第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

 当中間連結会計期間におけるわが国経済は、輸出の減少や住宅市場の停滞感がみられるものの、雇用・所得環境の改善に加え、各種政策の効果もあって、緩やかな回復基調が続いています。一方、米国と各国間の関税をめぐる動向が注視されるなか、中東及びウクライナ情勢を背景とする地政学的リスクも継続しており、世界経済の先行きには依然として不透明感が残るものの、一部では回復の兆しも見られます。

 このような市場環境のもと、当社グループが展開する事業領域に関連するDX(注1)市場では、企業の業務改革や新たなビジネス創出に向けた取組みが一段と進展し、IT投資は引き続き高水準で推移しています。レガシーシステムの刷新やクラウドサービスを活用したデータ利活用の拡大、AI(注2)の社会実装と応用領域の拡大が進むなど、デジタル技術を核とした変革の動きが広がっています。また、車載ソフトウェア市場の成長やロボット導入ニーズの高まりなど、当社グループの事業機会に直結する分野も活発な動きが広がっています。一方で、慢性的なIT人材の不足や、多品種少量生産といったロングテール市場における自動化の難しさなど、構造的な課題の解決が引続き求められています。

 当社グループは「CREATE THE FUTURE TOGETHER~AIソフトウェア工学のチカラで、共にデジタル世界を創造する~」をミッションに掲げ、技術力を最大限に発揮しながら、グループ各社が有する資産や組織能力の深化に努めてまいりました。最新のコンピュータ技術を駆使し、情報サービス関連事業を通じて、お客様企業の業務変革を支援するサービスの提供を進めております。

 この結果、当中間連結会計期間において売上高5,809,093千円(前年同期比10.3%増)、営業利益は1,113,832千円(前年同期比14.7%増)、経常利益は1,112,667千円(前年同期比17.3%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は786,963千円(前年同期比26.7%増)となりました。

 

 当社グループは情報サービス関連事業の単一セグメントですが、サービス区分別の経営成績は次の通りであります。

 

(クラウドコンサルティング)

 当中間連結会計期間は、一般事業法人を対象とした基幹システム刷新に伴う基盤構築案件を中心に、クラウドネイティブ環境を前提とした高難度な技術支援の受注が堅調に推移しました。お客様のニーズに合わせたサービス、ビジネスモデル、プロセス、組織変革、そしてその実現を支援しています。AI要素を高めることでAIクラウドコンサルティングへの転換を図っています。また、Microsoft社のERP(注3)ソリューション「Microsoft Dynamics365 Finance、Microsoft Dynamics 365 Supply Chain Management」の導入支援サービス案件受注も堅調に推移しています。その結果、売上高は2,110,331千円(前年同期比8.8%増)、売上総利益は813,961千円(前年同期比17.1%増)となりました。

 

(AIコンサルティング)

 当中間連結会計期間は、生成AIを活用した共創型プロジェクトを中核に、AI導入や業務設計、PoC(概念実証)に関するコンサルティング案件の受注が好調に拡大しました。その結果、売上高は410,044千円(前年同期比17.6%増)、売上総利益は168,311千円(前年同期比61.0%増)となりました。

 

(AIロボティクス・エンジニアリング)

 当中間連結会計期間は、ロボット導入による自動化支援案件の受注が堅調に推移しています。OEMメーカーとの協業による自動車関連での自動運転や、工場での自動化支援の案件も順調に拡大、戦略的人材育成支援サービスも業績に寄与しました。その結果、売上高は998,178千円(前年同期比11.1%増)、売上総利益は225,142千円(前年同期比15.0%減)となりました。

 

(モビリティ・オートメーション)

 当中間連結会計期間は、自動車関連システムの企画・開発を中核に、CASE(注4)関連の開発やIoTデバイス、ADAS(注5)、自動運転の開発案件受注が順調に推移しています。Electric分野ではMBSE(注6)を活用したモーター制御支援案件も堅調に拡大しています。特に、ファクトリーオートメーションでは、スマートファクトリー化を推進し、生産ライン自動化支援サービスが高く評価されました。その結果、売上高は2,290,539千円(前年同期比10.2%増)、売上総利益は759,465千円(前年同期比13.9%増)となりました。

 

(注)1.DX:Digital Transformationの略。企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。

2.AI:Artificial Intelligenceの略。人間の知的能力をコンピュータ上で実現する、様々な技術・ソフトウェア・コンピュータシステムのこと。

3.ERP:Enterprise Resource Planningの略。企業全体を経営資源の有効活用の観点から統合的に管理し、経営の効率化を図るための手法・概念のこと。転じて、これを実現するための統合型(業務横断型)ソフトウェア(統合基幹業務システム)を「ERPパッケージ」もしくは「ERP」と呼ぶ。

4.CASE:Connected(コネクティッド)、Autonomous(自動運転)、Shared(カーシェアリングとサービス)、Electric(電気自動車)という、自動車業界の今後の方向性を定義づける4つのテーマの頭文字を繋げた用語。

5.ADAS:Advanced Driver-Assistance Systemsの略。先進運転支援システム。ドライバーの安全性を確保するための運転支援機能の総称。車間距離の自動制御装置、前方衝突の警告機能、衝突回避のための自動ブレーキ機能、道路標識を自動認識して警告する機能などがある。

6.MBSE:Model-Based Systems Engineeringの略。開発過程で検討対象となるあらゆるものをモデル化して取り扱う考え方で、複数のシステムが相互に関連しあってサービスを提供するような複雑なシステムを構築するのに有用な手法。

 

 

それぞれのサービス区分の内容は以下の通りとなります。

サービス区分

事業の内容

クラウドコンサルティング

幅広い業種の大手企業に対して、クラウドをはじめとする最先端技術を活用した内製化推進コンサルティング、ERP導入、教育サービス等をご提供しています。

対象会社:株式会社豆蔵、株式会社エヌティ・ソリューションズ

AIコンサルティング

デジタルトランスフォーメーションを推進する企業に対して、AIを活用したデータ利活用・システムの企画、設計、アルゴリズムの開発およびコンサルティング、生成AI導入支援サービスをご提供しています。

対象会社:株式会社豆蔵

AIロボティクス・エンジニアリング

自動車・ロボット等の組込系システムを扱う企業に対してAIソフトウェア開発の技術導入支援、モデルベース開発(MBSE)、プロセス改善等のコンサルティング及び開発をご提供しています。

対象会社:株式会社豆蔵

モビリティ・オートメーション

自動車・航空宇宙・船舶分野に関連したAIソフトウェア・ハードウェアの開発支援並びに教育サービス、ファクトリーオートメーション実現に向けたコンサルティングをご提供しています。

対象会社:株式会社コーワメックス

 

 

(2)財政状態の状況

 当中間連結会計期間末における資産総額は4,491,992千円となり、前連結会計年度末に比べ220,407千円減少いたしました。流動資産は166,604千円減少、固定資産は53,803千円減少しております。主な要因は流動資産においては現金及び預金が302,040千円減少、売掛金が149,610千円増加、固定資産においては機械及び装置(純額)が61,122千円増加、建設仮勘定が82,087千円減少、ソフトウエアが229,329千円増加、ソフトウエア仮勘定が261,496千円減少したことによるものです。

 当中間連結会計期間末における負債総額は1,258,903千円となり、前連結会計年度末に比べ44,371千円減少いたしました。主な要因は流動負債において短期借入金が100,000千円減少、未払法人税等が53,422千円増加したことによるものです。

 当中間連結会計期間末における純資産は3,223,088千円となり、前連結会計年度末に比べ176,036千円減少いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する中間純利益を786,963千円計上する一方、963,000千円の配当を実施したことによるものです。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

 当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ302,040千円減少し、当中間連結会計期間末には1,530,794千円となりました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当中間連結会計期間における営業活動の結果得られた資金は721,377千円(前年同期比4.7%減)となりました。主な要因は税金等調整前中間純利益1,112,667千円、売上債権の増加額154,318千円、法人税等の支払額279,011千円によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当中間連結会計期間における投資活動の結果得られた資金は39,915千円(前期は90,606千円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の売却による収入11,000千円及び無形固定資産に係る負担金受入による収入30,000千円によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当中間連結会計期間における財務活動の結果支出した資金は1,063,333千円(前年同期比270.9%増)となりました。これは主に配当金の支払額963,000千円によるものです。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当中間連結会計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

 当中間連結会計期間における研究開発活動の金額は7,142千円であります。なお、主な研究開発活動につきましては、以下のとおりです。

 NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の委託事業「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/ロボティクス分野におけるソフトウェア開発基盤構築」の公募に対し、国立研究開発法人 産業技術総合研究所などと共同で提案・応募し、2025年8月、当社は委託予定先として採択されました。当社は「エンドユーザーが動作変更可能なティーチングツール」の研究開発を担当し、工場の作業員などのロボットの専門家でないエンドユーザーでも自然言語でロボットティーチングが行えるようにすることで、ロングテール領域へのロボット導入の促進に貢献します。

 

(6)経営成績に重要な影響を与える要因

 当中間連結会計期間において、当社の経営成績に重要な影響を与える要因に重要な変更はありません。

 

 

3【重要な契約等】

 当中間連結会計期間において、重要な契約等の決定又は締結等はありません。なお、当社(旧会社名 株式会社豆蔵デジタルホールディングス)は、2025年3月31日開催の取締役会において、当社の完全子会社である株式会社豆蔵、株式会社コーワメックス及び株式会社エヌティ・ソリューションズの3社を吸収合併することを決議し、同日付で合併契約を締結し、2025年10月1日を効力発生日として吸収合併いたしました。

 詳細は、「第4 経理の状況 1 中間連結財務諸表 注記事項 (重要な後発事象)」に記載のとおりであります。