払いが290,818千円、前渡金の増加が100,593千円、未払消費税等の減少が111,100千円あったことに加え、前事業年度末が銀行休業日であった影響で当事業年度の支払額が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は210,495千円となりました。これは主に、地方創生事業における宿泊施設の新規開業や増設等に伴い、有形固定資産の取得による支出が89,920千円、システム開発に伴い無形固定資産の取得による支出が92,023千円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は30,446千円となりました。これは主に、増加要因として短期借入による収入が101,668千円、長期借入れによる収入が100,000千円あった一方で、減少要因として長期借入金の返済による支出が153,575千円、自己株式の取得による支出が100,975千円あったことによるものであります。
当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先が存在しないため、記載を省略しております。
2.従来、報告セグメントとしていた「情報システム事業」については、当事業年度より量的な重要性が減少したため、「その他」に含めて記載しております。
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社の経営者は、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行い、それらに対して継続して評価を行っております。
財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、当事業年度において重要なものは「第5 〔経理の状況〕 1 〔財務諸表等〕 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(売上高)
当事業年度における売上高は13,781,848千円(前期比11.5%増)となりました。これは主に観光HR事業において、当社の取引先である観光施設の人材需要が旺盛であり、当社への人材オーダーも増加したことによるものです。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度における売上原価は、10,314,540千円(前期比9.6%増)となりました。これは主に観光HR事業における派遣スタッフの増加により、派遣人件費が増加したことによるものです。この結果、売上総利益は3,467,307千円(前期比17.4%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度における販売費及び一般管理費は、2,711,340千円(前期比12.5%増)となりました。これは主に売上規模の拡大に伴い従業員が増加し、給料手当が増加したことや、継続的な広告宣伝投資を行い、広告宣伝費が増加しました。その結果、営業利益は755,966千円(前期比39.4%増)となりました。
(営業外損益、経常利益)
当事業年度における営業外収益は派遣スタッフの前払いによる手数料収入等を計上し19,047千円(前期比12.1%減)となり、営業外費用は支払利息及び自己株式取得費用等を計上し5,926千円(前期比65.9%減)となりました。その結果、経常利益は769,087千円(前期比40.7%増)となりました。
(特別損益、当期純利益)
当事業年度において、特別利益は助成金収入等の計上により46,908千円となりました。
当事業年度における特別損失は固定資産の減損損失による損失を109,871千円、固定資産の除却による損失を30,839千円、固定資産の圧縮記帳による損失を43,411千円計上し、184,122千円(前期比21倍)となりました。また、当事業年度の法人税等調整額を含めた税効果計算後の法人税等合計は、177,253千円(前期比18.4%減)となりました。その結果当期純利益は454,620千円(前期比41.6%増)となりました。
資金の流動性については、経理部が適時に資金繰り計画を作成・更新するとともに手許流動性の維持等により流動性リスクを管理しております。当社の運転資金需要のうち主なものは、事業規模の拡大による人件費や、観光HR事業における認知度向上・登録者増加に必要な広告宣伝費、地方創生事業における宿泊施設の新規開業費用であります。これらの資金需要につきましては、「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び内部資金にて賄う方針であります。今後は、資金需要の必要性に応じて、外部も含めた資金調達等柔軟に対応する方針であります。なお、突発的な資金需要に対しては、迅速且つ確実に資金を調達できるように当座貸越契約を締結し、流動性リスクに備えております。
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2〔事業の状況〕 1 〔経営方針、経営環境及び対処すべき課題等〕(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」をご参照ください。
「第2 〔事業の状況〕 3 〔事業等のリスク〕」に記載のとおりであります。
当社は、2025年6月13日付の「子会社設立に関するお知らせ」において、2026年7月を目途に持株会社体制への移行するための準備を開始する旨を公表しております。
また、当社は、2025年8月18日開催の取締役会において、当社の観光HR事業を当社の完全子会社である株式会社ダイブ分割準備会社1号に承継し、当社の地方創生事業を当社の完全子会社である株式会社ダイブ分割準備会社2号に承継する吸収分割(以下、「本件吸収分割」といいます。)を行うため、承継会社との間の本件分割に係る吸収分割契約の締結を承認すること並びに当社の商号を「株式会社ダイブグループ」に変更すること及び事業目的を一部変更することを決議しております。
定款の一部変更につきましては、2025年9月25日に開催予定の当社定時株主総会における承認及び必要な所定の手続き等の承認並びに必要に応じて所管官公庁の許認可が得られることを条件としております。なお、本件吸収分割は、100%子会社に当社の事業を承継させる会社分割であるため、開示事項・内容を一部省略して開示しております。
1.会社分割による持株会社体制への移行の目的
当社は、「一生モノの『あの日』を創り出す」というミッションと、「誰もがジブンの人生を愛せる世界へ」というビジョンを掲げ、日本経済の成長エンジンである「観光業」の課題を解決すべく事業展開をしてまいりました。具体的には、観光HR事業としてリゾート地における観光施設に特化した人材サービス、地方創生事業として、非観光地でのグランピング施設やホテル運営など多岐にわたるサービスを展開しております。
近年、観光・宿泊業界を取り巻く環境は急激に変化しており、地域・施設ごとに異なるニーズに機動的かつ柔軟に対応する体制の構築が求められております。加えて、事業の多角化・複雑化が進む中、各事業領域の専門性をより高めるとともに、経営資源の最適配分や意思決定の迅速化を実現する必要性も高まっております。
こうした背景を踏まえ、「観光HR事業」および「地方創生事業」をそれぞれ担う子会社を新たに設立することといたしました。これにより、各事業がより専門性を発揮し、スピード感のある意思決定を可能とする体制を整え、グループ全体としての成長と価値創造をさらに加速してまいります。
2.持株会社体制への移行の概要
(1)本件吸収分割の日程
吸収分割契約承認取締役会 2025年8月18日
吸収分割契約締結 2025年8月18日
吸収分割契約承認株主総会 2025年9月25日(予定)
吸収分割の効力発生日 2026年7月1日(予定)
(2)本件吸収分割の方式
当社を分割会社とし、当社の100%子会社である株式会社ダイブ分割準備会社1号及び株式会社ダイブ分割準備会社2号を承継会社とする吸収分割であります。また、当社は持株会社として引き続き上場を維持いたします。
(3)本件吸収分割に関わる割当ての内容
本会社分割に際して、株式の割当てその他の対価の交付は行いません。
(4)本件吸収分割に伴う新株予約権及び新株予約権付社債に関する取扱い
該当事項はありません。
(5)本件吸収分割により増減する資本金
本件吸収分割による当社の資本金に増減はありません。
(6)承継会社が承継する権利義務
本件吸収分割による当社の資本金に増減はありません。各承継会社が当社から継承する権利義務は、別途個別に締結する吸収分割契約に定める資産、債務、契約その他権利義務を承継します。なお、各承継会社が当社から承継する債務につきましては、重畳的債務引受の方法によるものといたします。
(7)債務履行の見込み
当社および各承継会社は、本件吸収分割後も資産の額が負債の額を上回ることが見込まれており、また、負担すべき債務の履行に支障を及ぼすような事態は現在のところ想定されておりません。従いまして、本件吸収分割において、当社および各承継会社が負担すべき債務については、債務履行の見込みに問題はないと判断しております。
3.本件吸収分割の当事会社の概要
(1)分割会社(2025年6月30日現在)
(2)承継会社
最終事業年度が存在しないため、その設立の日における貸借対照表記載項目のみを表記しております。
4.分類する部門の概要
(1)分割する部門の事業内容
(2)分割する部門の経営成績(2025年6月期)
(3)分割する資産、負債の項目及び金額(2025年6月期)
<株式会社ダイブ分割準備会社1号>
(注)上記金額は、2025年6月30日現在の貸借対照表を基準として算出しているため、実際に承継される額は、上記金額に効力発生日までの増減を調整した数値となります。
<株式会社ダイブ分割準備会社2号>
(注)上記金額は、2025年6月30日現在の貸借対照表を基準として算出しているため、実際に承継される額は、上記金額に効力発生日までの増減を調整した数値となります。
5.本件分割後の状況
(1)分割会社の概要
(2)承継会社の概要
<株式会社ダイブ分割準備会社1号>
<株式会社ダイブ分割準備会社2号>
6.今後の見通し
承継会社は当社の100%子会社であるため、本吸収分割が当社の業績に与える影響は軽微であります。
当社は、観光業に特化した人材サービスの提供を通じて、業界の人材確保・運用に関する多様な課題の解決に取り組んでまいりました。全国の観光施設におけるスタッフ募集や就業管理は、依然として紙やExcel等による手作業が多く、情報の分散や管理負担の増大が現場の大きな課題となっております。特に繁閑差が大きい観光業では、繁忙期の短期間だけ人材が必要となる業界特有の需要が存在し、複数の人材サービス会社を利用することで情報が分散しやすく、効率的な運用が困難な状況であり、こうした課題を解決するため、当社はこれまでの施設運営ノウハウとIT活用の実績を基に、観光業界特化型SaaS「ハッサク」(特許出願中)を自社開発いたしました。
観光業界特化型SaaS「ハッサク」は、求人情報の公開から就業中のスタッフ管理までを一元的に行い、業務効率化と管理負担軽減を実現するクラウドサービスであり、複数の人材サービス会社を利用する場合でも情報の分散を防ぎ、スタッフ受け入れに伴う事務手続きを大幅に削減することが可能であります。
主な機能は、①オーダー管理機能:複数の派遣会社への依頼を一括管理、②紹介者管理機能:スタッフ受け入れまでの進捗を一元管理、③スタッフ管理機能:就業延長・終了等の契約管理を統合、④ロール権限管理機能:利用者ごとの権限設定を可能とする等があります。
当社は、2002年の創業以来、観光業界の人材課題解決に取り組み、勤務地赴任までの事務作業や連絡業務をIT化して効率化してまりました。「ハッサク」は、そうした知見とノウハウを結集し、観光施設のスタッフ管理を抜本的に効率化することを目的としており、今後は、現場のフィードバックや業界動向を反映した機能改良を継続し、宿泊施設や観光事業者の業務効率向上と生産性改善を支援するとともに、観光業における持続可能な人材活用と価値創出を推進してまいります。