第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

(1) 経営方針

当社グループは「誰もが、ありのままに一歩ふみ出せる場所づくりを。」をミッションに掲げ、コミュニティデータプラットフォーム事業を展開しております。

 

(2) 経営戦略

当社グループは、社会全体でのSNS利用の拡大に伴い、共通した価値観や興味関心を持つ人々の集まりがインターネット上にコミュニティとして多数存在し、そのデータを活用することが可能となった現在、自社ツールを通じてソーシャルメディアから蓄積したコミュニティに関連するデータを活用して自社でのブランド運営や、顧客企業のブランド運営やマーケティングの支援を行うことを経営戦略としてまいりました。

 

当社グループは2026年3月期より、消費者から企業まで幅広い顧客を対象として事業活動を行うことで蓄積・共通化したブランド成長の仕組みを活用して、より当社及び当社グループが成長していくためにニッチトップ戦略を掲げ、「Brand Produce Company」として自社ブランド展開やM&Aによるブランド獲得、顧客企業の支援を通じてブランドプロデュース事業を成長させていくことを経営戦略としております。ニッチトップ戦略とは、当社が展開するオーラル美容ブランドMiiSや2025年3月期にM&Aを実施した株式会社松村商店、MOVE株式会社などが展開する、成熟市場の中から切り出したニッチなニーズを捉えた成長市場で、自社ツールを通じてソーシャルメディアから蓄積したデータを元に、当社が得意とするソーシャルマーケティングを活用した商品企画・マーケティングによって市場No.1を目指していく戦略です。

 

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、コミュニティデータを活用したコミュニティデータプラットフォーム事業の展開を行ってきたため、これに応じた経営指標を定めてきました。

そのため重視する経営指標としては、コミュニティデータプラットフォーム事業の売上高(領域別)、当期純利益、SNSフォロワー数、SNSリアクション数、連携アカウント数を定めておりました。SNSフォロワー数は、当社グループが事業を展開するインターネットコミュニティの成長性を表す指標として重視してきました。

SNSリアクション数は、消費者がインターネットコミュニティの中で行うさまざまな消費行動の規模を表す指標として重視してきました。また、連携アカウント数は当社グループが事業展開の起点として利用可能なインターネットコミュニティの規模を表す指標として重視してきました。なお、2022年3月期から2025年3月期までの各指標の推移は以下の通りであります。

コミュニティデータプラットフォーム事業の売上高(領域別)に関しては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」の通りであり、当期純利益に関しては、「第1 企業の概況 1 主要な経営指標等の推移」の通りです。

 

[各指標の累計実績(2025年3月期まで)]                                                 (単位:件)

指標

2022年3月

2023年3月

2024年3月

2025年3月

SNSフォロワー数

209,850,316

382,286,207

1,027,560,082

1,544,380,186

SNSリアクション数

1,025,345,486

2,250,596,734

4,943,108,617

12,732,442,259

連携アカウント数

1,242

3,470

12,762

21,549

 

 

2026年3月期より当社グループは上述の通り自社ブランド展開やM&Aによるブランド獲得、顧客企業の支援を通じてブランドプロデュース事業を成長させていくことを経営戦略としており、自社運営のブランド成長と連続したM&Aの両立による成長、事業の実態をより適切に示すことが重要であると考えております。以上を踏まえ、2026年3月期より連結の売上高とM&A関連費用やのれん償却費等を除いた調整後EBITDA及び調整後純利益を経営上の重要指標といたします。2022年3月期から2025年3月期までの各指標の推移及び2026年3月期の見通しは以下の通りであります。

 

[経営指標(2026年3月期以降)]                                                  (単位:百万円)

指標 ※1

2023年3月期

2024年3月期

2025年3月期

2026年3月期

(見通し)

売上高

1,833

2,374

2,986

3,887

調整後EBITDA ※2

△115

144

235

332

調整後当期純利益 ※3

△87

85

159

189

 

※1  いずれの指標も連結後の数値

※2  調整後EBITDA=連結営業利益+減価償却費+のれん償却費+取得関連費用

※3  調整後当期純利益=親会社株主に帰属する当期純利益+のれん償却費+のれん減損損失-負ののれん発生益-税効果に関する益および法定税率による税金額との差異+取得関連費用

 

なお、上記の見通しは、現時点において入手可能な情報に基づいて作成しており、実際の業績は、今後様々な要因によって予想数値と異なる場合があります。見通しの修正が必要となった場合には、速やかに開示いたします。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

① ブランドプロデュース領域における特定の業種に限定しないブランド展開の実現

当社グループは、自社のブランド展開及びM&Aによるブランドポートフォリオの拡大において、業種(市場)を限定するのではなく、成熟市場の中からニッチなニーズを捉えた成長市場というくくりで幅広に実施していくことを掲げています。そのために、継続的なソーシャルメディアデータの収集や分析、多様な販売手法への対応体制を拡充することなどで、多業種に渡るブランド展開を可能にしてまいります。

② ブランドパートナー領域における最先端のマーケティングノウハウの獲得

当社グループは、ブランドパートナー領域においてソーシャルメディアマーケティングを中心にSNSアカウント運用代行やインフルエンサーキャスティング、口コミの生成、広告運用、イベント企画といった各種ソリューションの開発・提供に注力し、当社グループが自らコミュニティを運営する中で獲得したノウハウを活かした、当社グループでしか提供できない価値を顧客へ提供し、当社グループの競争力を高めることに注力してまいりました。

こうした自社サービスの販売は利益率の高い商品であるため、事業上及び財務上の改善につながっております。ただし、ソーシャルメディアマーケティング市場の特色としては、その技術進歩が非常に早く、新たなマーケティング手法やサービス形態が日々開発されていることが挙げられます。また、近年では生成AIによるマーケティング戦略立案や業務効率化など、目覚ましい進化が起きています。当社グループにおいても新しいソーシャルメディアプラットフォームや機能、マーケティング手法、生成AI活用などによって還元されるノウハウ開発に注力してまいります。

③ 戦略的なM&Aによるブランドポートフォリオの拡大

当社グループは、ニッチ領域のトップブランドを目指せる企業や事業を中心にM&Aを進めることで、ニットトップ戦略に則ったブランドポートフォリオの拡大を図ってまいります。

さらに、資金調達においては金融機関とのネットワークの拡大を図り、機動的な借入が行える体制の構築を目指します。

④ 採用及び組織体制の整備

当社グループは、さらなる成長を図るために、成長フェーズによる組織体制の確立と優秀な人材の確保、また確保した人材の早期育成の仕組みが不可欠だと考えております。そのため、引き続き採用活動の強化を図るとともに、社内研修制度、ノウハウの共有の仕組みの確立を行ってまいります。

⑤ 法規制等の変動に対応する社内体制

当社グループの事業は、広告関連法令やインターネット広告業界の自主規制、各種SNSプラットフォーム規約等の制約を受けますが、それら規制の改正、変更等の事業環境の変化に迅速に対応するため、事業部門と経営管理部門が連携して情報の収集、分析、管理を行っております。また、規制等の変更に伴い対応が必要な場合は、当該規制等の社内への周知、教育等によりその徹底を図っており、これらの対応を継続的に行ってまいります。

⑥ ステークホルダーの期待に応えるコーポレート・ガバナンスの実現

事業の継続的な発展を実現させるためには各方面のステークホルダーの期待に応えられるよう、コーポレート・ガバナンス機能の強化は必須であると認識しております。そのために、常にミッション及びビジョンを念頭に置きながら経営状況を捉え、ステークホルダーとの対話の機会を通じて、当社グループのガバナンス上の課題の有無を十分に把握した上で、適切に対応してまいります。

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組みは、次の通りであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) サステナビリティに関する基本方針

 当社グループは、人類、社会、経済が持続的に発展していくためには、地球環境等に係るグローバルな課題に真剣に取組むことが極めて重要であると認識しております。これらの取組みは、当社グループのリスク低減に資するのみならず、事業成長の機会創出においても重要な経営課題であると捉えております。

このため、当社グループは、コミュニティデータプラットフォーム事業の展開を通じて「コミュニティデータプラットフォーマーとしての地位を確立し、さまざまなコミュニティから収集されたデータの活用を通じて、多様化する社会のニーズに応える事業を創出し、多様な価値観による経済活動に主導された持続可能な社会を実現すること」を経営目標としております。

 

(2) サステナビリティへの取組

① ガバナンス

当社グループにおいては、サステナビリティ関連のリスク及び機会を監視しております。当該リスク及び機会を管理するためのガバナンスに関しては、コーポレート・ガバナンス体制と同様であります。当社のコーポレート・ガバナンスの状況の詳細は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要」に記載の通りであります。

 

② リスク管理

当社グループは、リスク・コンプライアンス委員会を設置し、全社的なリスク管理体制を構築しております。サステナビリティに関するリスクについても、同委員会において識別、分析、評価のうえ、優先的に対応すべきリスクを管理し、継続的に改善を図っております。

 

③ サステナビリティに関連する戦略や指標及び目標
A) 戦略

当社グループが事業展開をしているブランドプロデュース領域においては、コミュニティデータを活用し、コミュニティ内で顕在化したニーズを検知して商品化を行っております。そのため、余剰在庫が比較的少ない構造となっております。

また、『MiiS』においては、環境に配慮した取組みとして、2023年4月より、リサイクル効率に優れたアルミパウチ素材の詰め替え用リフィルを採用、販売することで、プラスチック使用量の削減に取り組んでおります。

さらに、当社グループは、倫理的かつ持続可能なサプライチェーンの実現を目的として、2025年1月に国際的なサプライチェーン管理プラットフォームであるSedex(Supplier Ethical Data Exchange)に加入しております。これにより、労働環境や人権、環境への配慮といったサスティナビリティ課題に対する情報開示および改善活動の強化を図り、調達・製造過程における透明性と責任ある経営の実現に努めてまいります。

 

B) 人材育成方針

当社グループは、持続可能な事業成長及び企業価値の向上を実現するうえで、多様性ある人材採用、育成及び組織形成が重要であると認識しており、「誰もが、ありのままに一歩踏み出せる場所づくりを。」というミッションを従業員に対しても実現できるよう取組んでおります。

 

C) 社内環境整備

多様な人材を確保・活用するには、柔軟な働き方を実現することが重要と考えており、継続した働き方改革を推進しております。リモートワークや時短勤務制度等を活用し、ワークスタイルの柔軟化を図ることで、従業員がワークライフ・バランスを整えながら能力を十分に発揮できる就業環境の整備に努めております。

 

D) 指標及び目標

当社グループでは、多様な人材の採用、育成及び組織形成を重要視しておりますが、現時点では女性、外国人、中途採用者等の管理職構成比、障がい者の雇用率に関する定量的な目標は設定しておりません。今後、こうした具体的な指標の設定および開示については、重要な経営課題として検討を進めてまいります。

 

3 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している重要なリスクは、以下の通りであります。 

また、必ずしもリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。

リスクマネジメントの体制としては、「リスク管理規程」「コンプライアンス規程」を定め、代表取締役 大久保遼を議長とするリスク・コンプライアンス委員会を設置し、全社的なリスクマネジメント体制を整備しております。

なお、当該記載事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性がある全てのリスクを網羅するものではありません。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努めてまいります。

 

(1) 事業環境に関するリスク

① 業界動向に関するリスク(発生可能性:低/発生可能性のある時期:特定時期なし/影響度:中)

当社グループは、コミュニティデータプラットフォームを基盤として、一般消費者向けにブランドやサービスを提供するブランドプロデュース領域と、企業向けにサービスを提供するブランドパートナー領域を展開しております。

また、BtoC ECやソーシャルメディアマーケティングの市場規模は今後も拡大傾向であると認識しておりますが、インターネットの利用を制約するような法規制、電子商取引やオンライン決済への新たな規制やユーザーからの信頼性の棄損、個人情報管理の安全性を中心としたプライバシーに対する問題意識の拡がり等の外部要因、景気動向等により、当社グループの事業と関係のある市場の成長が鈍化した場合、又は市場における競争が激化した場合、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、収益性や健全性を確保するとともに、業界動向の把握に努め、必要な対応を適時に取れる体制を構築することに努めております。

 

② 市場環境の急激な変化に伴うブランド価値の毀損リスク(発生可能性:低/発生可能性のある時期:特定時期なし/影響度:大)

当社グループが展開するブランドプロデュース事業においては、消費者の嗜好や価値観の変化、社会的トレンドの急速な移り変わりが、既存ブランドの魅力や市場適合性に影響を与える可能性があります。特に、SNSや口コミなどの情報流通手段の多様化・即時化により、ネガティブな評判や批判が拡散された場合、ブランドイメージが一時的あるいは恒常的に毀損されるリスクがあります。

また、ブランドに対する社会的期待や倫理的要請の変化(例:サステナビリティ、多様性、公正性等)に対応できなかった場合にも、消費者との信頼関係が損なわれる可能性があります。さらに、商品供給に関連するサプライチェーンの不安定化も、ブランド価値や顧客体験に悪影響を及ぼす可能性があります。

そのため、当社グループではこれらの動向に関する情報収集を行っておりますが、既存のSNSにおけるユーザーの利用動向の変化や、新たなSNSの流行に対して、当社グループの適切な販売商品の企画変更等の対応が遅れた場合、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、ブランド価値の維持・向上に向けたモニタリング体制や商品企画力の強化、レピュテーションリスクへの迅速な対応、柔軟なブランド戦略の再構築に加えて、商品供給におけるサプライチェーンの安定化に努めております。

 

③ ブランドプロデュースカンパニーとしての優位性に関するリスク(発生可能性:中/発生可能性のある時期:長期的/影響度:大)

当社グループは、ニッチなニーズを捉えた多業種にわたるさまざまなブランドの成長を、自社開発・M&A・顧客支援を通じて実現する、ブランドプロデュースカンパニーとしてニッチな成長市場におけるトップブランドを創造し、その成長の促進に取り組んでおります。自社ツールを通じてソーシャルメディアから蓄積したデータを元に、得意とするソーシャルマーケティングを活用した商品企画力・マーケティング力を生かし、消費者インサイトを的確に捉えたブランド戦略を構築しております。

しかしながら、当社グループ以上に資金力・人的資源を有する競合企業が同様の領域に参入し、当社の強みであるブランドプロデュースの競争優位性が低下するリスクや、データ分析に活用している外部ツール・プラットフォームの仕様変更・不具合等により分析精度や提供価値が低下するリスクが存在します。こうした事象が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、ブランド企画やデータ分析を担う専門人材の継続的な確保・育成に努めるとともに、独自の分析モデルやブランド開発手法の進化を図ることで、引き続き競争優位性の維持・向上に取り組んでまいります。

 

④ 原材料価格の高騰に関するリスク(発生可能性:低/発生可能性のある時期:特定時期なし/影響度:小)

当社グループのブランドプロデュース領域において、商品又は商品に含まれる原材料には、海外から調達されたものも含むため、国際情勢次第では原材料価格が高騰する可能性があり、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、仕入先を分散させ、原材料価格の高騰があった場合には、仕入先を速やかに切り替えることができるよう努めてまいります。

 

⑤ 法的規制に関するリスク(発生可能性:中/発生可能性のある時期:特定時期なし/影響度:大)

当社グループは、「不当景品類及び不当表示防止法」、「特定商取引に関する法律」、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」、「個人情報の保護に関する法律」、「著作権法」、「下請代金支払遅延等防止法」、「商標法」、「不正競争防止法」、「食品表示法」等の規制を受けております。また、法令やインターネット広告業界における自主規制、各種ガイドライン等の遵守を徹底した事業運営を行っておりますが、万一法令違反等に該当するような事態が発生した場合や、今後新たな法令等の制定、既存法令等の解釈変更がなされ事業が制約を受けることになった場合、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループは、ブランドプロデュースの一環としてインフルエンサーを起用して広告の投稿を行うインフルエンサーマーケティングを行うことがあります。係るマーケティング手法においては、一見して広告主である顧客とインフルエンサーの関係性が明確でない場合もあるため、いわゆるステルスマーケティング※2として問題となる可能性があります。また、投稿が広告関連法令等に違反する場合、第三者の著作権、肖像権等を侵害する場合、不適切な投稿による炎上※3が発生した場合又は投稿がステルスマーケティングと見做された場合等には、インフルエンサーのみならず、当社グループも関連法令等に基づく制裁を受け、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、インフルエンサーと依頼する投稿内容の適性のみならず、過去の当該インフルエンサーの投稿で炎上したことがないかといった炎上リスクも検討した上でインフルエンサーを選定しております。そして、インフルエンサーの投稿も含めた広告投稿については、投稿内容確認実施マニュアル、投稿&広告法令チェックリストを作成し、各事業部門において投稿前にチェックリストをもとに不適切な投稿の防止等法令遵守以外の観点も含めて投稿内容の確認を行っております。また、判断内容に困窮する場合は、経営管理本部に適宜相談ができる体制となっており、同本部においても判断に困窮する場合は顧問弁護士や外部専門家に相談・連携ができる体制としております。さらに、内部監査においても、投稿&広告法令チェックリストの作成有無のみならず、実際の投稿内容と同チェックリストの確認結果を監査しております。また、定期的に法令勉強会を実施するなどして従業員の教育に努め、不適切な投稿を未然に防止するための広告審査体制を構築するよう努めております。今後も必要に応じて顧問弁護士や外部専門家との連携を強化してまいります。

※2 ステルスマーケティング:消費者に宣伝と気づかれないように宣伝行為をすること。

※3 炎上:インターネット、SNS上のコメント欄において、批判や誹謗中傷などを含む投稿が集中すること。

 

⑥ 主要SNSのユーザー利用動向やプラットフォームの規制変更等に関するリスク(発生可能性:低/発生可能性のある時期:特定時期なし/影響度:大)

当社グループのブランドパートナー領域における広告サービスは、Instagram、Facebook、X(旧Twitter)、TikTok、LINE等の主要SNSプラットフォーム上でのマーケティング手法を中心としております。利用者が増加傾向にあるSNSプラットフォームは広告媒体としての訴求力が高まることから、各SNSプラットフォームのユーザーの利用動向は重要な指標となります。

そのため、当社グループではこれらの動向に関する情報収集を行っておりますが、既存のSNSにおけるユーザーの利用動向の変化や、新たなSNSの流行に対して、当社グループの適切な販売商品の企画変更等の対応が遅れた場合、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。また、広告関連の規約・規制等の変更により、従来可能であった広告手法を用いることができなくなる可能性があり、当社グループのマーケティング手法や体制の変更等の対応が遅れた場合や、SNSのセキュリティ面の不備により当該プラットフォームの信頼性に疑義が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、最新の各SNSプラットフォームの利用動向や流行を常に調査し、提供するマーケティング手法を多様化することでマーケティング媒体を分散化させ、特定のSNSに依存しない体制の構築に努めております。

 

⑦ 情報セキュリティに関するリスク(発生可能性:低/発生可能性のある時期:長期的/影響度:中)

当社グループは、コンピューターシステムの瑕疵、実施済みのセキュリティ対策の危殆化、マルウェア・コンピューターウイルス、コンピューターネットワークへの不正侵入、役職員の過誤、自然災害、アクセス増加等の一時的な過負荷等により、重要データの漏洩、コンピュータープログラムの不正改ざん、システムダウン等の損害が発生する可能性があり、その結果、第三者からの損害賠償請求、当社グループの信用下落等により、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、セキュリティソフトの導入や障害発生時の社内体制の構築を実施し、リスク顕在化の際の影響が最小限になるよう努めております。

 

⑧ 個人情報の管理に関するリスク(発生可能性:低/発生可能性のある時期:長期的/影響度:大)

当社グループは、「個人情報の保護に関する法律」に則って作成したプライバシーポリシーに沿って取得した個人情報を管理しております。しかしながら、個人情報が漏洩した場合や個人情報の収集過程で問題が生じた場合には、当社グループへの損害賠償請求や当社グループの信用の下落等の損害が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、個人情報保護マネジメントシステム(JISQ15001:2017)を満たす企業として、2018年7月に一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)よりプライバシーマークの認定を受け、その後2年ごとに登録を更新しております。今後も引き続きプライバシーマークを更新し、個人情報保護に関する全役職員の研修、教育を徹底することでリスクを低減することに努めております。

 

⑨ 知的財産権に関するリスク(発生可能性:低/発生可能性のある時期:特定時期なし/影響度:小)

当社グループは、知的財産権を保護する社内管理体制を強化し、当社グループの主要サービスについては、商標権を取得しております。知的財産権を保護する社内管理体制を構築しておりますが、契約条件の解釈の齟齬等により、当社グループが第三者から知的財産権侵害の訴訟、使用差止請求等を受けた場合、又は第三者が当社グループの知的財産権を侵害するような場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、顧問弁護士や顧問弁理士の助言を受けた上で、経営戦略会議やリスク・コンプライアンス委員会にて適切に対応を行う体制を構築することに努めております。

 

⑩ 訴訟等に関するリスク(発生可能性:低/発生可能性のある時期:特定時期なし/影響度:小)

当社グループでは、「コンプライアンス規程」を制定し、役職員に対して当該規程を遵守させることで、法令違反等の発生リスクの低減に努めております。しかしながら、当社グループ及び役職員の法令違反等の有無に関わらず、顧客や取引先、第三者との間で予期せぬトラブルが発生し、訴訟に発展する可能性があります。提起された訴訟の内容及び結果によっては、多大な訴訟対応費用の発生や当社グループ・ブランドのイメージの悪化等により、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、従業員のミスや顧客からのクレームをより早期に検知する体制を構築し、トラブルが生じた際は顧問弁護士の助言を受けた上で、経営戦略会議やリスク・コンプライアンス委員会にて適切に対応を行う体制構築に努めております。

 

(2) 事業体制に関するリスク

① 特定経営者への依存に関するリスク(発生可能性:低/発生可能性のある時期:長期的/影響度:小)

当社代表取締役の大久保遼は、2016年以来代表を務めており、当社グループの経営方針や事業戦略の決定及びその遂行において極めて重要な役割を果たしております。そのため同人が、何らかの理由によって当社グループの業務を継続することが困難となった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、取締役会及びその他の会議体における情報共有や経営組織の強化を図り同人に過度に依存しない経営体制の構築に努めております。

 

② 人材確保に関するリスク(発生可能性:中/発生可能性のある時期:長期的/影響度:小)

当社グループは、ミッションやビジョンに合致した人材採用を重要な経営課題と位置づけております。事業の成長に合わせた採用と、ミッションやビジョンに合致した人材の確保という両面を叶えるために、人材採用に関する各種施策を継続的に講じております。しかしながら、十分な人材確保が困難となった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、各職種に合わせた最適な採用方法の模索による採用強化と当社に合った働き方や人事制度の運用により人材の定着を進めることに努めております。

 

③ 商品の品質管理に関するリスク(発生可能性:低/発生可能性のある時期:長期的/影響度:中)

当社グループは、仕入先や製造委託先に対する厳正な管理体制を整備し、関連法規の遵守及びその品質向上に取組み安全な商品の供給に努めております。しかしながら、指定要件を満たさない原材料の使用や異物混入等を防止できない場合には、「製造物責任法(PL法)」に基づき損害賠償請求の対象となる可能性があります。また、その広告表現等において、表示上の問題が発生する可能性もあります。

このような問題が発生した場合、大規模な返品、多額の対応費用の発生や当社グループのイメージ低下による売上高の減少等が想定され、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

このようなリスクを踏まえ、仕入先や製造委託先の選定における基準、個々の商品に関する検査基準につき、安全性や消費者の要求水準を考慮して必要な対応を行っていくことに努めてまいります。

 

④ 内部管理体制の構築に関するリスク(発生可能性:低/発生可能性のある時期:長期的/影響度:中)

当社グループの継続的な成長のためには、内部統制システムが適切に機能することが必要不可欠であると認識しております。業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、各社内規程及び法令の遵守を徹底してまいりますが、事業の拡大・変化に対応した内部管理体制を適時に構築することができず、内部統制システムが有効に機能しない場合には、適切な業務運営を行うことができず、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、ガバナンスの重要性を社内で共通認識とし、今後の事業規模の拡大に応じて経営管理部門、内部監査の体制を強化するなど、内部管理体制の一層の充実を図ることに努めております。

 

⑤ 商品の在庫リスク(発生可能性:低/発生可能性のある時期:なし/影響度:低)

当社グループのブランドプロデュース領域においては、コミュニティデータを活用し、コミュニティ内で顕在化したニーズを検知して商品化を行っております。そのため、コミュニティの需要に合わせた仕入を行っており、余剰在庫が比較的少ない構造になっております。しかしながら、市場環境の変化、消費者のニーズの変化等により商品の売上が伸び悩み、商品在庫が増加した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、常に市場の動向や地球環境にも配慮した商品企画に取組み、在庫リスクを低減することに努めております。

 

(3) その他のリスク

① 企業買収及び資本業務提携等に関するリスク(発生可能性:低/発生可能性のある時期:長期的/影響度:中)

当社グループは、企業買収や資本業務提携等を行う際には、事前に対象企業の財務内容や契約内容等の審査を十分に実施し、各種リスクの低減に努めております。しかしながら、これらの調査実施後の事業環境等の変化により、対象企業の収益性が著しく低下した場合は減損損失が発生する可能性があります。また、対象企業との資本業務提携等を解消することになる場合は、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

このようなリスクを踏まえ、当社グループは、対象企業の業績を継続的にモニタリングする等、リスクが顕在化する前に対策を講じるように努めております。

 

② のれん減損に関するリスク(発生可能性:中/発生可能性のある時期:特定時期なし/影響度:中)

当社グループは、過去の企業結合に伴うのれんを計上しておりますが、業績の悪化等により減損の兆候が生じ、子会社等の収益性が著しく低下したことで将来的な効果である回収可能価額がのれんの帳簿価額を下回る場合には、のれんの減損処理を行う可能性があり、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、資材の調達先変更による原価低減を図る等、十分な収益性を確保するような利益管理体制を構築するよう努めております。

 

③ 新商品開発、新規事業の事業進捗に関するリスク(発生可能性:低/発生可能性のある時期:中長期的/影響度:中)

当社グループは、事業成長を図るため、新商品及びメディア開発を継続するとともに、引き続き当社グループの強みを活かした新規事業の立ち上げを実施してまいります。新規事業の立ち上げ時においては事前に事業計画を策定し、当該計画の評価や事業リスクの分析を実施しております。しかしながら、計画対比の事業進捗の遅延の発生や、事業環境の変化等により、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、新規事業に関しては当初の事業計画以上に人材確保、設備増強等のための追加的な費用が発生する可能性があり、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、取締役会や経営戦略会議での定期的な報告等を通じたモニタリングを実施し、リスクが顕在化する前に対策を講じるように努めております。また、新規事業の開始にあたっては事業の縮小・撤退基準を設けることで、全社の事業リスクのコントロールを行うことに努めてまいります。

 

④ 気候変動及び自然災害等に関するリスク(発生可能性:低/発生可能性のある時期:特定時期なし/影響度:中)

当社グループの本社及び物流拠点は首都圏にあり、当地域内において地震、水害等の大規模災害が発生することにより拠点が被害を受けた場合、当社グループ施設内や取引先において、パンデミックが発生した場合等、当社の想定を超える異常事態が発生した場合には、商品調達に影響が出る可能性、物流機能が停滞する可能性、通常勤務が困難になることによるサービスレベルが低下する可能性等があり、その内容及び結果によっては当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、仕入先の分散化、リモートワーク時における安否確認方法の確立など、異常事態が生じた場合でも可能な限り業務への影響を低減することに引き続き努めてまいります。

 

⑤ 風評に関するリスク(発生可能性:低/発生可能性のある時期:特定時期なし/影響度:小)

当社グループは、事業活動や広報、IRなどあらゆる情報発信において、適時かつ慎重な発信を心がけることで、情報の信頼性の維持・向上を図り、風評リスク顕在化の未然防止に努めております。しかしながら、正確な情報に基づかない、又は憶測に基づいた情報の流布が、インターネット上の書き込みや報道で広まった場合、それらの内容の正確性や当社の該当有無に関わらず、当社グループのサービス利用者や投資者等の認識又は行動に影響を及ぼす可能性が考えられます。これらの報道や情報の流布の内容、規模等によっては、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、日頃から風評の発見及び影響の極小化に努めており、当社グループ又は当社グループのサービスについて否定的な風評が拡大した場合には、代表取締役が必要な関係者を集め対応にあたる方針となっておりますが、引き続き早期の段階での風評の発見等に努めてまいります。

 

⑥ 資金使途に関するリスク(発生可能性:低/発生可能性のある時期:中期的/影響度:大)

当社グループは、株式上場時における公募増資による調達資金の使途について、当社事業のさらなる拡大のため、人材採用強化を目的とした人材採用費及び人件費、広告宣伝費及び事業投資資金などに充当する予定であります。しかしながら、さまざまなリスク・不確実性の中で事業運営を行っており、事業環境が変化することも考えられるため、当初計画通りに資金を使用した場合においても、想定通りの投資効果を得られない可能性があります。このような場合、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。なお、市場環境の変化により、調達資金の使途が変更となった場合には、適時適切に資金使途の変更について開示を行う予定であります。

 

⑦ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化に関するリスク(発生可能性:中/発生可能性のある時期:中期的/影響度:中)

当社グループは、取締役や従業員等に対するインセンティブを目的としてストックオプション制度を採用しております。また、今後においてもストックオプション制度を活用していくことを検討しており、現在付与している新株予約権に加え、今後付与される新株予約権について行使が行われた場合には、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。

 

⑧ 配当政策について(発生可能性:低/発生可能性のある時期:長期的/影響度:中)

当社グループは、株主への利益還元を経営の重要施策の一つと認識しており、将来の事業展開と財務体質強化のため必要な内部留保を確保しつつ、継続的かつ安定的な配当を行うことを基本方針としておりますが、当社グループは成長過程にあり、事業拡大に向けた積極的な事業投資や財務体質の強化等を優先しているため、これまで配当を実施しておりません。

将来的には内部留保の充実状況や株主への利益還元とのバランス等を踏まえて配当実施の判断を検討していきたいと考えておりますが、現時点において配当実施可能性及びその実施時期等については未定であります。

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)状況の概要は次の通りであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用や所得環境の改善の下で、景気の緩やかな持ち直しの動きが見られました。しかしながら、物価上昇の継続が消費者マインドの下振れ等を通じて個人消費に及ぼす影響や、通商政策などアメリカの政策動向による影響は、景気を下押しするリスクとなっております。

 

当連結会計年度において、当社グループは当社(株式会社ライスカレー)及び連結子会社3社(株式会社WinC、株式会社松村商店、MOVE株式会社)により構成されており、インターネットコミュニティ領域において事業を展開しております。インターネットコミュニティ領域とはSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)をはじめとしたインターネットのアプリケーションを通じて共通の関心分野、価値観や目的を持った利用者が集まって持続的に相互作用する場を指します。

 

当社グループが事業を展開するインターネットコミュニティ領域においては、個人の滞在時間が大幅な増加傾向にあります。総務省情報通信政策研究所の「令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によると、いわゆるZ世代やミレニアル世代と呼ばれる10代や20代、また30代においても、情報通信メディアの利用時間のうち、「動画投稿・共有サービスを見る」や「ソーシャルメディアを見る・書く」といったインターネットコミュニティ領域に、多くの時間が配分されたと調査されました。

また、それに伴い、財・サービスの提供者である企業は、この変化に適応するため、広告資源のインターネット領域への配分を拡大させています。さらに、従来は消費者であった個人が、供給者側に回る例(CtoC)も、個人の利用が可能なECプラットフォーム等の発展により拡大しています。

 

当社グループは、上記の大きなトレンドを踏まえ、消費者が今後より一層インターネットコミュニティ領域の中での消費行動を拡大していくと考え、コミュニティデータを起点として経済の場を生み出すコミュニティデータプラットフォーム事業を展開してまいりました。

 

このような状況の中で、当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高2,986,723千円(前年同期比25.8%増)、売上総利益1,610,907千円(前年同期比25.2%増)、営業利益88,007千円(前年同期比0.0%増)、経常利益95,287千円(前年同期比6.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益112,934千円(前年同期比2.7%増)となりました。

なお、当社グループは「コミュニティデータプラットフォーム事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

また、当連結会計年度末における財政状態は以下の通りであります。

(資産)

当連結会計年度末における流動資産は、1,855,867千円となり、前連結会計年度末に比べ751,766千円増加しました。これは主に、受取手形及び売掛金248,101千円増加短期貸付金325,000千円増加したこと等によるものであります。固定資産は1,680,350千円となり、前連結会計年度末に比べ989,582千円増加しました。これは、主に土地450,468千円増加のれん265,738千円増加したこと等によるものであります。

この結果、総資産は、3,554,390千円となり、前連結会計年度末に比べ1,759,521千円増加しました。

 

(負債)

当連結会計年度末における流動負債は、970,190千円となり、前連結会計年度末に比べ379,821千円増加しました。これは主に、短期借入金145,000千円増加1年内返済予定の長期借入金153,807千円増加したこと等によるものであります。固定負債は1,419,442千円となり、前連結会計年度末に比べ966,805千円増加しました。これは、主に長期借入金732,731千円増加したこと等によるものであります。

この結果、負債合計は、2,389,633千円となり、前連結会計年度末に比べ1,346,626千円増加しました。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産合計は、1,164,757千円となり、前連結会計年度末に比べ412,894千円増加しました。これは、上場に伴う新株発行により資本金が149,943千円、資本剰余金が149,943千円それぞれ増加したこと、親会社株主に帰属する当期純利益を112,934千円計上したことによるものであります。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べて69,055千円減少し、543,999千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下の通りであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、407,972千円の支出(前連結会計年度は92,204千円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益115,419千円、のれん償却額を53,678千円計上した一方で、保険解約返戻金が40,358千円、売上債権が156,489千円増加し、未払金が347,241千円減少したこと等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、966,248千円の支出(前連結会計年度は28,274千円の支出)となりました。これは主に、保険積立金の解約による収入643,708千円あった一方で、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出971,834千円、貸付けによる支出475,000千円、事業譲受による支出120,000千円あったこと等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは1,305,193千円の収入(前連結会計年度は353,088千円の収入)となりました。これは、長期借入れによる収入1,001,036千円、株式の発行による収入299,818千円あった一方で、長期借入金の返済による支出237,233千円あったこと等によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績

当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

b 仕入実績

当連結会計年度における仕入実績は、次の通りであります。なお、当社グループの事業セグメントは、コミュニティデータプラットフォーム事業の単一セグメントであり、セグメント情報を記載していないため、事業領域別に記載しております。

事業領域の名称

仕入高(千円)

前年同期比(%)

マーケティングソリューション領域

ブランドプロデュース領域

601,519

176.6

合計

601,519

176.6

 

(注) マーケティングソリューション領域は、提供するサービスの性格上、仕入実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

c 受注実績

当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

d 販売実績

当連結会計年度における販売実績は、次の通りであります。なお、当社グループの事業セグメントは、コミュニティデータプラットフォーム事業の単一セグメントであり、セグメント情報を記載していないため、事業領域別に記載しております。

事業領域の名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

マーケティングソリューション領域

1,579,242

102.3

ブランドプロデュース領域

1,407,481

169.4

合計

2,986,723

125.8

 

(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、次の通りであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2023年4月1日

    至 2024年3月31日

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

    至 2025年3月31日

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

株式会社マイナビ

438,284

18.5

469,092

15.7

 

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成において適用する会計基準等につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」、「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載の通りです。

 

② 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(売上高)

当連結会計年度の売上高は2,986,723千円(前年同期比25.8%増)となりました。これは主に、『プロコミュニティs』という質の高いインフルエンサーや一般消費者の口コミや投稿をSNS上に増やすことができるサービスを中心としてマーケティングソリューション領域のマーケティング・DXに関する売上が伸長したことに加え、当社グループのデータクラウドの一つである『アドスタ byCCXcloud』の利用拡大が売上の成長に寄与しました。『アドスタ byCCXcloud』は広告予算の少ない中小企業を多数抱える媒体と協業する営業戦略が売上成長の要因となりました。また、ブランドプロデュース領域についてはオーラル美容ブランド『MiiS』を中心に、国内ECといった特定の販路に依存せず、卸販売や海外販売といった多角的な販路を通じた収益化を進めました。合わせて、マーケティングソリューション領域とブランドプロデュース領域で『CCXsocial』など共通のデータ分析基盤を持つことで、ブランドプロデュース領域から得られたデータ分析結果をマーケティングソリューション領域の顧客提案に活用するなど、マーケティングソリューション領域とブランドプロデュース領域を両方持つ当社グループの強みが発揮されました。

 

(売上原価、売上総利益)

当連結会計年度の売上原価は1,375,815千円(前年同期比26.4%増)となりました。これは主に、マーケティングソリューション領域のデータクラウドの一つである『アドスタ byCCXcloud』の拡大による広告原価の増加に加え、『MiiS』を中心としたブランドプロデュース領域の売上拡大による商品原価、支払報酬等の増加によります。この結果、売上総利益は1,610,907千円(前年同期比25.2%増)となりました。

 

(販売費及び一般管理費、営業損益)

当連結会計年度の販売費及び一般管理費は1,522,900千円(前年同期比27.1%増)となりました。これは主に広告宣伝費・販売促進費や人件費等の必要な諸経費によるものであります。売上の成長に加え、ブランドプロデュース領域を中心とした選択と集中による一部ブランドの売却や業務効率化を通じた販売管理費の削減を行った結果、営業利益は88,007千円(前年同期比0.0%増)となりました。

 

(営業外損益、経常損益)

当連結会計年度の営業外収益から営業外費用を差し引いた営業外損益の純額は、7,280千円の利益となりました。これは主に保険解約返戻金や受取家賃の収入と、借入金から生じた支払利息によるものであります。その結果、経常利益は95,287千円(前年同期比6.4%増)となりました。

 

(特別損益、法人税、住民税及び事業税、親会社株主に帰属する当期純損益)

当連結会計年度の特別利益から特別損失を差し引いた特別損益の純額は20,131千円となりました。これは主にブランドプロデュース領域の事業譲渡によるものです。法人税等合計は、2,485千円となりました。その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は112,934千円(前年同期比2.7%増)となりました。

 

なお、財政状態の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に、キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

③ 資本の財源及び資金の流動性に関する分析

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、インフルエンサーへの報酬、販売商品の仕入原価、コンテンツ制作原価等の売上原価や、人件費や地代家賃等の販売費及び一般管理費といった営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、新規サービスの開発費等であります。

当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としておりますが、新規株式発行による外部からの資金調達についても資金需要の額や用途、当該タイミングにおける金利及び資本コストを比較した上で優先順位を検討して実施することを基本としております。現時点で、短期的な資本の財源及び資金の流動性に問題はありませんが、今後も資金の残高及び各キャッシュ・フローの状況を常にモニタリングしつつ、資本の財源及び資金の流動性の確保・向上に努めてまいります。

また、資金の流動性の確保に関して、通常の融資に加え各金融機関合わせて3.5億円の当座貸越枠を確保しております。

なお、当連結会計年度末における借入金の残高は1,713,182千円となっており、現金及び現金同等物の残高は543,999千円となっております

 

④ 経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載の通り、さまざまなリスク要因が当社の経営成績に影響を与えるおそれがあることを認識しております。

これらリスク要因の発生を回避するためにも、運営する事業の強化、人員増強、財務基盤の安定化等、継続的な経営基盤の強化が必要であるものと認識し、実行に努めております。

 

⑤ 経営者の問題意識と今後の方針について

経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。

 

⑥ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループの経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載の通りです。

 

 

5 【重要な契約等】

(1)事業譲渡

当社は、2024年8月14日開催の取締役会において、株式会社HADOの営むバーチャルインフルエンサー事業を、当社が譲り受けることを決議し、同日付で同社との間で事業譲渡契約を締結し、同日付で対象事業を譲り受けました。

詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

(2)会社分割(簡易新設分割)

①株式会社WinC

当社は、2024年7月16日開催の取締役会において、当社のコンシューマ領域において展開するブランド・サービス事業の権利義務を、新設分割により新設する株式会社WinCに承継させることを決議し、2024年8月1日に同社を設立いたしました。

詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

②株式会社ライスカレープラス

当社は、2025年5月14日開催の取締役会において、当社のマーケティングソリューション領域において展開する事業の権利義務を、新設分割により新設する株式会社ライスカレープラスに承継させることを決議いたしました。2025年7月1日付で同社が設立され、当社の連結子会社となる予定です。

詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。

 

(3)連結子会社間の吸収合併

①株式会社WinC及び株式会社RiLi

当社は2024年8月26日開催の取締役会において、当社の連結子会社である株式会社WinCを吸収合併存続会社、同社の子会社で当社連結子会社である株式会社RiLiを吸収合併消滅会社とする吸収合併を行うことを決議し、2024年10月1日付で株式会社RiLi及び株式会社WinCは合併いたしました。

なお、詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

②株式会社WinC及びMOVE株式会社

当社は2025年2月14日開催の取締役会において、当社の連結子会社である株式会社WinCを吸収合併存続会社、同社の子会社で当社連結子会社であるMOVE株式会社を吸収合併消滅会社とする吸収合併を行うことを決議し、2025年4月1日付で株式会社RiLi及び株式会社WinCは合併いたしました。

なお、詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。

 

(4)株式譲渡

①株式会社NADESIKO

当社は、2024年8月14日開催の取締役会において、株式会社NADESIKOの全株式を当社が譲り受けることを決議し、同日付で同社株主との間で株式譲渡契約を締結いたしました。なお、クロージング日は2025年8月を予定しております。

 

②株式会社松村商店

当社は、2024年9月26日開催の取締役会において、株式会社松村商店の全株式を当社が譲り受けることを決議し、同日付で同社株主との間で株式譲渡契約を締結いたしました。その後、2024年10月1日付で譲渡が完了したため、同社は当社の連結子会社となっております。

詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

③MOVE株式会社

当社は、2024年11月14日開催の取締役会において、MOVE株式会社の全株式を当社が譲り受けることを決議し、同日付で同社株主との間で株式譲渡契約を締結し、2024年11月14日付で譲渡が完了したため、同社は当社の連結子会社となっております。

詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

 

 

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。